JP6187172B2 - 受信装置、受信システム及びプログラム - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態における表示システムのシステム構成図である。図1に示すように、表示システムは、各受講者が授業などに使用する電子ペン1(1A,1B,1C,…)、解答用紙(記入用紙)2(2A,2B,2C,…)及び受講者用端末3(3A,3B,3C,…)と、講師が使用する講師用端末4と、受講者用端末3と講師用端末4との間に接続された無線LANルータなどの転送装置5とを備える。そして、表示システムは、受講者が電子ペン1により解答用紙2に記入した筆跡を、当該受講者が使用する受講者用端末3に一旦表示した上で、その筆跡を示すデータを講師用端末4に集約させる。
図2を参照して解答用紙(記入用紙)2について説明する。図2に示すように、受講者ごとに複数枚の解答用紙2が一組用意され、同じ組の解答用紙2には、それぞれ異なる座標範囲のドットパターン(コード化パターン)が印刷される。また、解答用紙2には、マス目が印刷されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷され、マス目は、赤外域に吸収性を持たないインキにより印刷される。なお、解答用紙2には、マス目に代えて又はこれに加えて、記入欄や問題や解答欄等が印刷されていても良い。
次に、図4と図5を参照しながら、解答用紙2に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図4は、解答用紙2に印刷されたドットパターンのドットと、そのドットが変換される値との関係を説明する図である。図4に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組み合わせにより、用紙上の位置座標が決定されるように構成されている。
次に、電子ペン1について図6を用いて説明する。図6は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図6に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端は、ペン先部103となっており、各受講者は、電子ペン1のペン先部103を、解答用紙2に当接させてストローク(手書きストローク)を記入する。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料(例えばカーボン)を含まないようにする。ここで、電子ペン1のペン先部103が用紙に接触することを「ペンダウン」と呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることを「ペンアップ」と呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。
次に、受講者用端末3について説明する。受講者用端末3は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、タッチパネル等で構成される。なお、本実施形態では、受講者用端末3は、各受講者に配布されるiPad(登録商標)などのタブレット型端末であるものとする。
次に、講師用端末4について説明する。講師用端末4は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、タッチパネル等で構成される。講師用端末4は、例えばノートPC等である。
次に、受講者用端末3の処理部34が表示部36に表示させる筆跡表示ウィンドウについて説明する。以後では、一例として、受講者「太郎」が使用する受講者用端末3Aが表示する筆跡表示ウィンドウを対象に説明を行う。なお、上述したように、各受講者用端末3の処理部34及び講師用端末4の処理部44は、各操作者による操作に応じて、筆跡表示ウィンドウの表示制御をそれぞれ独立して行う。
図10は、受講者用端末3Aの使用者である受講者「太郎」の解答用紙2への記入内容を個別に表示した画面(「個別表示画面」とも呼ぶ。)を示す筆跡表示ウィンドウの表示例である。図10に示すように、筆跡表示ウィンドウは、解答再現エリア51及び背景エリア52を有するメイン表示エリア50と、受講者選択リスト「ML」を表示するためのリスト表示エリア53と、ボタン表示エリア54と、通信状態表示エリア55、56とを有する。
図11は、各受講者の記入内容を一覧表示した画面(「一覧表示画面」とも呼ぶ。)を示す筆跡表示ウィンドウの表示例である。例えば、処理部34は、所定の操作(例えばタッチパネル上で2本の指を接触させながら近付ける操作等)を検出した場合に、図10に示す画面から図11に示す画面に切り替える。
次に、表示システムのネットワーク負荷や処理部34の負荷を低減する制御(「負荷低減制御」とも呼ぶ。)について説明する。概略的には、受講者用端末3の処理部34は、一覧表示画面を示す筆跡表示ウィンドウの表示中に、講師用端末4から他者筆跡情報を受信する際、電子ペン1から記入情報を受信している期間では、受信間隔Ivを規定の間隔よりも長くする。これにより、表示システムのネットワーク負荷や処理部34の負荷を低減させる。
(a)電子ペン1から受信した記入情報をストローク情報として講師用端末4へ送信する処理
(b)講師用端末4から他者筆跡情報を受信する処理
(c)ストローク情報及び他者筆跡情報に基づき、筆跡を描画する処理
の3つの処理を同時に実行する必要がある。その結果、受講者用端末3の使用者が電子ペン1により記入している間では、表示システムのネットワークや処理部34に高負荷がかかり、使用者が電子ペン1により記入した筆跡の表示に遅延が生じる可能性がある。
本実施形態の表示システムによれば、講師用端末4は、各受講者用端末3が電子ペン1から受信した記入情報に基づくストローク情報を受信すると共に、要求に応じて他者筆跡情報を受講者用端末3に送信する。そして、各受講者用端末3と講師用端末4とは、使用者である受講者や講師の操作に応じて、解答用紙2への筆跡を表示するための筆跡表示ウィンドウの表示制御を、互いに独立して行う。この態様により、各受講者は、受講者用端末3を操作して、自らの意思により筆跡表示ウィンドウ上で解答用紙2への筆跡を容易に確認することが可能となる。また、本実施形態の表示システムによれば、各受講者は、好適に、他の受講者の解答内容を筆跡表示ウィンドウ上で閲覧することもできる。
次に、上述の実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の実施形態に適用してもよい。
図1の構成例では、各受講者につき1本の電子ペン1及び1台の受講者用端末3が割り当てられていた。しかし、本発明が適用可能な表示システムの態様は、図1に示す構成に限定されない。
表示システムは、各受講者用端末3Aが生成したストローク情報を蓄積して保存(即ちアーカイブ)するためのサーバをさらに備えてもよい。図13は、本変形例に係る表示システムの構成例を示す。図13に示す表示システムは、サーバ装置6を備える。サーバ装置6は、受講者用端末3から講師用端末4へ送信される全てのストローク情報を、転送装置5を介して受講者用端末3から受信し、記憶する。この態様により、表示システムは、生成されたストローク情報を好適に保存することができる。
負荷低減制御では、処理部34は、一覧表示画面を示す筆跡表示ウィンドウの表示中に限らず、個別表示画面を示す筆跡表示ウィンドウの表示中であっても同様に、受信間隔Ivを調整してもよい。この場合であっても、処理部34は、電子ペン1から記入情報を受信中の期間での、表示システムのネットワーク負荷等を好適に低減させることができる。
負荷低減制御では、処理部34は、要求信号Sgの送信間隔を調整することで受信間隔Ivを調整した。これに代えて、処理部34は、他者筆跡情報の送信間隔を講師用端末4に指示する信号(「送信間隔指示信号」とも呼ぶ。)を送信してもよい。この場合、講師用端末4は、送信間隔指示信号を受信すると、送信間隔指示信号の送信元の受講者用端末3へ他者筆跡情報を送信する間隔を、受信した送信間隔指示信号により指定された間隔に設定する。この態様によっても、処理部34は、受信間隔Ivを好適に調整することができる。
変形例1で述べた図12(b)に示すように、受講者用端末3が複数の電子ペン1から記入情報を受信する構成では、受講者用端末3は、各電子ペン1から送信される記入情報の受信間隔を調整してもよい。
実施形態では、受講者用端末3は、ドットパターンの座標情報を含む記入情報を電子ペン1から受信した場合に、当該記入情報からなるストローク情報を講師用端末4へ送信していた。これに代えて、受講者用端末3は、ドットパターンの座標情報を含むストローク情報を、筆跡を示す画像データ又は動画データなどの一般的な形式の表示データに変換し、当該表示データを講師用端末4へ送信してもよい。上述の表示データは、好適には、ドットパターンの座標定義情報を有しない通常の端末でも筆跡を表示することが可能な標準化された形式のデータである。例えば、受講者用端末3は、ストローク情報に含まれる座標情報を、筆跡表示ウィンドウ上に筆跡を描画するために座標定義情報を参照してディスプレイ用の座標情報に変換したデータを、上述の表示データとして講師用端末4に送信してもよい。
上記実施形態において、電子ペン、ドットパターン(コード化パターン)、記入情報に、アノト方式を用いたが、アノト方式に限られなくともよい。また、ドットパターン(コード化パターン)も、位置座標を示すものに限られず、アイコンを識別するためのコード値や、関連付けエリアを識別するためのコード値を示すものであってもよい。
2、2A〜2E…解答用紙
3、3A〜3E…受講者用端末
4…講師用端末
5…転送装置
6…サーバ装置
Claims (7)
- 電子ペンから記入情報を受信する第1受信手段と、
前記電子ペン以外の装置から、所定間隔により筆跡に関する情報を受信する第2受信手段と、
前記第1受信手段が前記記入情報を受信している期間では、前記第1受信手段が前記記入情報を受信していない期間と比べて、前記所定間隔を長くする受信間隔決定手段と、
を有することを特徴とする受信装置。 - 前記第1受信手段が受信した記入情報に基づき前記電子ペンの使用者の筆跡を表示すると共に、前記第2受信手段から受信した筆跡に関する情報に基づき、前記使用者以外の筆跡を表示する表示手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
- 前記表示手段は、前記電子ペンの使用者の筆跡と、前記使用者以外の筆跡とを一覧表示することを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
- 前記第2受信手段は、筆跡に関する情報を集約する集約装置から、所定間隔により筆跡に関する情報を受信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の受信装置。
- 各受講者が共有して又は個々に使用する請求項1〜4のいずれか一項に記載の複数の受信装置と、
講師が使用し、筆跡に関する情報を集約する集約装置とを備える受信システムであって、
前記受信装置の各々は、前記第1受信手段が受信した記入情報を、筆跡に関する情報として前記集約装置に送信する送信手段をさらに備え、
前記第2受信手段は、前記第1受信手段が受信した記入情報の送信元の電子ペンと異なる電子ペン又は前記集約装置から、所定間隔により筆跡に関する情報を受信する
ことを特徴とする受信システム。 - 前記集約装置は、
前記筆跡に関する情報に基づく表示を行う筆跡表示手段をさらに備え、
前記受信装置は、
前記第1受信手段が受信した記入情報又は前記第2受信手段が受信した筆跡に関する情報に基づく表示を行う表示手段をさらに備え、
前記受信装置の表示手段と前記集約装置の筆跡表示手段とは、前記筆跡に関する表示を、互いに独立して行うことを特徴とする請求項5に記載の受信システム。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の受信装置としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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