JP6186758B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体装置の製造方法に関するものである。
絶縁層上の半導体層が形成された基板としてSOI(Silicon on Insulator)基板が知られている。SOI基板を用いた半導体装置において、完全空乏型MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)と、部分空乏型MOSFETが知られている。
チャネル領域の空乏化がBOX(buried oxide)層まで到達する場合を完全空乏型と呼び、空乏化が到達せずにBOX層上部に中性領域が残る場合を部分空乏型と呼ぶ。両者は電気的特性が異なるが、ともにソース領域及びドレイン領域の寄生容量が少ないというSOIデバイスの特徴がある。
チャネル領域に限って見れば、部分空乏型は一般的なMOSFETとほぼ同様の特性を示し、完全空乏型は部分空乏型よりも低しきい値化がやりやすく、ドレイン−ソース間電圧(VDS)の耐圧が低いという特徴がある。
完全空乏型、部分空乏型は、どちらも適用すべき用途があり、回路内容に応じて使い分ける必要があるため、同一基板上に完全空乏型,部分空乏型の両者を作り分ける手法が考案されている。
完全空乏型MOSFETと部分空乏型MOSFETは、それぞれに一長一短があるが、作り込むSOI層膜厚が異なる。そこで、それぞれの長所を生かすために、完全空乏型MOSFETと部分空乏型MOSFETを同一基板上に作り込む方法が知られている(例えば特許文献1を参照。)。
しかし、完全空乏型MOSFETと部分空乏型MOSFETを同一のSOI基板上に作り込む従来の方法は、半導体装置の製造工程が大幅に増えてしまうという問題があった。
従来の方法として、例えば、部分空乏型MOSFETを作り込むためのSOI層膜厚のSOI基板に対して所定の領域に酸素イオン注入を行って、完全空乏型MOSFETのチャネル領域に対応する領域の埋込み酸化膜厚のみを分厚くする手法がある。
また、部分空乏型MOSFETを作り込むためのSOI層膜厚のSOI基板に対して完全空乏型MOSFETの領域のSOI層膜厚を局所的に薄くする手法がある(例えば特許文献1を参照。)。特許文献1では、SOI層の表面側をLOCOS(local oxidation of silicon)酸化し、そのLOCOS酸化膜を除去することで、完全空乏型MOSFETの領域のSOI層膜厚を薄くしている。
図7及び図8は、従来の半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。以下に説明する各工程のかっこ数字は図7及び図8の中のかっこ数字に対応している。
(1)支持基板101上に埋込み酸化膜102とSOI層103がその順に形成されたP型SOI基板を用いる。SOI層103の膜厚は例えば400nm(ナノメートル)程度である。SOI層103上にバッファ酸化膜を形成し、さらにその上に、CVD(化学気相成長)法によってシリコン窒化膜を形成する。該バッファ酸化膜及び該シリコン窒化膜をパターニングして、部分空乏型MOSFETの素子領域を覆うバッファ酸化膜パターン104及びシリコン窒化膜パターン105を形成する。
(2)バッファ酸化膜パターン104及びシリコン窒化膜パターン105をマスクにしてLOCOS酸化を行ってLOCOS酸化膜106を形成する。LOCOS酸化膜106は、酸化時間が調整されることによって、埋込み酸化膜102まで到達しない厚みで形成される。LOCOS酸化膜106の膜厚は例えば600nm程度である。LOCOS酸化膜106下のSOI層103の膜厚は例えば100nm程度である。
(3)バッファ酸化膜パターン104、シリコン窒化膜パターン105及びLOCOS酸化膜106を除去する。完全空乏型MOSFETの素子領域のSOI層103の膜厚は、部分空乏型MOSFETの素子領域のSOI層103の膜厚よりも薄くなっている。
(4)バッファ酸化膜を形成した後、CVD法によってシリコン窒化膜を形成する。該バッファ酸化膜及び該シリコン窒化膜をパターニングして、完全空乏型MOSFETの素子領域及び部分空乏型MOSFETの素子領域をそれぞれ覆うバッファ酸化膜パターン107及びシリコン窒化膜パターン108を形成する。
バッファ酸化膜パターン107及びシリコン窒化膜パターン108をマスクにしてLOCOS酸化を行ってLOCOS酸化膜109を形成する。LOCOS酸化膜109は、埋込み酸化膜102に到達する厚みで形成される。
(5)寄生トランジスタを抑制するためのフィールドドーズを行うために、レジストパターン110を形成する。レジストパターン110をマスクにしてボロン注入を行って、SOI層103にP型領域111を形成する。
(6)レジストパターン110、シリコン窒化膜パターン108及びバッファ酸化膜107を除去する。一般的なMOSFETの製造工程に沿って、ゲート酸化膜112、ゲート電極113、LDD(Lightly Doped Drain)領域114(N−)、サイドウォール115、ソース領域及びドレイン領域116を形成する。これにより、完全空乏型MOSFETの素子領域と部分空乏型MOSFETの素子領域にそれぞれNch(Negative Channel)MOSFETが形成される。
従来の製造方法は、完全空乏型MOSFETの素子領域のSOI層(半導体層)を薄くするために、マスクパターンの形成工程、LOCOS酸化膜の形成工程、LOCOS酸化膜及びマスクパターンの除去工程を必要としていた。このように、従来の製造方法は、MOSFETの素子領域の半導体層を薄くするために多くの工程が必要であり、半導体装置の製造工程が大幅に増加し、ひいては製造コストが増大するという問題があった。
本発明は、製造工程をなるべく増やさずに製造コストの増大を抑えながら、MOSFETの素子領域の半導体層を薄くすることを目的とする。
本発明にかかる半導体装置の製造方法は、絶縁層上の半導体層に形成されたLOCOS酸化膜と、該LOCOS酸化膜によって囲まれた素子領域の半導体層に形成されたMOSFETを備えた半導体装置の製造方法であって、上記LOCOS酸化膜を熱酸化処理によって形成する工程であって、上記素子領域に対応する領域に形成され、上記MOSFETのチャネル領域に対応する領域に凹部領域形成用隙間を有し、かつ上記凹部領域形成用隙間は上記熱酸化処理によって上記凹部領域形成用隙間内に形成される凹部領域形成用酸化膜が上記絶縁層に到達しない程度の寸法で形成されている耐酸化性膜パターンを用いて、上記熱酸化処理を行って、上記絶縁層に到達した上記LOCOS酸化膜を形成して上記素子領域を形成するのと同時に、上記絶縁層に到達していない上記凹部領域形成用酸化膜、及び上記素子領域内で上記半導体層の厚みが他の領域よりも薄くされた凹部領域を上記凹部領域形成用酸化膜の下に形成するLOCOS酸化膜形成工程と、上記凹部領域形成用酸化膜を除去する凹部領域形成用酸化膜除去工程と、上記凹部領域上に上記MOSFETのゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜工程と、上記ゲート絶縁膜上に上記MOSFETのゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、をその順に含むことを特徴とする。
本発明にかかる半導体装置の製造方法は、製造工程をなるべく増やさずに製造コストの増大を抑えながら、MOSFETの素子領域の半導体層を薄くすることができる。
半導体装置の一実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。 半導体装置の製造方法の一実施例を説明するための概略的な断面図である。 同実施例を説明するための概略的な断面図であって、図2の続きの工程を説明するための図である。 半導体装置の他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。 半導体装置の製造方法の他の実施例を説明するための概略的な断面図である。 同実施例を説明するための概略的な断面図であって、図5の続きの工程を説明するための図である。 従来の半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。 従来の半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図であって、図7の続きの工程を説明するための図である。
本発明の半導体装置の製造方法において、例えば、上記凹部領域形成用隙間の幅寸法及び長さ寸法のうち少なくとも一方の寸法は0.6μm以下である。
本発明の半導体装置の製造方法において、例えば、上記耐酸化性膜パターンにおいて、上記チャネル領域に対応する領域に複数の上記凹部領域形成用隙間が形成されているようにしてもよい。
また、上記LOCOS酸化膜形成工程において、例えば、上記耐酸化性膜パターンは、上記素子領域とは異なる位置で上記LOCOS酸化膜によって囲まれた、第2MOSFETを形成するための第2素子領域に対応する領域にも形成されており、上記熱酸化処理を行って上記LOCOS酸化膜、上記素子領域、上記凹部領域形成用酸化膜及び上記凹部領域を形成するのと同時に、上記凹部領域を含んでいない上記第2素子領域を形成するようにしてもよい。
また、上記ゲート絶縁膜形成工程において、例えば、上記ゲート絶縁膜の形成と同時に、上記第2素子領域の上記半導体層上に上記第2MOSFETのゲート絶縁膜を形成するようにしてもよい。
また、上記ゲート電極形成工程において、例えば、上記ゲート電極の形成と同時に、上記第2素子領域の上記半導体層上にゲート絶縁膜を介して上記第2MOSFETのゲート電極を形成するようにしてもよい。
本発明にかかる半導体装置は、絶縁層上の半導体層に形成されたLOCOS酸化膜と、該LOCOS酸化膜によって囲まれた素子領域の半導体層に形成されたMOSFETを備えた半導体装置であって、上記MOSFETのチャネル領域の少なくとも一部は、上記素子領域内で上記半導体層の厚みが他の領域よりも薄くされた領域を含むことを特徴とするものである。
本発明の半導体装置において、上記MOSFETは、例えば完全空乏型MOSFETとして機能するものである。
本発明の半導体装置において、例えば、上記素子領域とは異なる位置で上記LOCOS酸化膜によって囲まれた第2素子領域の上記半導体層に形成された第2MOSFETを備えているようにしてもよい。ここで、上記第2MOSFETのチャネル領域は、上記薄くされた領域を含んでいない上記半導体層に形成されている。
さらに、上記第2MOSFETは、例えば部分空乏型MOSFETとして機能するものである。
本発明は、LOCOS酸化を行うためのマスクとして用いられる耐酸化性膜パターンの間隔の大きさに起因して、成膜されるLOCOS酸化膜厚が異なることを利用する。本来、埋込み酸化膜(絶縁層)までLOCOS酸化膜が達するところを、耐酸化性膜パターンに凹部領域形成用隙間を設けて、凹部領域形成用隙間においてSOI層の途中まででLOCOS酸化膜を止める。これにより、凹部領域形成用隙間の位置に対応して、素子領域内で半導体層の厚みが他の領域よりも薄くされた凹部領域が形成される。
以下に、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は、半導体装置の一実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。図1において、断面図は平面図のA−A’位置に対応している。
SOI基板1は支持基板3、埋込み酸化膜5(絶縁層)及びSOI層7(半導体層)によって構成される。SOI層7に素子分離用のLOCOS酸化膜9が形成されている。
LOCOS酸化膜9によって囲まれた素子領域11a,13aが形成されている。素子領域11aに、完全空乏型MOSFET11が形成されている。素子領域13a(第2素子領域)に部分空乏型MOSFET13(第2MOSFET)が形成されている。
完全空乏型MOSFET11及び部分空乏型MOSFET13は例えばNchMOSFETである。これらのNchMOSFETは、一対のN型のソース領域及びドレイン領域15,15(N+)、一対のLDD領域17,17(N−)、P型のチャネル領域19、ゲート絶縁膜21、ゲート電極23、及びサイドウォール25をそれぞれ備えている。
素子領域11a,13aのSOI層7にそれぞれ一対のソース領域及びドレイン領域15,15が互いに間隔をもって形成されている。ソース領域及びドレイン領域15,15の間のSOI層7にチャネル領域19が形成されている。ソース領域及びドレイン領域15とチャネル領域19との間のSOI層7にLDD領域17が形成されている。
完全空乏型MOSFET11の素子領域11aにおいて、完全空乏型MOSFET11のチャネル領域19は、素子領域11a内でSOI層7の厚みが他の領域よりも薄くされた凹部領域7aを含む領域に形成されている。
凹部領域7aは、LOCOS酸化膜9と同時に、チャネル領域19のSOI層7の表面側に形成された凹部領域形成用酸化膜が除去されることによって形成されたものである。したがって、製造工程をなるべく増やさずに製造コストの増大を抑えながら、完全空乏型MOSFET11の素子領域11aのSOI層7を薄くすることができる。
部分空乏型MOSFET13のチャネル領域19は、完全空乏型MOSFET11の動作時に完全には空乏化されない。
完全空乏型MOSFET11のチャネル領域19は、凹部領域7aによってSOI層7が薄くされているので、完全空乏型MOSFET11の動作時に完全に空乏化する。
したがって、この実施例は、製造工程をなるべく増やさずに製造コストの増大を抑えながら、同一のSOI層7に、完全空乏型MOSFET11と部分空乏型MOSFET13を作り込むことができる。
また、この実施例では、完全空乏型MOSFET11と部分空乏型MOSFET13において、ソース領域及びドレイン領域15におけるSOI層7の膜厚は同じである。これに対し、例えば図8に示されるように、一般的な完全空乏型MOSFETは、ソース領域及びドレイン領域を構成するSOI層の膜厚の減少により、ソース領域及びドレイン領域の抵抗値が増加する。
この実施例では完全空乏型MOSFET11と部分空乏型MOSFET13においてソース領域及びドレイン領域15におけるSOI層7の膜厚は同じなので、従来技術のような完全空乏型MOSFET11のソース領域及びドレイン領域15の抵抗値増加はない。
なお、完全空乏型MOSFET11及び部分空乏型MOSFET13はNchMOSFETであるが、N型とP型を入れ替えれば、完全空乏型MOSFET及び部分空乏型MOSFETがPchMOSFETである場合にも同様の作用及び効果が得られる。
図2及び図3は、半導体装置の製造方法の一実施例を説明するための概略的な断面図である。この製造方法の実施例は、図1に示された半導体装置の実施例を形成するための製造方法例の一例である。図2及び図3の断面は、図1の平面図のA−A’位置に対応している。以下に説明する各工程のかっこ数字は図2及び図3の中のかっこ数字に対応している。
(1)例えば、P型のSOI基板1を用いる。SOI基板1は、支持基板3と、支持基板3上に形成された埋込み酸化膜5と、埋込み酸化膜5上に形成されたSOI層7を備えている。埋込み酸化膜5の膜厚は例えば300nm程度である。SOI層7の膜厚は例えば400nm程度である。
SOI層7の表面にバッファ酸化膜を形成する。さらにその上に、CVD法によって、例えば膜厚が100nm程度のシリコン窒化膜を形成する。該バッファ酸化膜及び該シリコン窒化膜をパターニングして、バッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29(耐酸化性膜パターン)を形成する。
図1も参照して説明すると、バッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29は、完全空乏型MOSFET11の素子領域11a及び部分空乏型MOSFET13の素子領域13aに対応する領域に形成されている。
完全空乏型MOSFET11の素子領域11aに対応する領域において、バッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29は、完全空乏型MOSFET11のチャネル領域19に対応する領域に凹部領域形成用隙間29aを有している。凹部領域形成用隙間29aは、後工程で行われる熱酸化処理によって凹部領域形成用隙間29a内に形成される凹部領域形成用酸化膜9aが埋込み酸化膜5に到達しない程度の寸法で形成されている。
例えば、凹部領域形成用隙間29aの幅寸法(チャネル長方向の寸法)は、0.6μm以下である。なお、凹部領域形成用隙間29aの幅寸法は、凹部領域形成用隙間29a内に形成される凹部領域形成用酸化膜9aが埋込み酸化膜5に到達しない程度の寸法であれば、0.6μmよりも大きくてもよい。
部分空乏型MOSFET13の素子領域13aに対応する領域において、バッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29は該領域を覆っている。該領域において、バッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29に凹部領域形成用隙間29aは形成されていない。
(2)LOCOS酸化(熱酸化処理)を行って、LOCOS酸化膜9及び凹部領域形成用酸化膜9aを形成する。LOCOS酸化は、例えば、1000℃のウェット酸化により、形成される酸化膜の膜厚換算で800nm程度行う。埋込み酸化膜5に到達したLOCOS酸化膜9が形成され、素子領域11a,13a(図1を参照。)が形成される。
LOCOS酸化膜9の形成と同時に、凹部領域形成用隙間29a内に、埋込み酸化膜5に到達していない凹部領域形成用酸化膜9aが形成される。凹部領域形成用酸化膜9aの形成に起因して、完全空乏型MOSFET11の素子領域内11aでSOI層7の厚みが他の領域よりも薄くされた凹部領域7aが凹部領域形成用酸化膜9aの下に形成される。
このLOCOS酸化において、凹部領域形成用酸化膜9aが埋込み酸化膜5まで到達しないことが重要である。凹部領域形成用酸化膜9aの下の凹部領域7aにおけるSOI層7の膜厚が例えば100nm程度になるように酸化時間が調整される。
(3)寄生トランジスタを抑制するためのフィールドドーズを行うために、レジストパターン31を形成する。レジストパターン31をマスクにして、例えば20keV、8×1012cm-2の条件でボロン注入を行って、SOI層7にP型領域33を形成する。
(4)レジストパターン31を除去する。シリコン窒化膜パターン29及びバッファ酸化膜パターン27を除去する。完全空乏型MOSFETのチャネル領域に対応する領域に開口をもつレジストパターン35を形成する。レジストパターン35をマスクにして酸化膜ウェットエッチを行って、凹部領域形成用酸化膜9aを除去する。
(5)レジストパターン35を除去する。一般的なMOSFETの製造工程に沿って、ゲート絶縁膜21、ゲート電極23、LDD領域17、サイドウォール25、ソース領域及びドレイン領域15を形成する。これにより、完全空乏型MOSFET11と部分空乏型MOSFET13が形成される。
例えば、凹部領域7aの表面を含むSOI層7の表面に、920℃のウェット酸化により、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜21を15nm程度の膜厚で形成する。LP−CVD(減圧CVD)法により、膜厚が350nm程度のポリシリコン膜を成膜する。写真製版技術及びエッチング技術により、ポリシリコン膜をパターニングしてゲート電極23を形成する。ポリシリコン膜のエッチングは、例えば、HBrとHClガスを混合したドライエッチング法によって行う。
ゲート電極23を形成した後、SOI層7に対して、例えば70keV、2.5×1013cm-2のドーズ量の条件でN型不純物であるリンの注入を行って、LDD領域17を形成する。例えばHTO(high temperature oxide)膜を250nm程度の膜厚で形成する。HTO膜に対してエッチバック処理を行って、サイドウォール25を形成する。
SOI層7に対して、例えば30keV、5.8×1015cm-2のドーズ量の条件でN型不純物であるリンの注入を行って、ソース領域及びドレイン領域15を形成する。このとき、ゲート電極23を構成するポリシリコンパターンにもN型不純物が同時に導入される。
ここでは、完全空乏型MOSFET11のゲート絶縁膜21と部分空乏型MOSFET13のゲート絶縁膜を同時に形成しているが、これらのゲート絶縁膜を別々に形成してもよい。
また、完全空乏型MOSFET11のゲート電極23と部分空乏型MOSFET13のゲート電極23を同時に形成しているが、これらのゲート電極を別々に形成してもよい。
また、N型とP型を入れ替えれば、PchMOSFETからなる完全空乏型MOSFET及び部分空乏型MOSFETを形成することができる。
このように、一般的なプロセスに対して完全空乏型MOSFETのSOI層の膜厚調整のために別途拡散工程を増やすことなく、凹部領域形成用酸化膜除去工程(上記工程(4))を追加するだけで、MOSFETの素子領域のSOI層7を薄くすることができる。ひいては、同一のSOI層7に、製造工程をなるべく増やさずに製造コストの増大を抑えながら、完全空乏型MOSFET11と部分空乏型MOSFET13を作り分けることができる。
図4は、半導体装置の他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。図4において、断面図は平面図のB−B’位置に対応している。図4において、図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号が付されている。
この実施例の完全空乏型MOSFET11は、図1に示された完全空乏型MOSFET11に比べて、チャネル領域19のチャネル長の寸法、及びSOI層7の凹部領域7aのチャネル方向の長さ寸法が長く形成されている。
図4において図示されていないが、図1に示された実施例と同様に、完全空乏型MOSFET11の素子領域11aとは異なる位置の素子領域13aに部分空乏型MOSFET13が形成されていてもよい。
図5及び図6は、半導体装置の製造方法の他の実施例を説明するための概略的な断面図である。この製造方法の実施例は、図4に示された半導体装置の実施例を形成するための製造方法例の一例である。図5及び図6の断面は、図4の平面図のB−B’位置に対応している。以下に説明する各工程のかっこ数字は図2及び図3の中のかっこ数字に対応している。
(1)図2を参照して説明した上記工程(1)と同様の工程によって、SOI層7上にバッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29を形成する。図4も参照して説明すると、バッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29は、完全空乏型MOSFET11のチャネル領域19に対応する領域に複数の凹部領域形成用隙間29aを有している。
各凹部領域形成用隙間29aは、後工程で行われる熱酸化処理によって凹部領域形成用隙間29a内に形成される凹部領域形成用酸化膜9aが埋込み酸化膜5に到達しない程度の寸法で形成されている。
また、隣り合う凹部領域形成用隙間29a,29aの間のバッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29も、後工程で形成される凹部領域形成用酸化膜9aが埋込み酸化膜5に到達しない程度の寸法で形成されている。
また、隣り合う凹部領域形成用隙間29a,29aの間のバッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29の寸法は、後工程で形成される凹部領域形成用酸化膜9aの底面に凹凸が形成されない程度であることが好ましい。
なお、隣り合う凹部領域形成用隙間29a,29aの間のバッファ酸化膜パターン27及びシリコン窒化膜パターン29に起因して凹部領域形成用酸化膜9aの底面に凹凸が形成されてもよい。この場合、凹部領域形成用酸化膜9aの底面の凹凸に起因して、SOI層7の凹部領域7aに凹凸が形成される。凹部領域形成用酸化膜9aの底面の凹凸、ひいてはSOI層7の凹部領域7aは、完全空乏型MOSFET11の動作時に、チャネル領域19に空乏化されない領域が形成されない程度であることが好ましい。
(2)図2を参照して説明した上記工程(2)と同様にして、LOCOS酸化(熱酸化処理)を行って、LOCOS酸化膜9、凹部領域形成用酸化膜9a、及びSOI層7の凹部領域7aを形成する。
このLOCOS酸化において、凹部領域形成用酸化膜9aが埋込み酸化膜5まで到達しないことが重要である。凹部領域形成用酸化膜9aの下の凹部領域7aにおけるSOI層7の膜厚が例えば100nm程度になるように酸化時間が調整される。
(3)図2を参照して説明した上記工程(3)と同様にして、レジストパターン31を形成し、SOI層7にP型領域33を形成する。
(4)図3を参照して説明した上記工程(4)と同様にして、レジストパターン31を除去した後、レジストパターン35を形成し、凹部領域形成用酸化膜9aを除去する。
(5)図3を参照して説明した上記工程(5)と同様にして、レジストパターン35を除去した後、ゲート絶縁膜21、ゲート電極23、LDD領域17、サイドウォール25、ソース領域及びドレイン領域15を形成する。これにより、完全空乏型MOSFET11が形成される。
なお、N型とP型を入れ替えれば、PchMOSFETからなる完全空乏型MOSFETを形成することができる。
この実施例も、図2及び図3を参照して説明した実施例と同様に、一般的なプロセスに対して凹部領域形成用酸化膜除去工程(上記工程(4))を追加するだけで、MOSFETの素子領域のSOI層7を薄くすることができる。
さらに、この実施例は、図2及び図3を参照して説明した実施例に比べて、完全空乏型MOSFET11のチャネル長を長くすることができる。
この実施例では、完全空乏型MOSFET11の形成工程について説明したが、図2及び図3を参照して説明した実施例と同様に、完全空乏型MOSFET11の素子領域とは異なる位置の素子領域に部分空乏型MOSFET13を同時に形成してもよい。
以上、本発明の実施例が説明されたが、上記実施例で示された寸法、材料、配置、形状等は一例であり、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施例ではSOI層7としてP型シリコンが用いられているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明において、半導体層は、N型シリコンであってもよいし、ノンドープであってもよいし、シリコン以外の半導体層であってもよい。
また、製造方法の上記実施例では、凹部領域形成用隙間29aは、チャネル幅方向に長手方向をもつ矩形で形成されているが、本発明の製造方法において、凹部領域形成用隙間の形状はこれに限定されない。例えば、凹部領域形成用隙間は、チャネル長方向に長手方向をもつ矩形であってもよいし、矩形以外の形状であってもよい。
また、上記実施例ではゲート絶縁膜21としてシリコン酸化膜が用いられているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明において、ゲート絶縁膜は、例えばONO膜とよばれる、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜の積層膜など、他の材料からなるものであってもよい。
また、上記実施例ではSOI基板1が用いられているが、本発明における絶縁層上の半導体層の構成はこれに限定されるものではない。本発明において、絶縁層上の半導体層の構成は、例えばサファイア基板上に形成された半導体層など、他の構成であってもよい。
また、上記実施例ではゲート電極23の材料としてポリシリコンが用いられているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明において、ゲート電極の材料はアモルファスシリコンであってもよい。ゲート電極の材料としてアモルファスシリコンが用いられた場合であっても、ポリシリコンが用いられた場合と同じ作用及び効果が得られる。
5 埋込み酸化膜(絶縁層)
7 SOI層(半導体層)
7a 凹部領域(薄くされた領域)
9 LOCOS酸化膜
9a 凹部領域形成用酸化膜
11 完全空乏型MOSFET(MOSFET)
11a 素子領域
13 部分空乏型MOSFET(第2MOSFET)
13a 素子領域(第2素子領域)
19 チャネル領域
21 ゲート絶縁膜
23 ゲート電極
29 耐酸化性膜パターン
29a 凹部領域形成用隙間
特開2002−118263号公報

Claims (6)

  1. 絶縁層上の半導体層に形成されたLOCOS酸化膜と、該LOCOS酸化膜によって囲まれた素子領域の半導体層に形成されたMOSFETを備えた半導体装置の製造方法において、
    前記LOCOS酸化膜を熱酸化処理によって形成する工程であって、前記素子領域に対応する領域に形成され、前記MOSFETのチャネル領域に対応する領域に凹部領域形成用隙間を有し、かつ前記凹部領域形成用隙間は前記熱酸化処理によって前記凹部領域形成用隙間内に形成される凹部領域形成用酸化膜が前記絶縁層に到達しない程度の寸法で形成されている耐酸化性膜パターンを用いて、前記熱酸化処理を行って、前記絶縁層に到達した前記LOCOS酸化膜を形成して前記素子領域を形成するのと同時に、前記絶縁層に到達していない前記凹部領域形成用酸化膜、及び前記素子領域内で前記半導体層の厚みが他の領域よりも薄くされた凹部領域を前記凹部領域形成用酸化膜の下に形成するLOCOS酸化膜形成工程と、
    前記凹部領域形成用酸化膜を除去する凹部領域形成用酸化膜除去工程と、
    前記凹部領域上に前記MOSFETのゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に前記MOSFETのゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、をその順に含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記凹部領域形成用隙間の幅寸法及び長さ寸法のうち少なくとも一方の寸法は0.6μm以下である請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記耐酸化性膜パターンにおいて、前記チャネル領域に対応する領域に複数の前記凹部領域形成用隙間が形成されている請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記LOCOS酸化膜形成工程において、前記耐酸化性膜パターンは、前記素子領域とは異なる位置で前記LOCOS酸化膜によって囲まれた、第2MOSFETを形成するための第2素子領域に対応する領域にも形成されており、前記熱酸化処理を行って前記LOCOS酸化膜、前記素子領域、前記凹部領域形成用酸化膜及び前記凹部領域を形成するのと同時に、前記凹部領域を含んでいない前記第2素子領域を形成する請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記ゲート絶縁膜工程において、前記ゲート絶縁膜の形成と同時に、前記第2素子領域の前記半導体層上に前記第2MOSFETのゲート絶縁膜を形成する請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記ゲート電極形成工程において、前記ゲート電極の形成と同時に、前記第2素子領域の前記半導体層上にゲート絶縁膜を介して前記第2MOSFETのゲート電極を形成する請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
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