JP6178632B2 - エンジンのサージ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの燃焼変動に起因するサージを検出してエンジンの制御パラメータを調整するエンジンのサージ制御装置に関する。
一般に、自動車等の車両に搭載されるエンジンにおいては、EGRやリーンバーン等により燃費向上を図る技術が知られているが、エンジンの個体差や経時変化によってEGR過多や空燃比の過剰リーンが生じると、燃焼が不安定になってエンジンのトルク変動による振動(サージ)が発生する。また、このエンジンのサージは、駆動系を介して駆動輪に伝達され、駆動輪の回転変動となって車体の前後振動(車両サージ)を引き起こす場合がある。
このため、特許文献1には、定常運転中において、駆動輪と非駆動輪の回転変動量の差を算出し、この回転変動量の差が所定値よりも小さい場合には、路面の影響により駆動輪の回転変動量が変動していると判断して車両サージのレベルの検出を禁止し、一方、回転変動量の差が所定値以上である場合には、内燃機関のトルク変動により駆動輪の回転変動量が変動していると判断して駆動輪の回転変動量に基づいて車両サージのレベルを検出し、サージを抑制する制御を行う技術が開示されている。
特開2007−113531号公報
しかしながら、エンジンとタイヤとの間の回転変動量の伝達には、自動変速装置のロックアップ状態や変速比、駆動系の捻り特性やガタ量等の個体差が複雑に関係し合うため、特許文献1のように駆動系の回転変動量を検出するだけでは、エンジンのサージと走行路面の路面状況による車体振動とを正確に切り分けることは困難である。
このため、走行路面の凹凸状況に起因する車体振動がエンジンに伝達されて回転変動が発生している場合に、エンジンのサージ発生と誤判定する虞があり、サージ抑制のため、EGR量低減、空燃比リッチ化、点火時期進角といった制御パラメータの調整を行うと、この制御パラメータの調整が不適切に作用してしまい、逆にエンジンの燃焼状態を悪化させてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、走行路の路面の凹凸状況に影響を受けることなく、エンジンのサージ状態を的確に検出してエンジンの制御パラメータを適切に調整することのできるエンジンのサージ制御装置を提供することを目的としている。
本発明によるエンジンのサージ制御装置は、エンジンの燃焼変動に起因するサージを検出してエンジンの制御パラメータを調整するエンジンのサージ制御装置において、自車両前方の路面の起伏状態を検出する路面形状検出部と、自車両の進行路に沿って設定距離だけ離れた前方位置に路面状態の監視領域を設定し、前記路面形状検出部で検出した前記監視領域の路面起伏状態から前記監視領域の路面凹凸度合を算出し、前記路面凹凸度合に基づいて前記監視領域の路面がエンジンにサージを誘発するサージ誘発路面であるか否かを判定するサージ誘発路面判定部と、前記サージ誘発路面判定部でサージ誘発路面と判定された場合、自車両が前方のサージ誘発路面を通過する前に、エンジンの制御パラメータをサージが発生し難い方向へ予め調整するサージ予防制御部と、前記サージ誘発路面判定部でサージ誘発路面と判定されなかった場合、エンジンの燃焼変動要素を示す指標に基づいてサージ発生の有無を判定するサージ判定部と、前記サージ判定部でサージ発生と判定された場合、エンジンの制御パラメータを調整してサージを抑制するサージ抑制制御部とを備える。
本発明によれば、走行路の路面の凹凸状況に影響を受けることなく、エンジンのサージ状態を的確に検出してエンジンの制御パラメータを適切に調整することができる。
車両制御系の全体構成図 路面状態の監視領域を示す説明図 エンジンのサージ制御処理を示すフローチャート
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は車両前部に配置されるエンジンを示し、このエンジン1の駆動力がエンジン1後方の自動変速装置2を介して後段の車両駆動系に伝達される。自動変速装置2は、本実施の形態においては、トルクコンバータ3に、前進・後退の切換や変速切り換えを行うための各種油圧クラッチや各種油圧ブレーキ等からなるクラッチ機構部とプラネタリーギヤ等からなる主変速機構部とを備えた自動変速機5を連設して構成されている。
トルクコンバータ3は、インペラとタービンとを係合してエンジン1の駆動力を直接自動変速機5に伝達するロックアップクラッチ4を備えている。また、自動変速機5には、各機構部へのライン圧やパイロット圧を制御する各種コントロール弁を一体的に形成した油圧制御部5aが連設されている。
自動変速機5からの駆動力は、センターディファレンシャル装置6に伝達され、更に、リヤドライブ軸7、プロペラシャフト8、ドライブピニオン軸部9を介して、後輪終減速装置10に入力される一方、フロントドライブ軸11を介して前輪終減速装置12に入力される。前輪終減速装置12に入力された駆動力は、前輪左ドライブ軸13FLを経て左前輪14FLに伝達されると共に、前輪右ドライブ軸13FRを経て右前輪14FRに伝達される。一方、後輪終減速装置10に入力された駆動力は、後輪左ドライブ軸15RLから左後輪16RLに伝達されると共に、後輪右ドライブ軸15RRから右後輪16RRに伝達される。
次に、車両の電子制御系について説明する。車両の電子制御系は、CAN(Controller Area Network)等の通信バスを介して形成される車内ネットワーク100に接続される複数の制御ユニットによって構成されている。これらの複数の制御ユニットは、それぞれマイクロコンピュータを中心として構成され、車内ネットワーク100を介して各種制御情報や各種センサ・スイッチ類からの信号に基づく制御パラメータ情報を相互に交換して、車両走行を協調的に制御する。
このような複数の制御ユニットからなら電子制御系は、エンジン1を制御するエンジン制御ユニット(ECU)50、自動変速装置2を制御するトランスミッション制御ユニット(TCU)60を代表的に備えて構成され、更に、車外の走行環境情報(プレビュー情報)を取得するプレビュー制御ユニット(PCU)70を備えている。PCU70は、レーザレーダ装置、超音波センサ、イメージセンサ等の車外環境をセンシングするためのデバイスを備えている。
本実施の形態においては、イメージセンサとして撮像デバイスを備え、この撮像デバイスで撮像した画像を処理して車外の走行環境情報を取得する。撮像デバイスとしては、単眼のカメラ、或いは対象物を異なる視点から撮像するステレオカメラを用いることができ、以下では、例えばCCDやCMOS等のイメージセンサを有する2台のカメラ80a,80bで構成されるステレオカメラ80を例に取って説明する。ステレオカメラ80は、2台のカメラ80a,80bの互いの光軸が略平行となるように所定の基線長(光軸間隔)で機械的に固定されてユニット化され、例えば車室内の天井前方に取り付け固定されている。
ECU50には、エンジンの出力軸(クランク軸)に連設されるクランクロータ1aの外周に対設されてクランク角を検出するクランク角センサ51、ドライバのアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ52、車両の速度を検出する車速センサ53等の各種センサ・スイッチ類からの信号が入力される。ECU50は、これらのセンサ・スイッチ類からの情報や他の制御ユニットからの制御情報に基づいて、エンジン1の空燃比制御(電子制御スロットルを介した吸入空気量制御、インジェクタを介した燃料噴射制御)、点火時期制御、EGR制御等のエンジン制御を実行する。
TCU60には、自動変速装置2の変速位置を検出するシフトポジションセンサ61、トランスミッション出力軸の回転数を検出する回転センサ62等の各種センサ・スイッチ類からの信号が入力される。TCU60は、これらのセンサ類からの情報や他の制御ユニットからの制御情報に基づいて、油圧制御部5aを介して自動変速装置2の作動油圧を制御し、予め設定された変速特性に従って自動変速装置2を制御する。
PCU70には、ステレオカメラ80からの画像信号に加えて、ヨーレート、車速、操舵角等の各種情報が車内ネットワーク100を介して入力される。PCU70は、ステレオカメラ80で撮像した画像を処理して自車両から車外の物体までの距離情報を取得し、この距離情報と、車内ネットワーク100を介して入力される各種センサ・スイッチ類からの情報や他の制御ユニットからの制御情報とに基づいて、自車両前方の走行環境を認識する。
PCU70による車外環境の認識は、先ず、ステレオカメラ80で撮像したステレオ画像から距離情報を取得し、この距離情報を用いて車外環境が認識される。ステレオ画像からの距離情報は、ステレオ撮像された一対の画像のうち一方の画像(例えば、右側の画像)を基準画像とし、他方の画像(例えば、左側の画像)を比較画像とするとき、基準画像を例えば4×4画素の領域に分割し、それぞれの領域の輝度或いは色のパターンを比較画像と比較して対応する領域を探索するマッチング処理を実施し、各領域毎の左右画像の画素ずれ量(視差)を求めることで取得される。
ステレオ画像のマッチング処理によって得られる画素ずれ量からは、距離情報の分布を示す画像(距離画像)が生成され、三角測量の原理から距離画像上の点が自車両の車幅方向すなわち左右方向をX軸、車高方向をY軸、車長方向すなわち距離方向をZ軸とする実空間上の点に座標変換される。PCU70は、撮像画像とその距離情報に基づいて、自車前方の道路の白線、側壁、立体物等を認識し、認識した各データに、それぞれ異なるIDを割り当て、これらをID毎にフレーム間で連続して監視することで、自車両前方の走行環境情報を取得する。
ここで、ECU50によるエンジン制御においては、エンジンの燃焼状態の悪化によるトルク変動から発生するサージを検出し、このサージの発生状況に応じて、空燃比、EGR量、点火時期等の制御パラメータを修正することにより、サージを抑制するようにしている。しかしながら、走行路の路面の凹凸状況に起因する車体振動が駆動系を介してエンジンに伝達され、この伝達された振動によってエンジンの回転変動が発生している場合には、これをサージと誤判定する可能性がある。サージ発生と誤判定してエンジンの制御パラメータを調整すると、制御パラメータの調整が不適切に作用してしまい、逆にエンジンの燃焼状態を悪化させてしまう。
このため、本実施の形態においては、従来のように、ECU50(若しくはECU50及びTCU60)のみでサージを判定して制御することなく、PCU70を加えてエンジンのサージを判定して制御するサージ制御装置を構成している。PCU70は、ECU50によるエンジンのサージ判定に先立ち、ステレオカメラ80で撮像した自車両前方の走行路の画像から路面の凹凸状況を検出し、車両サージを誘発するような路面(サージ誘発路面)かどうかを判定する。ECU50は、PCU70によってサージ誘発路面でないと判定されたとき、エンジンのサージ判定を行い、その判定結果に応じてエンジンの制御パラメータを調整する。
また、PCU70にてサージ誘発路面であると判定された場合、すなわち、凹凸路面を走行することによって路面から駆動系を経て伝達される振動がエンジンのサージを誘発すると予測される場合には、ECU50は、予めサージが発生し難い方向にエンジンの制御パラメータを調整しておき、凹凸路面の走行によってサージが発生することを未然に防止する。
以上のサージ検出に係る機能として、図1中に示すように、PCU70は、ステレオカメラ80で撮像した自車両前方の画像データから路面の起伏(凹凸状況)を検出する路面形状検出部90、路面の凹凸状況から車両サージを誘発するサージ誘発路面か否かを判定するサージ誘発路面判定部91を備えている。また、ECU50は、サージ誘発路面でないと判定されたとき、エンジンにサージが発生しているか否かを判定するサージ判定部92、エンジンの制御パラメータを調整してサージを抑制或いはサージ発生を予防するサージ制御部93を備えている。
サージ制御部93は、詳細には、サージ発生と判定されたとき、エンジンの制御パラメータを調整してサージを抑制するサージ抑制制御部93aと、サージ誘発路面であると判定されたとき、サージが発生し難くなるように予めエンジンの制御パラメータを予防的に調整するサージ予防制御部93bとにより構成されている。尚、サージ誘発路面判定部91は、ECU50若しくはTCU60の機能部として備えるようにしても良い。
路面形状検出部90による路面の凹凸状況の検出は、ステレオ画像を処理して得られる3次元情報に基づいて、路面の凹凸等の位置、高さ(深さ)、形状等のデータを取得する。路面上の各点の高さ情報は、例えば、ステレオ画像から平面を推定し、その平面を基準として算出することができる。尚、このとき、画像から認識される路面の中央線や白線、道路標識等の情報を用いることができる場合には、これらの情報を用いることにより、路面形状の計測精度を高めることができる。
推定した平面を基準として高さ情報を算出する場合には、画像中の路面上の特徴点を少なくとも3点抽出し、各特徴点の視差から三角測量の原理で特徴点の実空間上の座標値を求め、最小2乗法或いはハフ変換等の統計的処理を用いて平面方程式を算出する。そして、この平面方程式で示される基準平面と各点との距離を、路面上の各点の高さとして算出する。
尚、路面上の各点の高さは、ステレオ画像を用いることなく、路面を撮像した画像の輝度分布や路面に投光した投影パターンの認識等によって検出することも可能である。また、カメラによる画像を用いることなく、超音波や赤外線を用いた路面センサで路面上の各点の高さを検出しても良く、車速と車輪速との差から算出されるスリップの発生間隔から路面上の各点の高さを算出することも可能である。更には、ナビゲーション装置から道路の勾配、凸凹情報を取得することが可能な場合には、これらの情報を利用するようにしても良い。
サージ誘発路面判定部91は、自車両がこれから走行する路面が、凹凸の激しい未舗装の不整地、砂利道、舗装面の荒れた道路等、路面からの振動が激しくエンジンにサージを誘発する路面(サージ誘発路面)であるか否かを判定する。具体的には、自車両がこれから走行する前方の路面に、路面状態の監視領域を設定し、この監視領域内の各点の平均高さに対する変動量を路面凹凸度合として算出し、この路面凹凸度合からサージ誘発路面を判定する。
例えば、図2に示すように、ヨーレート、車速、操舵角等に基づいて自車両Cの進行路Pを推定し、この進行路Pに沿って設定距離(例えば、数m)だけ離れた前方位置に、自車両のサイズや車速を考慮した所定の面積の監視領域Rを設定する。この監視領域Rは、自車両Cの移動に伴って動的に位置を変えて設定される。
尚、図2中に破線で示すように、路面の白線等から走行車線を認識できる場合には、この走行車線に対して監視領域を設定するようにしても良い。
更に、サージ誘発路面判定部91は、監視領域R内の各点の高さを平均して平均高さを求め、この平均高さに対する各点の高さのばらつきを調べる。そして、各点の高さの分布における標準偏差σhを路面凹凸度合(路面高さ変動量)として算出し、予め設定した閾値Hd1と比較する。閾値Hd1は、路面から駆動系を介してエンジンに伝達される振動でサージを誘発する路面高さ変動量であり、車両特性を考慮して予め実験或いはシミュレーションを行って設定されている。
路面凹凸度合σhと閾値Hd1との比較の結果、σh≧Hd1の状態が設定時間以上継続する場合には、自車両前方の路面はサージ誘発路面であると判定する。また、路面に局所的に大きな凹凸が存在する場合に対処するため、閾値Hd1を超えて閾値Hd2(Hd2>Hd1)以上の状態を経験した場合には、その後の設定距離(時間)の範囲もサージ誘発路面と判定する。
サージ判定部92は、エンジンの燃焼圧変動や回転変動等、サージに起因して発生する各種変動要素に基づいてサージ発生の有無を判定する。サージ判定部92におけるサージ判定は、サージ誘発路面判定部91でサージ誘発路面と判定されていない場合、すなわち、路面からの振動によってエンジンにサージが誘発される虞がない場合にのみ実施され、サージ判定のためのエンジンの燃焼変動要素を示す指標として、本実施の形態においては、クランク角センサ51からの信号に基づくエンジン回転数Neの変動量(回転変動量)ΔNeを用いる。
サージ判定部92は、回転変動量ΔNeをサージ判定閾値Hsと比較して、回転変動量ΔNeがサージ判定閾値Hs以下のときには、サージは発生していないと判定し、回転変動量ΔNeがサージ判定閾値Hsを超えたとき、サージ発生と判定する。サージ判定閾値Hsは、本実施の形態においては、少なくとも自動変速装置2のロックアップクラッチ4によるロックアップ状態に応じて設定され、更に、自動変速機5のギヤ段(ギヤ比)毎に予め設定されている。
ロックアップクラッチ4が開放方向にスリップ制御されている場合には、路面から駆動系を介してエンジンに伝達される振動がトルクコンバータ3で減衰されることから、サージ判定閾値Hsは相対的に小さくなる方向に設定される。また、変速ギヤ比が大きくなる程、路面から駆動系を介して伝達される振動のエンジンへの影響が小さくなることから、サージ判定閾値Hsは相対的に小さくなる方向に設定される。
サージ抑制制御部93aは、サージ判定部92でサージ発生と判定された場合、エンジン回転数の変動がサージ判定が解除されるレベルになるまで、EGR量、空燃比、点火時期等のエンジンの制御パラメータを調整する。例えば、EGR量を調整する場合には、EGR量を低減して燃焼を安定化させることでサージを抑制し、空燃比、点火時期を調整する場合には、燃料噴射量を増量補正する等して空燃比をリッチ化して点火時期を進角させることでエンジンのトルクを増加させ、サージを抑制する。
一方、サージ予防制御部93bは、サージ誘発路面判定部91でサージ誘発路面と判定された場合、すなわち、路面からの振動によってエンジンにサージが誘発される虞がある場合に、サージが発生し難いように、予めエンジンの制御パラメータを予防的に調整しておく。このサージ予防制御部93bによる制御パラメータの調整は、サージ抑制制御部93aによる制御パラメータの調整に対して緩やかな調整となり、例えば、EGRの低減量、空燃比リッチ化の度合い、点火時期進角量がより小さい方向で調整される。
次に、PCU70及びECU50によるサージ制御処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。
このサージ制御処理における最初のステップS1,S2は、PCU70における処理を示し、ステップS3以下は、ECU50における処理を示している。先ず、最初のステップS1では、ステレオカメラ80で撮像した画像を処理して自車走行路の路面の凹凸状況を検出する(路面形状検出部90)。続くステップS2では、検出した路面の凹凸状況からサージ誘発路面か否かを判定する(サージ誘発路面判定部91)。
その結果、サージ誘発路面であると判定された場合には、ステップS2からステップS3へ進んでサージ予防制御を実施し(サージ予防制御部93b)、エンジンの制御パラメータをサージが発生し難くなるように予め調整しておく。一方、サージ誘発路面でない場合には、ステップS2からステップS4以降へ進んでサージ判定を行い(サージ判定部92)、サージ発生と判定されたとき、サージを抑制するサージ抑制処理を行う(サージ抑制制御部93a)。
詳細には、ステップS4でクランク角センサ51の信号から回転変動量ΔNeを算出し、ステップS5で回転変動量ΔNeをサージ判定閾値Hsと比較する。その結果、ΔNe≦Hsの場合には、サージは発生していないと判定して本処理を抜け、ΔNe>Hsの場合、サージ発生と判定してステップS6でサージ抑制制御を実施し、EGR量低減、空燃比のリッチ化、点火時期進角等により、サージを抑制する。このサージ抑制制御は、ΔNe≦Hsとなるまで継続される。
このように本実施の形態においては、自車両がこれから走行する前方の路面の凹凸状況を検出してサージを誘発するような路面か否かを判定し、サージ誘発路面でないと判定された場合にのみエンジンのサージ判定を行う。これにより、走行路の路面の凹凸状況に影響を受けることなく、エンジンのサージ状態を的確に検出することができ、エンジンの制御パラメータを適切に調整してサージを抑制し、燃費悪化を防止することができる。また、サージ誘発路面と判定された場合には、予めエンジンの制御パラメータを調整しておくことでサージ発生を予防してエンジンの燃焼状態の悪化を未然に回避することができ、燃費悪化を防止すると共に、ドライバビリティの悪化を防止することができる。
なお、本実施の形態においては、クランク角センサ51の信号から回転変動量ΔNeを算出し、回転変動量ΔNeに基づいてサージが発生しているか否かを判定しているが、サージ発生の判定手法はこれに限定されず、例えばクランク角センサ51の信号からの信号に基づくエンジン回転数Neの標準偏差σを算出し、標準偏差σに基づいてサージが発生しているか否かを判定するなど公知の手法を適用してもよい。
1 エンジン
2 自動変速装置
3 トルクコンバータ
4 ロックアップクラッチ
50 エンジン制御ユニット
60 トランスミッション制御ユニット
70 プレビュー制御ユニット
80 ステレオカメラ
90 路面形状検出部
91 サージ誘発路面判定部
92 サージ判定部
93 サージ制御部
93a サージ抑制制御部
93b サージ予防制御部
Hd1,Hd2 閾値
Hs サージ判定閾値
R 監視領域
σh 路面凹凸度合

Claims (5)

  1. エンジンの燃焼変動に起因するサージを検出してエンジンの制御パラメータを調整するエンジンのサージ制御装置において、
    自車両前方の路面の起伏状態を検出する路面形状検出部と、
    自車両の進行路に沿って設定距離だけ離れた前方位置に路面状態の監視領域を設定し、前記路面形状検出部で検出した前記監視領域の路面起伏状態から前記監視領域の路面凹凸度合を算出し、前記路面凹凸度合に基づいて前記監視領域の路面がエンジンにサージを誘発するサージ誘発路面であるか否かを判定するサージ誘発路面判定部と、
    前記サージ誘発路面判定部でサージ誘発路面と判定された場合、自車両が前方のサージ誘発路面を通過する前に、エンジンの制御パラメータをサージが発生し難い方向へ予め調整するサージ予防制御部と、
    前記サージ誘発路面判定部でサージ誘発路面と判定されなかった場合、エンジンの燃焼変動要素を示す指標に基づいてサージ発生の有無を判定するサージ判定部と、
    前記サージ判定部でサージ発生と判定された場合、エンジンの制御パラメータを調整してサージを抑制するサージ抑制制御部と
    を備えることを特徴とするエンジンのサージ制御装置。
  2. 前記サージ誘発路面判定部は、少なくとも自車両の車速に応じて前記監視領域を設定することを特徴とする請求項1に記載のエンジンのサージ制御装置。
  3. 前記サージ誘発路面判定部は、少なくとも自車両のサイズと車速に応じた面積の前記監視領域を設定することを特徴とする請求項1に記載のエンジンのサージ制御装置。
  4. 前記サージ誘発路面判定部は、前記路面凹凸度合が予め設定した閾値以上の状態が設定時間以上継続する場合、前記監視領域の路面がエンジンにサージを誘発するサージ誘発路面であると判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のエンジンのサージ制御装置。
  5. 前記路面形状検出部は、車載のカメラで撮像したステレオ画像を処理して得られる三次元情報に基づいて、前記監視領域の路面の起伏状態を検出することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のエンジンのサージ制御装置。
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