JP6181313B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血液、尿等の生体試料中の成分を分析する自動分析装置に関する。
臨床検査用の自動分析装置では、検体及び試薬の吸引・吐出等を目的としたプローブを搭載している。それらのプローブは検体・試薬の微量分注等の目的から先端が細く、尖っている形状をしている。
自動分析装置においては、作業者の安全性を確保するために、作業者の手指とプローブ先端部との接触のリスクを低減する構造や対策が必要とされる。その一つとしてプローブガードがあり、このプローブガードは、作業者のプローブ先端部へのアクセスを制限またはプローブ先端部へのアクセスに対する注意喚起を目的として、プローブの軌道周辺に設置される部品である。
プローブガードの一例としては、特許文献1に記載された検体接触防止板がある。
特開2006−284609号公報
上述したプローブガードは、作業者の安全性確保のためプローブ先端部へのアクセス制限およびプローブ先端部への注意喚起を目的としており、プローブ先端部の軌道周辺に設置されている。その結果、プローブガードは作業者による検体設置部へのアクセスを制限する機能を持つことになり、それは同時に作業の利便性を損なうことに繋がる可能性がある。
ここで、特許文献1に記載の検体接触防止板は、オペレータが手で押すとサンプルディスク上から退避する構造となっている。つまり、特許文献1に記載の検体接触防止板は、下方部に支点が形成され、この支点を中心として回動することによりサンプルディスク上から退避する構造となっている。
特許文献1に記載の検体接触防止板のように、サンプルディスク上から退避できる構造となっていれば、検体接触防止板によりガードされていた領域へ、作業者はアクセスすることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の検体接触防止板にあっては、サンプルディスク上から退避するための動作範囲が大きく、そのための空間が確保されていなければならない。
大型の自動分析装置であれば、上記検体接触防止板を、サンプルディスク上から退避するための動作範囲(動作空間)を確保可能であるが、小型の自動分析装置においては、退避動作空間を確保することは困難である。
このため、検体接触防止板を小型の自動分析装置に適用した場合、検体接触防止板によりガードされていた領域へ、作業者がアクセスするためには、検体接触防止板を自動分析装置から完全に取り外す必要が生じ、作業者の作業が煩雑となり、検体の分析効率の低下に繋がることとなる。
本発明の目的は、検体容器設置部へのアクセスのための移動範囲が小さく、かつ、検体容器設置部から取り外すことなく移動が可能なプローブガードを有する自動分析装置を実現することである。
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成される。
自動分析装置において、検体容器配置機構と、試薬容器配置機構と、反応容器配置機構と、検体容器配置機構に配置された検体容器から検体を吸引し、反応容器配置機構に配置された反応容器に吐出するプローブを有する検体サンプリング機構と、試薬容器配置機構に配置された試薬容器から試薬を吸引し、反応容器に吐出する試薬サンプリング機構と、反応容器内の検体を分析する光度計と、検体容器配置機構、試薬容器配置機構、反応容器配置機構、検体サンプリング機構、試薬サンプリング機構の動作を制御する制御部と、検体サンプリング機構のプローブが検体容器配置機構の上に位置するときに、プローブを包囲するガード壁を有するプローブガードと、プローブガードが検体容器配置機構の上に位置する状態で、プローブガードの上下及び水平方向への移動を規制する上下水平方向移動規制部とを備える。
検体容器設置部へのアクセスのための移動範囲が小さく、かつ、検体容器設置部から取り外すことなく移動が可能なプローブガードを有する自動分析装置を実現することができる。
本発明の一実施例が適用される自動分析装置の全体構成図である。 本発明の一実施例における検体容器架設機構およびプローブガードの拡大斜視図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードの斜視図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードの上面図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードを垂直方向へ移動する前の状態にけるプローブガード設置有無検知センサとセンサ検知面31との位置関係を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードを垂直方向へ移動した後の状態を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードの設置状態および水平方向への移動時の状態を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードの設置状態および水平方向への移動時の状態を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードの設置状態および水平方向への移動時の状態を示す図である。 本発明の一実施例におけるシャッター、プローブガード設置有無検知センサおよびプローブガード軸受の構造および位置関係を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードの詳細部位を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードの詳細部位を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガード軸受内のプローブガードガイドの構造を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードが検体容器架設機構に取り付けられている状態における、サンプリングノズル、プローブガード、プローブガード設置有無検知センサ、センサ検知面、シャッターの位置関係を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガードが検体容器架設機構から取り外された状態における、サンプリングノズル、プローブガード設置有無検知センサ、センサ検知面、シャッターの位置関係を示す図である。 本発明の一実施例におけるプローブガード設置有無検知センサによるアラーム発生論理を示したフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
なお、本発明の実施形態を説明するための全図において同一機能を有するものは原則として同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。
図1は、本発明の一実施例が適用される自動分析装置の全体構成図である。
図1において、自動分析装置は、検体容器架設機構(検体容器配置機構)1、反応槽機構(反応容器配置機構)2、試薬保冷機構(試薬容器配置機構)3、光度計7、光源25、およびタッチパネル付きLCD(表示部)16を備えている。
反応槽機構2は、間欠回転可能に設けられており、ディスク上に透光性材料からなる多数の反応セル19が周方向に沿って装着されている。反応セル19は、恒温槽4により所定温度(例えば37度C)に維持されている。恒温槽4内の流体は、恒温維持装置20により温度調整されている。
検体容器架設機構1上には、血液、尿等の生体サンプルを収容する多数の検体容器21が、図示の例では二重に、周方向に沿って載置されている。また、検体容器架設機構1の近傍には、検体サンプリング機構5が配置されている。この検体サンプリング機構5は、可動アーム22と、これに取り付けられたサンプリングノズル23とから主に構成されている。この構成により、検体サンプリング機構5は、サンプル分注時にはサンプリングノズル(プローブ)23が可動アーム22により分注位置に適宜移動して、検体容器架設機構1の吸入位置に位置する検体容器21から所定量のサンプルを吸入し、そのサンプルを反応槽機構2上の吐出位置にある反応セル19内に吐出する。
試薬保冷機構3には、複数の試薬ボトル24が試薬保冷機構3の周方向に沿ってそれぞれ載置されている。これらの試薬ボトル24には、自動分析装置により分析され得る分析項目に対応する試薬液が収容されている。
また、試薬保冷機構3の近傍には、検体サンプリング機構5と概ね同様の機構をなす試薬ピペッティング機構(試薬サンプリング機構)9が配置されている。試薬分注時には、これに備えられるピペットノズルにより、反応槽機構2上の試薬受け入れ位置に位置付けられる検査項目に応じた試薬ボトル24から試薬を吸入し、該当する反応セル19内へ吐出する。
反応槽機構2、試薬保冷機構3および試薬ピペッティング機構9に囲まれる位置には、攪拌機構8が配置されている。反応セル19内に収容されたサンプルと試薬との混合液は、この攪拌機構8により攪拌されて反応が促進される。
ここで、光源25は反応槽機構2の中心部付近に、光度計7は反応槽機構2の外周側に配置されており、攪拌を終えた反応セル19の列は光源25と光度計7とによって挟まれた測光位置を通るように回転移動する。なお、光源25と光度計7は光検出系を構成する。光度計7は、透過光または散乱光を検出する多波長光度計である。
各反応セル19内におけるサンプルと試薬との反応液は、反応槽機構2の回転動作中に光度計7の前を横切る度に測光される。サンプル毎に測定された散乱光のアナログ信号は、インターフェイス13を介してLog変換・A/D変換器15に入力される。使用済みの反応セル19は、反応槽機構2の近傍に配置された反応セル洗浄機構6により、内部が洗浄されて繰り返しの使用を可能にする。
次に、図1の自動分析装置における制御系及び信号処理系について簡単に説明する。マイクロコンピュータ(制御部)14は、インターフェイス13を介して、サンプル分注制御部10、試薬分注制御部12、洗浄水ポンプ11に接続されている。マイクロコンピュータ14は、サンプル分注制御部10に対して指令を送り、サンプルの分注動作を制御する。また、マイクロコンピュータ14は、試薬分注制御部12に対して指令を送り、試薬の分注動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ14は、印字するためのプリンタ17、記憶媒体18が接続されている。記憶媒体18は、例えばハードディスクメモリまたは外部メモリにより構成される。記憶媒体18には、各画面の表示レベル、分析パラメータ、分析項目依頼内容、キャリブレーション結果、分析結果等の情報が記憶される。
次に、図1の自動分析装置におけるサンプルの分析動作を説明する。自動分析装置によって分析可能な項目に関する分析パラメータは、予めタッチパネル付きLCD16等の情報入力装置を介して入力されておリ、記憶媒体18に記憶されている。操作者は、操作機能画面を用いて各サンプルに依頼されている検査項目を選択する。
この際に、患者IDなどの情報もタッチパネル付きLCD16から入力される。各サンプルに対して指示された検査項目を分析するために、検体サンプリング機構5のサンプリングノズル23は、分析パラメータにしたがって、検体容器21から反応セル19へ所定量のサンプルを分注する。
サンプルが分注された反応セル19は、反応槽機構2の回転によって移送され、試薬受け入れ位置に停止する。試薬ピペッティング機構9のピペットノズルは、該当する検査項目の分析パラメータにしたがって、反応セル19に所定量の試薬液を分注する。サンプルと試薬の分注順序は、この例とは逆に、サンプルより試薬が先であってもよい。
その後、攪拌機構8により、サンプルと試薬との攪拌が行われ、混合される。この反応セル19が、測光位置を横切る時、光度計7により反応液の透過光または散乱光が測光される。測光された透過光または散乱光は、Log変換・A/D変換器15により光量に比例した数値に変換され、タッチパネル付きLCD16を経由して、記憶媒体18に取り込まれる。
この変換された数値を用い、検査項目毎に指定された分析法により予め測定しておいた検量線に基づき、濃度データが算出される。各検査項目の分析結果としての成分濃度データは、プリンタ17に出力される。
以上の測定動作が実行される前に、操作者は、分析測定に必要な種々のパラメータの設定や試料の登録を、タッチパネル付きLCD16を介して行う。また、操作者は、測定後の分析結果をタッチパネル付きLCD16またはプリンタ17からの印字により確認する。
図1において、プローブガード26が検体容器架設機構1に取り付けられている。また、プローブガード設置有無検知センサ30がインターフェイス13を介してマイクロコンピュータ14に接続されている。
図2は、本発明の一実施例における検体容器架設機構1およびプローブガード26の拡大斜視図である。
図2において、プローブガード26は検体容器架設機構1の中央部および外周部に支持、固定されることで検体容器架設機構1の上部に位置する。プローブガード26は、検体サンプリング機構5のサンプリングノズル23の移動軌道に沿ったガード壁27が形成され、このガード壁27により、サンプリング機構5のサンプリングノズル23への作業者のアクセスが遮られる。
図3はプローブガード26の斜視図であり、図4はプローブガード26の上面図であり、これら図3、図4は、プローブガード26が検体容器架設機構1に固定されている位置から、取り外すことなく移動した状態を示す図である。
図3及び図4において、プローブガード26は、検体容器架設機構1に取り付けた状態で、垂直方向28および水平方向29に移動することが可能な構造となっており、移動させることでプローブガード26の設置によってアクセスが制限されたエリアへのアクセスが可能になる機構である。例えば、プローブガード26は垂直方向に5〜10cmの移動が可能であり、水平方向(回動方向)へは、プローブガード26によってアクセスが制限された左右それぞれ試料容器2個分の移動可能となっている。
図5は、プローブガード26を垂直方向へ移動する前の状態にけるプローブガード設置有無検知センサ30とセンサ検知面31との位置関係を示す図である。図6は、プローブガード26を垂直方向へ移動した後の状態を示す図である。
図5において、センサ検知面31はプローブガード26の検体容器架設機構1の外周部への設置部における外面部であり、プローブガード設置有無検知センサ30はセンサ検知面31と対向することで、センサ検知面31を検知し、プローブガード26が検体容器架設機構1に設置されていることを監視する。
図6において、プローブガード26は垂直方向28に移動可能であり、設置箇所から移動した際にはプローブガード設置有無検知センサ30によりプローブガード26が検体容器架設機構1の設置部から外れたことを検知する。
図7、図8、図9は、プローブガード26の設置状態および水平方向への移動時の状態を示す図である。プローブガード26は、図6に示した垂直方向に持ち上げられた状態においては、水平方向に移動することが可能である。水平方向に移動した際には外周壁35(図11に示す)がプローブ移動軌道33上に位置することによりユーザとプローブ(サンプリングノズル23)と接触を防止し、ユーザの安全を維持する。
図10は、シャッター32、プローブガード設置有無検知センサ30およびプローブガード軸受34の構造および位置関係を示す図である。図10において、シャッター32は、検体容器架設機構1の外周に配置され、通常、プローブガード26が検体容器移動機構1に設置されている際にはプローブガード26の下部に収納される状態で位置する。そして、プローブガード26が検体容器移動機構1から取り外された際には収納位置から上方に移動し、プローブ移動軌道33上に位置することでユーザの安全を維持する。詳細は図14、図15にて説明する。
プローブガード軸受34は検体容器架設機構1の中央に位置し、プローブガード26の設置、移動方向および移動範囲を制限するものである。プローブガード軸受34には、後述するプローブガード26の軸40が挿入される軸挿入孔41と、後述するガイドピン36が挿入されるプローブガードガイド39が形成されている。
図11及び図12はプローブガード26の詳細部位を示す図である。図11及び図12において、軸40は、軸受34の軸挿入孔41に挿入される。この軸40は支持部43に形成される、ガイドプレート42は支持部43の端部に形成され、軸40と平行に延びる円弧状のプレートである。このガイドプレート42には、ガイドピン36が形成されている。上述したように、このガイドピン36が軸受34のプローブガードガイド39に挿入される。
ガイドピン36はプローブガード26がプローブガード軸受34に設置された際に、プローブガードガイド39との組み合わせにより、プローブガード26の移動方向と移動範囲を制限するための機能を有する。
ガードプレート44には、内周分注口37、外周分注口38が形成される。さらに、ガードプレート44には、ガード壁27が形成されている。ガード壁27は、検体容器配置機構1上における検体サンプリング機構5のプローブ移動軌道に対して平行であり、かつ上下方向に立ち上がる壁状部材である。
ガードプレート44は、水平方向に延びるアクセス制限部分を有している。外周壁35は、ガードプレート44の端部から、上記軸40と平行する方向に延びている。外周壁35は、検体容器架設機構1の外周部により保持される。また、外周壁35の端部面にセンサ検知面31が形成されている。
上述した内周分注口37、外周分注口38はそれぞれサンプリングノズル23がプローブガード26の下方に位置する検体容器21にアクセスするためのプローブガード26内の開放部である。
図13はプローブガード軸受34内のプローブガードガイド39の構造を示す図である。プローブガードガイド39は図11に示したガイドピン36が通るための溝形状になっており、プローブガード26の垂直、水平方向への移動範囲を制限するものである。
つまり、プローブガードガイド39は、プローブガード軸受34の上面から下方向に延びる挿入及び取り出し用溝39aと、この挿入及び取り出し用溝39aと連通し、水平方向に延びる水平方向移動用溝39bと、この水平方向移動用溝39bと連通し、垂直方向に延びる固定用溝39cとが形成されている。
プローブガード26を検体容器架設機構1に取り付ける場合には、プローブガード26の軸40を軸受34の軸挿入孔41に挿入するとともに、ガイドピン36を挿入及び取り出し用溝39aに挿入する。そして、ガイドピン36を水平方向移動用溝39bに沿って水平方向に移動する。次に、ガイドピン36を固定用溝39cに沿って垂直方向に移動すると共に、軸40を軸挿入孔41に挿入する。
プローブガード26を固定用溝39cから取り外す場合は、上記と逆方向に、プローブガード26を移動させる。
プローブガード26を検体容器架設機構1から取り外すことなく、検体容器21にアクセスする場合、ガイドピン36を固定用溝39cに沿って上方向に移動し、水平方向移動用溝39bに沿って水平方向にガイドピン36を移動させることにより、検体容器21にアクセスすることができる。検体容器21にアクセス終了後はガイドピン36を固定用溝39cに沿って下方向に移動させることにより、プローブガード26を検体容器架設機構1に固定することができる。
図14は、プローブガード26が検体容器架設機構1に取り付けられている状態における、サンプリングノズル23、プローブガード26、プローブガード設置有無検知センサ30、センサ検知面31、シャッター32の位置関係を示す図である。また、図15は、プローブガード26が検体容器架設機構1から取り外された状態における、サンプリングノズル23、プローブガード設置有無検知センサ30、センサ検知面31、シャッター32の位置関係を示す図である。
図14に示すように、プローブガード26が検体容器架設機構1に取り付けられている状態においては、シャッター32はプローブガード26の下方に位置し、プローブガード設置有無検知センサ30とセンサ検知面31とが互いに対向する関係に位置している。プローブガード設置有無検知センサ30がセンサ検知面31と互いに対向する場合、プローブガード設置有無検知センサ30が検知信号を、インターフェイス13を介してマイクロコンピュータ14に伝達する。これにより、マイクロコンピュータ14は、プローブガード26が検体容器架設機構1に取り付けられていることを認識する。
図15に示すように、プローブガード26を検体容器架設機構1から取り外した状態では、シャッター32が上方に移動し、プローブ移動軌道33(図7〜図9に示す)上に位置する。これにより、サンプリングノズル23がユーザ側に移動することを防止するためユーザの安全を維持する。また、プローブガード設置有無検知センサ30からのセンサ検知面31を検知する信号がマイクロコンピュータ14に伝達されなくまる。これにより、マイクロコンピュータ14は、プローブガード26が検体容器架設機構1から取り外れたことを認識する。
図16は、プローブガード設置有無検知センサ30によるアラーム発生論理を示したフローチャートである。
図16のステップS1において、自動分析装置により、検体容器架設機構1、検体サンプリング機構5の動作準備が行われる。そして、ステップS2において、プローブガード設置有無検知センサ30が動作状態とされる。続いて、ステップS3において、マイクロコンピュータ14は、プローブガード設置有無検知センサ30が、プローブガード26を検知しているか否かを判断する。ステップS3において、プローブガード設置有無検知センサ30が、プローブガード26を検知している場合には、ステップS8に進み、通常の分析動作を実行する。
ステップS3において、プローブガード設置有無検知センサ30が、プローブガード26を検知していない場合には、ステップS4に進む。そして、ステップS4において、マイクロコンピュータ14は、検体容器架設機構1及び検体サンプリング機構5の動作を停止させる(シャッター32によるサンプリングノズル23(プローブ)の遮断)。
そして、ステップS5において、マイクロコンピュータ14は、タッチパネル付LCD16にアラーム(プローブガードが取り外されたことの警報)を表示する。
そして、ステップS6において、プローブガード26が正しい位置に設置されたことをマイクロコンピュータ14が検知すると、ステップS7に進み、マイクロコンピュータ14はアラームを解除し、ステップS1に戻る。
分析中にプローブガード26が検体容器架設機構1から取り外され、その後、再び、プローブガード26が検体容器架設機構1に設置され、分析動作が再開された場合、分析結果データにアラームを付加することも可能である。
上述した動作のように、プローブガード26の設置有無を検知し、設置されていない場合は、アラーム表示することで、ユーザの安全を維持することができる。
以上のように、本発明の一実施例によれば、プローブガード26が検体容器架設機構1に設置された状態から、検体容器架設機構1の上方に移動可能であり、プローブガード軸受34の水平方向移動用溝39bにより、プローブガード26の上方への移動が規制され、水平方向への移動が一定の範囲で可能となる。
これにより、プローブガード26にガードされていた検体容器に、プローブガード26を検体容器架設機構1に取り付けた状態でアクセス可能となる。プローブガード26の移動方向は、検体容器架設機構1の上下方向(垂直方向)及び、検体容器架設機構1の上方領域内における水平方向であり、検体容器架設機構1の上方領域外にプローブガード26を移動することなく、検体容器にアクセス可能である。
したがって、検体設置部へのアクセスのための移動範囲が小さく、かつ、検体設置部から取り外すことなく移動が可能なプローブガードを有する自動分析装置を実現することできる。本発明によれば、小型の自動分析装置であっても、プローブガードを検体容器設置部(検体容器架設機構)から取り外すことなく移動が可能である。
さらに、本発明の一実施例によれば、プローブガード26を検体容器架設機構1から取り外した場合には、シャッター32により、サンプリングノズル23(プローブ)の移動を規制し、サンプリングノズル23から操作者を保護することができるので、安全性を向上することができる。
なお、上述した例は、ガイドピン36を挿入及び取り出し用溝39aから取り出すとともに、軸40を軸挿入孔41から取り出すことにより、プローブガード26を検体容器架設機構1から取り外すことができる構造としたが、プローブガード26の上下水平方向の移動を規制する他の構造の上下水平方向移動規制部を軸受34及びプローブガード26の支持部43に形成する構造であってもよい。
例えば、プローブガード軸受34の外面上部に、縦溝を有する鍔状部材を形成し、ガイドピン36を鍔状部材の縦溝に挿入する構造とすることも可能である。この場合は、プローブガード26の回動を規制するストッパ部材をプローブガード軸受34に形成することも可能である。
また、プローブガード軸受34を円柱形状とし、プローブガード26の支持部43を円筒形状として、この円筒形状の支持部43を円柱形状のプローブガード軸受34に被せることにより、プローブガード26が支持される構造とすることも可能である。この場合、軸受34の外面に突部を形成し、円筒形状の支持部43に十字形状の溝を形成し、この溝に軸受34の外面に形成された突部を挿入する。これにより、プローブガード26の上下水平方向の移動を規制することができる。
また、上述した例においては、プローブガード26は、検体容器架設機構(検体容器配置機構)1により支持される構成としたが、検体容器架設機構1ではなく、検体容器架設機構の外周部によりプローブガードが支持される構成とすることも可能である。
1・・・検体容器架設機構、2・・・反応槽機構、3・・・試薬保冷機構、4・・・恒温槽、5・・・検体サンプリング機構、6・・・反応セル洗浄機構、7・・・光度計、8・・・攪拌機構、9・・・試薬ピペッティング機構、10・・・サンプル分注制御部、11・・・洗浄水ポンプ、12・・・試薬分注制御部、13・・・インターフェイス、14・・・マイクロコンピュータ、15・・・Log変換・A/D変換器、16・・・タッチパネル付きLCD、17・・・プリンタ、18・・・記憶媒体、19・・・反応セル、20・・・恒温維持装置、21・・・検体容器、22・・・可動アーム、23・・・サンプリングノズル、24・・・試薬ボトル、25・・・光源、26・・・プローブガード、27・・・ガード壁、28・・・検体サンプリング機構軌道(垂直方向)、29・・・検体サンプリング機構軌道(水平方向)、30・・・プローブガード設置有無検知センサ、31・・・センサ検知面、32・・・シャッター、33・・・プローブ軌道、34・・・プローブガード軸受、35・・・外周壁、36・・・ガイドピン、37・・・分注口1、38・・・分注口2、39・・・プローブガードガイド、39a・・・挿入及び取り出し用溝、39b・・・水平方向移動用溝、39c・・・固定用溝、40・・・軸、41・・・軸挿入孔、42・・・ガイドプレート、43・・・支持部、44・・・ガードプレート

Claims (10)

  1. 検体容器が配置され、配置された検体容器を移動する検体容器配置機構と、
    試薬容器が配置される試薬容器配置機構と、
    検体と試薬とを反応させる反応容器が配置される反応容器配置機構と、
    上記検体容器配置機構に配置された検体容器から検体を吸引し、上記反応容器配置機構に配置された反応容器に吐出するプローブを有する検体サンプリング機構と、
    上記試薬容器配置機構に配置された試薬容器から試薬を吸引し、上記反応容器配置機構に配置された反応容器に吐出する試薬サンプリング機構と、
    上記反応容器配置機構に配置された反応容器内の検体を分析する光度計と、
    上記検体容器配置機構、上記試薬容器配置機構、上記反応容器配置機構、上記検体サンプリング機構、上記試薬サンプリング機構の動作を制御する制御部と、
    上記検体サンプリング機構のプローブが上記検体容器配置機構の上に位置するときに、上記プローブを包囲するガード壁を有するプローブガードと、
    上記プローブガードが上記検体容器配置機構の上に位置する状態で、上記プローブガードの上下及び水平方向への移動を規制する上下水平方向移動規制部と、を備え、
    上記上下水平方向移動規制部は、上記検体容器配置機構の中央部に形成された軸受と、上記プローブガードのガード壁と一体となり、上記検体容器配置機構の軸受に支持される支持部とからなり、上記軸受及び上記プローブガードの支持部は、上記プローブガードの上記支持部が上記軸受に支持された状態で、上記プローブガードの上下及び水平方向への移動を規制することを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    上記プローブガードの支持部は、軸と、この軸と平行して延びるガイドプレートと、このガイドプレートに形成されたガイドピンとを有し、
    上記軸受は、軸挿入孔と、上記軸受の上面から上下方向に延びる挿入及び取り出し用溝と、この挿入及び取り出し用溝と連通し、水平方向に延びる水平方向移動用溝と、この水平方向移動用溝の中央部と連通し、上下方向に延びる固定用溝とを有し、
    上記プローブガードの軸は、上記軸挿入孔に挿入され、上記ガイドプレートに形成されたガイドピンは、上記挿入及び取り出し用溝に挿入され、上記水平方向移動用溝を通過して上記固定用溝に挿入され、上記プローブガードが上記軸受に支持されることを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    上記プローブガードのガード壁は、上記検体容器配置機構上における上記検体サンプリング機構の上記プローブ移動軌道に対して平行であり、かつ上下方向に立ち上がる壁状部材であることを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    上記プローブガードは、上記検体容器配置機構の中央部と上記検体容器配置機構の外周部とにより保持されることを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項4に記載の自動分析装置において、
    上記プローブガードが上記検体容器配置機構に保持されているか否かを検知するセンサを備えることを特徴とする自動分析装置。
  6. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    上記制御部は、センサからの信号に基づいて、上記プローブガードが上記検体容器配置機構に保持されていないことを検知すると、上記検体サンプリング機構および上記検体容器配置機構の動作を停止させることを特徴とする自動分析装置。
  7. 検体容器が配置され、配置された検体容器を移動する検体容器配置機構と、
    試薬容器が配置される試薬容器配置機構と、
    検体と試薬とを反応させる反応容器が配置される反応容器配置機構と、
    上記検体容器配置機構に配置された検体容器から検体を吸引し、上記反応容器配置機構に配置された反応容器に吐出するプローブを有する検体サンプリング機構と、
    上記試薬容器配置機構に配置された試薬容器から試薬を吸引し、上記反応容器配置機構に配置された反応容器に吐出する試薬サンプリング機構と、
    上記反応容器配置機構に配置された反応容器内の検体を分析する光度計と、
    上記検体容器配置機構、上記試薬容器配置機構、上記反応容器配置機構、上記検体サンプリング機構、上記試薬サンプリング機構の動作を制御する制御部と、
    上記検体サンプリング機構のプローブが上記検体容器配置機構の上に位置するときに、上記プローブを包囲するガード壁を有するプローブガードと、
    上記プローブガードが上記検体容器配置機構の上に位置する状態で、上記プローブガードの上下及び水平方向への移動を規制する上下水平方向移動規制部と、を備え、
    上記プローブガードは、上記検体容器配置機構の中央部に支持される支持部と、上記検体容器配置機構の外周部により支持される外壁部とを有し、上記外壁部は、上記プローブガードが上記支持部を中心に垂直方向および水平方向に移動する範囲内は、上記プローブガードの外壁部が上記検体サンプリング機構の上記プローブ軌道上に位置し、上記プローブが上記検体容器配置機構上へ侵入することが防止されることを特徴とする自動分析装置。
  8. 請求項2に記載の自動分析装置において、
    上記検体容器配置機構の外周部側に配置され、上記プローブガードが上記検体容器配置機構から取り外されると、上記プローブの軌道上に移動し、上記プローブの上記検体容器配置機構上への侵入を防止するシャッターを備えることを特徴とする自動分析装置。
  9. 請求項2に記載の自動分析装置において、
    上記プローブガードが上記検体容器配置機構に取り付けられているか否かを検知するプローブガード設置有無検知センサと、表示部とを備え、上記プローブガード設置有無検知センサが、上記プローブガードが上記検体容器配置機構に取り付けられていないことを検知すると、上記制御部は上記表示部に、アラームを表示させることを特徴とする自動分析装置。
  10. 請求項9に記載の自動分析装置において、
    上記制御部は、検体分析動作中にプローブガード設置有無検知センサにより、上記検体容器配置機構から上記プローブガードが取り外され、再び、上記検体容器配置機構取り付けられたことを検知したとき、上記検体分析動作の分析結果データにアラームを付加し、上記表示部に、アラームを表示させることを特徴とする自動分析装置。
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