JP5640468B2 - 情報処理システム及びプログラム - Google Patents
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Description
近年、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙とともに使用される。アノトペンは、ペン先部に、文字等を書くための通常のインクカートリッジに加えて、専用紙に印刷されたドットパターンを撮像するための小型カメラと、撮像したドットパターンから専用紙における位置座標を演算するプロセッサと、演算された位置座標等を外部機器へ送信するデータ通信ユニットとを搭載している。ユーザが専用紙上にアノトペンで文字等を書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを撮像し、プロセッサによって演算された連続する位置座標から、ユーザが書き込んだ文字、画像などの記入情報が認識される。そして、この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される(例えば、特許文献1参照)。
まず、本発明に係る第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係る情報処理システム10の構成を示す。図1に示すように、第1実施形態に係る情報処理システム10は、ユーザが使用する電子ペン1(1A、1B、1C)と、ドットパターンが印刷されている入力用紙4(4A、4B)及び指示用紙5(5A、5B)と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するPC(Personal Computer)装置2(2A、2B)と、PC装置2とインターネットなどの通信網を介して通信を行うサーバ装置3とを備える。
まず、入力用紙(電子ペン用用紙)4について説明する。会議資料として、1枚または複数枚の入力用紙4が作成される。入力用紙4には、入力エリア401が設定されており、プリンター(不図示)により、その略全面に後述する位置座標を示すドットパターン(コード化パターン)および後述する図10(a)で規定されるページ番号に対応する背景画像の絵柄が印刷される。ドットパターンは、電子ペン1により読み取ることができるように赤外線を吸収するカーボンを含んだインクにより印刷される。また、入力エリア401には、入力用紙4のページ番号ごとに、ページ番号に割り当てられたドットパターンが印刷される。背景画像は、印刷されたドットパターンの上に、電子ペン1によるドットパターンの読み取りを阻害しないよう、赤外域に吸収性を持たないインクにより印刷される。なお、背景画像の上に、ドットパターンが印刷されてもよい。
指示用紙5にも、入力用紙4と同様に、その略全面にドットパターンが印刷される。指示用紙5には、線種変更指示エリア(線種指示エリア)501、502が設定されており、PC装置2で描画するストロークの線種を電子ペン1で指示する用紙である。線種変更指示エリア501、502は、当該エリアをタップした電子ペン1に対し、PC装置2で描画する入力用紙4での筆記内容の線種を、後述する図10(b)の規定内容に従い変更するための指示エリアである。線種変更指示エリア501には、線幅「細」に対応付けられたドットパターンが印刷され、線種変更指示エリア502には、線幅「太」に対応付けられたドットパターンが印刷される。さらに、指示用紙5には、に指示エリアを区切る枠線や線種を表す文字が、赤外域に吸収性を持たないインクにより印刷される。
続いて、入力用紙4や指示用紙5に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について図2及び図3を用いて説明する。図2は、ドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を仮想格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、入力用紙4や指示用紙5の位置座標が決定されるよう構成されている。なお、入力用紙4と指示用紙5とでは座標領域が重ならないようドットパターンが形成される。
次に、電子ペン1について図4を用いて説明する。図4は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図4に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、ペン部104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111及びバッテリー112を備える。ペン部104の先端は、ペン先部103となっており、ユーザは、電子ペン1のペン先部103を入力用紙4や指示用紙5上に当接させて、ストローク(手書きストローク)を記入したり、タップ(ペン先部103による指示用紙5への軽叩)したりする。ここで、電子ペン1のペン先部103が入力用紙4等に最初に接触することを「ペンダウン」と呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることを「ペンアップ」と呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。なお、ペン部104は、インクが充填されたものでなくともよい。
次に、PC装置2Aについて説明する。なお、PC装置2Bの構成はPC装置2Aと同様であるため、異なる点以外は、その説明を省略する。PC装置2Aは、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成されるパーソナルコンピュータ等で構成される。図7は、PC装置2Aの機能ブロック図である。PC装置2Aは、機能的には、マウスやキーボードといった入力手段21、受信手段22、処理手段24、記憶手段25、表示手段26、及び送信手段27を備える。PC装置2Aは、電子ペン1から受信した入力用紙4等に関する記入情報に基づいて所定の処理を行うものである。
次に、サーバ装置3について再び図7を参照して説明する。サーバ装置3は、ハードウェアとして、PC装置2とのデータ通信が可能な通信装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ等で構成されるコンピュータ等で構成される。サーバ装置3は、図7に示すように、機能的には、受信手段32、処理手段34、記憶手段35、及び送信装置37を備える。概略的には、サーバ装置3は、オブジェクト情報の送信、受信、及び管理を行う。
図13は、PC装置2のディスプレイ上に表示される表示アプリケーション6の一例を示す。表示アプリケーション6は、表示領域601と、各操作ボタン602乃至607を備える。表示領域601は、入力エリア401への電子ペン1による書き込み内容を、当該入力エリア401に対応する背景画像と共に、ページ番号ごとに表示する。具体的には、処理手段24は、図10(a)に示すデータベースを参照し、操作ボタン602、603等によって指定されたページ番号に対応する背景画像を読み出し、表示領域601に表示させると共に、記入情報及びオブジェクト情報に基づきストロークを描画して、背景画像に重畳して表示する。「前」と表示された操作ボタン602(「前ボタン602」とも呼ぶ。)は、表示領域601の表示内容を、1つ小さいページ番号に対応するページに遷移させる場合に押下されるボタンである。「次」と表示された操作ボタン603(「次ボタン603」とも呼ぶ。)は、表示領域601の表示内容を、1つ大きいページ番号に対応するページに遷移させる場合に押下されるボタンである。「拡大」と表示された操作ボタン604(「拡大ボタン604」とも呼ぶ。)は、表示領域601の表示内容を、所定比率だけ拡大して表示する場合に押下されるボタンである。「縮小」と表示された操作ボタン605(「縮小ボタン605」とも呼ぶ。)は、表示領域601の表示内容を、所定比率だけ縮小して表示する場合に押下されるボタンである。「遠隔」と表示された操作ボタン606(「遠隔ボタン606」とも呼ぶ。)は、後述する遠隔会議モードのオン及びオフを切り替える場合に押下されるボタンである。遠隔会議モードの実行中では、PC装置2は、電子ペン1から受信した記入情報から生成したオブジェクト情報をサーバ装置3へ送信する。これに加え、PC装置2は、遠隔会議モードの実行中では、他のPC装置2よりサーバ装置3が受信完了したオブジェクト情報の有無の問い合わせを所定時間幅ごとに行い、当該オブジェクト情報を受信する。「終了」と表示された操作ボタン607(「終了ボタン607」とも呼ぶ。)は、表示アプリケーション6を終了する場合に押下されるボタンである。なお、好適には、表示領域601の表示内容を拡大したり縮小したりできるようにして、表示アプリケーション6の画面内に、スクロールバーやスクロールボタン等を設けて、表示領域601の表示範囲を変更できるようにするとよい。
次に、第1実施形態の情報処理システム10による処理フローについて図14乃至図19を用いて説明する。PC装置2は、以下に説明するオブジェクト情報送信側の処理(図14乃至図17参照)とオブジェクト情報受信側の処理(図19及び図17参照)とを並行して実行すると共に、前ボタン602や次ボタン603が押下された場合の表示更新処理(図18参照)を実行する。
図14は、第1実施形態において、電子ペン1及びPC装置2によって実行されるオブジェクト情報送信側の処理手順を示すフローチャートである。図14に示す処理フローは、電子ペン1により記入情報が生成されるごとに繰り返し実行される。
図15は、ステップS205のリアルタイム描画処理の手順を示すフローチャートである。図15に示すフローチャートの処理は、ステップS203で入力エリア401への記入であると判定され、かつ、ペンIDの記入状態を「書込描画中」に設定した後に実行される。
図16は、図14のステップS209に続いて実行される、オブジェクト情報送信側の生成処理及びオブジェクト情報受信側の記憶処理の手順を示すフローチャートである。図16に示すフローチャートの処理は、図14に示すフローチャートのステップS208でペンアップ情報PUが認識され、若しくは、ステップS202で座標情報を認識したが、ステップS203、S206でそれぞれ入力エリア401、線種変更エリア501、502への記入ではないと判断され、かつ、ステップS209でペンIDの記入状態が「書込中」または「書込描画中」であった場合に、PC装置2により実行される。
図17は、ステップS405の描画更新処理の手順を示すフローチャートである。まず、処理手段24は、図11のデータベースを参照し、記入状態が「書込描画中」のペンIDが存在するか否か判定する(ステップS601)。そして、記入状態が「書込描画中」のペンIDが存在しない場合(ステップS601;No)、即ち、ステップS303乃至S306に基づき電子ペン1の筆記内容をリアルタイムで描画中ではない場合、処理手段24は、一時描画している描画対象線を表示画面上よりクリアする(ステップS602)。そして、処理手段24は、PC装置2内に記憶されている表示領域601内のオブジェクト情報を表示画面上に描画・更新する(ステップS603)。具体的には、処理手段24は、表示領域601で表示している背景画像に対応するページ番号と同じページ番号を持ち、表示範囲に含まれるオブジェクト情報を記憶手段25より読み出し、表示領域601での背景画像の表示範囲と拡大・縮小率に合わせて、曲線座標データに基づく曲線をオブジェクト情報に含まれる線種で表示領域601に描画・更新する。
図18は、表示領域601の表示内容を変更する表示更新処理の手順を示すフローチャートである。PC装置2は、図18に示すフローチャートの処理を、所定の周期に従い繰り返し実行する。
図19は、第1実施形態において、PC装置2Aが、更新分のオブジェクト情報についてサーバ装置3へ照会し、該当するオブジェクト情報を受信する処理手順を示すフローチャートである。PC装置2Aは、図19の処理フローを、所定の周期に従い繰り返し実行する。なお、ここでは、説明の便宜上、PC装置2Aを対象とした処理について述べるが、PC装置2Bも、同様に、図19の処理フローと同様の処理を、所定の周期に従い繰り返し実行する。
図15乃至図17のフローチャートに示す曲線描画処理の具体例について、図20乃至図23を参照してさらに詳しく説明する。図20は、表示領域601に表示される描画対象線の表示例を示す。図20において、座標点T(1)乃至T(6)(かっこ内の数字は生成順序を示す。以後、図20乃至図23において同じ。)は、記入情報から認識した座標情報が示す座標であって、図15のステップS302、S307、S309で開始座標又は/及び終了座標に設定された座標を示す。また、描画対象線L(1)乃至L(5)は、ステップS303で生成された描画対象線を示す。なお、図20、21では、説明の便宜上、背景画像の表示を省略する。
次に、表示領域601の表示例について、図24及び図25を用いて説明する。なお、説明の便宜上、図24、25では、背景画像の絵柄等を省略する。
第1実施形態の情報処理システムによれば、各PC装置2は、サーバ装置3がオブジェクト情報を管理することによって、サーバから送信されたオブジェクト情報に基づき、遠隔会議を行う他のPC装置2と表示内容を共有することが可能となる。また、例えば一方のPC装置2の画面を画像情報として他方のPC装置2へ配信することで手書き情報を共有する従来の情報処理システムと比較して、第1実施形態の情報処理システムは、表示内容を同期するのに必要なオブジェクト情報のみをサーバ装置3から受信するため、ネットワーク負荷が小さく、かつ異なるPC装置2と接続された2以上の電子ペン1により同時に記入することも可能となる。さらに、他の例として、PC装置2双方のカーソルの動きをサーバ装置3へ送信し、サーバ装置3で描画を行うと共にその画像情報各PC装置に配信する従来の情報処理システムと比較しても、第1実施形態の情報処理システムは、自ら記入したストローク情報をサーバ装置3へ送信して描画する必要がなく、表示の遅延等を防ぐことができ、ネットワーク負荷も低減することができる。また、第1実施形態の情報処理システムでは、PC装置2の画面解像度などが異なっても、ストローク情報は入力エリア401の座標系から当該入力エリア401に対応する背景画像の座標系に変更されているため、表示の際に位置ずれが生じない。
次に、第1実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の第1実施形態に適用してもよい。
第1実施形態では、PC装置2は、ストローク情報から補間関数によって曲線の算出後オブジェクト情報を生成し、他のPC装置2によって生成されたオブジェクト情報を受信した場合には、当該オブジェクト情報に基づき曲線を表示領域601に表示した。これに代えて、PC装置2は、オブジェクト情報の算出時には補間関数による曲線を求めず、表示領域601への描画時に補間関数により曲線を算出してストロークを描画してもよい。これにより、PC装置2は、送受信するオブジェクト情報のデータ量が過大になるのを防ぎ、ネットワーク負荷を低減させる。これについて、上述した第1実施形態と異なる処理を実行する部分を、図26乃至28を参照して説明する。
第1実施形態では、線種変更指示エリア501、502は、入力エリア401が印刷された入力用紙4とは別の用紙である指示用紙5に印刷された。これに代えて、線種変更指示エリア501、502は、入力用紙4上に入力エリア401と共に印刷されてもよい。この場合、入力用紙4は、指示用紙5としても機能する。また、第1実施形態では、情報処理システム10は、線種変更指示エリア501、502により2種類の線幅を指定可能であった。これに代えて、情報処理システム10は、線幅を指定可能なエリアを指示用紙5に3以上設け、3種類以上の線幅を指定可能であってもよい。さらに、情報処理システム10は、線幅に代えて、またはこれに加え、線の色や、実線、破線、鎖線といった線のスタイルを指定可能なエリアを指示用紙5上に複数設けてもよい。
情報処理システム10は、図1に示す構成に加え、サーバ装置3から所定時間ごとにオブジェクト情報を受信し、受信したオブジェクト情報をPC装置上で描画する閲覧専用のPC装置を設けてもよい。
上記第1実施形態において、コード化パターンはアノト方式のドットパターンであったが、位置座標を示すコード化パターンであれば、アノト方式のドットパターンに限られない。
上記第1実施形態では、オブジェクトIDは、通し番号が付され、PC装置2は、サーバ装置3に対し、最後のオブジェクトIDを送信することで、更新分のオブジェクト情報を要求していた。これに代えて、PC装置2は、サーバ装置3に対し、受信した全てのオブジェクトID又はそれに相当する情報をサーバ装置3に対し送信することで、更新分のオブジェクト情報を要求してもよい。この場合、必ずしもオブジェクト情報は通し番号でなくともよい。または、PC装置2は、時間情報を含むオブジェクト情報を生成することとして、サーバ装置3に対し、受信済みのオブジェクト情報に含まれる時間情報のうち最新の時間情報を送信することで、更新分のオブジェクト情報を要求してもよい。時間情報としては、対応するストローク情報のペンアップ直前の記入情報に含まれる時間情報、又はオブジェクト情報の生成時刻とすればよい。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、ドットパターンが印刷されたスクリーン8にプロジェクタ7によってPC装置2の表示手段26の画面を投影させることで、入力用紙4に代えてスクリーン8上で電子ペン1の記入を行う点である。以後では、第1実施形態と同様の部分については、適宜説明を省略する。
第2実施形態の情報処理システム100Aによれば、PC装置2Cは、サーバから送信されたオブジェクト情報に基づき、遠隔会議を行う他のPC装置2とスクリーン8上で表示内容を共有することが可能となると共に、スクリーン8上での電子ペン1の筆記内容を入力用紙4上での筆記内容と同様に処理することができる。また、第2実施形態の情報処理システム100Aでは、キャリブレーション処理を行うことで、座標変換関数を用いて、スクリーン8のドットパターンにかかる座標系から、ディスプレイ201上の座標系へ座標情報が変換されているため、表示の際に位置ずれが生じない。
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態が第2実施形態と異なる点は、スクリーン8に代えて、PC装置2のディスプレイに貼り付け可能な透明シートを用いる点である。以下では、第3実施形態と第1実施形態及び第2実施形態とが同様の部分については同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
第3実施形態の情報処理システム100Bによれば、PC装置2Dは、サーバから送信されたオブジェクト情報に基づき、遠隔会議を行う他のPC装置2と表示内容を共有することが可能となると共に、透明シート9を介したディスプレイ201上での電子ペン1の筆記内容を処理することができる。また、第3実施形態の情報処理システム100Bでは、キャリブレーション処理を行うことで、第2実施形態と同様、表示の際に位置ずれが生じない。
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態が第1〜第3実施形態と異なる点は、マウスなどのポインティングデバイスのドラッグ操作によって、表示アプリケーション6の表示領域601に相当するエリア(以後、「入力エリア401E」と呼ぶ。)内へストロークを直接記入する点である。即ち、第4実施形態の情報処理システムは、遠隔会議を行うユーザが使用するPC装置2Eと、サーバ装置3とを最小構成として備える。以下では、第4実施形態と第1〜第3実施形態とが同様の部分については同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
第4実施形態の情報処理システムによれば、PC装置2Eは、サーバから送信されたオブジェクト情報に基づき、遠隔会議を行う他のPC装置2と表示内容を共有することが可能となると共に、マウス等のポインティングデバイスにより筆記内容を受け付けることができる。また、第4実施形態の情報処理システムに必要な最小構成は、サーバ装置3とPC装置2Eのみであるため、ユーザは、比較的容易に第4実施形態による情報処理システムを構築することができる。
第5実施形態では、第1〜第4実施形態が任意に組み合わされて情報処理システムが構築される。具体的には、情報処理システムの各PC装置2は、第1乃至第4実施形態の任意の1又は複数の実施の形態が選択され、適用される。例えば、遠隔会議に用いられる1のPC装置2は、第1実施形態に基づき入力用紙4に対する記入情報を電子ペン1から受信し、同じ遠隔会議に用いられる別のPC装置2は、第2実施形態に基づきスクリーン8に対する記入情報を電子ペン1から受信してもよい。さらに別の例では、遠隔会議に用いられるPC装置2は、第3実施形態に基づき透明シート9に対する記入情報を電子ペン1から受信すると共に、第4実施形態に基づきマウスポインタ608の軌跡を記入情報として特定してもよい。第5実施形態の作用効果については、第1〜第4実施形態と同様である。
2、2A、2B、2C、2D、2E…PC装置
3…サーバ装置
4…入力用紙
5…指示用紙
6…表示アプリケーション
7…プロジェクタ
8…スクリーン
9…透明シート
10、100A、100B…情報処理システム
21…入力手段
22、32…受信手段
24、34…処理手段
25、35…記憶手段
26…表示手段
27、37…送信手段
Claims (18)
- 複数のPC装置と、
前記PC装置に電気的に接続し、手書きストロークに関する記入情報を生成する入力デバイスと、
前記PC装置と通信網を介して接続するサーバ装置と、
を備える情報処理システムであって、
前記PC装置は、
表示手段と、
前記入力デバイスから前記記入情報を受信する記入情報受信手段と、
前記記入情報に基づき前記表示手段に描画を行う第1描画手段と、
前記記入情報に基づき、前記手書きストロークの1ストロークごとの描画に関する情報であるオブジェクト情報を生成するオブジェクト情報生成手段と、
前記サーバ装置に前記オブジェクト情報を送信するオブジェクト情報送信手段と、
前記サーバ装置に対し所定間隔ごとに他のPC装置から送信されたオブジェクト情報の有無の問い合わせを行うオブジェクト情報問い合わせ手段と、
前記他のPC装置から送信されたオブジェクト情報が前記サーバ装置に存在する場合、当該オブジェクト情報を、前記サーバ装置から受信するオブジェクト情報受信手段と、
前記オブジェクト情報に基づき前記表示手段に描画を行う第2描画手段と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記オブジェクト情報送信手段により送信されたオブジェクト情報を受信する受信手段と、
前記オブジェクト情報を記憶する記憶手段と、
前記オブジェクト情報問い合わせ手段からの前記問い合わせに基づき、前記オブジェクト情報を、前記問い合わせを行ったPC装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記第2描画手段は、
前記第1描画手段が前記記入情報に基づき手書きストロークの描画を行っている場合、当該手書きストロークの描画が完了するまで前記オブジェクト情報に基づく描画を遅延させることを特徴とする情報処理システム。 - 前記表示手段は、複数のページを表示し、
前記オブジェクト情報は、前記記入情報から特定されたページ番号を含み、
前記第2描画手段は、前記オブジェクト情報に含まれるページ番号と、前記表示手段により表示中のページのページ番号とが一致する場合に、当該オブジェクト情報について前記オブジェクト情報に基づく描画を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。 - 前記オブジェクト情報は、前記記入情報から特定された線種情報を含み、
前記第2描画手段は、当該オブジェクト情報について前記線種情報に基づき前記オブジェクト情報に基づく描画を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。 - 前記入力デバイスは、コード化パターンが形成された入力用紙からコード化パターンを読み取る電子ペンであり、
前記第2描画手段は、前記記入情報受信手段が受信した記入情報がペンアップを示す場合、当該記入情報を送信した電子ペンに対応する1ストローク分の手書きストロークの描画が完了したと判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理システム。 - 前記入力デバイスはマウスであり、
前記第2描画手段は、前記マウスの左クリックの押下が終了したと判断した場合、当該マウスに対応する1ストローク分の手書きストロークの描画が完了したと判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理システム。 - 前記オブジェクト情報生成手段は、前記手書きストロークの1ストロークに相当する各記入情報が示す座標点に基づき滑らかな曲線を生成し、当該曲線に基づきオブジェクト情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
- 前記オブジェクト情報は、前記各記入情報が示す座標点の座標系から、前記表示手段により前記手書きストロークを表示する対象となるページを基準とした座標系に変換された前記曲線を構成する座標点の集合を含むことを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
- 前記第2描画手段は、前記オブジェクト情報に含まれる前記手書きストロークに相当する座標点を滑らかな曲線に変換後、前記表示手段に当該曲線の描画を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
- 前記PC装置は、
外部入力に基づき遠隔会議モードか否かの設定を切り替えるモード切替手段をさらに備え、
前記オブジェクト情報受信手段は、前記遠隔会議モードの場合にのみ、オブジェクト情報を受信することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の情報処理システム。 - 通信網を介してサーバ装置と接続し、手書きストロークに関する記入情報を生成する入力デバイスと電気的に接続し、表示手段を備えるPC装置に搭載され実行されるプログラムであって、
前記入力デバイスから前記記入情報を受信する記入情報受信手段、
前記記入情報に基づき前記表示手段に描画を行う第1描画手段、
前記記入情報に基づき、前記手書きストロークの1ストロークごとの描画に関する情報であるオブジェクト情報を生成するオブジェクト情報生成手段、
前記サーバ装置に前記オブジェクト情報を送信するオブジェクト情報送信手段、
前記サーバ装置から所定間隔ごとに他のPC装置から送信されたオブジェクト情報の有無の問い合わせを行うオブジェクト情報問い合わせ手段、
前記他のPC装置から送信されたオブジェクト情報が前記サーバ装置に存在する場合、当該オブジェクト情報を、前記サーバ装置から受信するオブジェクト情報受信手段、
前記オブジェクト情報に基づき前記表示手段に描画を行う第2描画手段、
として前記PC装置を機能させ、
前記第2描画手段は、
前記第1描画手段が前記記入情報に基づき手書きストロークの描画を行っている場合、
当該手書きストロークの描画が完了するまで前記オブジェクト情報に基づく描画を遅延さ
せることを特徴とするプログラム。 - 前記表示手段は、複数のページを表示し、
前記オブジェクト情報は、前記記入情報から特定されたページ番号を含み、
前記第2描画手段は、前記オブジェクト情報に含まれるページ番号と、前記表示手段により表示中のページのページ番号とが一致する場合に、当該オブジェクト情報について前記オブジェクト情報に基づく描画を行うことを特徴とする請求項10に記載のプログラム。 - 前記オブジェクト情報は、前記記入情報から特定された線種情報を含み、
前記第2描画手段は、当該オブジェクト情報について前記線種情報に基づき前記オブジ
ェクト情報に基づく描画を行うことを特徴とする請求項10または11に記載のプログラム。 - 前記入力デバイスは、コード化パターンが形成された入力用紙からコード化パターンを読み取る電子ペンであり、
前記第2描画手段は、前記記入情報受信手段が受信した記入情報がペンアップを示す場合、当該記入情報を送信した電子ペンに対応する1ストローク分の手書きストロークの描画が完了したと判断することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載のプログラム。 - 前記入力デバイスはマウスであり、
前記第2描画手段は、前記マウスの左クリックの押下が終了したと判断した場合、当該マウスに対応する1ストローク分の手書きストロークの描画が完了したと判断することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載のプログラム。 - 前記オブジェクト情報生成手段は、前記手書きストロークの1ストロークに相当する各記入情報が示す座標点に基づき滑らかな曲線を生成し、当該曲線に基づきオブジェクト情報を生成することを特徴とする請求項10に記載のプログラム。
- 前記オブジェクト情報は、前記各記入情報が示す座標点の座標系から、前記表示手段により前記手書きストロークを表示する対象となるページを基準とした座標系に変換された前記曲線を構成する座標点の集合を含むことを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
- 前記第2描画手段は、前記オブジェクト情報に含まれる前記手書きストロークに相当する座標点を滑らかな曲線に変換後、前記表示手段に当該曲線の描画を行うことを特徴とする請求項10乃至14のいずれか一項に記載のプログラム。
- 外部入力に基づき遠隔会議モードか否かの設定を切り替えるモード切替手段として前記PC装置をさらに機能させ、
前記オブジェクト情報受信手段は、前記遠隔会議モードの場合にのみ、オブジェクト情報を受信することを特徴とする請求項10乃至17のいずれか一項に記載のプログラム。
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