JP6172051B2 - スライド回転シート - Google Patents

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Description

この発明は、スライド機構と回転機構とを備えてシート本体がスライド及び回転可能に構成されたスライド回転シートに関する。
この種のスライド回転シートにおいて、ベース部材に対しスライドレール機構によって前後方向へスライド可能に配設されたスライドテーブルと、このスライドテーブルに対し回転機構によって回転可能に配設されたターンテーブルと、このターンテーブルに配設されかつシート本体が設置されるシートホルダとを備える。また、ベース部材とスライドテーブルとの間に、スライドテーブルのスライド方向への移動を阻止するスライドロック部材を有するスライドロック機構が配設され、シートホルダに、スライドロック部材に対応するスライド用操作部材が配設されたものが知られている。
また、スライド用操作部材の操作力をスライドロック部材に伝達してロック解除するために、例えば、特許文献1に開示されているように、スライドロック部材とスライド用操作部材との間に、スライド用ケーブルとリンク機構をそれぞれ配設したのもがある。すなわち、特許文献1に開示されているスライド回転シートにおいては、スライド用ケーブルの一端部がスライド用操作部材に接続され、他端部が一方のロックプレート(スライドロック部材)に対して径方向に回動自在に取り付けている。さらに、一方のロックプレートと他方のロックプレートとがリンク機構によって接続されている。そして、スライド用操作部材の操作力がスライド用ケーブルに伝達され、これによって、一方のロックプレートがロック解除されると同時に、リンク機構によって他方のロックプレートもロック解除されるようになっている。
実開平6−53271号公報
ところで、特許文献1に開示されているスライド回転シートにおいては、スライド用ケーブルの一端部がスライド用操作部材に接続され、他端部が一方のロックプレート(スライドロック部材)に対して径方向に回動自在に取り付けている。これによって、シート本体の回転によってスライド用ケーブルがねじれることを防止している。しかしながら、シート本体が回転されると、スライド用ケーブルの一端部がシート本体に追従して移動し、スライド用ケーブルの一端部と他端部とがシート本体の回転角度に相当する分だけ変位する。このため、スライド用ケーブル全長にわたる変位軌跡の領域内に他の物品を配設すると、スライド用ケーブルが他の物品に干渉するため、スライド用ケーブル全長にわたる変位軌跡の領域を避けて他の物品の配設しなければならない。
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、スライド用ケーブルの一端部から他端部にわたる全長において変位させることなくシート本体を回転させることができるスライド回転シートを提供することである。
前記課題を解決するために、この発明の第1の発明に係るスライド回転シートは、ベース部材に対しスライドレール機構によって前後方向へスライド可能に配設されたスライドテーブルと、前記スライドテーブルに対し回転機構によって回転可能に配設されたターンテーブルと、前記ターンテーブルに配設されかつシート本体が設置されるシートホルダとを備えたスライド回転シートであって、前記ベース部材と前記スライドテーブルとの間には、前記スライドテーブルのスライド方向への移動を阻止するスライドロック部材を有するスライドロック機構が配設され、前記シートホルダには、前記スライドロック部材に対応するスライド用操作部材が配設され、前記スライドロック部材と前記スライド用操作部材との間には、スライドロック解除機構が配設され、前記スライドロック解除機構は、前記ターンテーブル側に配設されたスライド用ケーブルと、前記スライドテーブル側に配設されたリンク機構と、を備え、前記リンク機構は、前記スライドテーブルに回動可能に配設された上下方向のリンクヒンジ軸と、前記リンクヒンジ軸の上下部にそれぞれ配設された上リンク及び下リンクと、前記下リンクと前記スライドロック部材とを連結するリンクロッドと、前記上リンクに係合可能でかつ前記ターンテーブル側に回動可能に配設されたセパレートリンクと、を備え、前記スライド用ケーブルの一端部が、前記スライド用操作部材に接続され、前記スライド用ケーブルの他端部が、前記セパレートリンクに接続されていることを特徴とする。
第1の発明によると、シートホルダに配設されたスライド用操作部材を、ロック解除操作すると、その操作力がスライド用ケーブルを経てセパレートリンクに伝達される、セパレートリンクが作動される。すると、セパレートリンクによって、リンクヒンジ軸の上リンクが連動され、リンクヒンジ軸及び下リンクが一体状をなして回動する。下リンクの回動に伴って、リンクロッドが連動され、スライドロック部材がロック解除される。この状態で、ベース部材に対しスライドレール機構によってスライドテーブルがスライドされ、スライドテーブルと共に、ターンテーブル、シートホルダ及びシート本体がスライドされる。また、スライドテーブルに対し、回転機構によってターンテーブルが回転され、ターンテーブルと共に、シートホルダ及びシート本体が回転される。この際、上リンクに対し、セパレートリンクをターンテーブル側に回動可能に配設し、スライド用ケーブルの一端部をスライド用操作部材に接続し、スライド用ケーブルの他端部をセパレートリンクに接続することで、スライド用ケーブルの一端部から他端部にわたる全長において配設状態を変位させることなく、シート本体を回転させることができる。このため、スライド用ケーブルに干渉させることなく他の物品を容易に配設することができる。
この発明の第2の発明に係るスライド回転シートは、第1の発明のスライド回転シートであって、前記スライドテーブルと前記ターンテーブルとの間には、前記ターンテーブルの回転方向への回動を阻止する回転ロック部材を有する回転ロック機構が配設され、前記シートホルダには、回転ロック部材に対応する回転用操作部材が配設され、前記回転ロック部材と前記回転用操作部材と間には、一端部が回転ロック部材に接続され、他端部が前記回転用操作部材に接続された回転用ケーブルが配設されていることを特徴とする。
第2の発明によると、シートホルダに配設された回転用操作部材を、ロック解除操作すると、その操作力が回転用ケーブルを経て回転ロック部材に伝達され、回転ロック部材がロック解除される。
この発明の第3の発明に係るスライド回転シートは、第2の発明のスライド回転シートであって、前記回転用操作部材と前記スライド用操作部材とは、共通のスライド・回転用操作レバーによって構成され、前記スライド・回転用操作レバーによってスライドロック解除と回転ロック解除とが同時になされる構成にしてあることを特徴とする。
第3の発明によると、シートホルダに配設されたスライド・回転用操作レバーロック解除操作すると、その操作力がスライド用ケーブルを経てセパレートリンクに伝達され、上リンク、リンクヒンジ軸及び下リンクを介してリンクロッドが連動され、スライドロック部材がロック解除されると同時に、操作力が回転用ケーブルを経て回転ロック部材にも伝達され、回転ロック部材がロック解除される。このため、スライドロック解除と、回転ロック解除とを別々の操作部材によって個別に行う必要がない。
この発明の第4の発明に係るスライド回転シートは、第1の発明〜第3の発明のいずれかの発明のスライド回転シートであって、請求項1〜3のいずれか一項に記載のスライド回転シートであって、前記スライドテーブルの車室側端部には、シートベルトのインナバックルが、その下端部において前方へ倒される倒伏位置と、この倒伏位置から後方へ起立される起立位置とに配置切換可能に連結され、前記スライドテーブルと前記インナバックルとの間には、前記インナバックルを前記倒伏位置に向けて付勢する付勢手段が配置されていることを特徴とする。
第4の発明によると、スライドテーブルの車室側端部にシートベルトのインナバックルがその下端部において起倒可能に連結され、付勢手段によって倒伏位置に向けて付勢されているため、スライドテーブルに対しターンテーブルと共にシートホルダ及びシート本体を回転操作するときに、シート本体がインナバックルに接触することを回避することができる。すなわち、インナバックルが起立位置に配置された状態にあると、スライドテーブルに対しターンテーブルと共にシートホルダ及びシート本体を回転操作するときに、シート本体がインナバックルに接触してシート回転の妨害物となる不具合が想定されるが、このような不具合が生じない。
この発明の実施例1に係る回転チルトシートを示す斜視図である。 回転チルトシートのベース部材とスライドテーブルとターンテーブルとシートホルダとを分離して示す斜視図である。 回転チルトシートのベース部材とスライドテーブルとターンテーブルとシートホルダとが組み付けられた状態を示す斜視図である。 第1のスライド用ケーブルと第2のスライド用ケーブルと回転用ケーブルとの配設状態を示す平面図である。 チルト用ケーブルの配設状態を示す斜視図である。 チルトリンクと軸ダンパとを示す斜視図である。 ターンテーブルとシートホルダとの間に配設されたチルト機構を示す側断面図である。 チルト用操作レバーを示す斜視図である。 チルトロック機構のチルトロック部材を示す斜視図である。 スライドロック機構とスライドロック解除機構のリンク機構を示す斜視図である。 スライドロック機構とスライドロック解除機構のリンク機構の組み付け状態を後方から破線して示す後側断面図である。 回転ロック機構を示す説明図である。 回転ロック機構の回転ロック部材を示す平面図である。 回転ロック機構の回転ロック部材を示す斜視図である。 チルト防止インターロック機構の係止部材を示す斜視図である。 チルト防止インターロック機構のチルトロック体とチルトロック解除体とが同軸上に組み付けられた状態を示す斜視図である。 回転防止インターロック機構の回転ロック体と回転ロック解除体とが同軸上に組み付けられた状態を示す斜視図である。 チルト防止インターロック機構の係止部材と回転ロック体と回転ロック解除体と関係を示す斜視図である。 チルトロック解除作動体と回転防止体とが配設された回転端ブラケットを示す斜視図である。 ターンテーブルが回転端位置に配置されたときに回転ロック体が回転防止体に係合してロックされた状態を示す斜視図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが後退端位置に配置され、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが重ね合わされた状態を簡略化して示す平面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが後退端位置に配置され、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが重ね合わされた状態にあるときのチルト防止インターロック機構を示す平面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが後退端位置に配置され、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが重ね合わされた状態にあるときの回転防止インターロック機構を示す側面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前方へ所定量だけスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが所定角度回転された状態を簡略化して示す平面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前方へ所定量だけスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが所定角度回転された状態にあるときのチルト防止インターロック機構を示す平面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前方へ所定量だけスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが所定角度回転された状態にあるときの回転防止インターロック機構を示す側面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前進端位置までスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが車外側へ向く回転端位置まで回転された状態を簡略化して示す平面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前進端位置までスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが車外側へ向く回転端位置まで回転された状態にあるときのチルト防止インターロック機構を示す平面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前進端位置までスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが車外側へ向く回転端位置まで回転された状態にあるときの回転防止インターロック機構を示す側面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前進端位置までスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが車外側へ向く回転端位置まで回転され、かつターンテーブルに対しシートホルダがチルト端位置までチルトされた状態を簡略化して示す平面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前進端位置までスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが車外側へ向く回転端位置まで回転され、かつターンテーブルに対しシートホルダがチルト端位置までチルトされた状態にあるときのチルト防止インターロック機構を示す平面図である。 ベース部材に対しスライドテーブルが前進端位置までスライドされ、スライドテーブル上にターンテーブルと共にシートホルダが車外側へ向く回転端位置まで回転され、かつターンテーブルに対しシートホルダがチルト端位置までチルトされた状態にあるときの回転防止インターロック機構を示す側面図である。 ターンテーブルに対しシートホルダと共にシート本体が回転されるときにシートベルトのインナバックルが前方へ倒伏された状態を示す説明図である。 ターンテーブルを回転させるローラがカムプレートのカム孔の直線孔部に配置されたときに、スライドロック解除機構の下リンクとリンクロッドによってスライドロック部材がロック解除される状態を示す説明図である。 ターンテーブルを回転させるローラがカムプレートのカム孔の湾曲孔部の途上に配置されかつターンテーブルが回転中間に配置されたときに、スライドロック解除機構のリンクロッドのカムピンがカムプレートのカム面の切欠状の回避部に配置されてスライドロック部材がロックされる状態を示す説明図である。 スライドロック解除機構の下リンクのカムピンがカムプレートのカム面に沿って滑走されることで、スライドロック部材がロック解除状態に保持される状態を示す説明図である。
この発明を実施するための形態について実施例にしたがって説明する。
この発明の実施例1を図面にしたがって説明する。図1〜図3に示すように、スライド回転シートは、車室フロア側から上方へ向かってベース部材10と、スライドテーブル20と、ターンテーブル50と、シートホルダ70と、シート本体1とを備えている。そして、ベース部材10とスライドテーブル20との間にはスライドレール機構30が配設され、スライドテーブル20とターンテーブル50との間には回転機構60が配設され、ターンテーブル50とシートホルダ70との間にはチルト機構80が配設されることで、スライド、回転及びチルト可能に構成されている。
図2に示すように、ベース部材10は、車室フロアに固定される左右の両サイドフレーム部11と、これら両サイドフレーム部11の前後部を連結する前フレーム部12と、後フレーム部13とを有して方形枠状に形成されいる。そして、両サイドフレーム部11の上面には、後述するスライダ35と協働してスライドレール機構30を構成する左右の両スライドレール31が前後方向へ平行状に配設されている。
図2に示すように、スライドテーブル20は、方形板状をなし、その左右両側部には、上方へ段差状をなすスライド取付部21が形成されている。そして、スライド取付部21の下面には、スライドレール31に沿ってスライド可能に嵌合されるスライダ35が配設されている。なお、スライダ35は、スライドレール31に被さるようにして断面逆U字状に形成され、その対向する内壁面と、スライドレール31の両側面との間には、スライダ35のスライド動作を軽快かつ円滑にするためのボールが必要に応じて配設される。
図2と図11に示すように、スライドテーブル20とターンテーブル50との間には、外輪61と内輪62と転動体63(ボール又はローラ)とを有する回転機構60が配設されている。この実施例1において、スライドテーブル20の上面には、円環状の外輪61が配設されると共に、外輪61の内周面に沿って抜き孔25が形成されている。
図2と図11に示すように、ターンテーブル50は、方形板状をなす底板部51と、この底板部51の左右両縁から上方へ直角状に曲げ加工された左右の側板部52と、底板部51の後縁から上方へ直角状に曲げ加工された後板部53とを一体に有している。そして、底板部51の下面には、剛性が高い内輪プレート55が固着され、この内輪プレート55の下面には、外輪61に対応する内輪62が配設され、外輪61と内輪62との間の環状空間には、複数の転動体63が転動可能に配設されている。
図2に示すように、シートホルダ70は、シート本体1のシートクッション2が配置されるものであり、左右の両サイドフレーム部71と、これら両サイドフレーム部71の前後部を連結する前フレーム部73と、後フレーム部74とを有して方形枠状に形成されいる。
図3、図5及び図6に示すように、チルトベース部材としてのターンテーブル50とシートホルダ70との間に配設されるチルト機構80は、ターンテーブル50の前後方向前側寄り部分にシートホルダ70を傾動可能に連結するチルト軸81と、ターンテーブル50の前後方向後側寄り部分と、シートホルダの前後方向後側寄り部分とに跨って両端部が連結軸83、84によって連結されたチルトリンク82とを備えている。そして、チルトリンク82の一方の端部の連結軸84上に対し、チルト時の衝撃を緩和するダンパ85が配設されている。
この実施例1において、ダンパ85は、軸ダンパによって構成されており、ターンテーブル50の後板部53にブラケット55によって支持されている。また、この実施例1において、図7に示すように、ターンテーブル50の後部とシートホルダ70の後部との間には、シートホルダ70と共に、シート本体1をチルト端位置(チルトダウン位置)からチルト初期位置(チルトアップ位置)に向けて引き込む(付勢する)チルト補助ばね88が配設されている。なお、図7の二点鎖線に示す状態がチルトダウン位置であり、実線で示す状態がチルトアップ位置である。
図7に示すように、チルトベース部材としてのターンテーブル50とシートホルダ70との間には、シートホルダ70をチルト初期位置に係脱可能にロックするチルトロック機構240が配設されている。チルトロック機構240は、チルトロック部材244とチルトロックストライカ250とを有している。この実施例1において、図7に示すように、シートホルダ70の後部のパネル部54aにチルトロックブラケット241が取り付けられ、このチルトロックブラケット241に対し、チルトロック軸242を中心としてチルトロック部材244がその上部において回動可能に取り付けられている。そして、チルトロック部材244は、その下部に横方向の軸状のロック部244aが設けられ、ばね243によってロック方向へ付勢されている(図9参照)。
一方、図7に示すように、ターンテーブル50の後板部53と底板部51とにわたって、チルトロックストライカ250が配設され、このチルトロックストライカ250には、チルトロック部材244のロック部に係脱可能に係合するチルトロック溝251が形成されている。
図5と図8に示すように、シートバック3の上部の車外側肩部には、例えば、介護者によるチルト操作時に用いられるグリップ部材5が設けられ、このグリップ部材5の近傍には、レバーブラケット(図示しない)を介してチルト用操作部材としてのチルト用操作レバー403がレバー軸402を中心として回動可能に取り付けられている。チルト用操作レバー403の上部には側面形状で逆L字状をなすノブ取付部404が延出され、このノブ取付部404には操作ノブ405が組み付けられている。また、チルト用操作レバー403の下部にはケーブル接続体406が延出されている。そして、グリップ部材5のグリップ部を把持した状態で、チルト用操作レバー403の操作ノブ405を指先(例えば、親指)で押し込み操作することで、次に述べるチルト用ケーブル410を介してチルトロック部材244のロック解除が可能となっている。
図5、図8及び図9に示すように、チルト用操作レバー403とチルトロック部材244との間には、チルトロック部材244をロック解除するチルト用ケーブル410が配設されている。チルト用ケーブル410は、アウタケーブル411とインナケーブル412とを備えた遠隔操作用ケーブルによって構成されている。そして、図8に示すように、チルト用ケーブル410のインナケーブル412の一端部が、チルト用操作レバー403の下部に延出されたケーブル接続体406に接続されている。さらに、図9に示すように、チルト用ケーブル410のインナケーブル412の他端部がチルトロック部材244に設けられたケーブル接続体246に接続されている。
図10と図11に示すように、ベース部材10とスライドテーブル20との間には、スライドテーブル20のスライド方向への移動を阻止するスライドロック機構200が配設されている。スライドロック機構200は、左右の両スライドロック部材203と、これらスライドロック部材203に対する左右の両スライドロックストライカ部材210とを有している。
この実施例1において、スライドテーブル20の下面の左右部には、ケース状のロック保持部材201が、その前後部の取付片においてボルト等によってそれぞれ取り付けられている。ロック保持部材201には、前後方向のスライドロック軸202によってスライドロック部材203がロック、アンロック方向へ回動可能に取り付けられ、ばね208によってロック方向へ付勢されている。また、スライドロック部材203の一端部には、上方に向けて複数のロック爪204が延出されている。
一方、図4と図11に示すように、ベース部材10の左右の両スライドレール31の下方に位置する部分には、前後方向へ延びるスライドロックストライカ部材210が固定されており、これらスライドロックストライカ部材210には、スライドロック部材203の複数のロック爪204に係脱可能に係合する多数のスライドロック孔211が前後方向に所定間隔を隔てて形成されている。
図1〜図3に示すように、シートホルダ70の前部の車内側には、主として着座者が使用するスライド用操作レバー350(この発明のスライド用操作部材に相当する)が、レバー軸351を中心として回動可能に取り付けられている。また、シートホルダ70の前部の車外側には、主として介護者が使用するための、スライド用操作部材と回転用操作部材とを兼用するスライド・回転用操作レバー362(この発明のスライド用操作部材に相当する)が、レバー軸363を中心として回動可能に取り付けられている。
図4、図10及び図11に示すように、スライドロック部材203とスライド用操作レバー350及びスライド・回転用操作レバー362との間には、スライドロック解除機構300が配設されている。スライドロック解除機構300は、ターンテーブル50側に配設された第1のスライド用ケーブル330及び第2のスライド用ケーブル340と、スライドテーブル20側に配設されたリンク機構301と、を備えている。
図10と図11に示すように、リンク機構301は、左右の両スライドロック解除機構300の中間に位置するスライドテーブル20の部分に、ベースブラケット302を介して回動可能に配設された上下方向のリンクヒンジ軸303と、リンクヒンジ軸303の上軸部に一体回転可能に配設された上リンク306と、下軸部に一体回転可能に配設された下リンク310と、下リンク310と両スライドロック部材203とをそれぞれ連結するリンクロッド320と、上リンク306上に突出されたリンクピン307に接離及び係合可能でかつターンテーブル50側に上下方向の支軸323を中心として回動可能に配設されたセパレートリンク324と、を備えている。さらに、下リンク310には、図10に示すようにカムピン312が下向きに突設されている。
図34〜図36に示すように、下リンク310カムピン312に対応するカム面48は、スライドテーブル20のスライド動作に連動してターンテーブル50を設定角度の範囲において回転させる後述するカム機構40のカムプレート41の一側面の前後方向に沿って形成されている。そして、図34に示すように、ターンテーブル50を回転させるローラ47がカムプレート41のカム孔42の直線孔部43に配置されたときには、カムピン312がカムプレート41のカム面48に干渉しないように設定される。また、ターンテーブル50が回転を開始してから回転端位置まで回動する間においては、カムピン312が、カム面48に沿って移動案内されることで、スライドロック部材203がロック解除状態に保たれる(図10、図35、図36参照)。さらに、この実施例1において、図35に示すように、ローラ47がカムプレート41のカム孔42の湾曲孔部44の途上に配置されかつターンテーブル50が回転中間に配置されたときに、スライドロック部材203がロック動作可能に、カムプレート41のカム面48には、下リンク310のカムピン312の案内を回避する切欠状の回避部48aが形成されている。
スライド用操作レバー350とセパレートリンク324との間には、第1のスライド用ケーブル330が配設されている。また、スライド・回転用操作レバー362とセパレートリンク324との間には、第2のスライド用ケーブル340が配設されている。第1、第2の両スライド用ケーブル330、340は、アウタケーブル331、341とインナケーブル332、342とを備えた遠隔操作用ケーブルによってそれぞれ構成されている。そして、図3に示すように、第1のスライド用ケーブル330のインナケーブル332の一端部がスライド用操作レバー350のレバー操作に連動されるケーブル接続体352に接続されている。
さらに、図4に示すように、第1のスライド用ケーブル330のインナケーブル332の他端部がセパレートリンク324に形成された連結孔325に接続されている。また、第2のスライド用ケーブル340のインナケーブル342の一端部がスライド・回転用操作レバー362のレバー操作に連動されるケーブル接続体365に接続されている。さらに、第2のスライド用ケーブル340のインナケーブル342の他端部がセパレートリンク324に形成された連結孔326に接続されている。なお、セパレートリンク324の両連結孔325、326は、セパレートリンク324の支軸323を中心とする内周側と外周側との円弧状長孔によってそれぞれ形成されている。
図4及び図12〜図14に示すように、スライドテーブル20とターンテーブル50との間には、ターンテーブル50の回転方向への回動を阻止する回転ロック機構220が配設されている。回転ロック機構220は、ターンテーブル50の下面側に回転ロック軸221を中心として回動可能に配設された回転ロック部材222、この回転ロック部材222の一端部に形成された切欠状のロック溝224に係脱可能に係合する位置でスライドテーブル20上に配設された回転前ロックストライカ223と、回転ロック部材222の他端部に形成された回転後ロック爪225に係脱可能に係合する位置でスライドテーブル20上に配設された回転後ロックストライカ230と、を備えている。また、回転後ロックストライカ230は、回転機構60の回転中心と同心の円弧状に形成され、その円弧部には、回転ロック部材222の回転後ロック爪225に係脱可能に係合する複数又は単数の回転ロック孔231が形成されている。
図4と図12に示すように、回転ロック部材222とスライド・回転用操作レバー362との間には、回転用ケーブル370が配設されている。回転用ケーブル370は、アウタケーブル371とインナケーブル372とを備えた遠隔操作用ケーブルによって構成されている。そして、図3に示すように、回転用ケーブル370のインナケーブル372の一端部が、スライド・回転用操作レバー362のレバー操作に連動されるケーブル接続体365に接続されている。図13に示すように、回転用ケーブル370のインナケーブル372の他端部は回転ロック部材222に設けられたケーブル接続体226に接続されている。
また、この実施例1において、図2と図11に示すように、ベース部材10と回転機構60との間には、スライドテーブル20のスライド動作に連動してターンテーブル50を設定角度の範囲において回転させるカム機構40が配設されている。この実施例1において、ベース部材10の前フレーム部12と後フレーム部13との間に跨って、カムプレート41が架設されており、このカムプレート41には、カムフォロアとしてのローラ47と協働してカム機構40を構成するカム孔42(カム溝であってもよい)が形成されている。また、カム孔42は、その後側部分に前後方向へ直線状に延びる直線孔部43と、この直線孔部43の前端から車外側に向かって湾曲状をなす湾曲孔部44とを同一の孔幅で連通状に有している。一方、回転機構60の内輪62には、カム孔42に向けて支軸46が下向きに突設されており、支軸46の下部外周面には、カム孔42に沿って転動するローラ47が回転自在に装着されている。
図2、図15及び図16に示すように、スライドテーブル20とターンテーブル50とシートホルダ70との間にわたって、チルト防止インターロック機構90が配設されている。チルト防止インターロック機構90は、図21に示すシート本体1が回転初期位置(スライドテーブル20に対しターンテーブル50が整合する格納位置)から、図18に示す車外側へ向く回転端位置の直前まで回転される間において、シート本体1のチルト動作を不能とするチルトロック状態をなす。さらに、図19に示すように、シート本体1が回転端位置まで回転されたときに、シート本体1のチルト動作を可能とするチルトロック解除状態をなす。この実施例1において、図15、図16及び図19に示すように、チルト防止インターロック機構90は、チルトロック体93と、チルトロック解除体95と、チルト防止溝112を有する係止部材111と、チルトロック解除作動体121とを備えている。
係止部材111は、シートホルダ70の後フレーム部74の後側に取付ブラケット110を介して取り付けられており、この係止部材111には、側方に開口部をもつチルト防止溝112が形成されている。また、係止部材111には、後に詳述する回転防止インターロック機構100のピン状の回転ロック解除作動体113が横方向に突出して固定されている。
図16に示すように、チルトロック体93とチルトロック解除体95とは、ターンテーブル50の底板部51の所定位置に固定されたチルトロック支持体91に対し、軸中間部で回転可能に支持された支軸92(上下方向の軸)の上下部にそれぞれ一端部が固定され、かつ水平状に突出して一体回転可能に取り付けられている。そして、チルトロック体93は、ターンテーブル50の底板部51の上面側に沿って配置され、チルトロック解除体95は、ターンテーブル50の底板部51の下面側に沿って配置されている。
チルトロック体93の側面には、チルト防止溝112内に挿脱可能に嵌挿されてチルトロック状態をなすロック部94が張出状に形成されている。さらに、チルトロック体93は、ロック部94がチルト防止溝112内に嵌挿されるロック方向へばね98によって付勢され、シート本体1が回転端位置まで回転されたときに、チルトロック解除体95にチルトロック解除作動体121が作用し、チルトロック解除体95がばね98の付勢力に抗して支軸92と共に回転され、これに伴って回転するチルトロック体93のロック部94がチルト防止溝112より抜け出てる。すなわち、チルト防止インターロック機構90がロック解除される。
図2と図19に示すように、スライドテーブル20の所定位置には、回転端ブラケット120が固定されており、この回転端ブラケット120上には、シート本体1が回転端位置まで回転されたときに、チルトロック解除体95に作用してロック解除するピン状のチルトロック解除作動体121が垂直状に突出されている。また、回転端ブラケット120の上面には、次に詳述する回転防止インターロック機構100の回転防止体122が突出されている。また、回転防止体122は、回転端ブラケット120の上面から垂直状に立ち上がる立上り部123と、この立上り部123の上端から水平状に曲げられた回転防止片124とを有してして逆L字状に形成されている。
図2と図7に示すように、スライドテーブル20とターンテーブル50とシートホルダ70との間にわたって、回転防止インターロック機構100が配設されている。この回転防止インターロック機構100は、シート本体1が回転端位置まで回転されてチルトロック解除された状態において、シート本体1を設定されたチルト端位置(又はチルト途中)までチルト動作されたときに、シート本体1の回転動作を不能とする回転ロック状態をなし、シート本体1がチルト初期位置に戻されたときにシート本体1の回転動作を可能とする回転ロック解除状態をなす。この実施例1において、図17に示すように、回転防止インターロック機構100は、回転ロック体103と、回転ロック解除体105と、前記した係止部材111のピン状の回転ロック解除作動体113と、前記した回転端ブラケット120の回転防止体122とを備えている。
回転ロック体103と回転ロック解除体105とは、ターンテーブル50の底板部51の上面に固定された回転ロック支持体101に対し軸中間部で回転可能に支持された支持された支軸102(水平方向の軸)の両端部軸回りにそれぞれ一端部が固定されて一体回転可能に取り付けられている。そして、回転ロック体103の先端部には、ターンテーブル50の底板部51に形成された抜き孔を通して回転防止体122の回転防止片124に係脱可能な鈎型状のロック部104が形成されている。
回転ロック解除体105は、係止部材111のピン状の回転ロック解除作動体113の下面に当接可能に延びている(図20参照)。さらに、回転ロック解除体105は、係止部材111のピン状の回転ロック解除作動体113の下面に当接する方向へばね108によって付勢されている。そして、シートホルダ70(シート本体1)がチルト動作(チルトダウン動作)され、これに伴って回転ロック解除作動体113が上方へ変位されると、図32に示すように、回転ロック解除体105がばね108の付勢力によって、図17に向かって上方へ支軸102と共に回転される。これによって、回転ロック体103のロック部104が、回転端ブラケット120の回転防止体122の回転防止片124に係合可能な回転ロック状態となる(図32参照)。
これとは逆に、シートホルダ70(シート本体1)がチルト初期位置(チルトアップ位置)に戻されると、これに伴って回転ロック解除作動体113が下方へ変位されると、回転ロック解除体105がばね108の付勢力に抗して、図29に向かって反時計回り方向へ支軸102と共に回転される。これによって、回転ロック体103のロック部104が、回転防止体122の回転防止片124から上方へ待避するロック解除状態となる。
また、この実施例1において、図2に示すように、スライドテーブル20の車内側端部には、水平方向へ張り出す延長部23が形成され、この延長部23の上面には、バックルブラケット130が固定されている。そして、バックルブラケット130には、シートベルトのインナバックル132が、その下端部132aにおいて前方へ倒される倒伏位置と、この倒伏位置から後方へ起立される起立位置とに配置切換可能に連結されている。また、バックルブラケット130とインナバックル132との間には、インナバックル132を倒伏位置に向けて付勢する付勢手段としてのばね133が配置されている。
この実施例1に係るスライド回転シートは上述したように構成される。したがって、シート本体1に着座している着座者が好みに応じてシート本体1を前後方向へスライド調整する場合(図3、図4、図10及び図11参照)、先ず、着座者によって、スライド用操作レバー350を、レバー軸351を中心としてロック解除方向へレバー操作する。すると、第1のスライド用ケーブル330を介してセパレートリンク324が作動される。セパレートリンク324の作動によって、リンクピン307を介して上リンク306、リンクヒンジ軸303及び下リンク310がロック解除方向へ回動され、これによって、リンクロッド320を介してスライドロック部材203がスライドロック軸202を中心として回動されてロック解除される。
次に、スライドロック部材203をロック解除した状態で、着座者によって、ベース部材10に対し、スライドレール機構30を介してスライドテーブル20、ターンテーブル50及びシートホルダ70と共に、シート本体1がスライド調整される。この際、カムプレート41のカム孔42の直線孔部43に沿ってローラ47が転動する。そして、着座者によるシート本体1の前後方向へのスライド調整量は、カム孔42の直線孔部43の前後方向の長さによって設定される。
次に、介護者によって、シート本体1を前方へスライドしながら車外側に向けて回転する場合(図3、図4、図10及び図11参照)、先ず、介護者によって、スライド・回転用操作レバー362がレバー軸363を中心としてロック解除方向へレバー操作される。すると、第2のスライド用ケーブル340を介してセパレートリンク324が作動され、セパレートリンク324の作動によって、リンクピン307を介して上リンク306、リンクヒンジ軸303及び下リンク310がロック解除方向へ回動され、これによって、リンクロッド320を介してスライドロック部材203がスライドロック軸202を中心として回動されてロック解除される。これと同時に、回転用ケーブル370を介して回転ロック部材222が回転ロック軸221を中心として回動されてロック解除される。
次に、スライドロック部材203及び回転ロック部材222をロック解除した状態で、介護者によって、ベース部材10に対し、スライドレール機構30を介してスライドテーブル20、ターンテーブル50及びシートホルダ70と共に、シート本体1が前方へスライドされる。この際、カムプレート41のカム孔42の直線孔部43に沿ってローラ47が転動する間は、ベース部材10に対し、スライドテーブル20、ターンテーブル50及びシートホルダ70と共に、シート本体1が前方へスライドされる。
引き続いて、ベース部材10に対し、スライドテーブル20が前方へスライドされる。この際、カム孔42の湾曲孔部44に沿ってローラ47が転動する。これによって、外輪61と、この外輪61の内周面に複数のボール(又はローラ)を介して回転可能に嵌挿される内輪62とを有する回転機構60を介してターンテーブル50及びシートホルダ70と共に、シート本体1が車外側に向けて回転動作される。そして、シート本体1が回転初期位置から90度近く回転して車外側へ向く回転端位置に配置される。
また、この実施例1において、ターンテーブル50及びシートホルダ70と共に、シート本体1が車外側に向けて回転動作され、ターンテーブル50が回転中間に配置されたときには、図35に示すように、ローラ47がカムプレート41のカム孔42の湾曲孔部44の途上に配置される。そして、カムプレート41のカム面48の切欠状の回避部48aに対し、下リンク310のカムピン312が配置される。この際、スライド・回転用操作レバー362が解放されると、スライドロック部材203がロック動作される。これによって、ターンテーブル50及びシートホルダ70と共に、シート本体1のスライド及び回転が拘束される。ここで、シート本体1に着座している着座者の姿勢が降車しやすい姿勢に変えられる。その後、再び、スライド・回転用操作レバー362によってスライドロック部材203をロック解除してから、シート本体1が回転初期位置から90度近く回転した回転端位置まで回転される。
図21と図24に示すように、シート本体1が回転初期位置から車外側へ向く回転端位置の直前まで回転動作する間において、図22と図25に示すように、チルト防止インターロック機構90のチルトロック体93のロック部94が、ばね98の付勢力によって、係止部材111のチルト防止溝112内に嵌挿されて保持され、チルト防止インターロック機構90がシート本体1のチルト動作を不能とするチルトロック状態をなす。このため、シート本体1が回転初期位置から車外側へ向く回転端位置の直前まで回転動作する間においては、シート本体1が不測にチルト動作されることがない。
図27に示すように、シート本体1が車外側へ向く回転端位置まで回転されると、チルト防止インターロック機構90のチルトロック解除体95に対しチルトロック解除作動体121が作用する。そして、チルトロック解除体95がばね98の付勢力に抗して支軸92と共に図28に向かって時計回り方向へ回転される。チルトロック体93が支軸92と一体となって回転することで、チルトロック体93のロック部94が係止部材111のチルト防止溝112より抜け出てる。すなわち、チルト防止インターロック機構90がチルトロックが解除され、シート本体1のチルト動作が可能となる。
ここで、介護者がシート本体1に着座している着座者(被介護者)を降車させる際などにおいて、シート本体1をチルト端位置までチルト操作する場合、先ず、介護者は、シートバック3のグリップ部材5を把持した状態において、グリップ部材5又はその近傍に配設されたチルト用操作部材としてのチルト用操作レバー403の操作ノブ405先端をプッシュ操作する。すると、チルト用操作レバー403がレバー軸402を中心としてロック解除方向へレバー操作され、チルト用ケーブル410を介してチルトロック部材244がロック解除される(図7参照)。
引き続いて、介護者がシートバック3のグリップ部材5を把持した状態のまま、チルトベース部材としてのターンテーブル50に対し、シートホルダ70と共に、シート本体1が手動操作で持ち上げられることで、チルト機構80のチルトリンク82が一方の連結軸84を中心として上方へ回動する。これによって、ターンテーブル50に対し、シートホルダ70と共にシート本体1がチルト軸81を支点としてチルトダウン動作され、シート本体1のシートクッション2は、前側が低く、後側が高くなって下傾する(図7の二点鎖線参照)。この際、チルトダウンの衝撃を緩和するために、ターンテーブル50とシートホルダ70との前側寄りの対向面のうち、少なくとも一方の対向面に対しゴムや軟質樹脂等の弾性体78を配設しておくことが好ましい。
また、図30に示すように、シート本体1が車外側へ向く回転端位置まで回転された状態において、シートホルダ70(シート本体1)がチルトダウン動作され、これに伴って回転ロック解除作動体113が上方へ変位されると、回転ロック解除体105がばね108の付勢力によって図32に向かって時計回り方向へ支軸102と共に回転される。これによって、回転ロック体103のロック部104が、回転端ブラケット120の回転防止体122の回転防止片124に係合可能な回転ロック状態となる。このため、シート本体1が設定されたチルト端位置、又はチルト途中までチルト動作(チルトダウン動作)された後は、シート本体1が不測に回転されることがない。
また、この実施例1において、ベース部材10と回転機構60との間には、スライドテーブル20のスライド動作に連動してターンテーブル50を回転させるカム機構40が配設されている。このカム機構40は、ベース部材10の前フレーム部12と後フレーム部13との間に跨って架設されたカムプレート41に形成されたカム孔42と、回転機構60の内輪62の下面から突出する支軸46の軸回りに回転自在に配設されたカムフォロアとしてのローラ47とを有して構成されている。そして、スライドテーブル20のスライド動作に連動してカム孔42に沿ってローラ47が移動案内されることで、回転機構60の外輪61に対し内輪62が回転し、これによってターンテーブル50を所望とする角度だけ回転させることができる。このため、ターンテーブル50と共にシートホルダ70及びシート本体1の車外側への振り出し軌跡をカム孔42の形状によって任意に設定することができる。この結果、ターンテーブル50と共にシートホルダ70及びシート本体1の車外側への振り出し軌跡の領域を小さく抑制することが可能となり、足元スペースの確保が容易となる。
また、カム孔42の形状を前後方向に平行する直線孔部43とこの直線孔部43の前端から車外側に向けて湾曲する湾曲孔部44との組み合わせで設定することで、ターンテーブル50と共にシートホルダ70及びシート本体1を車内での直線スライドと、車外側への回転スライドとの組み合わせで連動させることができる。
また、この実施例1において、チルト機構80のチルトリンク82の一方の連結軸84の軸上に対し、チルト動作時の動作速度を緩和(抑制)するダンパ85が配設されている。そして、シートホルダ70と共にシート本体1がチルト軸81を支点としてチルト動作される際、(特にチルトダウンされる際)の動作速度をダンパ85によって効率よく緩和される。すなわち、チルト軸81の軸上にダンパ85が配設される場合に比較して、レバー比によりチルト軸81回りのトルクに対しダンパ85への入力トルクを小さく抑制することができる。このため、容量の小さい小型のダンパ85を用いてもチルト動作時の動作速度を良好に緩和することができる。さらに、小型のダンパ85を用いることで、ターンテーブル50とシートホルダ70との間の限られたスペース内に対しダンパ85を容易に配置することができる。さらに、スライド回転シートの薄型化や後席に対する足元スペースの確保も容易となる。
また、この実施例1において、チルトベース部材としてのターンテーブル50とシートホルダ70との間には、シートホルダ70を、チルト端位置(チルトダウン位置)からチルト初期位置(チルトアップ位置)に向けて引き込む(付勢する)チルト用補助ばね88が配設されている。このため、シートホルダ70と共にシート本体1をチルト端位置(チルトダウン位置)からチルト初期位置(チルトアップ位置)に向けてチルト操作する際、チルト用補助ばね88の引き込み力に相当する分だけ、チルト操作力が補助されるため、シート本体1を軽くチルト操作することができる。
また、この実施例1において、スライド・回転用操作レバー362は、回転用操作部材とスライド用操作部材とを兼務する。言い換えると、回転用操作部材とスライド用操作部材とは、共通のスライド・回転用操作レバー362によって構成される。そして、スライド・回転用操作レバー362をロック解除方向へ操作すると、その操作力が第2のスライド用ケーブル340を経てセパレートリンク324に伝達され、上リンク306、リンクヒンジ軸303及び下リンク310を介してリンクロッド320が連動され、スライドロック部材203がロック解除されると同時に、操作力が回転用ケーブル370を経て回転ロック部材222にも伝達され、回転ロック部材222がロック解除される。このため、スライドロック解除と、回転ロック解除とを別々の操作部材によって個別に行う必要がない。
また、この実施例1において、介護者がシート本体1に着座している着座者(被介護者)を降車させる際などにおいて、シート本体1をチルト初期位置からチルト端位置までチルト操作する場合、シートバック3のグリップ部材5を把持した状態において、グリップ部材5又はその近傍に配設されたチルト用操作レバー403をロック解除操作し、引き続いて、グリップ部材5を把持した状態のまま、チルトベース部材としてのターンテーブル50に対し、シートホルダ70と共にシート本体1をチルト操作することで、シート本体1をチルト端位置まで容易にチルト操作することができる。
また、この実施例1において、図2に示すように、スライドテーブル20の車室側端部の延長部23の上面に固定されているバックルブラケット130に対し、シートベルトのインナバックル132が、その下端部132aにおいて前方へ倒される倒伏位置と、この倒伏位置から後方へ起立される起立位置とに配置切換可能に連結されている。そして、バックルブラケット130とインナバックル132との間には、インナバックル132を倒伏位置に向けて付勢する付勢手段としてのばね133が配置されている。このため、図33に示すように、スライドテーブル20に対しターンテーブル50と共にシートホルダ70及びシート本体1がスライド回転動作される際、シートホルダ70及びシート本体1がインナバックル132に接触することを回避することができる。
すなわち、図33の二点差線で示すように、インナバックル132が起立位置に配置された状態にあると、スライドテーブル20に対し、ターンテーブル50と共にシートホルダ70及びシート本体1がスライド回転動作するときに、シートホルダ70及びシート本体1がインナバックル132に接触してシート回転の妨害物となる不具合が想定されるが、このような不具合が生じない。
なお、この発明は前記実施例1に限定するものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の形態で実施することができる。例えば、前記実施例1においては、回転機構60の外輪61がスライドテーブル20に配設され、内輪62がターンテーブル50に配設される場合を例示したが、内輪62がスライドテーブル20に配設され、外輪61がターンテーブル50に配設されてもこの発明を実施することができる。但し、この場合、回転輪となる外輪61にカム機構40のカム孔42に沿って移動案内されるカムフォロアが配設すればよい。また、前記実施例1においては、ターンテーブル50とシートホルダ70との間にチルト機構80が配設される場合を例示したが、チルト機構80が配設されないスライド回転シートであってもよい。
1 シート本体
10 ベース部材
20 スライドテーブル
30 スライドレール機構
50 ターンテーブル
60 回転機構
70 シートホルダ
200 スライドロック機構
203 スライドロック部材
220 回転ロック機構
222 回転ロック部材
300 スライドロック解除機構
301 リンク機構
303 リンクヒンジ軸
306 上リンク
310 下リンク
320 リンクロッド
324 セパレートリンク
330 第1のスライド用ケーブル
340 第2のスライド用ケーブル
350 スライド用操作レバー(スライド用操作部材)
362 スライド・回転用操作レバー(スライド用操作部材)
370 回転用ケーブル

Claims (4)

  1. ベース部材に対しスライドレール機構によって前後方向へスライド可能に配設されたスライドテーブルと、前記スライドテーブルに対し回転機構によって回転可能に配設されたターンテーブルと、前記ターンテーブルに配設されかつシート本体が設置されるシートホルダとを備えたスライド回転シートであって、
    前記ベース部材と前記スライドテーブルとの間には、前記スライドテーブルのスライド方向への移動を阻止するスライドロック部材を有するスライドロック機構が配設され、
    前記シートホルダには、前記スライドロック部材に対応するスライド用操作部材が配設され、
    前記スライドロック部材と前記スライド用操作部材との間には、スライドロック解除機構が配設され、
    前記スライドロック解除機構は、前記ターンテーブル側に配設されたスライド用ケーブルと、前記スライドテーブル側に配設されたリンク機構と、を備え、
    前記リンク機構は、前記スライドテーブルに回動可能に配設された上下方向のリンクヒンジ軸と、
    前記リンクヒンジ軸の上下部にそれぞれ配設された上リンク及び下リンクと、
    前記下リンクと前記スライドロック部材とを連結するリンクロッドと、
    前記上リンクに係合可能でかつ前記ターンテーブル側に回動可能に配設されたセパレートリンクと、を備え、
    前記スライド用ケーブルの一端部が、前記スライド用操作部材に接続され、前記スライド用ケーブルの他端部が、前記セパレートリンクに接続されていることを特徴とするスライド回転シート。
  2. 請求項1に記載のスライド回転シートであって、
    前記スライドテーブルと前記ターンテーブルとの間には、前記ターンテーブルの回転方向への回動を阻止する回転ロック部材を有する回転ロック機構が配設され、
    前記シートホルダには、回転ロック部材に対応する回転用操作部材が配設され、
    前記回転ロック部材と前記回転用操作部材と間には、一端部が回転ロック部材に接続され、他端部が前記回転用操作部材に接続された回転用ケーブルが配設されていることを特徴とするスライド回転シート。
  3. 請求項2に記載のスライド回転シートであって、
    前記回転用操作部材と前記スライド用操作部材とは、共通のスライド・回転用操作レバーによって構成され、
    前記スライド・回転用操作レバーによってスライドロック解除と回転ロック解除とが同時になされる構成にしてあることを特徴とするスライド回転シート。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のスライド回転シートであって、
    前記スライドテーブルの車室側端部には、シートベルトのインナバックルが、その下端部において前方へ倒される倒伏位置と、この倒伏位置から後方へ起立される起立位置とに配置切換可能に連結され、
    前記スライドテーブルと前記インナバックルとの間には、前記インナバックルを前記倒伏位置に向けて付勢する付勢手段が配置されていることを特徴とするスライド回転シート。
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