本発明は、電子会議に参加している端末において、同じグループの属する端末のみで共有されるループ毎のフォルダの場所を各端末に通知することで、通信相手とデータを安全に共有することができる。
(第一の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第一の実施形態について説明する。図1は、第一の実施形態の電子会議システムの構成を説明する図である。
本実施形態の電子会議システム100は、電子会議サーバ200と、2組以上の電子会議用端末300とPC(パーソナルコンピュータ)310を有する。尚本実施形態の電子会議システム100は、通信システムの一つである。
また本実施形態の電子会議サーバ200は通信サーバの一つであり、電子会議用端末300は、通信端末の一つである。また以下の説明では、2組以上の電子会議用端末300とPC310とを区別する場合、電子会議用端末300は電子会議用端末301,302,・・・とし、PC310をPC311,312,・・・と示す。2組以上の電子会議用端末300とPC310とを区別する必要がない場合には、電子会議用端末300、PC310として説明する。
本実施形態の電子会議サーバ200は、伝送管理システム(管理システム)210と、中継装置220とファイル一時保存装置230とを有する。管理システム210は、会議に参加している電子会議用端末300間の通信を管理するサービスを提供する。このため、例えば、電子会議用端末300間で映像・音声等のコンテンツデータが通信されるセッションを識別するためのセッションIDを生成する。このセッションIDにより電子会議システム100においてファイルを共有する電子会議用端末300を識別できる。
中継装置220は、最適な経路を映像・音声が通過するように選択した経路で映像・音声を中継するサービスを提供する。このため本実施形態の中継装置220は、例えば遅延時間などを監視してコンテンツデータの中継経路、解像度等を最適化する。ファイル一時保存装置230は、会議に参加している電子会議用端末間でファイルを共有するサービスを提供する。
尚図1に示す電子会議サーバ200では、管理システム210、中継装置220及びファイル一時保存装置230を同一の情報処理装置が有する形態とし、この情報処理装置をビデオ会議サーバ200と称しているが、これに限定されない。管理システム210、中継装置220及びファイル一時保存装置230は、必ずしも1つの情報処理装置内に実装される必要はなく、物理的に別々の情報処理装置に実装されても良い。
以下に図2を参照して、PC311のファイルを電子会議用端末302と電子会議用端末312が共有する際の動作を説明する。図2は、第一の実施形態の電子会議システムにおける動作の概略を説明する図である。
本実施形態の電子会議システム100では、会議が始まると、管理システム210がファイル一時保存装置230に共有フォルダを作成させる。ファイル一時保存装置230は、会議に参加する電子会議用端末300が共有するための共有フォルダを作成し、電子会議用端末301,302に共有フォルダURI(Uniform Resource Identifier)と後述するアカウント情報を通知する(ステップS10)。
続いて電子会議用端末301,302は、アカウント情報を使用して、共有フォルダURIにフォルダをマウントする(ステップS11)。尚本実施形態のマウントとは、ファイル一時保存装置230の共有フォルダを、電子会議用端末301,302が自機にあるフォルダと同様に使用できるようにすることを言う。
本実施形態の電子会議システム100において、例えば、PC311が電子会議用端末301にファイルを書き込むと、電子会議用端末301はファイルの書き込みを検出してファイル一時保存装置230にファイルを送信する(ステップS12)。このとき電子会議用端末301にはファイルは残らない。
続いてファイル一時保存装置230は、共有フォルダにファイルを記憶する(ステップS13)。続いてファイル一時保存装置230は、共有フォルダをマウントしている電子会議用端末302に、共有フォルダに記憶したファイル名を送信する(ステップS14)。尚本実施形態では、明示の要求があるまで、ファイルの実体は電子会議用端末302に送信されない。PC312のユーザは、ファイル名を目視して必要な場合に、ファイル一時保存装置230にファイルを要求できる。また本実施形態では、PC312はユーザ操作等があると、電子会議用端末302を介して共有フォルダからファイルの実体を取得しディスプレイなどに表示することができる。
以上のように本実施形態の電子会議システム100では、PC3111がファイルを電子会議用端末301に書き込むだけで、電子会議用端末301と電子会議用端末302が同じファイルを共有することができる。
また本実施形態の電子会議システム100では、コンテンツデータを送信する中継装置220とは別のサービスがファイルを共有するので、コンテンツデータの送受信に影響することなく電子会議用端末300同士がファイルを共有できる。さらに本実施形態のファイル一時保存装置230は、セッションIDに対応づけてファイルを管理する。したがって本実施形態では、管理システム210とは別のサービスであるファイル一時保存装置230がファイルの共有を管理することができる。
次に図3を参照して本実施形態の電子会議用端末300について説明する。図3は、本発明の電子会議用端末のハードウェア構成図である。
図3に示されているように、本実施形態の電子会議用端末300は、電子会議用端末300全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、端末用プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103を有する。また電子会議用端末300は、画像データや音声データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105を有する。また電子会議用端末300は、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、電子会議用端末300の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、を有する。さらに電子会議用端末300は、電子会議用端末300の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワークを利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また電子会議用端末300は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音声を入力する内蔵型のマイク114、音声を出力する内蔵型のスピーカ115を有する。また電子会議用端末300は、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117を有する。さらに電子会議用端末300は、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、電子会議用端末300の各種機能の異常を知らせるアラームランプ119、及び上記各構成要素を図3に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスラインB1を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、電子会議用端末300の筐体の接続口(図示せず)に差し込まれたUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ電気的に接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、電子会議用端末300に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
更に、上記端末用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルによって、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(記録メディア106等)に記録されて流通されるようにしてもよい。また、上記端末用プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
次に、図4を参照して本実施形態の管理システム210について説明する。図4は、本発明の管理システムのハードウェア構成図である。
管理システム210は、管理システム210全体の動作を制御するCPU201、伝送管理用プログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、各種データを記憶するHD(Hard Disk)204を有する。また管理システム210は、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207を有する。また管理システム210は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワークを利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211を有する。また管理システム210は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対するデータの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214を有する。さらに管理システム210は、外部機器を接続するための外部機器I/F215、及び、上記各構成要素を図4に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスラインB2を備えている。
尚上記伝送管理用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
また本実施形態の中継装置220は、管理システム210と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、ROM202には、中継装置220を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、上記記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
本実施形態では、電子会議用端末300が複数のグループに分けられていた場合に、電子会議用端末300のグループ毎に、対応したファイルを共有させることができる。具体的には本実施形態では、同一グループの電子会議用端末300と、同一グループの電子会議用端末300に共有される共有フォルダとを対応付ける。
以下に図5を参照し、同一グループの電子会議用端末300と共有フォルダとの対応付けを説明する。図5は、第一の実施形態における電子会議用端末と共有フォルダとの対応付けを説明する図である。
図5では、電子会議用端末301〜305がセッションID(会議ID)01の会議に参加し、電子会議用端末306、307がセッションID02の会議に参加している場合を示している。
この場合本実施形態の電子会議サーバ200は、管理システム210により、ファイル一時保存装置230にセッションID01の会議に参加する全ての電子会議用端末301〜305に共有される共有フォルダ01_ALLを作成させる。また電子会議サーバ200は、管理システム210により、ファイル一時保存装置230にセッションID02の会議に参加する電子会議用端末306、307に共有される共有フォルダ02_ALLを作成させる。
また本実施形態では、電子会議用端末301〜306において2つのグループが形成されている。図5の例では、電子会議用端末301,302がグループA1とされ、電子会議用端末303、304がグループA2とされている。
本実施形態の電子会議サーバ200では、管理システム210が、ファイル一時保存装置230に各グループに対応する共有フォルダを作成させる。
具体的には例えば、本実施形態の電子会議サーバ200は、グループA1に属する電子会議用端末301,302のみに共有される共有フォルダ01_A1を作成する。また同様に本実施形態の電子会議サーバ200は、グループA2に属する電子会議用端末303,304にのみ共有される共有フォルダ01_A2を作成する。
本実施形態では、このように同一のセッション(会議)に参加した電子会議用端末300を複数のグループとしたとき、各グループに属する電子会議用端末300のみに共有される共有フォルダを作成する。
本実施形態では、これにより、同一のセッションに参加している電子会議用端末300間においても、セキュリティを維持しつつ必要なファイルを共有することができ、きめ細かくファイルの共有に係る管理を行うことができる。
尚本実施形態において、電子会議用端末300のグループ分けは、例えば予め電子会議用端末300に設定された電子会議用端末300の識別子に基づき行われても良い。また例えば電子会議用端末300に設定された情報に基づき行われても良い。
また本実施形態においてファイル一時保存装置230に作成される共有フォルダは、同一グループの電子会議用端末300に共有される記憶領域のことである。本実施形態では、この記憶領域を共有フォルダと呼ぶが、この記憶領域の呼び方は共有フォルダに限定されない。同一グループの電子会議用端末300に共有される記憶領域は、例えばディレクトリと呼ばれても良いし、単に記憶領域にファイルが格納されても良い。
以下に本実施形態の管理システム210によるグループ毎の共有フォルダの作成及び対応付けについて説明する。尚以下の説明では、グループ毎の共有フォルダをグループ共有フォルダと呼ぶ。
本実施形態の管理システム210は、電子会議用端末300を管理する端末管理テーブルと、電子会議用端末300に対応付けられる共有フォルダの情報が格納された共有フォルダテーブルとを有する。
図6は、第一の実施形態の端末管理テーブルの一例を示す図である。図6に示す端末管理テーブル60は、電子会議用端末300のそれぞれを識別する端末IDと、各電子会議用端末300が属するグループ名とが対応付けられている。本実施形態の端末管理テーブル60は、例えば管理システム210の有する記憶領域であるROM202やRAM203等に予め格納されていても良い。
また端末管理テーブル60では、電子会議用端末300が所属するグループのグループ名が端末IDと対応付けられたものとしたが、これに限定されない。端末IDと対応付けられる情報は、例えば電子会議用端末300が属するグループを識別できる情報であれば良い。すなわち本実施形態の電子会議用端末300は、電子会議用端末300をグループに分ける際に、自機の属するグループを識別するグループ識別情報が付与されている。本実施形態のグループ名は、このグループ識別情報である。
図7は、第一の実施形態の共有フォルダテーブルの一例を示す図である。本実施形態の共有フォルダテーブル70は、セッションID、端末ID、グループ名、共有フォルダのURI、アカウント名、パスワードが対応付けられている。
セッションIDは、例えば会議が開催される度に管理システム210が自動的に付与しても良い。端末IDとグループ名は、図6で説明した通りである。共有フォルダURIは、ファイル一時保存装置230に作成される共有フォルダを特定する情報である。本実施形態では、共有フォルダの場所を示すURL(Uniform Resource Locator)を共有フォルダURIとした。
アカウント名とパスワードは、共有フォルダURIと共に共有フォルダを共有する電子会議用端末300へ通知されるアカウント情報である。アカウント情報は、例えば共有フォルダの作成時に予め設定されても良い。尚、共有フォルダURIやアカウント情報は、ユーザには見えない値であり機械的に扱われる情報であるため、ハッシュ値等の難読文字列にしても良い。
尚本実施形態では、端末管理テーブル60は、予め管理システム210に格納されているものとしたが、これに限定されない。端末管理テーブル60は、例えば管理システム210と電子会議用端末300とが接続されたとき、管理システム210が電子会議用端末300から情報を読み取り、端末管理テーブルを作成しても良い。
本実施形態の管理システム210は、上述の端末管理テーブル60と共有フォルダテーブル70と、を用いて電子会議用端末300とグループ共有フォルダとの対応付けを行う。
以下に図8を参照して本実施形態の電子会議システム100における電子会議サーバ200と電子会議用端末300とのやり取りを説明する。図8は、第一の実施形態の電子会議サーバの動作を説明するシーケンス図である。
本実施形態の電子会議システム100において会議が開始されると、電子会議サーバ200の管理システム210は、会議に参加する電子会議用端末300とセッションを確立させる(ステップS801)。続いて管理システム210は、端末管理テーブル60を参照し、作成するグループ共有フォルダを決定する(ステップS802)。ステップS802の処理の詳細は後述する。
ステップS802において作成するグループ共有フォルダが決定されると、管理システム210は、共有フォルダテーブル70を更新する(ステップS803)。続いて管理システム210は、グループ共有フォルダのアカウントと、ファイル一時保持装置230内のグループ共有フォルダとを作成する(ステップS804)。また本実施形態では、ステップS804において、グループ共有フォルダと別に、同じ会議に参加している全ての電子会議用端末300に共有される共有フォルダをファイル一時保持装置230内に作成しても良い。
続いて管理システム210は、共有フォルダテーブル70を参照し、共有フォルダの共有フォルダURIと、グループ共有フォルダの共有フォルダURIと、共有フォルダにアクセスするためのアカウント情報と、を電子会議用端末300に通知する(ステップS805)。続いて電子会議用端末300は、ファイル一時保持装置230に共有フォルダとグループ共有フォルダとをマウントする(ステップS806)。共有フォルダのマウントの説明は後述する。また本実施形態では、グループ共有フォルダ以外に、同一の会議に参加している電子会議用端末300全てが共有する共有フォルダを作成するものとしているが、これに限定されない。本実施形態では、グループ共有フォルダのみが作成されても良い。
尚本実施形態では、ステップS803において共有フォルダテーブル70を更新してからステップS804において該当する共有フォルダを作成するものとしたが、ステップS803とステップS804の順序は逆であっても良い。例えば本実施形態では、共有フォルダとグループ共有フォルダとをファイル一時保持装置230に作成した後に、共有フォルダテーブル70を更新しても良い。
以下に図9を参照してステップS802の処理を説明する。図9は、第一の実施形態において作成する共有フォルダを決定する処理を説明するフローチャートである。
本実施形態では、会議の開始時には電子会議サーバ200に複数の電子会議用端末300が接続される。本実施形態の管理システム210は、端末管理テーブル60を参照し、会議に参加している電子会議用端末300と同一のグループの電子会議用端末300が存在するか否かを判断する(ステップS91)。ステップS91において同一グループの電子会議用端末300が存在する場合、ファイル一時保持装置230にグループ共有フォルダを作成する(ステップS92)。ステップS91において同一グループの電子会議用端末300が存在しない場合、グループ共有フォルダは作成せず、処理を終了する。
以下に図5、図6を参照して図9の処理を具体的に説明する。例えば本実施形態においてセッションID01の会議に参加するために、電子会議サーバ200と電子会議用端末302とが接続された場合を説明する。尚このとき電子会議用端末301は既に電子会議サーバ200との間でセッションが確立しているものとする。
この場合管理システム210は、端末管理テーブル60を参照し、電子会議用端末302の端末ID0002と対応するグループ名を取得する。このグループ名はグループA1である。続いて管理システム210は、セッションID01に参加する電子会議用端末300においてグループA1に属する端末があるか否かを判断する。ここでは電子会議用端末301がグループA1に属する。
よって管理システム210は、ファイル一時保持装置230にグループA1の電子会議用端末300に共有されるグループ共有フォルダを作成する。そして管理システム210は、グループA1に属する電子会議用端末301、302に作成したグループ共有フォルダの共有フォルダURIとアカウント情報を通知する。
次に図10を参照して共有フォルダのマウントについて説明する。図10は、第一の実施形態における共有フォルダのマウントを模式的に説明する図である。
本実施形態において、ファイル一時保存装置230の共有フォルダURIが「http://kaigi.com/share/01_A1」であるとする。電子会議用端末301、302はこのURIを指定してグループ共有フォルダをマウントしたので、グループ共有フォルダが電子会議用端末301、302にマウントされる。例えば電子会議用端末301、302がDドライブをマウント先として指定すると、グループ共有フォルダがDドライブとしてマウントされる。
ファイル一時保存装置230のグループ共有フォルダに例えばファイル「file.txt」が記憶された場合、電子会議用端末301、302のDドライブに「file.txt」というファイル名が表示される。この場合にファイルの本体はファイル一時保持装置230内のグループ共有フォルダにある。
次に本実施形態の電子会議システム100において、電子会議用端末300が会議に途中から参加する場合について説明する。本実施形態の電子会議システム100において、電子会議用端末300が会議に途中参加する場合の処理は、図8のステップS802における処理の内容が異なる。またグループ共有フォルダを作成する必要がない場合、管理システム210は、ステップS803の共有フォルダテーブル70の更新のみを行う。
以下に、電子会議用端末300が会議に途中参加する際の処理を説明する。図11は、第一の実施形態において電子会議用端末が会議に途中参加する場合の作成する共有フォルダを決定する処理を説明するフローチャートである。
本実施形態の電子会議システム100において、会議に途中参加する電子会議用端末300とセッションが確立されると、電子会議サーバ200の管理システム210は、途中参加の電子会議用端末300と同じグループの電子会議用端末300が会議に参加しているか否かを判断する(ステップS1101)。具体的には管理システム210は、端末管理テーブル60と共有フォルダテーブル70とを参照し、途中参加の電子会議用端末300と同一グループの電子会議用端末300の有無を判断する。
ステップS1101において同一グループの電子会議用端末300が会議に参加していない場合、管理システム210は処理を終了する。ステップS1101において同一グループの電子会議用端末300が会議に参加していた場合、管理システム210は、途中参加の電子会議用端末300のグループと対応するグループ共有フォルダがファイル一時保持装置230内に作成されているか否かを判断する(ステップS1102)。
ステップS1102において対応するグループ共有フォルダがファイル一時保持装置230に存在する場合、管理システム210は処理を終了する。ステップS1102において対応するグループ共有フォルダがファイル一時保持装置230に存在しない場合、管理システム210は、対応するグループ共有フォルダを作成する(ステップS1103)。
次に、図12を参照して、電子会議用端末300が会議に途中参加した際の共有フォルダテーブル70の更新について説明する。図12は、第一の実施形態における共有フォルダテーブルの更新を説明する図である。
図12の例では、電子会議用端末301〜303が参加しているセッションID01の会議に電子会議用端末304が途中参加した場合の例を示している。
図12に示す共有フォルダテーブル70Aは更新前のものであり、共有フォルダブル70Bは更新後のものである。
図12において、共有フォルダテーブル70Aでは、セッションID01の会議に参加している電子会議用端末300のうち、電子会議用端末301、302がグループA1に属している。よってファイル一時保持装置230には、セッションID01の会議に参加している全ての電子会議用端末300に共有される共有フォルダと、グループA1に対応するグループ共有フォルダが作成されている。
ここで電子会議用端末304が途中参加した場合、管理システム210は端末管理テーブル60を参照し、電子会議用端末304の属するグループを確認する。電子会議用端末304はグループA2に属している。
よって管理システム210は、電子会議用端末301〜303においてグループA2に属する端末が有るか否かを判断する。図12の例では、電子会議用端末303がグループA2に属している。よって管理システム210は、グループA2に対応するグループ共有フォルダを作成し、共有フォルダテーブル70Aを更新して共有フォルダテーブル70Bとする。
このような本実施形態では、電子会議用端末300が会議に途中参加した場合でも、途中参加した電子会議用端末300を含めたデータの共有について、細やかに制御することができる。
尚本実施形態においてファイル一時保持装置230に作成された共有フォルダ、グループ共有フォルダは、会議が終了した後に削除されても良いし、ファイル一時保持装置230内にそのまま保持していても良い。
図13は、グループ共有フォルダを削除するか否かを示すテーブルの一例を示す図である。
本実施形態の管理システム210は、例えばROM202やRAM203等に図13に示すテーブル80が予め格納されていても良い。本実施形態において、例えばセッションID01の会議が終了する際に、ファイル一時保持装置230にグループA1とグループA2に対応するグループ共有フォルダが作成されていたとする。この場合管理システム210は、テーブル80を参照し、グループA1に対応するグループ共有フォルダは削除し、グループA2に対応するグループ共有フォルダはそのままファイル一時保持装置230内に保持しても良い。共有フォルダを削除することは、すなわちファイル一時保持装置230内において共有フォルダとしていた記憶領域を通常の記憶領域へ戻すことである。
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第二の実施形態について説明する。本発明の第二の実施形態では、グループ共有フォルダが電子会議サーバ200以外の装置に作成される点が第一の実施形態と相違する。よって以下の本発明の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図14は、第二の実施形態の電子会議システムの構成を説明する図である。本実施形態の電子会議システム100Aでは、電子会議用端末301と電子会議用端末302は例えば社内LAN等のイントラネットにより接続されている。そして、社内に社内サーバ400が配置されており、中継装置410とファイル一時保存装置420とが社内に配置されている。尚社内サーバ400は、物理的に社内に配置されている必要はなく、VPN(Virtual Private Network)等のセキュアな回線でつながれた外部のサーバであってもよい。
図14に示す構成では、電子会議用端末301、302は中継装置として、プライベートネットワーク(イントラネット)内の映像・音声ルータを使用できるため、映像・音声が外部を一切通らずに会議を行うことができる。したがって、この場合、ファイル一時保存装置430も社内LANに配置することで、ファイル共有時のセキュリティを向上できる。
図15は、第二の実施形態における電子会議用端末と共有フォルダとの対応付けを説明する図である。
本実施形態の電子会議システム100Aでは、インターネット上に存在するファイル一時保持装置230と、イントラネット上に存在するファイル一時保持装置420とに共有フォルダを作成することができる。
図15の例では、電子会議用端末303、304の属するグループA2に対応するグループ共有フォルダが社内サーバ400のファイル一時保持装置420に作成されている。本実施形態では、例えば端末管理テーブルにおいて、電子会議用端末300を識別する端末IDと、電子会議用端末300の接続の種類とが対応付けられていても良い。
以下に図16を参照して本実施形態の端末管理テーブルを説明する。図16は、第二の実施形態の実施形態の端末管理テーブルの一例を示す図である。
図16に示す端末管理テーブル61は、電子会議用端末300のそれぞれを識別する端末IDと、電子会議用端末300が接続されるネットワークの種類と、各電子会議用端末300が属するグループ名とが対応付けられている。すなわち本実施形態では、ネットワークの書類とグループ名とが電子会議用端末300に付与されたグループ識別情報となる。
次に図17を参照して本実施形態のネットワーク管理テーブル90を説明する。図17は、第二の実施形態のネットワーク管理テーブルの一例を示す図である。
本実施形態のネットワーク管理テーブル90では、イントラネットを識別するイントラネットIDと、各イントラネットの場所を特定する情報であるイントラネットURIとが対応付けられている。
本実施形態では、管理システム210は、端末管理テーブル61と、イントラネット管理テーブル90とを参照して、グループ共有フォルダを作成する。
以下に図18を参照して本実施形態の電子会議システム100Aにおける電子会議サーバ200と電子会議用端末300とのやり取りを説明する。図18は、第二の実施形態の電子会議サーバの動作を説明するシーケンス図である。
本実施形態の電子会議システム100Aにおいて会議が開始されると、電子会議サーバ200の管理システム210は、会議に参加する電子会議用端末300とセッションを確立させる(ステップS1801)。続いて管理システム210は、端末管理テーブル61を参照し、作成するグループ共有フォルダを決定する(ステップS1802)。ステップS1802の処理の詳細は後述する。
ステップS1802において作成するグループ共有フォルダが決定されると、管理システム210は、共有フォルダテーブル70を更新する(ステップS1803)。続いて管理システム210は、グループ共有フォルダのアカウントと、ファイル一時保持装置230内のグループ共有フォルダとを作成する(ステップS1804)。また本実施形態では、ステップS804において、グループ共有フォルダと別に、同じ会議に参加している全ての電子会議用端末300に共有される共有フォルダをファイル一時保持装置230内に作成しても良い。
さらに本実施形態の管理システム210は、グループ共有フォルダを作成する場所が社内サーバ400であった場合、社内サーバ400のファイル一時保持装置420内にグループ共有フォルダのアカウントと、グループ共有フォルダとを作成する(ステップS1805)。
続いて管理システム210は、共有フォルダテーブル70を参照し、共有フォルダの共有フォルダURIと、グループ共有フォルダの共有フォルダURIと、共有フォルダにアクセスするためのアカウント情報と、を電子会議用端末300に通知する(ステップS1806)。
続いて電子会議用端末300は、ファイル一時保持装置230に共有フォルダとグループ共有フォルダとをマウントする(ステップS1807)。また電子会議用端末300は、ファイル一時保持装置420にグループ共有フォルダをマウントする(ステップS1808)。
以下に図19を参照してステップS1802の処理を説明する。図19は、第二の実施形態において作成する共有フォルダを決定する処理を説明するフローチャートである。
本実施形態の管理システム210は、端末管理テーブル61を参照し、会議に参加している電子会議用端末300と同一のグループの電子会議用端末300が存在するか否かを判断する(ステップS191)。ステップS191において同一グループの電子会議用端末300が存在する場合、管理システム210は、端末管理テーブル61を参照し、同一グループの電子会議用端末300の接続の種類が一致するか否かを判断する(ステップS192)。ステップS191において同一グループの電子会議用端末300が存在しない場合、グループ共有フォルダは作成せず、処理を終了する。
ステップS192において接続の種類がイントラネットであった場合、管理システム210は、イントラネット上にグループ共有フォルダを作成する(ステップS193)。ステップS192において接続の種類がインターネットであった場合、管理システム210は、インターネット上にグループ共有フォルダを作成する(ステップS194)。
以下に図7、図16、図17を参照して図19の処理を具体的に説明する。例えば本実施形態においてセッションID01の会議に参加するために、電子会議サーバ200と電子会議用端末302とが接続された場合を説明する。尚このとき電子会議用端末301は既に電子会議サーバ200との間でセッションが確立しているものとする。
この場合管理システム210は、端末管理テーブル61を参照し、電子会議用端末302の端末ID0002と対応するグループ名を取得する。このグループ名はグループA1である。続いて管理システム210は、セッションID01に参加する電子会議用端末300においてグループA1に属する端末があるか否かを判断する。ここでは電子会議用端末301がグループA1に属する。
よって管理システム210は、端末管理テーブル61を参照して電子会議用端末301と電子会議用端末302の接続の種類が一致するか否かを判断する。電子会議用端末301の接続の種類はインターネットであり、電子会議用端末302の接続の種類もインターネットであり、接続の種類は一致する。よって管理システム210は、ファイル一時保持装置230にグループA1の電子会議用端末300に共有されるグループ共有フォルダを作成する。そして管理システム210は、グループA1に属する電子会議用端末301、302に、作成したグループ共有フォルダの共有フォルダURIとアカウント情報を通知する。
次に本実施形態の電子会議システム100Aにおいて、電子会議用端末300が会議に途中から参加する場合について説明する。本実施形態の電子会議システム100Aにおいて、電子会議用端末300が会議に途中参加する場合の処理は、図18のステップS1802における処理の内容が異なる。またグループ共有フォルダを作成する必要がない場合、管理システム210は、ステップS1803の共有フォルダテーブル70の更新のみを行う。
以下に、電子会議用端末300が会議に途中参加する際の処理を説明する。図20は、第二の実施形態において電子会議用端末が会議に途中参加する場合の作成する共有フォルダを決定する処理を説明するフローチャートである。
本実施形態の電子会議システム100Aにおいて、会議に途中参加する電子会議用端末300とセッションが確立されると、電子会議サーバ200の管理システム210は、途中参加の電子会議用端末300と同じグループの電子会議用端末300が会議に参加しているか否かを判断する(ステップS2001)。具体的には管理システム210は、端末管理テーブル60と共有フォルダテーブル70とを参照し、途中参加の電子会議用端末300と同一グループの電子会議用端末300の有無を判断する。
ステップS2001において同一グループの電子会議用端末300が会議に参加していない場合、管理システム210は処理を終了する。ステップS2001において同一グループの電子会議用端末300が会議に参加していた場合、管理システム210は、途中参加の電子会議用端末300のグループと対応するグループ共有フォルダがファイル一時保持装置230内又はファイル一時保持装置420内に作成されているか否かを判断する(ステップS2002)。
ステップS2002において対応するグループ共有フォルダが存在する場合、管理システム210は処理を終了する。ステップS2002において対応するグループ共有フォルダが存在しない場合、管理システム210は、端末管理テーブル61を参照し、同一グループの電子会議用端末300の接続の種類がイントラネットであるか否かを判断する(ステップS2003)。
ステップS2003において、接続の種類がイントラネットであった場合、管理システム210はイントラネット上にグループ共有フォルダを作成する(ステップS2004)。ステップS2003において、接続の種類がイントラネットでなかった場合、管理システム210はインターネット上にグループ共有フォルダを作成する(ステップS2005)。
以上のように本実施形態では、電子会議用端末300とファイル一時保持装置との接続の種類に基づき同一グループの電子会議用端末300に共有されるグループ共有フォルダの作成場所を決定しても良い。本実施形態ではこの構成により、例えばイントラネット上の社内サーバ等にグループ共有フォルダを作成することができる。
よって例えば複数の異なる会社が電子会議システム100Aを用いて会議を行った場合等に、会社毎の電子会議用端末300を1つのグループとし、このグループと対応するグループ共有フォルダを社内サーバに作成することができる。また本実施形態では、例えば電子会議用端末300のグループを機密性の高いデータを扱うグループと、そうでないグループとに予め分けておき、前者と対応するグループ共有フォルダをイントラネット上に作成する、等とすることができる。
よって本実施形態によれば、データの共有に係るセキュリティを向上させることができる。
(第三の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第三の実施形態について説明する。本発明の第三の実施形態では、電子会議用端末300をPC310と一体化させた端末300Aとした点のみが第一の実施形態及び第二の実施形態と相違する。よって以下の本発明の第三の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図21は、第三の実施形態の電子会議システムの構成を説明する図である。本実施形態の電子会議システム100Bは、電子会議サーバ200と、2台以上の電子会議用端末300Aとを含む。
本実施形態の電子会議用端末300Aは、例えば一般のコンピュータに、マイク、スピーカ、カメラ等を設けた端末である。本実施形態では、電子会議用の端末を設けることなく、一般のコンピュータを電子会議用端末として使用する。尚一般のコンピュータには、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末等も含まれる。
また本実施形態では、電子会議用端末300Aの属性を示す情報により電子会議用端末300Aをグループ化する。すなわち本実施形態では、電子会議用端末300Aの属性を示す情報が電子会議用端末300Aに付与されたグループ識別情報である。
図22は、第三の実施形態の端末管理テーブルの一例を示す図である。
図22に示す端末管理テーブル62では、電子会議用端末300Aを識別する端末IDと、電子会議用端末300Aの第一の属性情報と、第二の属性情報とが対応付けられている。
本実施形態では、端末IDに電子会議用端末300Aに設定されたユーザIDが含まれるものとし、第一の属性をユーザIDと対応するユーザの所属する事業所名とし、第二の属性をユーザIDと対応するユーザの所属する部署名とした。
また本実施形態では、電子会議用端末300Aを特定できる情報であれば、端末IDの代わりの情報として用いることができる。すなわち電子会議用端末300Aを特定できる情報であれば、端末管理テーブル62において、キーとして第一の属性情報と第二の属性情報とを対応付けることができる。
具体的には例えば、管理システム210において、ユーザIDとユーザが利用する電子会議用端末300Aを識別する情報とが対応付けられて記憶されており、ユーザIDから電子会議用端末300Aを特定しても良い。電子会議用端末300Aを識別する情報は、例えば端末IDであってもよいし、端末の場所を示す情報(IPアドレス等)であってもよい。
本実施形態では、例えば管理システム210は、部署名が同一で且つ事業所名が同一の電子会議用端末300Aを1つのグループと見なしても良い。
例えば図22の例では、ユーザID1の電子会議用端末300Aと、ユーザID2の電子会議用端末300Aとが部署名が同一で且つ事業所名が同一である。よって管理システム210は、この2つの電子会議用端末300Aを1つのグループとし、対応するグループ共有フォルダを作成しても良い。
また本実施形態では、例えば部署名のみが同じ電子会議用端末300Aを1つのグループと見なしても良い。
以上のように本実施形態では、電子会議用端末300Aをグループ化するための情報を属性情報とし、この属性情報に基づきグループ共有フォルダを作成しても良い。
(第四の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第四の実施形態について説明する。本実施形態では、共有フォルダを作成する際に、共有フォルダの名前を作成する点が第一の実施形態と相違する。よって以下の本発明の第四の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには第一の実施形態の説明で用いた符号を付与し、その説明を省略する。
図23は、第四の実施形態の電子会議システムの構成を説明する図である。本実施形態の電子会議システム100Cにおいて、管理システム210Aは、フォルダ名作成部250を有する。
本実施形態のフォルダ名作成部250は、管理システム210Aが作成した共有フォルダの名前を生成する。また本実施形態の管理システム210Aは、フォルダ名作成部250が作成したフォルダの名前を共有フォルダURIと、アカウント情報と共に、電子会議用端末300に通知する。
以下に本実施形態のフォルダ名作成部250によるフォルダ名の作成について説明する。本実施形態では、例えば共有フォルダと、グループ共有フォルダとのそれぞれについて、フォルダ名作成部250によりフォルダ名が設定される。尚共有フォルダは、あるセッションIDの会議に参加する全ての電子会議用端末300に共有されるフォルダである。グループ共有フォルダは、あるセッションIDの会議に参加する電子会議用端末300のグループ毎の共有フォルダである。
本実施形態のフォルダ名作成部250は、例えば共有フォルダの設定方法とフォルダ名とを対応付けたテーブルと、グループ共有フォルダの設定方法とフォルダ名とを対応付けたテーブルとを有しており、このテーブルを参照してフォルダ名を作成する。
図24は、共有フォルダの設定方法とフォルダ名とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
図24に示すテーブル24では、設定方法は固定である。設定方法が固定であるということは、会議が終了するまで共有フォルダのフォルダ名を変更しないことを示す。テーブル24では、フォルダ名として、「ALL」、「全端末からアクセス可能なフォルダ」等が予め格納されている。また上記フォルダ名以外に、「(ユーザ定義)」としてユーザが任意に決めたフォルダ名が格納されていても良い。
本実施形態のフォルダ名作成部250は、例えばテーブル24を参照して共有フォルダの名前を作成する場合、テーブル24に格納されたフォルダ名のリストを電子会議用端末300に表示させ、電子会議用端末300の利用者にフォルダ名を選択させても良い。そしてフォルダ名作成部250は、選択されたフォルダ名を共有フォルダの名前を、電子会議用端末300にアカウント情報とフォルダのURIと共に電子会議用端末300へ通知しても良い。
電子会議用端末300では、フォルダ名が通知されると、共有フォルダに通知されたフォルダ名を対応づけて表示させる。
図25は、グループ共有フォルダの設定方法とフォルダ名とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
図25に示すテーブル25では、フォルダ名の設定方法を、フォルダ名を固定とする方法、自端末以外のアクセス可能な端末IDをフォルダ名とする方法、自端末以外のアクセス可能な端末名とする方法とした。
グループ共有フォルダ名の設定方法が固定であった場合、「グループ名」、「アクセス制限フォルダ」等の他に、「(ユーザ定義)」としてユーザが任意に決めたフォルダ名が格納されていても良い。
またグループ共有フォルダ名の設定方法が自端末以外のアクセス可能な端末IDをフォルダ名とする方法であった場合、フォルダ名作成部250は、グループ共有フォルダに自端末以外にアクセス可能に端末IDを羅列した情報をフォルダ名とする。尚本実施形態では、フォルダ名に自端末IDを含めても良い。
またグループ共有フォルダ名の設定方法が自端末以外のアクセス可能な端末名をフォルダ名とする方法であった場合、フォルダ名作成部250は、グループ共有フォルダに自端末以外にアクセス可能に端末名を羅列した情報をフォルダ名とする。尚本実施形態では、フォルダ名に自端末名を含めても良い。
本実施形態のフォルダ名作成部250は、例えば電子会議用端末300にテーブル25のフォルダ名の設定方法のリストを表示させ、フォルダ名の設定方法を選択させても良い。フォルダ名作成部350は、選択された設定された設定方法に従って、グループ共有フォルダを作成しても良い。また本実施形態では、フォルダ名の設定方法は会議が始まる前に予め選択されていても良い。
尚本実施形態では、共有フォルダ名の名前の設定方法が格納されたテーブル24と、グループ共有フォルダ名の設定方法が格納されたテーブル25とを別々に設けるものとして説明したが、これに限定されない。上記の2つのテーブルは、1つのテーブルとして設けられていても良い。
以下に図26を参照して本実施形態の電子会議サーバ200Aの動作を説明する。図26は、第四の実施形態の電子会議サーバの動作を説明するシーケンス図である。
図26のステップS2601、2602の処理は、図8のステップS801、802と同様であるから説明を省略する。
本実施形態の管理システム210Aは、作成するグループ共有フォルダを決定すると、フォルダ名作成部250によりテーブル25を参照し、選択されたフォルダ名の設定方法に基づき、フォルダ名を作成する。続いて管理システム210Aは、共有フォルダテーブル70を更新する(ステップS2604)。共有フォルダテーブルの更新の詳細は後述する。
続いて管理システム210Aは、ファイル一時保持装置420内にグループ共有フォルダのアカウントと、グループ共有フォルダとを作成する(ステップS2605)。
続いて管理システム210Aは、共有フォルダテーブル70を参照し、共有フォルダの共有フォルダURIと、グループ共有フォルダの共有フォルダURIと、共有フォルダにアクセスするためのアカウント情報と、作成したフォルダ名とを電子会議用端末300に通知する(ステップS2606)。
続いて電子会議用端末300は、ファイル一時保持装置420にグループ共有フォルダをフォルダ名と共にマウントする(ステップS2607)。このとき電子会議用端末300では、グループ共有フォルダと共に作成されたフォルダ名が表示される。
次に図27を参照して共有フォルダテーブル70の更新について説明する。図27は、第四の実施形態の共有フォルダテーブルの更新を説明する図である。図27(A)は、更新の前の共有フォルダテーブル70Aであり、図27(B)は、更新後の共有フォルダテーブル70Cを示す。
図27の例では、電子会議用端末301〜303が参加しているセッションID01の会議に電子会議用端末304が途中参加した場合の例を示している。
図27において、共有フォルダテーブル70Cでは、セッションID01の会議に参加している電子会議用端末300のうち、電子会議用端末301、302がグループA1に属している。よってファイル一時保持装置230には、セッションID01の会議に参加している全ての電子会議用端末300に共有される共有フォルダと、グループA1に対応するグループ共有フォルダが作成されている。
また共有フォルダテーブル70Cでは、共有フォルダ名を格納する欄が設けられている。共有フォルダテーブル70Cの例では、共有フォルダと、グループA1に対応するグループ共有フォルダとのそれぞれに対応するフォルダ名の欄に、フォルダ名作成部250により作成されたフォルダ名が格納されている。
図27の例では、共有フォルダのフォルダ名として「ALL」が格納されている。またグループA1に対応するグループ共有フォルダについては、グループA1に対応するグループ共有フォルダにアクセス可能な全ての端末IDの羅列であるフォルダ名「001,002」が格納されている。
ここで電子会議用端末304が途中参加した場合、管理システム210Aは端末管理テーブル60を参照し、電子会議用端末304の属するグループを確認する。電子会議用端末304はグループA2に属している。
よって管理システム210Aは、電子会議用端末301〜303においてグループA2に属する端末が有るか否かを判断する。図27の例では、電子会議用端末303がグループA2に属している。よって管理システム210Aは、グループA2に対応するグループ共有フォルダと、このグループ共有フォルダのフォルダ名を作成し、共有フォルダテーブル70Cを更新して共有フォルダテーブル70Dとする。
図27(B)では、グループA2に対応するグループ共有フォルダのフォルダ名として、グループA2に対応するグループ共有フォルダにアクセス可能な全ての端末IDの羅列であるフォルダ名「003,004」が格納される。
本実施形態では、このフォルダ名が、共有フォルダURIとアカウント情報と共に電子会議用端末300へ通知され、グループ共有フォルダがフォルダ名と共に表示される。
よって本実施形態では、以上のようにフォルダ名を作成し、電子会議用端末300に通知することで、電子会議用端末300の利用者は、どのフォルダが時端末でアクセス可能なフォルダであるかを容易に把握できる。また電子会議用端末300の利用者は、自端末以外にフォルダにアクセス可能な端末を目視で容易に特定することができる。
すなわち本実施形態において、フォルダ名は、グループ毎に共有されるグループ共有フォルダ(共有記憶領域)を特定するための情報として機能する。よって本実施形態のフォルダ名作成部250は、共有記憶領域の特定情報を作成し、共有記憶領域の場所を示す共有場所情報(URI)と特定情報とを対応付ける機能を実現している。
さらに本実施形態では、グループ共有フォルダがインターネット上にあるかイントラネット上にあるか示す情報をフォルダ名に含めても良い。具体的には例えば、イントラネット上のグループ共有フォルダにだけフォルダ名の先頭に特定の文字列(例えば「イントラ_」等)を入れてもよい。
この場合、例えば属性A1のグループ共有フォルダはイントラネット上にあった場合、このグループ共有フォルダのフォルダ名は、例えば「イントラ_A1」のようになる。
また本実施形態ではさらに、電子会議用端末300の利用者がグループ共有フォルダにアクセスできる端末数を把握できるように、フォルダ名の先頭にアクセス可能な端末数を示す数字を入れてもよい。具体的には例えば、属性A1のフォルダは端末ID003と端末ID004の2台からアクセス可能である。よって本実施形態のフォルダ名作成部250は、端末ID003と端末ID004からアクセスされるグループ共有フォルダ名を「(2)_A1社」としても良い。
(第五の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第四の実施形態について説明する。本実施形態では、電子会議用端末300に共有フォルダの名前を作成させる点が第四の実施形態と相違する。よって以下の本発明の第五の実施形態の説明では、第四の実施形態との相違点についてのみ説明し、第四の実施形態と同様の機能構成を有するものには第四の実施形態の説明で用いた符号を付与し、その説明を省略する。
図28は、第五の実施形態の電子会議サーバの動作を説明するシーケンス図である。
図28のステップS2801〜2804の処理は、図8のステップS801〜804と同様であるから説明を省略する。
本実施形態の管理システム210Aは、ステップS2804に続いて、共有フォルダテーブル70を参照し、端末IDと対応付けられた情報を電子会議用端末300に通知する(ステップS2805)。具体的には本実施形態の管理システム210は、端末IDと対応付けられたグループ名、共有フォルダURI、アカウント名、パスワードを電子会議用端末300へ通知する。
電子会議用端末300では、通知された情報に基づき、共有フォルダのフォルダ名を作成する(ステップS2806)。具体的には共有フォルダと、グループ共有フォルダとのフォルダ名を作成する。
本実施形態では、電子会議用端末300にテーブル24,25(図24、25参照)が設けられており、電子会議用端末300は、ステップS2805において通知を受けると、テーブル24,25を参照してフォルダ名を作成する。尚フォルダ名の設定方法等は、予め電子会議用端末300において選択されていても良い。
続いて電子会議用端末300は、ファイル一時保持装置230に共有フォルダとグループ共有フォルダとをマウントする(ステップS2807)。
尚本実施形態の電子会議用端末300は、フォルダ名を作成した後にこのフォルダ名を管理システム210へ通知しても良い。管理システム210は、フォルダ名が通知されると、共有フォルダテーブル70にフォルダ名の欄を追加し、通知されたフォルダ名を対応する箇所へ格納しても良い。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。