JP3156526U - 情報処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】部屋の複数の壁面に、電子ペンで読み取ることができるコード化パターンを形成することで壁面を有効活用したシステムを提供する。【解決手段】ドットパターンが形成された壁面シート4と識別シート5とを各壁面に対にして取り付ける。各壁面シート4のドットパターンは同じだが、識別シート5のドットパターンは互いに異なる。電子ペン1で特定の識別シート5のドットパターンを読み取らせたうえで、同じ壁面にある識別シート5に電子ペン1で記入することで、各識別シート5は同じドットパターンであっても、コンピュータ装置2は、壁面シート4を識別して、電子ペン1で読み取った情報を記憶する。【選択図】図1
Description
本考案は、位置座標を示すコード化パターンを用いて情報を入力することができる情報処理システムに関し、特に、壁面にコード化パターンを形成したシステムに関する。
近年、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto 社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のアルゴリズムによりパターン化された位置座標を示すドットパターンが印刷された専シートとともに使用される(例えば、特許文献1参照)。
また、このような電子ペンと、コンピュータ、プロジェクター及びスクリーンを用いて、スクリーンに電子ペンで記入ないし走査すると、それに応じてコンピュータが所定の処理を行うとともに、コンピュータの表示画面をプロジェクターでスクリーンに投影するシステムを本出願人は提案している(例えば、特許文献2)。ここにおいて、スクリーンに形成したドットパターンの座標系と、コンピュータ装置の表示画面における座標系を合わせるためのキャリブレーション処理についても提案している。また、同様のシステムにおいて、ドットパターンが形成されたスクリーンを壁面にフックなどで取り付けることも提案されている(特許文献3)。
このような電子ペンを用いたシステムを使って、近年、会議やプレゼンテーションを行うニーズが高まっている。そこで、本考案は、会議やプレゼンテーション等で用いる部屋やパーティションボードなどの壁面に、電子ペンで読み取ることができるコード化パターンを形成することで壁面を有効活用したシステムを提供することを目的とする。
本考案に係る情報処理システムは、位置座標を示すコード化パターンが形成され、壁面に取り付けられる壁面シートと、前記壁面シートのコード化パターンが示す位置座標の座標領域とは異なり、かつ、互いに異なる位置座標を示すコード化パターンが形成された複数の識別シートと、前記コード化パターンを読み取る読取手段と、前記読取手段から送信されたコード化パターンに関する情報を受信して、当該情報に応じた処理を行うコンピュータ装置とを備え、
前記コンピュータ装置は、前記読取手段から送信されたコード化パターンに関する情報を受信する受信手段と、少なくとも各識別シートに形成されたコード化パターンの座標領域を記憶する記憶手段と、前記記憶手段を参照して、前記受信手段により受信した前記コード化パターンに関する情報から前記複数の識別シートのうち前記読取手段が読み取った特定の識別シートを識別し、前記壁面シートのコード化パターンを前記読取手段により読み取ることにより得られた情報を、前記特定した識別シートに応じて識別可能に前記記憶手段に記憶させる処理手段とを備えることを特徴とする。
前記コンピュータ装置は、前記読取手段から送信されたコード化パターンに関する情報を受信する受信手段と、少なくとも各識別シートに形成されたコード化パターンの座標領域を記憶する記憶手段と、前記記憶手段を参照して、前記受信手段により受信した前記コード化パターンに関する情報から前記複数の識別シートのうち前記読取手段が読み取った特定の識別シートを識別し、前記壁面シートのコード化パターンを前記読取手段により読み取ることにより得られた情報を、前記特定した識別シートに応じて識別可能に前記記憶手段に記憶させる処理手段とを備えることを特徴とする。
本考案によれば、互いに異なる座標領域の位置座標を示すコード化パターンが形成された複数の識別シートを備え、記憶手段には、各識別シートに形成されたコード化パターンの座標領域を記憶しており、処理手段は、記憶手段を参照して、受信手段により受信したコード化パターンに関する情報から複数の識別シートのうち前記読取手段が読み取った特定の識別シートを識別し、壁面シートのコード化パターンを読取手段により読み取ることにより得られた情報を、特定した識別シートに応じて識別可能に記憶手段に記憶させる。そのため、ユーザは、読取手段により特定の識別シートのコード化パターンを読み取らせることにより、1枚の壁面シートから読取手段により読み取った内容を区別して、記憶手段に記憶させることができる。
上記情報処理システムにおいて、前記識別シートの枚数に応じて、複数枚の前記壁面シートを、壁面に取り付けるとよい。これにより、ユーザは、読取手段により特定の識別シートのコード化パターンを読み取らせるとともに、その識別シートに対応した壁面シートに読取手段により記入することで、利用する壁面シートを区別することができる。
さらに、上記情報処理システムにおいて、前記記憶手段は、識別シートと壁面シートとの対応関係をさらに記憶しており、前記処理手段は、前記識別した識別シートに対応した前記壁面シートを特定するよう構成するとよい。この構成により、識別可能に記憶させた情報がどの壁面シートに記入されたものであるかを特定することができる。
また、上記情報処理システムにおいて、各壁面ごとに、識別シートと壁面シートとを対となるよう取り付けるとよい。この構成により、同じ壁面に取り付けられた識別シートと壁面シートとが対として関連付けられていることがユーザにとって把握しやすくなる。
また、上記情報処理システムにおいて、前記処理手段は、前記識別した識別シートに応じて、表示手段の表示画面上で異なるシート又はウィンドウに、前記コード化パターンに関する情報に基づくストロークを描画するよう構成するとよい。この構成により、壁面シートから読み取った情報に関して、識別した識別シートに応じて、表示手段の表示画面上で異なるシート又は異なるウィンドウにストロークが描画されるため、壁面シートから読み取った情報に基づくストロークが、壁面シートに対応付けられた識別シート毎に別のシート又は別のウィンドウに表示されることとなり、ユーザにとって認識しやすくなる。
本考案によれば、壁面に壁面シートを取り付け、読取手段により特定の識別シートのコード化パターンを読み取らせることにより、壁面シートに読取手段により読み取ったコード化パターンに基づくストロークを区別して、記憶手段に記憶させたり表示手段に表示させたりすることができ、壁面を有効活用してシステムを構成することができる。
以下、図面を参照して、本考案の好適な情報処理システムについて詳細に説明する。
<第1実施形態>
[情報処理システムのシステム構成]
図1は、本第1実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。図1に示すように、本第1実施形態における情報処理システムは、ユーザが使用する電子ペン(読取手段)1と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するコンピュータ装置2と、ドットパターン(コード化パターン)が印刷され、部屋の各壁面3A〜3Cに取り付けられた壁面シート4A〜4Cと、各壁面シート4を識別するために各壁面シート4の側方に添えて各壁面3A〜3Cに取り付けられ、ドットパターン(コード化パターン)が印刷された識別シート5A〜5Cとから構成される。
[情報処理システムのシステム構成]
図1は、本第1実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。図1に示すように、本第1実施形態における情報処理システムは、ユーザが使用する電子ペン(読取手段)1と、電子ペン1から記入情報等を受信して処理するコンピュータ装置2と、ドットパターン(コード化パターン)が印刷され、部屋の各壁面3A〜3Cに取り付けられた壁面シート4A〜4Cと、各壁面シート4を識別するために各壁面シート4の側方に添えて各壁面3A〜3Cに取り付けられ、ドットパターン(コード化パターン)が印刷された識別シート5A〜5Cとから構成される。
[壁面シート]
まず、壁面シート4について説明する。壁面シート4A〜4Cには、位置座標を示すドットパターンが電子ペン1で読取可能なインク(赤外線を吸収するインク)で印刷されている。壁面シート4A〜4Cのドットパターンは、同じパターン(「コピーパターン」とも呼ぶ)となっており、同じ座標領域を示す。各壁面シート4A〜4Cは、部屋やパーティションボードなどの壁面ごとに取り付けられる。各壁面シート4は、壁面に対して接着剤等で貼付してもよく、壁面用のパネルにドットパターンを印刷して壁の表面として用いられるものでもよい。壁面シート4の基材は、紙、樹脂等を用いることができる。なお、各壁面シート4A〜4Cの大きさが異なる場合には、1つのコピーパターンの座標領域から各壁面シート4A〜4Cの大きさに合わせてドットパターンを印刷すればよい。すなわち、各壁面シート4A〜4Cは、互いに共通する座標領域及び共通しない座標領域を有することとなる。
まず、壁面シート4について説明する。壁面シート4A〜4Cには、位置座標を示すドットパターンが電子ペン1で読取可能なインク(赤外線を吸収するインク)で印刷されている。壁面シート4A〜4Cのドットパターンは、同じパターン(「コピーパターン」とも呼ぶ)となっており、同じ座標領域を示す。各壁面シート4A〜4Cは、部屋やパーティションボードなどの壁面ごとに取り付けられる。各壁面シート4は、壁面に対して接着剤等で貼付してもよく、壁面用のパネルにドットパターンを印刷して壁の表面として用いられるものでもよい。壁面シート4の基材は、紙、樹脂等を用いることができる。なお、各壁面シート4A〜4Cの大きさが異なる場合には、1つのコピーパターンの座標領域から各壁面シート4A〜4Cの大きさに合わせてドットパターンを印刷すればよい。すなわち、各壁面シート4A〜4Cは、互いに共通する座標領域及び共通しない座標領域を有することとなる。
〔識別シート〕
識別シート5について説明する。識別シート5A〜5Cは、各壁面シート4A〜4Cを識別するために、各壁面シート4A〜4Cに添えて各壁面3A〜3Cに取り付けられる。そして、識別シート5A〜5Cには、壁面シート4A〜4Cに形成されたドットパターンとは異なり、なおかつ互いに異なる座標領域の位置座標を示すドットパターンが、電子ペン1で読取可能なインク(赤外線を吸収するインク)で印刷されている。さらに、識別シート5A〜5Cには、シートID(シート識別情報)を目視により識別できるように、なおかつ電子ペン1で読取できないインク(赤外線を吸収しないインク)で、それぞれ「01」「02」「03」と印刷されている。各識別シート5も、壁面シート4と同様に、壁面に対して接着剤等で貼付してもよく、壁面用のパネルにドットパターンを印刷したものであってもよい。識別シート5の基材は、紙、樹脂等を用いることができる。
識別シート5について説明する。識別シート5A〜5Cは、各壁面シート4A〜4Cを識別するために、各壁面シート4A〜4Cに添えて各壁面3A〜3Cに取り付けられる。そして、識別シート5A〜5Cには、壁面シート4A〜4Cに形成されたドットパターンとは異なり、なおかつ互いに異なる座標領域の位置座標を示すドットパターンが、電子ペン1で読取可能なインク(赤外線を吸収するインク)で印刷されている。さらに、識別シート5A〜5Cには、シートID(シート識別情報)を目視により識別できるように、なおかつ電子ペン1で読取できないインク(赤外線を吸収しないインク)で、それぞれ「01」「02」「03」と印刷されている。各識別シート5も、壁面シート4と同様に、壁面に対して接着剤等で貼付してもよく、壁面用のパネルにドットパターンを印刷したものであってもよい。識別シート5の基材は、紙、樹脂等を用いることができる。
[ドットパターン]
続いて、壁面シート4や識別シート5に印刷されるアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図2は、ドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を仮想格子点である基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、シート4,5上の位置座標が決定されるよう構成されている。このドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含有するインクによって印刷されている。
続いて、壁面シート4や識別シート5に印刷されるアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図2は、ドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図2に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を仮想格子点である基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、シート4,5上の位置座標が決定されるよう構成されている。このドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含有するインクによって印刷されている。
図3(a)は、ある位置のドットパターンの配列を示している。図3(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、壁面シート4上のどの部分から6×6ドットを取ってもユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは、壁面シート4における相対的な位置座標を保持している。図3(b)は、図3(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図2に示す規則性に基づいて対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
[電子ペン]
次に、電子ペン1について説明する。図4は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図4に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、ペン部104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111及びバッテリー112を備える。ペン部104には、布等で拭うことで消去可能なインクが充填されており、そのペン先部103でストロークを壁面シート4に記入することができる構成となっている。ユーザは、電子ペン1のペン先部103を壁面シート4に当接させて、文字等のストロークを記入したり、タップ(ペン先部103によるシート4,5への軽叩)したりする。ここで、電子ペン1のペン先部103がシート4,5に最初に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。
次に、電子ペン1について説明する。図4は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図4に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、ペン部104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111及びバッテリー112を備える。ペン部104には、布等で拭うことで消去可能なインクが充填されており、そのペン先部103でストロークを壁面シート4に記入することができる構成となっている。ユーザは、電子ペン1のペン先部103を壁面シート4に当接させて、文字等のストロークを記入したり、タップ(ペン先部103によるシート4,5への軽叩)したりする。ここで、電子ペン1のペン先部103がシート4,5に最初に接触することをペンダウンと呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることをペンアップと呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、ユーザが電子ペン1によりシート4,5に文字やマークを書いたりタップしたりする際にペン先部103からペン部104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切換える。即ち、ユーザが電子ペン1でシート4,5に文字などを書いたりタップしたりすると、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、ユーザが記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。また、ユーザが1つのストロークを記入し終えて電子ペン1を壁面シート4から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、壁面シート4上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照射する。その領域は、ペン先部103が壁面シート4に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106は、LED105によって照射された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。したがって、CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図3(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。
プロセッサ108は、ユーザの記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、ユーザが記入するストローク(筆跡)のシート4,5上におけるX,Y座標(単に「位置座標」、「座標データ」とも呼ぶ)とシート4,5に固有のドットパターンアドレス(コード化パターンアドレス)とを連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図3(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図3(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値及びY座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX,Y座標データ及びドットパターンアドレスを演算する。そしてプロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ、ドットパターンアドレス及びX,Y座標データとを関連付ける。なお、シート4,5における6×6のドットパターンは、同じシート4,5内で重複することはないため、ユーザが電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置がシート4,5のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
メモリ109には、電子ペン1を識別するための「pen01」といったペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、1回のペンダウンからペンアップまでに電子ペン1により生成されるX,Y座標データ、ドットパターンアドレス、時刻情報(タイムスタンプ)、筆圧データ(以上、「ストローク情報」)と、ペンID(電子ペン識別情報)とを関連付けて、記入情報としてコンピュータ装置2へ送信する。通信ユニット111によるコンピュータ装置2への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。
[コンピュータ装置]
次に、コンピュータ装置2について説明する。コンピュータ装置2は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成されるパーソナルコンピュータ等で構成される。図5は、コンピュータ装置2の機能ブロック図である。コンピュータ装置2は、機能的には、マウスやキーボードといった入力手段21、受信手段22、処理手段24、記憶手段25、表示手段26及び送信手段27を備える。そして、コンピュータ装置2は、電子ペン1から受信した記入情報に基づいて所定の処理を行う。
次に、コンピュータ装置2について説明する。コンピュータ装置2は、ハードウェアとして、電子ペン1とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、ディスプレイ、マウスやキーボード等で構成されるパーソナルコンピュータ等で構成される。図5は、コンピュータ装置2の機能ブロック図である。コンピュータ装置2は、機能的には、マウスやキーボードといった入力手段21、受信手段22、処理手段24、記憶手段25、表示手段26及び送信手段27を備える。そして、コンピュータ装置2は、電子ペン1から受信した記入情報に基づいて所定の処理を行う。
受信手段22は、アンテナや受信回路等により構成され、電子ペン1から記入情報を受信し、処理手段24に伝送する。送信手段27は、処理手段24の指示によって、表示手段26の画像表示に用いられる画像信号をプロジェクター6(後述)等に出力するもので、プロジェクター6へのデータ送信方式は、有線式であっても無線式であってもよい。表示手段26は、ディスプレイ等によって構成され、処理手段24によって指示された内容を表示する。
記憶手段25は、ハードディスクやROM、RAMといったメモリによって構成される。記憶手段25は、座標情報管理テーブルを記憶している。図6は、座標情報管理テーブルのデータ構造を示す概念図である。図6に示すように、座標情報管理テーブルには、シートID(シート識別情報)と、シート種類と、壁面シート4(4A〜4C)及び識別シート5A〜5Cに印刷された各ドットパターンのドットパターンアドレスと、そのドットパターンの座標領域とが対応付けられている。ここで、ドットパターンの座標領域は、角の位置座標(xn,yn)、高さHn、幅Wnで表される。角の位置と高さ及び幅が決まることにより、この座標領域に含まれる位置座標を特定できる。
また、記憶手段25は、シート関連付け管理テーブルを記憶している。図7は、シート関連付け管理テーブルのデータ構造を示す概念図である。図7に示すように、シート関連付け管理テーブルには、識別シート5A〜5CのシートID及びシート名と、識別シート5A〜5Cとそれぞれ同じ壁面3に取り付けられた壁面シート4A〜4Cのシート名と、その壁面シートに電子ペン1によって記入された筆跡(ストローク)に関する記入情報の保存先とが対応付けられている。
したがって、図6に示す座標情報管理テーブルと図7に示すシート関連付け管理テーブルにより、ユーザが電子ペン1でまず識別シート5のいずれかをタップしたうえで、その識別シート5と同じ壁面3に取り付けられた壁面シート4で書き込むことによって、電子ペン1から送信された記入情報が、どの壁面シート4に記入されたものであるのか識別して、その記入情報の保存先の壁面シートデータを特定できるようになっている。
また、記憶手段25は、電子ペン1から送信された記入情報を処理手段26の処理に応じて記憶する。図8は、記入情報を保存(記憶)する記入データ・ファイルのファイル構造を示している。図8に示すように、記入データ・ファイルは、ファイル属性情報や各壁面シート4に電子ペン1で記入することにより送信された複数の壁面シートデータを含む。ファイル属性情報には、作成日時や更新日時を示す作成日時情報やファイル名などが含まれる。壁面シートデータ01には、壁面シート4Aに電子ペン1で記入することにより生成された、ストローク情報やペンID等から構成される記入情報が保存(記憶)される。壁面シートデータ02には、壁面シート4Bに電子ペン1で記入することにより送信された、ペンIDやストローク情報等から構成される記入情報が保存される。壁面シートデータ03には、壁面シート4Cに電子ペン1で記入することにより送信された、ペンIDやストローク情報等から構成される記入情報が保存される。また、記憶手段25には、記入情報からファイルを作成したり、ストロークを描画などしたりするためのプログラム等も記憶されている。
処理手段24は、CPU等のプロセッサによって構成され、プログラムの指令に応じて、受信手段22により電子ペン1から受信した記入情報を受信すると、記憶手段25に記憶された座標情報管理テーブルやシート関連付け管理テーブルを参照し、記入情報がどの壁面シート4に記入されたことによるかを識別し、図8に示すファイル構造を有するファイルを作成するとともに、記入情報に基づいてストロークを表示手段26の表示画面(ディスプレイ)のアプリケーション・ウインドウ上に描画する。また、処理手段24は、プログラムの指令に応じて種々の処理を行う。
<処理フロー>
次に、図9を参照して、情報処理システムにおける処理について説明する。
次に、図9を参照して、情報処理システムにおける処理について説明する。
図9は、処理フロー図である。まず、ユーザが、電子ペン1を用いて、壁面3の識別シート5または壁面シート4のいずれかに記入ないしタップを行う。すると、電子ペン1は、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたことにより識別シート5または壁面シート4への接触を検出し、LED105によって赤外線を照射しつつカメラ106によって筆跡に沿ってドットパターンを撮像し、プロセッサ108によって、撮像されたドットパターンの画像データから筆跡に沿ったX,Y座標及びドットパターンアドレスを連続的に演算し、当該位置座標を含むストローク情報とペンIDとを関連付けて、記入情報として即時且つ逐次的にコンピュータ装置2へ送信する(ステップS101)。
コンピュータ装置2では、受信手段22が、電子ペン1から記入情報(ストローク情報及びペンID)を受信すると、その記入情報を記憶手段25に記憶する(ステップS201)。そして、処理手段24は、記憶手段25に記憶された座標情報管理テーブルを参照して、記入情報のストローク情報に含まれる座標データから、識別シート5A〜5Cのいずれかへの記入がされたのか、それとも壁面シート4への記入がされたのか判別する(ステップS202)。処理手段24は、識別シート5A〜5Cのいずれかへの記入がされたものと判別した場合には(ステップS202:識別シート)、記憶手段25に記憶されたシート関連付け管理テーブルを参照して、判別した識別シート5に対応付けられた壁面シート4及び壁面シートデータを特定する(ステップS203)。続いて、処理手段24は、その後に送信されてくる壁面シート4のドットパターンに基づく記入情報を保存する先の壁面シートデータ(図8参照)を、ステップS203で特定した壁面シートデータに合わせて設定ないし変更する(ステップS204)。
一方ステップS202において、処理手段24は、壁面シート4への記入がされたものと判別した場合には(ステップS202:壁面シート)、処理手段24は、ステップS204において設定等されている保存先の壁面シートデータに、記入情報を構成するペンIDやストローク情報等を格納(保存)する(ステップS205)とともに、ストローク情報に応じてストロークを描画して、表示手段26の表示画面に、描画したストロークを表示していく(ステップS206)。ここで、処理手段24は、ストローク情報を格納する壁面シートデータが異なれば、表示手段26の表示画面上のアプリケーション・ウインドウ上の異なるシートないし別のアプリケーション・ウィンドウ上にストロークを表示する。
次に、図9を参照して、ユーザによる情報処理システムの具体的な利用例に沿って、処理について説明する。
まず、ユーザが、コンピュータ装置2で情報処理システムのアプリケーション・プログラムを起動すると、コンピュータ装置2では、記入情報を記憶するための記入データ・ファイルの記憶領域を記憶手段25に設定してファイル属性情報を記憶する。次に、ユーザが、壁面シート4A〜4Cのうち壁面シート4Aに書き込むことを選択した場合、ユーザは、壁面シート4Aと同じ壁面3に取り付けられた識別シート5A(シートID「01」)に対して電子ペン1でタップする。すると、電子ペン1は、タップした位置におけるドットパターンを読み取って位置座標を演算し、当該位置座標を含むストローク情報とペンIDとを関連付けて、記入情報として即時且つ逐次的にコンピュータ装置2へ送信する(ステップS101)。
コンピュータ装置2では、電子ペン1から受信した記入情報(ストローク情報及びペンID)を記憶手段25に記憶する(ステップS201)。そして、処理手段24は、座標情報管理テーブルを参照して、ストローク情報に含まれる座標データから、シートID「01」である識別シート5Aに記入がされたものと判別し(ステップS202)、シート関連付け管理テーブルを参照して、判別した識別シート5Aに対応付けられた壁面シート4A及び壁面シートデータ01を特定する(ステップS203)。続いて、処理手段24は、その後に送信されてくる壁面シート4Aのドットパターンに基づく記入情報を保存する先の壁面シートデータとして、壁面シートデータ01(図8参照)を設定する(ステップS204)。
次に、ユーザは、先に選択した壁面シート4Aに対して電子ペン1で任意に文字や記号などの筆跡(ストローク)を記入していく。それに応じて、電子ペン1は、筆跡に沿ったドットパターンを読み取って位置座標を演算していき、当該位置座標を含むストローク情報とペンIDと関連付けて、記入情報として即時且つ逐次的にコンピュータ装置2へ送信していく(ステップS101)。
そして、処理手段24は、座標情報管理テーブルを参照して、ストローク情報に含まれる座標データから、壁面シート4Aへの記入がされたものと判断し(ステップS202)、ステップS204において記入データ・ファイルの保存先の壁面シートデータとして設定されている壁面シートデータ01に、電子ペン1から受信した記入情報を構成するペンIDやストローク情報等を格納する(ステップS205)とともに、ストローク情報に応じてストロークを描画して、表示手段26の表示画面に表示していく(ステップS206)。
ユーザが、書き込む壁面シート4を壁面シート4Bに変更する場合には、まず、壁面シート4Bと同じ壁面3に取り付けられた識別シート5B(シートID「02」)に対して電子ペン1でタップする。すると、上記と同様の処理により、コンピュータ装置2では、記憶先の壁面シートデータとして壁面シートデータ02が記憶手段25に設定される。次に、ユーザは、変更した壁面シート4Bに対して電子ペン1で任意に文字や記号などを構成するストロークを記入していく。すると、上記と同様の処理により、壁面シート4Bに電子ペン1で記入することで送信された記入情報を記入データ・ファイルの壁面シートデータ02に格納するとともに、表示手段26の表示画面に別シートを表示して、ないし別ウインドウを開いて、ストローク情報に応じてストロークを描画して、そのシート上ないしウインドウ上に表示していく。
<本第1実施形態の作用効果>
このように、本第1実施形態における情報処理システムによれば、壁面シート4A〜4Cの側方には、同じ壁面上に識別シート5A〜5Cが取り付けられており、記憶手段25には、壁面シート4の座標領域と各識別シート5A〜5Cの座標領域が登録された座標情報管理テーブルと、識別シート5A〜5Cと壁面シート4A〜4Cとの関係が対応付けられたシート関連付け管理テーブルとが記憶されている。そのため、壁面シート4A〜4Cに印刷されたドットパターンが同じドットパターン(コピーパターン)であっても、即ち、壁面シート4A〜4Cごとに異なるドットパターンとしなくても、ユーザが、予め識別シート5に対して電子ペン1でタップ等をすることで、コンピュータ装置2でユーザが書き込みたい壁面シート4を特定し、その後の壁面シート4への電子ペン1による記入に基づく記入情報を区別して記入データ・ファイルに記憶し、ストロークを描画することができる。また、壁面シート4が複数枚あるので、ユーザは、各識別シート5A〜5Cへのタップにより、複数ある壁面シート4を区別して利用するこができる。そのため、使用するドットパターンの座標領域を少なくすることができる。
このように、本第1実施形態における情報処理システムによれば、壁面シート4A〜4Cの側方には、同じ壁面上に識別シート5A〜5Cが取り付けられており、記憶手段25には、壁面シート4の座標領域と各識別シート5A〜5Cの座標領域が登録された座標情報管理テーブルと、識別シート5A〜5Cと壁面シート4A〜4Cとの関係が対応付けられたシート関連付け管理テーブルとが記憶されている。そのため、壁面シート4A〜4Cに印刷されたドットパターンが同じドットパターン(コピーパターン)であっても、即ち、壁面シート4A〜4Cごとに異なるドットパターンとしなくても、ユーザが、予め識別シート5に対して電子ペン1でタップ等をすることで、コンピュータ装置2でユーザが書き込みたい壁面シート4を特定し、その後の壁面シート4への電子ペン1による記入に基づく記入情報を区別して記入データ・ファイルに記憶し、ストロークを描画することができる。また、壁面シート4が複数枚あるので、ユーザは、各識別シート5A〜5Cへのタップにより、複数ある壁面シート4を区別して利用するこができる。そのため、使用するドットパターンの座標領域を少なくすることができる。
また、処理手段24は、壁面シート4に記入された情報を識別して、表示手段26の表示画面上で異なるシート又は異なるウィンドウにストロークが表示されるため、壁面シート4に記入した情報と、表示画面上のシート又はウィンドウに表示されるストロークが対応することとなり、ユーザにとって認識しやすくなる。また、壁面シート4Aと識別シート5A、壁面シート4Bと識別シート5B、壁面シート4Cと識別シート5Cとがそれぞれ対になって、同じ壁面3に取り付けられているため、壁面シート4と識別シート5とが対として関連付けられていることがユーザにとって把握しやすくなっている。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態における情報処理システムを説明する。第2実施形態の説明では、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。また、第2実施形態において、第1実施形態と同じ符号を付している構成は、特に言及しないものについては、第1実施形態と同様の構成である。
次に、第2実施形態における情報処理システムを説明する。第2実施形態の説明では、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。また、第2実施形態において、第1実施形態と同じ符号を付している構成は、特に言及しないものについては、第1実施形態と同様の構成である。
図10は、本第2実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。本第2実施形態の情報処理システムでは、図10に示すように、コンピュータ装置2の送信手段27にプロジェクター6が接続されており、表示画面に表示する画像と同じ画像が同期して、プロジェクター6により壁面シート4へ投影されている。また、コンピュータ装置2の処理手段24は、キャリブレーション処理を実行する機能を有しており、壁面シート4におけるドットパターンの座標系をコンピュータ装置2の表示手段26の表示画面における座標系に変換するための座標変換関数が求められ、記憶手段25にその座標変換関数が記憶される。なお、図10に示す例は、壁面3Aに取り付けられた壁面シート4Aに向けて、プロジェクター6により画像が投影されているが、プロジェクター6の向きを変えて、壁面シート4B、4Cのいずれかに対して画像を投影してもよい。ただし、プロジェクター6の向きを変える都度、キャリブレーション処理を行い、座標変換関数を更新するとともに、投影する壁面シート4と同じ壁面3上に取り付けられている識別シート5に電子ペン1でタップ等して、記入情報を保存する先の壁面シートデータを変更する必要がある。
ここで、本第2実施形態の情報処理システムにおいては、壁面シート4に対する電子ペン1のペン先部103の移動軌跡(筆跡)に応じて、ストロークがプロジェクター6により投影されるため、電子ペン1のペン部104にはインクを充填しなくても良く、または電子ペンのペン先部104はインクを充填する構造になっていなくとも良い。
<処理フロー>
次に、図11を参照して、情報処理システムにおける処理について説明する。
次に、図11を参照して、情報処理システムにおける処理について説明する。
図11は、第2実施形態における処理フロー図である。ここで、図11のステップS301は、第1実施形態における図9のステップS101に対応する。また、図11のステップS401〜S404,S406,S407は、第1実施形態における図9のステップS201〜S204,S205,S206に対応する。第2実施形態において特徴的なのは、処理手段24が、事前のキャリブレーション処理により求めて記憶手段25に記憶された座標変換関数により、ステップS405において、壁面シート4のドットパターンにおける座標を表示手段26の表示画面における座標に変換することと、ステップS408で処理手段24が送信手段27を通じて表示手段26の表示内容と同期して画像信号をプロジェクター6に送信し、プロジェクター6が電子ペン1の筆跡に応じて描画されたストロークを壁面シート4へ投影する(ステップS501)ことである。
図11に示すように、ユーザが、電子ペン1を用いて、壁面3の識別シート5または壁面シート4のいずれかに記入ないしタップを行う。すると、電子ペン1は、ペン先部103近傍のドットパターンを撮像して生成したストローク情報とペンIDとを関連付けて、記入情報として即時且つ逐次的にコンピュータ装置2へ送信する(ステップS301)。
コンピュータ装置2では、電子ペン1から受信した記入情報を記憶手段25に記憶する(ステップS401)。そして、処理手段24は、座標情報管理テーブルを参照して、記入情報のストローク情報に含まれる座標データから、識別シート5A〜5Cのいずれかへの記入がされたのか、それとも壁面シート4への記入がされたのか判別する(ステップS402)。処理手段24は、識別シート5A〜5Cのいずれかへの記入がされたものと判別した場合には(ステップS402:識別シート)、シート関連付け管理テーブルを参照して、判別した識別シート5に対応付けられた壁面シート4及び壁面シートデータを特定する(ステップS403)。続いて、処理手段24は、その後に送信されてくる壁面シート4のドットパターンに基づく記入情報を保存する先の壁面シートデータ(図8参照)を、ステップS403で特定した壁面シートデータに合わせて設定ないし変更する(ステップS404)。
一方ステップS402において、処理手段24が、壁面シート4への記入がされたものと判断した場合には(ステップS402:壁面シート)、処理手段24は、事前のキャリブレーション処理により求めた座標変換関数により、壁面シート4における位置座標を表示手段26の表示画面(ディスプレイ)における座標に変換する(ステップS405)。続いて、処理手段24は、ステップS404において設定等されている保存先の壁面シートデータに、記入情報を構成するペンIDや、表示画面上の位置座標に変換したストローク情報等を格納する(ステップS406)とともに、ストローク情報に応じてストロークを描画して、表示手段26の表示画面に、描画したストロークを表示していく(ステップS407)。ここで、処理手段24は、ストローク情報を格納する壁面シートデータが異なれば、表示手段26の表示画面上で、異なるシートないし異なるウィンドウにストロークを描画する。さらに、処理手段24は、送信手段27を通じて表示画面の表示と同期して画像信号をプロジェクター6に送信する(ステップS408)。プロジェクター6は、受信した画像信号を再現して、電子ペン1の筆跡に応じて描画されたストロークを壁面シート4へ投影する(ステップS501)。
書き込む壁面シート4を変更する場合には、まず、ユーザは、書き込む壁面シート4へ向けてプロジェクター6の向きを変え、キャリブレーション処理を行い、記憶手段25に記憶された座標変換関数を更新させるとともに、ユーザは、投影する壁面シート4と同じ壁面3上にある識別シート5に電子ペン1でタップ等して、記入情報を保存する先の壁面シートデータを変更させる。そのうえで、変更した壁面シート4に対して電子ペン1で任意に文字や記号などを構成するストロークを記入していく。これにより、上記と同様の処理により、保存する先の壁面シートデータが変更されて、その後の壁面シート4に電子ペン1で記入することで生成されてコンピュータ装置2へ送信された記入情報を変更後の壁面シートデータに格納するとともに、表示手段26の表示画面に、記入情報のストローク情報に応じてストロークを描画していく。ここで、処理手段24は、表示手段26の表示画面上で、異なるシートないし異なるウィンドウにストロークを描画していく。
<本第2実施形態の作用効果>
本第2実施形態における情報処理システムにおいても、第1実施形態における情報処理システムと同様の作用効果を奏するとともに、壁面シート4のドットパターンの座標系と表示手段26の表示画面における座標系とが対応付けられているため、ユーザによる壁面シート4への電子ペン1を用いた記入に合わせて、ストロークが表示画面に表示されるとともにプロジェクター6により壁面シート4に投影される。
本第2実施形態における情報処理システムにおいても、第1実施形態における情報処理システムと同様の作用効果を奏するとともに、壁面シート4のドットパターンの座標系と表示手段26の表示画面における座標系とが対応付けられているため、ユーザによる壁面シート4への電子ペン1を用いた記入に合わせて、ストロークが表示画面に表示されるとともにプロジェクター6により壁面シート4に投影される。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態における情報処理システムを説明する。第3実施形態は、第1,第2実施形態における識別シート5A〜5Cの貼り付け位置を変更するものである。
次に、第3実施形態における情報処理システムを説明する。第3実施形態は、第1,第2実施形態における識別シート5A〜5Cの貼り付け位置を変更するものである。
第1,第2実施形態においては、識別シート5A〜5Cを、壁面シート5A〜5Cから外して、同じ壁面上に取り付けたが、これに代えて、図12に示すように、識別シート5A〜5Cをシールとし、対応する壁面シート4A〜4C上にそれぞれ貼り付けてもよい。なお、この貼付け方は、次に説明する第4実施形態に適用してもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態における情報処理システムを説明する。第4実施形態の説明では、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。また、第4実施形態において、第1実施形態と同じ符号を付している構成は、特に言及しないものについては、第1実施形態と同様の構成である。第4実施形態は、第1実施形態における各壁面シート4A〜4Cを共通化し、1枚の壁面シート4を識別シート5A〜5Cにより識別して使用するものである。
次に、第4実施形態における情報処理システムを説明する。第4実施形態の説明では、第1実施形態と異なる構成を中心に説明する。また、第4実施形態において、第1実施形態と同じ符号を付している構成は、特に言及しないものについては、第1実施形態と同様の構成である。第4実施形態は、第1実施形態における各壁面シート4A〜4Cを共通化し、1枚の壁面シート4を識別シート5A〜5Cにより識別して使用するものである。
図13は、本第4実施形態における情報処理システムのシステム構成図である。図13に示すように、壁面シート4が一つに共通化されて壁面3に取り付けられており、壁面シート4の側方に、識別シート5A〜5Cが取り付けられている。また、記憶手段25には、図6に示す座標情報管理テーブルを記憶しているが、壁面シート4は共通化されているため図7に示すシート関連付け管理テーブルには壁面シート名を記憶していない。また、処理フローについては第1実施形態と同様であるが、壁面シート4は共通化されているため、壁面シート4を複数の中から一つに特定する必要がなく、したがって、ステップS203(図9参照)での壁面シートの特定が省略され壁面シートデータのみの特定となる。なお、記憶手段25には座標情報管理テーブルを記憶せず、ステップS202で特定される識別シート4A〜4CのいずれかのシートIDによって、保存先の壁面シートデータを決定するようにしてもよい。
<本第4実施形態の作用効果>
本第4実施形態における情報処理システムにおいては、同じ壁面シート4に対してユーザが文字や記号等のストロークを記入するが、識別シート4A〜4Cのうちユーザが選択して電子ペン1のタップ等をすれば、壁面シート4に電子ペン1で記入することにより生成されるストローク情報等を、壁面シートデータを変えて保存することで、ストローク情報等を区別して取り扱うことができる。
本第4実施形態における情報処理システムにおいては、同じ壁面シート4に対してユーザが文字や記号等のストロークを記入するが、識別シート4A〜4Cのうちユーザが選択して電子ペン1のタップ等をすれば、壁面シート4に電子ペン1で記入することにより生成されるストローク情報等を、壁面シートデータを変えて保存することで、ストローク情報等を区別して取り扱うことができる。
〔変形例〕
なお、本考案は、上記実施形態に限られない。例えば、上記各実施形態においては、アノト方式のドットパターン(コード化パターン)を用いたが、これに限らなくともよい。
また、第1〜第3実施形態においては、記憶手段25に、座標情報管理テーブルとシート関連付け管理テーブルとの双方が記憶されて処理に参照されるが、単に、識別シート5への電子ペン1のタップ等によって、保存先の壁面シートデータが変更されれば足りるのであれば、図7に示すシート関連付け管理テーブルはなくともよい。この場合、壁面シートの特定は省略されることとなる。
また、第4実施形態においては、第2実施形態のように、壁面シート4に対する電子ペン1のペン先部103の移動軌跡(筆跡)に応じて、ストロークが投影されるように、コンピュータ装置2にキャリブレーション処理機能を備え、プロジェクター6を採用するとよい。また、第4実施形態においては、識別シート5A〜5Cを壁面に取り付けずにもしくは取り外し可能にして使用してもよい。
また、上記実施形態では、先に識別シート5にタップ等することで、壁面シート4を特定していたが、壁面シート4に先に電子ペン1で記入をしたうえで、保存先の壁面シートデータを特定するために、識別シート5にタップ等する仕様であってもよい。
なお、本考案は、上記実施形態に限られない。例えば、上記各実施形態においては、アノト方式のドットパターン(コード化パターン)を用いたが、これに限らなくともよい。
また、第1〜第3実施形態においては、記憶手段25に、座標情報管理テーブルとシート関連付け管理テーブルとの双方が記憶されて処理に参照されるが、単に、識別シート5への電子ペン1のタップ等によって、保存先の壁面シートデータが変更されれば足りるのであれば、図7に示すシート関連付け管理テーブルはなくともよい。この場合、壁面シートの特定は省略されることとなる。
また、第4実施形態においては、第2実施形態のように、壁面シート4に対する電子ペン1のペン先部103の移動軌跡(筆跡)に応じて、ストロークが投影されるように、コンピュータ装置2にキャリブレーション処理機能を備え、プロジェクター6を採用するとよい。また、第4実施形態においては、識別シート5A〜5Cを壁面に取り付けずにもしくは取り外し可能にして使用してもよい。
また、上記実施形態では、先に識別シート5にタップ等することで、壁面シート4を特定していたが、壁面シート4に先に電子ペン1で記入をしたうえで、保存先の壁面シートデータを特定するために、識別シート5にタップ等する仕様であってもよい。
本情報処理システムは、学校の授業や企業での会議室、講演会、プレゼンテーションなどで利用することができる。
1…電子ペン
2…コンピュータ装置
21…入力手段
22…受信手段
24…処理手段
25…記憶手段
26…表示手段
27…送信手段
201…表示画面
3,3A〜3C…壁面
4,4A〜4C…壁面シート
5A〜5C…識別シート
6…プロジェクター
2…コンピュータ装置
21…入力手段
22…受信手段
24…処理手段
25…記憶手段
26…表示手段
27…送信手段
201…表示画面
3,3A〜3C…壁面
4,4A〜4C…壁面シート
5A〜5C…識別シート
6…プロジェクター
Claims (5)
- 位置座標を示すコード化パターンが形成され、壁面に取り付けられる壁面シートと、
前記壁面シートのコード化パターンが示す位置座標の座標領域とは異なり、かつ、互いに異なる位置座標を示すコード化パターンが形成された複数の識別シートと、
前記コード化パターンを読み取る読取手段と、
前記読取手段から送信されたコード化パターンに関する情報を受信して、当該情報に応じた処理を行うコンピュータ装置とを備え、
前記コンピュータ装置は、
前記読取手段から送信されたコード化パターンに関する情報を受信する受信手段と、
少なくとも各識別シートに形成されたコード化パターンの座標領域を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段を参照して、前記受信手段により受信した前記コード化パターンに関する情報から前記複数の識別シートのうち前記読取手段が読み取った特定の識別シートを識別し、前記壁面シートのコード化パターンを前記読取手段により読み取ることにより得られた情報を、前記特定した識別シートに応じて識別可能に前記記憶手段に記憶させる処理手段と
を備えることを特徴とする情報処理システム。 - 前記識別シートの枚数に応じて、複数枚の前記壁面シートが、壁面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
- 前記記憶手段は、識別シートと壁面シートとの対応関係をさらに記憶しており、
前記処理手段は、前記識別した識別シートに対応した前記壁面シートを特定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。 - 各壁面ごとに、識別シートと壁面シートとが対となって取り付けられていることを特徴とする請求項2又は3のうちいずれか一項に記載の情報処理システム。
- 前記処理手段は、前記識別した識別シートに応じて、表示手段の表示画面上で異なるシート又はウィンドウに、前記コード化パターンに関する情報に基づくストロークを描画することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の情報処理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009007459U JP3156526U (ja) | 2009-10-21 | 2009-10-21 | 情報処理システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009007459U JP3156526U (ja) | 2009-10-21 | 2009-10-21 | 情報処理システム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012008469A1 (ja) * | 2010-07-12 | 2012-01-19 | Yoshida Kenji | ストリームドットを用いた情報入力補助シートおよび情報処理システム |
JP2012252478A (ja) * | 2011-06-02 | 2012-12-20 | Dainippon Printing Co Ltd | コンピュータ装置及びそのプログラム |
JP2013003938A (ja) * | 2011-06-20 | 2013-01-07 | Dainippon Printing Co Ltd | 情報処理システム、シートセット、及びプログラム |
-
2009
- 2009-10-21 JP JP2009007459U patent/JP3156526U/ja not_active Expired - Fee Related
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