以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
本実施形態では、携帯型通信端末装置(携帯端末)を用いてジョブを作成する際に、MFPから課金テーブルを取得し、ジョブの料金を見積もってからジョブを送信して実行するまでの処理と、課金テーブルを更新する処理を説明する。本実施形態では、近距離無線通信としてNFC(Near Field Communication)を用いた例を説明する。NFC以外でもTransferJet(商標登録)など、近接無線通信方式を用いた通信でも良い。本実施形態において、NFCは、通信速度が比較的遅いが確実に相手を特定できる通信方式として用いられる。
図1は、本実施形態における画像形成システムの構成を表した図である。ネットワーク100を中心に携帯型通信端末装置200、MFP300が相互に通信可能に接続されている。携帯型通信端末装置200は、認証方法、通信速度が異なる少なくとも2種類以上の無線通信方式を実現できる装置である。携帯型通信端末装置200は、PDA(Personal Digital Assistant)などの個人情報端末、携帯電話、デジタルカメラ、スマートホンなど、印刷対象となるファイルを扱える装置であれば良い。
MFP300は、原稿台に原稿を載せて原稿を光学的に読み取る読取機能と、インクジェットプリンタなどの印刷部を用いた印刷機能とを有している。また、MFP300は、その他のファクス機能や電話機能を有していても良い。ネットワーク100とMFP300は、有線LANもしくはWireless LAN(WLAN)により接続されている。ネットワーク100と携帯型通信端末装置200は、WLANにより接続されている。携帯型通信端末装置200とMFP300は、共にWLANの機能を有し、相互認証をすることによってピアツーピア(P2P)通信が可能となる。
図2は、携帯型通信端末装置200の外観を表した図である。本実施形態では、携帯型通信端末装置200として例えばスマートホンが用いられる。スマートホンとは、携帯電話の機能の他に、カメラや、ネットブラウザ、メール機能などを搭載した多機能型の携帯電話端末のことである。NFCユニット201は、NFCを用いて通信を行う部分であり、実際にNFCユニット201を相手先のNFCユニットに10cm程度以内に近づけてタッチする(若しくは近接する)ことで通信を行うことができる。WLANユニット202は、WLANで通信を行うためのユニットであり、携帯型通信端末装置200内に設けられている。表示部203は、LCD方式の表示機構を備えたディスプレイである。操作部204は、タッチパネル方式の操作機構を備えており、ユーザのボタン押下を検知する。代表的な操作方法として、表示部203がソフトウェアキー等の表示を行い、ユーザが操作部204上でボタンを押下すると、その押下に応じたイベントが発行される。電源キー205は、電源のオン/オフの切り換えを行う際に用いられる。
図3(a)及び(b)は、MFP300の外観を表した図である。原稿台301は、ガラス状の透明な台であり、原稿を置いてスキャナで読み取る時に使用される。原稿蓋302は、スキャナで読み取りを行う際に読取光が外部に漏れないようにするための蓋である。印刷用紙挿入口303は、様々なサイズの用紙をセットするための挿入口である。ここにセットされた用紙は、一枚ずつ印刷部に搬送され、所望の印刷が行われると印刷用紙排出口304から排出される。原稿蓋302の上部には、操作表示部305およびNFCユニット306が設けられている。操作表示部305は、十字キーや開始キーなどのハードウェアキーと、LCD方式の表示部を備えている。NFCユニット306は、近接無線通信を行うためのユニットで、ユーザが携帯型通信端末200を実際にMFP300に近接させてタッチする部分である。ここで、NFCユニット306から約10cmが接触(タッチ)の有効距離である。WLANアンテナ307は、WLANで通信するためのアンテナを含む。
図4は、携帯型通信端末装置200のブロック図を表した図である。携帯型通信端末装置200は、装置のメインの制御を行うメインボード401と、WLAN通信を行うWLANユニット417と、NFC通信を行うNFCユニット418と、Bluetooth(商標登録)通信を行うBTユニット421を含む。メインボード401のCPU402は、システム制御部であり、携帯型通信端末装置200全体を統括的に制御する。ROM403は、CPU402が実行する制御プログラムや組み込みオペレーティングシステム(OS)プログラム等を記憶する。本実施形態では、ROM403に格納されている各制御プログラムは、ROM403に格納されている組み込みOSの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ等のソフトウェア制御を行う。CPU402は、ROM403に記憶された制御プログラムをRAM404に読み出して実行することにより、後述するフローの携帯型通信端末装置200の動作を実現する。
RAM404は、SRAM(static RAM)等で構成され、プログラム制御変数等を記憶し、また、ユーザが登録した設定値や携帯型通信端末装置200の管理データ等を記憶する。RAM404には、各種ワーク用バッファ領域も設けられている。画像メモリ405は、DRAM(dynamic RAM)等で構成され、通信部を介して受信した画像データや、データ蓄積部412から読み出した画像データをCPU402で処理するために一時的に記憶する。
不揮発性メモリ422は、フラッシュメモリ(flash memory)等で構成され、電源がオフされた後でも保存しておきたいデータを記憶する。本実施形態においては、MFP300から取得した課金テーブルは、不揮発性メモリ422に保存される。本実施形態における課金はチャージ方式で実行され、ユーザは、一定の金額を専用のアプリケーションを用いて携帯型通信端末装置200に予め保持しておく。ユーザは、サービスを利用する際にNFCユニット418を用いて所定の金額を支払う。不揮発性メモリ422には、その他、電話帳データなども記憶されている。不揮発性メモリ422の詳細を後ほど図16を用いて例示する。
携帯型通信端末装置200のメモリ構成は上記に限定されるものではなく、例えば画像メモリ405とRAM404を共有させても良く、データ蓄積部412にデータのバックアップなどを行うようにしても良い。本実施形態では、DRAMを用いているが、ハードディスクや不揮発性メモリ等を使用するようにしても良い。
データ変換部406は、ページ記述言語(PDL)等の解析や、色変換、画像変換などのデータ変換を行う。電話部407は、電話回線の制御を行い、スピーカ部413を介して入出力される音声データを処理することにより電話通信を実現する。操作部408は、図2で説明した操作部204の信号を制御する。GPS(Global Positioning System)409は、携帯型通信端末装置200の現在の緯度や経度情報等を取得する。表示部410は、図2で説明した表示部203の表示内容を電子的に制御しており、各種入力操作の受付や、MFP300の動作状況やステータス状況の表示等を行う。
カメラ部411は、レンズを介して入力された画像を電子的に記録して符号化する機能を有している。カメラ部411で撮影された画像は、データ蓄積部412に保存される。スピーカ部413は、電話機能のための音声を入力または出力する機能や、その他アラーム通知などの機能を実現する。電源部414は、携帯可能な電池を含み、その制御をおこなう。ここで、電源状態として、例えば、電池に残量が無い電池切れ状態、電源キー205を押下していない電源OFF状態、通常起動している起動(電源ON)状態、起動しているが省電力モードである省電力状態がある。
携帯型通信端末装置200は、WLAN、NFC、BlueTooth(商標登録)の3種類により、各無線通信を行うことができる。また、それらの構成により、MFPなどの他デバイスとのデータ通信を行うことができる。データ通信の際には、携帯型通信端末装置200は、データをパケット形式に変換し、他デバイスにパケット送信を行う。逆に、携帯型通信端末装置200は、外部の他デバイスからパケットデータを受信し、処理可能なデータに変換してCPU402に対して出力する。例えば、携帯型通信端末装置200は、まずNFCを用いてWLANやBluetoothの接続情報を送り、NFC通信を終えてから、WLANやBluetoothのような比較的高速な通信方法に切り替えて画像データ等を送信する。WLANユニット417、NFCユニット418、BTユニット421は、それぞれバスケーブルなどを介して接続されている。WLANユニット417、NFCユニット418、BTユニット421は、各通信規格に準拠した無線通信を実現する。NFCユニットの詳細は、図6において後述する。上記構成要素403〜414、417、418、421、422は、システムバス419を介して相互に接続されており、CPU402により制御される。
図5は、MFP300の概略構成を示すブロック図である。MFP300は、装置のメインの制御を行うメインボード501と、WLAN通信を行うWLANユニット513と、NFC通信を行うNFCユニット517と、Bluetooth通信を行うBTユニット518とを含む。
メインボード501のCPU502は、システム制御部であり、MFP300全体を統括的に制御する。ROM503は、CPU502が実行する制御プログラムや組み込みオペレーティングシステム(OS)プログラム等を記憶する。本実施形態では、ROM503に記憶されている各制御プログラムは、ROM503に記憶されている組み込みOSの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ等のソフトウェア制御を行う。CPU502は、ROM503に記憶された制御プログラムをRAM504に読み出して実行することにより、後述するフローのMFP300の動作を実現する。制御プログラムには課金制御を行うものがあり、NFCユニット517を用いて携帯型通信端末装置200との間で、課金のための制御コマンドの送受信を可能とする。
RAM504は、SRAM(static RAM)等で構成され、プログラム制御変数等を記憶し、また、ユーザが登録した設定値やMFP300の管理データ等を記憶する。また、RAM504には、各種ワーク用バッファ領域も設けられている。不揮発性メモリ505は、フラッシュメモリ(flash memory)等で構成され、電源がオフされた時でも保持する必要があるデータを記憶する。そのデータとは、例えば、ネットワーク接続情報、ユーザデータなどである。不揮発性メモリ505の詳細を図8を用いて後ほど例示する。画像メモリ506は、DRAM(dynamic RAM)等で構成され、各通信ユニットを介して受信した画像データや、符号復号化処理部512で処理された画像データなどを蓄積する。また、携帯型通信端末装置200のメモリ構成と同様に、MFP300のメモリ構成は上記に限定されるものではなく、例えば画像メモリ506とRAM504を共有させても良い。本実施形態では、画像メモリ506にDRAMを用いているが、ハードディスクや不揮発性メモリ等を用いるようにしても良い。データ変換部507は、ページ記述言語(PDL)等の解析や、画像データからプリントデータへの変換などを行う。
読取部510は、CISイメージセンサ(密着型イメージセンサ)により原稿を光学的に読み取る。読取制御部508は、電気的な画像データに変換した画像信号を、不図示の画像処理制御部を介して、2値化処理や中間調処理等の各種画像処理を施し、高精細な画像データを出力する。操作部509、表示部511は、ユーザが操作を行うための各種設定キーや、表示を行うLCD等を含む。符号復号化処理部512は、MFP300の処理対象の画像データ(JPEG、PNG等)に対して符号復号化処理や拡大縮小処理を行う。
給紙部514は、印刷のための用紙を保持する。記録制御部516からの制御により、給紙部514から給紙を行う。複数種類の用紙を保持するために、複数サイズの用紙を保持可能な給紙部が給紙部514に設けられていても良い。そして、記録制御部516により、いずれの給紙部から給紙を行うかの制御が行われる。
記録制御部516は、印刷される画像データに対して、不図示の画像処理制御部を介して、スムージング処理、記録濃度補正処理、色補正等の各種画像処理を施し、高精細な画像データに変換して記録部515に出力する。また、記録制御部516は、印刷部の情報を定期的に読み出してRAM504に記憶された情報を更新することもできる。例えば、記録制御部516により、インクタンクの残量や記録ヘッドのノズル状態などが更新される。MFP300にも携帯型通信端末装置200と同様に、無線通信するための構成が3種類搭載されている。上記構成要素502〜516は、システムバス519を介して相互に接続されており、CPU502により制御される。
図6は、NFCユニット418やNFCユニット517で使用されているNFCユニットの詳細を説明した図である。NFC通信について説明する。NFCユニットによる近接無線通信を行う場合、初めにRF(Radio Frequency)フィールドを出力して通信を開始する装置をイニシエータと呼ぶ。また、イニシエータの発する命令に応答して、イニシエータとの通信を行う装置をターゲットと呼ぶ。
ここで、パッシブモードとアクティブモードについて説明する。NFCユニットの通信モードには、パッシブモードとアクティブモードが存在する。パッシブモードでは、ターゲットは、イニシエータの命令に対し、負荷変調を行うことで応答する。そのとき、イニシエータから発生されたRFフィールドによりターゲットのコイルに流れた電流が電力として用いられるため、ターゲットにはAC電源や電池からの電力の供給が不要である。一方、アクティブモードでは、ターゲットは、イニシエータの命令に対し、ターゲット自らが発するRFフィールドによって応答する。そのため、ターゲットに電力の供給が必要となる。アクティブモードは、パッシブモードと比較して通信速度を高速にできるという特徴がある。
以下、NFCユニット600の構成について図6を参照しながら説明する。NFCユニット600は、NFCコントローラ部601と、アンテナ部602と、RF部603と、送受信制御部604と、NFCメモリ605と、電源606と、デバイス接続部1007とを含む。アンテナ部602は、他のNFCデバイスから電波やキャリアを受信したり、他のNFCデバイスに電波やキャリアを送信する。RF部603は、アナログ信号をデジタル信号に変復調する機能を備えている。RF部603は、シンセサイザを備えていて、バンドやチャネルの周波数を識別し、周波数割り当てデータにより、バンドやチャネル制御を行う。送受信制御部604は、送受信フレームの組み立て及び分解、プリアンブルの付加及び検出、フレーム識別など、送受信に関する制御を行う。送受信制御部604は、NFCメモリ605の制御も行い、各種データやプログラムをNFCメモリ605に対して読み書きすることができる。
アクティブモードとして動作する場合、電源606を介して電力の供給を受ける。NFCコントローラ部601は、デバイス接続部607を介して本体側と通信を行ったり、アンテナ部602を介して送受信されるキャリアにより、通信可能な範囲にある他のNFCデバイスと通信する。パッシブモードとして動作する場合、アンテナ部602を介して他のNFCデバイスからキャリアを受信して電磁誘導により他のNFCデバイスから電力の供給を受け、キャリアの変調により当該他のNFCデバイスとの間で通信を行ってデータを送受信する。そのような構成により、MFP300が例えば省電力状態や電源OFF状態であっても、携帯型無線通信端末200とMFP300は相互に、NFCメモリ605内部のデータ等を送受信することができる。
図7は、MFPのNFCメモリ605の内部構造を表した図である。図7(a)は、NFCメモリ605の全体像を表している。図7は、NFCメモリ605に格納されている情報のうち、本実施形態の動作を説明するのに必要な項目のみを示しており、実際にはファイルシステム、セキュリティ情報などのその他の項目も格納されている。図7(b)は、課金テーブルA711の詳細を示す図である。課金テーブルB713やその他の課金テーブルも同様の構成である。
MFP識別子701は、MFPを一意に特定するためのIDであり、例えば装置のシリアル番号であったり、本実施例の課金サービスの体系で一意に決められた番号などが装置固有の情報として保持されている。携帯型通信端末装置200は、MFP識別子701を用いて、通信するMFPを一意に認識することができる。ジョブリスト702は、携帯型通信端末装置200から送信されたジョブを格納する場所であり、ジョブ情報703とハンドオーバー情報704を含む。ジョブ情報703は、例えばプリントジョブであれば用紙のサイズや用紙の種類、画像ファイルの指定、画像補正情報などが指定されており、この情報により、MFP300は、印刷する内容を決定することができる。ハンドオーバー情報704には、画像ファイルの格納先が格納されている。ここで、ジョブに用いる画像ファイルなどのサイズが大きい場合がある。ハンドオーバーとは、その場合まずNFCなどの比較的低速な近接無線通信方式によりジョブに関する設定情報と画像ファイルの格納先への接続情報を送信し、その後WLANやBluetoothなど比較的高速な通信方式に切り替える方式のことである。
課金テーブル取得者リスト705は、課金テーブルを取得したユーザの履歴がリストとして保持されている。リストには、例えば、携帯型通信端末装置200に設定されているユーザ名、取得日時、識別子が格納されている。識別子とは、携帯型通信端末装置200が一意に特定できる情報であり、例えば、シリアル番号や、携帯型通信端末装置200の電話番号である。
ユーザに適合する課金テーブルを選択するアルゴリズムは、課金テーブル選択基準708、課金テーブル(710、712、714等)、特定情報識別子1600を用いて行われる。特定情報識別子1600は、携帯型通信端末装置200のROM403に格納されている、課金をする際に基準にする識別子(識別情報)であり、部門IDやユーザーID、アプリID、クーポンID等を含む。そのような構成により、例えばユーザー毎や部門毎、クーポンの有無や種類に応じて異なる課金テーブルを割り当てることができる。詳細は図17において後述することにし、ここでは、その概略を説明する。
課金テーブル選択基準708には、課金テーブルをどのような基準で選択するかについての情報が格納されている。例えば、「部門ID=2」、「ユーザーID=0」、「アプリID=1」、「クーポンID=0」という情報が格納されている。ここで、数字が0以外の項目に基づいて条件に一致する課金テーブルが選択される。また、数字が大きい項目の基準が優先して採用される。
課金テーブルリスト709は、選択候補となる課金テーブルがリストで格納されている。各課金テーブルは、課金テーブル識別子と対応付けられている。課金テーブル識別子は、複数桁の数字からなり、例えば、「1***_****_000*_****」である。ここで、「*」は、ワイルドカードである。それら16桁は、4桁ずつ項目が割り当てられており、それぞれ部門ID、ユーザID、アプリID、クーポンIDを表わしている。デフォルト課金テーブル識別子714には、デフォルトということが分かる特別な値が記憶されており、例えば、「0000_0000_0000_0000」である。デフォルト課金テーブル715は、条件に一致する課金テーブルが見つからなかった時などに用いられる課金テーブルである。
図7(b)は、課金テーブルの一例としての課金テーブルA711を示す図である。図7(b)に示すように、プリント、スキャン、ファクスといったジョブの種類毎に課金の設定条件が格納されている。課金テーブル設定日時716には、課金テーブルが設定された日時が格納されている。課金テーブル設定者717には、課金テーブルを設定したユーザ名が格納されている。プリントジョブ718のサイズ別料金719には、プリントする用紙のサイズ別の課金テーブルであり、例えばA4=10円、A3=30円といった情報が格納されている。用紙種別料金720には、プリントする用紙の種類別の課金テーブルであり、例えば光沢紙=1.5倍、普通紙=1.0倍、再利用紙=0.8倍といった情報が格納されている。印刷モード別料金721には、様々な印刷モードに対する追加料金設定であり、例えばきれいモード=2倍、顔明るく補正=10円、ステイプル処理=5円といった情報が格納されている。よって、例えばA3の光沢紙に印刷する場合で、顔明るく補正を行った場合、課金額は、30円×1.5+10円=55円というように算出される。
スキャンジョブ722のサイズ別料金723は、プリントジョブと同様である。読取解像度別料金724は、スキャンする解像度別に設定された課金テーブルであり、75dpi=0.5倍、300dpi=1.0倍、600dpi=2.0倍といった情報が格納されている。送信手段別料金は、スキャンした画像をどのように送るかで料金が決められている。例えば、ユーザ持参のメモリカードの場合は0円、電子メールで送信する場合は5円、MFPが設置されている店舗が提供するCDメディアを使う場合は100円などと決められている。よって、例えばA3の用紙を75dpiでスキャンして所望の宛先に電子メールで送信する場合には、課金額は、30円×0.5+5円=20円と算出される。
ファクスジョブ726のサイズ別料金727も、プリントジョブやスキャンジョブと同様である。通信時間料金728には、10円/分といった情報が格納されている。オプション料金729には、再送設定5円、同報設定5円といった情報が格納されている。よって、例えばA4のファクス原稿を5枚送信し、3分かかり、再送設定をした場合には、課金額は、10円×5枚+10円×3分+5円=85円と算出される。
図7に示すMFP300のNFCメモリ605内の課金テーブルに関する情報は、NFC通信によって携帯型通信端末装置200に適宜取得されていく。携帯型通信端末装置200は、取得された課金テーブルに関する情報を、携帯型通信端末装置200の不揮発性メモリ422にリストとして保存する。不揮発性メモリ422の容量に応じて、保持可能な課金テーブル数を設定することができる。不揮発性メモリ422の詳細は図16を用いて後述する。
図8は、MFPの不揮発性メモリ801の内部構造を表した図である。ユーザデータ802には、ユーザに関する情報が格納されており、例えば設定情報、FAXや電話番号、通信履歴、ネットワーク情報などが格納されている。受信ジョブ803には、携帯型無線端末装置200で見積もりを行った後に送信されたジョブをMFP300が受信して格納する。ジョブ情報A804には、ジョブについての設定や画像、送信先などが格納されている。見積もり料金805には、携帯型通信端末装置200が見積もった料金が格納されている。使用課金テーブル806には、見積もりの際に使用した課金テーブルの課金テーブルIDが格納されている。課金テーブルに関する情報810には、図7のMFP識別子701〜オプション領域729で説明した情報と同じ情報が格納されている。NFC以外の通信方式で課金テーブルを送受信したり、CPU502により課金テーブルを更新等する場合には、図8で示す不揮発性メモリ801に記憶されている情報を使用する。設定情報811には、MFP300の設定に関する情報が格納されている。
ここで、図16を説明する。図16(a)は、携帯型通信端末装置200の不揮発性メモリの内部構成のうち、本実施形態の動作に関係する部分を特に抜粋したものである。特定情報識別子1600は、課金をする際に基準にする識別子(識別情報)であり、例えば部門ID1601、ユーザーID1602、アプリID1603、クーポンID1604を含む。そのような構成により、部門毎やユーザー毎に異なる課金テーブルを割り当てることができ、例えば会社で役職によって課金額を変えたり、学校で先生と生徒で課金の額を変えたり、部門Aと部門Bだけ安い料金を割り当てたりすることができる。また、アプリIDは、例えば携帯型通信端末装置200のプリントアプリ毎に別IDが割り当てられており、特定のアプリを使っている場合は課金額を割り引いたりすることができる。例えば、MFP300の製造者が提供しているアプリケーションのIDについては、他のアプリよりも課金額が安くなるようにテーブルを作成しておく。
また、クーポンID1604は、例えば特定のアンケートに答えた場合だけ適用される特別料金や、特定商品を購入した時に付与される特別割引券などを実現することができる。なお、このような各種のIDは携帯型通信端末装置200に必ず格納されている必要はなく、例えば部門IDのみ格納されていてもよいし、またクーポンIDはクーポンを取得したときのみ格納される。
MFP課金情報A1605は、MFP300から取得した課金情報を取得履歴として格納しておくエリアである。図16(b)に示すように、MFP課金情報A1605は、取得したMFPのMFP識別子1606、課金テーブル選択基準1607、課金テーブルA識別子1608、課金テーブルA1609、および取得日1610を含む。このように、一度取得したMFP課金情報A1605をリストで携帯型通信端末装置200に記憶しておくことで、課金テーブルのMFP300からの取得に失敗した場合でも、過去に取得した課金テーブルを基に課金額を算出することができる。
次に、図17を参照して、特定情報識別子1600、課金テーブル選択基準708、課金テーブルA識別子710の3つのパラメータから課金テーブルを選択するアルゴリズムを5つの例を用いて説明する。本実施形態では、課金テーブル選択基準は4桁の数値で構成されているが、ユーザの利用形態に合わせて桁数を変更したり、または一致判断の方式を変更しても良い。図17(a)の例では「1000」となっていて順に「部門ID」、「ユーザID」、「アプリID」、「クーポンID」が割り当てられている。その4桁の数値においては、0以外の数字の桁が考慮され、その数字が大きい桁がより優先されて考慮される。従って、図17(a)の課金テーブル選択基準「1000」は、部門IDだけが考慮されるということを表わしている。また、図17(b)の課金テーブル選択基準「1002」は、クーポンIDが最優先で考慮され、次に部門IDが考慮されるということを表わしている。
課金テーブル識別子は16桁の数字からなり、例えば課金テーブルA識別子は、「1***_****_****_****」である。ここで、「*」は、ワイルドカードの意味で使われている。この場合、部門IDが「1***」のユーザに対しては、課金テーブルAが適用されるということを表わしている。つまり、特定情報識別子の例1の部門IDは「1567」であるので、課金テーブルAが適用される。また、課金テーブルB識別子は、「2***_****_****_****」である。この場合、部門IDが「2***」のユーザに対しては、課金テーブルBが適用されるということを表わしている。つまり、特定情報識別子の例2の部門IDは「2567」であるので、課金テーブルBが適用される。
特定情報識別子の例3では、まず、クーポンIDが一致する課金テーブル識別子の有無を判定すると、存在しないと分かる。なお、ID「0000」の場合、そのIDに対応する識別子が存在しないことを示してもよい。例えばクーポンID「0000」の場合、携帯情報処理端末がクーポンを取得していないことを示してもよい。そして、携帯情報処理端末がクーポンを取得したときに、そのクーポンのIDにより特定情報識別子のクーポンIDが更新される。
次に、部門IDが一致する課金テーブル識別子の有無を判定すると、特定情報識別子の例3の部門IDは「1567」であるので、課金テーブルAが適用される。特定情報識別子の例4では、まず、クーポンIDが一致する課金テーブル識別子の有無を判定すると、特定情報識別子の例4のクーポンIDは「9999」であるので、課金テーブルBが適用される。特定情報識別子5の例では、まずクーポンIDが一致する課金テーブル識別子の有無を判定すると、存在しないと分かる。次に、部門IDが一致する課金テーブル識別子の有無を判定すると、存在しないと分かる。ユーザID、アプリIDは考慮しないので、一致する課金テーブルは存在しないということが分かる。この場合は、デフォルトの課金テーブル715が適用される。
なお、MFPの管理者は課金テーブル選択基準708、課金テーブルリスト709を自由に設定変更することができる。設定変更する際には、携帯型通信端末装置200のユーザが実施するジョブに対して一意の課金テーブルが取得できるように設定変更すべきである。しかし、何らかの設定ミスなどによって例えば一致する課金テーブルが2つ以上該当する設定値にしてしまった場合は、MFPの管理者に対して設定変更に問題があることを通知したり、またはデフォルトの課金テーブルを適用するなどしても良い。また、MFPのプログラムとして、一致する課金テーブルが一意であるようにチェックする機能を有しても良い。
本実施形態においては、以上のような課金テーブル選択アルゴリズムを実行することで、ユーザは複数の課金テーブルの中から自分の条件に一致する課金テーブルを即座に知ることができる。
図9は、携帯型通信端末装置200がMFP300から課金テーブルを取得してから、プリントジョブを実行するまでのフローを示す図である。なお、図9、および後述する図10のフローにおける携帯型通信端末装置200、MFP300のそれぞれによる処理に対応するプログラムが、携帯型通信端末装置200のROM403、MFP300のROM503にそれぞれ格納されている。そして、携帯型通信端末装置200のCPU402、MFP300のCPU502がそれぞれ、RAM404、RAM504上で実行することにより、図9、図10に示す処理が実現される。
ただし、NFCのパッシブモードにおけるターゲットとして動作する場合、CPUの動作がなくても、イニシエータがターゲットとしてのNFCユニットのメモリからデータを読み出す、または書き込むことで、データの通信を行うことができる。
S901において、携帯型通信端末装置200は、ジョブを実行したいMFP300に対して、NFC通信を介して課金テーブル取得要求を送信する。なお、S901において携帯型通信端末装置200は、課金テーブル取得要求とともに(もしくは要求に含ませて)、特定情報識別子1600をMFP300に送信する。S902において、MFP300は、携帯型通信端末装置200に課金テーブルを送信する。なお、図9の例においてMFP300は、S901において取得した特定情報識別子1600に該当する課金テーブルを、図17に示した処理により選択する。そして、その選択された課金テーブルを携帯型通信端末装置200に対して送信する。ここで、NFC通信を用いることの利点として、NFCでは通信範囲が近距離に限定されるため、事前の複雑な通信設定無しに確実に目前のMFP300を指定することができることにある。S902において、携帯型通信端末装置200は、MFP300のNFCメモリ605内にある課金テーブルを取得する。
S903において、携帯型通信端末装置200は、取得した課金テーブルを使用して、課金額を表示部410に表示する。図14は、その際に、表示部410に表示される画面の一例である。S901を実行する前にジョブを作成した場合は、図14(a)のように表示される。ここでは作成したジョブがリスト上に表示されるが、課金額はまだ分からないことを示す。この状態でS901、S902、S903を実行すると、図14(b)が表示される。ここで、ジョブを作成する前にS901、S902を実行しても良く、その場合は、図14(a)は表示されずに、ジョブを作成した後に図14(b)が表示されることになる。
S903で表示された課金額をユーザが確認してジョブを実行させても良いと判断すると、S904において、携帯型通信端末装置200は、ジョブをMFP300に送信する。このとき、ジョブの送信にもNFC通信を用いる。ここでNFC通信では比較的通信速度が遅いので、ジョブに関する設定情報は送信するものの画像ファイル自体は送信しない。S905において、MFP300は受信したジョブを解析し、S906で課金額を表示する。ユーザは表示された課金額を確認した後、S907において料金の支払い動作を実行する。支払い動作には電子マネーを用いてもよいし、カード決済等の別の支払い動作が実行されても良い。電子マネーが用いられる場合、携帯型通信端末装置200とMFP300がNFCにより通信を行うことで、課金処理が実行されてもよい。
支払い動作が完了すると、S908においてMFP300はジョブに関する設定情報に記述されている画像ファイルを取得する。本例では画像ファイルは携帯型通信端末装置200内にある前提で説明しているが、外部サーバなどMFP300がアクセス可能な格納場所であっても良い。S908においてMFP300は画像ファイル取得要求を送信し、S909において画像ファイルを取得する。その後、S910においてMFP300は印刷を行い、S911において携帯型通信端末装置200に対して印刷完了通知を送信して本フローを終了する。
図9で説明したフローを実行することで、ユーザは任意のMFPを確実に指定して、ジョブに必要な料金を事前に確認してから印刷を実行することができる。なお、図9の説明では、MFP300が携帯型通信端末装置200の特定情報識別子1600に合致する課金テーブルを選択していた。しかしこれに限らず、携帯型通信端末装置200がMFP300から複数の課金テーブルや課金テーブル選択基準を取得し、それら複数の課金テーブルから、自身の特定情報識別子1600に合致する課金テーブルを選択してもよい。この場合、MFP300は、図7に示したように、複数の課金テーブルや課金テーブル選択基準をMFP300のNFCメモリ605に記憶させておくことができる。そして、NFCのパッシブモードにおいてターゲットとして動作する場合、AC電源や電池から電力が供給されなくても、データの送受信を行うことができる。よって、例えばMFP300が電源OFFや省電力状態であり、NFCユニット517に電力が供給されない状態であっても、携帯型通信端末装置200はMFP300の起動を待つことなく課金テーブルを取得できる。詳細については、図10を用いて後述する。なお、本フローでは、S904におけるジョブ送信とS907における支払いの2回に分けて、NFC通信を行ったが、ジョブ送信と同時に支払いを行うように1回のNFC通信で実行しても良い。
図10は、携帯型通信端末装置200が複数の課金テーブルの中から条件に一致する課金テーブルを選択する処理を説明する図である。携帯型通信端末装置200が課金テーブルを取得する方法は、MFP300が電源OFFまたは省電力状態か、もしくはMFP300が電源ONの状態かによって異なる。MFP300が電源OFFまたは省電力状態の場合は、携帯型通信端末装置200が課金テーブルを順にMFP300から取得して条件に一致するか否かを判定する。
まず、MFP300が電源OFFまたは省電力状態の状態である場合を説明する。この場合、MFP300のNFCユニット517には電力が供給されておらず、またNFCユニット517はターゲットとして動作している。S1001において、携帯型通信端末装置200は課金テーブル選択基準708の取得要求を送信し、S1002において、課金テーブル選択基準708を取得する。携携帯型通信端末装置200は、課金テーブル選択基準708を取得することによって、どのような基準で課金テーブルを選択すればよいかを知ることができる。次に、S1003において携帯型通信端末装置200は課金テーブル取得要求を送信し、S1004において課金テーブル識別子及び課金テーブルを取得する。
携帯型通信端末装置200は、課金テーブルA識別子710を取得し、S1005において課金テーブルA711が課金テーブル選択基準708及び特定情報識別子1600の条件に一致しているか否かを判定する。ここで、一致すると判定された場合、S1006において、携帯型通信端末装置200は、課金テーブルAの課金条件(図7の項目719等)に基づいて課金額を表示する。一方、一致しないと判定された場合、携帯型通信端末装置200は、再度S1003において、課金テーブルB識別子712及び課金テーブル713を取得する。以降、携帯型通信端末装置200は、一致する課金テーブルを取得するまで、S1003〜S1005を繰り返す。一致する課金テーブルは1つであるはずなので、S1003〜S1005の繰り返しは一致する課金テーブルが見つかった時点で止めて良いのだが、MFPの管理者が設定ミスをして2つ以上の課金テーブルが一致してしまう可能性もあるので、MFPが保持している課金テーブルすべてを取得してS1005の判断を行っても良い。
そのような構成により、MFP300が電源OFFや省電力状態の場合でも、携帯型通信端末装置200は、MFP300から課金テーブルを取得することができるので、MFP300の起動を待たなくても良い。さらには、ユーザがS1006で課金額を見た結果として印刷を所望しない場合には、MFP300の無駄な起動をしなくてすむ。
次に、MFP300の電源がONの場合について説明する。S1015において、携帯型通信端末200は課金テーブルの取得要求をMFP300に送信する際に、特定情報識別子1600も同時に送信する。すると、S1016において、MFP300は特定情報識別子1600の条件に一致するテーブルを選択し、S1017において、課金テーブルを携帯型通信端末装置200に送信する。以降、S1007〜S1014については図9と同様である。
以上のように、図10のフローを実施することで、複数ある課金テーブルの中から条件に一致する課金テーブルを選択することができる。また、MFP300が電源OFFや省電力状態であっても直ちに一致する課金テーブルを取得することができるので、ジョブを実行するか否かについてもユーザは即座に判断することができる。
なお、図10に示したようにMFP300は電源がONの場合、OFFの場合があるが、ONであるかOFFであるかは種々の方法で判定してもよい。例えば、MFP300が電源OFFまたは省電力状態に遷移するときに、その状態になることを示す情報をNFCユニット517のメモリに格納しておく。そして、携帯型通信端末装置200がNFCユニット517から上記情報を取得した場合に、MFP300から複数の課金テーブルと課金テーブル選択基準を取得するようにしてもよい。
または、図10のS1015において携帯型通信端末装置200が課金テーブルの選択要求をMFP300に送信し、MFP300がその要求に応じて、S1016において課金テーブルを選択し、S1017で課金テーブルを送信してもよい。仮にMFP300が電源OFFもしくは省電力状態である場合、課金テーブルの選択が行われないため、選択済みの課金テーブルが携帯型通信端末装置200に送信されない。そのように選択済みの課金テーブルが送信されないことを条件に、MFP300が電源OFFもしくは省電力状態であると判断することができる。
図11を参照しながら、図10のMFP300が電源OFFの場合の携帯型通信端末装置200のフローを説明する。S1100から始まり、S1101では、ユーザは、携帯型通信端末装置200で印刷アプリケーションを起動し、印刷ジョブ(ジョブ)を作成してS1102に進む。S1102では、ユーザは、印刷アプリケーションを課金テーブル取得モードに遷移させてS1103に進む。S1103では、課金テーブル選択基準708をMFP300から取得し、S1104に進む。S1104では、課金テーブル選択基準708を取得できたか否かを判定する。ここで、取得できなかったと判定された場合にはS1110に進み、取得できたと判定された場合にはS1105に進む。
S1105では、課金テーブル選択基準708の内容に適合した特定情報識別子1600を特定する。例えば、課金テーブル選択基準708が「1000」であったら、特定情報識別子1600のうちの部門ID1601を特定する。S1106では、課金テーブル識別子をMFP300から取得してS1107に進む。S1107では、課金テーブル識別子が取得できたか否かを判定し、取得できなかったと判定された場合、一致する課金テーブルは無いということなのでS1110に進み、取得できたと判定された場合、S1108に進む。
S1108では、特定情報識別子1600が課金テーブル識別子の条件と一致したか否かを図17で説明したアルゴリズムを用いて判定する。一致しないと判定された場合にはS1106に戻り、再び、次の課金テーブル識別子を取得する。一致したと判定された場合には課金テーブルを選択できたということなのでS1109に進む。S1109では、一致した課金テーブルを取得し、S1111に進む。S1110では、デフォルトの課金テーブルを取得してS1111に進む。ここで、取得した課金テーブルとは、例えば、課金テーブルA711であり、デフォルトの課金テーブルとは、デフォルト課金テーブル715である。図10のS1003〜S1005でも述べたが、一致する課金テーブルは1つであるはずなので、S1108で一致した時点でS1109に進んで良いのだが、MFPの管理者が設定ミスをして2つ以上の課金テーブルが一致してしまう可能性もあるので、MFPが保持している課金テーブルすべてを取得するまでS1106からS1108のループを繰り返しても良い。
S1111では、課金テーブルを取得できたか否かを判定し、取得できたと判定された場合S1112に進み、取得できなかったと判定された場合S1113に進む。S1112では、MFP識別子1606と同一の識別子を持つMFP300から取得した課金テーブルが、不揮発性メモリ422に保持している課金テーブルよりも新しいか否かを判定する。ここで、新しいと判定された場合にはS1114に進み、MFP課金情報1605を、取得した課金テーブルで更新する。
S1117では、取得した課金テーブルを表示部410に表示し、S1118に進む。S1117の処理は、ユーザ設定によってはスキップしても良い。S1118では、ジョブ一覧の課金額を算出し、S1119に進む。課金額は、図7において説明したような方法で算出される。S1119では、課金額に対して電子マネーのチャージ額が足りているか否かを判定し、足りていると判定された場合S1120に進み、足りていないと判定された場合S1121に進む。
図14(b)は、S1120における表示例を示し、図14(c)は、S1121における表示例を示す。S1122〜S1124のフローは、S1007〜S1012で説明したフローと同じである。
なお、S1121において不足状況が表示された場合、S1122におけるジョブ送信を行わないように制御されてもよい。具体的には、S1122からS1119に戻るように処理が行われてもよい。そして、S1119においてチャージ額が不足していないことを確認してから、S1122におけるジョブ送信を行うようにしてもよい。
別の例として、例えばS1121のようにチャージ額が不足した場合、MFP300では、S1123において支払われた料金に対応する段階まで印刷を行ってもよい。例えばページ単位で判定し、支払われた料金に対応するページまで印刷を行うようにしてもよい。
S1111で課金テーブルを取得できなかったと判定された場合、S1113では、ジョブの実行対象のMFP300に対応する課金テーブルを携帯型通信端末装置200に保持しているか否かを判定する。ここで、保持していると判定された場合にはS1115に進み、保持していないと判定された場合はS1116に進む。S1115では、保持している課金テーブルを使用し、表示部410に図14(d)のように表示してS1117に進む。一方、S1116では、課金情報を取得できなかった旨を表示部410に表示してS1125に進んで本フローを終了する。
図11で示すフローを実施することで、携帯型通信端末装置200のユーザは、電源OFFまたは省電力状態のMFP300を使おうと思った場合でもNFCメモリ内に保存してある課金テーブルを取得できるので、直ちに課金額を知ることができる。また、ユーザの携帯型通信端末装置200の条件に一致する課金テーブルが無かった場合にはデフォルトの課金テーブルを使うので、課金額の計算に失敗する可能性を減らすことができる。また課金テーブルの取得に失敗した場合でも、以前に取得した課金テーブルがある場合はそれを使用するので、ユーザに対して課金情報を提示できる可能性を高めることができる。
図12を参照しながら、図10のMFP300が電源OFFの場合のMFP300のフローを説明する。なお、本フローでは、携帯型通信端末装置200からの要求に応じてMFP300が起動する例を示す。S1200から始まり、S1201では、MFP300のNFCユニット517は、携帯型通信端末装置200からの通信信号を検出する。例えば、S1001のように、携帯型通信端末装置200からの課金テーブル選択基準取得要求を検出する。なお、図12における処理では、MFP300の電源OFFであっても、AC電源からは電力が供給されている状態(ソフトオフ)であるとする。そして、そのソフトオフの状態においては、CPU502は動作可能であり、NFCユニット517からデータを読み出せるものとする。
S1202では、その時点で、MFP300は電源OFF若しくはスリープモードであるか否かを判定する。ここで、電源OFF若しくはスリープモードであると判定された場合、S1203に進み、電源を起動してS1204に進む。電源OFF若しくはスリープモードでないと判定された場合、S1204に進む。MFP300は電源投入してからCPU502の初期化やOSの起動、メモリの初期化などを行うため、CPU502が実際に動作してジョブを受信できるようになるためには数十秒の時間を要する。そこでS1203で電源投入することで、S1207に進むころにはジョブの受信が可能となる。このようにMFP300が携帯型通信端末装置200から通信を受けた時点でMFP300の電源を投入する用意制御することで、MFP300の起動時間と、テーブル選択の時間を並列にでき、ユーザにとって時間の節約となる。S1204では、S1002の処理が実行される。S1205は、S1003、S1004、S1005に対応する。S1206では、課金テーブル識別子及び課金テーブルを携帯型通信端末装置200に送信する。
なお、S1204〜S1206における送信処理は、NFCユニット517がNFCのパッシブモードにおけるターゲットとして送信する。これにより、仮にS1203で開始された起動処理がS1204〜S1206の段階で完了してなくても、データを送信することができる。また、S1204〜S1206においてMFP300の起動処理が完了している場合、もしくは起動処理の完了を待って、データを送信してもよい。この場合、NFCのアクティブモード、もしくはパッシブモードのイニシエータとして、データを送信することもできる。
S1207では、MFPの電源が起動されて所定の起動処理が完了したのを確認してから、携帯型通信端末装置200からジョブを受信してS1208に進む。
S1207では、図8で説明したようにジョブ情報A804、見積もり金額805、使用課金テーブル806を受信する。そして、ジョブ情報A804に基づいて課金額を見積もる。S1208では、MFP300で見積もった金額と、携帯型通信端末装置200から受信した見積もり金額805とを比較して、金額が異なるか否かを判定する。ここで、異なると判定された場合にはS1209に進み、異ならないと判定された場合にはS1210に進む。
S1209では、MFP300が見積もり時に使用した課金テーブルと、携帯型通信端末装置200が見積もり時に使用した課金テーブル806とを比較して異なるか否かを判定する。ここで、異なると判定された場合にはS1212に進み、異ならないと判定された場合にはS1211に進む。
S1211に進む場合は、使用した課金テーブルが同じにもかかわらず、携帯型通信端末装置200とMFP300で見積もりをした金額が異なるということである。このような現象は画像処理の内容に起因して発生することであり、画像処理プログラムの誤差などによってページが改行されてしまったり、画像処理プログラムのバージョンが異なっていたりする場合に発生し得る。このような場合は、図15(b)に示すような警告画面を表示部511によりユーザに表示する。こうすることで、ユーザが携帯型通信端末装置200で見積もった金額を信じてジョブを実行した後に課金額が異なってしまうような誤解を生じる可能性を低減できる。
S1212では、図15(a)に示すような警告画面を表示部511によりユーザに表示する。こうすることで、異なる課金テーブルで見積もったことをユーザに認識させることができ、課金テーブルの更新を促すことができる。S1214では自動または手動でMFP300の課金テーブルを更新してS1208に進む。S1213、S1215は、S1010〜S1014に対応する。
次に、課金テーブルを書き換える(更新する)フローを図13を参照しながら説明する。図13は、大きく2つの書き換え方法を示しており、S1302〜S1305のMFP300の操作表示部305を用いて設定する方法と、S1306〜S1312の携帯型通信端末装置200を用いて設定する方法である。S1300から始まり、S1301では、ユーザは、書き換え方法を選択する。最初に操作表示部305を用いる方法を説明する。
S1302では、ユーザは、MFP300の電源がOFFまたは省電力状態であった場合には、MFP300を電源ONの状態とする。S1303では、MFP300の操作表示部305を用いて課金テーブル書換アプリケーションを起動し、S1304では、新しい課金テーブルを作成する。作成する内容は、図7の項目708〜715、および、項目711〜729を含む。課金テーブルを書き換える内容は、整合性がとれていれば一部だけを書き換えても良いし、課金テーブルの内容全てを書き換えるようにしても良い。
ここで、図18を参照しながらS1303、S1304、および、S1306、S1307の詳細を説明する。S1303、S1304は、MFP300のアプリケーションであり、S1306は、携帯型通信端末装置200のアプリケーションである。しかしながら、ユーザが操作する内容は同じであるので、代表して一つの例で説明する。ユーザが課金テーブル書換メニューを起動すると、まず図18(a)が表示される。
項目1801は、課金テーブル選択基準708を編集するための項目であり、ユーザは、部門ID、ユーザID、アプリID、クーポンIDのいずれを課金テーブルの選択基準にするかを選択する。項目1802は、各項目の優先度を設定可能な項目である。図18(a)の項目を選択し終えると、図18(b)の画面に進む。図18(b)では、ユーザは、いずれの課金テーブルを書き換えるのかを選択して、図18(c)の画面に進む。
図18(c)の画面で、ユーザは、修正する項目が課金テーブル識別子なのか、ジョブ毎の課金テーブルなのかを選択する。例えば、ユーザが課金テーブルA識別子1804を選択した場合には図18(d)に進み、課金テーブルAプリントジョブ1805を選択した場合には図18(e)に進む。図18(d)では、ユーザは、課金テーブルA識別子を所望の設定に変更する。図18(e)では、ユーザは、課金テーブルAプリントジョブの中で修正する料金の項目を選択して、図18(f)に進む。図18(f)ではプリントサイズによって単位当たりの課金額を変更する。図18(f)と同様に、ユーザは、用紙種別料金1809や印刷モード別料金1810も変更することができる。
S1304にて設定が完了するとS1305に進み、MFP300のNFCメモリ605および不揮発性メモリ505の両方にある課金テーブルに関する情報810を更新して、S1313に進んで本フローを終了する。
次に、書き換え方法が携帯型通信端末装置200を用いる場合をS1306から説明する。S1306では、携帯型通信端末装置200の課金テーブル書換アプリケーションを起動して必要事項を設定する。S1306とS1307で設定する内容は、S1303及びS1304と同じである。
S1308では、携帯型通信端末装置200のNFC通信モードをターゲットからイニシエータに遷移させてからNFCユニット306にタッチする。携帯型通信端末装置200とMFP300は、所定のハンドシェイクを行った後にデータの送受信が可能となる。S1309では、MFP300の状態が、電源OFF若しくは省電力状態であるか否かを判定する。ここで、電源OFF若しくは省電力状態であると判定された場合にはS1310に進み、電源OFF若しくは省電力状態でない(即ち電源ON)と判定された場合にはS1312に進む。
S1310では、NFCメモリ605の課金テーブルに関する情報810を更新し、S1311では、MFP300が電源ONの状態になったタイミングで、不揮発性メモリ422の課金テーブルに関する情報810を更新する。一方、S1312では、NFCメモリ605と不揮発性メモリ422の両方の課金テーブルに関する情報810を、S1307で作成された課金テーブルで更新する。本フローはS1313で終了する。
図13で説明するフローを実施することで、ユーザはMFP300の電源がOFF若しくは省電力の場合であっても、起動を待たずに課金テーブルを更新することができる。特にコンビニエンスストアなどの店舗に設置され、不特定多数のユーザが利用する課金式MFPに置いて、店舗経営者はMFPのNFCメモリ内にある課金テーブルの一つまたは複数を容易に入れ替えることができる。そのため、例えば印刷料金が安くなるクーポンを発行した際にMFPのNFCメモリ内の課金テーブルを直ちに書き換えることで、店舗先のユーザは即時に書き換えられた課金テーブルを基に割引クーポンを適用した料金体系でジョブの見積をすることができる。
なお、以上の実施形態では、課金額の算出を携帯型通信端末装置200が行う例を示したが、これに限らず、MFP300が、携帯型通信端末装置200に対応する課金テーブルを用いて課金額を算出してもよい。そして、その課金額を携帯型通信端末装置200に通知してもよい。
さらに、課金額をMFP300が携帯型通信端末装置200に通知して表示する場合に限らず、MFP300が印刷ジョブを受けたときに、課金テーブルを用いて課金額を算出し、その算出された課金額を携帯型通信端末装置200に通知して課金をおこなってもよい。
また以上の実施形態では、課金テーブルにより課金額を算出することで課金額を特定する例を示したがこれに限らない。例えば課金テーブルにおいて、印刷指定のパターンに対応する課金額を格納しておき、通信端末から指定された印刷指定に対するパターンを特定して、そのパターンに応じた課金額を特定してもよい。
さらに、課金額を特定するための課金方式を示す情報の形態はテーブルに限らず、種々の形式の情報により、課金方式がMFP300に格納されてよい。
また以上の実施形態では、課金方式の記憶をMFP300が行い、また課金額の特定をMFP300または通信端末が行う例を示した。しかしこれに限らず、MFP300の外部の装置(例えばネットワーク上のサーバ)がこれらの処理を実行してもよい。その場合、例えばMFP300が通信端末とNFC通信を行ったことに応じて、MFP300が外部装置に上記の処理を要求する。そして、外部装置で特定された課金額をMFP300に通知して、MFP300はNFCにより通信端末に通知する。もしくは、MFP300がNFCにより通信端末に通知を行うための情報(例えばメールアドレス)を取得し、その情報を外部装置に送信してもよい。そして、外部装置が、その情報を用いて、MFP300を介さずに通信端末に課金額を通知してもよい。
なお、本実施形態の機能は以下の構成によっても実現することができる。つまり、本実施形態の処理を行うためのプログラムコードをシステムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)がプログラムコードを実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することとなり、またそのプログラムコードを記憶した記憶媒体も本実施形態の機能を実現することになる。
また、本実施形態の機能を実現するためのプログラムコードを、1つのコンピュータ(CPU、MPU)で実行する場合であってもよいし、複数のコンピュータが協働することによって実行する場合であってもよい。さらに、プログラムコードをコンピュータが実行する場合であってもよいし、プログラムコードの機能を実現するための回路等のハードウェアを設けてもよい。またはプログラムコードの一部をハードウェアで実現し、残りの部分をコンピュータが実行する場合であってもよい。