JP6170669B2 - トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に示すような製造方法が知られている。これは特定のゲルを含むことにより定着性を改良したものである。
一方、特許文献3においては、トナーの100℃における粘度を規定し、これに外添剤を粉砕工程で混合することにより低粘度のトナーを製造する方法が知られている。
一方、定着性に着目して改良する方法が特許文献2に示されている。これはトナー中に架橋微細ゲル粒子を含める製造方法として示されているが、このトナーは平均粒子径が10ミクロン前後と大きい。これはゲルが存在することによって粉砕性が悪化するため粒子径を小さくすることが困難であったと考えられる。このような大きなトナーでは高精細な画質を得ることは難しい。
(1) 構成材料
結着樹脂
結着樹脂としては、特に限定されるものではなく、ブラックトナー用の結着樹脂またはカラートナー用の結着樹脂を使用することができる。これらの結着樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレンおよびスチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂などのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン、ならびにエポキシ樹脂などが挙げられる。
結着樹脂は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用して使用してもよい。
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物としては、たとえばポリオキシエチレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが挙げられる。
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物としては、たとえばポリオキシプロピレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが挙げられる。
多価アルコール類は、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用して使用してもよい。
着色剤としては、染料および顔料が挙げられる。その中でも、顔料を用いることが好ましい。顔料は染料に比べて耐光性および発色性に優れるので、顔料を用いることによって耐光性および発色性に優れるトナーを得ることができる。着色剤の具体例としては、以下に記すように、たとえば、イエロートナー用着色剤、マゼンタトナー用着色剤、シアントナー用着色剤、およびブラックトナー用着色剤などが挙げられる。以下では、カラーインデックス(Color Index)を「C.I.」と略記する。
離型剤は、トナーを記録媒体に定着させる際にトナーに離型性を付与するために添加される。したがって、離型剤を使用しない場合と比較してホットオフセット開始温度を高め、耐ホットオフセット性を向上させることができる。さらに、トナーを定着させる際の加熱によって離型剤を溶融させて定着開始温度を低下させることで、低温定着性を向上させることができる。
帯電制御剤は、トナーに好ましい帯電性を付与するために添加する。帯電制御剤としては、正電荷制御用または負電荷制御用の帯電制御剤を使用できる。たとえば、ニグロシン染料、塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、およびアミジン塩などの正電荷制御用の帯電制御剤と、たとえば、オイルブラックおよびスピロンブラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウムなど)、ホウ素化合物、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、ならびに樹脂酸石鹸などの負電荷制御用の帯電制御剤が挙げられる。
カラートナーにおいては無色の帯電制御剤を使用することが望ましく、たとえばサリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩を使用することが望ましい。
乾式法
トナー粒子
本実施形態のトナー粒子の製造方法は、少なくとも結着樹脂、離型剤を混合して混合物を作製する前混合工程と、混合物を溶融混練して、樹脂組成物である溶融混練物を作製する溶融混練工程(ステップS1)と、これを粗粉砕する工程(ステップS2)と、粗砕物と5〜200nmの微粒子を混合して、この混合物を粉砕する工程(ステップ3)、粉砕物を分級してトナー粒子群を作製する分級工程(ステップS4)を含む。
ステップS1:混合混練工程
ステップS1の前混合工程では、少なくとも結着樹脂、顔料、離型剤を混合機により乾式混合して混合物を作製する。混合物を溶融混練して、樹脂組成物である溶融混練物を作製する。
乾式混合に用いられる混合機としては、公知のものを使用でき、たとえば、ヘンシェルミキサー(商品名:FMミキサー、三井鉱山株式会社製)、スーパーミキサー(商品名、株式会社カワタ製)およびメカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、ならびにコスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などが挙げられる。
溶融混練工程では、前混合工程で作製された混合物を溶融混練して溶融混練物を作製する。混合物の溶融混練は、結着樹脂の軟化点以上、熱分解温度未満の温度に加熱して行われ、結着樹脂を溶融または軟化させて結着樹脂中に結着樹脂以外のトナー原料を分散させる。
ステップS1の溶融混練を粗粉砕する(ステップS2)。
ステップS2の粗粉砕工程では、溶融混練工程で得られた溶融混練物を冷却して固化させた後、冷却固化させた溶融混練物を粉砕することによって、粗粉砕物を作製する。
冷却固化された溶融混練物は、まずハンマーミルまたはカッターミルなどによって、たとえば体積平均粒子径が100μm以上5mm以下程度である粗粉砕物にそれぞれ粉砕される。
ステップ2得られた粗粉砕物に5〜200nmの微粒子を付着させる。この付着方法は粗砕物100重量部に対して0.1〜10重量部撹拌機(たとえばヘンシェルミキサー)などを用いて付着させる。そして、所望の体積平均粒子径を有する所望の体積平均粒子径を有する粉砕物にまでそれぞれ微粉砕される。
ステップS4の分級工程では、粉砕工程にて得られた粉砕物から、分級機で過粉砕トナー粒子および粗大トナー粒子を除去することによって、トナー粒子群を作製する。過粉砕トナー粒子および粗大トナー粒子は、回収し、他のトナー粒子の製造に再利用するために使用することができる。
0.2μm以下の微粒子としては、有機微粒子および無機微粒子のいずれも使用できる。
具体的には無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、磁性微粒子があげられる。
また、有機微粒子としては、スチレンアクリル、ポリエステル、ウレタン、エポキシ等の微粒子が使用できる。
この中でも、後に説明するがトナー用外添剤であればより好ましい。その理由としてはトナーの外添剤を同一にすることにより帯電性を安定化できるためである。
なお、0.2μm以下の微粒子としては、5〜200nmの微粒子が好ましい。
これは、粒子径5nm以下の微粒子は製造そのものが容易ではなく、また粒子径200nm以上では、トナーの超微粉の生成減少効果が得られ難いためである。
上述のようにして製造されたトナー粒子には、たとえば、粉体流動性向上、摩擦帯電性向上、耐熱性向上、長期保存性改善、クリーニング特性改善および感光体表面磨耗特性制御などを目的とし、これらの機能を備える外添剤を混合してもよい。
外添剤としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、シリカ微粉末、酸化チタン微粉末およびアルミナ微粉末などが挙げられる。これらの無機微粉末は、疎水化、帯電性コントロールなどの目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物などの処理剤で処理されていることが好ましく、1種を単独で使用でき、また2種以上を併用してもよい。
外添剤は、一次粒子の個数平均粒子径が10nm〜500nmであることが好ましい。このような粒径の外添剤を用いることによって、トナーの流動性向上効果が一層発揮されやすくなる。
上述のようにしてトナー粒子に必要に応じて外添剤が外添される本発明のトナーは、そのまま一成分現像剤として使用することができ、またキャリアと混合して二成分現像剤として使用することができる。これによって、地球環境保全に配慮し、また高温高湿環境下での帯電安定性に優れる現像剤とすることができる。このような現像剤を用いることで、高温高湿環境下においても帯電性を良好にすることができ、良好な画像を安定して形成することができる。
キャリアとしては、磁性を有する粒子を使用することができる。磁性を有する粒子の具体例としては、たとえば、鉄、フェライトおよびマグネタイトなどの金属、これらの金属とアルミニウムまたは鉛などの金属との合金などが挙げられる。これらの中でも、フェライトが好ましい。
図1は、本発明の第2の実施形態である画像形成装置1の構成を模式的に示す断面図である。画像形成装置1は、複写機能、プリンタ機能およびファクシミリ機能を併せ持つ複合機であり、伝達される画像情報に応じて、記録材にフルカラーまたはモノクロの画像を形成する。すなわち、画像形成装置1は、コピアモード(複写モード)、プリンタモードおよびFAXモードという3種の印刷モードを有しており、図示しない操作部からの操作入力、パーソナルコンピュータ、携帯端末装置、情報記録記憶媒体、メモリ装置を用いた外部機器からの印刷ジョブの受信などに応じて、後述する制御部によって、印刷モードが選択される。
感光層は、たとえば、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層することにより形成される。導電性基体と電荷発生層または電荷輸送層との間には、下引き層を設けるのが好ましい。下引き層を設けることによって、導電性基体の表面に存在する傷および凹凸を被覆して、感光層表面を平滑化する、繰り返し使用時における感光層の帯電性の劣化を防止する、低温および/または低湿環境下における感光層の帯電特性を向上させるといった利点が得られる。また最上層に感光体表面保護層を設けた耐久性の大きい三層構造の積層感光体であってもよい。
電荷発生層は、光照射により電荷を発生する電荷発生物質を主成分とし、必要に応じて公知の結着樹脂、可塑剤、増感剤などを含有する。
電荷発生物質としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ペリレンイミド、ペリレン酸無水物などのペリレン系顔料、キナクリドン、アントラキノンなどの多環キノン系顔料、金属および無金属フタロシアニン、ハロゲン化無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、スクエアリウム色素、アズレニウム色素、チアピリリウム色素、カルバゾール骨格、スチリルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジベンゾチオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオレノン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジアゾール骨格またはジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料などが挙げられる。これらの中でも、無金属フタロシアニン顔料、オキソチタニルフタロシアニン顔料、フローレン環および/またはフルオレノン環を含有するビスアゾ顔料、芳香族アミンからなるビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料などは高い電荷発生能を有し、高感度の感光層を得るのに適する。
電荷発生物質は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用して使用してもよい。電荷発生物質の含有量は特に制限はないけれども、電荷発生層中の結着樹脂100重量部に対して好ましくは5重量部〜500重量部、さらに好ましくは10重量部〜200重量部である。
電荷発生層用の結着樹脂としてもこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリアミドおよびポリエステルなどが挙げられる。結着樹脂は1種を単独で使用できまたは必要に応じて2種以上を併用できる。
電荷発生層の上に積層される電荷輸送層は、電荷発生物質から発生する電荷を受け入れて輸送する能力を有する電荷輸送物質および電荷輸送層用の結着樹脂を必須成分とし、必要に応じて公知の酸化防止剤、可塑剤、増感剤、潤滑剤などを含有する。
このようにして得られる電荷輸送層の膜厚は特に制限されないが、好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。
電荷輸送物質としてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒ縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、ピラゾリン誘導体、フェニルヒドラゾン類、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルアミン系化合物、テトラフェニルジアミン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、スチルベン系化合物、3−メチル−2−ベンゾチアゾリン環を有するアジン化合物などの電子供与性物質、フルオレノン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、インデノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、インデノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベンゾ[c]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、プロマニル、クロラニルおよびベンゾキノンなどの電子受容性物質などが挙げられる。
電荷輸送層用の結着樹脂としては、この分野で常用されかつ電荷輸送物質を均一に分散できるものを使用でき、たとえば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステル、ポリケトン、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、これらの共重合樹脂などが挙げられる。
結着樹脂は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用して使用してもよい。
電荷輸送層には、電荷輸送物質および電荷輸送層用の結着樹脂と共に、酸化防止剤が含まれるのが好ましい。酸化防止剤としてもこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ビタミンE、ハイドロキノン、ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール、パラフェニレンジアミン、アリールアルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、ならびに有機燐化合物などが挙げられる。
酸化防止剤は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用して使用してもよい。
酸化防止剤の含有量は特に制限されないが、電荷輸送層を構成する成分の合計量の0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.05重量%〜5重量%である。
その場合、電荷発生物質および電荷輸送物質の種類、含有量、結着樹脂の種類、その他の添加剤などは、電荷発生層および電荷輸送層を別々に形成する場合と同様でよい。
帯電手段12は、感光体ドラム11を臨み、感光体ドラム11の長手方向に沿って感光体ドラム11表面から間隙を有して離隔するように配置され、感光体ドラム11表面を所定の極性および電位に帯電させる。帯電手段12には、たとえば、帯電ブラシ型帯電器、チャージャー型帯電器、鋸歯型帯電器、イオン発生装置などを使用できる。本実施の形態では、帯電手段12は感光体ドラム11表面から離隔するように設けられるけれども、それに限定されない。たとえば、帯電手段12として帯電ローラを用い、帯電ローラと感光体ドラムとが圧接するように帯電ローラを配置してもよく、帯電ブラシ、磁気ブラシなどの接触帯電方式の帯電器を用いてもよい。
露光ユニット13は、露光ユニット13から出射される各色情報の光が、帯電手段12と現像手段14との間を通過して感光体ドラム11の表面に照射されるように配置される。露光ユニット13は、画像情報を該ユニット内でブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色情報の光に分岐し、帯電手段12によって一様な電位に帯電された感光体ドラム11表面を各色情報の光で露光し、その表面に静電潜像を形成する。露光ユニット13には、たとえば、レーザ照射部および複数の反射ミラーを備えるレーザスキャニングユニットを使用できる。他にもLEDアレイ、液晶シャッタと光源とを適宜組み合わせたユニットを用いてもよい。
クリーニングユニット15は、記録材にトナー像を転写した後に、感光体ドラム11の表面に残留するトナーを除去し、感光体ドラム11の表面を清浄化する。クリーニングユニット15には、たとえば、クリーニングブレードなどの板状部材が用いられる。本発明の画像形成装置1において、感光体ドラム11として、主に有機感光体ドラムが用いられ、有機感光体ドラムの表面は樹脂成分を主体とするものであるため、帯電装置によるコロナ放電によって発生するオゾンの化学的作用によって表面の劣化が進行しやすい。ところが、劣化した表面部分はクリーニングユニット15よる擦過作用を受けて摩耗し、徐々にではあるが確実に除去される。したがって、オゾンなどによる表面の劣化の問題が実際上解消され、長期間にわたって、帯電動作による帯電電位を安定に維持することができる。本実施の形態ではクリーニングユニット15を設けるけれども、それに限定されず、クリーニングユニット15を設けなくてもよい。
トナー像形成手段2によれば、帯電手段12によって均一な帯電状態にある感光体ドラム11の表面に、露光ユニット13から画像情報に応じた信号光を照射して静電潜像を形成し、これに現像手段14からトナーを供給してトナー像を形成し、このトナー像を中間転写ベルト25に転写した後に、感光体ドラム11表面に残留するトナーをクリーニングユニット15で除去する。この一連のトナー像形成動作が繰り返し実行される。
図2は、図1に示す現像装置の構成を模式的に示す概略断面図である。現像手段14は、現像槽20とトナーホッパ21とを含む。現像槽20は感光体ドラム11表面を臨むように配置され、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像し、可視像であるトナー像を形成する容器状部材である。現像槽20は、その内部空間にトナーを収容しかつ現像ローラ20a、供給ローラ20b、撹拌ローラ20cなどのローラ部材またはスクリュー部材を収容して回転自在に支持する。現像槽20の感光体ドラム11を臨む側面には開口部114が形成され、この開口部114を介して感光体ドラム11に対向する位置に現像ローラ20aが回転駆動可能に設けられる。
製造例1
樹脂被覆キャリア1の製造
被覆樹脂:シリコーン樹脂(信越化学株式会社製、製品名:KR350)の20%トルエン溶液 150重量部(樹脂30重量部)、
磁性微粒子:予め表面酸化および分級処理したマグネタイト微粒子(平均粒子径0.8μm) 12重量部
有機微粒子:メラミン樹脂微粒子(平均粒子径0.3μm) 5重量部
導電性微粒子:導電性カーボンブラックトルエン分散液(固形濃度15%、キャボット株式会社製、製品名:VULCAN XC72) 8重量部
カップリング剤:シランカップリング剤(100%溶液、東レ・ダウコーニング株式会社製、製品名:SH6020) 3重量部
溶剤:トルエン 200重量部
樹脂A〜Eの製造
以下の表1にその使用量(重量部)と共に示した各モノマー成分と、触媒(酸化ジブチル錫)19.5gを窒素導入管、脱水管、を備えた5リットルのフラスコに投入し、撹拌機および熱電対を装着し、200℃〜235℃に昇温し、5時間反応させて、樹脂A〜Eをそれぞれ得た。
トナー1の製造
トナー2〜14の製造
製造例7と同様にして、その使用量と共に上記表2に記載の各成分を用いてトナー2〜14を製造した。
なお、トナー2〜14の製造の際、トナー組成中の樹脂としては、上記製造例2〜6で得られ、上記表1に記載の樹脂A〜Eを、上記表2に記載のように単独でまたは併用して全樹脂量100重量部用いた。
また、上記の製造例7および表2に記載の付着微粒子および外添剤としては、以下の表3に記載の微粒子A〜Hを、表2に記載のように単独で使用するか、または組み合せて使用した。
粗粉砕後およびトナーの有機溶剤不溶分は以下のようにして算出した。
(1) 100mlの蓋つきのガラス容器に、サンプル(粗砕物もしくはトナー)を1.2g精秤し、テトラヒドロフランを40g加えて、60分間スターラーで撹拌し溶解させる。
(2) 溶解液を適当量採取し、遠沈管に投入する。回転数15000rpm、雰囲気温度、−15℃で60分間遠心分離する。
(3) 遠心分離後、上澄み液を1.5〜2.0g秤量(Xとする)し、事前に計量しておいたアルミカップに投入する。
(4) 25℃の乾燥機で2時間乾燥させ、さらに50℃で一昼夜乾燥させる。乾燥物の重量を測定する(Yとする)。
(5) 不溶物パーセントは以下の式で算出した。
不溶物%=
[{サンプル重量/(サンプル重量+THF重量)―(Y−アルミカップ重量)/X}/{サンプル重量/(サンプル重量+THF重量)}]×100
とした。
コールターカウンター(ベックマンコールター社製:マルチサイザー3)を用いて、粉砕後と分級、外添後のトナーの粒子径を測定した。所望とする粒子径に粉砕した時、4μm以下の粒子の個数%を測定した。また、分級後トナーの場合は体積平均粒子径を測定した。なお、粉砕時の4μm以下の粒子個数%が50%以下であれば良好と判断した。
トナー1と樹脂被覆キャリア1とを混合比60(トナー/キャリア=1/20)になるように組合せ、V型混合機(株式会社徳寿工作所製、型式:V−5)で20分間撹拌混合することにより、実施例1の2成分現像剤1500gを得た。
実施例および比較例で得られた二成分現像剤を用いて、下記の方法によって評価した。
カラー複合機(商品名:MX−4500、シャープ株式会社製)を改造したものを用いて、記録媒体である記録用紙(商品名:PPC用紙SF−4AM3、シャープ株式会社製)に、縦20mm、横50mmの長方形状のべた画像部を含むサンプル画像を、べた画像部における未定着状態でのトナーの記録用紙への付着量が0.5mg/cm2になるように調整して未定着画像を形成し、カラー複合機の定着部を用いて作成した外部定着器を用いて定着画像を作成した。定着プロセス速度は124mm/秒とし、定着ローラの温度を130℃から5℃刻みで温度を上げ、低温オフセットも高温オフセットも起こらない温度域を定着非オフセット域とした。
G(good):良好;定着非オフセット域が45℃以上60℃未満。
NB(not bad):可;定着非オフセット域が35℃以上45℃未満。
B(bad):不良;定着非オフセット域が35℃未満。
測定用に改造した2成分現像装置を有する市販の複写機(シャープ株式会社製、型式:MX−6000N)に2成分現像剤をセットし、常温常湿(25℃、50%RH)下において10%画像を200000枚実写した後、画像部の画像濃度および非画像部の白色度、2成分現像剤の帯電量を測定した。
分光測色濃度計(日本平版機材株式会社製、型式:X−Rite938)を用いて、画像濃度を測定し、次の基準で評価した。
B:不良(画像濃度が1.4未満)
分光式色差計(日本電色工業株式会社製、型式:SZ90型)を用いて、三刺激値X、YおよびZを測定し、得られたZの値から、次の基準で白色度を評価した。
NB:可 (Zの値が0.5を超えて0.7以下)
B:不良(Zの値が0.7を超える)
吸引式帯電量測定装置(トレック株式会社製、型式:Model210HS)を用いて、帯電量(μC/g)を測定し、初期および10%画像を200000枚実写後の帯電量を測定し、それらの差の絶対値から、次の基準で帯電量を評価した。
NB:可 (帯電量の差が10μC/gを超えて15μC/g以下)
B:不良(帯電量の差が15μC/gを超える)
堀場製作所製EMIA-920V2を用いて、キャリアの初期からの200000枚印字後のキャリアのカーボンの増加量を比較した。初期からの増加量が:
0.05%以下:G
0.05%〜0.1%:NB
0.1%以上:B
として評価した。
画質評価は、前記二成分現像剤をそれぞれ上記複写機にセットし、画像のテストチャートを印刷して、白色との色差が30、50、70における粒状性のスコア値を、自動プリンタ画質評価システム(商品名:APQS、王子計測機器株式会社製)を用いて測定した。各スコア値より以下の基準で粒状性を評価した。スコア値が低いほど画像のざらつきが少なく、高画質であることを示す。
G(良好):スコア値の最大値が11000以上12000以下
B(不良):スコア値の最大値が12000より大きい
総合評価の評価基準は次のとおりである。
VG:非常に良好。VGが1以上ある。
G:良好。評価結果にNBおよびBがない。
NB:実使用上問題なし。評価結果にBがなく、NBが1〜2個である。
B:不良。評価結果に少なくとも1つBがあるか、またはNBが3個以上である。
実施例1〜8および比較例1〜6で得られたトナー、二成分現像剤の評価結果および総合評価結果を表4に示す。
2 トナー像形成手段
3 転写手段
4 定着手段
5 記録材供給手段
6 排出手段
b ブラック
c シアン
m マゼンタ
y イエロー
11 感光体ドラム
12 帯電手段
13 露光ユニット
14 現像手段
15 クリーニングユニット
20 現像槽
20a 現像ローラ
20b 供給ローラ
20c 撹拌ローラ
21 トナーホッパ
25 中間転写ベルト
26 駆動ローラ
27 従動ローラ
28 中間転写ローラ
29 転写ベルトクリーニングユニット
30 転写ローラ
31 定着ローラ
32 加圧ローラ
35 自動給紙トレイ
36 ピックアップローラ
37 搬送ローラ
38 レジストローラ
39 手差給紙トレイ
40 排出ローラ
41 排出トレイ
113 トナー補給口
114 開口部
115 トナー受入口
S1、S2 用紙搬送路
Claims (1)
- 少なくとも樹脂、離型剤、色材を含む混合物を溶融混練し、粉砕することによって作製されるトナー製造法において、溶融混練物を5mm以下に粗砕し、有機溶剤不溶分が5〜40%の粗砕物に、5〜200nmのトナー外添剤としての微粒子を、重量比で0.2〜5重量%の割合で付着させて、粉砕および分級したトナーが、4μm以下の個数比率40〜50%を有し、かつ有機溶剤不溶分5〜20重量%を含むことを特徴とするトナーの製造方法。
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