JP6185976B2 - 車両診断用の記憶条件設定装置及びデータ記憶システム - Google Patents

車両診断用の記憶条件設定装置及びデータ記憶システム Download PDF

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Description

本発明は、車両診断用の記憶条件設定装置及びデータ記憶システムに関する。
車両の運転中に異常症状を電子制御装置(ECU)が検出した場合、異常症状を示すデータ及び故障コード(DTC:Diagnosis Trouble Code)が記憶されることが行われている。しかしながら、ECUがDTCを記憶しない場合でも、運転者が異常症状を感じる場合がある。そのような場合を解析するため、DTCの記憶を伴わないタイミングで、特定種類の診断用データを記憶する技術も開発されている(特許文献1)。
特許文献1では、指定された車両データを、指定されたタイミングで記憶させるための機能変更情報を更新する機能変更情報送出処理が開示されている(要約、図9)。すなわち、特許文献1(要約、図9、[0066]〜[0069])において、端末装置20は、端末装置20の入力装置に対して所定操作が行われると、修理担当者が入力した故障情報32をセンタ30へ送信し(S600)、対応する機能変更情報を含む解析情報を受信する(S610:YES)。さらに、端末装置20は、診断プログラム12を含む制御プログラムのソフト品番34をECU10へ問い合わせ(S630)、センタ30からデータアサインテーブル35を取得する(S640、S650)。そして、端末装置20は、データアサインテーブル35を用い、機能変更情報を制御プログラムに合わせ変換し(S660)、機能変更情報をECU10へ送出する(S670)。ECU10では、機能変更情報がテーブル形式で記憶され、診断プログラム12が機能変更情報に基づいて車両データを記憶する。
センタ30へ送信される故障情報32には、ECU10から読み出されたダイアグコード321、不具合の状況322、修理担当者によって入力される車両名323、エンジン名324、製造時期325が含まれる(図8、[0066])。また、車両名323、エンジン名324及び製造時期325は、修理担当者が入力する代わりに、ECU10から取得するようにしてもよいとされている([0066])。
特開2003−084998号公報
上記のように、特許文献1では、端末装置20からセンタ30へ送信される故障情報32には、ダイアグコード321、不具合の状況322、車両名323、エンジン名324及び製造時期325が含まれる(図8、[0066])。このうちダイアグコード321、車両名323、エンジン名324及び製造時期325は、ECU10から取得可能とされる一方、不具合の状況322は作業者が判断して入力するものとされている。
また、特許文献1では、端末装置20は、診断プログラム12を含む制御プログラムのソフト品番34をECU10へ問い合わせる(S630。[0068])。特許文献1では、単一のECU10が示されており(図1)、端末装置20は、ソフト品番34を問い合わせるECU10を予め特定している。
しかしながら、診断用データとして入手したい運転データ(運転パラメータデータ群)に対応する機能変更情報を設定する際には、その機能変更情報の設定対象となるECU10が存在しているか否かの判断も含めて、対象となるECUを特定すること、及び対応する運転システムが車両側に存在することの確認が必要である。
また、ECU10を特定するだけでなく、記憶条件を設定して運転データを入手する運転パラメータを装備しているか否か(又は当該運転パラメータのデータをその車両で取得できるか否か)の確認が必要である。例えば、アイドル停止制御関連の記憶条件を設定して運転データを入手しようとする場合には、診断対象の車両でアイドル停止制御が実行されること、及び記憶条件の設定に対応する実際の車両の装備(装備している運転パラメータ)が存在することを確認することが必要になる。
さらに、このような作業は、故障等の症状に対応する記憶条件を示す各記憶条件データを、車両が備えている運転パラメータ群の中から選択入力する必要がある。もし車両側で取得できない運転パラメータについて、記憶条件データとしての収録のトリガタイミングが設定されると、その運転パラメータのトリガタイミングが存在しないため運転データを収録することができなくなり、作業に支障をきたすことになる。
従って、記憶条件データを設定する際には、記憶条件データを形成する各運転パラメータ群に関して、実際に車両で取得可能なものであるかを確認し、取得可能なもののみを選択して設定する必要になる。
本発明は、上記のような事情を考慮したものであり、車両において診断用データを記憶する記憶条件を好適に設定することが可能な記憶条件設定装置及びデータ記憶システムを提供することを目的する。
本発明に係る記憶条件設定装置は、車両の運転状態を監視して異常発生時の運転データを診断用データとして記憶する特定の電子制御装置(以下「対象ECU」という。)に対して車両の外部から接続されて、前記診断用データの記憶条件を設定するものであって、
前記記憶条件設定装置は、
診断項目を入力する入力部と、
前記記憶条件及び前記対象ECUの識別情報を前記診断項目に関連付けて記憶する記憶部と
を備え、
さらに、前記記憶条件設定装置は、
前記入力部に入力された前記診断項目に対応する前記対象ECUを、前記車両の車内ネットワークに存在する複数の電子制御装置(以下「ECU」という。)の中から検索し、
前記対象ECUが存在する場合、
前記診断項目に対応する前記記憶条件に関連する前記車両の装備情報を前記対象ECUから取得し、
前記記憶条件のうち前記装備情報に対応する前記記憶条件のみを選択して記憶条件データとして前記対象ECUに設定する
ことを特徴とする。
本発明によれば、記憶条件を設定する対象ECUの特定と、車両の装備情報に対応する記憶条件のみの設定を、車両外部から入力部に入力された診断項目に対応して好適に行うことが可能となる。
また、本発明では、入力部に入力された診断項目に対応する記憶条件に関連する車両の装備情報を対象ECUから取得し、対象ECUの装備情報に対応する記憶条件データを選択して設定する。これにより、診断対象の車両では取得できない運転パラメータに関して記憶条件を誤って設定することがなく、データ記憶ができないという誤作動(トリガ不作動)をなくすことが可能となる。
前記記憶条件設定装置は、前記対象ECUを検索する際、前記車内ネットワーク全体に対して前記複数のECUの識別情報を要求する共通のECU識別情報要求信号を送信してもよい。これにより、記憶条件設定装置は、複数のECUの識別情報をまとめて取得して対象ECUを特定することが可能となる。
前記記憶条件設定装置は、前記車内ネットワークに接続した後、まず前記車内ネットワーク全体に対して車両識別情報を要求する車両識別情報要求信号を送信してもよい。また、前記記憶条件設定装置は、前記車両識別情報を記憶しているECUからの応答信号を受信することにより、前記車両識別情報を取得すると共に、前記対象ECUの検索を開始してもよい。
これにより、車内ネットワークのオン状態(すなわち、通信が可能な状態)の確認と、車両識別情報の取得をまとめて行うことができる。従って、オン状態を確認した後に車両識別情報を取得する場合と比較して、処理を簡素化することが可能となる。
前記記憶条件設定装置は、前記対象ECUに前記記憶条件データを設定するに際して、既設の記憶条件データが前記対象ECUに存在する場合、前記対象ECUからの前記記憶条件データの消去を促す通知を行ってもよい。これにより、繰り返して異なる記憶条件に対応する運転データの収録を行う場合でも、既設の記憶条件データに対応する診断用データを忘れずに対象ECUから読み出すことが可能となる。
前記対象ECUの前記記憶部は、前記記憶条件を記憶する第1領域と、故障が発生した際の故障時データを故障コードと共に記憶する故障時記憶条件を規定する故障時記憶条件データを記憶する第2領域とを別々に備えてもよい。これにより、故障時データ及び故障コードの記憶と診断用データの記憶の両方を管理することが可能となる。
前記車内ネットワークに存在する前記複数のECUは、前記複数のECUから前記対象ECUの候補を絞り込むための第1識別子と、前記対象ECUの候補が前記対象ECUであるか否かを判定するための第2識別子とを有してもよい。
また、前記記憶条件設定装置は、
前記複数のECUに対して前記第1識別子を要求し、
前記複数のECUから受信した前記第1識別子を用いて前記対象ECUの候補を絞り込み、
前記対象ECUの候補に対して前記第2識別子を要求し、
前記対象ECUの候補から受信した前記第2識別子を用いて、前記対象ECUの候補が前記対象ECUに該当するか否かを判定してもよい。
これにより、第1識別子と第2識別子による判定を行うことでより詳細な判別が可能となる。
前記診断用データの記憶条件は、前記診断用データを記憶する記憶タイミングを含んでもよい。これにより、作業者が取得したい任意の診断用データを種々の場面で取得することが可能となる。
本発明に係るデータ記憶システムは、車両の運転状態を監視して異常発生時の運転データを診断用データとして記憶する対象ECUと、車内ネットワークに対して前記車両の外部から接続されて、前記診断用データの記憶条件を設定する記憶条件設定装置とを備えるものであって、
前記記憶条件設定装置は、
診断項目を入力する入力部と、
前記記憶条件及び前記対象ECUの識別情報を前記診断項目に関連付けて記憶する記憶部と
を備え、
さらに、前記記憶条件設定装置は、
前記入力部に入力された前記診断項目に対応する前記対象ECUを、前記車内ネットワークに存在する複数のECUの中から検索し、
前記対象ECUが存在する場合、
前記診断項目に対応する前記記憶条件に関連する前記車両の装備情報を前記対象ECUから取得し、
前記記憶条件のうち前記装備情報に対応する前記記憶条件のみを選択して記憶条件データとして前記対象ECUに設定する
ことを特徴とする。
本発明によれば、記憶条件を設定する対象ECUの特定と、車両の装備情報に対応する記憶条件のみの設定を、車両外部から入力部に入力された診断項目に対応して好適に行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係る記憶条件設定装置を構成する外部診断機を含む診断システムの概略的な構成を示すブロック図である。 前記実施形態における前記外部診断機及び電子制御装置が有する各種機能を示す図である。 前記実施形態の故障診断における車両のユーザ及びディーラーの作業者の作業の全体的な流れの一例を示すフローチャートである。 前記実施形態での任意設定記憶条件の設定時における処理の一例を前記外部診断機を主体として示す第1フローチャートである。 前記実施形態での前記任意設定記憶条件の設定時における処理の一例を前記外部診断機を主体として示す第2フローチャートである。 前記実施形態での前記任意設定記憶条件の設定時における処理の一例を前記外部診断機を主体として示す第3フローチャートである。 前記実施形態における前記任意設定記憶条件の設定後のデータ記憶禁止制御のフローチャートである。
A.一実施形態
[A−1.構成]
(A−1−1.全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る記憶条件設定装置を構成する外部診断機14を含む診断システム10(以下「システム10」ともいう。)の概略的な構成を示すブロック図である。システム10は、診断対象としての車両12と、車両12外部から車両12の故障診断を行う外部診断機14と、外部診断機14に車両12の情報を提供するサーバ16とを有する。診断システム10は、車両12の診断用のデータ記憶システムとして機能する。以下では、外部診断機14を診断機14ともいう。
(A−1−2.車両12)
(A−1−2−1.全体構成)
本実施形態の車両12は、駆動用エンジン及び走行モータ(いずれも図示せず)を有するハイブリッド車としての自動四輪車である。或いは、車両12は、走行モータを有さずエンジンのみを有するガソリン車、電気自動車(battery vehicle)、燃料電池車等の車両であってもよく、また、自動二輪車、自動三輪車等の車両であってもよい。
車両12は、データリンクコネクタ30と、車両12を制御するための複数の電子制御装置32a〜32iと、ゲートウェイ34とを有する。以下では、電子制御装置32a〜32iを「第1〜第9ECU32a〜32i」又は「ECU32a〜32i」といい、「ECU32」と総称する。なお、図1では、理解を容易化するため、9つのECU32a〜32iを示しているが、それ以外のECU32を設けることもできる。ECU32の数としては、例えば、2〜数百個とすることができる。
(A−1−2−2.ECU32)
(A−1−2−2−1.ECU32の概要)
ECU32の例としては、例えば、エンジンECU、モータECU、トランスミッションECU、車両挙動安定ECU(以下「VSA ECU」という。)、アンチロックブレーキシステムECU(以下「ABS ECU」という。)、電動パワーステアリングECU(以下「EPS ECU」という。)、バッテリECU、メータECU、エアコンディショナECU(以下「エアコンECU」という。)、補助拘束システムECU(以下「SRS ECU」という。)、イモビライザECU等を挙げることができる。
エンジンECUは、図示しないエンジンの出力を制御する。モータECUは、図示しない走行モータの出力を制御する。トランスミッションECUは、図示しないトランスミッションを制御する。VSA ECUは、車両挙動安定化(Vehicle Stability Assist)制御を実行する。ABS ECUは、アンチロックブレーキ制御を実行する。EPS ECUは、操舵アシスト制御を実行する。バッテリECUは、図示しない高電圧バッテリ又は低電圧バッテリの充放電等を制御する。メータECUは、図示しないインストルメントパネルに設けられたメータ表示装置(図示せず)を制御する。エアコンECUは、図示しないエアコンディショナを制御する。SRS ECUは、図示しないエアバッグシステムの制御を行う。イモビライザECUは、図示しないイモビライザ装置及びスマートキーシステムの制御を行う。
各ECU32は、入出力部40、演算部42及び記憶部44を有する。なお、図1では、第1ECU32aのみ入出力部40、演算部42及び記憶部44を図示し、その他のECU32b〜32iについては内部構成の図示を省略している。
第1〜第6ECU32a〜32fは、通信バス52aを介して接続され、車内ネットワーク50a(以下「ネットワーク50a」ともいう。)を構成する。本実施形態におけるネットワーク50aは、CAN(Controller Area Network)であり、特に、ISO11898で定義されるようないわゆる高速通信CAN(以下「高速CAN」という。)である。
第7〜第9ECU32g〜32iは、通信バス52bを介して接続され、車内ネットワーク50b(以下「ネットワーク50b」ともいう。)を構成する。本実施形態におけるネットワーク50bは、CANであり、特に、ISO11519で定義されるようないわゆる低速通信CAN(以下「低速CAN」という。)である。
或いは、ネットワーク50a、50bは、LIN(Local Interconnect Network)、FlexRay、Kライン等のその他のネットワークに対して本発明を適用することもできる。以下では、ネットワーク50a、50bを車内ネットワーク50又はネットワーク50と総称する。
また、車両12に搭載されている全てのECU32には、イグニッションスイッチ60(以下「IGSW60」という。)を介して電源が供給されている。ECU32の中には、IGSW60がオフである場合にも図示しない低電圧バッテリから電力供給を受けて起動を続けるものも存在する場合がある。この場合、IGSW60がオンのときとは違った動作を継続するように設定される。
(A−1−2−2−2.ECU32の演算部42)
図2は、本実施形態における外部診断機14及びECU32が有する各種機能を示す図である。図2に示すように、ECU32の演算部42は、データ記憶機能70及び外部通信機能72を有する。データ記憶機能70は、診断機14が車両12から取得した各種のデータを記憶する機能である。外部通信機能72は、データリンクコネクタ30及び車内ネットワーク50を介して車両12の外部(ここでは診断機14)と通信する機能である。
データ記憶機能70は、DTC記憶機能80と、故障時データ記憶機能82と、診断用データ記憶機能84と、記憶条件設定機能86と、記憶禁止機能88とを有する。
DTC記憶機能80は、故障コード(DTC)を記憶する機能である。故障時データ記憶機能82は、DTCの記憶に伴って故障発生時のデータDo(以下「故障時データDo」という。)を記憶する機能である。ここにいう故障発生時は、故障発生の判定を確定したトリガタイミング(=DTC記憶タイミング)を指している。
車両運転中は、運転データが常時監視されて連続的に一時的な記憶が行われており、DTCが記憶されたタイミングで運転データが故障時データDoとして記憶される。なお、この記憶データDoの収録時間幅としては、トリガタイミングの前後所定時間幅として、例えば前5秒、後ろ10秒の時間幅の運転データが記憶される。
以下では、DTC及び故障時データDoの記憶に関するECU32の条件(又は設定)を「故障検出時記憶条件Cso」又は「記憶条件Cso」という。故障時データDoは、運転パラメータデータである。記憶条件Csoには、DTC及び故障時データDoを記憶するタイミング、記憶するデータDoの内容等を含む。
診断用データ記憶機能84は、DTCの発生タイミングには関係なく、後述するような別途設定するトリガタイミングでの運転データを、診断用のデータDd(以下「診断用データDd」という。)として記憶する機能である。診断用データDdは、故障時データDoと同様、車両12の運転中に記憶(収録)された運転パラメータデータである。以下では、診断用データDdの記憶に関するECU32のトリガ作動条件(又は設定条件)を「任意設定記憶条件Cop」又は「記憶条件Cop」という。記憶条件Copは、診断用データDdを記憶するタイミング(トリガタイミング)を含む。
また、この診断用データDdの収録時間幅としては、トリガタイミングの前後所定時間幅として、故障時データDoより短い、例えば前5秒、後ろ5秒の時間幅の運転データが記憶される。
記憶条件設定機能86は、任意設定記憶条件Copを設定する。記憶禁止機能88は、所定条件が成立したとき、後述する記憶条件データDsoの記憶を禁止する。
(A−1−2−2−3.ECU32の記憶部44)
記憶部44(図1及び図2)は、機能70、72の実行等のための各種プログラム及び各種データ(データベースを含む。)を記憶している。当該データには、ECU32a〜32iの種類Cecu(以下「ECU種類Cecu」ともいう。)と、ECU個体識別情報IDecu(以下「ECU ID」ともいう。)と、記憶条件データDsc、Dsoとが含まれる。ECU種類Cecu(第1識別子)及びECU ID(第2識別子)は、車両12の種類(ブランド名)、年式、タイプ及びグレード等と関連付けられる。記憶部44には、記憶条件データDscが記憶される領域(第1領域)と、ECU種類Cecuが記憶される領域(第2領域)とが別々に設けられる。ECU ID及び記憶条件データDsc、Dsoの詳細については後述する。
また、記憶部44には、故障検出時記憶条件Csoに応じてDTC及び故障時データDoが記憶されると共に、任意設定記憶条件Copに応じて診断用データDdが記憶される。
さらに、記憶部44には、車両装備情報Iins(以下「装備情報Iins」ともいう。)が記憶される。装備情報Iinsは、診断用データDd又は記憶条件Copに関連する車両12の装備に関する情報である。装備情報Iinsには、例えば、アイドル停止システムの有無、ターボ機能の有無が含まれる。
(A−1−3.外部診断機14)
(A−1−3−1.概要)
外部診断機14は、特定のECU32から、収録されている各種データ(DTC及び故障時データDoの組合せ又は診断用データDd)を読み出し、これを解析して故障診断を行う。また、本実施形態の診断機14は、ECU32の任意設定記憶条件Copを設定する。図1に示すように、診断機14は、入出力部90、通信部92、演算部94、記憶部96及び表示部98を有する。診断機14は、例えば、市販のノート型パーソナルコンピュータ又はタブレット端末から構成することができる。
(A−1−3−2.入出力部90)
入出力部90は、信号の入出力を行う部位であり、キーボード及びマウス等の操作入力部を含む。
(A−1−3−3.通信部92)
通信部92は、インターネット200を介してサーバ16と通信する。加えて、通信部92は、データリンクコネクタ100及びデータリンクケーブル102を介して車両12と通信する。
図2に示すように、演算部94は、車両12の車内ネットワーク50a、50bに接続するための車両通信機能110と、車両12から入手したデータ(DTC、データDo、Dd)のデータ解析機能112とを有する。各機能110、112は、記憶部96に記憶されたプログラムを演算部94が実行すること等により実現される。
車両通信機能110は、データ読出し機能120及び記憶条件設定機能122を有する。データ読出し機能120は、特定のECU32からデータ(DTC、データDo、Dd)を読み出す。記憶条件設定機能122は、特定のECU32について診断用データDdの記憶条件Copを設定する。
データ解析機能112は、読み出した各種データを用いて故障原因を解析する機能である。
(A−1−3−4.記憶部96)
診断機14の記憶部96(図1及び図2)は、機能110、112の実行等のための各種プログラム及び各種データ(データベースを含む。)を記憶している。当該データベースには、車両データベース130(以下「車両DB130」又は「DB130」という。)と、診断データファイルデータベース132(以下「診断データファイルDB132」又は「DB132」という。)とが含まれる。車両DB130には、車両12に関する各種データが含まれる。
診断データファイルDB132は、診断用データDdの取得に関する各種のデータを含む複数のファイルFdd(以下「診断データファイルFdd」ともいう。)を記憶する。ファイルFddは、記憶条件データDsc(任意設定記憶条件データDsc)と、対象ECU32tarのECU種類Cecu及びECU IDとが含まれる。対象ECU32tarは、任意設定記憶条件Copを設定する対象のECU32である。ファイルFddは、適宜更新可能である。また、ファイルFddをサーバ16から取得して診断機14で用いることも可能である。
(A−1−4.サーバ16)
サーバ16は、外部診断機14からの要求に応じて外部診断機14に対して車両12の各種情報を提供する。サーバ16は、入出力部、演算部、記憶部及び表示部(いずれも図示せず)を備える。図1に示すように、サーバ16は、車両12に関する各種の情報を記憶した車両データベース160(以下「車両DB160」という。)を備える。
[A−2.各種のデータ又は情報]
(A−2−1.診断用データDd及び故障時データDoの内容)
上記のように、本実施形態における診断用データDd及び故障時データDoは、運転パラメータデータであり、車両12の故障診断に用いられる。上記のように、故障検出時記憶条件Csoは、DTCの記憶を伴って(すなわち、故障発生の判定確定を伴って)故障時データDoを記憶する条件である。任意設定記憶条件Copは、DTCの記憶を伴わずに(すなわち、故障発生の判定確定を伴わずに)診断用データDdを記憶する条件である。
収録したい診断用データDdとしては、例えば、次のようなものを含むことができる。例えば、車両12の駆動状態(エンジン及び走行モータに関するもの)を診断したい場合、前記エンジンECUに関するものは前記エンジンECUを、前記モータECUに関するものは前記モータECUを個別に指定して、収録したい記憶条件Csdを対応するECUに設定して診断データDdを取得する。
この場合、エンジンECUに設定する記憶条件Csdとしては、例えば、図示しない車速センサが検出した車速、図示しない温度センサが検出したエンジン冷却水の温度、図示しないクランク角センサが検出したクランク角に基づきエンジンECUが算出したエンジン回転数、図示しない吸気圧センサが検出した吸気圧、エンジンECUにおける各種設定値に関するものが含まれる。
モータECUに設定する記憶条件Csdとしては、例えば、図示しないレゾルバからの出力に基づきモータECUが算出したモータ回転数、駆動モータ用の高圧バッテリの残容量、及びモータECUの各種設定値に関するものが含まれる。
(A−2−2.ECU種類Cecu及びECU ID)
上記のように、本実施形態の各ECU32の記憶部44は、ECU種類Cecu(第1識別子)及びECU ID(第2識別子)を記憶している。
ECU種類Cecuは、各ECU32が管理する範囲(管理範囲若しくは制御範囲)又は対象(管理対象若しくは制御対象)を示す。ECU種類Cecuには、例えば、エンジンECU、モータECU、トランスミッションECU等の多数のECUが含まれる。ECU種類Cecuは、エンジン制御ユニット、モータ制御ユニット、トランスミッション制御ユニット等のユニットの識別情報と言うこともできる。本実施形態のECU種類Cecuは、ECU IDよりも短いデータ量で表され、例えば、2文字又は3文字の文字列からなる。
ECU IDは、各ECU32自体の識別情報であり、例えば、ECU種類Cecuに加え、車両12の種類(ブランド名)、年式、タイプ及びグレード並びにプログラムのバージョン情報等を含む。ECU IDは、例えば、エンジンがガソリンエンジン又はディーゼルエンジンのいずれであるか、トランスミッションがオートマチック(AT)方式(例えばトルクコンバータを用いるもの)又は無段変速機(CVT)方式のいずれであるか等を示す。このため、ECU IDは、前記ユニットを構成するシステムの識別情報と言うこともできる。本実施形態のECU IDは、ECU種類Cecuよりも長いデータ量で表され、例えば、8〜10文字のいずれかの文字列からなる。
(A−2−3.記憶条件データDsc)
記憶条件データDsc(任意設定記憶条件データDsc)は、診断用データDdを記憶する任意設定記憶条件Copを規定した、運転パラメータとその判定条件の組合せのデータである。当該組合せのデータは、収録したい診断用データDdが発生するための運転条件に対応させて選定される。
記憶タイミングは、実際にECUに診断用データDdの収録を行うトリガタイミングである。記憶タイミングは、特定の運転パラメータデータ(例えば、エンジン回転速度、車速、アクセル操作量)が指定した値となった時点、当該値を上回った若しくは下回った時点又は対象部位の始動後所定時間が経過した時点を設定することができる。或いは、開始タイミングは、アクセルペタル、ブレーキペタル、シフトレバー等の特定の機器が特定の状態(例えば、オン/オフ状態、接続/非接続状態又はシフト位置がR)となったタイミングとして設定される。それぞれの運転パラメータとそのトリガ条件(判定条件)をand条件、or条件等で組み合わせて、記憶条件データDscが設定される。
[A−3.故障診断]
次に、本実施形態における故障診断に関する各種の作業及び処理について説明する。
(A−3−1.全体的な流れ)
図3は、本実施形態の故障診断における車両12のユーザ及びディーラーの作業者の作業の全体的な流れの一例を示すフローチャートである。ステップS1において、車両12に異常が発生し、車両12のユーザがこれを認識する。ステップS2において、ユーザは、車両12をディーラーに持ち込む。
ステップS3において、ディーラーの作業者は、不具合に伴うDTCがECU32に記憶されているかを、診断機14を用いて確認する。DTCが記憶されている場合(S3:YES)、ステップS4において、作業者は、DTC及び故障時データDoに基づいて不具合の原因を調査する。
DTCが記憶されていない場合(S3:NO)、ステップS5において、作業者は、車両12における異常症状及びユーザから聞いた不具合の内容の少なくとも一方に基づき異常の原因を調査する。ステップS4又はS5により異常の原因が特定できた場合(S6:YES)、ステップS7において、作業者は、当該原因に基づいて車両12を修理する。
異常の原因を特定できなかった場合(S6:NO)、ステップS8〜S10において、作業者は、特に異常の発生に関連すると思われる運転状態での診断用データDdを車両12から取得して詳細なデータ解析を行う。
すなわち、ステップS8において、作業者は、車両12の異常症状やユーザから聞いた不具合等の状況を勘案して、診断にどのような診断用データDdが必要であるかを検討する。そして、作業者は、診断機14を用いて故障非検出時診断用データDdの入手に必要と思われる任意設定記憶条件Csdを設定する。
ステップS9において、作業者は、この設定状態で車両12を運転して、異常症状の再現若しくは近い状態、又はユーザから聞いた不具合の発生状況に近い状態等で運転する。この際、記憶条件Copが満たされると、対象ECU32tarは、指定したトリガタイミングでの運転状態のデータである診断データDdを収録する。作業者は、診断機14を用いて対象ECU32tarから診断用データDdを読み出す。
ステップS10において、作業者は、対象ECU32tarが収録した診断データDdを解析する。ステップS10の後、ステップS6に戻る。そして、記憶条件Csdで収録した診断用データDdの解析の結果、異常の原因が特定できたか否かを判定する。
(A−3−2.任意設定記憶条件Copの設定時における診断機14の処理の流れ)
(A−3−2−1.事前準備)
ECU32の任意設定記憶条件Copを設定するに際し、作業者は、診断機14の記憶部96に記憶されている各記憶条件設定プログラムPscをアップデートしておく。すなわち、作業者は、診断機14を操作してサーバ16から最新バージョンの記憶条件設定プログラムPscをダウンロードする。記憶条件設定プログラムPscは、車両12の種類(ブランド名)、年式、タイプ及びグレード等に応じた記憶条件データDscを含んでいる。
なお、このアップデートは、指定日等に定期的に行われることが好ましいが、多少更新が遅れても大きな支障はなく、また、サーバ16でなく電子媒体による更新を行うこともできる。
(A−3−2−2.任意設定記憶条件Copの設定)
図4〜図6は、本実施形態での任意設定記憶条件Copの設定時における処理の一例を診断機14を主体として示す第1〜第3フローチャートである。図4のステップS21において、診断機14は、作業者の操作に応じて記憶条件設定プログラムPscを起動させる。通常、ステップS21の前に、作業者は、診断機14のデータリンクコネクタ100(図1)を車両12のデータリンクコネクタ30に接続しておく。
ステップS22において、診断機14は、メインメニューMmを含むメインメニュー画面Sm(図示せず)を表示する。メインメニュー画面Smでは、記憶条件Copの新規設定、記憶条件Copの消去及び診断データDdの読出しを選択可能である。換言すると、メインメニュー画面Smでは、記憶条件Copの新規設定、記憶条件Copの消去及び診断データDdの読出しの選択肢が表示される。
なお、本実施形態では、記憶条件Copを設定する際に、前回の診断データDdの取得のための記憶条件Csdが既に設定されていて、これを変更することになる場合、元の記憶条件Copを消去してから、新たな記憶条件Copを設定する形式を採っている。
ステップS23に戻り、メインメニューMmで選択された選択肢が記憶条件Copの新規設定である場合(S23:YES)、ステップS25に進む。
ステップS25において、診断機14は、診断データファイルFddの選択画面Ssを表示する。診断データファイルFddは、取得する診断用データDdの内容(換言すると、診断項目)に対応している。選択画面Ssでは、診断データファイルFddに対応させた不具合症状の内容(例えば、加速不良、アイドル停止不良等)を選択肢として表示することができる。
そして、各不具合症状の内容毎に対応する記憶条件Copとして、トリガ条件を決定する記憶条件データDscを複数組み合わせて設定されている各選択肢の中から、最適と考えられるものを選択して設定する。選択画面SsにおいていずれかのファイルFddが選択されると(S26:YES)、ステップS27に進む。
図5のステップS27において、診断機14は、作業者の操作に応じて車内ネットワーク50a、50b全体に対してVINを要求するVIN要求信号Svin(車両識別情報要求信号)を送信する。VINは、車体製造番号であり、車両識別情報として機能する。VINは、1台の車両12について必ず1つのECU32のみに記憶するよう義務付けられており、本実施形態では、第1ECU32aの記憶部44にVINが記憶されている。このため、VIN要求信号Svinを受信した第1ECU32aは、VIN要求信号Svinに対してVINを出力する。
ステップS28において、診断機14は、VINを受信したか否かを判定する。VINを受信しない場合(S28:NO)、ステップS29において、診断機14は、表示部98を介してエラー通知を行う。VINを受信した場合(S28:YES)、少なくとも車内ネットワーク50aとの通信が確立したことがわかる。換言すると、車内ネットワーク50aに電源が投入されていてオン状態にあることを確認する。
次に、ステップS30において、診断機14は、車内ネットワーク50a、50bの各ECU32a〜32iに対してECU種類Cecuを要求するECU種類要求信号Sceを送信する。ECU種類Cecuには、例えば、エンジンECU、モータECU、トランスミッションECU等の多数のECUが含まれる。ECU種類要求信号Sceに対して各ECU32a〜32iは、それぞれのECU種類Cecuを出力する。
ステップS31において、診断機14は、各ECU32a〜32iからECU種類Cecuを受信する。この際、受信制限時間を設定しておき、当該受信制限時間内のみECU種類Cecuを受信する。そして、診断機14は、受信したECU種類Cecuに対応するECU32a〜32iの中に、対象ECU32tarの候補となる候補電子制御装置32can(以下「候補ECU32can」という。)があるか否かを判定する。
具体的には、診断機14は、ステップS26で選択された診断データファイルFddにおける対象ECU32tarのECU種類Cecuを特定する。そして、診断機14は、ファイルFdd中のECU種類Cecuと、各ECU32a〜32iから受信したECU種類Cecuとを比較し、一致するECU種類Cecuを有するECU32を候補ECU32canとする。
例えば、ファイルFddとしてエンジン関連の運転パラメータ群を取得するものが選択された場合、エンジンECUが候補ECU32canとして選択される。また、ファイルFddとしてトランスミッション関連の運転パラメータ群を取得するものが選択された場合、トランスミッションECUが候補ECU32canとして選択される。
候補ECU32canがある場合(S32:YES)、ステップS33において、診断機14は、候補ECU32canに対してECU IDを要求するECU ID要求信号Seiを出力する。ECU ID要求信号Seiを受信した候補ECU32canは、自らのECU IDを診断機14に出力する。
候補ECU32canがない場合(S32:NO)、ステップS34において、診断機14は、候補ECU32canがない旨を作業者に通知する。当該通知は、例えば、表示部98での表示により行うことができる。
ステップS33の後、ステップS35において、診断機14は、候補ECU32canからECU IDを受信したか否かを判定する。候補ECU32canからECU IDを受信しない場合(S35:NO)、ステップS36において、診断機14は、候補ECU32canからECU IDが届かない旨のエラー通知を行う。当該エラー通知は、例えば、エラーメッセージを表示部98に表示することで行う。
ECU IDを受信した場合(S35:YES)、ステップS37において、診断機14は、候補ECU32canが対象ECU32tarに該当するか否かを、受信したECU IDに基づいて判定する。
上記のように、ECU IDは、各ECU32自体の識別情報であり、例えば、ECU種類Cecuに加え、車両12の種類(ブランド名)、年式、タイプ及びグレード並びにプログラムのバージョン情報等を含む。ECU IDは、例えば、エンジンがガソリンエンジン又はディーゼルエンジンのいずれであるか、トランスミッションがオートマチック(AT)方式(例えばトルクコンバータを用いるもの)又は無段変速機(CVT)方式のいずれであるか等を示す。このため、診断機14は、設定する記憶条件データDscに対応するシステムが車両12に搭載されているかを、ECU IDに基づいて判定することができる。
例えば、候補ECU32canのECU IDが示すバージョンが旧いバージョンでシステムの一部(運転パラメータ)の未装備が明白である場合、或いは、候補ECU32canが、記憶条件データDscの書込みを行う領域を有していないバージョンである場合、診断機14は、候補ECU32canが対象ECU32tarに該当しないと判定する。
候補ECU32canが対象ECU32tarに該当する場合(S37:YES)、ステップS39に進む。候補ECU32canが対象ECU32tarでない場合(S37:NO)、ステップS38において、診断機14は、対象ECU32tarが存在しない旨を作業者に通知する。当該通知は、例えば、表示部98の表示により行う。
図6のステップS39において、診断機14は、対象ECU32tarに対し、記憶条件データDscの書込みを行う領域内に任意設定記憶条件データDscが既に書き込まれているか否かを問い合わせる。ステップS40において、診断機14は、対象ECU32tarに既存の記憶条件データDscがあるか否かを、対象ECU32tarから応答に基づいて判定する。
対象ECU32tarに既存の記憶条件データDscがある場合(S40:YES)、続くステップS41において、診断機14は、書替え前の(又は元の)記憶条件Copに対応する診断用データDdが対象ECU32tarに記憶されているか否かを判定する。
元の記憶条件Copに対応する診断用データDdが対象ECU32tarに記憶されている場合(S41:YES)、ステップS42において、診断機14は、対象ECU32tarに新たな診断用データDdの記憶を禁止する。例えば、診断機14は、診断用データDdの記憶禁止フラグFLGを対象ECU32tarに設定する。より具体的には、診断機14は、対象ECU32tarの記憶部44における記憶禁止フラグFLGを「0」から「1」に変更する。これにより、新たな診断用データDdが記憶されることにより、元の記憶条件Copに対応する診断用データDdが消去されることを防止することができる。
元の記憶条件Copに対応する診断用データDdが診断機14により読み出されると、診断機14は、新たな診断用データDdの記憶を許可する。すなわち、診断機14は、対象ECU32tarの記憶部44における記憶禁止フラグFLGを「1」から「0」に変更する。なお、フラグFLGの変更は、診断機14の代わりに対象ECU32tarが行ってもよい。
元の記憶条件Copに対応する診断用データDdが対象ECU32tarに記憶されていない場合(S41:NO)又はステップS42の後、ステップS43に進む。
ステップS43において、診断機14は、対象ECU32tarからの記憶条件データDscの消去を促す旨を作業者に通知する。当該通知は、例えば、表示部98の表示により行う。なお、対象ECU32tarに既存の記憶条件データDscがあると共に、これに対応する診断用データDdが存在する場合、診断機14は、当該診断用データDdの読出しを促す通知を併せて行ってもよい。対象ECU32tarに既存の記憶条件データDscがない場合(S40:NO)又はステップS43の後、ステップS44に進む。
ステップS44において、診断機14は、作業者が記憶条件データDscの書込みを許可したか否かを判定する。例えば、診断機14は、例えば、作業者が書込みボタン又は中止ボタンを選択したか否かを判定する。作業者が書込みを許可した場合(S44:YES)、ステップS45に進む。作業者が書込みを許可しない場合(S44:NO)、今回の処理を終了する。
なお、上記のように、ステップS44で書込み許可の判断をする前に、ステップS43で、対象ECU32tarからの記憶条件データDscの消去を促す通知が表示される。これに対応して、作業者は、既に設定されている記憶条件データDscで収録した診断用データDdを読み出してデータを保管するか又はデータの保管を不要とするかの判断をする必要がある。そして、作業者は、データの保管が必要であれば不許可を選択してデータ保管作業を行う。データの保管が不要であれば、作業者は、許可を選択することにより上記のように既設データを消去させる。
ステップS45において、診断機14は、設定しようとしている各記憶条件データDscに対応する運転パラメータの有無確認情報としての車両装備情報Iinsを対象ECU32tarに対して要求する。そして、診断機14は、対象ECU32tarからの応答により装備情報Iinsを取得する。上記のように、装備情報Iinsは、診断用データDd又は任意設定記憶条件Copに関連する車両12の装備に関する情報である。
ステップS46において、診断機14は、設定しようとしている複数の記憶条件データDscのうち、実際に装備されている運転パラメータであるとして取得した装備情報Iinsに対応する記憶条件データDscのみを選択する。そして、診断機14は、選択した記憶条件データDscについて対象ECU32tarへの書込みを行って任意設定記憶条件Copを設定する。すなわち、車両12に搭載されている装備について記憶条件データDscを設定するが、車両12に搭載されていない装備について記憶条件データDscを設定しない。
上記のように、任意設定記憶条件Copには、診断用データDdの記憶タイミング又は取得する診断用データDdの内容を含むことができる。具体的には、診断機14は、記憶条件データDscの設定として、記憶条件設定プログラムPsc全体を設定してもよい。或いは、診断機14は、記憶条件設定プログラムPscのうち記憶条件データDscの部分(例えば、変数又はマップとして記憶されている部分)を設定することも可能である。
図4に戻り、メインメニューMmで選択された選択肢が記憶条件Copの新規設定でない場合(S23:NO)、すなわち、メインメニューMmで選択された選択肢が記憶条件Copの消去又は記憶されている診断データDdの読出しである場合、ステップS24に進む。
ステップS24において、診断機14は、メインメニューMmで選択された選択肢に応じた処理を行う。すなわち、記憶条件Copの消去が選択された場合、診断機14は、現在の記憶条件Copを表示部98に表示し、作業者の操作に応じて、現在の記憶条件Copを消去する。診断データDdの読出しが選択された場合、診断機14は、記憶されている診断データDdを作業者の操作に応じてECU32から読み出す。
(A−3−3.任意設定記憶条件Copの設定後のデータ記憶禁止制御)
上記のように、本実施形態では、診断用データDdが対象ECU32tarから読み出されずに記憶されたままの状態で記憶条件Copを新たに設定する場合、当該診断用データDdが読み出されるまで新たな診断用データDdの記憶を禁止する。これにより、当該診断用データDdを確実に読み出させることが可能となる。
図7は、本実施形態における任意設定記憶条件Copの設定後のデータ記憶禁止制御のフローチャートである。データ記憶禁止制御は、記憶条件データDscが新たに設定された対象ECU32tarが行う。ステップS51において、対象ECU32tarは、元の(書替え前)の記憶条件データDscに対応する診断用データDdが記憶されているか否かを判定する。当該判定は、例えば、対象ECU32tarの記憶部44における記憶禁止フラグFLGが1であるか否かを確認することにより行う。
元の記憶条件データDscに対応する診断用データDdが記憶されている場合(S51:YES)、ステップS52において、対象ECU32tarは、車両12の図示しない表示部等を介して作業者にその旨を通知する。続くステップS53において、対象ECU32tarは、新たな診断用データDdの記憶を禁止する。
[A−4.本実施形態の効果]
以上のように、本実施形態によれば、任意設定記憶条件Copを設定する対象ECU32tarの特定と、車両12の装備情報Iinsに対応する記憶条件Copのみの設定を、車両12外部から入出力部90(入力部)に入力された診断データファイルファイルFdd(診断項目)に対応して好適に行うことが可能となる。
また、本実施形態では、入出力部90(入力部)に入力された診断データファイルファイルFdd(診断項目)に対応する記憶条件Copに関連する車両12の装備情報Iinsを対象ECU32tarから取得する(図6のS45)。そして、対象ECU32tarの装備情報Iinsに対応する記憶条件データDscを選択して設定する(S46)。これにより、診断対象の車両12では取得できない運転パラメータに関して記憶条件Copを誤って設定することがなく、データ記憶ができないという誤作動(トリガ不作動)をなくすことが可能となる。
本実施形態において、診断機14(記憶条件設定装置)は、対象ECU32tarを検索する際、車内ネットワーク50a、50b全体に対してECU種類Cecuを要求する共通のECU種類要求信号Sce(ECU識別情報要求信号)を送信する(図5のS30)。これにより、診断機14は、複数のECU32a〜32iのECU種類Cecuをまとめて取得して対象ECU32tarを特定することが可能となる。
本実施形態において、診断機14は、車内ネットワーク50a、50bに接続した後、車内ネットワーク50a、50b全体に対してVIN(車両識別情報)を要求するVIN要求信号Svin(車両識別情報要求信号)を送信する(図5のS27)。また、診断機14は、VINを記憶しているECU32aから、VIN要求信号Svinに対する応答信号を受信することにより、VINを取得すると共に、対象ECU32tarの検索を開始する(S28等)。
これにより、車内ネットワーク50aのオン状態(すなわち、通信が可能な状態)の確認と、VINの取得をまとめて行うことができる。従って、オン状態を確認した後にVINを取得する場合と比較して、処理を簡素化することが可能となる。
本実施形態において、診断機14は、対象ECU32tarに記憶条件データDscを設定するに際して、既設の記憶条件データDscが対象ECU32tarに存在する場合(図6のS40:YES)、対象ECU32tarからの記憶条件データDsの消去を促す通知を行う(S43)。これにより、繰り返して異なる記憶条件Copに対応する運転データの収録を行う場合でも、既設の記憶条件データDscに対応する診断用データDdを忘れずに対象ECU32tarから読み出すことが可能となる。
本実施形態において、複数のECU32a〜32iの記憶部44は、診断用データDdの記憶条件データDscを記憶する領域(第1領域)と、故障が発生した際の故障時データDoを故障コードと共に記憶する故障時記憶条件Csoを規定する故障時記憶条件データDsoを記憶する領域(第2領域)とを別々に備える。これにより、故障時データDo及び故障コードの記憶と診断用データDdの記憶の両方を管理することが可能となる。
本実施形態において、車内ネットワーク50a、50bに存在する複数のECU32a〜32iは、複数のECU32a〜32iから対象ECU32tarの候補(候補ECU32can)を絞り込むためのECU種類Cecu(第1識別子)と、候補ECU32canが対象ECU32tarであるか否かを判定するためのECU ID(第2識別子)とを含む(図2)。診断機14は、複数のECU32a〜32iに対してECU種類Cecuを要求し(図5のS30)、複数のECU32a〜32iから受信したECU種類Cecuを用いて候補ECU32canを絞り込む(S32)。また、診断機14は、候補ECU32canに対してECU IDを要求し(S33)、候補ECU32canから受信したECU IDを用いて、候補ECU32canが対象ECU32tarに該当するか否かを判定する(S37)。
これにより、ECU種類CecuとECU IDによる判定を行うことでより詳細な判別が可能となる。
本実施形態において、診断用データDdの記憶条件Copは、診断用データDdを記憶する記憶タイミングを含む。これにより、作業者が取得したい任意の診断用データDdを種々の場面で取得することが可能となる。
B.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す構成を採ることができる。
[B−1.適用対象]
上記実施形態では、外部診断機14を車両12に用いたが、これに限らず、例えば、複数のECU32が接続されたローカルネットワークを備えるスタンドアロン型の機器(例えば、船舶、航空機等の移動物体、各種の製造装置)に用いることもできる。
[B−2.車両12]
上記実施形態では、車内ネットワーク50a、50bとしてCANを用いたが、これに限らず、LIN、FlexRay、Kライン等のネットワークであってもよい。
上記実施形態では、IGSW60がロータリスイッチであることを前提として説明した。しかしながら、IGSW60は、プッシュ式のもの等、実際のデータ収集の診断対象の車両12に備えられているスイッチであってもよい。なお、IGSW60は、狭義には点火スイッチを意味し、エンジンを有する車両12で用いられるものであるが、ここでは、車両12の起動スイッチを意味し、車両12がEVであっても同様の方法で利用可能である。
[B−3.外部診断機14]
(B−3−1.構成)
上記実施形態では、外部診断機14は、例えば、市販のノート型パーソナルコンピュータ又はタブレット端末から構成し、単一のものとしたが、これに限らない。例えば、診断機14は、本体としてのパーソナルコンピュータと、診断機14とのインタフェースとしての子機(中継器)とから構成してもよい。
上記実施形態では、診断機14で用いる診断ソフトウェアは、記憶部96に予め記録されていたが、これに限らない。例えば、診断ソフトウェアは、外部(例えば、公衆ネットワークを介して通信可能な外部サーバ)からダウンロードしたもの、又はダウンロードを伴わないいわゆるASP(Application Service Provider)型で実行するものであってもよい。
上記実施形態では、車両12と診断機14との間の通信は有線通信であったが(図1)、無線通信を用いることも可能である。
(B−3−2.対象ECU32tarの抽出)
上記実施形態において、診断機14は、候補ECU32can又は対象ECU32tarを抽出するためにECU種類要求信号Sceを送信する範囲を、2つの車内ネットワーク50a、50bとした(図5のS30)。しかしながら、例えば、対象ECU32tarを抽出するためにECU IDを取得すべき範囲として特定されるものであれば、これに限らない。例えば、対象ECU32tarが存在する可能性が車内ネットワーク50a、50bのいずれか一方のみであれば、当該一方のみにECU種類要求信号Sceを送信してもよい。
上記実施形態では、候補ECU32canを抽出した後に(図5のS30〜S32)、対象ECU32tarを抽出した(S33、S35、S37)。これは、例えば、候補ECU32canとしてエンジンの制御ECU(エンジンECU)の有無を抽出するステップと、その候補ECU32canがガソリンエンジン制御ユニットなのか又はディーゼルエンジン制御ユニットなのかを対象ECU32tarとして判別するステップという2段階の手順を行っていることをも示している。
しかしながら、対象ECU32tarを抽出する観点からすれば、これに限らない。例えば、対象ECU32tarを1段階のステップ(又はただ1つの判別手段)で抽出できるネットワーク構成ならば、候補ECU32canの抽出を行わずに対象ECU32tarを抽出することも可能である。
上記実施形態では、候補ECU32canを抽出する際、ネットワーク50a、50b全体に対してECU種類要求信号Sceを送信した(図5のS30)。換言すると、ECU種類要求信号Sceは、各ECU32a〜32iに対して共通の信号であった。しかしながら、例えば、対象ECU32tarを抽出する観点からすれば、これに限らない。例えば、複数種類のECU種類要求信号Sceを設けておき、これらを順番にネットワーク50a、50bに対して送信することで、各ECU32a〜32iのECU種類Cecuを取得してもよい。候補ECU32canの抽出を行わずに対象ECU32tarを抽出する場合も同様である。
(B−3−3.設定対象)
上記実施形態では、診断機14が内容を設定する対象として、任意設定記憶条件Copを対象とする例を挙げた(図4〜図6)。しかしながら、例えば、診断機14(記憶条件設定装置)が、ECU32における何らかのデータを記憶する条件を設定又は変更する観点からすれば、これに限らない。例えば、診断機14は、任意設定記憶条件Copの設定に加えて、DTCの記憶条件又は故障検出時記憶条件Csoを設定してもよい。
(B−3−4.ECU32が記憶しているデータの保護)
上記実施形態では、記憶条件Copの新たに設定(変更)を完了した後に、変更前の記憶条件Copに対応する診断用データDdが存在する場合(図6のS41:YES)、新たな診断用データDdの記憶を禁止するフラグFLGを設定した(S42)。しかしながら、例えば、変更前の記憶条件Copに対応する診断用データDdを保護する観点からすれば、これに限らない。例えば、記憶条件Copの変更を行う前にフラグFLGを設定してもよい。
上記実施形態では、変更前の記憶条件Copに対応する診断用データDdが存在する場合(図6のS41:YES)、新たな診断用データDdの記憶を禁止した(S42)。しかしながら、例えば、変更前の記憶条件Copに対応する診断用データDdを保護する観点からすれば、これに限らない。例えば、診断用データDdの記憶禁止の代わりに、診断用データDdを読み出さない限り、記憶条件Copの変更を禁止してもよい。
上記実施形態では、変更前の記憶条件Copに対応する診断用データDdが存在する場合(図6のS41:YES)、診断機14が記憶禁止フラグFLGを対象ECU32tarに設定した(S42)。しかしながら、診断用データDdの保護を判断する主体は、対象ECU32tar又はその他のECU32であってもよい。
上記実施形態では、変更前の記憶条件Copに対応する診断用データDdが存在する場合(図6のS41:YES)、新たな診断用データDdの記憶を禁止した(S42)。換言すると、診断用データDdが一度読み出されているか否かにかかわらず、当該診断用データDdが消去されるまで、新たな診断用データDdの記憶を禁止した。しかしながら、例えば、変更前の記憶条件Copに対応する診断用データDdを保護する観点からすれば、これに限らない。例えば、診断用データDdが読み出されたか否かを示す読出し履歴フラグを設定し、当該フラグが示す状態が、一度も読み出されていないことを示す場合のみ、記憶条件Copの変更を禁止し、一度でも読み出されている場合、記憶条件Copの変更を許可してもよい。
10…診断システム(データ記憶システム)
12…車両
14…外部診断機(記憶条件設定装置)
32、32a〜32i…ECU 32tar…対象ECU
50a、50b…車内ネットワーク 96…外部診断機の記憶部
Cecu…ECU種類(識別情報、第1識別子)
Cop…任意設定記憶条件(記憶条件)
Cso…故障時記憶条件 Dd…診断用データ
Dsc…任意設定記憶条件データ(記憶条件データ)
Dso…故障時記憶条件データ
Fdd…診断データファイル(診断項目)
IDecu…ECU個体識別情報(識別情報、第2識別子)
Iins…車両装備情報
Sce…ECU種類要求信号(ECU識別情報要求信号)
Svin…VIN要求信号(車両識別情報要求信号)

Claims (8)

  1. 車両の運転状態を監視して異常発生時の運転データを診断用データとして記憶する特定の電子制御装置(以下「対象ECU」という。)に対して車両の外部から接続されて、前記診断用データの記憶条件を設定する記憶条件設定装置であって、
    前記記憶条件設定装置は、
    診断項目を入力する入力部と、
    前記記憶条件及び前記対象ECUの識別情報を前記診断項目に関連付けて記憶する記憶部と
    を備え、
    さらに、前記記憶条件設定装置は、
    前記入力部に入力された前記診断項目に対応する前記対象ECUを、前記車両の車内ネットワークに存在する複数の電子制御装置(以下「ECU」という。)の中から検索し、
    前記対象ECUが存在する場合、
    前記診断項目に対応する前記記憶条件に関連する前記車両の装備情報を前記対象ECUから取得し、
    前記診断項目のうち前記装備情報に対応する前記記憶条件のみを選択して記憶条件データとして前記対象ECUに設定する
    ことを特徴とする記憶条件設定装置。
  2. 請求項1に記載の記憶条件設定装置において、
    前記記憶条件設定装置は、前記対象ECUを検索する際、前記車内ネットワーク全体に対して前記複数のECUの識別情報を要求する共通のECU識別情報要求信号を送信する
    ことを特徴とする記憶条件設定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の記憶条件設定装置において、
    前記記憶条件設定装置は、
    前記車内ネットワークに接続した後、まず前記車内ネットワーク全体に対して車両識別情報を要求する車両識別情報要求信号を送信し、
    前記車両識別情報を記憶しているECUからの応答信号を受信することにより、前記車両識別情報を取得すると共に、前記対象ECUの検索を開始する
    ことを特徴とする記憶条件設定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の記憶条件設定装置において、
    前記記憶条件設定装置は、前記対象ECUに前記記憶条件データを設定するに際して、既設の記憶条件データが前記対象ECUに存在する場合、前記対象ECUからの前記記憶条件データの消去を促す通知を行う
    ことを特徴とする記憶条件設定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の記憶条件設定装置において、
    前記対象ECUの前記記憶部は、
    前記記憶条件を記憶する第1領域と、
    故障が発生した際の故障時データを故障コードと共に記憶する故障時記憶条件を規定する故障時記憶条件データを記憶する第2領域と
    を別々に備える
    ことを特徴とする記憶条件設定装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の記憶条件設定装置において、
    前記車内ネットワークに存在する前記複数のECUは、
    前記複数のECUから前記対象ECUの候補を絞り込むための第1識別子と、
    前記対象ECUの候補が前記対象ECUであるか否かを判定するための第2識別子と
    を有し、
    前記記憶条件設定装置は、
    前記複数のECUに対して前記第1識別子を要求し、
    前記複数のECUから受信した前記第1識別子を用いて前記対象ECUの候補を絞り込み、
    前記対象ECUの候補に対して前記第2識別子を要求し、
    前記対象ECUの候補から受信した前記第2識別子を用いて、前記対象ECUの候補が前記対象ECUであるか否かを判定する
    ことを特徴とする記憶条件設定装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の記憶条件設定装置において、
    前記記憶条件は、前記診断用データを記憶する記憶タイミングを含む
    ことを特徴とする記憶条件設定装置。
  8. 車両の運転状態を監視して異常発生時の運転データを診断用データとして記憶する特定の電子制御装置(以下「対象ECU」という。)と、車内ネットワークに対して前記車両の外部から接続されて、前記診断用データの記憶条件を設定する記憶条件設定装置とを備えるデータ記憶システムであって、
    前記記憶条件設定装置は、
    診断項目を入力する入力部と、
    前記記憶条件及び前記対象ECUの識別情報を前記診断項目に関連付けて記憶する記憶部と
    を備え、
    さらに、前記記憶条件設定装置は、
    前記入力部に入力された前記診断項目に対応する前記対象ECUを、前記車内ネットワークに存在する複数の電子制御装置(以下「ECU」という。)の中から検索し、
    前記対象ECUが存在する場合、
    前記診断項目に対応する前記記憶条件に関連する前記車両の装備情報を前記対象ECUから取得し、
    前記記憶条件のうち前記装備情報に対応する前記記憶条件のみを選択して記憶条件データとして前記対象ECUに設定する
    ことを特徴とするデータ記憶システム。
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