JP2007140990A - 対価徴収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯型の記憶媒体を用いて高い利便性で効率のよい対価の徴収を実現しながら、対価の徴収額についても、過不足のない適切な徴収を行うことのできる対価徴収システムを提供する。
【解決手段】複合機7(印刷機器)の利用に係る対価の徴収に際して、ICカードMCとカードリーダ5との間のデータ授受のもと、印刷前に取得した額の対価を、ICカードMCの残価データ(汎用電子マネーおよびポイントマネーの少なくとも一方)から、印刷開始前に徴収する。こうした対価徴収システムにおいて、上記徴収した対価に見合う印刷処理が正常に完了する前に同処理が停止したときには、ICカードMCの残価データへ未印刷の分の対価(おつり)を返還する。しかもこのとき、汎用電子マネーよりもポイントマネーを優先させ、ポイントマネーに対してのみ、未印刷の分の対価(おつり)を返還する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば非接触型のICカード等の記憶媒体に対して、支払能力の度合を示す残価情報を記憶させて、この残価情報を読み取り、また書き換えることにより、所定の機器(例えば印刷機器等)の利用に係る対価の徴収を行う対価徴収システムに関する。
近年、企業や学校(特に大学)などにおいて、いわゆる非接触型のIC(集積回路)カードが普及しつつある。こうしたICカードを用いたシステムとしては、例えば同カードに、支払能力の度合を示す残価情報(電子マネーなど)や、媒体毎に固有の識別情報(IDデータ)を記憶させて、このICカードに記憶された情報の読み書きを行うデータ読書装置との間のデータ授受のもとに、対価の徴収や認証を行うシステムが知られている。具体的には、このシステムにおいては、所要の数の上記データ読書装置によりローカルエリアネットワーク(LAN)を構築させ、該ネットワーク内のデータ読書装置と通信可能に接続された各印刷機器(プリンタ、コピー機、スキャナ等)の利用の対価を、上記ICカードの残価情報から徴収するようにしている。すなわちこのICカードは、免許証等の身分証明書や財布の代わりとして利用することができる。また、ICカードに記憶される残価情報としては、上記電子マネーの他にも、例えば電車やバスやタクシーの回数券などのように、予め関連付けされた機種(例えば所定の印刷機器)についてのみ使用可能(すなわち、所定の印刷機器以外には使用不可)な専用対価であるポイントマネーなどを用いることが可能である(例えば特許文献1参照)。
また、非接触型のICカードは、上記データ読書装置と非接触で通信(無線通信)するため、例えばこうしたシステムを自動改札機の料金徴収などに利用した場合には、自動改札機本体の近く(近接範囲)にICカード(タグ)をかざすだけで、同自動改札機本体との無線通信により、非接触で、該ICカードに書き込まれた(記録された)情報の照会や、同カード内の情報の書き換えを行うことができるようになる。すなわちこれにより、利用者(例えば電車の乗客)は、切符を買うために財布から小銭を出す手間を省くことができるようになり、ひいては利便性の高い自動改札機が実現されることになる。また、駅の売店やスーパーマーケットでの商品購入や、他の関連施設でのサービスの提供に利用することによっても、同様に利便性の向上が図られるようになる。
特開2004−341735号公報
しかしながら、こうした対価徴収システムは実用されてからまだ日が浅いため、実用レベルでの開発はまだ十分とはいえず、さらなる利便性の向上等を図るべく様々な不都合の解消が望まれている。例えば、上記ローカルエリアネットワーク(LAN)内の各印刷機器の利用に係る対価を徴収するシステムにあって、多めの枚数(例えば100枚)を一度に一括して連続印刷したい場合、1枚印刷するごとに精算していたのでは、非常に効率が悪く、精算に長時間かかってしまう。
そこで従来、例えば特開2004−287665号公報に記載されているように、印刷が全て終わった後に一括して全対価を徴収するシステムなども提案されている。しかしこのとき、単純に処理終了後に徴収を行うようにしただけでは、印刷物のみを受け取って対価を支払わない人が出てくる懸念を拭いきれない。そこで、処理開始から処理終了までICカードを預かるようなシステムにすることも考えられるが、このような使い方をしては、せっかくの非接触型ICカードの利便性が損なわれてしまい、データ読書装置におけるカード抜き差しの手間が増えるとともに、カードの抜き忘れや装置の故障等による抜取トラブルの懸念が避けられなくなってしまう。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、携帯型の記憶媒体を用いて高い利便性で効率のよい対価の徴収を実現しながら、対価の徴収額についても、過不足のない適切な徴収を行うことのできる対価徴収システムを提供することを目的とする。
こうした目的を達成するため、この発明では、複数の種類からなる支払能力の度合を示す残価情報(例えば汎用電子マネーおよびポイントマネー)の記憶された携帯式の記憶媒体(例えばICカード)と、該記憶媒体に記憶された情報の読み書きを行うデータ読書装置との間のデータ授受のもと、前記データ読書装置と通信可能に接続された所定の機器の利用の対価を、前記記憶媒体から徴収する対価徴収システムにおいて、前記対価の徴収に際しては、前記利用の対象とする前記所定の機器による所定の処理の実行前に取得した額の対価を、同処理の開始前もしくは開始直後に前記記憶媒体の残価情報から徴収し、該徴収した対価に見合う処理が正常に完了する前に同処理が停止したときには、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とし、該データ読書装置がこの読み書き可能な状態にある間に、同データ読書装置に対して前記記憶媒体が通信可能に提示されたときには、前記記憶媒体に記憶された複数種の残価情報へ、予め設定された優先順位のもとに未処理の分の対価(おつり)を返還するような構成とする。
あるいは、支払能力の度合を示す残価情報として、電子マネー対応の全ての機種について使用可能な汎用電子マネー、および予め関連付けされた機種についてのみ使用可能な専用対価であるポイントマネー、が少なくとも記憶された携帯式の記憶媒体(例えばICカード)と、該記憶媒体に記憶された情報の読み書きを行うデータ読書装置との間のデータ授受のもと、前記データ読書装置と通信可能に接続された前記汎用電子マネーおよびポイントマネーの対象となる所定の機器の利用の対価を、前記記憶媒体の残価情報から徴収する対価徴収システムにおいて、前記対価の徴収に際しては、前記利用の対象とする前記所定の機器による所定の処理の実行前に取得した額の対価を、同処理の開始前もしくは開始直後に前記記憶媒体の2つの残価情報から徴収し、該徴収した対価に見合う処理が正常に完了する前に同処理が停止したときには、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とし、該データ読書装置がこの読み書き可能な状態にある間に、同データ読書装置に対して前記記憶媒体が通信可能に提示されたときには、前記記憶媒体に記憶された2つの残価情報へ、予め設定された一方(汎用電子マネーもしくはポイントマネー)を優先させつつ未処理の分の対価(おつり)を返還するような構成とする。
このように、所定の機器(例えば印刷機器)による所定の処理(例えば印刷)の開始前もしくは開始直後に、対価を徴収するようにすれば、前述した対価の徴収逃れ(徴収漏れ)は、確実に防止することができるようになる。しかしこうした構成にした場合も、例えば長時間の処理を行うとき、例えば多めの枚数(例えば100枚)を一度に一括して連続印刷するときなどにおいて、同処理(例えば連続印刷)が途中で停止してしまったりすると、既に対価を徴収されてしまっている利用者(ユーザ)は、必要以上の対価を余計に払い過ぎてしまうことにもなりかねない。そこで、この発明に係る対価徴収システムにおいては、当該処理(例えば連続印刷)が停止したときには、未処理の分の対価(おつり)を返還するようにしている。しかも、対価(おつり)の返還に際しては、予め設定された優先順位のもとに未処理の分の対価(おつり)を返還するようにしたことで、複数の種類からなる残価情報を用いた場合であれ、優先順位に基づいて的確に対価(おつり)の返還が行われるようになる。このように、上記構成によれば、携帯型の記憶媒体により高い利便性で効率のよい対価の徴収が行われるようになるとともに、対価の徴収額についても過不足なく適切に徴収が行われるようになる。
また、前記対価の返還は、前記各種の残価情報について、当該返還の額が前記徴収の額を超えないように、超える前に(例えば当該返還の額が徴収額に達したら)次に優先される残価情報へ返還の対象を変更するようにして行うことが有効である。
あるいは、前記対価の返還は、前記2つの残価情報(汎用電子マネーおよびポイントマネー)について、前記優先される一方に対する当該返還の額が前記徴収の額を超えないように、超える前に(例えば当該返還の額が徴収額に達したら)他方の残価情報へ返還の対象を変更するようにして行うことが有効である。
上述の対価(おつり)の返還の後、特定の残価情報が徴収前よりも増大したならば、それは、当該対価の徴収に際して、実質的に残価情報の変換(両替)がなされたということを示していることになる。このとき、前記複数の種類からなる残価情報が全く同じ価値を有するもの(例えば一般の貨幣のようなもの)であれば、上述のような両替がなされても問題はないが、例えば汎用電子マネーとポイントマネーのように、使用可能な対象機種に差がある場合などには、問題が生じることもある。例えばポイントマネーを汎用電子マネーへ両替することが可能であれば、両替により、使用可能な対象が増え、残価情報の価値が実質的に向上することになる。このため、当該対価徴収システムを両替のためだけに利用するユーザが出現し、円滑な対価の徴収が妨げられることなどが懸念されることになる。この点、上記発明に係る対価徴収システムにおいては、特定の残価情報に対価(おつり)の返還がなされても、徴収前よりも増大する前に、次に優先される残価情報へ対価(おつり)の返還対象が変更されるため、上述のような残価情報の変換(両替)は行われなくなる。すなわち、このような構成によれば、より好適な対価の徴収が実現されるようになる。
また、前記対価の返還は、前記各種の残価情報について、前記記憶媒体の記憶容量を超えないように、超える前に次に優先される残価情報へ返還の対象を変更するようにして行うことも有効である。
あるいは、前記対価の返還は、前記2つの残価情報(汎用電子マネーおよびポイントマネー)について、前記優先される一方に係る前記記憶媒体の記憶容量を超えないように、超える前に他方の残価情報へ返還の対象を変更するようにして行うことも有効である。
前記記憶媒体において、前記残価情報の別に記憶容量(記憶領域)が設定されている場合には、返還額がその記憶容量が超えているにもかかわらず、そのまま特定の残価情報に対して返還が継続して行われることにより、対価(おつり)の返還漏れが生じることなども懸念されるようになる。この点、上記発明に係る対価徴収システムにおいては、特定の残価情報に対価(おつり)の返還がなされても、その記憶容量(記憶領域)を超える前に、次に優先される残価情報へ対価(おつり)の返還対象が変更されるため、上述のような対価(おつり)の返還漏れは防止されることになる。すなわち、このような構成によれば、より好適な対価の徴収が実現されるようになる。
また、前記返還の対象とする処理停止として異常(エラー)による処理停止を検知する異常停止検知手段を設けた構成とすれば、前記所定の処理(例えば連続印刷)が何らかの異常(例えば消耗品切れや故障等によるエラー)により途中で停止してしまった場合にも、上述の未処理の分の対価(おつり)の返還が適切に行われるようになる。
さらに、前記返還の対象とする処理停止として正常な停止命令による処理停止を検知する命令停止検知手段を設けることも有効である。例えばシステムの用途や仕様によっては、利用者(ユーザ)自身の意思により、前記所定の処理(例えば連続印刷)の途中で同処理を中止したい場合がある。上記構成によれば、こうした場合にも、上述の未処理の分の対価(おつり)の返還が適切に行われるようになる。
そして、これら対価徴収システムの利用形態としては、例えば前記対価の徴収される残価情報を、所定のローカルエリアネットワーク内の機器を対象とした支払能力の度合を示すものとして、前記利用の対象とする機器を、該ローカルエリアネットワーク内の印刷機器とした構成がある。このように、前記データ読書装置を所要の数だけ設けて、これら装置によりローカルエリアネットワーク(LAN)を構築させることで、同ネットワーク内の各印刷機器から利用度合に応じた対価を徴収するシステムなども、容易に構築することができるようになる。
またこの場合、例えば前記徴収の対象とする記憶媒体に、前記残価情報と共に、媒体毎に固有の識別情報を記憶させて、前記ローカルエリアネットワーク内のデータ読書装置を、前記記憶媒体毎に記憶された情報を前記識別情報に基づいて各別に(分類して)管理するためのデータベースとそれぞれ通信可能に接続した構成とする。こうした構成であれば、上記データベースにより、記憶媒体(識別情報)毎に情報(例えば残価情報)を管理することができるようになる。
また、前記徴収の対象とする記憶媒体を、前記データ読書装置と非接触で無線通信するものとすれば、データ読書装置における記憶媒体(例えばICカード)抜き差しの手間や、記憶媒体の抜き忘れや装置の故障等による抜取トラブルの懸念もなくなり、対価徴収システムとしての利便性が高まるのとともに、記憶媒体(例えばICカード)の盗難を未然に防止することにもなる。
また、この発明では、支払能力の度合を示す残価情報として、電子マネー対応の全ての機種について使用可能な汎用電子マネー、および所定の印刷機器についてのみ使用可能な専用対価であるポイントマネー、が少なくとも記憶された携帯式の記憶媒体と、該記憶媒体に記憶された情報の読み書きを行うデータ読書装置との間のデータ授受のもと、前記データ読書装置と通信可能に接続された前記所定の印刷機器の利用度合に応じた対価を前記記憶媒体から徴収する対価徴収システムにおいて、前記印刷機器の利用に係る対価の徴収に際しては、印刷前に取得した額の対価を、印刷開始前もしくは開始直後に前記記憶媒体の残価情報から徴収し、該徴収した対価に見合う印刷処理が正常に完了する前に同印刷処理が停止したときには、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とし、該データ読書装置がこの読み書き可能な状態にある間に、同データ読書装置に対して前記記憶媒体が通信可能に提示されたときには、前記記憶媒体に記憶された2つの残価情報へ、予め設定された一方(汎用電子マネーもしくはポイントマネー)を優先させつつ未印刷の分の対価(おつり)を返還するような構成とする。
このように、印刷開始前もしくは開始直後に、対価を徴収するようにすれば、前述した対価の徴収逃れ(徴収漏れ)は、確実に防止することができるようになる。また、こうしたシステムであれば、多めの枚数(例えば100枚)を一度に一括して連続印刷するときなどにおいても、同印刷処理が途中で停止してしまった場合には、未処理の分の対価(おつり)が返還されることになる。しかも、上記対価(おつり)の返還を、予め設定された残価情報(汎用電子マネーもしくはポイントマネー)を優先させつつ行うようにしたことで、これら2つの残価情報について、的確に対価(おつり)の返還が行われるようになる。このように、上記構成によれば、携帯型の記憶媒体により高い利便性で効率のよい対価の徴収が行われるようになるとともに、対価の徴収額についても過不足なく適切に徴収が行われるようになる。なお、印刷機器の利用度合に応じた対価は、印刷の枚数だけでなく、例えば用紙サイズ(例えばA3(大用紙)はA4(小用紙)の2倍の対価等)、印刷の色(例えばカラーはモノクロの3倍の対価等)、印刷の特殊性(例えば両面は片面の2倍の対価等)、等々に応じて設定することもできる。
また、前記返還の対象とする処理(印刷処理)停止として異常(例えば紙詰まり、印刷内容の異常、インク切れ、トナー切れ、用紙切れ、機械的トラブル等のエラー)による処理停止を検知する異常停止検知手段を設け、連続印刷中、該異常停止検知手段により、異常による処理停止が検知されたときには、前記未印刷の分の対価(おつり)の返還を可能とすべく、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とする構成とすれば、連続印刷中、何らかの異常により印刷が途中で停止してしまった場合にも、上述の未処理の分の対価(おつり)の返還が適切に行われるようになる。
さらに、前記返還の対象とする処理(印刷処理)停止として正常な停止命令による処理停止を検知する命令停止検知手段を設け、前記徴収した対価に見合う印刷処理が正常に完了する前に、該命令停止検知手段により、正常な停止命令による処理停止が検知されたときには、前記未印刷の分の対価(おつり)の返還を可能とすべく、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とする構成とすれば、例えば利用者(ユーザ)自身の意思により印刷を途中で強制的に停止させることのできる仕様であっても、上述の未処理の分の対価(おつり)の返還は適切に行われるようになる。
なお、前記印刷機器としては、例えば、
・原版に相当する画像データを読み取って該画像データに基づき印刷を行うもの(例えばプリンタ等)。
あるいは、
・前記印刷機器は、読取面(原稿台)に置かれた原版(原稿)を読み取って該原版に基づき印刷を行うもの(例えば複写機やスキャナ等)。
等々の印刷機器を用いることができる。
以下、図1〜図8を参照して、この発明に係る対価徴収システムを具体化した一実施の形態について説明する。なお、この実施の形態に係る対価徴収システムとしても、先に述べた従来のシステムと同様、非接触型のIC(集積回路)カードを用いたシステムを想定している。
はじめに、図1を参照して、このシステムの概要(概略構成)について説明する。なお、この実施の形態においては、該対価徴収システムを、例えば大学等の学校で利用した場合について言及する。
同図1に示されるように、このシステムは、大きくは、通信処理を行うリモート監視サーバ1と、データベースを管理する残金管理サーバ2と、複合機7(印刷機器)の駆動等を制御する制御コンピュータ3と、クライアントコンピュータ4とが、互いに接続されることにより、ローカルエリアネットワーク(学内LAN)を構築して構成されている。より詳しくは、ここで制御コンピュータ3は、ICカードMCのメモリM(携帯式の記憶媒体)に記憶された情報の読み書きを行うカードリーダ5(データ読書装置)と、プリンタおよび複写機(コピー機)およびスキャナとしての印刷機能を併せ持つ複合機7と、該複合機7の操作パネルとしてのタッチパネル6と、にそれぞれ接続されて、これら全てを制御するものである。また、図2に示すように、上記ICカードMCのメモリM(ICメモリ)には、媒体毎に固有の識別子M1(識別情報)と、電子マネー対応の全ての機種について使用可能な汎用電子マネー、および複合機7についてのみ使用可能な専用対価であるポイントマネーからなる残価データM2(残価情報)と、がそれぞれ所定の保存場所に記憶されている。このような構成のもと、このシステムでは、上記ICカードMCとカードリーダ5との間でデータの授受(やり取り)が行われることに基づいて、上記カードリーダ5と通信可能に接続された複合機7の利用度合に応じた対価を、上記ICカードMC内の残価データM2から徴収するようにしている。
より詳しくは、上記クライアントコンピュータ4は、ローカルエリアネットワーク内に所要の数だけ(通常は多数)設けられて、それぞれ例えば学生や教員等により操作される。そして、同コンピュータ4の操作に基づき(例えばパスワード等を利用して)、印刷条件(例えば用紙サイズや色など)等の設定された印刷データ(印刷ジョブ)を、識別子M1毎に関連付けして、印刷端末(制御コンピュータ3のハードディスク)に格納する(記憶させる)ことができるようになっている。また、記憶された印刷データ(印刷ジョブ)は、ユーザにより任意に削除可能となっている(ちなみに、記憶容量を超えた場合は、記憶日時の古い順に自動的に削除されることになる)。
また、上記カードリーダ5も、共に印刷端末を形成する複合機7等と共々、ローカルエリアネットワーク内に所要の数だけ(通常は多数)設けられて、それぞれ残金管理サーバ2等と通信可能に接続されている。そして、カードリーダ5によって読み取られたICカードMCのデータが、適宜に管理サーバ2へ送信されるようになっている。また、図示は割愛しているが、同ネットワーク内には、印刷機器(複合機7)以外の機器(例えばタバコや飲食物の自動販売機等)に接続されるカードリーダもあり、これらの機器も、上記ICカードMCに記憶された残価データM2(対価)を支払うことによって、利用することができるようになっている。
また、ICカードMCに記憶された上記識別子M1は、残金管理サーバ2では、所有者の身分を示すものとして扱われるようになっている。すなわち、この識別子M1は、同サーバ2では、予め関連付けされた情報(例えば氏名、学生番号、役職(先生・生徒)等)に変換され、上記残価データM2と共に、管理される。このため、このサーバ2の中身(内蔵されるデータベースに記憶された情報)を見れば、より詳しくはこの中身を表示装置(図1参照)に表示(例えば一覧表示)させれば、誰のICカードに対価が幾ら残っているか(各人の残価情報)が一目瞭然になる。
以下、図3〜図8を参照しつつ、このシステムによる対価の徴収態様について詳述する。なお、ここで徴収される対価は、上記複合機7(印刷機器)の利用度合に応じた対価として徴収されるものである。
図3は、該システムによる対価徴収に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、この一連の処理は、主に利用者(ユーザ)によるタッチパネル6の操作に基づき、上記カードリーダ5や複合機7の駆動が上記制御コンピュータ3により制御されて進行する。
同図3に示されるように、この一連の処理に際しては、まず、ステップS1において、ユーザにより、印刷モードの選択がなされる。次いで、ステップS2において、その選択されたモードが実行される。ここでは、一例として、「プリント(ネット)」「プリント(USB)」「コピー(複写)」「スキャン」の4つの印刷モードを設定した場合について説明する。なお、「プリント(ネット)」モードは、予め印刷端末(制御コンピュータ3)へ送信しておいた印刷データ(原版に相当する画像データ)を、複合機7にて、所定の印刷用紙に印刷するモードである。「プリント(USB)」モードは、予め印刷データの記憶された記憶媒体から原版に相当する画像データを、例えばUSBインターフェースを介した通信により読み取って、複合機7にて、所定の印刷用紙に印刷するモードである。「コピー(複写)」モードは、複合機7が、読取面(原稿台)に置かれた原版(原稿)を読み取って、この原版に基づき、所定の印刷用紙に複写(印刷)を行うモードである。また、「スキャン」モードは、同じく複合機7が、読取面(原稿台)に置かれた原版(原稿)を読み取って、この原版に基づき、所定の形式(例えばPDF形式)からなる画像データ(電子データ)を作製(印刷)するモードである。ただし、この「スキャン」モードでは、対価の徴収は行わないようにしている(無料)。
図4に、図3のステップS1にて上記「プリント(ネット)」モードが選択された場合の処理手順(図3のステップS2に相当)をフローチャートとして示す。また、図5(a)〜(c)および図6(a)〜(f)には、これら一連の処理に伴って変化するタッチパネル6の画面の表示内容をそれぞれ示す。まず、これら各図を参照して、図3のステップS1にて上記「プリント(ネット)」モードが選択された場合の対価の徴収態様について説明する。
すなわち、図3のステップS1においては、タッチパネル6の画面が図5(a)に示すような表示内容となり、ユーザが画面上の「Print(Net)」ボタンに相当する部分に触れる(指で押す)と、図4のフローチャートがスタートする。すると、まず、ステップS11において、所定の前処理(ここでは認証)が行われる。すなわち、図6(a)に示されるように、タッチパネル6の画面上には、ICカードMCをカードリーダ5にかざすようにユーザを促すメッセージ(認証要求)が表示される。そして、ユーザが所持しているICカードMCをカードリーダ5にかざすと、両者の間で非接触の無線通信が行われて、ICカードMCの識別子M1(「001A」)が読み取られ、図6(b)に示すように、タッチパネル6が、パスワード入力の画面に移行する。そしてここで、画面上のキーパッドKP(「OK」ボタンで確定)を通じて、ユーザにより、ICカードMC(識別子M1)毎に設定されたパスワードが正しく入力されると、次のステップS12(図4)へ移行することになる。他方、図6(a)の画面(認証要求画面)で所定の時間(例えば30秒)待ってもカードがかざされない(提示されない)場合や、図6(b)の画面(パスワード要求画面)で所定回数(例えば3回)パスワード入力に失敗した場合、あるいはこれら画面上の「終了」ボタンが押された場合には、強制的に図3のステップS1に戻ることになる。
続くステップS12では、図6(c)に示されるように、タッチパネル6の画面上に、予め制御コンピュータ3へ送信(記憶)しておいた印刷ジョブ(識別子M1毎に関連付けされている印刷データ)が一覧表示(1画面で表示しきれない場合は複数ページにわたって(ボタンで切替)表示)される。またここでは、ユーザのジョブ選択に役立てるよう、ジョブの内容(名称、送信日時、枚数(容量)、色(カラー/モノクロ)、印刷にかかる対価等)も表示させるようにしている。すなわち、ユーザは、印刷したいジョブを任意に選択することができるようになる。具体的には、カーソルにて選択されたジョブはハイライト色で表示され、「印刷」ボタンを押すと、選択が確定し、チェックボックスにチェック(レ点)が入る。このように、複数のジョブのチェックボックスにチェックを入れることにより、一度に複数のジョブを選択することができるようになっている。また、一度確定した選択も、「削除」ボタンを押せば、選択を解除することができる。さらに、この「削除」ボタンを長く押し続けること(長押し)により、制御コンピュータ3に記憶されたジョブ(印刷データ)自体を消去することもできる(あるいは、上記「削除」ボタンとは別途に「データ削除」ボタンを設けるようにしても、同様の機能は実現できる)。そして、一乃至複数のジョブの選択が確定(チェック)された状態で、「印刷開始」ボタンが押されると、次のステップS13(図4)へ移行することになる。他方、この図6(c)の画面(ジョブ選択画面)で、「終了」ボタンが押されれば、印刷処理自体が終了する(図3のステップS1に戻る)。
続くステップS13では、先のステップS12で選択された全ての印刷ジョブにかかる対価の額(M)が取得される。また、続くステップS140では、ICカードMCに記憶されているポイントマネー(残価データM2)の残額(P)がさらに取得され、先に取得した対価の額(M)と、このポイントマネーの残額(P)とが比較される。そして、ポイントマネーのみで対価を支払うことができる(P≧M)と判断されれば、ステップS141へ移行し、ポイントマネーのみによって、徴収額の設定が行われる(P=P−M)。他方、ポイントマネーのみでは対価を支払うことができない(P<M)と判断されれば、ステップS142へ移行し、ポイントマネーの不足分(M−P)を汎用電子マネー(残価データM2)により補って、続くステップS143にて、徴収額の設定が行われる(P=0)。そして、これらステップS141およびS143に続くステップS15では、これらの各結果(「P=P−M」もしくは「P=0」)が、ICカードMC内の残価データM2に記憶される(対価の徴収)。
図6(d)は、上記ステップS142およびS143を経て、対価の徴収が行われる場合の一例(ICカードMCの残額は、ポイントマネー「300円」、汎用電子マネー「5000円」)について、タッチパネル6の画面の表示内容を示す図である。すなわちこの場合、同図6(d)に示されるように、タッチパネル6の画面上には、ICカードMCをカードリーダ5にかざすようにユーザを促すメッセージ(カード要求)や、選択されたジョブにかかる対価の総額(「500円」)、支払額の内訳(ポイントマネー「300円」、汎用電子マネー「200円」)等が表示される。そして、ユーザがICカードMCをカードリーダ5にかざすと、両者の間で非接触の無線通信が行われて、対価(「500円」)がICカードMC内の残価データM2(ポイントマネーおよび汎用電子マネー)から徴収される。なお、図6(d)の画面(料金支払画面)で、所定の時間(例えば30秒)待ってもカードがかざされない場合や、「戻る」ボタンが押された場合には、図3のステップS1に戻ることになる。
こうして対価が徴収されると、次のステップS16(図4)へ移行し、印刷(プリント)が開始される(印刷物が排出され始める)。そして、タッチパネル6も、図6(e)に示すように、印刷中である旨を示す画面(印刷中画面)へ移行し、印刷が停止するまで、この画面が表示され続ける。
そしてこの印刷(印刷物の排出)が停止すると、次のステップS17(図4)へ移行し、このステップS17にて、先のステップS15で徴収した対価(「500円」)に見合う印刷処理が正常に完了したか否かが判断される。具体的には、正常に完了した印刷処理の分の対価(C)を取得し、これが、先のステップS15で徴収した対価(M)と比較される。そして、このステップS17にて、例えば何らかの異常(例えば紙詰まり、印刷内容の異常、インク切れ、トナー切れ、用紙切れ、機械的トラブル等のエラー)により、印刷処理が正常に完了する前に途中で停止した(C≠M)と判断されたときには、ステップS18にて、おつり(未処理の分の対価)の払戻しが行われる。すなわち、図6(f)に示されるように、タッチパネル6の画面上には、ICカードMCをカードリーダ5にかざすようにユーザを促すメッセージ(カード要求)や、前払い対価(「500円」)、印刷処理が正常に完了した分の対価(複合機7の利用度合に応じた対価)の総額(例えば「400円」)、未処理の分の対価(「100円」)等が表示される。また、所定時間(例えば30秒)待ってもカードがかざされない場合には、所定の音(例えば音声ガイダンス)によってもカード要求が行われる。そして、こうしてカードリーダ5が読み書き可能とされた状態において、ユーザによりICカードMCがカードリーダ5にかざされると、非接触の無線通信により、ICカードMC内の残価データM2、詳しくは上記ポイントマネーに対してのみ、未処理分の対価(「100円」)の返還が行われる。換言すれば、「(M−C)+P」が、ポイントマネーの残額として記憶される。そして、次のステップS19(図4)へ移行することになる。
他方、上記ステップS17にて、対価に見合う印刷処理が正常に完了した(C=M)と判断されたときには、図5(b)に示すように、タッチパネル6に支払い結果が表示され、このステップS17から直接、次のステップS19(図4)へ移行することになる。なお、先の図6(f)の画面(払戻し画面)で、所定の時間(例えば5分)待ってもカードがかざされない場合や、同図6(f)の画面、あるいは図5(b)の画面(支払結果画面)で「戻る」ボタンが押された場合には、図3のステップS1に戻ることになる。
そして、続くステップS19では、複合機7により、所定の後処理(例えば制御コンピュータ3(図1)との通信(所要データのやり取り)や、所要データの保存、正常に終了した旨を知らせるメッセージの表示(例えば図5(c)の画面)など)が行われることによって、この一連の処理は終了することになる。
次に、図7および図8を、先の図3および図5と併せ参照して、先の図3のステップS1にて上記「コピー(複写)」モードが選択された場合の対価の徴収態様について説明する。なおここで、図7は、図3のステップS1にて同モードが選択された場合の処理手順(図3のステップS2に相当)を示すフローチャート、また図8(a)〜(f)は、これら一連の処理に伴って変化するタッチパネル6の画面の表示内容を示す図である。
すなわち、図3のステップS1において、ユーザが画面(図5(a))上の「Copy」ボタンに相当する部分に触れる(指で押す)と、図7のフローチャートがスタートする。そして、まず、ステップS21において、所定の前処理(ここでは認証)が行われる。すなわち、図8(a)に示されるように、タッチパネル6の画面上には、ICカードMCをカードリーダ5にかざすようにユーザを促すメッセージ(認証要求)が表示される。そして、ユーザが所持しているICカードMCをカードリーダ5にかざすと、両者の間で非接触の無線通信が行われて、ICカードMCの識別子M1(「001A」)が読み取られ、図8(b)に示すように、タッチパネル6が、パスワード入力の画面に移行する。そしてここで、画面上のキーパッドKP(「OK」ボタンで確定)を通じて、ユーザにより、ICカードMC(識別子M1)毎に設定されたパスワードが正しく入力されると、次のステップS22(図7)へ移行することになる。他方、図8(a)の画面(認証要求画面)で所定の時間(例えば30秒)待ってもカードがかざされない(提示されない)場合や、図8(b)の画面(パスワード要求画面)で所定回数(例えば3回)パスワード入力に失敗した場合、あるいはこれら画面上の「終了」ボタンが押された場合には、強制的に図3のステップS1に戻ることになる。
続くステップS22では、図8(c)に示されるように、タッチパネル6が、支払金額設定画面に移行する。そしてここで、画面上の金額入力ボタンMB(「支払い」ボタンで確定)を通じて、ユーザにより、対価の前払い額(例えば「500円」)が設定されると、次のステップS230(図7)へ移行することになる。他方、この図8(c)の画面(支払金額設定画面)で、「終了」ボタンが押されれば、印刷処理自体が終了する(図3のステップS1に戻る)。
続くステップS230では、上記ステップS22で設定された前払い額(M)と、ICカードMCに記憶されているポイントマネー(残価データM2)の残額(P)とが比較される。そして、ポイントマネーのみで対価を支払うことができる(P≧M)と判断されれば、ステップS231へ移行し、ポイントマネーのみによって、徴収額の設定が行われる(P=P−M)。他方、ポイントマネーのみでは対価を支払うことができない(P<M)と判断されれば、ステップS232へ移行し、ポイントマネーの不足分(M−P)を汎用電子マネー(残価データM2)により補って、続くステップS233にて、徴収額の設定が行われる(P=0)。そして、これらステップS231およびS233に続くステップS24では、これらの各結果(「P=P−M」もしくは「P=0」)が、ICカードMC内の残価データM2に記憶される(対価の徴収)。
図8(d)は、上記ステップS232およびS233を経て、対価の徴収が行われる場合の一例(ICカードMCの残額は、ポイントマネー「300円」、汎用電子マネー「5000円」)について、タッチパネル6の画面の表示内容を示す図である。すなわちこの場合、同図8(d)に示されるように、タッチパネル6の画面上には、ICカードMCをカードリーダ5にかざすようにユーザを促すメッセージ(カード要求)や、前払い設定金額(「500円」)、支払額の内訳(ポイントマネー「300円」、汎用電子マネー「200円」)等が表示される。そして、ユーザがICカードMCをカードリーダ5にかざすと、両者の間で非接触の無線通信が行われて、対価(「500円」)がICカードMC内の残価データM2(ポイントマネーおよび汎用電子マネー)から徴収される。なお、図8(d)の画面(料金支払画面)で、所定の時間(例えば30秒)待ってもカードがかざされない場合や、「戻る」ボタンが押された場合には、図3のステップS1に戻ることになる。
こうして対価が徴収されると、次のステップS25(図7)へ移行し、タッチパネル6の画面には、図8(e)に示すように、前払い対価の残額(印刷の都度更新)やコピー料金表CC等が表示される。また、複合機7等は、印刷(コピー)実行の待機状態になり、複合機7自体に設けられているコピーパネルの操作を通じて、ユーザが、複写(コピー)を行うことができるようになる。具体的には、複合機7の読取面(原稿台)に原版(原稿)を置き(セットし)、コピーパネルでコピー条件(例えば用紙サイズ、色、倍率、両面/片面印刷、濃度など)を設定した後、同パネルにある「スタート」ボタンを押すと、複合機7から印刷物(複写物)が排出される。そして、図8(e)の画面(コピー画面)で、ユーザにより「終了」ボタンが押された場合には、次のステップS26(図7)へ移行することになる。このように、このシステムにおいては、ユーザにより「終了」ボタンが押されたこと(正常な停止命令)に基づく処理停止(コピー停止)を検知する命令停止検知手段が、複合機7に内蔵されている。
また、続くステップS26では、おつり(未処理の分の対価)の有無が判断される。具体的には、正常に完了した印刷処理の分の対価(C)を取得し、これが、先のステップS24で徴収した対価(M)と比較される。そして、このステップS26にて、おつり有り、すなわち対価に見合う印刷処理がなされていない(前払い対価を余らせた状態で「終了」ボタンが押された)と判断された(C≠M)ときには、ステップS27にて、おつりの払戻しが行われる。すなわち、図8(f)に示されるように、タッチパネル6の画面上には、ICカードMCをカードリーダ5にかざすようにユーザを促すメッセージ(カード要求)や、前払い対価(「500円」)、印刷処理が正常に完了した分の対価(複合機7の利用度合に応じた対価)の総額(例えば「400円」)、未処理の分の対価(「100円」)等が表示される。また、所定時間(例えば30秒)待ってもカードがかざされない場合には、所定の音(例えば音声ガイダンス)によってもカード要求が行われる。そして、ユーザがICカードMCをカードリーダ5にかざすと、非接触の無線通信により、ICカードMC内の残価データM2、詳しくは上記ポイントマネーに対してのみ、未処理分の対価(「100円」)の返還が行われる。換言すれば、「(M−C)+P」が、ポイントマネーの残額として記憶される。そして、次のステップS28(図7)へ移行することになる。他方、先の図8(f)の画面(払戻し画面)で、所定の時間(例えば5分)待ってもカードがかざされない場合や、「戻る」ボタンが押された場合には、図3のステップS1に戻ることになる。
また一方、上記ステップS26にて、対価に見合う印刷処理がなされた(C=M)と判断されれば、タッチパネル6が、例えば先の図5(b)に示したような画面となり、おつりの払戻しは行われず、このステップS26から直接、次のステップS28(図7)へ移行することになる。
そして、続くステップS28にて、複合機7により、所定の後処理(例えば制御コンピュータ3(図1)との通信(所要データのやり取り)や、所要データの保存、正常に終了した旨を知らせるメッセージの表示(例えば図5(c)の画面)など)が行われることによって、この一連の処理は終了することになる。
また、図3のステップS1において、ユーザが画面(図5(a))上の「Print(USB)」ボタンに相当する部分に触れる(指で押す)と、「プリント(USB)」モードが開始される。すなわち、例えば複合機7あるいは制御コンピュータ3に対して、予め印刷データ(例えばPDF形式からなる画像データ)の記憶されたメモリ(記憶媒体)を接続し、先の図4に示した処理手順に準じた手順により、例えばUSBインターフェースを介して上記印刷データ(原版)を読み取ってこれを、上記複合機7にて、所定の印刷用紙に印刷する。
また、図3のステップS1において、ユーザが画面(図5(a))上の「Scan」ボタンに相当する部分に触れる(指で押す)と、「スキャン」モードが開始される。すなわち、読取面(原稿台)に置かれた原版(原稿)を読み取って、先の図7に示した処理手順に準じた手順により、上記複合機7にて、この原版に基づき、所定の形式(例えばPDF形式)からなる画像データ(電子データ)を作製(印刷)する。そしてこれを、例えば任意の保存先(例えば制御コンピュータ3や、取外し可能なメモリ、複合機7本体等)に保存(格納)する。
以上説明したように、この実施の形態に係る対価徴収システムによれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)複合機7(印刷機器)の利用に係る対価の徴収に際して、ICカードMC(記憶媒体)とカードリーダ5(データ読書装置)との間のデータ授受のもと、印刷前に取得した額の対価を、ICカードMCの残価データM2(汎用電子マネーおよびポイントマネーの少なくとも一方)から、印刷開始前に徴収する。こうした対価徴収システムにおいて、上記徴収した対価に見合う印刷処理が正常に完了する前に同印刷処理が停止したときには、カードリーダ5を読み書き可能な状態とする(図4のステップS18等)。そして、該カードリーダ5がこの読み書き可能な状態にある間に、同カードリーダ5に対してICカードMCが通信(非接触通信)可能に提示されたときには、該ICカードMCの残価データM2へ未印刷の分の対価(おつり)を返還するようにした。しかもこのとき、汎用電子マネーよりもポイントマネーを優先させ、ポイントマネーに対してのみ、未処理の分の対価(おつり)を返還するようにした。このように、印刷開始前に対価を徴収することで、前述した対価の徴収逃れ(徴収漏れ)は、確実に防止することができるようになる。また、こうしたシステムであれば、多めの枚数(例えば100枚)を一度に一括して連続印刷するときなどにおいても、同印刷処理が途中で停止してしまった場合には、未処理の分の対価(おつり)が返還されることになる。すなわち、携帯型の記憶媒体(ICカードMC)により高い利便性で効率のよい対価の徴収が行われるようになるとともに、対価の徴収額についても過不足なく適切に徴収が行われるようになる。
(2)ポイントマネーが汎用電子マネーへ変換(両替)されると、両替により残価データM2の価値が実質的に向上し、不都合を招くことがある。この点、この実施の形態に係る対価徴収システムにおいては、ポイントマネーに対してのみに未処理の分の対価(おつり)の返還が行われることで、このような変換(両替)は行われなくなり、より好適な対価の徴収が実現されるようになる。
(3)正常な停止命令による処理停止(コピー停止)を検知する命令停止検知手段を、上記複合機7に対して設けるようにした。こうすることで、利用者(ユーザ)自身の意思により、印刷処理(上記実施の形態では複写)を中止した場合にも、上述の未処理の分の対価の返還が適切に行われるようになる。
(4)上記カードリーダ5を、共に印刷端末を形成する複合機7等と共々、ローカルエリアネットワーク内に所要の数だけ(通常は多数)設け、これら装置によりローカルエリアネットワーク(LAN)を構築させたことで、同ネットワーク内の各機器から利用度合に応じた対価を徴収するシステムが、容易に且つ的確に構築されるようになる。
(5)また、これらカードリーダ5の各々を、残金管理サーバ2(データベースサーバ)等と通信可能に接続するようにした。これにより、ICカードMC(識別子M1)毎に残価データM2を管理することができるようになる。
(6)上記ICカードMCに記憶された識別子M1が、残金管理サーバ2において、所有者の身分を示すものとして扱われる構成とした。これにより、上記データベースにおける情報の管理も容易となる。
(7)また、同識別子M1を認証に用い、ICカードMC(識別子M1)毎にパスワードを設定するようにしたことで、本人以外の使用が禁止されるようになり、ひいては盗難による不正使用が未然に防止されるようになる。
(8)上記ICカードMCとして、上記カードリーダ5と非接触で無線通信する非接触型のIC(集積回路)カードを採用するようにした。これにより、カードリーダ5におけるICカードMCの抜き差しの手間や、同カードMCの抜き忘れや装置の故障等による抜取トラブルの懸念もなくなり、対価徴収システムとしての利便性が高まるのとともに、ICカードMCの盗難を未然に防止することにもなる。
(9)印刷処理(プリントやコピー)が正常に完了する前に停止したとき、同処理が停止した旨を可視表示すること(メッセージの表示)により報知する手段(報知手段)を備える構成とした(図6(f)や図8(f)を参照)。これにより、利用者(ユーザ)が処理の中断(中止)を容易に把握することができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・先の図6(e)の画面上に「キャンセル」ボタンを設け、印刷中、ユーザによりこの「キャンセル」ボタンが押されたときに当該印刷が停止するようにすれば、利用者(ユーザ)自身の意思により印刷を途中で強制的に停止させることが可能になる。さらにこの場合、印刷中、「キャンセル」ボタンが押されたこと(正常な停止命令)に基づく処理停止(プリント停止)を検知する命令停止検知手段を設けるようにすれば、複写(コピー)の場合と同様、プリントの場合も、前記(3)の効果と同様もしくはそれに準じた効果が得られるようになる。またさらに、異常(エラー)による処理停止を検知する異常停止検知手段を設けるようにすれば、印刷処理が何らかの異常(例えば消耗品切れや故障等によるエラー)により途中で停止してしまった場合にも、上述の未処理の分の対価の返還は適切に行われるようになる。
・上記実施の形態では、図9(b)に示されるように、汎用電子マネーおよびポイントマネーからなる残価データM2の記憶されたICカードMCに対して、汎用電子マネーよりもポイントマネーを優先させ、ポイントマネーへのみ、未処理の分の対価(おつり)を返還する場合について言及した。しかし、図9(a)に示されるように、汎用電子マネーのみからなる残価データM2の記憶されたICカードMCに対しても、汎用電子マネーよりもポイントマネーを優先させ、ポイントマネーへのみ、未処理の分の対価(おつり)を返還するようにしてもよい。
・また逆に、図10(a)および(b)に示されるように、ポイントマネーよりも汎用電子マネーを優先させ、汎用電子マネーへのみ、未処理の分の対価(おつり)を返還するようにしてもよい。こうした構成は、残価データM2の書換えを行うカードリーダ5が汎用電子マネーの書換えしかできない(ポイントマネーの書換えができない)場合などに有効である。
・また、上記ICカードMCにおいて、残価情報(汎用電子マネーおよびポイントマネー)の別に記憶容量(記憶領域)が設定されている場合などには、上記対価(おつり)の返還を、これら残価情報についての各別の記憶容量を超えないように、超える前に次に優先される残価情報へ返還の対象を変更するような構成としてもよい。例えば先の図10(a)に示されるような場合において、ICカードMCが汎用電子マネーを記憶することのできないタイプの記憶媒体であるときには、おつり(10円)を、ポイントマネーによって返還するようにする。このような構成であれば、対価(おつり)の返還漏れは好適に防止されるようになる。
・上記前払い額を設定(予約)する部分(予約部、図7のステップS22参照)に加え、該予約部により設定された前払い額(利用度合)とICカードMCに記憶された残価データM2(汎用電子マネーおよびポイントマネーの総額)との比較に基づき該残価データM2の残額不足の有無を判断する比較部をさらに設け、該比較部により残額不足と判断されたときには、その不足分の請求を行うようにしてもよい。すなわちこの場合は、例えば図11に示すように、認証(ステップS31)、前払い額の設定(ステップS32)の後、ステップS330〜S333にて、前述したような対価の徴収(厳密には徴収額の設定)を行うとともに、上記比較部により残額不足の有無を判断する処理手順となる。そして、該比較部により残額不足と判断されたときには、ステップS334にて、その不足分(不足対価)の請求を行うようにする。また、このステップS334にて、例えば他のカードや現金等により不足分が支払われれば、印刷を続行(ステップS34へ移行)し、支払われなければ、印刷を中止する。なお、ステップS34〜S38は、図7のS24〜S28と同様の処理である。こうした構成とすれば、ICカードMC内の残価データM2が不足している場合も、別の支払手段(例えば現金(小銭や紙幣)、あるいは別の記憶媒体(例えばICカードを計2枚使用)、さらにはICカードMCと種類の異なる支払媒体(例えばポイントカード)等)で不足分を補うことにより、対価の支払を行うことができるようになる。
・ICカードMCに記憶された識別子M1の認証により、特定の媒体所持者の使用を禁止したり(例えば盗難届けのあったICカードMCを使用不能にする)、あるいは特定の媒体所持者に処理の制限を設けたり(例えば生徒の権限を先生よりも制限する)、さらには特定の媒体所持者について対価の徴収を免除したりすることなども可能である。
・上記複合機7にあっては、印刷の種類を選択することができるため、特定の種類の印刷のみに認証を行うようにしてもよい。また、こうした認証は必須の構成ではなく、認証自体を全く行わない場合も、前述した対価の徴収および返還は可能である。
・また、こうしたシステムは、学校だけでなく、駅の売店やスーパーマーケットでの商品購入や、他の関連施設でのサービスの提供など、多くの施設で様々な用途に利用することができる。
・上記実施の形態では、プリンタおよび複写機(コピー機)およびスキャナとしての各印刷機能を併せ持つ複合機7について、前述した対価の徴収および返還を行うするようにした。しかし、こうした複合機7に限られることなく、例えばプリンタ単体や、複写機単体、あるいはスキャナ単体、等といった単体の印刷機器について、前述した対価の徴収および返還を行うするようにしてもよい。また、こうした印刷機器にも限定されることはなく、例えば自動改札機や、自動販売機等について、前述した対価の徴収および返還を行うするようにしてもよい。すなわちこの場合は、例えば対価の徴収後、故障して商品が排出されないとき(あるいはサービスが提供されないとき)などに、前述した対価の返還を行うするようにする。
・上記ICカードに記憶される残価データM2として、3種類以上の残価情報を用いる(単一の記憶媒体に記憶させる)ことも可能である。要は、複数種の残価情報が記憶された記憶媒体に対応することのできるシステムであればよい。そしてこの場合も、予め優先順位を設定しておき、返還の額が徴収額を超えないように、超える前に(例えば当該返還の額が徴収額に達したら)次に優先される残価情報へ返還の対象を変更するようにすれば、前記(2)の効果に準じた効果は得られるようになる。
・上記実施の形態では、ICカードMCとして、上記カードリーダ5と非接触で無線通信する非接触型のIC(集積回路)カードを採用するようにした。しかし、こうした記憶媒体は、カードリーダ5に対して通信可能に提示されることによって、両者の間でデータの授受が行われるものであれば足り、例えばカードリーダ5のカード口(窓)に対して抜き差しを行って着脱を可能とするタイプ(接触型)の記憶媒体であっても、前述した対価の徴収および返還は可能である。
・また、記憶媒体の形状等も任意であり、例えばこのICカードMCに代えて、棒状(スティック形状)の記憶媒体なども、適宜に採用することができる。また、キー、キーホルダー、シール等に内蔵されるものであってもよい。要は、携帯型の記憶媒体(持ち運び可能な記憶媒体)であればよい。
・上記実施の形態では、印刷開始前に対価の徴収を行うようにしたが、印刷開始直後に対価の徴収を行う構成であっても、この発明は同様に適用することができる。
この発明に係る対価徴収システムの一実施の形態について、該システム全体の概要(概略構造)を示す模式図。 ICカードに搭載されたICメモリを拡大して各記憶領域に格納される情報を示す模式図。 同実施の形態のシステムによる対価徴収に係る処理手順を示すフローチャート。 図3のステップS1にて「プリント(ネット)」モードが選択された場合の処理手順(図3のステップS2に相当)を示すフローチャート。 (a)〜(c)は、図3および図4の一連の処理に伴って変化するタッチパネル画面の表示内容を示す図。 (a)〜(f)は、図4の一連の処理に伴って変化するタッチパネル画面の表示内容を示す図。 図3のステップS1にて「コピー(複写)」モードが選択された場合の処理手順(図3のステップS2に相当)を示すフローチャート。 (a)〜(f)は、図7の一連の処理に伴って変化するタッチパネル画面の表示内容を示す図。 (a)および(b)は、それぞれこの発明に係る対価徴収システムによる対価(おつり)の返還態様の一例を示す図。 (a)および(b)は、それぞれこの発明に係る対価徴収システムによる対価(おつり)の返還態様の一例を示す図。 図7に示した処理手順の変形例としての処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…リモート監視サーバ、2…残金管理サーバ、3…制御コンピュータ、4…クライアントコンピュータ、5…カードリーダ、6…タッチパネル、7…複合機(印刷機器)、M…メモリ(ICメモリ)、M1…識別子、M2…残価データ、MC…ICカード。

Claims (16)

  1. 複数の種類からなる支払能力の度合を示す残価情報の記憶された携帯式の記憶媒体と、該記憶媒体に記憶された情報の読み書きを行うデータ読書装置との間のデータ授受のもと、前記データ読書装置と通信可能に接続された所定の機器の利用の対価を、前記記憶媒体から徴収する対価徴収システムにおいて、
    前記対価の徴収に際しては、前記利用の対象とする前記所定の機器による所定の処理の実行前に取得した額の対価を、同処理の開始前もしくは開始直後に前記記憶媒体の残価情報から徴収し、該徴収した対価に見合う処理が正常に完了する前に同処理が停止したときには、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とし、該データ読書装置がこの読み書き可能な状態にある間に、同データ読書装置に対して前記記憶媒体が通信可能に提示されたときには、前記記憶媒体に記憶された複数種の残価情報へ、予め設定された優先順位のもとに未処理の分の対価を返還する
    ことを特徴とする対価徴収システム。
  2. 前記対価の返還は、前記各種の残価情報について、当該返還の額が前記徴収の額を超えないように、超える前に次に優先される残価情報へ返還の対象を変更するようにして行われる
    請求項1に記載の対価徴収システム。
  3. 前記対価の返還は、前記各種の残価情報について、前記記憶媒体の記憶容量を超えないように、超える前に次に優先される残価情報へ返還の対象を変更するようにして行われる
    請求項1または2に記載の対価徴収システム。
  4. 支払能力の度合を示す残価情報として、電子マネー対応の全ての機種について使用可能な汎用電子マネー、および予め関連付けされた機種についてのみ使用可能な専用対価であるポイントマネー、が少なくとも記憶された携帯式の記憶媒体と、該記憶媒体に記憶された情報の読み書きを行うデータ読書装置との間のデータ授受のもと、前記データ読書装置と通信可能に接続された前記汎用電子マネーおよびポイントマネーの対象となる所定の機器の利用の対価を、前記記憶媒体の残価情報から徴収する対価徴収システムにおいて、
    前記対価の徴収に際しては、前記利用の対象とする前記所定の機器による所定の処理の実行前に取得した額の対価を、同処理の開始前もしくは開始直後に前記記憶媒体の2つの残価情報から徴収し、該徴収した対価に見合う処理が正常に完了する前に同処理が停止したときには、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とし、該データ読書装置がこの読み書き可能な状態にある間に、同データ読書装置に対して前記記憶媒体が通信可能に提示されたときには、前記記憶媒体に記憶された2つの残価情報へ、予め設定された一方を優先させつつ未処理の分の対価を返還する
    ことを特徴とする対価徴収システム。
  5. 前記対価の返還は、前記2つの残価情報について、前記優先される一方に対する当該返還の額が前記徴収の額を超えないように、超える前に他方の残価情報へ返還の対象を変更するようにして行われる
    請求項4に記載の対価徴収システム。
  6. 前記対価の返還は、前記2つの残価情報について、前記優先される一方に係る前記記憶媒体の記憶容量を超えないように、超える前に他方の残価情報へ返還の対象を変更するようにして行われる
    請求項4または5に記載の対価徴収システム。
  7. 前記返還の対象とする処理停止として異常による処理停止を検知する異常停止検知手段を備える
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の対価徴収システム。
  8. 前記返還の対象とする処理停止として正常な停止命令による処理停止を検知する命令停止検知手段を備える
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の対価徴収システム。
  9. 前記対価の徴収される残価情報は、所定のローカルエリアネットワーク内の機器を対象とした支払能力の度合を示すものであり、前記利用の対象とする機器は、該ローカルエリアネットワーク内の印刷機器である
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の対価徴収システム。
  10. 前記徴収の対象とする記憶媒体には、前記残価情報と共に、媒体毎に固有の識別情報が記憶されており、前記ローカルエリアネットワーク内のデータ読書装置は、前記記憶媒体毎に記憶された情報を前記識別情報に基づいて各別に管理するためのデータベースとそれぞれ通信可能に接続されてなる
    請求項9に記載の対価徴収システム。
  11. 前記徴収の対象とする記憶媒体は、前記データ読書装置と非接触で無線通信するものである
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の対価徴収システム。
  12. 支払能力の度合を示す残価情報として、電子マネー対応の全ての機種について使用可能な汎用電子マネー、および所定の印刷機器についてのみ使用可能な専用対価であるポイントマネー、が少なくとも記憶された携帯式の記憶媒体と、該記憶媒体に記憶された情報の読み書きを行うデータ読書装置との間のデータ授受のもと、前記データ読書装置と通信可能に接続された前記所定の印刷機器の利用度合に応じた対価を前記記憶媒体から徴収する対価徴収システムにおいて、
    前記印刷機器の利用に係る対価の徴収に際しては、印刷前に取得した額の対価を、印刷開始前もしくは開始直後に前記記憶媒体の残価情報から徴収し、該徴収した対価に見合う印刷処理が正常に完了する前に同印刷処理が停止したときには、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とし、該データ読書装置がこの読み書き可能な状態にある間に、同データ読書装置に対して前記記憶媒体が通信可能に提示されたときには、前記記憶媒体に記憶された2つの残価情報へ、予め設定された一方を優先させつつ未印刷の分の対価を返還する
    ことを特徴とする対価徴収システム。
  13. 前記返還の対象とする処理停止として異常による処理停止を検知する異常停止検知手段を備え、連続印刷中、該異常停止検知手段により、異常による処理停止が検知されたときには、前記未印刷の分の対価の返還を可能とすべく、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とする
    請求項12に記載の対価徴収システム。
  14. 前記返還の対象とする処理停止として正常な停止命令による処理停止を検知する命令停止検知手段を備え、前記徴収した対価に見合う印刷処理が正常に完了する前に、該命令停止検知手段により、正常な停止命令による処理停止が検知されたときには、前記未印刷の分の対価の返還を可能とすべく、前記データ読書装置を読み書き可能な状態とする
    請求項12または13に記載の対価徴収システム。
  15. 前記印刷機器は、原版に相当する画像データを読み取って該画像データに基づき印刷を行うものである
    請求項12〜14のいずれか一項に記載の対価徴収システム。
  16. 前記印刷機器は、読取面に置かれた原版を読み取って該原版に基づき印刷を行うものである
    請求項12〜14のいずれか一項に記載の対価徴収システム。
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