JP6170933B2 - ペプチドの使用 - Google Patents

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Description

[関連出願]
本出願は、2011年11月2日に出願された米国仮出願第61/554,771号、および2011年12月21日に出願された米国仮出願第61/578,620号、および2012年11月2日に出願された米国出願第13/667,578号の利益および優先権を主張し、これらの出願全ての全体は、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
[発明の分野]
本明細書で開示される実施形態は、カルシトニンの模倣体に関し、より詳細には、糖尿病(I型およびII型)、過剰体重、食物摂取過剰、およびメタボリック症候群が含まれるがこれらに限定されない多様な疾患および障害の処置、血中グルコースレベルの調節、耐糖試験(glucose tolerance test)に対する応答の調節、食物摂取の調節、骨粗鬆症の処置ならびに骨関節症の処置におけるそれらの使用に関する。
全世界には約2億5千万人の糖尿病患者が存在し、今後20年間で、その数は、倍増すると推測されている。この人口集団のうちの90%超は、2型糖尿病(T2DM)を患っている。現在のところ、診断がなされているのは、T2DMに罹患するか、または明らかなT2DMに先行する病期にある患者のうちの50〜60%に過ぎないと推定されている。
T2DMとは、炭水化物代謝および脂肪代謝の異常を特徴とする異種性の疾患である。T2DMの原因は多因子的であり、これらには、筋肉、肝臓、膵臓、および脂肪組織などの組織におけるβ細胞機能およびインスリン感受性に影響を及ぼす、遺伝子的要素および環境的要素の両方が含まれる。結果として、インスリン分泌の障害が観察され、これには、β細胞機能の進行性の低減および慢性のインスリン抵抗性が並行して進行する。膵臓内分泌部が末梢におけるインスリン抵抗性を補うことができないと、高血糖症および臨床的な糖尿病の発症がもたらされる。今日では、インスリンを介するグルコースの取込みに対する組織の抵抗性が、T2DMの主要な病態生理的決定因子として認識されている。
最適なT2DMへの介入の成功についての基準は、血中グルコースレベルの降下であり、これは、ピークグルコースレベルの低下およびクリアランスの急速化により説明される、血中グルコースレベルの長期的な降下および食物摂取後におけるグルコースレベルの上昇を耐容する能力の増大の両方でありうる。これらの状況はいずれも、β細胞によるインスリンの産生量および機能にかかる負担を低減させる。
I型糖尿病は、食物摂取に応答したインスリンを産生する能力の喪失を特徴とし、よって血中グルコースを正常な生理学的レベルへと調節できないことを特徴とする。
骨の物理的構造は、疾患および傷害を含めた多様な因子により損なわれうる。最も一般的な骨疾患のうちの1つは、骨粗鬆症であり、これは、骨量の低下および骨組織の構造的劣化を特徴とし、特に、股関節、脊椎、および手首の骨の脆弱性をもたらし、これらを骨折しやすくする。骨粗鬆症は、骨吸収の速度が骨の形成速度を超えるような平衡失調が存在する場合に発症する。有効量の、カルシトニンなどの抗吸収剤の投与は、骨の吸収を防止することが示されている。
関節疾患、例えば、骨関節症(OA)、関節リウマチ(RA)、または若年性関節リウマチ(JRA)を含め、自己免疫反応から生じる炎症、例えば、ループス、強直性脊椎炎(AS)、または多発性硬化症(MS)を含めた炎症性疾患または変性疾患は、疼痛および関節の破壊に起因した実質的な運動の喪失をもたらしうる。関節内の骨を被覆し、緩衝する軟骨は、時間と共に分解し、これにより、2本の骨の直接的な接触を有害な程度にまで許す恐れがあり、これは、関節の運動時において、一方の骨の動きを他方の骨と比べて制限する場合もあり、かつ/または他方の骨による一方の骨の損傷を引き起こす場合もある。また、軟骨直下の軟骨下骨も分解しうる。有効量の、カルシトニンなどの抗吸収剤を投与することにより、骨の吸収を防止しうる。
本明細書では、カルシトニン模倣体が開示される。
本明細書で例示される態様に従い、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号17、および配列番号18から選択される配列を有するペプチドが開示される。
本明細書で例示される態様に従い、患者における減量をもたらすために、患者に、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、および配列番号17からなる群から選択される、有効量のペプチドを投与するステップを包含する方法が開示される。
本明細書で例示される態様に従い、患者における食後の血糖コントロールをもたらすために、患者に、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、および配列番号17からなる群から選択される、有効量のペプチドを投与するステップを包含する方法が開示される。
本明細書で例示される態様に従い、患者における血糖コントロールの改善をもたらすために、患者に、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、および配列番号17からなる群から選択される、有効量のペプチドを投与するステップを包含する方法が開示される。
本明細書で例示される態様に従い、患者における骨吸収および軟骨分解のうちの少なくとも1つを低減するために、患者に、有効量の、配列CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTDVGANXaaXaaを有する配列番号18のペプチドを投与するステップを包含する方法が開示される。
本明細書で開示される実施形態の原則を例示する添付の図面を参照しながら、本明細書で開示される実施形態をさらに説明する。
実施例1において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取に対する、長期経口サケカルシトニン(「sCT」)と経口UGP302の投与とを対比した効果を示す図である。 実施例1において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取に対する、長期経口サケカルシトニン(「sCT」)と経口UGP302の投与とを対比した効果を示す図である。 実施例1において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取に対する、長期経口サケカルシトニン(「sCT」)と経口UGP302の投与とを対比した効果を示す図である。 実施例1において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取に対する、長期経口サケカルシトニン(「sCT」)と経口UGP302の投与とを対比した効果を示す図である。 実施例1において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例1において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例1において測定される、DIOラットにおける空腹時血糖について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2の1回目の投与時に観察される、DIOラットにおける体重について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2の1回目の投与時に観察される、DIOラットにおける食物摂取について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2の2回目の投与時に観察される、DIOラットにおける体重について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2の2回目の投与時に観察される、DIOラットにおける食物摂取について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2の3回目の投与時に観察される、DIOラットにおける体重について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2の3回目の投与時に観察される、DIOラットにおける食物摂取について、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能に対する1回目の投与時の、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能に対する1回目の投与時の、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能に対する2回目の投与時の、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例2において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能に対する2回目の投与時の、経口sCTと経口UGP302とを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取について、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取について、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取について、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取について、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取について、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取について、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットの耐糖試験におけるグルコースレベルについて、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットの耐糖試験におけるグルコースレベルについて、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットの耐糖試験におけるグルコースレベルについて、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットの耐糖試験におけるグルコースレベルについて、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットの耐糖試験におけるグルコースレベルについて、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例3において測定される、DIOラットの耐糖試験におけるグルコースレベルについて、経口sCTと3つの経口UGPとを対比した効果を示す図である。 実施例4において測定される、6つのUGP化合物についての、T47D細胞のカルシトニン受容体への結合結果を示す図である。 実施例5において測定される、UGP282についての、食物摂取の測定値(12A)および体重変化の測定値(12B)を示す図である。 実施例5において測定される、UGP283についての、食物摂取の測定値(13A)および体重変化の測定値(13B)を示す図である。 実施例5において測定される、UGP284についての、食物摂取の測定値(14A)および体重変化の測定値(14B)を示す図である。 実施例5において測定される、UGP298についての、食物摂取の測定値(15A)および体重変化の測定値(15B)を示す図である。 実施例5において測定される、UGP302についての、食物摂取の測定値(16A)および体重変化の測定値(16B)を示す図である。 実施例5において測定される、UGP303についての、食物摂取の測定値(17A)および体重変化の測定値(17B)を示す図である。 ラットにおけるUGP302による処置がもたらす骨吸収の低減を示す図である。 ラットにおけるUGP302による処置がもたらす軟骨吸収の低減を示す図である。
上記で特定された図面は、本明細書で開示される実施形態を示すが、考察の中で言及される通り、他の実施形態もまた想定される。本開示は、限定ではなく、代表を目的として、例示的な実施形態を提示する。当業者は、本明細書で開示される実施形態の原則の範囲および精神の内に収まる、他の多数の改変および実施形態を考案することができる。
カルシトニンは、広範にわたる種において高度に保存されている。天然の全長カルシトニンは、32アミノ酸の長さである。カルシトニンの配列の例を以下に示す。
サケ CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTNTGSGTP(配列番号1)
マウス CGNLSTCMLGTYTQDLNKFHTFPQTSIGVEAP(配列番号2)
ニワトリ CASLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTDVGAGTP(配列番号3)
ウナギ CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTDVGAGTP(配列番号4)
ラット CGNLSTCMLGTYTQDLNKFHTFPQTSIGVGAP(配列番号5)
ウマ CSNLSTCVLGTYTQDLNKFHTFPQTAIGVGAP(配列番号6)
イヌ−1 CSNLSTCVLGTYSKDLNNFHTFSGIGFGAETP(配列番号7)
イヌ−2 CSNLSTCVLGTYTQDLNKFHTFPQTAIGVGAP(配列番号8)
ブタ CSNLSTCVLSAYWRNLNNFHRFSGMGFGPETP(配列番号9)
ヒト CGNLSTCMLGTYTQDFNKFHTFPQTAIGVGAP(配列番号10)
本開示の実施形態は、カルシトニン模倣体に関する。本開示のカルシトニン模倣体のアミノ酸配列は、以下の表1に見出される。
一部の実施形態では、上記で述べたカルシトニン模倣体の1位におけるシステインを修飾して(「C」)、最初のアミノ酸の正の電荷を低減する。例えば、アセチル基(配列番号11、配列番号12、および配列番号15)、プロピオニル基(配列番号13)、またはスクシニル基(配列番号14および配列番号17)で、システイン1を置換することができる。一部の実施形態では、最後位のアミノ酸(「Xaa」)(配列番号11、配列番号13〜15、および配列番号17〜18の32位、または配列番号16の33位)に、アミド化基「NH」を組み入れることができる。正の電荷を低減する代替的な手段には、N末端におけるポリエチレングリコールベースのPEG化、またはグルタミン酸またはアスパラギン酸などの別のアミノ酸の付加が含まれるが、これらに限定されない。代替的に、他のアミノ酸(リシン、グリシン、ホルミルグリシン、ロイシン、アラニン、アセチルアラニン、およびジアラニルが含まれるがこれらに限定されない)を、上記で述べたペプチドのN末端へと付加することもできる。ペプチドのN末端へと付加されるアミノ酸の例には、リシンが付加された配列番号16が含まれる。
表1の配列番号18における「Xaa」は、任意の自然発生のアミノ酸でありうる。ある実施形態では、31位のXaaが、トレオニンまたはアラニンのうちの1つから選択される。ある実施形態では、32位のXaaが、チロシンまたはプロリンのうちの1つから選択される。これにより、配列番号11、配列番号15、配列番号16、および配列番号17は、配列番号18により包摂される。
当業者により理解される通り、複数のシステイン残基を有するペプチドは、2つのこのようなシステイン残基の間でジスルフィド架橋を形成する頻度が高い。本明細書で提示される全てのこのようなペプチドは、任意選択的に、1または複数のこのようなジスルフィド架橋を組み入れるものとして規定される。本開示のカルシトニン模倣体は、遊離酸形態で存在しうるが、C末端のアミノ酸をアミド化することが好ましい。本出願者らは、このようなアミド化が、ペプチドの有効性および/またはペプチドのバイオアベイラビリティーに寄与しうることを予測する。本開示のカルシトニン模倣体のアミド化形を製造するのに好ましい技法は、公知の技法に従い、前駆体(所望のアミド化生成物のC末端のアミノ基の代わりにグリシンを有する)を、ペプチジルグリシンアルファ−アミド化モノオキシゲナーゼの存在下で反応させることであり、ここで、前駆体は、例えば、米国特許第4,708,934号、ならびに欧州特許公開第0308067号および欧州特許公開第0382403号において記載されている反応により、アミド化生成物へと転換される。組換えによる作製は、前駆体、および前駆体のサケカルシトニンへの転換を触媒する酵素の両方について、好ましい。このような組換えによる作製は、前駆体のアミド化生成物への転換についてさらに記載する、Biotechnology、11巻(1993)、64〜70ページにおいて述べられている。この文献で報告されている組換えによる生成物は、天然のサケカルシトニンと同一であり、溶液相および固相による化学的ペプチド合成を用いて作製されるサケカルシトニンとも同一である。アミド化生成物の作製はまた、米国特許第7,445,911号におけるConsalvoら;Millerら、米国特許公開第2006/0292672号;Rayら、2002、Protein Expression and Pruification、26:249〜259;およびMehta、2004年7月、Biopharm.International、44〜46ページにより示される工程およびアミド化酵素を用いても達成することができる。
好ましいアミド化ペプチドの作製は、例えば、E.coli内で、グリシン延長前駆体を、グルタチオン−S−トランスフェラーゼとの可溶性の融合タンパク質として作製することにより実施することもでき、米国特許第6,103,495号において記載されている技法に従い、前駆体を直接発現させることにより実施することもできる。このようなグリシン延長前駆体は、C末端を除き、所望のアミド化生成物と同一な分子構造を有する。(生成物が−−X−−NHで終結するのに対し、前駆体は−−X−glyで終結し、Xは生成物のC末端アミノ酸残基である)。上記の刊行物において記載されるアルファ−アミド化酵素は、前駆体の生成物への転換を触媒する。この酵素は、上記で引用したBiotechnology and Biopharm.の論考において記載される通り、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞内の組換えにより作製されることが好ましい。
本開示のペプチド活性薬剤の遊離酸形態も、「前駆体」上のC末端のグリシンを組み入れないことを除き、同様に作製することができる。この場合は、この前駆体が、代わりに最終ペプチド生成物であり、アミド化ステップを必要としない。
別段に言明される場合を除き、本開示のカルシトニン模倣体の好ましい用量は、治療的目的および予防的目的のいずれについても同一である。所望の用量については、以下でより詳細に述べるが、投与方式に応じて異なる。
本明細書の例に示される通り、医薬賦形剤、医薬希釈剤、医薬担体、または他の成分などのさらなる成分が組み入れられることが所望であるが、別段に言及される場合または文脈から明らかな場合を除き、本明細書における用量とは、これらのさらなる成分により影響されない活性化合物の重量を指す。ペプチド活性薬剤を送達するために一般に製薬業界で用いられる任意の剤形(カプセル、錠剤、注射など)が、本明細書における使用に適する。また、「賦形剤」、「希釈剤」、または「担体」という用語は、製薬業界において、このような剤形内に有効成分と併せて組み入れることが典型的な非有効成分を包含する。好ましい経口剤形は、以下でより詳細に述べられているが、本開示の活性薬剤を投与する排他的な方式であると見なされるわけではない。
本開示のカルシトニン模倣体を患者へと投与して、多数の疾患または障害を処置することができる。本明細書で用いられる「患者」という用語は、動物界に属する任意の生物を意味する。ある実施形態では、「患者」という用語が、脊椎動物、より好ましくは、ヒトを含めた哺乳動物を指す。
したがって、本開示は、I型糖尿病、II型糖尿病もしくはメタボリック症候群、肥満を処置する方法、または食欲減退を処置する方法、またはインスリン抵抗性を軽減する方法、または不必要に高い空腹時血清グルコースレベルを低減する方法、または不必要に高いピークの血清グルコースレベルを低減する方法、または不必要に高いピークの血清インスリンレベルを低減する方法、または不必要に大きな耐糖試験に対する応答を軽減する方法、または骨粗鬆症を処置する方法、または骨関節症を処置する方法を提示する。
本明細書で用いられる「血糖コントロール」という用語は、糖尿病を伴う人における典型的な血糖(グルコース)レベルを指す。グリコシル化された(ヘモグロビンA1cとして測定される)ヘモグロビンの百分率が、長期にわたる血糖コントロールの代用尺度として用いられている。本明細書で用いられる、「血糖コントロールの改善」という用語は、本開示のカルシトニン模倣体が、グリコシル化されたヘモグロビンの百分率を低減する能力を指す。
当技術分野では、体重、性別、年齢、および身長など、多数の因子に照らして正常な範囲の尺度が、数多く認識されている。本明細書で示される処置レジメンまたは防止レジメンを必要とする患者には、その体重が認識されている基準を超える患者、または、遺伝的因子、環境的因子、もしくは他の認識されている危険性因子に起因して、太り過ぎもしくは肥満となる危険性が一般的な人口集団より高い患者が含まれる。本開示に従い、カルシトニン模倣体を用いて、糖尿病を処置しうることが想定されており、そこでは、体重のコントロールが処置の一側面である。
ある実施形態では、前記方法は、前記状態を処置するために、それを必要とする患者へと、医薬として有効量の、本明細書で記載されるペプチドのうちのいずれか1つを腸内投与することを包含する。
ある実施形態では、前記方法は、前記状態を処置するために、それを必要とする患者へと、医薬として有効量の、本明細書で記載されるペプチドのうちのいずれか1つを非経口投与することを包含する。非経口投与(腹腔内注射、皮下注射、静脈内注射、皮内注射、または筋内注射を含む)のためには、例えば、ゴマ油もしくはラッカセイ油中または水性プロピレングリコール中の、本開示のペプチドの溶液を使用することができる。必要な場合、水溶液は適切に緩衝処理し(8を超えるpHが好ましい)、液体の希釈剤をまず等張性にするものとする。これらの水溶液は、静脈内注射に適する。油性溶液は、動脈内注射、筋内注射、および皮下注射に適する。滅菌条件下におけるこれらの溶液全ての調製は、当業者に周知の標準的な製薬法により容易に達成される。非経口適用に適する調製物の例には、溶液、好ましくは、油性溶液または水溶液のほか、懸濁液、エマルジョン、または坐剤を含めたインプラントが含まれる。ペプチドは、注射剤と共に一般に用いられる、滅菌の生理食塩液、または5%生理食塩液のデキストロース溶液などの流体担体中に分散させるなど、複数回投与フォーマットの滅菌形態で製剤化することもでき、単回投与フォーマットの滅菌形態で製剤化することもできる。
前記方法は、患者が前記状態を患っているかどうかを決定する予備的ステップ、および/または、例えば各症例において経口耐糖試験もしくは安静時血糖レベルの測定を実行して、前記処置が前記患者における状態を軽減するのにどの程度有効であるのかを決定する後続のステップを包含しうる。
患者の体重に対するコントロールを改善する目的で、体重を減少させるかまたは体重の増加を回避するためには、活性化合物を、毎日少なくとも2回、例えば、毎日2〜4回にわたり投与することが好ましい。活性化合物の処方物は、このような投与スケジュールに適切な単位用量を含有しうる。活性化合物は、糖尿病またはメタボリック症候群のための処置を受ける患者の体重をコントロールすることを視野に入れて投与することができる。
経口腸溶性処方物は、口腔内に保持して、舌下経路または口腔内経路を介する血流への移動を可能とする処方物とは対照的に、胃の下方の腸におけるその後の放出のために、よって、門脈を介する肝臓への送達のために、嚥下により摂取される処方物である。
本開示における使用に適する剤形には、錠剤、ミニタブレット、カプセル、顆粒、ペレット、粉末、発泡性固体、およびチュアブル固体処方物が含まれる。このような処方物には、好ましくは、加水分解されたゼラチンまたは低分子量のゼラチンであるゼラチンを組み入れることができる。このような処方物は、カルシトニンまたはその断片もしくはそのコンジュゲートと、加水分解されたゼラチンまたは低分子量のゼラチンとを含む均質の水溶液を凍結乾燥させ、結果として得られる固体材料を、前記経口医薬処方物へとさらに加工することにより得ることができる。この場合、ゼラチンの平均分子量は1000〜15000ドルトンでありうる。このような処方物には、本明細書で開示される5−CNACまたは他の化合物などの保護的担体化合物を組み入れることができる。
錠剤およびカプセルなどの経口処方物が好ましいが、本開示における使用のための組成物は、シロップ、エリキシル剤など、また坐剤などの形態も取りうる。経口送達は一般に、簡便であり、比較的容易であり、通常、痛みがなく、他の送達方式と比べて、患者の服薬遵守の増大を結果としてもたらすので、最適な送達経路である。しかし、消化管内で変化するpH、強力な消化酵素、および活性薬剤が不透過性である消化管膜などの、生物学的障壁、化学的障壁、および物理的障壁は、カルシトニン様ペプチドの哺乳動物への経口送達を問題のあるものとしている。例えば、哺乳動物における甲状腺の傍濾胞細胞、および鳥類および魚類の鰓後腺により分泌される長鎖ポリペプチドホルモンであるカルシトニンの経口送達は元来、消化管におけるカルシトニンの安定性が不十分であることのほか、カルシトニンの腸壁を介する血流への容易な輸送ができないことに少なくとも部分的に起因して、困難であることが判明していた。
しかし、以下では、適切な経口処方物について記載する。
患者の処置
ある実施形態では、本開示のカルシトニン模倣体を、患者における模倣体の血清レベルが、1ミリリットル当たり5〜500ピコグラムの間、好ましくは、1ミリリットル当たり10〜250ピコグラムの間で維持するのに十分な用量で投与する。血清レベルは、当技術分野で公知のラジオイムノアッセイ法により測定することができる。主治医は、患者の応答をモニタリングすることができ、次いで、用量を、個別の患者における代謝および応答を引き起こすように、ある程度変化させることができる。ほぼ同時的な放出は、本開示の全ての構成成分を、単一の丸薬またはカプセルとして投与することにより最も良好に達成される。しかし、本開示はまた、例えば、必要とされる量のカルシトニン模倣体を、それらが全ての成分の必要量を併せてもたらすように、併せて投与しうる2つ以上の錠剤またはカプセルに分けることも包含する。本明細書で用いられる「医薬組成物」には、所与の投与において、1または複数の錠剤またはカプセル(または他の剤形)が推奨されるのかどうかに関わらず、患者への特定の投与に適切な完全な用量が含まれるが、これらに限定されない。
本開示のカルシトニン模倣体は、製品Unigene Enteripep(登録商標)において使用される方法を用いて、経口投与用に製剤化することができる。これらには、米国特許第5,912,014号、米国特許第6,086,918号、米国特許第6,673,574号、米国特許第7,316,819号、米国特許第8,093,207号、および米国特許公開第2009/0317462号において記載されている方法が含まれうる。特に、これらには、HIV TATタンパク質のタンパク質形質導入ドメインなどの膜輸送体への化合物のコンジュゲーションの使用、1もしくは複数のプロテアーゼ阻害剤、および/またはコーティングされうるpH降下剤、および/または酸抵抗性保護媒体、および/または界面活性剤でありうる吸収増強剤を伴う併用処方の使用が含まれうる。
ある実施形態では、本開示のカルシトニン模倣体は、米国特許公開第2009/0317462号において知られている方法で、経口送達用に製剤化することが好ましい。本開示に従う1つの好ましい経口剤形を、以下の表2に示す。
ある実施形態では、本開示のカルシトニン模倣体を、適切な担体化合物との混合剤による腸内投与、とりわけ、経口投与用に製剤化することができる。適切な担体化合物には、米国特許第5,773,647号および米国特許第5866536号において記載される担体化合物が含まれ、中でも、5−CNAC(一般にその二ナトリウム塩としてのN−(5−クロロサリチロイル)−8−アミノカプリル酸)は、特に有効である。他の好ましい担体または送達剤は、SNAD(10−(2−ヒドロキシベンズアミド)デカン酸のナトリウム塩)およびSNAC(N−(8−[2−ヒドロキシベンゾイル]アミノ)カプリル酸のナトリウム塩)である。ある実施形態では、本開示の医薬組成物が、送達有効量、すなわち、化合物を送達して所望の効果をもたらすのに十分な量の、5−CNACなどの担体を含む。一般に、5−CNACなどの担体は、全組成物に対する重量で2.5%〜99.4%、より好ましくは、全組成物に対する重量で25%〜50%の量において存在させる。
加えて、WO00/059863は、カルシトニン、例えば、サケカルシトニンなどの活性薬剤の経口送達に特に効果的なものとして、式I
[式中、
、R、R、およびRは、独立して水素、−OH、−NR、ハロゲン、C〜Cアルキル、またはC〜Cアルコキシであり、
は、置換もしくは非置換のC〜C16アルキレン、置換もしくは非置換のC〜C16アルケニレン、置換もしくは非置換のC〜C12アルキル(アリーレン)、または置換もしくは非置換のアリール(C〜C12アルキレン)であり、RおよびRは、独立に水素、酸素、またはC〜Cアルキルである]
の二ナトリウム塩、ならびに、その水和物および溶媒和物について開示しているが、これらは、本開示においても用いることができる。
WO2005/014031において記載される通り、任意選択的に微粉化5−CNACを用いる腸溶性処方物が一般に好ましい場合がある。
化合物は、Bone Medical Limitedの製品Capsitoninにおいて使用される方法を用いて、経口投与用に製剤化することができる。これらには、処方物Axcessに組み込まれている方法が含まれうる。より詳しく述べると、有効成分は、胃内の通過に耐えることが可能な腸溶性カプセルへと封入することができる。例えば、WO02/028436において記載される通り、腸溶性カプセルは、活性化合物を、親水性の芳香族アルコールによる吸収増強剤と併せて含有しうる。公知の方法において、腸溶性コーティングは、例えば、pHが3〜7のとき、pH感受性の形で透過性となりうる。WO2004/091584はまた、芳香族アルコール吸収増強剤を用いる適切な製剤化法についても記載している。
化合物は、製品Oramedにおいて理解される方法を用いて製剤化することができ、これには、WO2007/029238において理解されるか、またはUS5,102,666において記載されている、オメガ−3脂肪酸を伴う処方物が含まれうる。
一般に、医薬として許容される塩(とりわけ、一ナトリウム塩または二ナトリウム塩)、溶媒和物(例えば、アルコール溶媒和物)、およびこれらの担体または送達剤の水和物を用いることができる。
本開示に従う医薬組成物の経口投与は、例えば、毎日または毎週のベースで1回以上にわたり定期的に達成することもでき、間欠的に、例えば、1日または1週間にわたり不定期的に達成することもでき、または周期的に、例えば、数日間または数週間にわたり定期的に投与した後で、投与しない期間を伴って達成することもできる。本明細書で開示される実施形態の医薬組成物の剤形は、任意の公知の形態をとり得、例えば、液体剤形の場合もあり、固体剤形の場合もある。液体の剤形には、エマルジョン溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物および5−CNACなどの担体に加えて、液体の処方物にはまた、当技術分野において一般に用いられる可溶化剤、例えば、エタノール、綿実油、ヒマシ油、およびゴマ油などの油、保湿剤、乳化剤、懸濁剤、甘味剤、香味剤、および水などの溶媒など、不活性の賦形剤も含まれうる。固体剤形には、それらの全てが当技術分野で周知の方法により調製されうる、カプセル、軟質ゲルカプセル、錠剤、カプレット、粉末、顆粒、または他の固体経口剤形が含まれる。医薬組成物はさらに、pH調整剤、防腐剤、香味剤、矯味剤、芳香剤、保湿剤、等張剤、着色剤、界面活性剤、可塑化剤、ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、流動補助剤、圧縮補助剤、可溶化剤、賦形剤、微晶質セルロース、例えば、FMC社により販売されているAvicel PH102などの希釈剤、またはこれらの任意の組合せが含まれるがこれらに限定されない添加剤も、通常使用される量で含みうる。他の添加剤には、リン酸緩衝塩、クエン酸、グリコール、および他の分散剤が含まれうる。組成物にはまた、アクチノニンまたはエピアクチノニンおよびこれらの誘導体、アプロチニン、トラジロール、およびボーマンバーク阻害剤などの、1または複数の酵素阻害剤も組み入れることができる。さらに、輸送阻害剤、すなわち、ケトプロフィン(Ketoprofin)などの[rho]−糖タンパク質を、本開示の組成物中に存在させることができる。本開示の固体医薬組成物は、従来の方法により、例えば、活性化合物、5−CNACなどの担体、および他の任意の成分の混合物をブレンドし、練り上げ、カプセルへと充填するか、または、カプセルへと充填する代わりに、成形した後、さらに製錠または圧縮成形して、錠剤をもたらすことにより調製することができる。加えて、公知の方法により固体分散液を形成した後、さらに加工して錠剤またはカプセルを形成することもできる。本開示の医薬組成物中の成分は、固体剤形全体にわたり均質にまたは均一に混合することが好ましい。
代替的に、活性化合物は、US2003/0069170において記載されているオリゴマー、例えば、
でありうる前記担体とのコンジュゲートとして製剤化することもできる。
このようなコンジュゲートは、US2003/0069170において記載される通り、脂肪酸および胆汁塩と組み合わせて投与することができる。
例えば、Mansoorらにおいて記載される通り、ポリエチレングリコール(PEG)とのコンジュゲートを用いることができる。
代替的に、活性化合物は、ニトロソ−N−アセチル−D,L−ペニシラミン(SNAP)およびCarbopol溶液と混合するか、またはタウロコール酸塩およびCarbopol溶液と混合して、粘膜付着性エマルジョンを形成することもできる。
活性化合物は、Pregoらにおいて開示されるキトサンナノカプセルへと投入することにより(任意選択的に、Prego Prego C、Torres D、Fernandez−Megia E、Novoa−Carballal R、Quinoa E、Alonso MJにおける通りにPEG修飾して)製剤化することもでき、Garcia−Fuentesらにおいて開示される、キトサンまたはPEGでコーティングされた脂質ナノ粒子へと投入することにより製剤化することもできる。この目的のためのキトサンナノ粒子は、Guggiらにおいて記載される通り、イミノチオラン修飾することができる。キトサンナノ粒子は、Dogruらにおいて記載される通り、水/油/水エマルジョン中に製剤化することができる。活性化合物のバイオアベイラビリティーは、SinkoらまたはSongらにおいて記載される通り、タウロデオキシコール酸またはラウロイルカルニチンを用いることにより増大させることができる。一般に、担体として適するナノ粒子は、de la Fuenteらにおいて論じられており、本開示において用いることができる。
経口処方物に適する他の戦略には、Chiasma LtdによるWO2005/094785において記載されている一過性透過性増強剤(TPE)系の使用が含まれる。TPEでは、疎水性溶媒における固体の親水性粒子の油性懸濁液を用いて、薬物分子を好ましくない消化管(GI)環境による不活化から保護し、同時に、GI壁に対して、そのカーゴ薬物分子の透過を誘導するように働きかける。
US2008/0200563において記載される、粘膜上の排出ポンプの作用を阻害するためのグルタチオンまたは多数のチオール基を含有する化合物の使用もさらに含まれる。このような技法の実施例はまた、Caliceti,P.、Salmaso,S.、Walker,G.、およびBernkop−Schnuerch,A.(2004)、「Development and in vivo evaluation of an oral insulin−PEG delivery system」、Eur.J.Pharm.Sci.、22、315〜323;Guggi,D.、Krauland,A.H.、およびBernkop−Schnuerch,A.(2003)、「Systemic peptide delivery via the stomach:in vivo evaluation of an oral dosage form for salmon calcitonin」、J.Control.Rel.92、125〜135;およびBernkop−Schnuerch,A.、Pinter,Y.、Guggi,D.、Kahlbacher,H.、Schoffmann,G.、Schuh,M.、Schmerold,I.、Del Curto,M.D.、D’Antonio,M.、Esposito,P.、およびHuck,Ch.(2005)「The use of thiolated polymers as carrier matrix in oral peptide delivery − Proof of concept」、J.Control.Release、106、26〜33においても記載されている。
活性化合物は、医薬有効成分が、エマルジョン、マイクロエマルジョン、または懸濁液として可溶化される、WO2004/084870において記載されているシームレスのマイクロスフェア内に製剤化することもでき、ミニスフェアへと製剤化することもでき、従来のコーティング法または新規のコーティング法により様々にコーティングしうる。結果は、「あらかじめ可溶化された」形態における封入薬物であり、これは、経口投与されると、活性薬物の、消化管に沿った、特定の場所への、特定の速度における、所定の即時放出または持続放出をもたらす。基本的に、薬物のあらかじめの可溶化は、同時に透過性および薬物安定性を増強しながら、その動態プロファイルの予測可能性を増強する。
US2009/0074824において記載される通り、キトサンでコーティングされたナノカプセルを使用することができる。ナノカプセルは、胃液の作用に対して安定であるので、この技法により投与される活性分子は、ナノカプセルの内部に保護される。加えて、この系の粘膜付着性特性は、腸壁への付着時間を延長する(これらの系の消化管の通過には、遅延がみられることが検証されている)ことから、活性分子のより有効な吸収を容易にする。
TSR1 Inc.により開発された方法を用いることができる。これらの方法には、親水性可溶化法(HST)が含まれるが、この場合には、正負両方の電荷を保有する天然由来のコラーゲン抽出物であるゼラチンにより、レシチンミセル中に含有される有効成分の粒子がコーティングされ、それらの凝集またはクランピングが防止される。これは、極性相互作用を介して、疎水性薬物粒子の保湿性の改善を結果としてもたらす。加えて、両親媒性のレシチンにより、溶解用流体と粒子表面との間の表面張力が低減される。
有効成分は、賦形剤としてのククルビツリルと共に製剤化することができる。
代替的に、Merrion PharmaceuticalsによるGIPET法を使用して、US2007/0238707において記載される中間鎖脂肪酸もしくは中間鎖脂肪酸の誘導体、またはUS7268214において記載される膜移行ペプチドでありうる吸収増強剤と共に有効成分を含有する腸溶性コーティング錠剤を作製することもできる。
制御放出剤形からなるGIRES(商標)法を、経口投与用の薬物カプセル内に留置されるガス注入式パウチの内部で使用することができるが、この場合、カプセルが溶解すると、ガス発生系により、胃内でパウチが膨張する。臨床試験では、パウチが、胃内に16〜24時間にわたり滞留することが示されている。
代替的に、有効成分を、胃内の酵素的分解に耐えることを可能とする保護的修飾剤へとコンジュゲートし、その吸収を容易とすることもできる。有効成分は、単分散の短鎖メトキシポリエチレングリコール糖脂質誘導体と共有結合的にコンジュゲートし、これを、精製後に、乾燥医薬有効成分へと結晶化および凍結乾燥させることができる。このような方法は、US5438040およびwww.biocon.comにおいて記載されている。
有効成分を送達するためにはまた、肝指向性小胞(HDV)も使用することができる。HDVは、有効成分を封入するリポソーム(≦150nmの直径)であって、それらの脂質二重層内にはまた、肝細胞ターゲティング分子も含有するリポソームからなりうる。ターゲティング分子は、封入された有効成分の肝細胞への送達を方向付け、したがって、効果をもたらすのに要請される有効成分は、比較的少量である。このような技法は、US2009/0087479において記載されており、さらに、www.diasome.comにおいても記載されている。
有効成分は、中間鎖部分グリセリドと会合し、任意選択的に、インスリンとの関連でUS2002/0115592において記載される、長鎖のPEG種と混合させた、アルコールと共溶媒とを含む、実質的に非水性の親水性溶媒をさらに含有する組成物へと組み込むことができる。
代替的に、Shen Z、Mitragotri S、Pharm Res.、2002年4月、19(4):391〜5、「Intestinal patches for oral drug delivery」において記載されている腸内パッチも用いることができる。
有効成分は、米国特許第7189414号において記載されている、疎水性ポリマーとブレンドしたハイドロゲルから形成される浸食性マトリックスへと組み込むことができる。
処置される成人ヒトに適する経口用量レベルは、0.05〜5mg、好ましくは約0.1〜2.5mgの範囲でありうる。
患者の投与処置の頻度は、毎日1〜6回、例えば、毎日2〜4回でありうる。処置は、少なくとも6週間、好ましくは少なくとも6カ月間、好ましくは少なくとも1年間の長期にわたり維持されることが望ましく、場合によっては生涯にわたり維持されることが望ましい。
関連性のある状態のための組合せ処置は、本開示に従う組成物と、1または複数の他の治療剤の別個の投与とを用いて実行することができる。代替的に、組合せ投与のためには、本開示に従う組成物に、1または複数の他の治療剤を組み込むことができる。
本開示に従う組合せ療法には、記載される活性化合物の、インスリン、GLP−2、GLP−1、GIP、もしくはアミリンとの組合せ、または一般に、他の抗糖尿病剤との組合せが含まれる。したがって、メトフォルミン、ブホルミン、およびフェンホルミンなどのビグアニド、バラグリタゾン、ピオグリタゾン、リボグリタゾン、ロシグリタゾン、およびトログリタゾンなどのTZD(PPAR)、アレグリタザール、ムラグリタザール、およびテサグリタザールなどの二重PPARアゴニストを含めたインスリン増感剤、またはカルブタミド、クロルプロパミド、グリクラジド、トルブタミド、トラザミド、グリピジド、グリベンクラミド、グリブリド、グリキドン、グリクロピラミド、およびグリメピリドなどのスルホニルウレア、ナテグリニド、レパグリニド、およびミチグリニドなどのメグリチニド/グリニド(K+)、エキセナチド、リラグルチド、およびアルビグルチドなどのGLP−1類似体、アログリプチン、リナグリプチン、サキサグリプチン、シタグリプチン、およびビルダグリプチンなどのDPP−4阻害剤を含めた分泌促進剤、(急速作用型)インスリンリスプロ、インスリンアスパルト、インスリングルリジン、(長時間作用型)インスリングラルギン、インスリンデテミルなどのインスリン類似体もしくは特殊な処方物、吸入用のインスリンエクスベラおよびNPHインスリン、ならびにアカルボース、ミグリトール、およびボグリボースなどのアルファ−グルコシダーゼ阻害剤、プラムリンチドなどのアミリン類似体、デパグリフロジン、レモグリフロジン、およびセルグリフロジンなどのSGLT2阻害剤を含めた他の薬剤のほか、ベンフルオレックスおよびトルレスタットを含めたその他の薬剤を伴って、共処方を含む組合せ療法を実施することができる。
さらなる組合せには、レプチンを伴う共投与または共処方が含まれる。レプチン抵抗性は、2型糖尿病の十分に確立された構成要素であるが、これまでのところ、レプチンの注射は、この状態を改善できていない。これに対し、アミリンに、レプチン感受性を改善することが可能であり、これにより、サケカルシトニン模倣体など、アミリン様の能力を伴う分子にも、レプチン感受性を改善することが可能であることを裏付ける証拠が存在する。アミリン/レプチンの組合せは、体重および食物摂取に対する相乗作用的効果を示しており、また、インスリン抵抗性も示している[Kusakabe Tら]。したがって、本開示は、式Ac−CSNLSTCVLG KLSQELHKLQ TYPRTDVGAN AP−NH(配列番号15)の化合物を提示し、本明細書では、これを、「カルシトニン模倣体1」または「UGP302」と称する。
したがって、本開示は、腸内投与のための、例えば、I型糖尿病、II型糖尿病、もしくはメタボリック症候群を処置するための、またはインスリン抵抗性を軽減するための、または不必要に高い空腹時血清グルコースレベルを低減するための、または不必要に高いピークの血清グルコースレベルを低減するための、または不必要に高いピークの血清インスリンレベルを低減するための、または不必要に高い耐糖試験に対する応答を軽減するための、または骨粗鬆症を処置するための、または骨関節症を処置するためのこのようなペプチドによる医薬処方物を包含する。処方物はまた、前記活性化合物の有効な腸内投与を可能とするのに用いられる担体も含みうる。
前記処方物は、消化管への経口投与用に製剤化されることが好ましい。
前記担体は、5−CNAC、SNAD、またはSNACを含むことが好ましい。
加えて、本開示は、新たな化合物としての前記ペプチドを包含する。
以下の実施例では、本明細書で開示される実施形態が記載されるが、これらは、本開示を理解する一助となる目的で提示されるものであり、いかなる形であれ、その後に後続する特許請求の範囲において規定される本開示の範囲を限定するものとみなすべきではない。以下の実施例は、当業者に、記載される実施形態をどのようにして実施して用いるのかについての完全な開示および記載を与える目的で提示されるものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものでも、以下の実験が実施した全ての実験または唯一の実験であることを表すと意図するものでもない。用いられる数(例えば、量、温度など)に関する精度を確保するために努力を払ったが、ある程度の実験の誤差および偏差は免れないものとする。別段に示されない限り、比は重量比であり、分子量は重平均分子量であり、温度は摂氏度であり、圧力は大気圧または大気圧近傍である。
[実施例1]
sCTと比較した、カルシトニン模倣体1(CM1)の長期的効果
動物
6〜7週齢で得られた雄のLevin−DIOラット(食餌感受性)およびLevin−DRラット(食餌抵抗性)(TacLevin:CD(SD)DIO)(Taconic、Hudson、NY、U.S.A.)により研究を実施した。搬送されてすぐに、DIOラットに高脂肪食餌(60kcal%)(#D12495、Research Diets Inc.、New Brunswick、NJ.、USA)を施し、実験前および実験中の16週間にわたり同じ食餌で維持した。DRラットに低脂肪食餌を施し、対照群として用いた。動物は、研究を通じて、つがいで飼育した。ラットにはハンドリングを施し、実験開始前の2〜3週間にわたり毎日1回milliQ H2Oを前投与して、ストレス誘導性高血糖症を軽減した。ベースラインのパラメータは、空腹(6時間)状態において記録した。ラットは、空腹時体重(BW)および空腹時血漿グルコース(FPG)に基づき、処置群へと無作為化した。体重、食物、および水の摂取は、研究期間中、毎週1回記録した。
化合物
経口sCT溶液またはカルシトニン模倣体1溶液は、以下の計算に基づき、担体を所定の化合物と混合することにより、投与日に調製した。
5−CNAC(媒体(vehicle)):
経口5−CNACで処置される動物には、milliQ H2O中で溶解させた150mg/kgの用量を施した。
5−CNACの用量レベル:150mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:30mg/ml
sCT/カルシトニン模倣体1:
経口sCTまたは経口カルシトニン模倣体1で処置される動物には、150mg/kgの5−CNACと組み合わせた1.0mg/kgの用量を施した(全てはmilliQ H2O中で溶解させた)。
sCT/カルシトニン模倣体1の用量レベル:1.0mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:0.2mg/ml
薬物投与は、研究期間中において毎日2回(b.i.d.)(午前7〜8時、および午後3〜4時)の強制経口(p.o.)投与により実施し、かつ、OGTT開始前の午前中に単回投与として実施した。
OGTT時におけるグルコースの強制経口投与物は、以下の計算により調製した。
D−グルコース:
動物には、milliQ H2O中で溶解させた2g/kgの単回用量を施した。
D−グルコースの用量レベル:2g/kg
投与容量:4ml/kg
化合物濃度:500mg/ml
実験手順
加熱尾静脈穿刺により、血液試料採取を行い、血糖を測定した。
全血中グルコースレベルは、ACCU−CHEK(登録商標)Avia血中グルコースメーター(Roche Diagnostics、Rotkreuz、Switzerland)により決定した。血液(約300ul)を、1mlのMiniCollect K3EDTA血漿用試験管(Greiner−Bio−One GmbH、Frickenhausen、Germany)内に回収し、反転させ、氷上で保管した。試験管を3000×g(卓上用遠心分離機では5000rpm)、4℃で10分間にわたり遠心分離し、血漿を得た。血漿試料は、解析するまで−20℃で保管した。OGTT時において、合計約2.5mlの血液を得る(体重の約0.3%)。
実験群
統計学的解析
多重比較のためには、一元ANOVAにより統計学的解析を実施した後で、ダネットの事後検定を実施した。スチューデントのt検定を実施して、2つの対のある群を比較した。全ての解析は、GRAPHPAD PRISMソフトウェア(GraphPad Prism、San Diego、CA.U.S.A)を用いて実施した。OGTT時における曲線下面積の増分(iAUC)は、台形法により計算した。P<0.05の値を有意であると考えた。全てのデータを、平均+平均の標準誤差(SEM)として示す。
3.結果
ベースラインの特徴
結果を、図1(食物摂取量および体重)、図2(OGTT)、および図3(FPG)にまとめる。図1A、図1B、図1C、および図1Dは、実施例1において測定される、DIOラットにおける体重および食物摂取に対する、長期経口サケカルシトニン(「sCT」)と、経口UGP302の投与とを対比した効果を示す。図2Aおよび図2Bは、実施例1において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能に対する、経口sCTと、経口UGP302とを対比した効果を示す。図3は、実施例1において測定される、DIOラットにおける空腹時血糖に対する、経口sCTと、経口UGP302とを対比した効果を示す。
1mg/kgの化合物を含有する、経口sCT/カルシトニン模倣体1の投与1回分の用量を、強制経口投与により、毎日2回、4群のラットへと、4週間にわたり適用した。経口媒体群は、それぞれの投与レジメン対照として用いられた。媒体と対比して、P<0.05、**媒体と対比して、P<0.01、***媒体と対比して、P<0.001。結果は、平均±SEMとして示す。
体重を、それらの食餌抵抗性(DR)同腹ラットと比較したところ、16週間にわたる随意の高脂肪食餌は、食餌感受性(DIO)ラットにおいて、顕著な肥満表現型を誘導した(P<0.001)(表1)。6時間後における空腹時血糖は、DIOとDRとの間で異ならなかった。これに対し、DIOラットでは、OGTT時における曲線下面積(AUC)の計算値が、DRラットの場合と比較して有意に高かったことから、高脂肪食餌誘導性の耐糖能異常が裏付けられる(表1)。
体重および食物摂取
処置の1週目において、経口sCTの投与は、食物摂取を、経口媒体で処置されたラットと比較して有意に低減した。さらに、経口sCTは、経口媒体群について観察されるさらなる体重の増加からも保護した(図1)。したがって、これらの観察により、DIOラットにおいて経口sCTを適用することにより誘導される、急速で強力な食欲抑制作用が確認される。興味深いことに、処置の2週目以来、研究期間を通じて、経口sCTにより処置されたラットでは、食物摂取が正常化し、経口媒体ラットによる摂取と同等となる結果として、研究終了時には、累積食物摂取についての差違が消失した。これにより、経口sCTの、エネルギー摂取に対する一過性の効果を示唆するかつての報告が確認される。しかし、研究期間を通じて、経口sCTは、体重増加からの保護効果を保持し、研究終了時において経口媒体と比較したところ、体重をベースラインから有意に低減した(図1)。これは、経口sCTの、エネルギー消費に対する、おそらく内因性の効果であって、エネルギー収支を長期的に調節する効果の線に沿っている。
一般に、カルシトニン模倣体1の経口適用の効果は、処置の最初の週には、経口sCTの強力な食欲抑制作用と同等であり、食物摂取を有意に低減し、経口媒体群と比較して体重の増加から保護した(図1)。
経口sCTについて観察されるのと同様、カルシトニン模倣体1は、食物摂取に対して一過性の効果を及ぼしたが、経口sCTと比較したところ、食物摂取は研究期間中も低減の傾向をたどった。これにより、カルシトニン模倣体1は、処置の4週間後における累積食物摂取を、経口媒体と比較して有意に低減した。さらに、経口sCTと比較しても、体重のより顕著に有意な低減が観察されたことから、エネルギー収支に対する効果に関する優位性が示唆される。
耐糖能
結果を、図2に示す。1mg/kgの化合物を含有する、経口sCT/カルシトニン模倣体1の投与1回分の用量を、強制経口投与により、毎日2回、4群のラットへと、4週間にわたり適用した。経口媒体群は、投与レジメン対照として用いられた。OGTTは、一晩にわたる空腹後における処置の2週間後に実施した。***媒体と対比して、P<0.001。結果は、平均±SEMとして示す。
経口sCTは、処置の2週間後のOGTT時におけるグルコースのiAUCを、経口媒体と比較して有意に低減し(図2)、これにより、既に裏付けられている、sCTの経口適用により及ぼされる食後の血糖コントロールが確認された。一般に、カルシトニン模倣体1は、経口sCTについて観察されたのと同様のiAUCの有意な低減を裏付けたが、この点における経口sCTに対する優位性は明らかでない。
空腹時血糖
処置の2週間後および4週間後において、経口sCTの適用は、経口媒体処置ラットと有意には異ならず、これは、長期処置後において、空腹時血中グルコースの1〜1.5mMの低減が観察されることが典型的な、雄のDIOラットにおけるかつての観察と対照的である。カルシトニン模倣体1では、経口媒体または経口sCTと比較したところ、空腹時血糖における優位性への傾向が、研究期間を通じて観察された。
[実施例2]
経口sCTと、経口カルシトニン模倣体1とを対比した、急速な短期的効果
動物
6〜7週齢で得られた雄のLevin−DIOラット(食餌感受性)およびLevin−DR(食餌抵抗性)(TacLevin:CD(SD)DIO)(Taconic、Hudson、NY、U.S.A.)において研究を実施した。搬送されてすぐに、DIOラットに、高脂肪食餌(60kcal%)(#D12495、Research Diets Inc.、New Brunswick、NJ.、USA)を施し、実験前および実験中の12週間にわたり同じ食餌で維持した。DRラットに低脂肪食餌を施し、対照群として用いた。動物は、研究を通じて、つがいで飼育した。ラットにはハンドリングを施し、実験開始前の2〜3週間にわたり毎日1回milliQ H2Oを前投与して、ストレス誘導性高血糖症を軽減した。研究開始の前日、動物に媒体の単回投与を施した。ベースラインのパラメータは、一晩(16時間)にわたる空腹状態において記録した。ラットは、空腹時体重(BW)および空腹時血漿グルコース(FPG)に基づき、処置群へと無作為化した。体重、食物、および水の摂取は、研究前および研究終了時に記録した。
化合物
経口sCT/カルシトニン模倣体1溶液は、以下の計算に基づき、担体を所定の化合物と混合することにより、投与日に調製した。
5−CNAC(媒体):
経口5−CNACで処置される動物には、milliQ H2O中で溶解させた150mg/kgの用量を施した。
5−CNACの用量レベル:150mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:30mg/ml
sCT/カルシトニン模倣体1:
経口sCTまたは経口カルシトニン模倣体1で処置される動物には、150mg/kgの5−CNACと組み合わせた、0.5mg/kg、1.0mg/kg、または2.0mg/kgの用量を施した(全てはmilliQ H2O中で溶解させた)。
sCT/カルシトニン模倣体1の用量レベル:0.5mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:0.1mg/ml
sCT/カルシトニン模倣体1の用量レベル:1.0mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:0.2mg/ml
sCT/カルシトニン模倣体1の用量レベル:2.0mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:0.4mg/ml
薬物投与は、研究期間中において毎日2回の強制経口(p.o.)投与により実施し、かつ、OGTT開始前の午前中に単回投与として実施した。
OGTT時におけるグルコースの強制経口投与物は、以下の計算により調製した。
D−グルコース:
動物には、milliQ H2O中で溶解させた2g/kgの単回用量を施した。
D−グルコースの用量レベル:2g/kg
投与容量:4ml/kg
化合物濃度:500mg/ml
実験手順
最初の(1回目の)OGTT後に、FBGおよびBWに基づき、動物を処置群へと無作為化した。2回目のOGTTの前、3日間(毎日2回)にわたり、動物を前処置する。投与は、午前(午前7〜8時)および午後(午後3〜4時)に実施する。
各動物をそれ自身の対照とするクロスオーバーデザインにより研究を実施した。
加熱尾静脈穿刺により、血液試料採取を行い、血糖を測定した。
全血中グルコースレベルは、ACCU−CHEK(登録商標)Avia血中グルコースメーター(Roche Diagnostics、Rotkreuz、Switzerland)により決定した。血液(約300ul)を、1mlのMiniCollect K3EDTA血漿用試験管(Greiner−Bio−One GmbH、Frickenhausen、Germany)内に回収し、反転させ、氷上で保管した。試験管を3000×g(卓上用遠心分離機では5000rpm)、4℃で10分間にわたり遠心分離し、血漿を得た。血漿試料は、解析するまで−20℃で保管した。OGTT時において、合計約2.5mlの血液を得る(体重の約0.3%)。
実験群
統計学的解析
多重比較のためには、一元ANOVAにより統計学的解析を実施した後で、ダネットの事後検定を実施した。スチューデントのt検定を実施して、2つの対のある群を比較した。全ての解析は、GRAPHPAD PRISMソフトウェア(GraphPad Prism、San Diego、CA.U.S.A)を用いて実施した。OGTT時における曲線下面積の増分(iAUC)は、台形法により計算した。P<0.05の値を有意であると考えた。全てのデータを、平均+平均の標準誤差(SEM)として示す。
3.結果
ベースラインの特徴
体重を、それらの食餌抵抗性(DR)同腹ラットと比較したところ、12週間にわたる随意の高脂肪食餌は、食餌感受性(DIO)ラットにおいて、顕著な肥満表現型を誘導した(P<0.001)(表1)。空腹時血糖は、DIOとDRとの間で異ならなかった。これに対し、DIOラットでは、OGTT時における曲線下面積(AUC)の計算値が、DRラットの場合と比較して有意に高かったことから、高脂肪食餌誘導性の耐糖能異常が裏付けられる(表2)。
体重および食物摂取
0.5mg/kg、1mg/kg、および2mg/kgの化合物を含有する、3つの異なる用量の経口sCT/カルシトニン模倣体1を、強制経口投与により、毎日2回、4群のラットへと、3日間にわたり適用した。経口sCTと対比したP<0.05、**経口sCTと対比したP<0.01。
結果を、図4、図5、および図6に、平均±SEMとして示す。図4Aおよび図4Bは、実施例2の1回目の投与時に観察される、DIOラットにおける体重および食物摂取に対する、経口sCTと、経口UGP302とを対比した効果を示す。図5Aおよび図5Bは、実施例2の2回目の投与時に観察される、DIOラットにおける体重および食物摂取に対する、経口sCTと、経口UGP302とを対比した効果を示す。図6Aおよび図6Bは、実施例2の3回目の投与時に観察される、DIOラットにおける体重および食物摂取に対する、経口sCTと、経口UGP302とを対比した効果を示す。
経口sCTは、短期の処置期間後における体重および食物摂取を用量依存的に減少させ、これにより、かつて観察された通り、アミリン受容体をターゲティングすることにより誘導される食欲抑制作用が確認された。図4、図5、および図6に例示される通り、模倣体は一般に、減量に関して、経口sCTに対する用量依存的な優位性を裏付けた。カルシトニン模倣体1の0.5mg/kgにおける適用は、0.5mg/kgの経口sCTに対する有意差を裏付けた。模倣体に応じた食物摂取は、経口sCTと比較して、用量依存的に低減する傾向をたどった。
耐糖能
0.5mg/kg、1mg/kg、および2mg/kgの化合物を含有する、3つの異なる用量の経口sCT/カルシトニン模倣体1を、強制経口投与により、毎日2回、4群のラットへと、OGTTの前3日間にわたり適用した。実験手順は、クロスオーバーデザインであった。経口媒体と対比して、P<0.05、**経口媒体と対比して、P<0.01、***経口媒体と対比して、P<0.001。結果を、図7および図8に、平均±SEMとして示す。図7Aおよび図7Bは、実施例2において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能に対する1回目の投与時の、経口sCTと、経口UGP302とを対比した効果を示す。図8Aおよび図8Bは、実施例2において測定される、OGTT時のDIOラットにおける耐糖能に対する2回目の投与時の、経口sCTと、経口UGP302とを対比した効果を示す。
経口sCTは、0.5mg/kg、1mg/kg、および2mg/kgの用量で、OGTT時におけるグルコースのiAUCを、経口媒体と比較して有意に低減し、これにより、既に裏付けられている、sCTの経口適用により及ぼされる食後の血糖コントロールが確認された。カルシトニン模倣体1は、経口sCTについて観察されるのと同様の、iAUCの有意な低減を裏付けたが、多様なUGPの範囲内では、経口sCTに対する優位性が明らかでなかった。
[実施例3]
経口sCTと、UGP284、UGP298、およびUGP302とを対比した、急速な短期的効果
動物
6〜7週齢で得られた雄のLevin−DIOラット(食餌感受性)およびLevin−DR(食餌抵抗性)(TacLevin:CD(SD)DIO)(Taconic、Hudson、NY、U.S.A.)において研究を実施した。搬送されてすぐに、DIOラットに、高脂肪食餌(60kcal%)(#D12495、Research Diets Inc.、New Brunswick、NJ.、USA)を施し、実験前および実験中の12週間にわたり同じ食餌で維持した。DRラットに低脂肪食餌を施し、対照群として用いた。動物は、研究を通じて、つがいで飼育した。ラットにはハンドリングを施し、実験開始前の2〜3週間にわたり毎日1回milliQ H2Oを前投与して、ストレス誘導性高血糖症を軽減した。研究開始の前日、動物に媒体の単回投与を施した。ベースラインのパラメータは、一晩(16時間)にわたる空腹状態において記録した。ラットは、空腹時体重(BW)および空腹時血漿グルコース(FPG)に基づき、処置群へと無作為化した。体重、食物、および水の摂取は、研究前および研究終了時に記録した。
化合物
経口sCT/UGP溶液は、以下の計算に基づき、担体を所定の化合物と混合することにより、投与日に調製した。
5−CNAC(媒体):
経口5−CNACで処置される動物には、milliQ H2O中で溶解させた150mg/kgの用量を施した。
5−CNACの用量レベル:150mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:30mg/ml
(sCT/UGP284/UGP298/UGP302)
経口sCTまたは経口UGP284/UGP298/UGP302で処置される動物には、150mg/kgの5−CNACと組み合わせた、0.5mg/kg、1.0mg/kg、または2.0mg/kgの用量(全てはmilliQ H2O中で溶解させた)を施した。
sCT/UGP284/UGP298/UGP302の用量レベル:0.5mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:0.1mg/ml
sCT/UGP284/UGP298/UGP302の用量レベル:1.0mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:0.2mg/ml
sCT/UGP284/UGP298/UGP302の用量レベル:2.0mg/kg
投与容量:5ml/kg
化合物濃度:0.4mg/ml
薬物投与は、研究期間中において毎日2回の強制経口(p.o.)投与により実施し、かつ、OGTT開始前の午前中に単回投与として実施した。
OGTT時におけるグルコースの強制経口投与物は、以下の計算により調製した。
D−グルコース:
動物には、milliQ H2O中で溶解させた2g/kgの単回用量を施した。
D−グルコースの用量レベル:2g/kg
投与容量:4ml/kg
化合物濃度:500mg/ml
実験手順
最初の(1回目の)OGTT後に、FBGおよびBWに基づき、動物を処置群へと無作為化した。2回目のOGTTの前、3日間(毎日2回)にわたり、動物を前処置した。各動物をそれ自身の対照とするクロスオーバーデザインにより研究を実施した。
加熱尾静脈穿刺により、血液試料採取を行い、血糖を測定した。全血中グルコースレベルは、ACCU−CHEK(登録商標)Avia血中グルコースメーター(Roche Diagnostics、Rotkreuz、Switzerland)により決定した。血液(約300μl)を、1mlのMiniCollect K3EDTA血漿用試験管(Greiner−Bio−One GmbH、Frickenhausen、Germany)内に回収し、反転させ、氷上で保管した。試験管を3000×g(卓上用遠心分離機では5000rpm)、4℃で10分間にわたり遠心分離し、血漿を得た。血漿試料は、解析するまで−20℃で保管した。OGTT時において、合計約2.5mlの血液を得る(体重の約0.3%)。
実験群
統計学的解析
多重比較のためには、一元ANOVAにより統計学的解析を実施した後で、ダネットの事後検定を実施した。スチューデントのt検定を実施して、2つの対のある群を比較した。全ての解析は、GRAPHPAD PRISMソフトウェア(GraphPad Prism、San Diego、CA.U.S.A)を用いて実施した。OGTT時における曲線下面積の増分(iAUC)は、台形法により計算した。P<0.05の値を有意であると考えた。全てのデータを、平均±平均の標準誤差(SEM)として示す。
3.結果
ベースラインの特徴
体重を、それらの食餌抵抗性(DR)同腹ラットと比較したところ、12週間にわたる随意の高脂肪食餌は、食餌感受性(DIO)ラットにおいて、顕著な肥満表現型を誘導した(P<0.001)(表3)。空腹時血糖は、DIOとDRとの間で異ならなかった。これに対し、DIOラットでは、OGTT時における曲線下面積(AUC)の計算値が、DRラットの場合と比較して有意に高かったことから、高脂肪食餌誘導性の耐糖能異常が裏付けられる(表3)。
体重および食物摂取
経口sCTは、短期の処置期間後における体重および食物摂取を用量依存的に減少させ、これにより、かつて観察された通り、アミリン受容体をターゲティングすることにより誘導される食欲抑制作用が確認された。図9に例示される通り、全てのUGP模倣体は一般に、減量に関して、経口sCTに対する優位性を用量依存的に裏付けた。UGP302の0.5mg/kgにおける適用は、0.5mg/kgの経口sCTに対する有意差を裏付けた。UGP284については、2mg/kgの用量において、2mg/kgにおける経口sCTと比較した場合の有意差が観察された。最終的に、1mg/kgの用量および2mg/kgの用量のいずれにおけるUGP298も、同様の用量における経口sCTと比較した場合の有意差を示した(図9)。図9A、図9B、図9C、図9D、図9E、および図9Fは、強制経口投与により、毎日2回、4群のラットへと、3日間にわたり適用した、0.5mg/kg、1mg/kg、および2mg/kgの化合物を含有する、3つの異なる用量の経口sCT/UGP284/UGP298/UGP302の効果を示す。経口sCTと対比したP<0.05、**経口sCTと対比したP<0.01。結果は、平均±SEMとして示す。
耐糖能
図10A、図10B、図10C、図10D、図10E、および図10Fは、DIOラットにおけるOGTT時の耐糖能に対する、経口sCTと、経口UGPとを対比した効果を示す。0.5mg/kg、1mg/kg、および2mg/kgの化合物を含有する3つの異なる用量の経口sCT/UGP284/UGP298/UGP302を、強制経口投与により、毎日2回、4群のラットへと、OGTTの前3日間にわたり適用した。実験手順は、クロスオーバーデザインであった。経口媒体と対比して、P<0.05、**経口媒体と対比して、P<0.01、***経口媒体と対比して、P<0.001。結果は、平均±SEMとして示す。
全てのUGPは、経口sCTについて観察されるのと同様の、iAUCの有意な低減を裏付けた(図10)。
結論として述べると、0.5mg/kg、1mg/kg、および2mg/kgの用量における、UGP284、UGP298、およびUGP302の適用は、雄のDIOラットにおけるエネルギー収支に関して、同等用量の経口sCTに対する優位性を裏付けた。さらに、0.5mg/kg、1mg/kg、および2mg/kgの用量におけるUGP284、UGP298、およびUGP302は、OGTT時における耐糖能の改善ももたらした。
[実施例4]
sCT類似体の、T47D細胞のカルシトニン受容体への結合
多様な濃度のsCT類似体を、T47D(ヒト乳房上皮細胞株)バイオアッセイにおいて調べた。この細胞株は、以下の受容体、カルシトニン、アンドロゲン、プロゲステロン、グルココルチコイド、プロラクチン、およびエストロゲンを有することが公知である。結果を、1000pg/mLの濃度におけるcAMPとの結合を100%とした、sCTと比べたcAMPとの結合%として、図11に示す。UGP302は、全ての被験化合物のうちで最高レベルの結合をもたらし、UGP302は、sCTより高レベルの結合をもたらすことを見ることができる。
[実施例5]
sCT類似体を施されたラットにおける食物摂取量および体重の変化
雄のSprague−Dawleyラットを、明期/暗期を反転させるケージ内で個別に飼育した。ラットには、随意に摂食させた。ラットの食物摂取および体重は、各研究期間において毎日モニタリングした。ラットには、生理食塩液によるプラセボ、または生理食塩液中に指定された用量の、表示されるペプチドを筋内注射した。以下の表中のデータは、処置を始める前日(−1日目)と比べた食物摂取の平均変化、および処置を始める前日と比べた体重の平均変化としてまとめる。
結果を、図12、図13、図14、図15、図16、および図17に示す。図12Aおよび図12Bは、実施例5において測定される、UGP282についての、食物摂取の測定値(図12A)および体重変化の測定値(図12B)を示す。図13Aおよび図13Bは、実施例5において測定される、UGP283についての、食物摂取の測定値(図13A)および体重変化の測定値(図13B)を示す。図14Aおよび図14Bは、実施例5において測定される、UGP284についての、食物摂取の測定値(図14A)および体重変化の測定値(図14B)を示す。図15Aおよび図15Bは、実施例5において測定される、UGP298についての、食物摂取の測定値(図15A)および体重変化の測定値(図15B)を示す。図16Aおよび図16Bは、実施例5において測定される、UGP302についての、食物摂取の測定値(図16A)および体重変化の測定値(図16B)を示す。図17Aおよび図17Bは、実施例5において測定される、UGP303についての、食物摂取の測定値(図17A)および体重変化の測定値(図17B)を示す。
全ての被験化合物が、減量を誘導し、飼料摂取を低減することを見ることができる。
[実施例6]
骨粗鬆症および骨関節症のマーカー
sCT/カルシトニン模倣体の骨および軟骨の喪失に対する効果を、DIOラットにおいて研究した。以下の表に記載される通りに動物に投与し、処置の2時間後に、加熱尾静脈穿刺により血液試料採取を行った。
骨吸収の指標としての血清CTX−Iレベルは、RatLaps(商標)ELISAを用いて測定した。軟骨分解の指標としての血清CTX−IIレベルは、血清PC Cartilaps(商標)ELISAを用いて測定した。
実験群
結果は、図18および図19に見られるが、ここで、配列番号18のカルシトニン模倣体は、骨吸収および軟骨分解のいずれの低減においてもsCTより強力な効果を示す。
一部の実施形態では、本開示のペプチドが、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号17、および配列番号18から選択される配列を有する。
一部の実施形態では、前記方法は、患者における減量をもたらすために、患者に、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、および配列番号17からなる群から選択される、有効量のペプチドを投与するステップを包含する。
一部の実施形態では、前記方法は、患者における食後の血糖コントロールをもたらすために、患者に、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、および配列番号17からなる群から選択される、有効量のペプチドを投与するステップを包含する。
一部の実施形態では、前記方法は、患者における血糖コントロールの改善をもたらすために、患者に、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、および配列番号17からなる群から選択される、有効量のペプチドを投与するステップを包含する。
一部の実施形態では、前記方法は、患者における骨吸収および軟骨分解のうちの少なくとも1つを低減するために、患者に、有効量の、配列CSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTDVGANXaaXaaを有する配列番号18のペプチドを投与するステップを包含する。
本明細書で引用される全ての特許、特許出願、および公表された参考文献は、それらの全体を引用することにより、本明細書の一部をなすものとする。上記で開示した特色および機能ならびに他の特色および機能のうちのいくつか、またはそれらの代替物は、他の多くの異なる系または適用へと、所望に応じて組み合わせうることが察知されるであろう。当業者は、本明細書では予知されていないかまたは予測されていないその多様な代替物、改変、変化形、または改善を後で行うことができ、これらもまた、以下の特許請求の範囲により包摂されることを意図する。

Claims (7)

  1. 患者における減量または血糖コントロールの改善をもたらすために、前記患者に有効量を投与することによる治療に使用するための医薬の調製のための、
    AcCSNLSTCVLGKLSQELHKLQTYPRTDVGANAP−NH2(配列番号15)で表されるペプチドの使用。
  2. 前記ペプチドが、腸内投与用に製剤化される、請求項1に記載の使用。
  3. 前記ペプチドが、非経口投与用に製剤化される、請求項1に記載の使用。
  4. 前記ペプチドが、経口投与用の担体と共に製剤化され、前記担体が、前記ペプチドの経口バイオアベイラビリティーを増大させる、請求項1に記載の使用。
  5. 前記担体が、5−CNAC、SNAD、またはSNACを含む、請求項4に記載の使用。
  6. 前記ペプチドが、コーティングされたクエン酸粒子を含む経口投与用の医薬組成物中に製剤化され、前記コーティングされたクエン酸粒子が、前記ペプチドの経口バイオアベイラビリティーを増大させる、請求項1、4および5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 前記投与が、前記患者における食後の血糖コントロールを改善するために行われる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
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