JP6169626B2 - 放射線画像処理装置、方法およびプログラム - Google Patents

放射線画像処理装置、方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、放射線画像に対して散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理装置、方法およびプログラムに関する。
従来、被写体を透過した放射線により被写体の放射線画像を撮影する際、とくに被写体の厚さが大きいと、被写体内において放射線が散乱して散乱線が発生し、この散乱線により、取得される放射線画像のコントラストが低下するという問題がある。このため、放射線画像の撮影時には、放射線を検出して放射線画像を取得するための放射線検出器に散乱線が照射されないように、被写体と放射線検出器との間に散乱線除去グリッド(以下単にグリッドとする)を配置して撮影を行うことがある。グリッドを用いて撮影を行うと被写体により散乱された放射線が放射線検出器に照射されにくくなるため、放射線画像のコントラストを向上させることができる。
グリッドは、放射線を透過しない鉛等と、放射線を透過しやすいアルミニウムやファイバー等のインタースペース素材とが、例えば4.0本/mm程度の細かな格子密度で交互に配置されて構成されていることから、重量があるものとなっている。このため、病室等において行うポータブル撮影では、寝ている患者と放射線検出器との間にグリッドを配置する必要があり、その結果、配置の作業の負担、および撮影時の患者の負担が大きいものとなる。また、収束型のグリッドの場合、放射線の斜入により放射線画像に濃度ムラが発生するおそれがある。また、放射線画像には被写体像とともにグリッドのピッチに対応した細かな縞模様(モアレ)が記録されてしまい、放射線画像が見難いものとなってしまうおそれもある。
このため、グリッドを使用することなく放射線画像の撮影を行い、グリッドによる散乱線の除去による画質改善の効果を、画像処理により放射線画像に対して付与することが行われている(特許文献1および非特許文献1参照)。特許文献1および非特許文献1の手法は、放射線画像を複数の周波数成分に周波数分解し、散乱線の成分と見なせる低周波成分に対して、コントラストまたはラチチュードを除去する散乱線除去処理を行い、処理後の周波数成分を合成することにより、散乱線の成分が除去された放射線画像を取得するものである。なお、上記特許文献1に記載された手法は、低周波成分の階層および低周波成分の画素値に応じたゲインを低周波成分に乗算することにより、散乱線除去処理を行っている。ここで、ゲインは1未満の値であり、低周波帯域ほど、また明るい画素値ほど小さな値となっている。また、非特許文献1に記載された手法では、低周波成分をその画素値に応じて変換するテーブルを用いて、低周波帯域ほど等比数列的に大きく抑制されるようにしている。
特許文献1および非特許文献1の手法によれば、撮影時にグリッドが不要となるため、撮影時の患者の負担を軽減することができ、かつ濃度ムラおよびモアレによる画質の低下を防止することができる。
一方、被写体を透過した放射線により被写体の放射線画像を撮影する際、被写体の厚さが大きいほど被写体内部における放射線の散乱の発生、および放射線透過率の低下等の影響が大きくなり、取得される放射線画像の画質が変動することが知られている。このため、撮影条件と放射線画像の信号値、放射線画像の信号値のヒストグラム幅、あるは放射線画像における被写体の所定方向の長さ等種々の情報によって大まかに被写体の厚さである体厚を推定し、推定した体厚に応じて、撮影された放射線画像に対する散乱線除去処理等の画像処理条件、あるいは放射線画像の撮影に適用される撮影条件を変更する技術が提案されている。
例えば特許文献2には、あらかじめ既知の厚みを有する模擬被写体を既知の撮影条件で放射線撮影して得られた画像の画素値を測定することにより、体厚と画素値の関係を対応付けた対応付けテーブルを用意し、対応付けテーブルに基づいて、放射線画像の画素値に応じて概略的な体厚を推定し、放射線画像の体厚に応じた放射線画像の散乱成分を推定して、放射線画像から散乱成分を減算した処理済み画像を取得する手法が開示されている。
ところで、医療分野等における放射線撮影において、背骨全体(全脊椎)あるいは足全体(全下肢)等の長尺領域を撮影対象とした長尺撮影が行われることがある。放射線撮影には、被写体を透過した放射線の照射により被写体に関する放射線画像を記録する放射線検出器(いわゆる「Flat Panel Detector」)が各種提案、実用化されているが、放射線検出器は、撮影したい対象より撮影可能な範囲が狭い場合がある。したがって、長尺撮影を行うためには、放射線検出器を所定の移動軸に沿って一部が重複するように移動して、位置を変える毎に同一被写体を透過した放射線の照射を受けるようにする。そして、各回の放射線照射(放射線画像の記録)毎に放射線検出器から読取操作がなされて、各回の読取操作毎に放射線画像が取得される。そして、後にそれらの放射線画像を繋ぎ合わせるように合成することにより、被写体の長い部分を示す長尺の放射線画像が得られるようになる。
なお、撮影面積が非常に広い放射線検出器(長尺放射線検出器、以下長尺パネルとする)が提案されており、このような長尺パネルを使用することにより、1回の撮影で長尺撮影と同様の長尺の放射線画像を取得することが可能となっている。このような長尺パネルは、見かけ上は1つのパネルとなっているが、内部は複数の検出器が連続して繋げられて配置されてなるものである。そして、1回の放射線の曝射により、複数の検出器のそれぞれから放射線画像を取得し、取得した複数の放射線画像をソフトウェア等で結合することにより、個々の検出器よりも大きなサイズの放射線画像が取得できるものとなっている。
一方、放射線画像の中の観察対象となる一部の領域をトリミングして表示する場合がある。このような場合、トリミングした領域に対して画質を向上させるための画像処理が行われる。例えば特許文献3には、抽出する領域用の画像処理パラメータを求め、この画像処理パラメータを用いて、トリミングした領域に対して画像処理を行う手法が提案されている。
米国特許第8064676号明細書 特開平02−244881号公報 特開2006-68038号公報 C Fivez et al, Multi-resolution contrast amplification in digital radiography with compensation for scattered radiation, 1996 IEEE, pp339-342.
ところで、上述した長尺放射線画像に対しても、体厚推定処理あるいは散乱線除去処理等の散乱線に基づく画像処理を行うことが可能である。この場合、長尺放射線画像において、各検出器に対応した小さいサイズの放射線画像(以下小放射線画像とする)のそれぞれに対して散乱線に基づく画像処理を行うことが考えられる。しかしながら、小放射線画像の境界部分における散乱線成分は、隣接する小放射線画像に含まれる散乱線成分の影響を受けるため、その小放射線画像のみを用いたのでは精度よく散乱線を除去することは困難である。これは、長尺放射線画像あるいは1つの放射線検出器により取得した放射線画像をトリミングし、トリミングした画像に対して散乱線除去処理を行う場合にも生じる問題である。
この場合、小放射線画像を結合するよう合成してから、散乱線に基づく画像処理を行うことが考えられる。しかしながら、結合された放射線画像は非常にサイズが大きいため、処理の演算量が非常に多くなり、処理に長時間を要するものとなる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、放射線画像処理装置、方法およびプログラムにおいて、処理対象の領域に隣接する領域からの散乱線の影響を考慮して、散乱線に基づく画像処理を精度よく行うことを目的とする。
また、演算量を低減して散乱線に基づく画像処理を行うことを他の目的とする。
本発明による放射線画像処理装置は、被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理装置において、
放射線画像における画像処理の処理対象領域に画像処理を行うに際し、放射線画像内おいて処理対象領域とは異なる他の領域を処理対象領域に加える領域設定手段と、
他の領域および処理対象領域を用いて、処理対象領域に画像処理を行う画像処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
「散乱線に基づく画像処理」とは、放射線画像に含まれる散乱線成分の情報を用いて行う処理であればよく、例えば散乱線成分の情報を用いて被写体の体厚を推定する体厚推定処理、および推定した体厚を用いて処理対象領域内の放射線画像から散乱線を除去する散乱線除去処理等を散乱線に基づく画像処理とすることができる。また、散乱線成分の情報を用いて、放射線画像のコントラストを強調する処理を散乱線に基づく画像処理とすることもできる。
「他の領域」とは、放射線画像における処理対象領域とは異なる領域であればどのような領域であってもよく、例えば長尺パネルにより取得した放射線画像および長尺撮影により取得した放射線画像のように、1つの放射線画像が複数の放射線画像からなるものである場合において、各放射線画像を処理対象領域とした場合における各放射線画像とは異なる少なくとも1つの放射線画像を他の領域とすればよい。また、放射線画像の一部の領域を処理対象領域とした場合には、処理対象領域以外の領域を他の領域とすればよい。なお、放射線画像としては、例えば長尺パネルにより取得した放射線画像および長尺撮影により取得した放射線画像のように、複数の放射線画像からなる放射線画像であってもよく、1つの放射線検出器を用いて取得した放射線画像であってもよい。
なお、本発明による放射線画像処理装置においては、放射線画像が、この放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像からなる場合において、領域設定手段を、小放射線画像のうちの1つを処理対象画像とした場合、小放射線画像とは異なる少なくとも1つの他の小放射線画像を他の領域として、処理対象領域に加える手段としてもよい。
「放射線画像が複数の小放射線画像からなる」とは、複数の小放射線画像を結合することにより1つの放射線画像を構成するものであってもよく、互いに間隔を空けた複数の小放射線画像により1つの放射線画像を構成するものであってもよい。また、複数の小放射線画像を結合する場合、複数の放射線画像の一部が重なることにより1つの放射線画像を構成するものであってもよく、複数の小放射線画像を隙間なく並べることにより1つの放射線画像を構成するものであってもよい。
また、本発明による放射線画像処理装置においては、少なくとも1つの他の小放射線画像は、処理対象画像となる小放射線画像に隣接する小放射線画像であってもよい。
「隣接する」とは、放射線画像を構成する複数の小放射線画像のうち、処理対象となる小放射線画像に最も近い位置にある小放射線画像を意味する。
また、本発明による放射線画像処理装置においては、画像処理手段を、被写体の体厚が厚い部分に対応する小放射線画像から優先して画像処理を行う手段としてもよい。
また、本発明による放射線画像処理装置においては、放射線画像が、複数の小放射線画像が結合されてなるものであってもよい。
また、本発明による放射線画像処理装置においては、放射線画像が、小放射線画像の一部が重なることにより結合されてなる場合において、画像処理手段を、小放射線画像が重なった領域において、画像処理の結果に異常が生じた場合、重なった領域に隣接する隣接領域を用いて画像処理を行う手段としてもよい。
また、本発明による放射線画像処理装置においては、領域設定手段を、処理対象領域に対して画像処理を行うに際し、処理対象領域内の処理対象画素に対して処理対象領域よりも小さい小画像領域をさらに設定する手段とし、
画像処理手段を、小画像領域の情報に基づいて画像処理を行う手段としてもよい。
また、本発明による放射線画像処理装置においては、領域設定手段を、処理対象画素の位置に応じて小画像領域を設定する手段としてもよい。
また、本発明による放射線画像処理装置においては、領域設定手段を、処理対象領域における被写体の体厚または撮影部位に応じた大きさの小画像領域を設定する手段としてもよい。
また、本発明による放射線画像処理装置においては、画像処理手段を、一の小画像領域の画像処理のパラメータを用いて他の画像領域において画像処理を行う手段としてもよい。
本発明による放射線画像処理方法は、被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理方法において、
放射線画像における画像処理の処理対象領域に画像処理を行うに際し、放射線画像内おいて処理対象領域とは異なる他の領域を処理対象領域に加え、
他の領域および処理対象領域を用いて、処理対象領域に画像処理を行うことを特徴とするものである。
なお、本発明による放射線画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
放射線画像に対して散乱線に基づく画像処理を行うに際し、画像処理の処理対象領域においては、処理対象領域の周囲にある領域に含まれる散乱線成分の影響を受けるため、処理対象領域のみを用いて散乱線に基づく画像処理を行ったのでは、画像処理を精度よく行うことができない。本発明によれば、処理対象領域に散乱線に基づく画像処理を行うに際し、放射線画像内おいて処理対象領域とは異なる他の領域を処理対象領域に加え、他の領域および処理対象領域を用いて、処理対象領域に散乱線に基づく画像処理を行うようにしたものである。このため、処理対象領域において、他の領域に含まれる散乱線成分の影響をも考慮して散乱線に基づく画像処理を行うことができ、これにより、処理対象領域に散乱線に基づく画像処理を精度よく行うことができる。
本発明の第1の実施形態による放射線画像処理装置を適用した放射線画像撮影システムの構成を示す概略ブロック図 本実施形態において使用される放射線検出器の構成を示す図 制御装置におけるコンピュータの構成を示す概略ブロック図 処理対象領域の設定を説明するための図 処理対象領域の設定を説明するための図 小画像領域の設定を説明するための図 小画像領域の設定を説明するための図 小画像領域の設定を説明するための図 小画像領域の設定を説明するための図 第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャート 体厚推定処理のフローチャート 推定画像の生成方法の例を説明するための図 推定画像の生成方法の他の例を説明するための図 胸部の放射線画像における散乱線含有率分布を示す図 図14に示す散乱線含有率分布を示す場合において算出した変換係数を示す図 小放射線画像の境界における所定範囲を示す図 検出器の重なりを説明するための図 放射線画像のつなぎ目を説明するための図 第2の実施形態における処理対象領域の設定を説明するための図 長尺撮影を説明するための図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態による放射線画像処理装置を適用した放射線画像撮影システムの構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態による放射線画像処理システムは、被写体の放射線画像に対して、散乱線に基づく画像処理、具体的には被写体の体厚を推定する処理および放射線画像から散乱線を除去してコントラストを向上させる散乱線除去処理を行うためのものであり、図1に示すように、撮影装置1と、本実施形態による放射線画像処理装置を内包する制御装置2とを備える。
撮影装置1は被写体MにX線を照射するX線源3と、被写体Mを透過したX線を検出して被写体Mの放射線画像を取得する放射線検出器5とを備える。
放射線検出器5は、放射線画像の記録と読み出しを繰り返して行うことができるものであり、放射線の照射を直接受けて電荷を発生する、いわゆる直接型の放射線検出器を用いてもよいし、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電荷信号に変換する、いわゆる間接型の放射線検出器を用いるようにしてもよい。また、放射線画像信号の読出方式としては、TFT(thin film transistor)スイッチをオン・オフさせることによって放射線画像信号が読み出される、いわゆるTFT読出方式のものや、読取光を照射することによって放射線画像信号が読み出される、いわゆる光読出方式のものを用いることが望ましいが、これに限らずその他のものを用いるようにしてもよい。また、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いるようにしてもよい。
なお、本実施形態において使用される放射線検出器は、人体の背骨全体(全脊椎)や足全体(全下肢)等の放射線画像を1回の撮影により取得可能な長尺放射線検出器である。図2は本実施形態において使用される放射線検出器5の構成を示す図である。図2に示すように、本実施形態において使用される放射線検出器5は、長尺パネル10内に、複数(本実施形態においては4つ)の検出器11A〜11Dが連続して配置されてなるものである。なお、検出器11A〜11Dは、放射線画像が途切れることを防止するために、隣接する検出器間において一部が重なるように配置されることが好ましい。
放射線検出器5は、ケーブル等を介してあるいは無線により制御装置2と接続される。なお、放射線検出器5からの放射線画像の読み出しは検出器単位で行われるが、後述するように制御装置2において、1つの放射線画像として処理がなされる。
制御装置2は、コンピュータ4と、コンピュータ4に接続された表示部6および入力部8とを備えている。
コンピュータ4は、中央処理装置(CPU(Central Processing Unit))、半導体メモリ、通信インターフェースおよびハードディスクやSSD(Solid State Drive)等のストレージデバイス等を備えており、これらのハードウェアによって、図3に示すような制御部21、領域設定部22、仮想モデル取得部23、推定画像生成部24、修正部25、体厚決定部26、散乱線除去部27および記憶部28が構成されている。なお、領域設定部22、仮想モデル取得部23、推定画像生成部24、修正部25、体厚決定部26、散乱線除去部27および記憶部28が、本発明の放射線画像処理装置20を構成する。
制御部21は、X線源3および放射線検出器5に対して撮影の制御を行ったり、放射線検出器5から放射線画像の読み出しを行ったり、コンピュータ4において行われる処理全体の制御を行ったりするものである。
領域設定部22は、放射線検出器5が取得した放射線画像に対して、後述する散乱線に基づく画像処理を行うための処理対象領域を設定する。さらに、処理対象領域内の処理対象画素に対して、処理対象領域よりも小さい小画像領域を設定する。以下、処理対象領域および小画像領域の設定について説明する。図4および図5は処理対象領域の設定を説明するための図である。本実施形態においては、放射線検出器5は長尺放射線検出器であり、内部に4つの検出器11A〜11Dが配置されてなるものである。このため、図4に示すように、実質的には1回の撮影により取得される放射線画像G0は、サイズが小さい4つの小放射線画像G1〜G4を結合することにより生成される。
ここで、放射線画像上のある画素位置における散乱線成分は、その周囲にある領域の画像に含まれる散乱線成分の影響を受ける。例えば、図5に示す放射線画像G1内の画素P1においては、画素P1の周囲の矢印に示すように、その周囲の領域の画像に含まれる散乱線の影響を受ける。画素P1は、放射線画像G1の端部から離れた位置にあるため、散乱線成分に基づく画像処理を行うに際し、放射線画像G1の情報のみを用いても、精度よく散乱線を除去できる。一方、放射線画像G1内の画素P2は放射線画像1の端部に近い位置にあるため、放射線画像G1の情報のみを用いたのでは、画素P2に影響を与える全ての散乱線成分を考慮することができないことから、散乱線を精度よく除去することができない。このため、本実施形態においては、領域設定部22は、放射線画像G1内の画素について散乱線を除去するに際し、放射線画像G2を処理対象領域に加えて、処理対象領域を設定する。これにより、図5に示すように、画素P2について、放射線画像G1に加えて、放射線画像G1に隣接する放射線画像G2の情報を用いて、すなわち、放射線画像G1および放射線画像G2の情報を用いて、散乱線に基づく画像処理が行われることとなる。
なお、放射線画像G1内の画素について散乱線に基づく画像処理を行う際には、処理対象領域には、放射線画像G1に放射線画像G2,G3を加えてもよく、放射線画像G2〜G4の全てを加えてもよい。また、放射線画像G2内の画素について散乱線に基づく画像処理を行う際には、放射線画像G1のみを処理対象領域に加えてもよく、放射線画像G3のみを処理対象領域に加えてもよく、放射線画像G1,G3を処理対象領域に加えてもよく、放射線画像G1,G3,G4を処理対象領域に加えてもよい。また、放射線画像G3内の画素について散乱線に基づく画像処理を行う際には、放射線画像G2のみを処理対象領域に加えてもよく、放射線画像G4のみを処理対象領域に加えてもよく、放射線画像G2,G4を処理対象領域に加えてもよく、放射線画像G1,G2,G4を処理対象領域に加えてもよい。さらに、放射線画像G4内の画素について散乱線に基づく画像処理を行う際には、放射線画像G3のみを処理対象領域に加えてもよく、放射線画像G2,G3を処理対象領域に加えてもよく、放射線画像G1〜G3を処理対象領域に加えてもよい。
また、放射線画像G2,G3に散乱線に基づく画像処理を行う際には、処理対象となる画素の位置に応じて、処理対象領域に加える放射線画像を設定してもよい。例えば、放射線画像G2に散乱線に基づく画像処理を行う際に、処理対象の画素が放射線画像G1に近い位置にある場合には、放射線画像G1のみを処理対象領域に加え、処理対象の画素が放射線画像G3に近い位置にある場合には、放射線画像G3のみを処理対象領域に加えるようにしてもよい。
また、領域設定部22は、処理対象領域に対して、処理対象領域よりも小さい小画像領域をさらに設定する。図6は小画像領域の設定を説明するための図である。図6に示すように、領域設定部22は、放射線画像G0の短手方向をy方向、短手方向に直交する方向をx方向とした場合において、処理対象画素P1を中心としてx方向の成分に相当する幅L0(例えば100画素分の幅)を有する小画像領域S0を設定する。図6においては、説明のために幅L0を実際の幅よりも大きく示している。また、小画像領域S0のy方向の成分に相当する高さは放射線画像G0のy方向の成分に相当する高さと同一である。このように小画像領域S0を設定することにより、処理対象画素に対する画像処理は、その画素に対して設定される小画像領域S0内の放射線画像を用いて行われる。また、小放射線画像G1〜G4の境界付近においては、境界に跨る2つの小放射線画像が小画像領域S0に含まれるため、小画像領域S0の情報を用いることにより精度よく散乱線を除去することができる。
なお、小画像領域S0は、処理対象となる画素(処理対象画素)の位置が変わる毎に設定してもよい。また、図7に示すように、処理対象領域を放射線画像G1、G2とした場合において、放射線画像G1,G2の境界が小画像領域内に含まれるように、処理対象領域をあらかじめ定められた幅L1に均等に分割して小画像領域S0を設定してもよい。この場合、処理対象の画素に対する画像処理は、その画素が含まれる小画像領域S0内の情報を用いて行われることとなる。
また、小画像領域S0の高さは放射線画像G0と同一でなくてもよい。例えば、図8に示すように、処理対象画素P1を中心とした所定サイズ(L2×L2;L2は例えば10画素)の矩形の領域を小画像領域S0として設定してもよい。
また、小画像領域S0のサイズは、被写体Mの体厚または撮影部位に応じて設定してもよい。例えば、被写体Mが体厚が大きい人体の腹部および胸部を多く含む場合には散乱線が多く、散乱線が広範囲に広がるため、図9に示すように、小画像領域S0のサイズを大きくした方が散乱線を効率よく除去することができる。一方、被写体Mが体厚が小さい四肢のような場合には、散乱線は少なくなるため、小画像領域S0のサイズが小さくても、散乱線を除去することができる。
なお、被写体Mの体厚は、操作者が入力部8から入力するようにしてもよく、光センサ等の体厚計測装置を撮影装置1に設けて、これによる測定値をコンピュータ4に入力するようにし、領域設定部22が計測値に基づいて、小画像領域S0のサイズを設定するようにしてもよい。
仮想モデル取得部23は、体厚推定処理を行うに際し、初期体厚T0(所定の体厚)の分布を有する被写体Mの仮想モデルKを取得する。
推定画像生成部24は、仮想モデルKに基づいて、仮想モデルの放射線撮影により得られる一次線画像を推定した推定一次線画像Ipと、仮想モデルの放射線撮影により得られる散乱線画像を推定した推定散乱線画像Isとを合成した画像を、被写体Mの放射線撮影により得られる放射線画像を推定した推定画像Imとして生成する。
修正部25は、推定画像Imと放射線画像G0とに基づいて、推定画像Imと放射線画像G0との違いが小さくなるように仮想モデルKの初期体厚T0を修正する。
体厚決定部26は、修正された体厚Tn−1(nは自然数)を放射線画像に含まれる被写体の体厚Tkに決定する。
散乱線除去部27は、決定された体厚Tkを用いて散乱線除去処理を行い、放射線画像G0から散乱線を除去する。
なお、本実施形態においては、記憶部28には、初期体厚T0(x,y)の分布を有する被写体Mの仮想モデルKが記憶される。なお、体厚とは、照射された放射線の経路上における空気領域を除いた被写体領域の厚さの総計を意味する。
次いで、第1の実施形態において行われる処理について説明する。図10は第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。被写体Mの撮影が行われて放射線画像がコンピュータ4に入力されると(ステップST1)、制御部21が処理対象画素(x,y)を初期位置に設定する(ステップST2)。次いで、領域設定部22が設定された処理対象画素に対して処理対象領域を設定し(ステップST3)、さらに処理対象画素についての小画像領域S0を設定する(ステップST4)。そして、放射線画像処理装置20が小画像領域S0内の放射線画像に基づいて、体厚推定処理を行う(ステップST5)。
図11は体厚推定処理のフローチャートである。放射線画像処理装置20の仮想モデル取得部23は、記憶部28から小画像領域S0内の処理対象画素に対応する初期体厚T0(x,y)を有する被写体Mの仮想モデルKを取得する(ステップST11)。仮想モデルKは、初期体厚T0(x,y)に従った体厚を、xy平面上の各位置に対応付けることにより得られる、被写体Mの体厚を仮想的に表すデータである。また、仮想モデルKに含まれる構造物(ここでは肺野、骨、臓器等の解剖学的構造物)と、構造物の配置と、構造物の放射線に対する特性等を示す特性情報とは、比較用被写体の胸腹部の肺野、骨等の解剖学的構造物の配置および組成に基づいて設定されている。
また、仮想モデルKの初期体厚T0(x,y)は任意の値とされてよいが、本実施形態においては、仮想モデル取得部23によって初期体厚T0が生成されて取得される。仮想モデル取得部23は、被写体Mの撮影線量、管電圧、SID(線源と放射線検出器の検出面との間の距離、Source Image receptor Distance)等の撮影条件を取得し、記憶部28から被写体Mの撮影条件に応じた画素値と体厚とを対応付けたテーブルを取得する。そして、仮想モデル取得部23は、取得したテーブルに基づいて、被写体Mの処理対象画素の体厚を取得する。そして、仮想モデル取得部23は、処理対象画素の体厚を仮想モデルKの初期体厚T0として取得する。なお、初期体厚T0は、本実施形態のように仮想モデルKの取得処理の際に生成されてもよく、仮想モデルKの取得処理に先立ってあらかじめ生成されていてもよい。以上の処理は下記の式(1)により表される。なお、I(x,y)は、放射線画像における小画像領域S0内の処理対象画素の画素値、T0(x,y)は処理対象画素位置における初期体厚を示す。
次いで推定画像生成部24は、放射線画像と同等の撮影条件で仮想モデルKを撮影した場合に得られる推定一次線画像Ipと、放射線画像と同等の撮影条件で仮想モデルKを撮影した場合に得られる推定散乱線画像Isとを合成した推定画像Imを生成する(ステップST12)。なお、以降の説明において、処理対象画素の画素値についても「画像」と称する場合があるものとする。図12および図13は、推定画像Imの生成方法を説明するための図である。
図12に示すように、推定画像生成部24は、放射線画像と同等の撮影条件で仮想モデルKを撮影した場合に得られる、小画像領域S0内の処理対象画素についての推定一次線画像Ipを下記式(2)に従って生成し、生成した推定一次線画像Ipを用いて、式(3)に従って推定散乱線画像Isを生成する。そして、推定画像生成部24は、式(4)に示すように推定一次線画像Ipと推定散乱線画像Isとを合成することにより、処理対象画素についての推定画像Imを生成する。なお、推定一次線画像Ipと推定散乱線画像Isとを1回目に作成する際には、推定式(2)、式(3)において初期体厚T0(x,y)が用いられる(式(2)、(3)においてn=1である)。
ここで、(x,y)は処理対象画素の座標、Ip(x,y)は処理対象画素(x,y)における推定一次線画像、Is(x,y)は処理対象画素(x,y)における推定散乱線画像、Io(x,y)は処理対象画素(x,y)における線量、Im(x,y)は処理対象画素(x,y)における推定画像、μは被写体の線減弱係数、Ks(x,y,Tn(x’,y’),θx’,y’)は処理対象画素(x,y)における被写体厚に応じた点拡散関数(Point Spread Function)を表す畳み込みカーネルである。ここで、畳み込みは小画像領域S0内の画素の画素値を用いて行われる。なお、線量Io(x,y)は、被写体が存在しないと仮定した際に放射線検出器5により検出される処理対象画素における放射線の線量であり、X線源3と放射線検出器5の検出面との距離(SID)、管電圧およびmAs値に応じて変化する。また、θx’,y’は、管電圧等の撮影条件や仮想モデルKの特性情報によって特定されるパラメータを表している。
なお、推定画像Imは、仮想モデルKを放射線撮影した場合に得られると推定される画像であればよく、推定一次線画像Ipと推定散乱線画像Isとを合成した画像と実質的に見なせるものであればよい。例えば、図13に示すように、式(2)〜(4)に代えて下記式(5)を用いて、小画像領域S0内の放射線画像について、一次線成分と散乱成分とを合わせたカーネルを畳み込み積分して推定画像Imを生成してもよい。ここで、Kp+s(x,y,Tn−1(x’,y’),θx’,y’)は、一次線成分と散乱成分とを合わせた点拡散関数を表すカーネルである。また、放射線撮影により得られた画像から推定一次線画像および推定散乱線画像を合成した推定画像を生成可能であれば、任意のモデル関数を用いてよい。
なお、Ks(x,y,Tn(x’,y’),θx’,y’)、Kp+s(x,y,Tn−1(x’,y’),θx’,y’)は、撮影条件等に応じて実験的に求めることができる。
本実施形態においては、撮影時の撮影条件に基づいてカーネルKs(x,y,Tn(x’,y’),θx’,y’)、Kp+s(x,y,Tn−1(x’,y’),θx’,y’)を算出してもよいが、各種撮影条件とカーネルKs(x,y,Tn(x’,y’),θx’,y’)、Kp+s(x,y,Tn−1(x’,y’),θx’,y’)とを対応付けたテーブルを記憶部28に記憶しておき、撮影時の照射野情報、被写体情報および撮影条件に基づいて、このテーブルを参照してカーネルKs(x,y,Tn(x’,y’),θx’,y’)、Kp+s(x,y,Tn−1(x’,y’),θx’,y’)を求める。
図11のフローチャートに従って、続く処理を説明する。続いて、体厚決定部26は、処理対象画素における放射線画像と推定画像Imとの違いが終了条件を満たすか否かを判定する(ステップST13)。ここでは、式(6)および式(7)に示すように、下記の放射線画像と推定画像Imとの違いを表すエラー値Verrorを定義し、終了条件としてエラー値Verrorが閾値以下であるか否かを判定する。また、式(7)に示すように、放射線画像から推定画像Imを減算した差分画像Idの各画素値の2乗和をエラー関数ferrorとして規定する。なお、終了条件として、放射線画像と推定画像Imとの違いが許容可能な程度に十分小さくなったことを判定可能なあらゆる判定手法を適用可能である。
また、上記例に限定されず、エラー関数ferrorを、放射線画像と推定画像Imとの違いを表すあらゆる方法で規定することができる。例えば、下記式(8)に示すように、放射線画像から推定画像Imを減算した差分画像Idの各画素値の絶対値の総和をエラー関数ferrorとしてもよい。
体厚決定部26は、エラー値Verrorが終了条件を満たさない場合には(ステップST13:No)、体厚分布Tn−1(n=1の場合には、初期体厚T0)を修正する修正処理を行う(ステップST14)。
体厚Tn−1の修正処理を行うために、放射線画像と推定画像Imとの違いが小さくなるように体厚Tn−1の修正値を取得できる任意の方法を適用可能である。本実施形態では、小画像領域毎に、仮想モデルKの体厚Tn−1を変動させて、推定画像Imと放射線画像との違いを小さくする部分領域の体厚を算出する処理を実施する。そして、算出された各部分領域の体厚によって仮想モデルの体厚分布を修正する。
具体的には、本実施形態は、最急降下法を用いて体厚Tn−1の修正値を求めるものとする。下記式(9)、(10)を用いて、仮想モデルKの画素のうち、Tn−1(x,y)において1つの特定の座標の体厚のみを変動させて、エラー関数ferrorの一次偏微分(勾配)に基づいて繰り返しdTn−1(x,y)を算出することにより、エラー関数ferrorの出力値を最小化することができる。そして、エラー関数ferrorの出力値を最小化した際の、処理対象画素の体厚を体厚の修正値として決定する。
ただし、式(9)において、αは、体厚の更新速度を表すパラメータである更新係数である。式(10)に示すKp+sの微分値部分の算出方法の一例として、例えば、Tn−1(x,y)に極めて小さい値dtを加えたとき値の変化を式(11)によって算出して、式(10)のKp+sの値とすることができる。なお、式(1)〜(11)において、同じ要素には同じ符号を付して、説明を省略する。放射線画像と推定画像Imとの違いを表すエラー値Verrorを最小化するあらゆる最適化手法を適用可能であり、例えば、シンプレックス法や最急降下法、共役勾配法を用いることができる。
修正された体厚分布Tnを取得すると、体厚決定部26は、nの値を1つ増加して更新し(n=n+1とする)、仮想モデル取得部23は修正された体厚Tnを取得する(ステップST11)。そして、取得された体厚Tnに対して、推定画像生成部24および体厚決定部26はステップST11〜ステップST13の処理をそれぞれ上記と同様に実行する。そして、放射線画像と推定画像Imとの違いを示すエラー値Verrorが終了条件を満たすまで、上記同様に、体厚Tnの修正処理(ステップST14)と、修正された体厚Tnを有する仮想モデルKの取得処理(ステップST11)と、体厚Tnを用いた新たな推定画像Imの生成処理(ステップST12)と、新たに生成された推定画像Imと放射線画像との違いが終了条件を満たすかを判定する処理(ステップST13)の処理とが繰り返される。
一方、体厚決定部26は、エラー値Verrorが終了条件を満たしていることを判定した場合には(ステップST13:Yes)、終了条件を満たした際にエラー値Verrorに用いられた体厚Tnを処理対象画素の体厚Tkとして決定して、処理対象画素についての体厚推定処理を終了する(ステップST15)。
図10に戻り、処理対象画素の体厚推定処理に続いて、制御部21は、全ての画素について処理を終了したか否かを判定する(ステップST6)。ステップST6が否定されると、制御部21は処理の対象を次の画素に設定し(ステップST7)、ステップST3〜ステップST6の処理を繰り返す。なお、2回目以降の処理については、処理対象画素が前の処理の処理対象画素と隣接することが多いため、前の処理の体厚推定に用いたパラメータ(例えば初期体厚、畳み込みカーネル等の値)を用いて、体厚推定処理を行うようにしてもよい。例えば、前の処理において推定された体厚Tnを初期体厚T0(x,y)として用いてもよく、前の処理において使用したカーネルKs(x,y,Tn(x’,y’),θx’,y’)を使用してもよい。
ステップST6が肯定されると、推定された体厚を用いての散乱線除去処理が行われる(ステップST8)。以下、散乱線除去処理について説明する。なお、散乱線除去処理についても、処理対象画素に対して体厚推定処理と同様に小画像領域S0を設定するものである。散乱線除去部27は、放射線画像G0における処理対象画素位置の体厚T(x,y)から、下記の式(12)、(13)にしたがって一次線像および散乱線像を算出し、算出した一次線像および散乱線像から式(14)に基づいて、散乱線含有率S(x,y)を算出する。なお、散乱線含有率S(x,y)は0〜1の間の値をとる。
Icp(x,y) = Io(x,y)×exp(-μ×T(x,y)) …(12)
Ics(x,y) = Io(x,y)*Sσ(T(x,y)) …(13)
S(x,y) = Ics(x,y)/(Ics(x,y)+Icp(x,y)) …(14)
ここで、(x,y)は小画像領域内の放射線画像の処理対象画素の座標、Icp(x,y)は処理対象画素(x,y)における一次線像、Ics(x,y)は処理対象画素(x,y)における散乱線像、Io(x,y)は処理対象画素(x,y)における被写体表面への入射線量、μは被写体の線減弱係数、Sσ(T(x,y))は処理対象画素(x,y)における被写体厚に応じた散乱の特性を表す畳み込みカーネルである。式(12)は公知の指数減弱則に基づく式であり、式(13)は「J M Boon et al, An analytical model of the scattered radiation distribution in diagnostic radiolog, Med. Phys. 15(5), Sep/Oct 1988」(参考文献1)に記載された手法に基づく式である。なお、被写体表面への入射線量Io(x,y)は、どのような値を定義してもS(x,y)を算出する際に除算によってキャンセルされるため、例えば値を1とする等、任意の値とすればよい。
ここで、式(13)における*は畳み込み演算を表す演算子である。カーネルの性質は、被写体の厚さの他に、照射野の分布、被写体の組成の分布、および撮影条件(すなわち撮影時の管電圧、mAs値撮影距離、エアギャップ量、および放射線検出器の特性等)によって変化する。参考文献1に記載された手法によれば散乱線は一次線に対する位置拡張関数(point spread function、式(13)におけるSσ(T(x,y)))の畳み込みにより近似することができる。なお、Sσ(T(x,y))は、照射野情報、被写体情報および撮影条件等に応じて実験的に求めることができる。また、畳み込みは小画像領域S0内の画素を用いて行われる。
本実施形態においては、撮影時の照射野情報、被写体情報および撮影条件に基づいてSσ(T(x,y))を算出してもよいが、各種照射野情報、各種被写体情報および各種撮影条件とSσ(T(x,y))とを対応付けたテーブルを記憶部28に記憶しておき、撮影時の照射野情報、被写体情報および撮影条件に基づいて、このテーブルを参照してSσ(T(x,y))を求める。なお、Sσ(T(x,y))をT(x,y)にて近似するようにしてもよい。
散乱線除去部27は、仮想グリッド特性および散乱成分情報に基づいて、放射線画像における散乱線と見なせる周波数帯域の周波数成分を低減させることにより、散乱線除去処理を行う。このため、散乱線除去部27は、小画像領域S0の放射線画像を周波数分解して複数の周波数帯域毎の周波数成分を取得し、少なくとも1つの周波数成分のゲインを低減する処理を行い、処理済みの周波数成分およびこれ以外の周波数成分を合成して、散乱線除去処理済みの放射線画像を取得する。なお、周波数分解の手法としては、放射線画像を多重解像度変換する手法の他、ウェーブレット変換、フーリエ変換等、公知の任意の手法を用いることができる。
散乱線除去部27は、仮想グリッド特性である散乱線透過率Tsおよび一次線透過率Tp、並びに散乱線含有率S(x,y)から、周波数成分を変換する変換係数R(x,y)を下記の式(15)により算出する。
R(x,y) = S(x,y)×Ts + (1-S(x,y))×Tp …(15)
散乱線透過率Tsおよび一次線透過率Tp、並びに散乱線含有率S(x,y)は0〜1の間の値となるため、変換係数R(x,y)も0〜1の間の値となる。散乱線除去部27は、変換係数R(x,y)を、小画像領域S0の複数の周波数帯域のそれぞれについて算出する。
なお、以降の説明において、小画像領域S0内の処理対象画素の画素値をI(x,y)、処理対象画素における周波数分解により得られる周波数成分画像をI(x,y,r)、周波数合成をI(x,y)=ΣrI(x,y,r)、周波数帯域毎の変換係数をR(x,y,r)、周波数帯域毎の散乱線透過率および一次線透過率をTs(r)、Tp(r)で表すものとする。なお、rは周波数帯域の階層を表し、rが大きいほど低周波であることを表すものとする。したがって、I(x,y,r)は、ある周波数帯域の周波数成分画像となる。散乱線含有率S(x,y)は放射線画像についてのものをそのまま用いればよいが、散乱線透過率Tsおよび一次線透過率Tpと同様に周波数帯域のそれぞれについて取得するようにしてもよい。
本実施形態においては、周波数成分毎に変換係数R(x,y,r)を算出し、周波数成分画像I(x,y,r)に対して対応する周波数帯域の変換係数R(x,y,r)を乗算して、周波数成分画像I(x,y,r)を変換し、変換係数R(x,y,r)が乗算された周波数成分画像I(x,y,r)(すなわち、I(x,y,r)×R(x,y,r))を周波数合成して処理済みの放射線画像I′(x,y)を取得する。したがって、散乱線除去部27において行われる処理は、下記の式(16)により表される。なお、変換係数R(x,y,r)は0〜1の間の値となるため、周波数成分(x,y,r)に対して対応する周波数帯域の変換係数R(x,y,r)を乗算することにより、その周波数成分の処理対象画素(x,y)における画素値すなわちゲインが低減されることとなる。
I’(x,y)=Σr{I(x,y,r)×R(x,y,r)}
=Σr{I(x,y,r)×(S(x,y)×Ts(r)+(1-S(x,y))×Tp(r))} …(16)
ここで、本実施形態においては、小画像領域S0を6つの周波数帯域に周波数分解するものとし、散乱線透過率Tsおよび一次線透過率Tpは6つの周波数帯域について取得されるものとする。この場合、散乱線透過率Tsおよび一次線透過率Tpは、例えば下記式(17)に示す値となる。なお、式(17)では右側ほど低周波数帯域の値を表すものとする。
Ts={0.7, 0.7, 0.7, 0.7, 0.3, 0.2}
Tp={0.7, 0.7, 0.7, 0.7, 0.7, 0.7} …(17)
式(17)に示すように、散乱線透過率Tsおよび一次線透過率Tpは、高周波数帯域(r=1〜4)では同一の値であるが、低周波数帯域(r=5〜6)においては、散乱線透過率Tsの方が低い値となる。これはグリッドは散乱線の周波数成分が支配的である低周波帯域ほどその除去率が高いが、一次線については除去率の周波数依存性が小さいからである。
図14は胸部の放射線画像における散乱線含有率S(x,y)の分布を示す図である。なお、図14においては、小画像領域ではなく小放射線画像における胸部に対応する部分の放射線画像を示している。図14においては、散乱線含有率S(x,y)が高いほど各画素位置における輝度が高くなっている。図14より胸部の画像においては縦隔部および肺野の周囲において散乱線の含有率が高いことが分かる。このような散乱線含有率分布S(x,y)を示す場合において、式(15)、(17)に基づいて算出した変換係数を図15に示す。図15において、輝度が低いほど値が小さく、より大きく画素値が低減されることとなる。図14および図15を比較すると、散乱線の含有率が高い縦隔部および肺野の周囲において、変換係数の値が小さくなっていることが分かる。したがって、このように算出した変換係数を用いて式(16)に示す処理を行うことにより取得された処理済みの放射線画像においては、使用が想定されるグリッドの種類に応じて散乱成分が除去されたものとなる。
なお、散乱線除去部27においては、下記のようにして放射線画像の散乱線を除去するようにしてもよい。まず、上記と同様に周波数合成をI(x,y)=ΣrI(x,y,r)で表すとすると、散乱線除去部27は、周波数成分画像I(x,y,r)を、下記の式(18)により、散乱線含有率S(x,y)を用いて、散乱成分Ics(x,y,r)と一次線成分Icp(x,y,r)とに分解する。
Ics(x,y,r)= S(x,y)×I(x,y,r)
Icp(x,y,r)=(1-S(x,y))×I(x,y,r) …(18)
さらに散乱線除去部27は、下記の式(19)により、散乱成分Ics(x,y,r)および一次線成分Icp(x,y,r)のそれぞれに対して、仮想グリッド特性である散乱線透過率Ts(r)および一次線透過率Tp(r)を適用して画像変換し、変換された散乱成分Ics′(x,y,r)および一次線成分Icp′(x,y,r)を算出する。
Ics′(x,y,r)=Ics(x,y,r)×Ts(r)=S(x,y)×I(x,y,r)×Ts(r)
Icp′(x,y,r)=Icp(x,y,r)×Tp(r)=(1-S(x,y))×I(x,y,r)×Tp(r) …(19)
そして下記の式(20)により、Ics′(x,y,r)および一次線成分Icp′(x,y,r)を周波数合成して、処理対象画素位置についての処理済みの放射線画像I(x,y)′を算出する。
I′(x,y)=Σr{Ics′(x,y,r)+Icp′(x,y,r)}
=Σr{S(x,y)×I(x,y,r)×Ts(r)+(1-S(x,y))×I(x,y,r)×Tp(r)}
=Σr{I(x,y,r)×(S(x,y)×Ts(r)+(1-S(x,y))×Tp(r))} …(20)
散乱線除去部27は、全ての処理対象画素位置について処理済み放射線画像I(x,y)′を算出し、散乱線除去処理を終了する。なお、処理済みの放射線画像は表示部6に表示される、あるいは不図示のデータベースに保存される。
このように、第1の実施形態においては、処理対象領域に散乱線に基づく画像処理を行うに際し、放射線画像G0内において処理対象領域に隣接する他の領域を処理対象領域に加え、他の領域および処理対象領域を用いて、処理対象領域に対して散乱線に基づく画像処理を行うようにしたものである。このため、処理対象領域において、これに隣接する他の領域からの散乱線成分の影響をも考慮して散乱線に基づく画像処理を行うことができ、これにより、処理対象領域に散乱線に基づく画像処理を精度よく行うことができる。
また、図2に示す長尺の放射線検出器を用いて撮影を行うことにより取得した放射線画像のように、放射線画像G0が複数の小放射線画像G1〜G4が結合されてなる場合において、小放射線画像のうちの1つを処理対象画像とした場合、小放射線画像に隣接する少なくとも1つの他の小放射線画像を他の領域として処理対象画像に加えて画像処理を行うことにより、長尺の放射線検出器を用いて撮影を行うことにより取得した放射線画像に対して、散乱線に基づく画像処理を精度よく行うことができる。
また、処理対象領域内の処理対象画素における散乱線成分は、処理対象画素の近傍にある領域の散乱線成分の影響を大きく受け、処理対象画素からは離れた位置にある領域の散乱線成分の影響はそれほど受けない。このため、処理対象領域内の処理対象画素に対して画像処理を行う際に、処理対象画素に対して処理対象領域よりも小さい小画像領域S0を設定し、小画像領域S0内の情報に基づいて画像処理を行うことにより、画像処理のための演算量を低減することができ、これにより、散乱線に基づく画像処理を迅速に行うことができる。
この場合、処理対象画素の位置に応じて小画像領域S0を設定することにより、処理対象画素の位置に適した小画像領域S0を設定することができるため、演算量を低減しつつも、精度よく散乱線に基づく画像処理を行うことができる。
また、処理対象領域における被写体の体厚に応じた大きさの小画像領域S0を設定することにより、例えば、体厚の厚い部分に対応する処理対象領域ほど大きいサイズの小画像領域S0を設定することができるため、演算量を低減しつつも、より精度よく散乱線に基づく画像処理を行うことができる。
また、ある小画像領域S0について、画像処理に使用したパラメータを用いて、他の小画像領域において画像処理を行うことにより、パラメータの算出のための演算量を低減することができるため、より迅速に体厚分布推定処理および散乱線除去処理を行うことができる。
なお、上記第1の実施形態において、処理対象画像における1つの小放射線画像についての散乱線除去処理が終了したら、その小放射線画像のみを先に表示部6に表示するようにしてもよい。
また、被写体Mの体厚が厚い部分に対応する小放射線画像を含む処理対象領域から優先して画像処理を行うようにしてもよい。なお、体厚が厚い部分とは、例えば、小放射線画像における平均体厚が厚い部分をいう。これにより、散乱線に基づく画像処理の効果が大きい領域から順に散乱線に基づく画像処理が行われることとなる。このため、画像処理が行われた小放射線画像を順次表示するようにすることにより、散乱線に基づく画像処理の効果が大きい領域を先に確認することができ、その結果、画像処理の結果の確認を効率よく行うことができる。ここで、被写体Mの体厚は、上述した手法により推定してもよく、センサ等により取得してもよい。
なお、上記第1の実施形態においては、全ての処理対象画素に対して体厚推定処理を行った後に散乱線除去処理を行っているが、全ての処理対象画素に対して体厚推定処理および散乱線除去処理を順次行うようにしてもよい。すなわち、1つの処理対象画像に対して体厚推定処理および散乱線除去処理を行った後に、処理対象画素を次の画素としてもよい。
また、上記第1の実施形態においては、小画像領域S0を設定し、小画像領域S0内の情報を用いて処理対象画素に対して散乱線に基づく画像処理を行っているが、小画像領域S0を設定することなく、画像処理を行うようにしてもよい。この場合、上述したように隣接する他の領域が加えられた処理対象領域単位で画像処理を行うようにすればよい。
また、上記第1の実施形態において、小放射線画像G1〜G4を取得する検出器の特性が微妙に異なり、その結果、取得される小放射線画像G1〜G4の濃度が異なるものとなる場合がある。このため、検出器の特性を合わせるような補正処理を行ってから画像処理を行うことが好ましい。
また、検出器ごとに、対応する被写体の部位が異なるため、体厚推定を行った場合に、各検出器において異なる体厚が算出される場合がある。この場合、処理済みの放射線画像においては、小放射線画像G1〜G4の境界において濃度の段差が発生するおそれがある。ここで、隣接する小放射線画像の境界において推定される体厚が一致すれば、散乱線除去処理を行っても濃度の段差は発生しなくなる。このため、小放射線画像の境界においては、推定された体厚を一致させることが好ましい。この場合、境界の体厚の値としては、境界において隣接する体厚の平均値、あるいは隣接する体厚の一方の値とすればよい。ここで、境界の体厚の値を隣接する体厚の平均値とした場合、図16に示すように境界を含む所定範囲(斜線で示す)において、境界から離れるに連れて、徐々に各小放射線画像の値となるように体厚の値を変更することが好ましい。これにより、放射線画像G1と放射線画像G2との境界において、体厚が徐々に変化することとなるため、散乱線除去処理により得られる処理済みの放射線画像において、小放射線画像の境界における濃度の段差の発生を防止できる。なお、本実施形態においては、隣接する小放射線画像の境界において推定される体厚を完全に一致させるのみならず、あらかじめ定められた許容値内となるようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態において、検出器11A〜11Dの一部が重なるように配置されている場合、検出器が重なり合うつなぎ目において、X線源3から後方側にある検出器において散乱線の影響が大きくなる。例えば、図17に示す検出器11Aと検出器11Bとのつなぎ目12においては、X線源3から後方側にある検出器11Bにおいて散乱線の影響が大きくなる。なお、図17においては説明のために検出器11Aおよび検出器11Bのみを示している。このように後方側にある検出器による散乱線の影響が大きくなると、体厚決定部26が検出器のつなぎ目において決定した体厚が、つなぎ目でない部分において決定した体厚と大きく異なって、異常値となってしまうおそれがある。この場合、散乱線除去処理により得られる処理済みの放射線画像において、小放射線画像の境界に濃度の段差が発生してしまう。このため、つなぎ目において決定された体厚が異常値となったか否かを判定し、異常値となった場合には、異常値となった体厚を使用することなく、体厚を決定して散乱線除去処理を行うことが好ましい。以下、この場合における体厚の決定処理について説明する。
ここで、放射線検出器5内における検出器11A〜11Dのつなぎ目の位置は既知であるため、その位置を記憶部28に記憶しておく。そして、体厚決定部26は、まず上記第1の実施形態と同様に体厚を決定する。次いで、体厚決定部26は、記憶部28に記憶されたつなぎ目の位置の情報を取得し、決定した体厚について、つなぎ目の位置における体厚が異常値であるか否かを判断する。異常値であるか否かの判断は、つなぎ目の位置の体厚と、つなぎ目でない位置の体厚との差分の絶対値を算出し、差分の絶対値が所定のしきい値を超えるか否かにより行えばよい。
そして、体厚が異常値であると判断された場合、体厚決定部26は、図18に示すように、小放射線画像G1と小放射線画像G2とのつなぎ目A1に隣接する、小放射線画像G1の画素P1と小放射線画像G2の画素P2とを検出する。この場合、つなぎ目A1に隣接する小放射線画像G1および小放射線画像G2が隣接領域となる。そして、小放射線画像G1,G2が並ぶ方向において、画素P1において決定された体厚と、画素P2において決定された体厚とを用いた補間演算を行って、つなぎ目A1における各画素における体厚を算出し、算出した体厚をつなぎ目A1における体厚に決定する。このように決定された体厚を用いることにより、検出器11A〜11Dのつなぎ目において発生する体厚の異常値に影響されることなく、散乱線除去処理を行うことができる。
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。上記第1の実施形態においては、小放射線画像G1〜G4を結合した放射線画像G0に対して処理対象領域を設定し、さらに小画像領域S0を設定しているが、第2の実施形態は放射線画像G0をトリミングして処理対象領域を設定するようにした点が第1の実施形態と異なる。図19は第2の実施形態における処理対象領域の設定を説明するための図である。図19に示すように、放射線画像G0をトリミングして処理対象領域S1が設定されたものとする。このような場合、処理対象領域S1のみを用いて散乱線に基づく画像処理を行ったのでは、処理対象領域S1の端部にある画素P3に影響を与える全ての散乱線を考慮することができない。このため、第2の実施形態においては、処理対象領域S1にその周囲にある領域S2を加え、領域S2が加えられた処理対象領域S1内の情報を用いて、処理対象領域S1(領域S2を除く)に対して散乱線除去処理を行うようにしたものである。
これにより、第1の実施形態と同様に、処理対象領域に隣接する他の領域の散乱線成分を用いることができるため、処理対象領域に散乱線に基づく画像処理を精度よく行うことができる。
なお、上記第1および第2の実施形態においては、長尺の放射線検出器を用いて取得した放射線画像を処理の対象としているが、図20に示すように、X線源3と通常サイズの放射線検出器5Aとを被写体に沿って同期して移動させつつ、各移動位置において撮影を行う、いわゆる長尺撮影により取得した放射線画像に対して散乱線除去処理を行う場合にも本発明を適用できる。すなわち、長尺撮影において取得される放射線画像と、長尺の放射線検出器を用いて取得される放射線画像とは、撮影方法が異なる点を除いて実質的に同一の画像となる。このため、長尺撮影により取得された画像について、各撮影位置において取得した放射線画像を、上記第1の実施形態における放射線画像G1〜G3と見なして、上記第1の実施形態と同様に処理対象領域、さらには小画像領域を設定して、散乱線除去処理を行うことが可能である。
また、上記第1および第2の実施形態において、放射線画像G0を縮小し、縮小した放射線画像を用いて体厚推定処理を行い、その結果を用いて放射線画像G0に対して、処理対象領域を設定して散乱線除去処理を行うようにしてもよい。例えば、縮小した放射線画像を用いた体厚推定処理により推定した体厚分布Tnを初期体厚分布T0(x,y)として用いてもよい。これにより、散乱線除去処理を効率よく行うことができる。
また、上記第1および第2の実施形態においては、処理済み放射線画像を表示し、散乱線除去の程度をオペレータが修正できるようにしてもよい。この場合、ある処理対象領域に対して散乱線除去の程度を変更した場合、他の処理対象領域を連動させて散乱線除去の程度を変更することが好ましい。
また、上記第1および第2の実施形態においては、放射線検出器5を用いて被写体の放射線画像を撮影するシステムにおいて取得した放射線画像を用いて散乱線除去処理を行っているが、特開平8−266529号公報、特開平9−22039号公報等に示される放射線検出体としての蓄積性蛍光体シートに被写体の放射線画像情報を蓄積記録し、蓄積性蛍光体シートから光電的に読み取ることにより取得した放射線画像を用いた場合においても、本発明を適用できることはもちろんである。
以下、本発明の実施態様の作用効果について説明する。
例えば長尺放射線検出器を用いて撮影を行うことにより取得した放射線画像のように、放射線画像が放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像が結合されてなる場合において、小放射線画像のうちの1つを処理対象画像とした場合、小放射線画像に隣接する少なくとも1つの他の小放射線画像を他の領域として処理対象画像に加えて画像処理を行うことにより、長尺放射線検出器を用いて撮影を行うことにより取得した放射線画像に対して、散乱線に基づく画像処理を精度よく行うことができる。
また、被写体の体厚が厚い部分に対応する小放射線画像を含む処理対象領域から優先して画像処理を行うことにより、散乱線に基づく画像処理の効果が大きい領域から優先して散乱線に基づく画像処理が行われることとなる。このため、画像処理が行われた小放射線画像を順次表示するようにすることにより、散乱線に基づく画像処理の効果が大きい領域を先に確認することができるため、画像処理の結果の確認を効率よく行うことができる。
また、処理対象領域内の処理対象画素の散乱線成分は、処理対象画素の近傍にある領域の散乱線成分の影響を大きく受け、処理対象画素からは離れた位置にある領域の散乱線成分の影響はそれほど受けない。このため、処理対象領域内の処理対象画素に対して画像処理を行う際に、処理対象画素に対して処理対象領域よりも小さい小画像領域を設定し、小画像領域の情報に基づいて散乱線に基づく画像処理を行うことにより、画像処理のための演算量を低減しつつも、他の領域に含まれる散乱線成分の影響をも考慮して画像処理を行うことができ、これにより、散乱線に基づく画像処理を迅速かつ精度よく行うことができる。
この場合、処理対象画素の位置に応じて小画像領域を設定することにより、処理対象画素の位置に対して、画像処理に適した小画像領域を設定することができるため、演算量を低減しつつも、散乱線に基づく画像処理を精度よく行うことができる。
また、処理対象領域における被写体の体厚に応じた大きさの小画像領域を設定することにより、例えば、体厚の厚い部分に対応する処理対象領域ほど大きいサイズの小画像領域を設定することができるため、演算量を低減しつつも、より精度よく散乱線に基づく画像処理を行うことができる。
また、一の小画像領域の画像処理のパラメータを用いて他の小画像領域において画像処理を行うことにより、他の小画像領域における画像処理のパラメータの算出のための演算量を低減することができるため、より迅速に散乱線に基づく画像処理を行うことができる。
1 放射線画像撮影装置
2 制御装置
3 X線源
4 コンピュータ
5 放射線検出器
6 表示部
8 入力部
20 放射線画像処理装置
21 制御部
22 領域設定部
23 仮想モデル取得部
24 推定画像生成部
25 修正部
26 体厚決定部
27 散乱線除去部
28 記憶部

Claims (18)

  1. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理装置において、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加える領域設定手段であって、前記放射線画像が、該放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像からなる場合において、前記小放射線画像のうちの1つを前記処理対象領域とした場合、該小放射線画像とは異なる少なくとも1つの他の小放射線画像を前記他の領域として、前記処理対象領域に加える領域設定手段と、
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行う画像処理手段であって、前記被写体の体厚が厚い部分に対応する前記小放射線画像から優先して前記画像処理を行う画像処理手段とを備えたことを特徴とする放射線画像処理装置。
  2. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理装置において、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加える領域設定手段であって、前記放射線画像が、該放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像の一部が重なることにより結合されてなる場合において、前記小放射線画像のうちの1つを前記処理対象領域とした場合、該小放射線画像とは異なる少なくとも1つの他の小放射線画像を前記他の領域として、前記処理対象領域に加える領域設定手段と、
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行う画像処理手段であって、前記小放射線画像が重なった領域において、前記画像処理の結果に異常が生じた場合、前記重なった領域に隣接する隣接領域を用いて前記画像処理を行う画像処理手段とを備えたことを特徴とする放射線画像処理装置。
  3. 前記少なくとも1つの他の小放射線画像は、前記処理対象領域となる小放射線画像に隣接する小放射線画像である請求項1または2記載の放射線画像処理装置。
  4. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理装置において、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加える領域設定手段であって、前記処理対象領域内の処理対象画素に対して前記処理対象領域よりも小さい小画像領域をさらに設定する領域設定手段と、
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行う画像処理手段であって、前記小画像領域の情報に基づいて前記画像処理を行う画像処理手段とを備えたことを特徴とする放射線画像処理装置。
  5. 前記領域設定手段は、前記処理対象画素の位置に応じて前記小画像領域を設定する手段である請求項記載の放射線画像処理装置。
  6. 前記領域設定手段は、前記処理対象領域における被写体の体厚または撮影部位に応じた大きさの前記小画像領域を設定する手段である請求項または記載の放射線画像処理装置。
  7. 前記画像処理手段は、一の前記小画像領域の前記画像処理のパラメータを用いて他の画像領域において前記画像処理を行う手段である請求項からのいずれか1項記載の放射線画像処理装置。
  8. 前記放射線画像が、該放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像からなる場合において、前記領域設定手段は、前記小放射線画像のうちの1つを前記処理対象領域とした場合、該小放射線画像とは異なる少なくとも1つの他の小放射線画像を前記他の領域として、前記処理対象領域に加える手段である請求項4から7のいずれか1項記載の放射線画像処理装置。
  9. 前記少なくとも1つの他の小放射線画像は、前記処理対象領域となる小放射線画像に隣接する小放射線画像である請求項記載の放射線画像処理装置。
  10. 前記画像処理手段は、前記被写体の体厚が厚い部分に対応する前記小放射線画像から優先して前記画像処理を行う手段である請求項または記載の放射線画像処理装置。
  11. 前記放射線画像が、前記複数の小放射線画像が結合されてなる請求項から10のいずれか1項記載の放射線画像処理装置。
  12. 前記放射線画像が、前記小放射線画像の一部が重なることにより結合されてなる場合において、前記画像処理手段は、前記小放射線画像が重なった領域において、前記画像処理の結果に異常が生じた場合、前記重なった領域に隣接する隣接領域を用いて前記画像処理を行う手段である請求項11記載の放射線画像処理装置。
  13. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理方法において、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加えるステップであって、前記放射線画像が、該放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像からなる場合において、前記小放射線画像のうちの1つを前記処理対象領域とした場合、該小放射線画像とは異なる少なくとも1つの他の小放射線画像を前記他の領域として、前記処理対象領域に加えるステップと
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行うステップであって、前記被写体の体厚が厚い部分に対応する前記小放射線画像から優先して前記画像処理を行うステップとを有することを特徴とする放射線画像処理方法。
  14. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理方法において、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加えるステップであって、前記放射線画像が、該放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像の一部が重なることにより結合されてなる場合において、前記小放射線画像のうちの1つを前記処理対象領域とした場合、該小放射線画像とは異なる少なくとも1つの他の小放射線画像を前記他の領域として、前記処理対象領域に加えるステップと、
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行うステップであって、前記小放射線画像が重なった領域において、前記画像処理の結果に異常が生じた場合、前記重なった領域に隣接する隣接領域を用いて前記画像処理を行うステップとを有することを特徴とする放射線画像処理方法。
  15. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理方法において、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加えるステップであって、前記処理対象領域内の処理対象画素に対して前記処理対象領域よりも小さい小画像領域をさらに設定するステップと、
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行うステップであって、前記小画像領域の情報に基づいて前記画像処理を行うステップとを有することを特徴とする放射線画像処理方法。
  16. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理方法をコンピュータに実行させるための放射線画像処理プログラムにおいて、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加える手順であって、前記放射線画像が、該放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像からなる場合において、前記小放射線画像のうちの1つを前記処理対象領域とした場合、該小放射線画像とは異なる少なくとも1つの他の小放射線画像を前記他の領域として、前記処理対象領域に加える手順と、
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行う手順であって、前記被写体の体厚が厚い部分に対応する前記小放射線画像から優先して前記画像処理を行う手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする放射線画像処理プログラム。
  17. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理方法をコンピュータに実行させるための放射線画像処理プログラムにおいて、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加える手順であって、前記放射線画像が、該放射線画像よりも小さい複数の小放射線画像の一部が重なることにより結合されてなる場合において、前記小放射線画像のうちの1つを前記処理対象領域とした場合、該小放射線画像とは異なる少なくとも1つの他の小放射線画像を前記他の領域として、前記処理対象領域に加える手順と、
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行う手順であって、前記小放射線画像が重なった領域において、前記画像処理の結果に異常が生じた場合、前記重なった領域に隣接する隣接領域を用いて前記画像処理を行う手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする放射線画像処理プログラム。
  18. 被写体に放射線を照射することにより撮影された放射線画像に対して、前記被写体により発生した散乱線に基づく画像処理を行う放射線画像処理方法をコンピュータに実行させるための放射線画像処理プログラムにおいて、
    前記放射線画像における前記画像処理の処理対象領域に該画像処理を行うに際し、前記放射線画像内おいて前記処理対象領域とは異なる他の領域を前記処理対象領域に加える手順であって、前記処理対象領域内の処理対象画素に対して前記処理対象領域よりも小さい小画像領域をさらに設定する手順と、
    前記他の領域および前記処理対象領域を用いて、前記処理対象領域に前記画像処理を行う手順であって、前記小画像領域の情報に基づいて前記画像処理を行う手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする放射線画像処理プログラム。
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