JP6177554B2 - マンガン酸リチウムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はマンガン酸リチウムの製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池は、他の二次電池に比べて大きなエネルギー密度を持つことから、長時間使用できるという特徴を生かして携帯電話、ノートパソコン等の携帯機器類用電源、パワーツール用電源、電力貯蔵用電源などに幅広く使用されている。また、近年では、ハイブリッド車や電気自動車の動力源として、自動車分野でも需要が拡大しつつあり、車載用電池として今後さらなる市場の拡大が見込まれるとともに、電池の性能向上やコストダウンに対する要求が高まっている。
リチウムイオン二次電池は、一般に、リチウム含有遷移金属酸化物などの正極活物質を主要構成成分とする正極と、炭素質負極材料(負極活物質)を主要構成成分とする負極と、非水電解液とから構成される。正極活物質としてはコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどが、負極活物質としては炭素材料やチタン酸リチウムなどが、非水電解液としては六フッ化リン酸リチウムやホウフッ化リチウムといったリチウム塩などが非水溶媒に溶解したものが広く知られている。これらの電池構成材料のなかで、正極活物質のリチウムイオン二次電池のコスト構成比率が最も高く、全体の約6〜7割を占めている。
正極活物質として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム及びマンガン酸リチウムなどが実用化されている。コバルト酸リチウムは、原料のコバルトが高価であり、使用可能な電気容量(実容量)が理論容量の約50%しかないという問題がある。またニッケル酸リチウムは、安価でコバルト酸リチウム以上の実容量を持つため注目されているが、合成が困難であり、安全性にも問題がある。一方、マンガン酸リチウムは、実容量がコバルト酸リチウムより若干劣るが、原料のマンガンが安価なことと、安全性が高いことから、車載用電池の正極活物質として採用が進んでいる。
マンガン酸リチウムは、リチウム原料として炭酸リチウムを、マンガン原料としてマンガン酸化物を混合し、高温で焼成することで合成される(特許文献1)。また、近年では種々のマンガン原料を使用したマンガン酸リチウムの合成例が報告されており、例えば、電解二酸化マンガン、炭酸マンガン、化学法による二酸化マンガン、四酸化三マンガンなどがある(特許文献2〜4)。
特許第3114740号公報 特開2000−281347号公報 米国特許第2956860号公報 特開2004−292264号公報
そして、マンガン酸リチウムの電池特性は、マンガン原料の影響を大きく受ける。
マンガン酸リチウムを工業的に製造する場合、マンガン原料は、安価であり合成時に有害な排ガスを発生しない酸化物が好ましい。また、マンガン原料としてマンガン酸化物を用いる場合、得られるマンガン酸リチウムの電池特性(サイクル・レート特性)はマンガン酸化物の価数によって大きく変化する。例えば、量論組成のマンガン酸リチウム(LiMn24)のマンガン価数は3.5であるが、それよりもマンガン価数が低い四酸化三マンガン(Mn34 マンガン価数 約2.7)を用いると、マンガン酸リチウムを生成する反応は酸化反応となり、酸素の供給が十分に行われないと酸素欠損型のマンガン酸リチウム(LiMn24-δ)ができやすく電池特性が著しく低下する。マンガン酸リチウムを工業スケールで製造する場合、通常、焼成容器に前駆体粉末を充填し、電気炉等で焼成を行うが、製造能力を上げようと前駆体粉末の充填量を増やすほど、前駆体粉末と外気(空気)との接触面積が少なくなり酸素の供給が十分に行われず、結果として酸素欠損型のマンガン酸リチウムが一部生成し電池特性が低下する問題がある。
一方で、マンガン酸リチウムよりもマンガン価数が高い4価の二酸化マンガン(MnO2)を用いると、マンガン価数が4価のLi2MnO3などの異相が生成しやすくなる。これらの異相がマンガン酸リチウムの結晶中に混在すると、電池特性、特にレート特性が低下するという問題がある。
上記の通り、マンガン酸リチウムのマンガン価数に対して、異なる価数のマンガン酸化物を用いて工業的に製造した場合、酸素欠損型のマンガン酸リチウムや異相の生成により電池特性が低下する可能性があるため、これらの問題が発生しないマンガン酸リチウムの製造方法が求められる。
本発明は、工業的に安価で電池特性に優れたマンガン酸リチウムの製造方法を提供するものである。
本発明者は、上記問題を解決するため鋭意努力を重ねた結果、2種類以上のマンガン酸化物を含むマンガン原料を用い、前記マンガン原料におけるマンガンの平均価数(Z1)を、3≦Z1<4とすることで、工業的に安価で電池特性に優れたマンガン酸リチウムを製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、工業的に安価で電池特性に優れたマンガン酸リチウムの製造方法が提供される。
本発明について説明する。
本発明は、2種類以上のマンガン酸化物を含み、マンガン原子の平均価数(Z1)が3≦Z1<4であるマンガン原料を得る工程を備える、マンガン酸リチウムの製造方法である。
このような製造方法を、以下では「本発明の製造方法」ともいう。
また、本発明の製造方法によって得られるマンガン酸リチウムを、以下では「本発明のマンガン酸リチウム」ともいう。
[本発明のマンガン酸リチウム]
本発明のマンガン酸リチウムは、下記式(I)で表されるものであることが好ましい。
式(I):Li(x+y)Mn(2-y-p-q)1 p2 q(4-a)
ただし、式(I)において、M1はNi、Co、Mg、Fe、Ti、AlおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素であり、M2はB、P、Pb、S、Sb、SiおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素であり、1.0≦x≦2.0、0≦y≦0.2、0≦p≦1.0、0<2−y−p−q、0≦q≦1.0、0≦a≦1.0である。
式(I)において、M1は特にAlであることが好ましい。Alを使用した場合、結晶構造の転移、格子欠陥生成の抑制、Mnの溶出の抑制に効果があるため、サイクル特性に優れたマンガン酸リチウムを得ることができる。
式(I)においてM2は特にBであることが好ましい。Bを使用した場合、焼成過程でBの酸化物が融剤として作用し、結晶の生成および成長が促進され、タップ密度の高いマンガン酸リチウムを得ることができる。このとき、組成の組合せや、焼成条件によってBの化合物として結晶の表面に残留する場合がある。
前記式(I)において置換元素M1=Al、M2=Bの場合を、次の式(II)で表す。この場合、サイクル特性が向上が顕著であるため好ましい。
式(II):Li(x+y)Mn(2-y-p-q)Alpq4
ただし、式(II)において、1.0≦x<1.2、0≦y≦0.2、1.0≦x+y≦1.2、0<p≦1.0、0.0005≦q≦0.1である。
以下において式(I)についての説明は、特に明記がない場合、式(II)についても該当するものとする。
本発明のマンガン酸リチウムは、式(I)に示すようにMnの一部がLiと置換していることが好ましい。また、リチウムイオン電池の正極活物質として用いられるリチウム複合酸化物の組成式におけるLiの原子数(組成比)の理論値より過剰のLiが含まれていることが好ましい。この場合、過剰のLiの一部または全部に見合う分だけM1量を少なくすることにより、Liの一部がM1と置換した構造をとる。すなわち、式(I)において、Liの総量(x+y)は1.0≦(x+y)≦1.2であることが好ましく、1.02≦(x+y)≦1.15であることがより好ましい。ここでxは、1.0≦x≦2.0の範囲であるが、1.0≦x≦1.2であることが好ましく、1.0≦x≦1.1であることがより好ましく、x=1.0であることがさらに好ましい。また、Mnと置換しているLi量(y)は0<y≦0.2であることが好ましく、0.02≦y≦0.15であることがより好ましい。Liの置換量(y)が多くなると、電池の充放電容量は若干低下するものの、サイクル特性が向上する傾向がある。しかしながら、yが0.2(すなわちx+yが1.2)より大きくなってもサイクル特性は大きくは向上しない傾向がある。また、Li総量(x+y)が1.0以下になると不純物となる異相が生成され、電池の充放電性能が低下する傾向がある。
式(I)においてM1は、Ni、Co、Mg、Fe、Ti、AlおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素であり、Alであることが好ましい。
式(I)においてM1の量であるpは0≦p≦1であり、0.02≦p≦0.2であることが好ましい。正極活物質として用いたときに、一定の放電容量を確保し、高温サイクル特性を維持することができるからである。なお、M1の置換量が多くなり過ぎると、正極活物質として用いたときの電池の高温サイクル特性は向上するものの、電池の放電容量が低下してしまう場合がある。
なお、pは0となる場合がある。この場合、本発明のマンガン酸リチウムはM1を含まない。すなわち、本発明のマンガン酸リチウムは、Li(x+y)Mn(2-y-q)2 q(4-a)で表される組成となる場合もある。
式(I)において元素M2は、B、P、Pb、S、Sb、SiおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1つである。これらのうち、特に好ましい元素はB、Vまたはその両方である。これらの元素M2は、最終的に得られる本発明のマンガン酸リチウム中でMnの一部と置換した構造を構成しているものと考えられる。
式(I)においてM2の量であるqは0≦q≦1.0であり、0.0005≦q≦0.1であることが好ましく、0.005≦q≦0.05であることがより好ましい。qがこのような範囲内にあると、本発明のマンガン酸リチウムは結晶成長し易い傾向がある。qが低すぎると結晶成長が弱まる傾向があり、逆にqが高すぎると正極活物質として用いたときの電池の放電容量が低下する傾向がある。
なお、qは0となる場合がある。この場合、本発明のマンガン酸リチウムはM2を含まない。すなわち、本発明のマンガン酸リチウムは、Li(x+y)Mn(2-y-p)1 p(4-a)で表される組成となる場合もある。
本発明のマンガン酸リチウムにおいて、これらの元素M2は、マンガン酸リチウムの結晶の生成および成長を促進させるために用いることができる。すなわち、マンガン酸リチウムの結晶生成過程で元素M2の酸化物が融剤として作用して、結晶の生成および成長を促進し、さらに結晶子の集合体である一次粒子の成長を促進すると考えられる。その結果、比表面積が小さく、きわめて緻密なマンガン酸リチウムを得ることができると考えられる。
式(I)において、aはO(酸素)の欠損量を示している。
式(I)においてaは0≦a≦1.0を満たし、a=0であることが好ましい。
酸素欠損量が小さいと(すなわちaが小さいと)充放電試験における3.2V以下容量が小さくなる傾向がある。酸素欠損量が小さいと結晶構造が安定し、常温よりも高温でのサイクル特性が向上する傾向がある。
本発明のマンガン酸リチウムの組成は、各元素の含有率から求められるモル比から特定するものとする。具体的には、初めに、ICP発光分析装置を用い、本発明のマンガン酸リチウムにおけるLi、Mn、M1およびM2の含有率を測定する。また、酸素・窒素・水素分析装置を用い、本発明のマンガン酸リチウムにおけるO(酸素)の含有率を測定する。そして、そのモル比(Li:Mn:M1:M2:O=x+y:2−y−p−q:p:q:4−a)を求め、本発明のマンガン酸リチウムの組成を特定するものとする。
本発明のマンガン酸リチウムの組成(仕込みベース)が式(I)を満たす場合(好ましくは式(II)を満たす場合)、XRD測定により求められる格子定数が、8.150〜8.230Åであることが好ましく、特に8.160〜8.225Åであることが好ましい。これらの範囲から外れた場合、充放電容量、レート特性、サイクル特性が低下する可能性があるため好ましくない。
本発明のマンガン酸リチウムの格子定数は、次のように測定して得た値を意味するものとする。
初めに、本発明のマンガン酸リチウムとケイ素粉末とを混合し、従来公知のX線回折装置(例えば、株式会社リガク製「MultiFlex」)を使用してX線回折測定を行う。そして、得られたX線回折パターンに現れる、立方晶のスピネル構造に帰属される15〜90degのピークから最小二乗法により格子定数を求める。なお、内部標準であるケイ素を基準として、スピネル構造に帰属されるピークの回折角を補正する。X線回折における測定条件等は以下の通りとする。
X線源:Cu
電圧:40kV
電流:40mA
検出器:シンチレーションカウンター
スリット:DS 1deg.、SS 1deg.、RS 0.15mm
サンプリング:0.01deg.
FIXED TIME:1s
本発明のマンガン酸リチウムのMn平均価数Z2は、3.50≦Z2≦3.75であることが好ましく、特に3.50≦Z2≦3.70であることが好ましい。Z2が大きすぎると、電気容量が低下するため好ましくない。Z2は、マンガン酸リチウムの組成式がLiαMnβγωで表されるとき、式(III)より算出することができる。
式(III):Z2=−(A×α+C×γ+D×ω)/β
(A=Liの価数、C=Mの価数、D=Oの価数)
例えば、組成式がLi1.07Mn1.80Al0.10.034である場合、Z2は以下に算出される。
Z2=−(1×1.07+3×0.1+3×0.03−2×4)/1.80
Z2=3.63
<メジアン径>
本発明のマンガン酸リチウムは、主として二次粒子の態様であることが好ましく、主として球状の二次粒子の態様であることがより好ましい。ただし、一次粒子の態様であってもよい。また、一次粒子と二次粒子とが含まれていてもよい。
ここで、結晶子(単結晶部)の集合体であり、5000倍のSEM観察において視認できる最少の粒子単位を一次粒子、また一次粒子が焼結してなる、ハンドリングにおいて一粒の粒子として振る舞う粒子を二次粒子と定義する。
本発明のマンガン酸リチウムは、一次粒子のメジアン径が0.1〜5.0μmであることが好ましく、0.1〜3μmであることがより好ましい。一次粒子のメジアン径が低すぎると、Mnの溶出などによりサイクル特性の低下を招く可能性があるため好ましくない。また、一次粒子のメジアン径が高すぎると、レート特性の低下を招く可能性があるため好ましくない。
また、一次粒子のメジアン径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、本発明のマンガン酸リチウムを倍率5000倍で写真撮影し、得られた写真から任意に500個を選び、ノギスを用いて各々の投影面積円相当径を測定して積算粒度分布(体積基準)を求め、それよりメジアン径を算出して求める値とする。
本発明のマンガン酸リチウムは、二次粒子のメジアン径が2〜40μmのものであることが好ましく、5〜20μmのものであることがより好ましい。ここで二次粒子は、前述のように一次粒子が焼結してなるものである。二次粒子のメジアン径が低すぎると、電極作成時に合材の粘度の増加を招き、ハンドリングが悪くなるため好ましくない。また、二次粒子のメジアン径が高すぎる場合、レート特性の低下を招く可能性があるため好ましくない。
本発明のマンガン酸リチウムの二次粒子のメジアン径は、次の方法で測定して得た値を意味するものとする。
初めに、室温大気中で、本発明のマンガン酸リチウムをヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に添加し、超音波分散し撹拌することで分散させてスラリーとする。次に、このスラリーを80〜90%の透過率となるように調節した後、従来公知のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所:LA−950v2)を用いて積算粒度分布(体積比率)を測定し、メジアン径を算出する。
<比表面積>
本発明のマンガン酸リチウムはBET比表面積が0.1〜2.0m2/gのものであることが好ましく、0.2〜1.0m2/gのものであることがより好ましい。比表面積が大きい、すなわち一次粒子又は二次粒子が小さすぎる場合、電解液と接触した結晶の表面からMnが溶出しやすくなり、結晶の崩壊を招くため好ましくない。比表面積が小さい、すなわち一次粒子又は二次粒子が大きすぎる場合、電解液との接触面積が少なくなるため、出力特性の低下を招く可能性があるため好ましくない。
BET比表面積は、連続流動法による窒素吸着法(BET1点法)で測定して求める値とする。具体的には、従来公知の比表面積測定装置(例えば、mountech製、Macsorb1220)を用い、これが備える測定セルへ本発明のマンガン酸リチウムを入れ、窒素ガス気流中、400℃以下の温度で40分間脱ガス処理を行った後、窒素30容積%とヘリウム70容積%との混合ガス気流中で液体窒素温度に保ち、窒素を試料に平衡吸着させる。そして、上記混合ガスを流しながら試料の温度を徐々に室温まで上昇させ、その間に脱離した窒素量を測定し、測定後の試料重量で割ることで試料の比表面積を算出する。
本発明において、単に「比表面積」と記した場合、「BET比表面積」を意味するものとする。
<タップ密度>
本発明のマンガン酸リチウムは、タップ密度が1.5〜2.5g/cm2であることが好ましい。タップ密度が低いと、電極単位面積当たりの電気容量が低下するため好ましくない。
本発明のマンガン酸リチウムのタップ密度は、従来公知のかさ密度測定装置を用いて測定する。具体的には、20mlのメスシリンダーに本発明のマンガン酸リチウムの粉末を10.0g充填し、所定の速度で300回振とうさせた後の体積を目盛りから読み取り、求めるものとする。
<初期放電容量>
本発明のマンガン酸リチウムを正極活物質として用いてなるリチウムイオン二次電池の初期放電容量は、80〜130mAh/gであることが好ましく、100〜125mAh/gであることがより好ましい。初期放電容量が小さいと、リチウムイオン二次電池の容量が低下するため好ましくない。また、初期放電容量が大きいと、本発明のマンガン酸リチウム中にMn溶出の原因となる3価のマンガンを多く含むこととなり、サイクル特性が低下するため好ましくない。
なお、本発明のマンガン酸リチウムを正極活物質として用いてなるリチウムイオン二次電池の初期充電容量および初期放電容量(mAh/g)は、次のように測定するものとする。
初めに、本発明のマンガン酸リチウムを85質量%、アセチレンブラックを7.5質量%、ポリフッ化ビニリデンを7.5質量%の割合で秤量し、ノルマルメチルピロリドンに分散させて合剤を得る。そして、得られた合剤を約0.04mmの厚さとなるようにAl箔上に塗布して、約110℃で真空乾燥した後、14mmφのポンチを用いて打ち抜き、正極を作製する。
次に、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比で1:1となるように混合して非水溶液を得た後、LiPF6を添加して、LiPF6濃度が1mol/Lの非水電解液を得る。
次に、得られた正極を、露点−60℃以下に管理されたAr雰囲気のグローブボックス内で、2032型コインセルに配置し、さらにセパレータとしてポリプロピレン不織布および負極として金属リチウム箔(厚さ0.2μm)を積層した後、非水電解液を十分に含浸させて、コイン缶をかしめ、リチウムイオン二次電池を得る。
次に、このようにして作成したリチウムイオン二次電池について初期充電容量および初期放電容量を測定する。具体的には、本発明のマンガン酸リチウムの質量に対して電流密度が15mA/gとなるよう定電流で、充電電位4.3Vまで充電した後、放電電位3.0Vまで放電することで、本発明のマンガン酸リチウム単位質量あたりの初期充電容量(mAh/g)および初期放電容量(mAh/g)を測定する。
本発明のマンガン酸リチウムを正極活物質として用いてなるリチウムイオン二次電池の初期放電容量は、このようにして測定して得た値を意味するものとする。
<クーロン効率>
本発明のマンガン酸リチウムを正極活物質として用いてなるリチウムイオン二次電池の初期放電容量に対する初期充電容量の比(百分率、以下においてクーロン効率ともいう)は、95%〜100%であることが好ましく、特に98%〜100%であることがより好ましい。クーロン効率が小さいと、正極と負極の設計によって、リチウムイオン二次電池の容量低下を招く可能性があるため好ましくない。
<3.2V容量>
本発明のマンガン酸リチウムを正極活物質として用いてなるリチウムイオン二次電池は、初期放電において3.2V容量が0.8mAh/g以下であることが好ましく、特に0.3mAh/g以下であることがより好ましい。3.2V容量は酸素欠損型のスピネルマンガン酸リチウムの量と比例するため、3.2V容量が大きいと酸素欠損型のスピネルマンガン酸リチウムが増加しサイクル特性が低下するため好ましくない。
なお、本発明で得られるマンガン酸リチウムを正極活物質として用いてなる二次電池の3.2V容量は、前述の初期充電容量および初期放電容量(mAh/g)を求める際に得られる初期放電カーブから3.0〜3.2Vの範囲の放電容量を読み取り、これを3.2V容量として求めるものとする。
<サイクル特性>
本発明のマンガン酸リチウムを正極活物質として用いてなるリチウムイオン二次電池のサイクル特性は、容量維持率(以下「サイクル容量維持率」ともいう。)として98%以上が好ましい。サイクル容量維持率が低下すると、リチウムイオン二次電池の容量劣化要因となるため好ましくない。
なお、本発明においてリチウムイオン二次電池のサイクル容量維持率(%)は、次のように測定して得る値を意味するものとする。
初めに、前述のリチウムイオン二次電池の初期充電容量および初期放電容量(mAh/g)を測定する場合と同様の方法でリチウムイオン二次電池を作成する。
そして、リチウムイオン二次電池を55℃の恒温槽に設置し、電流密度を150mA/gとすること以外は上記の初期充電容量および初期放電容量の測定と同様に、充電電位4.3V、放電電位3.0Vまでの電位規制の条件で100回の充放電試験を行い、次式によりサイクル容量維持率を求める。
サイクル容量維持率(%)=(100回目の放電容量/1回目の放電容量)×100
<レート特性>
本発明のマンガン酸リチウムを正極活物質として用いてなるリチウムイオン二次電池のレート特性は、容量維持率(以下「レート容量維持率」ともいう)として93%以上であることが好ましく、96%以上であることがより好ましい。レート容量維持率が低下すると、例えばハイブリッド車やパワーツールといった出力が大きい用途で使用する場合、リチウムイオン二次電池の容量劣化要因となるため好ましくない。
なお、本発明において二次電池のレート容量維持率(%)は、次のように測定するものとする。
初めに、前述の初期充電容量および初期放電容量を測定する場合と同様の方法で、リチウムイオン二次電池を作製する。
そして、放電時の電流密度を1500mA/gとし、その他については上記の初期充電容量および初期放電容量の測定の場合と同一とした試験を行い、そのときの放電容量を測定する。
このような電流密度を1500mA/gとしたときの放電容量と、前述の方法(電流密度を15mA/gとした初期放電容量の測定方法)で得られた初期放電容量とから、次式によりレート容量維持率を求める。
レート容量維持率(%)=(1500mA/gでの放電容量)/(初期放電容量)×100
[マンガン酸リチウムの製造方法]
本発明の製造方法は、2種類以上のマンガン酸化物を含み、マンガン原子の平均価数(Z1)が3≦Z1<4であるマンガン原料を得る工程を備え、それ以外の工程は従来公知の方法を適用することができる。例えば、原料混合工程(必要に応じて粉砕工程及び乾燥工程を含む)、焼成工程を経ることによって本発明のマンガン酸リチウムを製造することができる。以下に各工程を詳細に説明する。
[原料]
本発明の製造方法において原料は、前記マンガン原料を含むものであれば、その他の原料として、リチウム化合物、置換元素成分の化合物等の従来公知の原料を適用することができる。
[リチウム化合物]
本発明の製造方法に用いるリチウム化合物は、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム等であることが好ましく、特に水酸化リチウム、炭酸リチウムが価格や反応性、分解ガスの有害性の点で好ましい。
[マンガン原料]
本発明の製造方法では、2種類以上のマンガン酸化物を含むマンガン原料を原料の一部として用いる。マンガン原料におけるマンガン原子の平均価数(Z1)は3≦Z1<4であり、3≦Z1≦3.5であることが好ましい。
マンガン原料はマンガン酸化物以外のマンガン化合物を含んでもよい。マンガン原料は、マンガン酸化物を80質量%以上含むことが好ましく、90質量%以上含むことがより好ましく、実質的に100質量%含む、すなわち2種類以上のマンガン酸化物から実質的になることがさらに好ましい。ここで「実質的になる」とは、原料や製造過程から不可避的に含まれる不純物や破損物は含まれ得るが、それ以外は含まないことを意味する。なお、以下に示す本発明の説明において「実質的に」は、このような意味で用いる。
本発明の製造方法では、マンガン原子の平均価数(Z1)が3≦Z1<4となるように、2種類以上のマンガン酸化物の混合比を調整してマンガン原料を得る。2種類以上のマンガン酸化物の混合は、従来公知の方法を利用することができる。また、後の原料混合工程の説明において記すように、2種類以上のマンガン酸化物を他の原料と共に混合してマンガン原料を含む原料を得ることもできる。
なお、前記マンガン原料におけるマンガン原子の平均価数(Z1)は質量平均を意味するものとする。例えばMnO2(4.0価)とMn34(2.667価)とを質量比で0.5:0.5で含む場合、4.0×0.5+2.667×0.5=3.33から、Z1=3.33と算出する。
マンガン原料の少なくとも一部を構成するマンガン酸化物は、酸化マンガン(MnO)、四酸化三マンガン(Mn34)、三酸化二マンガン(Mn23)、および二酸化マンガンMnO2)からなる群から選ばれる少なくとも2種類であることが好ましく、MnO2およびMn34からなるものであることがより好ましい。さらに、前記マンガン原料がMnO2およびMn34から実質的になり、前記マンガン原料を構成するMnO2およびMn34の合計質量に対するMnO2の質量の比(百分率)が25〜50質量%であることがさらに好ましい。
前記マンガン原料の少なくとも一部として2種類以上のマンガン酸化物を用いることで、前記マンガン原料におけるマンガン原子の平均価数(Z1)を上記の範囲に調整することが可能となる。また、マンガン原子の平均価数(Z1)が3未満の場合は、焼成工程にて酸素の供給が十分に行われないと、酸素欠損型のマンガン酸リチウムができやすく電池特性が著しく低下するため好ましくない。更に、マンガン原子の平均価数(Z1)が4以上の場合は、焼成工程にて4価のマンガンを含むLi2MnO3が異相として生成しやすくなる。Li2MnO3がマンガン酸リチウムに異相として混在すると、電池特性、特にレート特性が低下するため好ましくない。
また、下記式(IV)で定義される、本発明のマンガン酸リチウムにおけるマンガン原子の平均価数(Z2)に対する、マンガン原料のマンガン原子の平均価数(Z1)の比(Z3)が、80≦Z3≦100であることが好ましく、特に90≦Z3≦100であることがより好ましい。
式(IV):Z3=Z1/Z2×100
前述のマンガン原料のマンガン原子の平均酸化数を本発明のマンガン酸リチウムのマンガン原子の平均酸化数に近づけることで、酸素欠損型のマンガン酸リチウムやLi2MnO3の生成を抑制してマンガン酸リチウムを製造することができる。
[置換元素成分の化合物]
本発明の製造方法に用いる置換元素の化合物は、M1を含む原料およびM2を含む原料であることが好ましい。元素M1および元素M2は、前述の式(I)の説明において定義した元素を意味する。このような原料としては、B、Ni、Co、Mg、Fe、Ti、AlおよびCr等のM1およびM2の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、有機酸塩などが好ましい。
[原料混合工程]
原料混合工程は、リチウム化合物、マンガン酸化物を少なくとも一部として含むマンガン原料、置換元素成分の化合物等の原料を均一に混合させることができる方法であれば特に限定されず、従来公知の方法を適用することができる。例えば、ミキサーやシェイカーなどを用いることによりこれらの原料を均一に混合することができる。また、乾式又は湿式で混合しても構わないが、湿式で混合する方が原料の分散性がよいため好ましい。
原料混合工程にて得られる原料(又はスラリーに含まれる固形分としての原料)の粒度分布は、メジアン径で0.05〜10μmであることが好ましく、特に0.1〜1μmの範囲にあることが好ましい。メジアン径が大きすぎると、焼成後に未反応のマンガン原料が残存するようになり、放充電容量、サイクル特性が不充分となる場合があるため好ましくない。メジアン径が小さすぎると、粒子の凝集が顕著になり、装置のハンドリングが困難になるため好ましくない。
原料混合工程は、原料(又はスラリーに含まれる固形分としての原料)の粒度分布のメジアン径が適切な範囲となるように、これを粉砕する粉砕工程を含むことが好ましい。粉砕工程における粉砕方法は、乾式又は湿式で実施される従来公知の方法を適用することができる。例えば、乾式ではジェットミルやパルベライザーなどを使用することができ、湿式では、ビーズミル、サンドミル、ボールミルなどを使用することができる。特に、湿式のビーズミルは、粉砕速度が速く処理量が多いため生産効率が高くなり好ましい。また、原料を個々に粉砕して混合したり、原料の混合と粉砕を同時に行ったり、原料を混合した後粉砕してもよい。また、装置のハンドリングや生産性を考慮した場合、湿式で行うことが好ましい。
粉砕工程にて、粉砕するためにビーズを使用する場合、ビーズの種類は、好ましい粒度範囲に調節できるものであれば格別に限定されるものではない。具体的には、ガラス、アルミナ、ジルコニア等を原料としたビーズなどが使用可能である。特にジルコニアを原料としたビーズは、比重が大きいため粉砕速度が速く、摩耗が少ないため好ましい。金属のビーズなどは、金属成分のコンタミを招くため好ましくない。
原料混合工程にて、乾式の場合は、上記の操作を経てマンガン酸リチウムの前駆体が得られる。また、湿式の場合、スラリーを乾燥させることでマンガン酸リチウムの前駆体が得られる。乾燥方法は、スラリーから溶媒を除去することができるものであれば、従来公知の方法を適用することができる。例えば、スプレードライ、スラリードライ、減圧乾燥、真空乾燥などを使用することができる。特に、スプレードライは、連続式の乾燥方法であるため、生産効率が高く好ましい。また球状の粒子が得られることから、粒子の流動性がよくなりタップ密度が増加するため好ましい。
スプレードライを用いる場合、その運転条件は、本発明の目的を達成できるものであれば格別に限定されるものではない。スプレードライの噴霧方法は、回転ディスク法、加圧ノズル法、2流体ノズル法、4流体ノズル法など従来公知の方法を採用することができる。噴霧速度は、格別に制限されるものではないが、通常は噴霧速度0.5〜3L/min.の範囲で行われる。なお、回転ディスク式スプレードライヤーを使用する場合、ディスクの回転数は、例えば、10,000〜40,000rpmで処理されるが、この範囲に限定されるものではない。このときの乾燥温度は、スラリー濃度、処理速度等によっても異なるが、スプレードライヤーを使用する場合、例えば、スプレードライヤーの入口温度としては200〜400℃、出口温度80〜200℃などの範囲にある条件が好ましい。
[焼成工程]
焼成工程は、マンガン酸リチウムの前駆体を所定の焼成温度及び雰囲気にて焼成できるものであれば、従来公知のものを適応することができる。例えば、箱型焼成炉、ローラーハースキルンなどを使用して前記前駆体を焼成することができる。特に、ローラーハースキルンは、連続式の焼成炉であるため、生産効率が高く好ましい。
マンガン酸リチウムの前駆体を焼成する際に、それを充填する容器の材質は、ムライトコージェライトであることが好ましい。シリカ、又はアルミナなどの材質を使用すると、リチウム成分により容器が腐食されるため好ましくない。また、充填物の層高は、5〜30cmであることが好ましく、特に5〜20cmであることが好ましい。層高が低い場合、生産性が悪いため好ましくなく、層高が高い場合、焼成時の酸素の吸着や脱離を阻害し、原料が残留するため、初期放電容量、レート特性、サイクル特性などが低下するため好ましくない。また、同様の理由から、容器開口部の断面積に対する層高の比(層高/断面積)は、0.005〜0.035cm-1であることが好ましく、特に0.005〜0.02cm-1であることが好ましい。
焼成温度は650〜950℃であることが好ましく、さらには700〜900℃の範囲にあることがより好ましい。焼成温度が低いとマンガン酸リチウムの結晶化の固相反応が遅く、原料成分が残留するため放電容量、サイクル特性が低下するため好ましくない。また、焼成温度が高すぎると、酸素欠損型のマンガン酸リチウムが生成しやすくなり、サイクル特性の低下を招く可能性があるため好ましくない。
焼成工程にて得られたマンガン酸リチウムは、焼結によって粒子が融着し、塊状となるため、必要によって適切な粒度分布に調整することができる。例えば、ハンマーミル、ジョークラッシャー、石臼式粉砕機などを使用することで目標となる粒度分布に調節できる。
<本発明の正極活物質>
本発明の正極活物質について説明する。
本発明の正極活物質は、本発明のマンガン酸リチウムを用いた非水系電解質二次電池用正極活物質である。
本発明の正極活物質は、本発明のマンガン酸リチウムを80質量%以上含むことが好ましく、90質量%以上含むことがより好ましく、実質的に100質量%含む、すなわち本発明のマンガン酸リチウムから実質的になることがさらに好ましい。
本発明の正極活物質は、本発明のマンガン酸リチウムの他に、LTO(Li4Ti512)、後述する固体電解質、その他リチウムを含まない酸化物を含むことができる。また、これらに代表される物質を本発明のマンガン酸リチウムの表面に塗布したものを、本発明の正極活物質として用いることもできる。
<本発明の正極およびその製造方法>
本発明の正極は、本発明の正極活物質を用いてなるものであれば、例えば従来公知の正極と同様の態様であってよい。例えば、本発明の正極活物質に必要に応じて導電助剤、結着剤などを添加し混合したものからなる層を集電体上に形成してなるものが挙げられる。具体的には、本発明の正極活物質に導電助剤、結着剤およびN−メチルピロリドンなどの有機溶媒を混練してインク(スラリー)を調製し、このインクを集電体のアルミ箔に塗布し乾燥した後、ローラープレス機にかけることにより得ることができる。ローラープレス機にかけることによって、正極活物質と集電体との接触を良くすると共に正極活物質の密度を高めることができる。また、本発明の正極活物質に導電助剤および結着剤を充分混合したのち、ローラープレスでシート状に成形して正極を得ることができる。
ここで、導電助剤として、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛など)やアセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック系材料などが挙げられる。
また、結着剤として、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴム、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸などが挙げられる。
また、集電体についても限定されず、例えば従来公知のネット状、シート状、フィルム状のものを用いることができる。
<本発明の二次電池>
本発明の二次電池について説明する。
本発明の二次電池は、正極として本発明の正極を用いること以外は、通常のリチウムイオン二次電池と同様の構成であってよく、円筒型、角型、コイン型、ボタン型などであってよい。すなわち、正極、負極および非水系電解質を主たる電池構成要素とし、これら要素が、例えば電池缶内に封入されている。正極および負極はそれぞれリチウムイオンの担持体として作用し、充電時には、リチウムイオンが負極中に吸蔵され、放電時には負極から離脱する。
負極は特に限定されず、例えば従来公知の負極と同様の態様であってよい。例えば、負極活物質としては、リチウムやリチウム−アルミニウムで代表されるリチウム合金を用いることができ、また、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭などのリチウムイオンを可逆的に吸蔵・放出できる炭素系材料を用いることもできる。例えば集電体は、正極の場合と同様のものを用いることができる。
負極は、負極活物質がリチウムやリチウム合金の場合は、そのまま用いるか、あるいは集電体に圧着することによって製造することができる。また、負極活物質がリチウムイオンを吸蔵放出可能な炭素系材料(グラファイト、カーボンブラックなど)の場合は、必要に応じて正極の場合と同様の結着剤を負極活物質に添加して混合し、溶剤を用いてペースト状にし、得られた負極合剤含有ペーストを銅箔などからなる負極集電体に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成し、必要に応じて加圧成形する工程を経ることによって製造することができる。
非水系電解質としては有機系電解質、ポリマー電解質、固体電解質などを用いることができる。ここで、有機系電解質とはリチウム塩が非水溶媒に加えられたものであり、ポリマー電解質とは、リチウム塩が高分子化合物に加えられたものである。
ここで、リチウム塩としては、例えば、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiSCN、LiBr、LiI、Li2SO4、Li210Cl10、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252が挙げられる。これらの中でもLiBF4(四フッ化ホウ酸リチウム)は、電解質中に存在する水分との反応性がより低いので、安全性により優れ、サイクル特性、レート特性(高率放電特性)および初期特性などの優れたリチウム電池を得易い。
有機系電解質中のリチウム塩の濃度は0.1〜3.0mol/lが好ましく、0.2〜2.0mol/lがより好ましい。非水系電解質のイオン電導率が高くなり、非水系電解質中にリチウム塩が析出し難く、高性能な電池性能を備えるリチウム電池が得られるからである。
有機系電解質の非水溶媒としては、例えば従来公知のものを用いることができ、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネートおよびビニレンカーボネートの混合溶媒を好ましく使用することができる。エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトンおよびプロピレンカーボネートは、誘電率が高いことから、イオン伝導を確実に起こすことができ、さらに、非水溶媒にビニレンカーボネートを含有させることにより、充電時において、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトンおよびプロピレンカーボネートの分解を確実に抑制可能なビニレンカーボネート由来の皮膜を負極上に形成できるので、充電をより十分に行うことができる。
有機系電解質は、リチウム塩および非水溶媒の他に、さらに他の有機溶媒を含んでもよい。
非水系電解質をポリマー電解質とする場合には、可塑剤(非水電解液)でゲル化されたマトリクス高分子化合物を含むが、このマトリクス高分子化合物としては、ポリエチレンオキサイドやその架橋体などのエーテル系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリビニリデンフルオライドやビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素系樹脂などを単独、もしくは混合して用いることができる。
これらの中で、酸化還元安定性の観点などから、ポリビニリデンフルオライドやビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素系樹脂を用いることが好ましい。
ポリマー電解質の作製は特に限定されないが、例えば、マトリックスを構成する高分子化合物、リチウム塩および溶媒を混合し、加熱して溶融・溶解する方法が挙げられる。また、混合用有機溶媒に、高分子化合物、リチウム塩、および溶媒を溶解させた後、混合用有機溶媒を蒸発させる方法、重合性モノマー、リチウム塩および溶媒を混合し、紫外線、電子線または分子線などを照射して、重合性モノマーを重合させ、ポリマーを得る方法などを挙げることができる。
ポリマー電解質中の溶媒の割合は10〜90質量%が好ましく、30〜80質量%がより好ましい。このような割合であると、導電率が高く、機械的強度が強く、フィルム化しやすい。
固体電解質としては、例えばリチウムイオンを含む酸化物系急冷ガラス、硫化物ベースのオキシスルフィド系超イオン伝導ガラスなどのガラス系固体電解質、ポリエーテルなどの高分子に、Li塩が溶解・分散した高分子固体電解質などが挙げられる。
また高分子固体電解質は、溶媒成分を含むゲル状であってもよい。
本発明の二次電池は、正極と負極とが直接接触することを防ぐセパレータを有することが好ましい。
セパレータは特に限定されず、例えば従来公知のものを用いることができ、例えば織布、不織布、合成樹脂製微多孔膜などが挙げられる。合成樹脂製微多孔膜が好適であるが、なかでもポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗の面で好適である。具体的には、ポリエチレンおよびポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等である。
なお、非水系電解質として有機系電解質またはポリマー電解質を用いる場合、通常セパレータが使用されるが、固体電解質の場合、セパレータを使用せずに固体電解質をセパレータとしてもよい。
本発明の二次電池の製造方法は特に限定されず、例えば従来公知の方法で製造することができる。例えば、リチウム電池用セパレータを介して本発明の正極と前記負極とを積層する前または積層した後に非水系電解質を注液し、最終的に、外装材で封止することによって製造することができる。外装材としては、例えば、ニッケルメッキした鉄、ステンレススチール、アルミニウム、金属箔を樹脂フィルムで挟み込んだ構成の金属樹脂複合フィルム等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例における分析方法を以下に示す。
[格子定数測定方法]
マンガン酸リチウムとケイ素粉末を混合し、X線回折装置(株式会社リガク製「MultiFlex」)を使用してX線回折測定を行った。得られたX線回折パターンに現れた、立方晶のスピネル構造に帰属される15〜90degのピークから最小二乗法により格子定数を求めた。なお、内部標準であるケイ素を基準として、スピネル構造に帰属されるピークの回折角を補正した。X線回折における測定条件等は以下のとおりとした。
X線源:Cu
電圧:40kV
電流:40mA
検出器:シンチレーションカウンター
スリット:DS 1deg.、SS 1deg.、RS 0.15mm
サンプリング:0.01deg.
FIXED TIME:1s
[比表面積測定方法]
比表面積は窒素吸着法(BET1点法)により算出した。具体的には、比表面積測定装置(mountech製、Macsorb1220)を用いて、本発明のマンガン酸リチウムを測定セルに入れ、窒素ガス気流中、400℃以下の温度で40分間脱ガス処理を行った後、窒素30容積%とヘリウム70容積%の混合ガス気流中で液体窒素温度に保ち、窒素を試料に平衡吸着させた。そして、上記混合ガスを流しながら試料の温度を徐々に室温まで上昇させ、その間に脱離した窒素量を測定し、測定後の試料重量で割ることで試料の比表面積を算出した。
[本発明のマンガン酸リチウムのメジアン径測定方法]
初めに、室温大気中で、マンガン酸リチウムをヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に添加し、超音波分散し撹拌することで分散させてスラリーとした。次に、このスラリーを80〜90%の透過率となるように調節した後、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所:LA−950v2)を用いて積算粒度分布(体積比率)を測定し、メジアン径を算出した。
[原料スラリーのメジアン径および最大粒子径の測定方法]
原料スラリーにヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を添加し、超音波分散および撹拌によって分散させ、30〜60%の透過率となるように調節した後、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所:LA−950v2)を用いて屈折率2.20の条件で積算粒度分布(体積基準)を測定し、メジアン径および最大粒子径を算出した。
[リチウムイオン二次電池の作成方法]
初めに、本発明のマンガン酸リチウムを85質量%、アセチレンブラックを7.5質量%、ポリフッ化ビニリデンを7.5質量%の割合で秤量し、ノルマルメチルピロリドンに分散させて合剤を得た。そして、得られた合剤を約0.04mmの厚さとなるようにAl箔上に塗布して、約110℃で真空乾燥した後、14mmφのポンチを用いて打ち抜き、正極を作製した。
次に、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比で1:1となるように混合して非水溶液を得た後、LiPF6を添加して、LiPF6濃度が1mol/Lの非水電解液を得た。
次に、得られた正極を、露点−60℃以下に管理されたAr雰囲気のグローブボックス内で、2032型コインセルに配置し、さらにセパレータとしてポリプロピレン不織布および負極として金属リチウム箔(厚さ0.2μm)を積層した後、非水電解液を十分に含浸させて、コイン缶をかしめ、リチウムイオン二次電池を得た。
このようにして作成したリチウムイオン二次電池について、初期充電容量、初期放電容量、レート特性、サイクル特性を評価した。各々について以下に具体的に示す。
[初期充電容量、初期放電容量及びクーロン効率、3.2V容量]
上記のようにして得られたリチウムイオン二次電池について、前述の方法で測定した。すなわち、本発明のマンガン酸リチウムの重量に対して電流密度15mA/gとなるよう定電流で、充電電位4.3Vまで充電し、放電電位3.0Vまで放電し、初期充電容量および初期放電容量を測定した。また、得られた初期放電容量の放電カーブから3.0〜3.2Vに該当する容量を読み取り、3.2V容量とした。さらに、測定により得られた初期充電容量および初期放電容量を用いて、次式からクーロン効率を算出した。
クーロン効率(%)=初期放電容量/初期充電容量×100
[レート特性]
前述の方法でレート特性を測定した。
すなわち、初期充電容量及び初期放電容量の測定が終了したリチウムイオン二次電池について、電流密度を15mA/gで充電電位4.3Vまで充電し、1500mA/gで放電電位3.0Vで放電し、その時の放電容量を測定した。そして、レート容量維持率を次式により求めた。
レート容量維持率(%)=(1500mA/g放電容量)/(初期放電容量)×100
[サイクル特性]
前述の方法でサイクル特性を測定した。
すなわち、試験用電池を55℃の恒温槽に設置し、電流密度を150mA/gとした以外は上記の充放電試験における初期放電容量の測定と同様に、充電電位4.3Vまで、放電電位3.0Vまでの電位規制の条件で100回の充放電試験を行い、サイクル容量維持率を次式により求めた。
サイクル容量維持率(%)=(100回目の放電容量/1回目の放電容量)×100
実施例及び比較例を以下に示す。
[実施例1]
リチウム源としてLiOH・H2O、マンガン源としてMnO2及びMn34、アルミニウム源としてAl23、ホウ素源としてH3BO3を用意し、それぞれの原料を、最終的に得られるリチウムの組成がLi1.07Mn1.80Al0.100.034となり、かつMnO2とMn34の質量比が0.25:0.75となり、さらに原料総質量が10kgとなるように秤量した。そして、懸濁槽へ純水20Lを投入し、撹拌しながら、上記原料の全量を投入し、原料スラリーを調製した。このとき、原料スラリーの原料濃度は、33.3質量%であった。
原料スラリーをメジアン径が0.39μm、最大粒子径が2.27μmになるまでビーズミルを用いて湿式粉砕し、前駆体スラリーを得た。前駆体スラリーに純水を20L添加し、撹拌混合して、原料濃度が20.0質量%となるよう調整した。
前駆体スラリーはアトマイザー式スプレードライヤーにより乾燥造粒を行った。このスプレードライヤーに使用する乾燥ガスは、電気ヒーターにより加熱した空気を用いた。また、乾燥ガスの入口温度は275℃に調整し、出口温度が110℃となるようスラリー供給量を調整し、アトマイザー回転数は25、000rpmとした。このような噴霧乾燥を行うことで、マンガン酸リチウムの前駆体を得た。
得られた前駆体を外寸320mm×320mm×120mmHのムライトコージェライト製サヤに8.6kg充填し、ローラーハースキルンにて850℃で6時間、大気雰囲気下で焼成して目標組成のマンガン酸リチウムを得た。
得られたマンガン酸リチウムについて、前述した分析方法で各種分析を行った。結果を第1表に示す。
[実施例2]
Mn原料として、MnO2とMn34との質量比が0.50:0.50となるように秤量したこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行い、同様の方法で各種分析を行った。結果を第1表に示す。
[比較例1]
Mn原料としてMnO2のみを使用したこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行い、同様の方法で各種分析を行った。結果を第1表に示す。
[比較例2]
Mn原料としてMn34のみを使用したこと以外は、全て実施例1と同様の操作を行い、同様の方法で各種分析を行った。結果を第1表に示す。
Figure 0006177554
Figure 0006177554

Claims (5)

  1. MnO2およびMn34からなり、MnO2およびMn34の合計質量に対するMnO2の質量の比(百分率)が25〜50質量%であり、マンガン原子の平均価数(Z1)が3≦Z1<4であるマンガン原料を得る工程と、前記マンガン原料を含むすべての原料を混合した後に湿式粉砕する工程と、を備え、下記式で表されるマンガン酸リチウムが得られる、マンガン酸リチウムの製造方法。
    式:Li(x+y)Mn(2-y-p-q)Alpq4(ただし、式において、1.0≦x<1.2、0≦y≦0.2、1.0≦x+y≦1.2、0<p≦1.0、0.0005≦q≦0.1である。
  2. マンガン酸リチウムにおけるマンガン原子の平均価数(Z2)に対する、前記マンガン原料におけるマンガン原子の平均価数(Z1)の比(Z3)が、80≦Z3≦100である、請求項1に記載のマンガン酸リチウムの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法によってマンガン酸リチウムを得た後、それを用いて正極活物質を得る、正極活物質の製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法によって正極活物質を得た後、それを用いてリチウムイオン二次電池用正極を得る、リチウムイオン二次電池用正極の製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法によってリチウムイオン二次電池用正極を得た後、そのリチウムイオン二次電池用正極と、負極と、電解液とを用いてリチウムイオン二次電池を得る、リチウムイオン二次電池の製造方法。
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