JP6183110B2 - 液体吐出装置、液体吐出方法、及び該液体吐出装置に用いられるプログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出方法、及び該液体吐出装置に用いられるプログラム Download PDF

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本発明は、記録媒体へ液滴を吐出して画像を形成する液体吐出装置、液体吐出方法、及び該液体吐出装置に用いられるプログラムに関する。
従来より、搬送される記録用紙にインクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)からインクの液滴を吐出して画像形成、即ち印刷を行うインクジェット記録装置が知られている(特許文献1参照)。記録用紙の搬送方向を副走査方向、記録用紙に対向する仮想面内にて、副走査方向に直交する方向を主走査方向とする。
インクジェットヘッドには、主走査方向に沿って千鳥状に配置された複数のヘッドユニット(ヘッド要素)が設けられ、各ヘッドユニットにはインクを吐出する複数のノズルが形成されている。複数のノズルは副走査方向に並んだ4つのノズル列を形成し、各ノズル列は主走査方向に延在している。特許文献1には、複数のヘッドユニットを副走査方向に4列に並べ、隣り合う列を構成するヘッドユニットを互いに千鳥状に配置したインクジェットヘッドが開示されている。
特開2009−262544号公報
かかるインクジェット記録装置にあっては、記録用紙は搬送中に搬送ムラを受け又は斜行することがある。この場合、副走査方向の最も上流側に位置するノズル列からの液滴によって記録用紙上に形成されるドットと、副走査方向の最も下流側に位置するノズル列からの液滴によって記録用紙上に形成されるドットとでは、相対的な位置が本来予定していた位置からずれる虞がある。即ち、ドットの位置精度が悪くなる。また、かかるインクジェット記録装置には、各ノズルから小さな液滴を吐出して画像形成を行う高解像度印刷と、各ノズルから大きな液滴を吐出して画像形成を行う低解像度印刷とを設けたものもある。
本願の発明者は、このドットの位置精度が悪くなる問題に対する対策案を種々検討していたところ、高解像度印刷ではドットが小さいため、全てのヘッドユニットのノズルからインクを吐出して画像を形成する必要がある。しかし、低解像度印刷では一部のヘッドユニットのノズルからのインク吐出だけで画像を形成することができる点に着目した。
本発明の目的は、高解像度印刷と低解像度印刷とを選択的に実行し、低解像度印刷では記録媒体の搬送時における搬送ムラや斜行の影響を受けにくい液体吐出装置、液体吐出方法、及び該液体吐出装置に用いられるプログラムを提供することにある。
本発明に係る液体吐出装置は、記録媒体を第1方向に搬送するための搬送機構と、前記搬送機構により前記第1方向に搬送される記録媒体に対向する仮想面内にて前記第1方向に直交する方向を第2方向としたときに、各々に液滴を吐出する複数の吐出口が形成された複数のヘッド要素を、前記第2方向に並べて形成されるヘッド要素列が、前記第1方向に沿って複数設けられた液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッド及び前記搬送機構を制御するための制御部とを備え、
前記複数のヘッド要素列は、前記第1方向に配列されたN列(Nは2以上の整数)のヘッド要素列によって構成されたヘッド要素列組を2つ有し、
各ヘッド要素における複数の吐出口は、前記第2方向にピッチPにて配列され、各ヘッド要素列組内にて、N列のヘッド要素列は、各々に属する前記吐出口が前記第2方向に互いに副ピッチP/Nづつずれるように設けられ、
異なる前記ヘッド要素列組に属し、且つ前記第1方向において隣接する2つの前記ヘッド要素列は、前記第2方向に千鳥状に並んでおり、
千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列は、一方のヘッド要素列の吐出口と、他方のヘッド要素列の吐出口とが第2方向にピッチPにて並ぶように配置され、
前記制御部には、前記液体吐出ヘッドから液滴を吐出して記録媒体に画像を形成する前に、形成すべき画像が高解像度画像であるか低解像度画像であるかを示す情報が入力され、
前記制御部は、前記情報から形成すべき画像が高解像度画像であると判断した場合は、全ての前記ヘッド要素列の前記ヘッド要素の前記吐出口から選択的に液滴を吐出させ、形成すべき画像が低解像度画像であると判断した場合は、前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列の吐出口から選択的に液滴を吐出させるように、前記液体吐出ヘッドを制御する。
本発明に係る液体吐出方法は、記録媒体を第1方向に搬送するための搬送機構と、前記搬送機構により前記第1方向に搬送される記録媒体に対向する仮想面内にて前記第1方向に直交する方向を第2方向としたときに、各々に液滴を吐出する複数の吐出口が形成された複数のヘッド要素を、前記第2方向に並べて形成されるヘッド要素列が、前記第1方向に沿って複数設けられた液体吐出ヘッドとを備え、
前記複数のヘッド要素列は、前記第1方向に配列されたN列(Nは2以上の整数)のヘッド要素列によって構成されたヘッド要素列組を2つ有し、
各ヘッド要素における複数の吐出口は、前記第2方向にピッチPにて配列され、各ヘッド要素列組内にて、N列のヘッド要素列は、各々に属する前記吐出口が前記第2方向に互いに副ピッチP/Nづつずれるように設けられ、
異なる前記ヘッド要素列組に属し、且つ前記第1方向において隣接する2つの前記ヘッド要素列は、前記第2方向に千鳥状に並んでおり、
千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列は、一方のヘッド要素列の吐出口と、他方のヘッド要素列の吐出口とが第2方向にピッチPにて並ぶように配置された液体吐出装置における液体吐出方法であって、
前記液体吐出ヘッドから液滴を吐出して記録媒体に画像を形成する前に、形成すべき画像が高解像度画像であるか低解像度画像であるかを判断する工程と、
形成すべき画像が高解像度画像であると判断した場合は、全ての前記ヘッド要素列の前記ヘッド要素の前記吐出口から選択的に液滴を吐出させ、形成すべき画像が低解像度画像であると判断した場合は、前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列の吐出口から選択的に液滴を吐出させるように、前記液体吐出ヘッドを制御する工程とを有する。
本発明に係る液体吐出装置に用いられるプログラムは、記録媒体を第1方向に搬送するための搬送機構と、前記搬送機構により前記第1方向に搬送される記録媒体に対向する仮想面内にて前記第1方向に直交する方向を第2方向としたときに、各々に液滴を吐出する複数の吐出口が形成された複数のヘッド要素を、前記第2方向に並べて形成されるヘッド要素列が、前記第1方向に沿って複数設けられた液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッド及び前記搬送機構を制御するための制御部とを備え、
前記複数のヘッド要素列は、前記第1方向に配列されたN列(Nは2以上の整数)のヘッド要素列によって構成されたヘッド要素列組を2つ有し、
各ヘッド要素における複数の吐出口は、前記第2方向にピッチPにて配列され、各ヘッド要素列組内にて、N列のヘッド要素列は、各々に属する前記吐出口が前記第2方向に互いに副ピッチP/Nづつずれるように設けられ、
異なる前記ヘッド要素列組に属し、且つ前記第1方向において隣接する2つの前記ヘッド要素列は、前記第2方向に千鳥状に並んでおり、
千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列は、一方のヘッド要素列の吐出口と、他方のヘッド要素列の吐出口とが第2方向にピッチPにて並ぶように配置された液体吐出装置に用いられるプログラムであって、
前記液体吐出ヘッドから液滴を吐出して記録媒体に画像を形成する前に、形成すべき画像が高解像度画像であるか低解像度画像であるかを判断する工程と、
形成すべき画像が高解像度画像であると判断した場合は、全ての前記ヘッド要素列の前記ヘッド要素の前記吐出口から選択的に液滴を吐出させ、形成すべき画像が低解像度画像であると判断した場合は、前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列の吐出口から選択的に液滴を吐出させるように、前記液体吐出ヘッドを制御する工程とを前記制御部に実行させる。
形成すべき画像が高解像度画像である場合は、吐出口から液滴を吐出して記録媒体上に形成されるドットが小さいから、全てのヘッド要素の吐出口から液滴を吐出して画像を形成する。
形成すべき画像が低解像度画像である場合は、記録媒体上に形成されるドットが大きいから、全てのヘッド要素の吐出口から液滴を吐出する必要はない。そこで、第1方向の間隔が短い隣接する2つのヘッド要素列の吐出口から液滴を吐出して、画像を形成する。これにより、記録媒体の搬送ムラや斜行により、ドットの位置がずれる虞を緩和している。
インクジェット記録装置の内部構成を示す正面図である。 液体吐出ヘッドの下面図である。 第1方向に隣り合うヘッド要素の下面拡大図である。 制御部の周辺構成を示すブロック図である。 (a)は、高解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットの大きさを吐出口の位置に対応させて示す図であり、(b)は、該ドットを連ねて形成される高解像度画像のドット配列を示す図である。 (a)は、低解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットの大きさを吐出口の位置に対応させて示す図であり、(b)は、該ドットを連ねて形成される低解像度画像のドット配列を示す図である。 各ヘッド要素にインクを供給する流路を示す下面図である。 第1方向上流側に位置するヘッド要素の吐出口からのインク吐出により形成される画像と、第1方向下流側に位置するヘッド要素の吐出口から形成される画像との境界部分を示す図である。 インク液滴吐出時の制御動作を示すフローチャートである。 別の液体吐出ヘッドの下面図である。 (a)は、高解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットの大きさを吐出口の位置に対応させて示す図であり、(b)は、該吐出されるインク液滴によるドットを連ねて形成される高解像度画像のドット配列を示す図であり、(c)は低解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットを連ねて形成されるドット配列を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて説明する。以下の記載では、上方及び下方は鉛直方向に沿う向きを指す。また、本発明に係る「液体吐出装置」としてインクジェット記録装置を例示し、該インクジェット記録装置は液体であるインクを、記録媒体である用紙に吐出して画像を記録するものとする。
図1は、インクジェット記録装置1の全体構成を示す図である。インクジェット記録装置1は直方体状の筐体10を有し、該筐体10の天板上部には、用紙Pを排出するトレイ11が設けられている。筐体10内には、上方から下方に向かって、インクを用紙Pに吐出する液体吐出ヘッド4、用紙Pを図1における水平方向に搬送した後にトレイ11に送る搬送ユニット5、用紙Pを搬送ユニット5に供給する給紙ユニット6が配置されている。液体吐出ヘッド4の下側には、液体吐出ヘッド4に対向して、搬送される用紙Pを図1における水平面内にて支持するプラテン3が設けられている。
筐体10の内側上部にて、液体吐出ヘッド4に干渉しない位置には、筐体10内の各機構及び電気回路の動作を司る制御部8が配置されている。筐体10の内部下側には、液体吐出ヘッド4に供給するインクが収納されたタンク14が配置されている。該タンク14と液体吐出ヘッド4とはチューブ(図示せず)によって接続されており、タンク14内のインクが液体吐出ヘッド4に供給される。液体吐出ヘッド4はタンク14よりも上方に配備されて、液体吐出ヘッド4に内のインクには、水頭圧に相当する負圧が作用した状態となっている。
筐体10の側面には、外部のパーソナルコンピュータから送信される画像記録ジョブを含む信号が入力される端子13が設けられている。端子13から入力された信号は制御部8に入力される。筐体10の上面には、使用者が情報を入力する操作パネル12が設けられている。
搬送ユニット5は、図1中の用紙Pを左から右、及びトレイ11に向かう上方に搬送する機構である。以下の記載では、液体吐出ヘッド4の直下の領域において用紙Pを搬送する方向を副走査方向又は第1方向(搬送方向)と呼ぶ。用紙Pを搬送する方向と直交する方向で用紙Pが第1方向に搬送される面内の方向を主走査方向又は第2方向とする。図1において、第1方向は左から右に向かう水平方向、第2方向は用紙Pの紙面に直交する方向となる。
前記搬送ユニット5は、液体吐出ヘッド4の両側に配備された第1及び第2搬送ローラ対51、52と、該搬送ローラ対52よりも用紙Pの搬送下流側に配置された第3乃至第5搬送ローラ対53、54、55、内部を用紙Pが通過する3つのガイド56、57、58を有して構成される。第1搬送ローラ対51と液体吐出ヘッド4との間には、搬送される用紙Pの端部を検出する端部検出センサSE1が設けられている。この端部検出センサSE1により発せられた検出信号は制御部8に伝送される。搬送される用紙Pの先端部が端部検出センサSE1によって検出されると、所定時間経過後に液体吐出ヘッド4から用紙Pへのインクの吐出が開始される。
第1搬送ローラ対51によって搬送力を付与された用紙Pは液体吐出ヘッド4からインクを吐出されながら水平面内を搬送される。
液体吐出ヘッド4の下側を通過した用紙Pは、搬送方向下流側の第2搬送ローラ対52によって搬送力を付与されて、該第2搬送ローラ対52とトレイ11との間に位置する第3乃至第5搬送ローラ対53、54、55、及びガイド56、57、58によってトレイ11に送られる。
前記給紙ユニット6は、用紙Pが収納される給紙トレイ60と、給紙ローラ61と、該給紙ローラ61と搬送ユニット5との間に配備された第6及び第7搬送ローラ対62、63と、内部を用紙Pが通過する2つのガイド64、65を有して構成される。給紙ローラ61は給紙トレイ60内から1枚の用紙Pを送り出した後に、次の用紙Pを所定の時間間隔を空けて取り出し、該ガイド64、65及び第6及び第7搬送ローラ対62、63によって該用紙Pを搬送ユニット5の搬送方向上流側に搬送する。
液体吐出ヘッド4は、主走査方向(第2方向)に延びた直方体状のラインヘッドであって、その下面にはインクを吐出する複数の吐出口が形成された吐出面40が複数形成されている。
液体吐出ヘッド4により画像が記録された用紙Pは第2乃至第5搬送ローラ対52、53、54、55及びガイド56、57、58によりトレイ11に排出される。
プラテン3の下方には、水平に配列された複数の液体受け部材70がプラテン3に対して昇降自在に設けられている。該液体受け部材70はキャップ状に形成されて、用紙Pにインクを吐出して印字する際には液体受け部材70は該印字を妨げないように、用紙Pの搬送路から下方に位置している。液体受け部材70は用紙Pがプラテン3に搬送されない状態で、液体吐出ヘッド4から吐出又は排出されるインクを受けるものであり、インクをはじくガラス又はステンレス等から構成される。
(第1実施形態)
図2は、液体吐出ヘッド4の下面図である。液体吐出ヘッド4の下面からは、複数、図12では12個のヘッド要素41が突出して設けられている。前記の吐出面40はヘッド要素41の下面を指す。各ヘッド要素41は、インク吐出特性の均一化や製造コストの低減等のために、同一構造に形成されている。尚、ヘッド要素41は、複数枚の金属板を積層して形成された流路ユニットと、該流路ユニット上に接合されて、吐出口に対応して素子を設けたアクチュエータユニットとから構成され、該アクチュエータユニットの素子に通電されることにより、流路ユニット内のインクが吐出口から吐出される。流路ユニットの最も外側(下側)に位置する金属板の下面が前記の吐出面40を構成し、アクチュエータユニットが制御部8に接続されている。かかる構成は公知であり、詳細な記載を省く。
該ヘッド要素41は第2方向に沿って3個配列されて、2列のヘッド要素列9と9aを構成する。該2列のヘッド要素列9、9aのうち、第1方向上流側に位置するヘッド要素列を第1ヘッド要素列9、第1方向下流側に位置するヘッド要素列を第2ヘッド要素列9aとする。
第1ヘッド要素列9と第2ヘッド要素列9aのそれぞれを構成する3個のヘッド要素41について、第2方向における間隔は第1ヘッド要素列9と第2ヘッド要素列9aどちらも同じ間隔となっている。但し、第1ヘッド要素列9を構成する3個のヘッド要素41と第2ヘッド要素列9aを構成する3個のヘッド要素41の第2方向における位置関係は、のちに述べるように吐出口42の第2方向のピッチP1の半分だけオフセットした関係となっている。第1ヘッド要素列9と第2ヘッド要素列9aの2つによりヘッド要素列組90を構成している。また、第1方向下流側にヘッド要素列組90aが配置されている。第2ヘッド要素列組90aを構成する2列のヘッド要素列9b、9cのうち、第1方向上流側に位置するヘッド要素列を第3ヘッド要素列9b、第1方向下流側に位置するヘッド要素列を第4ヘッド要素列9cとする。ヘッド要素列組90aを構成する第3ヘッド要素列9bと第4ヘッド要素列9cの位置関係はヘッド要素列組90における第1ヘッド要素列9と第2ヘッド要素列9aの位置関係と同じである。但し、ヘッド要素列組90の第1ヘッド要素列9を構成する3個のヘッド要素41の第2方向におけるそれぞれの間にヘッド要素列組90aの第3ヘッド要素列9bを構成する3個のヘッド要素41が配置するように、且つ、ヘッド要素列組90の第2ヘッド要素列9aを構成する3個のヘッド要素41の第2方向におけるそれぞれの間にヘッド要素列組90aの第4ヘッド要素列9cを構成する3個のヘッド要素41が配置するように、ヘッド要素列組90とヘッド要素列組90aは第2方向において配置されている。従って、液体吐出ヘッド4の下面には、2つのヘッド要素列組90、90aが第1方向に設けられている。用紙Pの搬送方向上流側に位置するヘッド要素列組を第1ヘッド要素列組90とし、用紙Pの搬送方向下流側に位置するヘッド要素列組を第2ヘッド要素列組90aとする。
液体吐出ヘッド4の下面上にて、第1ヘッド要素列組90よりも第1方向上流側、第1ヘッド要素列組90と第2ヘッド要素列組90aとの間、第2ヘッド要素列組90aよりも第1方向下流側には、夫々ローラ45が回転自在に設けられている。ローラ45の回転軸は、第2方向に延びている。該ローラ45の回転によって、用紙Pを第1方向に沿ってスムーズに搬送させるとともに、用紙Pの液体吐出ヘッド4への浮き上がりを抑えている。特に、第1ヘッド要素列組90と第2ヘッド要素列組90aとの間に位置するローラ45によって、用紙Pが液体吐出ヘッド4の吐出面40の第1方向中央部に接することが防止される。
前記の如く、第1ヘッド要素列組90は2列のヘッド要素列9、9aを第1方向に並べて構成される。
第1ヘッド要素列9を構成する3つのヘッド要素41に、A−1、C−1、E−1の識別符号を付す。第2ヘッド要素列9aを構成する3つのヘッド要素41に、A−2、C−2、E−2の識別符号を付す。第3ヘッド要素列9bを構成する3つのヘッド要素41に、B−1、D−1、F−1の識別符号を付す。第4ヘッド要素列9cを構成する3つのヘッド要素41に、B−2、D−2、F−2の識別符号を付す。
図2に示すように、第2ヘッド要素列9aと第3ヘッド要素列9bは、夫々別々のヘッド要素列組90、90aに属し、且つ第1方向において隣接する。第2ヘッド要素列9aを構成するヘッド要素A−2、C−2、E−2と第3ヘッド要素列9bを構成するヘッド要素B−1、D−1、F−1は第2方向に千鳥状に並んでいる。
図3は、第1方向に隣り合うヘッド要素41の下面拡大図であり、第1ヘッド要素列組90を構成するA−1とA−2のヘッド要素41を例示する。各ヘッド要素41の吐出面40には、前記の如く、インクを吐出するノズルである複数の吐出口42が形成されている。吐出口42は第1方向に4列に配列されており、それぞれの列に対応する吐出口42からM(マゼンタ)、Y(イエロー)、C(シアン)、BK(ブラック)の各色のインクが用紙P上に吐出されて、該インク液滴によるドットにて用紙Pに画像が形成される。本実施形態におけるインクジェット記録装置1は、小さなインク液滴にて画像を形成する高解像度モードと、大きなインク液滴で画像を形成する低解像度モードとを選択することができる。この選択情報は印刷ジョブに含まれて、前記の端子13から入力される。また、これに代えて、使用者が操作パネル12から直接入力することもできる。
吐出面40上にて、複数の吐出口42は第2方向にピッチP1にて等間隔に配列されている。このピッチP1は、低解像度画像を形成するインク液滴の大きさに対応しており、具体的には300dpiである。ここでdpi(dot per inch)とはドット密度の単位であり、1インチの幅の中にどれだけのドットを表現できるかを表す。換言すれば、300dpiとは、1インチ(=2.54cm)を300で除した約84μmの長さである。従って、低解像度画像を形成する場合は、ピッチP1にて配列された吐出口42から300dpiに相当するインク液滴を吐出すれば足り、全ての吐出口42からインク液滴を吐出させる必要はない。
また、ヘッド要素A−1に属する吐出口42とヘッド要素A−2に属する吐出口42とは、副ピッチP1/2=600dpi=約42μmだけ第2方向にずれて(オフセットして)いる。この副ピッチP1/2は高解像度画像を形成するインク液滴の大きさに対応しており、全てのヘッド要素列9、9a、9b、9cに属する吐出口42から選択的に小さなインク液滴を吐出し、ドットを連続させることによって、用紙Pに高解像度画像が印刷される。
本実施形態にあっては、各ヘッド要素列組は、第1方向に2列のヘッド要素列を含むとした。従って、全ての吐出口42からのインク液滴によるドットを連ねて高解像度画像を形成するために、各ヘッド要素列組内にて、第1方向に隣り合うヘッド要素列に属する吐出口42を、第2方向に互いに副ピッチP1/2だけずらしている。しかし、各ヘッド要素列組が、第1方向にN列(Nは2以上の整数)のヘッド要素列を含む場合は、全ての吐出口42から吐出したインク液滴によるドットを連ねて高解像度画像を形成するためには、各ヘッド要素列組内にて、第1方向に隣り合うヘッド要素列に属する吐出口42を、第2方向に互いに副ピッチP1/Nだけずらせばよい。
用紙Pはプラテン3上を搬送中に搬送ムラを受け又は斜行することがある。この場合、第1方向の最も上流側に位置する第1ヘッド要素列9に含まれるヘッド要素A―1、C―1、E―1に属する吐出口42からのインク液滴によって用紙P上に形成されるドットと、第1方向の最も下流側に位置する第4ヘッド要素列9cに含まれるヘッド要素B―2、D―2、F―2に属する吐出口42からのインク液滴によって用紙P上に形成されるドットとでは、相対的な位置が本来予定していた位置からずれる虞がある。出願人はかかる問題の解決策を種々模索していたところ、前記の如く、低解像度画像を形成する場合には、一部のヘッド要素41に属する吐出口42から大きなインク液滴を吐出すればよい点に鑑みた。具体的には、第1方向の間隔が短い2つのヘッド要素列に含まれるヘッド要素41に属する吐出口42からのインク液滴の吐出によって画像を形成することを着想した。具体的には、第1方向の間隔が短い第2ヘッド要素列9aと第3ヘッド要素列9bの吐出口42を用いる、即ち、第2ヘッド要素列9aに含まれるヘッド要素A―2、C―2、E―2の吐出口42と、第3ヘッド要素列9bに含まれるヘッド要素B−1、D−1、F−1の吐出口42から夫々大きなインク液滴を吐出することによって、低解像度画像を形成することを着想した。
図4は、制御部8の周辺構成を示すブロック図である。制御部8は、1又は複数のCPUを有している。尚、制御部8は1又は複数のCPUと1又は複数のASIC(Application Specific Integrated Circuit)とを組み合わせて構成してもよい。
制御部8には、前記の操作パネル12、端子13、端部検出センサSE1、液体吐出ヘッド4、第1搬送ローラ対51乃至第7搬送ローラ対63を回転させるモータ群Mの他に、動作プログラムが格納されたROM83、一時的に情報を記録するワークメモリとして働くRAM84、入力された画像データを一旦格納する画像データ記憶手段82、全ての吐出口42の第1方向及び第2方向の位置データが記憶された吐出口位置記憶手段81とが接続されている。ROM83に格納された動作プログラムを制御部8で実行することによりインクジェット記録装置1全体の制御が行われる。端子13に入力される画像データが、ベクタ型データやコマンド型データなどである場合は、制御部8は該画像データに公知のRIP(Raster Image Processor)処理を行って、画素が用紙Pの印刷可能な領域に対応してマトリックス状に配置されたビットマップ形式のデータに変換して、これを雑音除去した2値化画像として画像データ記憶手段80に格納する。制御部8は、吐出口位置記憶手段81内に記憶された吐出口42の位置データから、各吐出口42が第1乃至第4ヘッド要素列9、9a、9b、9cの何れに属するか、及び何れの吐出口42が第1方向に重なっているかを識別する。
図5(a)は図2に示すヘッド要素41のうち、最も左側に位置するヘッド要素A―1、A―2、B―1、B―2に属する吐出口42から高解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットの大きさを吐出口42の位置に対応させて示す図であり、(b)は該吐出されるインク液滴によるドットを連ねて形成される高解像度画像のドット配列を示す図である。また、図6(a)は、該吐出口42から低解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットの大きさを吐出口42の位置に対応させて示す図であり、(b)は該吐出されるインク液滴によるドットを連ねて形成される低解像度画像のドット配列を示す図である。
尚、図5(a)では最も左側に位置するヘッド要素A―1、A―2、B―1、B―2を例示したが、これ以外の第1方向に隣り合うヘッド要素C―1、C―2、D―1、D―2、及びヘッド要素E―1、E―2、F―1、F―2に属する吐出口42から高解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットの大きさと吐出口42の位置関係も、図5(a)に示す位置関係と同様である。
前記の如く、ヘッド要素A―2とヘッド要素B―1とは別々のヘッド要素列組90、90aに属し(図5(a)参照)、且つ第1方向に隣接する。ヘッド要素A―2に属する複数の吐出口42と、ヘッド要素B―1に属する複数の吐出口42は、第2方向にピッチP1にて連続するように配列されている。この配列関係により、ヘッド要素A―2に属する複数の吐出口42と、ヘッド要素B―1に属する複数の吐出口42とからインク液滴を吐出して、300dpiに相当するドットD1を連続させて低解像度画像を形成することができる(図6(b)参照)。
また、前記の如く、ヘッド要素A−1に属する吐出口42とヘッド要素A−2に属する吐出口42とは、600dpi(副ピッチP1/2)だけ第2方向に互いにずれており、ヘッド要素B−1に属する吐出口42とヘッド要素B−2に属する吐出口42も、600dpiだけ第2方向に互いにずれている。
高解像度画像形成時
高解像度画像を形成する場合には、図5(a)に示すように、全てのヘッド要素A―1、A―2、B―1、B―2に属する吐出口42からインク液滴を吐出してドットDを形成する。即ち、600dpiずつ第2方向に千鳥状に連続して配列された全ての吐出口42からインク液滴を吐出する。図5(b)に示すように、全てのヘッド要素A―1、A―2、B―1、B―2の吐出口42から小さなインク液滴を吐出させて、600dpiに相当するドットDを形成し、該ドットDを連続させて高解像度画像を形成することができる。図5(b)に示す連続したドットDの上に付した識別符号は、各ドットDが何れのヘッド要素に含まれる吐出口から吐出されたインク液滴によって形成されたかを示す。
低解像度画像形成時
低解像度画像を形成する場合は、前記の如く、図6(a)に示すように、ヘッド要素A―2に属する吐出口42と、ヘッド要素B―1に属する複数の吐出口42から大きな液滴を吐出させて、300dpiに相当するドットD1を形成し、図6(b)に示すように、該ドットD1を連続させて低解像度画像を形成することができる。即ち、ヘッド要素A―1に属する吐出口42と、ヘッド要素B―2に属する複数の吐出口42からは、インク液滴を吐出させない。これは、ヘッド要素A―1及びヘッド要素B―2に属する複数の吐出口42に対応するアクチュエータユニットの素子への通電を遮断などすればよい。
本実施形態にあっては、第1方向の間隔が短い隣接する2つのヘッド要素列の吐出口42からインク液滴を吐出して、画像を形成する。これにより、用紙Pの搬送ムラや斜行により、ドットD1の位置がずれる虞を緩和している。
図7は、各ヘッド要素にインクを供給する流路を示す下面図であり、ローラ45を図示しない。タンク14からのインク供給路は、液体吐出ヘッド4への入り口部分にて分岐されて、第1ヘッド要素列組90のヘッド要素41にインクを供給する第1流路2と、第2ヘッド要素列組90aのヘッド要素41にインクを供給する第2流路20となる。第1流路2は、第1ヘッド要素列9のヘッド要素A―1、C―1、E―1に属する吐出口42にインクを供給する3つの第1支流路21と、第2ヘッド要素列9aのヘッド要素A−2、C−2、E−2に属する吐出口42にインクを供給する3つの第2支流路22とを備える。同様に、第2流路20は、第3ヘッド要素列9bのヘッド要素B―1、D―1、F―1に属する吐出口42にインクを供給する3つの第3支流路23と、第4ヘッド要素列9cのヘッド要素B−2、D−2、F−2に属する吐出口42にインクを供給する3つの第4支流路24とを備える。
前記の如く、第2ヘッド要素列9aに含まれるヘッド要素A―2、C―2、E―2に属する吐出口42と、第3ヘッド要素列9bに含まれるヘッド要素B−1、D−1、F−1に属する吐出口42から夫々大きなインク液滴を吐出することによって低解像度画像を形成する。従って、ヘッド要素A―2、C―2、E―2に属する吐出口42にインクを供給する第2支流路22と、ヘッド要素B―1、D―1、F―1に属する吐出口42にインクを供給する第3支流路23には、他の支流路21、24に比して、多量のインクが流れる。このため、第2支流路22と第3支流路23は、他の支流路21、24よりも断面積を大きく形成して、インクをスムーズに第2ヘッド要素列9aと第3ヘッド要素列9bに属する吐出口42に流し、ドットの大きな低解像度画像を効果的に形成している。尚、各流路、支流路にはマゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの各色のインクが区分けされているが、公知の構成であり、詳細な説明を省く。
また、低解像度画像を形成する際には、第1方向の間隔が短い第2ヘッド要素列9aと第3ヘッド要素列9bに属する吐出口42を用いる。しかし、図6(a)に示すように、第2ヘッド要素列9aに含まれるヘッド要素A―2に属する吐出口42からのインク吐出によるドットD1と、第3ヘッド要素列9bに含まれるヘッド要素B―1に属する吐出口42からのインク吐出によるドットD1は、一部が第1方向に重なる。
この場合、第1方向に重なるヘッド要素A―2、B―1に属する複数の吐出口42全てからインク液滴を吐出すると、図8に示すように、第1方向上流側に位置するヘッド要素A―2に属する吐出口42からのインク吐出により先ず画像GZ1が形成される。この後、ヘッド要素A―2とヘッド要素B―1の第1方向の間隔に対応する時間差を置いて、第1方向下流側に位置するヘッド要素B―1に属する吐出口42からのインク吐出により画像GZ2が形成される。この画像GZ1と画像GZ2との境界部分SKはインク吐出によるドットが重なるから、境界部分SKには、他の部分よりも濃度が高いつなぎ目が形成される場合がある。特に、第1方向の間隔が短い隣接する2つのヘッド要素列A―2、B―1に属する吐出口42からインク液滴を吐出すると、ドットD1の位置が正確になるから、境界部分SKが目立ち易い。そこで、隣接する2つのヘッド要素列A―2、B―1に属する吐出口42からインク液滴を吐出する場合は、第1方向に重なる複数の吐出口42から吐出すべき吐出口42を選択してインク液滴を吐出することにより、境界部分SKを目立ちにくくし、ぼかすことができる。図6(a)にあっては、ヘッド要素B―1内にて外形を点線で示すドットD1に対応した吐出口42からはインク液滴を吐出させず、境界部分SKを目立ちにくくしている。
画像を形成する際には、制御部8は図9のフローチャートに示す制御動作を行う。
制御部8は先ず、端子13等に入力された印刷ジョブ等から、形成すべき画像が低解像度画像か高解像度画像かを判断する(ステップS1)。形成すべき画像が高解像度画像である場合は、制御部8は全ての吐出口42から小さなインク液滴を選択的に吐出させて、600dpiに相当するドットを用紙P上に形成し、高解像度画像を形成する(ステップS2)。
形成すべき画像が低解像度画像である場合は、制御部8は、吐出口位置記憶手段81内に記憶された吐出口42の位置データから、異なるヘッド要素列組に属し、且つ第1方向において隣接する2つのヘッド要素列に含まれるヘッド要素41を選択する(ステップS3)。即ち、第2ヘッド要素列9a及び第3ヘッド要素列9bに含まれるヘッド要素A―2、C―2、E―2、B―1、D―1、F―1に属する吐出口42を選択する(図2参照)。
次に、第1方向上流側に位置するヘッド要素A―2、C―2、E―2に属する吐出口42によって形成される画像GZ1と、第1方向下流側に位置するヘッド要素B―1、D―1、F―1に属する吐出口42によって形成される画像GZ2との境界部分SKをぼかすか否かを判断する(ステップS4)。これは使用者が操作パネル12から入力する情報に基づいて判断しても、画像データ記憶手段82内に記憶された画像データから画像GZ1と画像GZ2に相当する画素の濃度を求めて判断してもよい。境界部分SKをぼかさない場合は、制御部8はヘッド要素A―2、C―2、E―2、B―1、D―1、F―1に含まれる吐出口42から大きなインク液滴を選択的に吐出させて、300dpiに相当するドットを用紙P上に形成するように、液体吐出ヘッド4を制御する(ステップS5)。具体的には、インク液滴を吐出すべき吐出口42に対応したアクチュエータユニットの素子に通電する。
境界部分SKをぼかす場合は、制御部8は吐出口位置記憶手段81内に記憶された吐出口42の位置データから、ヘッド要素A―2、C―2、E―2、B―1、D―1、F―1に属する吐出口42の中から第1方向に重なる吐出口42を識別する(ステップS6)。制御部8はこの識別した吐出口42から一部の吐出口42を選択し、該選択した吐出口42から大きなインク液滴を吐出させて、300dpiに相当するドットを用紙P上に形成するように、液体吐出ヘッド4を制御する(ステップS7)。
(第2実施形態)
図10は、別の液体吐出ヘッド4の下面図であり、図11(a)は、ヘッド要素A―1、A―2、B―1、B―2に属する吐出口42から高解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットの大きさを吐出口42の位置に対応させて示す図である。図11(b)は、該吐出されるインク液滴によるドットを連ねて形成される高解像度画像のドット配列を示す図であり、(c)は低解像度画像形成時に吐出されるインク液滴によるドットを連ねて形成されるドット配列を示す図である。本実施形態にあっても、液体吐出ヘッド4は、第1乃至第4ヘッド要素列9、9a、9b、9cを第1方向に並べて備えるが、1つのヘッド要素列組は2つのヘッド要素列を1つおきに備えて構成される。即ち、第1ヘッド要素列組90は第1ヘッド要素列9と第3ヘッド要素列9bとから、第2ヘッド要素列組90aは、第2ヘッド要素列9aと第4ヘッド要素列9cとから夫々構成される。
図11(a)に示すように、第1ヘッド要素列9を構成するヘッド要素A−1に属する吐出口42と、第3ヘッド要素列9bを構成するヘッド要素B−1に属する吐出口42とは、600dpi(副ピッチP1/2)だけ第2方向に互いにずれている。第2ヘッド要素列9aを構成するヘッド要素A−2に属する吐出口42と、第4ヘッド要素列9cを構成するヘッド要素B−2に属する吐出口42も、600dpiだけ第2方向に互いにずれている。
また、ヘッド要素A―2とヘッド要素B―1とは別々のヘッド要素列組90、90aに属し、且つ第1方向に隣接する。一方のヘッド要素A―2に属する複数の吐出口42と、他方のヘッド要素B―1に属する複数の吐出口42は、第2方向にピッチP1にて連続するように配列されている。この配列関係により、ヘッド要素A―1に属する複数の吐出口42と、ヘッド要素B―1に属する複数の吐出口42とからインク液滴を吐出して、300dpiに相当するドットD1を連続させて低解像度画像を形成することができる。
高解像度画像形成時
高解像度画像を形成する場合には、図11(b)に示すように、全てのヘッド要素A―1、A―2、B―1、B―2に属する吐出口42からインク液滴を選択的に吐出してドットDを形成する。即ち、600dpiずつ第2方向に千鳥状に連続して配列された全ての吐出口42からインク液滴を吐出する。図11(b)に示す連続したドットDの上に付した識別符号は、各ドットDが何れのヘッド要素に含まれる吐出口から吐出されたインク液滴によって形成されたかを示す。
低解像度画像形成時
低解像度画像を形成する場合は、図11(c)に示すように、ヘッド要素A―2に属する吐出口42と、ヘッド要素B―1に属する複数の吐出口42から大きな液滴を選択的に吐出させて、300dpiに相当するドットD1を形成する。該ドットD1を連続させて低解像度画像を形成することができる。この際に、前記の如く、第1方向に重なる吐出口42から一部の吐出口42を選択し、該選択した吐出口42から大きなインク液滴を吐出させて、低解像度画像を形成してもよい。
本発明は、用紙のような記録媒体へインク液滴を吐出して画像を形成するインクジェット記録装置のような液体吐出装置、液体吐出方法、及び該液体吐出装置に用いられるプログラムに利用されると有用である。
1 インクジェット記録装置
4 液体吐出ヘッド
5 搬送ユニット
8 制御部
9 ヘッド要素列
41 ヘッド要素
45 ローラ
90 ヘッド要素列組

Claims (7)

  1. 記録媒体を第1方向に搬送するための搬送機構と、
    前記搬送機構により前記第1方向に搬送される記録媒体に平行な仮想面内にて前記第1方向に直交する方向を第2方向としたときに、各々に液滴を吐出する複数の吐出口が形成された複数のヘッド要素を、前記第2方向に並べて形成されるヘッド要素列が、前記第1方向に沿って複数設けられた液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッド及び前記搬送機構を制御するための制御部とを備え、
    前記複数のヘッド要素列は、前記第1方向に配列されたN列(Nは2以上の整数)のヘッド要素列によって構成されたヘッド要素列組を2つ有し、
    各ヘッド要素における複数の吐出口は、前記第2方向にピッチP1にて配列され、各ヘッド要素列組内にて、N列のヘッド要素列は、各々に属する前記吐出口が前記第2方向に互いに副ピッチP1/Nづつずれるように設けられ、
    異なる前記ヘッド要素列組に属し、且つ前記第1方向において隣接する2つの前記ヘッド要素列は、前記第2方向に千鳥状に並んでおり、
    千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列は、一方のヘッド要素列の吐出口と、他方のヘッド要素列の吐出口とが第2方向にピッチP1にて並ぶように配置され、
    前記制御部には、前記液体吐出ヘッドから液滴を吐出して記録媒体に画像を形成する前に、形成すべき画像が高解像度画像であるか低解像度画像であるかを示す情報が入力され、
    前記制御部は、前記情報から形成すべき画像が高解像度画像であると判断した場合は、全ての前記ヘッド要素列の前記ヘッド要素の前記吐出口から選択的に液滴を吐出させ、形成すべき画像が低解像度画像であると判断した場合は、前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列の吐出口から選択的に液滴を吐出させるように、前記液体吐出ヘッドを制御する液体吐出装置。
  2. 前記制御部は、前記情報から形成すべき画像が低解像度画像であると判断した場合は、前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列に含まれ、且つ前記第1方向に重なる複数の吐出口から、液滴を吐出すべき吐出口を選択して液滴を吐出させるように、前記液体吐出ヘッドを制御する、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 全ての前記ヘッド要素には、該ヘッド要素に液体を供給する流路が接続され、
    前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列の前記ヘッド要素に接続されている流路は、他のヘッド要素列の前記ヘッド要素に接続されている流路よりも、断面積が大きく形成された、請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記制御部は、前記情報から形成すべき画像が低解像度画像であると判断した場合は、高解像度画像であると判断した場合に比べて、前記吐出口から吐出される液滴が大きな液滴となるように、前記液体吐出ヘッドを制御する、請求項1乃至3の何れかに記載の液体吐出装置。
  5. 前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列の間には、前記搬送機構に含まれる記録媒体を搬送するためのローラが設けられた、請求項1乃至4の何れかに記載の液体吐出装置。
  6. 記録媒体を第1方向に搬送するための搬送機構と、
    前記搬送機構により前記第1方向に搬送される記録媒体に平行な仮想面内にて前記第1方向に直交する方向を第2方向としたときに、各々に液滴を吐出する複数の吐出口が形成された複数のヘッド要素を、前記第2方向に並べて形成されるヘッド要素列が、前記第1方向に沿って複数設けられた液体吐出ヘッドとを備え、
    前記複数のヘッド要素列は、前記第1方向に配列されたN列(Nは2以上の整数)のヘッド要素列によって構成されたヘッド要素列組を2つ有し、
    各ヘッド要素における複数の吐出口は、前記第2方向にピッチPにて配列され、各ヘッド要素列組内にて、N列のヘッド要素列は、各々に属する前記吐出口が前記第2方向に互いに副ピッチP/Nづつずれるように設けられ、
    異なる前記ヘッド要素列組に属し、且つ前記第1方向において隣接する2つの前記ヘッド要素列は、前記第2方向に千鳥状に並んでおり、
    千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列は、一方のヘッド要素列の吐出口と、他方のヘッド要素列の吐出口とが第2方向にピッチPにて並ぶように配置された液体吐出装置における液体吐出方法であって、
    前記液体吐出ヘッドから液滴を吐出して記録媒体に画像を形成する前に、形成すべき画像が高解像度画像であるか低解像度画像であるかを判断する工程と、
    形成すべき画像が高解像度画像であると判断した場合は、全ての前記ヘッド要素列の前記ヘッド要素の前記吐出口から選択的に液滴を吐出させ、形成すべき画像が低解像度画像であると判断した場合は、前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列の吐出口から選択的に液滴を吐出させるように、前記液体吐出ヘッドを制御する工程とを有する、液体吐出方法。
  7. 記録媒体を第1方向に搬送するための搬送機構と、
    前記搬送機構により前記第1方向に搬送される記録媒体に平行な仮想面内にて前記第1方向に直交する方向を第2方向としたときに、各々に液滴を吐出する複数の吐出口が形成された複数のヘッド要素を、前記第2方向に並べて形成されるヘッド要素列が、前記第1方向に沿って複数設けられた液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッド及び前記搬送機構を制御するための制御部とを備え、
    前記複数のヘッド要素列は、前記第1方向に配列されたN列(Nは2以上の整数)のヘッド要素列によって構成されたヘッド要素列組を2つ有し、
    各ヘッド要素における複数の吐出口は、前記第2方向にピッチPにて配列され、各ヘッド要素列組内にて、N列のヘッド要素列は、各々に属する前記吐出口が前記第2方向に互いに副ピッチP/Nづつずれるように設けられ、
    異なる前記ヘッド要素列組に属し、且つ前記第1方向において隣接する2つの前記ヘッド要素列は、前記第2方向に千鳥状に並んでおり、
    千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列は、一方のヘッド要素列の吐出口と、他方のヘッド要素列の吐出口とが第2方向にピッチPにて並ぶように配置された液体吐出装置に用いられるプログラムであって、
    前記液体吐出ヘッドから液滴を吐出して記録媒体に画像を形成する前に、形成すべき画像が高解像度画像であるか低解像度画像であるかを判断する工程と、
    形成すべき画像が高解像度画像であると判断した場合は、全ての前記ヘッド要素列の前記ヘッド要素の前記吐出口から選択的に液滴を吐出させ、形成すべき画像が低解像度画像であると判断した場合は、前記千鳥状に並んで隣接する2つの前記ヘッド要素列の吐出口から選択的に液滴を吐出させるように、前記液体吐出ヘッドを制御する工程とを前記制御部に実行させる、プログラム。
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