JP6170789B2 - 金具、金具付きホース及び金具付きホースの組み付け方法 - Google Patents

金具、金具付きホース及び金具付きホースの組み付け方法 Download PDF

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Description

本発明は、金具、金具付きホース及び金具付きホースの組み付け方法に関する。
従来から、ホースの端部を加締加工によってニップルに固定した金具付きホースが知られている。
下記特許文献1には、金具本体のホース接続部と、金具本体に取り付けられた筒状の締金具との間に可撓性のホースを配置し、締金具を外側から加締めることによって、ホースをホース接続部に固定した構造が開示されている。
特開2008−180366号公報(例えば、図9参照)
上記特許文献1に記載の構造では、例えば、外被に金属製ワイヤーからなる補強層が設けられたホースを用いた場合、金属製ワイヤーと締金具との接触部では、シール性がほとんど無いため、金具本体とホースの内面と間でシール性を維持している。このため、ホース付き金具に長時間高熱を負荷させた場合、耐圧試験圧力を保持できなくなる可能性がある。
これをより詳細に説明すると、金具本体に締金具を組付ける際には、締金具が動かなくなるまで締金具の取り付け部を金具本体にクリンプ(塑性変形)する。その後、ホースを締金具と金具本体のホース接続部との間に挿入し、加締作業を行う。その際、締金具を加締めることによって、シール性能が発生するものの、締金具の加締部に上記のように長時間高熱(例えば約100℃)が負荷されると、加締部の樹脂等がへたることで、金具本体とホースの内面と間にミクロ単位の隙間が発生し、圧力を保持することが困難になる可能性がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、加締性能を向上することができる金具、金具付きホース及び金具付きホースの組み付け方法を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明に係る金具は、可撓性のホースの端部内側が挿入され、前記ホースの内周面が接触する内側接触部を備えた金具本体と、軸方向の一端部が前記金具本体に軸方向に移動可能に支持された金属製のスリーブと、前記内側接触部の外周面に設けられ、前記スリーブの軸方向の他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部と、前記第1傾斜部の頂部から前記他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部と、を備えた鋸歯部と、前記スリーブの軸方向の他端側に前記内側接触部に沿って延在され、前記ホースが前記内側接触部との間に挿入された状態で、外側からの加締加工によって前記ホースの挿入方向入口側に移動し、前記ホースを前記内側接触部の前記鋸歯部に押圧して固定する加締部と、を有し、前記金具本体の軸方向に対する前記第1傾斜部の傾斜角度が、前記金具本体の軸方向に対する前記第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、前記スリーブの前記一端部には、半径方向内側に突出する突起が形成されており、前記金具本体には、半径方向内側に窪み、前記突起が挿入される凹部が形成されており、前記突起の側壁と前記凹部の側壁との間に隙間が形成されている
請求項1に記載の発明によれば、金具本体は、ホースの内周面が接触する内側接触部を備えており、金具本体に金属製のスリーブの軸方向の一端部が軸方向に移動可能に支持されている。スリーブの軸方向の他端側には、内側接触部に沿って加締部が延在されており、可撓性のホースの端部が内側接触部と加締部との間に挿入される。内側接触部の外周面には、スリーブの軸方向の他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部と、第1傾斜部の頂部から前記他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部と、を備えた鋸歯部が設けられている。これによって、加締部の外側から加締加工を行うと、加締部がホースの挿入方向入口側に移動し、ホースを内側接触部の外周面の鋸歯部に押圧して固定する。その際、加締部がホースの挿入方向入口側に移動すると共に、ホースが内側接触部の上記他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部に押圧されるため、ホースの内面と内側接触部の面圧が高くなり、シール性が向上する。また、ホースを加締めた後、金具に流体を流すと、ホースに対して金具本体が抜ける方向に移動し、ホースの内面と内側接触部の外周面の複数の第1傾斜部との面圧が高くなる。このため、加締性能を向上させることができる。
さらに、金具本体の軸方向に対する第1傾斜部の傾斜角度が、金具本体の軸方向に対する第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、スリーブの軸方向の一端部には、半径方向内側に突出する突起が形成されており、突起が金具本体の半径方向内側に窪んだ凹部に挿入されている。突起の側壁と凹部の側壁との間に隙間が形成されていることで、スリーブが金具本体に軸方向に移動可能に支持されている。これにより、加締部の外側からの加締加工によって、加締部がホースの挿入方向入口側に移動し、ホースを内側接触部の外周面の鋸歯部に押圧して固定することができる。
請求項に記載の発明に係る金具付きホースは、半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えた可撓性のホースと、前記ホースの端部内側が挿入され、前記ホースの内周面が接触する内側接触部を備えた金具本体と、軸方向の一端部が前記金具本体に軸方向に移動可能に支持された金属製のスリーブと、前記内側接触部の外周面に設けられ、前記スリーブの軸方向の他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部と、前記第1傾斜部の頂部から前記他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部と、を備えた鋸歯部と、前記スリーブの軸方向の他端側に前記内側接触部に沿って延在され、前記ホースが前記内側接触部との間に挿入された状態で、外側からの加締加工によって前記ホースの挿入方向入口側に移動し、前記ホースを前記内側接触部の前記鋸歯部に押圧して固定する加締部と、を有し、前記金具本体の軸方向に対する前記第1傾斜部の傾斜角度が、前記金具本体の軸方向に対する前記第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、前記スリーブの軸方向の一端部には、半径方向内側に突出する突起が形成されており、前記金具本体には、半径方向内側に窪み、前記突起が挿入される凹部が形成されており、前記突起の側壁と前記凹部の側壁との間に隙間が形成されている。
請求項に記載の発明によれば、金具本体は、ホースの内周面が接触する内側接触部を備えており、金具本体に金属製のスリーブの軸方向の一端部が軸方向に移動可能に支持されている。スリーブの軸方向の他端側には、内側接触部に沿って加締部が延在されており、半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えた可撓性のホースの端部が、内側接触部と加締部との間に挿入される。内側接触部の外周面には、スリーブの軸方向の他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部と、第1傾斜部の頂部から前記他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部と、を備えた鋸歯部が設けられている。これによって、加締部の外側から加締加工を行うと、加締部がホースの挿入方向入口側に移動し、ホースを内側接触部の外周面の鋸歯部に押圧して固定する。その際、加締部がホースの挿入方向入口側に移動すると共に、ホースが内側接触部の上記他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部に押圧されるため、ホースの内面と内側接触部の面圧が高くなり、シール性が向上する。また、ホースを加締めた後、金具に流体を流すと、ホースに対して金具本体が抜ける方向に移動し、ホースの内面と内側接触部の外周面の複数の第1傾斜部との面圧が高くなる。このため、ホースが、半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えている場合でも、加締性能を向上させることができる。
さらに、金具本体の軸方向に対する第1傾斜部の傾斜角度が、金具本体の軸方向に対する第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、スリーブの軸方向の一端部には、半径方向内側に突出する突起が形成されており、突起が金具本体の半径方向内側に窪んだ凹部に挿入されている。突起の側壁と凹部の側壁との間に隙間が形成されていることで、スリーブが金具本体に軸方向に移動可能に支持されている。これにより、加締部の外側からの加締加工によって、加締部がホースの挿入方向入口側に移動し、ホースを内側接触部の外周面の鋸歯部に押圧して固定することができる。
請求項に記載の発明に係る金具付きホースの組み付け方法は、可撓性のホースの端部内側が挿入され、前記ホースの内周面が接触する内側接触部を備えた金具本体と、軸方向の一端部が前記金具本体に軸方向に移動可能に支持された金属製のスリーブと、前記内側接触部の外周面に設けられ、前記スリーブの軸方向の他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部と、前記第1傾斜部の頂部から前記他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部と、を備えた鋸歯部と、前記スリーブの軸方向の他端側に前記内側接触部に沿って延在され、前記ホースが前記内側接触部との間に挿入された状態で、外側からの加締加工によって前記ホースの挿入方向入口側に移動し、前記ホースを前記内側接触部の前記鋸歯部に押圧して固定する加締部と、を有する金具に前記ホースを組み付けるための金具付きホースの組み付け方法であって、半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えた前記ホースの端部内側を、前記スリーブと前記金具本体における前記内側接触部との間に挿入する第1工程と、前記スリーブの軸方向の他端側に前記内側接触部に沿って延在された前記加締部を外側から加締めることによって、前記加締部を前記ホースの挿入方向入口側に移動させ、前記ホースを前記内側接触部の外周面に設けられた前記鋸歯部に押圧して前記内側接触部に固定すると共に、前記ホースが前記内側接触部の前記複数の第1傾斜部に圧接された状態とする第2工程と、を有する。
請求項に記載の発明によれば、半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えた可撓性のホースの端部内側を、スリーブと金具本体に設けられた内側接触部との間に挿入する。スリーブの軸方向の他端側に内側接触部に沿って設けられた加締部を外側から加締めることによって、加締部をホースの挿入方向入口側に移動させ、ホースを内側接触部の外周面に設けられた鋸歯部に押圧して内側接触部に固定すると共に、ホースが内側接触部の複数の第1傾斜部に圧接された状態とする。その際、加締部がホースの挿入方向入口側に移動すると共に、ホースが内側接触部の上記他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部に押圧されるため、ホースの内面と内側接触部の面圧が高くなり、シール性が向上する。また、ホースを加締めた後、金具に流体を流すと、ホースに対して金具本体が抜ける方向に移動し、ホースの内面と内側接触部の外周面の複数の第1傾斜部との面圧が高くなる。このため、ホースが、半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えている場合でも、加締性能を向上させることができる。
請求項に記載の発明に係る金具付きホースの組み付け方法は、請求項3に記載の金具付きホースの組み付け方法において、前記金具は、前記金具本体の軸方向に対する前記第1傾斜部の傾斜角度が、前記金具本体の軸方向に対する前記第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、前記スリーブの前記一端部に、半径方向内側に突出する突起が形成されており、前記金具本体に、半径方向内側に窪み、前記突起が挿入される凹部が形成されており、前記突起の側壁と前記凹部の側壁との間に隙間が形成されていることで、前記スリーブが前記金具本体に軸方向に移動可能に支持されており、前記第2工程で、前記加締部の外側からの加締加工によって、前記加締部が前記金具本体の軸方向の前記ホースの挿入方向入口側に移動し、前記ホースを前記内側接触部の外周面の前記鋸歯部に押圧して固定する。
請求項に記載の発明によれば、金具は、金具本体の軸方向に対する第1傾斜部の傾斜角度が、金具本体の軸方向に対する第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、スリーブの一端部に、半径方向内側に突出する突起が形成されており、金具本体に、半径方向内側に窪み、突起が挿入される凹部が形成されている。突起の側壁と凹部の側壁との間に隙間が形成されていることで、スリーブが金具本体に軸方向に移動可能に支持されている。そして、加締部の外側からの加締加工によって、加締部が金具本体の軸方向のホースの挿入方向入口側に移動し、ホースを内側接触部の外周面の鋸歯部に押圧して固定する。このため、ホースが、半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えている場合でも、加締性能を向上させることができる。
本願発明の金具、金具付きホース及び金具付きホースの組み付け方法によれば、加締性能を向上することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る金具付きホースを示す半裁断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る金具付きホースにおいて、ホースを金具本体に組み付ける工程を示す半裁断面図である。 図3は、図2に示す金具本体とスリーブとを分解した半裁断面図である。 図4は、スリーブの一部を拡大した断面図である。 図5は、図1に示す金具付きホースの加締加工後の状態を示す拡大断面図である。 図6は、比較例に係る金具付きホースを示す拡大断面図である。 図7は、比較例に係る金具付きホースにおいて、ホースを金具本体に組み付ける工程を示す半裁断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態である金具付きホース12が示されている。図1では、金具本体22とホース14とが接続された状態が示されている。図2では、金具本体22とホース14とが接続される前の状態が示されている。図1及び図2に示されるように、金具付きホース12は、ホース14と、軸方向の一方の端部側にホース14の内部が挿入される金具本体(ホース口金具)22と、ホース14と金具本体22とが重なる部位においてホース14の外側に配置される金属製のスリーブ20と、を備えている。
スリーブ20は、軸方向の一端部に半径方向内側に突出する突起20Aを備えている。金具本体22の外周面には、半径方向内側に窪んだ凹部22Aが設けられている。スリーブ20の突起20Aは、金具本体22の凹部22Aに挿入されている。その際、突起20Aと凹部22Aとの間に隙間が形成されていることで、スリーブ20が金具本体22に対して軸方向に移動可能に支持されている。これについては、後に詳述する。
スリーブ20の軸方向の他端側(突起20Aと反対側)には、金具本体22に設けられた後述する芯部24に沿って配置された加締部20Bが設けられている。この加締部20Bが加締められることにより、金具本体22の芯部24の外周面に対し、ホース14を押圧する作用を奏している(図1参照)。本実施形態では、スリーブ20は、例えば、ステンレスにより形成されている。また、スリーブ20の突起20Aが、金具本体22の凹部22Aにおけるホース14の挿入方向入口側(スリーブ20の軸方向の他端側、すなわち加締部20Bの軸方向の先端側)の側壁に当接することで、スリーブ20の金具本体22からの外れが阻止されている。
ホース14は、内面層を構成するチューブ16と、チューブ16の周囲に外装された補強層18と、を備えている。本実施形態では、チューブ16をゴム層で構成し、補強層18を編組みした金属製の補強ワイヤー(例えば、ステンレスワイヤー等)で構成している。本実施形態では、補強層18が外被として機能している。
金具本体22は、略円筒状に形成された内側接触部としての銅合金製の芯部24を備えている。芯部24は、ホース14の内径よりも大きな外径を有している。
芯部24の先端、すなわちホース14内への挿入端側には先細り部26が形成されており、芯部24をホース14内へ容易に挿入できるようになっている。
金具本体22は、軸方向の中間部に半径方向外側に突出するように形成された略六角形状の拡径部28と、芯部24の先細り部26と反対側の端部に形成された接続部30と、を備えている。接続部30の外周面には、他の配管を接続するためのねじ部30Aが形成されている。その際、略六角形状の拡径部28にスパナを掛けて固定することで、他の配管を接続部30のねじ部30Aに容易に螺合しやすくなる。
金具本体22は、芯部24の奥側に、芯部24よりも半径方向外側に突出する壁部32を備えている。ホース14は、芯部24とスリーブ20との間に挿入されたときに、ホース14の先端部14Aが壁部32に接触するまで挿入可能である。
芯部24の外周面には、ホース14内への挿入状態でこれらが重なり合う部位の一部に、外周が断面視にて鋸歯状とされた鋸歯部36が形成されている。鋸歯部36には、スリーブ20の軸方向の他端側(加締部20Bの軸方向の先端側、すなわちホース14の挿入方向入口側)に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部36Aと、第1傾斜部36Aからスリーブ20の軸方向の他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部36Bとが形成されている。金具本体22の軸方向に対する第1傾斜部36Aの傾斜角度は、金具本体22の軸方向に対する第2傾斜部36Bの傾斜角度よりも大きくなるように設定されている。すなわち、鋸歯部36の歯の向き(第1傾斜部36Aの傾斜方向)は、芯部24がホース14内に挿入された状態で、ホース14の不用意な抜けに対して抵抗が生じる向きとされている。なお、このようにホース14の不用意な抜けを防止するためには、鋸歯部36に変えて、複数の環状の凹凸が形成されていてもよい。
また、スリーブ20には、ホース14と重なる部位である加締部20Bの一部に、内周が断面視にて鋸歯状とされた鋸歯部20Cが形成されている。鋸歯部20Cの歯の向きは、スリーブ20の加締部20Bの内側にホース14が挿入された状態で、ホース14の不用意な抜けに対して抵抗が生じる向きとされている。なお、このようにホース14の不用意な抜けを防止するためには、鋸歯部20Cに変えて、複数の環状の凹凸が形成されていてもよい。
図3及び図4に示されるように、金具本体22の凹部22Aは、金具本体22の壁部32と拡径部28との間の外周面に周方向に沿って形成されている。金具本体22の凹部22Aの軸方向の寸法L1は、スリーブ20の突起20Aの軸方向の寸法L2よりも大きく形成されている。これにより、図2に示されるように、スリーブ20によりホース14が加締られる前の状態で、スリーブ20の突起20Aが金具本体22の凹部22Aに軸方向に移動可能に挿入されている。すなわち、本実施形態では、スリーブ20を金具本体22にクリンプする時点で、スリーブ20の突起20Aが金具本体22の凹部22A内を移動可能となっており、スリーブ20が金具本体22に対して軸方向に移動可能とされている。また、スリーブ20の突起20Aの内面と凹部22Aの底面との間に僅かな隙間があり、金具本体22に対してスリーブ20が周方向に回転可能となっている。
本実施形態では、凹部22Aの軸方向の寸法L1を100%としたときに、突起20Aの軸方向の寸法L2が70〜90%となるように設定されている。より具体的には、本実施形態では、スリーブ20が金具本体22に対して軸方向に、例えば0.3〜1.0mm程度移動可能とされている。また、突起20Aおよび凹部22Aの半径方向の高さは、スリーブ20によりホース14を加締めたときに、スリーブ20の突起20Aが金具本体22の凹部22Aから外れない程度の寸法に設定されている。
次に、金具付きホース12の組み付け方法について説明する。
図2に示されるように、ホース14の軸方向の先端部14Aを金具本体22の芯部24とスリーブ20との間に挿入する。その挿入途中でホース14の内周面が先細り部26に接触するが、さらに芯部24に挿入すると、ホース14の内周面は先細り部26によって外側に押し広げられる。
さらに、ホース14を挿入し、ホース14の先端部14Aを金具本体22の芯部24の奥側の壁部32に接触させる。その際、図2に示されるように、スリーブ20の突起20Aが金具本体22の凹部22Aに移動可能に挿入されていることで、スリーブ20がホース14の先端部14Aに押されて、突起20Aが凹部22Aの奥側(拡径部28側)の側壁に当接する位置まで移動する(図2参照)。この状態では、金具本体22に対してスリーブ20及びホース14が回転可能となっている。
次いで、図1に示されるように、スリーブ20の加締部20Bが外周側から加締められることにより、ホース14が芯部24の外周面の鋸歯部36に押圧され、ホース14が金具本体22に固定される。その際、スリーブ20の突起20Aが金具本体22の凹部22Aに移動可能に挿入されていることで、図1及び図5に示されるように、スリーブ20が金具本体22に対してホース14の挿入方向入口側に移動する。このとき、突起20Aが凹部22Aのホース14の挿入方向入口側(加締部20Bの軸方向の先端側)の側壁と接触し、突起20Aと凹部22Aの奥側(加締部20Bの軸方向の先端と反対側)の側壁との間に隙間S1が発生する(図5参照)。これにより、ホース14の内周面が鋸歯部36に設けられた複数の第1傾斜部36Aに圧接され、ホース14と芯部24との面圧が高くなる。このため、ホース14と芯部24とのシール性が向上する。
また、ホース14を加締めた状態でも、スリーブ20の加締部20Bとホース14と金具本体22は完全に固着化していない状態である。例えば、金具本体22をバイスで固定し、スリーブ20をパイプレンチで回すと回転可能である。この状態で、金具付きホース12に流体(液体など)を流すと、ホース14が加圧されて金具本体22が抜けようとするため、金具本体22がホース14に対して離脱方向(接続部30側の方向)に移動する。この状態では、図5に示されるように、ホース14の先端部14Aと金具本体22との間に所定の隙間S2が発生している。このため、ホース14の内周面が複数の第1傾斜部36Aに圧接される方向(図3中の矢印Bに示す第1傾斜部36Aと直交する方向)の面圧が高くなり、シール性が向上する。
図6および図7には、比較例の金具付きホース102が示されている。図6および図7に示されるように、金具本体104の外周面には、半径方向内側に窪んだ凹部104Aが設けられている。スリーブ106には、軸方向の一端部に半径方向内側に突出する突起106Aが設けられている。スリーブ106の突起106Aは、スリーブ106が軸方向に移動しないように金具本体104の凹部104Aに係合されている。これにより、スリーブ106の金具本体104からの外れが阻止されている。すなわち、金具本体104にスリーブ106を組み付ける際には、スリーブ106が動かなくなるまでスリーブ106の突起106A付近をクリンプ(塑性変形)し、突起106Aを凹部104Aに係合させる(図7参照)。
その後、ホース14をスリーブ106と金具本体104の芯部24との間に挿入し、スリーブ106の外周側から加締作業を行う。その際、図6に示されるように、突起106Aが凹部104Aに係合されているため、金具本体104に対してスリーブ106が軸方向に移動しない。
この金具付きホース102では、加締めによってシール性能が発生するものの、スリーブ106によるホース14への加締部に高熱が長時間負荷されると、金具本体104の芯部24とホース14の内面にミクロ単位の隙間が発生し、圧力を保持することが困難になる場合がある。
これに対して、本実施形態の金具付きホース12では、加締工程時にスリーブ20が金具本体22に対して加締部20Bの軸方向の先端側(ホース14の挿入方向入口側)に移動することにより、ホース14の内周面が鋸歯部36の複数の第1傾斜部36Aに圧接されるため、ホース14と芯部24とのシール性を向上させることができる。また、ホース14が加圧されると、金具本体22が抜けようとするため、金具本体22がホース14に対して離脱方向(接続部30側の方向)に移動する。このため、ホース14の内周面が複数の第1傾斜部36Aに圧接される方向(図3中の矢印Bに示す第1傾斜部36Aと直交する方向)の面圧が高くなり、シール性をより効果的に向上させることができる。
本実施形態の金具付きホース12と比較例の金具付きホース102を用い、100℃で48時間の乾熱老化後に破壊試験を実施した。その結果、比較例の金具付きホース102では、18.5MPaでスリーブ106のホース14への加締部分で洩れが発生した。これに対し、本実施形態の金具付きホース12では、48.0MPa付近までスリーブ20のホース14への加締部分で洩れは発生せず、48.0MPaでホース14のパンクが発生した。このため、本実施形態の金具付きホース12では、スリーブ20のホース14への加締部分のシール性が向上していることが分かる。
なお、突起20Aと凹部22Aの軸方向の寸法は、上記実施形態に限定されるものではなく変更が可能であり、また、突起20Aと凹部22Aの高さも変更が可能である。
12 金具付きホース
14 ホース
14A 先端部(端部)
18 補強層
20 スリーブ
20A 突起
20B 加締部
22 金具本体
22A 凹部
24 芯部(内側接触部)
36 鋸歯部
36A 第1傾斜部
36B 第2傾斜部

Claims (4)

  1. 可撓性のホースの端部内側が挿入され、前記ホースの内周面が接触する内側接触部を備えた金具本体と、
    軸方向の一端部が前記金具本体に軸方向に移動可能に支持された金属製のスリーブと、
    前記内側接触部の外周面に設けられ、前記スリーブの軸方向の他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部と、前記第1傾斜部の頂部から前記他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部と、を備えた鋸歯部と、
    前記スリーブの軸方向の他端側に前記内側接触部に沿って延在され、前記ホースが前記内側接触部との間に挿入された状態で、外側からの加締加工によって前記ホースの挿入方向入口側に移動し、前記ホースを前記内側接触部の前記鋸歯部に押圧して固定する加締部と、
    を有し、
    前記金具本体の軸方向に対する前記第1傾斜部の傾斜角度が、前記金具本体の軸方向に対する前記第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、
    前記スリーブの前記一端部には、半径方向内側に突出する突起が形成されており、
    前記金具本体には、半径方向内側に窪み、前記突起が挿入される凹部が形成されており、
    前記突起の側壁と前記凹部の側壁との間に隙間が形成されている金具。
  2. 半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えた可撓性のホースと、
    前記ホースの端部内側が挿入され、前記ホースの内周面が接触する内側接触部を備えた金具本体と、
    軸方向の一端部が前記金具本体に軸方向に移動可能に支持された金属製のスリーブと、
    前記内側接触部の外周面に設けられ、前記スリーブの軸方向の他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部と、前記第1傾斜部の頂部から前記他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部と、を備えた鋸歯部と、
    前記スリーブの軸方向の他端側に前記内側接触部に沿って延在され、前記ホースが前記内側接触部との間に挿入された状態で、外側からの加締加工によって前記ホースの挿入方向入口側に移動し、前記ホースを前記内側接触部の前記鋸歯部に押圧して固定する加締部と、
    を有し、
    前記金具本体の軸方向に対する前記第1傾斜部の傾斜角度が、前記金具本体の軸方向に対する前記第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、
    前記スリーブの軸方向の一端部には、半径方向内側に突出する突起が形成されており、
    前記金具本体には、半径方向内側に窪み、前記突起が挿入される凹部が形成されており、
    前記突起の側壁と前記凹部の側壁との間に隙間が形成されている金具付きホース。
  3. 可撓性のホースの端部内側が挿入され、前記ホースの内周面が接触する内側接触部を備えた金具本体と、
    軸方向の一端部が前記金具本体に軸方向に移動可能に支持された金属製のスリーブと、
    前記内側接触部の外周面に設けられ、前記スリーブの軸方向の他端側に向かって上り勾配となるように配置された複数の第1傾斜部と、前記第1傾斜部の頂部から前記他端側に向かって下り勾配となるように配置された第2傾斜部と、を備えた鋸歯部と、
    前記スリーブの軸方向の他端側に前記内側接触部に沿って延在され、前記ホースが前記内側接触部との間に挿入された状態で、外側からの加締加工によって前記ホースの挿入方向入口側に移動し、前記ホースを前記内側接触部の前記鋸歯部に押圧して固定する加締部と、
    を有する金具に前記ホースを組み付けるための金具付きホースの組み付け方法であって、
    半径方向外側に金属製の外装ワイヤーからなる補強層を備えた前記ホースの端部内側を、前記スリーブと前記金具本体における前記内側接触部との間に挿入する第1工程と、
    前記スリーブの軸方向の他端側に前記内側接触部に沿って延在された前記加締部を外側から加締めることによって、前記加締部を前記ホースの挿入方向入口側に移動させ、前記ホースを前記内側接触部の外周面に設けられた前記鋸歯部に押圧して前記内側接触部に固定すると共に、前記ホースが前記内側接触部の前記複数の第1傾斜部に圧接された状態とする第2工程と、
    を有する金具付きホースの組み付け方法。
  4. 前記金具は、
    前記金具本体の軸方向に対する前記第1傾斜部の傾斜角度が、前記金具本体の軸方向に対する前記第2傾斜部の傾斜角度よりも大きく、
    前記スリーブの前記一端部に、半径方向内側に突出する突起が形成されており、
    前記金具本体に、半径方向内側に窪み、前記突起が挿入される凹部が形成されており、
    前記突起の側壁と前記凹部の側壁との間に隙間が形成されていることで、前記スリーブが前記金具本体に軸方向に移動可能に支持されており、
    前記第2工程で、前記加締部の外側からの加締加工によって、前記加締部が前記金具本体の軸方向の前記ホースの挿入方向入口側に移動し、前記ホースを前記内側接触部の外周面の前記鋸歯部に押圧して固定する請求項3に記載の金具付きホースの組み付け方法。
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