JP6167018B2 - 積層体、有機半導体製造用キットおよび有機半導体製造用レジスト組成物 - Google Patents
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Description
有機半導体のパターニングは、これまで印刷技術により行われてきたが、印刷技術によるパターニングでは微細加工に限界がある。また、有機半導体はダメージを受けやすい。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、かつ、良好な有機半導体パターンを形成可能な積層体および前記積層体を製造するための、有機半導体製造用キット、ならびに、有機半導体製造用キットに用いる有機半導体製造用レジスト組成物を提供することを目的とする。
<1>有機半導体膜と、有機半導体膜上の保護膜と、保護膜上のレジスト膜を有し、レジスト膜が、光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)を含むネガ型感光性樹脂組成物からなる積層体。
<2>光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)が、ジアゾニウム塩化合物および/またはアジド化合物である、<1>に記載の積層体。
<3>保護膜が水溶性樹脂を含む、<1>または<2>に記載の積層体。
<4>保護膜が、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールおよびプルランの少なくとも1種を含む、<1>〜<3>のいずれかに記載の積層体。
<5>保護膜が、ポリビニルピロリドンを含む、<1>〜<3>のいずれかに記載の積層体。
<6>光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)が、実質的に水に不溶である、<1>〜<5>のいずれかに記載の積層体。
<7>感光性樹組成物がさらに、光ラジカル重合開始剤を分光増感する増感色素(C)を含む、<1>〜<6>のいずれかに記載の積層体。
<8>感光性樹組成物がさらに、バインダーポリマー(C)を含む、<1>〜<7>のいずれかに記載の積層体。
<9>バインダーポリマー(C)が、共役ジエン系重合体および/またはその環化物を含む、<8>に記載の積層体。
<10>光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)を含む、有機半導体製造用レジスト組成物と、水溶性樹脂を含む保護膜形成用組成物を含む、有機半導体製造用キット。
<11>水溶性樹脂が、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールおよびプルランの少なくとも1種を含む、<10>に記載の有機半導体製造用キット。
<12>水溶性樹脂が、ポリビニルピロリドンを含む、<10>に記載の有機半導体製造用キット。
<13>光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)が、実質的に水に不溶である、<10>〜<12>のいずれかに記載の有機半導体製造用キット。
<14>有機半導体製造用レジスト組成物が、さらに、光ラジカル重合開始剤を分光増感する増感色素(C)を含む、<10>〜<13>のいずれかに記載の有機半導体製造用キット。
<15>有機半導体製造用レジスト組成物が、さらに、バインダーポリマー(C)を含む、<10>〜<14>のいずれかに記載の有機半導体製造用キット。
<16>バインダーポリマー(C)が、共役ジエン系重合体および/またはその環化物を含む、<15>に記載の有機半導体製造用キット。
<17>光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)を含む、有機半導体製造用レジスト組成物。
<18>光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)が、実質的に水に不溶である、<17>に記載の有機半導体製造用レジスト組成物。
<19>さらに、光ラジカル重合開始剤を分光増感する増感色素(C)を含む、<17>または<18>に記載の有機半導体製造用レジスト組成物。
<20>さらに、バインダーポリマー(C)を含む、<17>〜<19>のいずれかに記載の有機半導体製造用レジスト組成物。
<21>バインダーポリマー(C)が、共役ジエン系重合体および/またはその環化物を含む、<20>に記載の有機半導体製造用レジスト組成物。
また、本明細書中における「活性光線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線または放射線を意味する。本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
本発明の積層体は、有機半導体膜の表面に、有機半導体膜と、前記有機半導体膜上の保護膜と、前記保護膜上のレジスト膜を有し、前記レジスト膜が、光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)を含むネガ型感光性樹脂組成物からなることを特徴とする。また、有機半導体膜と保護膜との間、および/または保護膜とレジスト膜との間には、下塗り層を有していてもよい。
これに対し、本発明では、有機半導体膜とレジスト膜の間に保護膜を設け、有機半導体膜にダメージを与えない構成としている。この場合、レジスト膜と有機半導体膜とが直接接触しないため、有機半導体にダメージが及ぶことを抑制できる。特に、保護膜として水溶性樹脂を用いると、効果的である。
さらに、レジスト膜は感光性樹脂組成物を用いるため、高い保存安定性と微細なパターン形成性を達成できる。
さらにレジスト膜として、光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤は、露光時に窒素ガスが発生するため、空気中の酸素の影響を受けずに硬化が十分に進行することができる。
また、本発明で用いる感光性樹脂組成物は、未露光部の保護膜を溶解または膨潤しない溶剤で容易に除去でき、露光部は保護膜を溶解するする溶剤に対して不溶化することが可能である。さらに、露光で硬化した感光性樹脂組成物は、有機半導体膜をドライエッチ処理するときに、同時に除去することが可能である。
以上のことから、特許文献1(特開2006−41317号公報)ではパターニング終了後も保護層およびレジスト層が残る問題があったが、本発明では、有機半導体膜にダメージを与えることなく、レジスト膜および保護膜が残っていないパターニングされた有機半導体膜を作成することが可能となった。
以下本発明の詳細について説明する。
本発明で用いる有機半導体膜は、半導体の特性を示す有機材料を含む膜のことである。無機材料からなる半導体の場合と同様に、正孔をキャリアとして伝導するp型有機半導体と、電子をキャリアとして伝導するn型有機半導体がある。有機半導体中のキャリアの流れやすさはキャリア移動度μで表される。用途にもよるが、一般に移動度は高い方がよく、10-7cm2/Vs以上であることが好ましく、10-6cm2/Vs以上であることがより好ましく、10-5cm2/Vs以上であることがさらに好ましい。移動度は電界効果トランジスタ(FET)素子を作製したときの特性や飛行時間計測(TOF)法により求めることができる。
溶剤としては、ヘキサン、オクタン、デカン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、1−メチルナフタレン、1,2−ジクロロベンゼン等の炭化水素系溶剤;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン化炭化水素系溶剤;例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤;例えば、メタノール、プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール等のアルコール系溶剤;例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶剤;例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、1−メチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキサイド等の極性溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
樹脂バインダーを配合する場合、その配合量は、有機半導体膜中、好ましくは0.1〜30質量%で用いられる。
本発明で用いる保護膜は、有機半導体膜の上に形成され、好ましくは、有機半導体膜の表面に形成される。有機半導体膜と保護膜の間には、下塗り層等があっても良い。
保護膜は、有機半導体上に成膜する時に有機半導体にダメージを与えず、また、保護膜上にレジスト膜を塗布した時にインターミキシング(層間混合)を起こさないものが好ましい。保護膜は、水溶性樹脂を含む膜が好ましく、脂溶性樹脂を主成分とする膜であることがより好ましい。主成分とは、保護膜を構成する成分のうち最も多い成分をいい、好ましくは80質量%以上が水溶性樹脂であることをいう。
本発明における水溶性樹脂は、20°Cにおける水に対する溶解度が1%以上である樹脂をいう。
また、保護膜形成用組成物は、2種類以上の樹脂を含んでいてもよいが、この場合、2種類以上の樹脂それぞれが上記範囲を満たしていることが好ましい。
また、これらの中から、主鎖構造が相違する2種以上を選択して使用してもよく、共重合体として使用してもよい。
保護膜用樹脂の分散度(分子量分布)は、通常1.0〜3.0であり、好ましくは1.0〜2.6の範囲のものが好ましく使用される。
適用方法としては、塗布が好ましい。適用方法の例としては、キャスト法、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、ディッピング(浸漬)コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、インクジェット法、スピンコート法、ラングミュア−ブロジェット(Langmuir−Blodgett)(LB)法などを挙げることができる。本発明においては、キャスト法、スピンコート法、およびインクジェット法を用いることがさらに好ましい。このようなプロセスにより、表面が平滑で大面積の有機半導体膜等の膜を低コストで生産することが可能となる。
上記界面活性剤の例として、日信化学工業(株)製、サーフィノールシリーズが例示される。
保護膜形成用組成物が界面活性剤を含む場合、界面活性剤の添加量は、保護膜としたときに、好ましくは0.05〜8質量%、さらに好ましくは0.07〜5質量%、特に好ましくは0.1〜3質量%の割合で含まれていることが好ましい。
これら界面活性剤は、1種のみ用いてもよいし、2種類以上用いてもよい。
染料は、配合する場合、保護膜の0.1〜10質量%とすることができる。
染料は単独で用いてもよいし、2種以上を選択して使用してもよい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、有機半導体製造用レジスト組成物としての役割を果たすものであり、保護膜の上にレジスト膜を形成するのに用いられる。
本発明で用いる感光性樹脂組成物の好ましい実施形態は、は、光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤によって架橋し、sp値が19(MPa)1/2未満の有機溶剤に対して溶解速度が低下する組成物であることが好ましく、18.5(MPa)1/2以下の有機溶剤に対して難溶となる組成物であることがより好ましく、18.0(MPa)1/2以下の有機溶剤に対して溶解速度が低下する組成物であることがさらに好ましい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、ネガ型のレジスト組成物であることが、より微細なトレンチ・ホールパターンを形成可能という理由により、特に高い効果を得ることができることから好ましい。
ここで、本発明において「残渣」とは、感光性樹脂組成物を用いてパターン状のレジスト膜を形成した際において、前記パターン状のレジスト膜端部の周縁に存在する残膜を意味する。
光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)としては、公知の架橋剤の中から適宜選択することができる。例えば、ジアゾニウム塩化合物およびアジド化合物が挙げられる。例えば、以下にジアゾニウム塩化合物、およびアジド化合物について詳細に説明する。
光脱窒素反応により架橋可能とは、活性光線照射により窒素分子が脱離することで発生する活性種(炭素ラジカル、窒素ラジカル、カルベン、ナイトレンなど)により架橋可能な化合物をいう。
本発明における架橋剤の量は、架橋剤の種類に適宜定めることができるが、例えば、感光性樹脂組成物の全固形分に対し、0.1〜50質量%である。
ネガ型感光性ジアゾ化合物としては、露光により硬化しうるジアゾ化合物であれば、公知のものを選択して使用することができるが、ジアゾニウム塩とアルドールやアセタールのような反応性カルボニル塩を含有する有機縮合剤との反応生成物が代表的なものとして例示される。具体的には、米国特許第2,063,631号および同第2,667,415号の各明細書に開示されている、ジアゾニウム塩とアルドールやアセタールの如き反応性カルボニル塩を含有する有機縮合剤との反応生成物であるジフェニルアミン−p−ジアゾニウム塩を、さらに、ホルムアルデヒドと縮合させて得られる縮合生成物(所謂感光性ジアゾ樹脂)が挙げられる。この他の有用な縮合ジアゾ化合物は特公昭49−48001号、同49−45322号、同49−45323号の各公報等に開示されており、これらも本発明の感光性樹脂組成物に配合することができる。これらの型の感光性ジアゾ化合物は、通常水溶性無機塩の形で得られ、従ってレジスト膜を形成する場合の塗布液(感光性樹脂組成物)は、水溶液或いは水性溶媒により調整される塗布液とすることができる。
本発明でいう実質的に水に不溶とは、対象となる化合物のみを酢酸ブチル等の溶剤に溶解し、固形分濃度3.5質量%とした組成物をシリコンウエハ上に塗布して得られる塗膜(膜厚100nm)を形成した際、QCM(水晶発振子マイクロバランス)センサー等を用いて測定した室温(25℃)におけるイオン交換水に対して、該膜を1000秒間浸漬させた際の平均の溶解速度(膜厚の減少速度)が、1nm/s以下、好ましくは0.1nm/s以下であることを示す。
感光性ジアゾ化合物の含有量は、感光性樹脂組成物中に固形分換算で5〜50質量%含まれているのが適当である。ジアゾ化合物の量が少なくなれば感光性は当然大になるが、経時安定性が低下する。ジアゾ化合物の含有量は8〜30質量%が好ましく、8〜20質量%がより好ましい。
本発明に用いられるジアゾ化合物は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用しても良い。2種以上併用する場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
アジド化合物としては、ジアジド化合物(ビスアジド化合物)であることがより好ましく、芳香族アジド化合物がより好ましい。
芳香族アジド化合物の具体例としては、アジドベンゼン、4,4’−ジアジドジフェニル(別名p−フェニレン−ビスアジド)、アジドアニソール、アジドニトロベンゼン、アジドジメチルアニリン、ジアジドベンゾフェノン(例えば、4,4’−ジアジドベンゾフェノン)、ジアジドジフェニルメタン(例えば、4,4’−ジアジドジフェニルメタン)、ジアジドジフェニルエーテル、ジアジドジフェニルスルホン、ジアジドジフェニルスルフィド、ジアジドスチルベン(例えば、4,4’−ジアジドスチルベン)、アジドカルコン、ジアジドカルコン(例えば、4,4’−ジアジドカルコン)、ジアジドベンザルアセトン、2,6−ジ(パラアジドベンザル)−4−シクロヘキサノン、2,6−ジ(パラアジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、3−(4−(p−1−アジドフェニル)−1,3−ブタジエニル)−5,5−ジメチル−2−シクロヘキサン−1−オンなどを挙げることができる。
アジド化合物としては米国特許第2940,853号明細書に記載されている化合物も挙げられる。
本発明で用いるアジド化合物は、好ましくは、分子量200〜10,000の化合物である。
本発明に用いられるアジド化合物は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用しても良い。2種以上併用する場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、光ラジカル重合開始剤との組み合わせにおいて、その分解を促進させるために、増感色素を含むことができる。
増感色素は、活性光線または放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感色素は、光ラジカル重合開始剤と接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより光ラジカル重合開始剤は化学変化を起こして分解し、ラジカルを生成する。
好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域のいずれかに吸収波長を有する化合物を挙げることができる。
本発明に用いられる感光性樹脂組成物は、感度と現像性とドライエッチングへの耐性をバランスよく向上させるために、バインダーポリマー(C)を添加してもよい。
本発明で用いることができるバインダーポリマーとしては、(メタ)アクリル系重合体、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂(好ましくは、ポリビニルブチラール樹脂)、ポリビニルホルマール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、および、ノボラック樹脂が例示される。
ここで、「ポリウレタン樹脂」とは、イソシアネート基を2つ以上有する化合物とヒドロキシル基を2つ以上有する化合物の縮合反応により生成されるポリマーのことをいう。一例として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリロニトリル/エチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体が例示される。
ノボラック樹脂の好適な一例としては、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,またはm−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂が挙げられる。重量平均分子量が500〜20,000、数平均分子量が200〜10,000のノボラック樹脂が好ましい。また、ノボラック樹脂中のヒドロキシ基に対して別の化合物とを反応させて置換基を導入した化合物も好ましく使用できる。
これにより、本発明に用いられる感光性樹脂に用いられる樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性等の微調整が可能となる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
バインダーポリマー(C)の形態としては、ランダム型、ブロック型、クシ型、スター型のいずれの形態でもよい。バインダーポリマー(C)は、例えば、各構造に対応する不飽和モノマーのラジカル、カチオン、またはアニオン重合により合成することができる。また各構造の前駆体に相当する不飽和モノマーを用いて重合した後に、高分子反応を行うことにより目的とする樹脂を得ることも可能である。
沈殿または再沈殿する際の温度としては、効率や操作性を考慮して適宜選択できるが、通常0〜50℃程度、好ましくは室温付近(例えば20〜35℃程度)である。沈殿または再沈殿操作は、攪拌槽などの慣用の混合容器を用い、バッチ式、連続式等の公知の方法により行うことができる。
沈殿または再沈殿したポリマーは、通常、濾過、遠心分離等の慣用の固液分離に付し、乾燥して使用に供される。濾過は、耐溶剤性の濾材を用い、好ましくは加圧下で行われる。乾燥は、常圧または減圧下(好ましくは減圧下)、30〜100℃程度、好ましくは30〜50℃程度の温度で行われる。
なお、一度、樹脂を析出させて、分離した後に、再び溶媒に溶解させ、この樹脂が難溶或いは不溶の溶媒と接触させてもよい。即ち、上記ラジカル重合反応終了後、ポリマーが難溶或いは不溶の溶媒を接触させ、樹脂を析出させ(工程a)、樹脂を溶液から分離し(工程b)、改めて溶媒に溶解させ樹脂溶液Aを調製(工程c)、その後、この樹脂溶液Aに、この樹脂が難溶或いは不溶の溶媒を、樹脂溶液Aの10倍未満の体積量(好ましくは5倍以下の体積量)で、接触させることにより樹脂固体を析出させ(工程d)、析出した樹脂を分離する(工程e)ことを含む方法でもよい。
本発明では、架橋剤(A)として、アジド化合物を用いる場合に、特に好ましく使用できる。露光により発生するナイトレンが二重結合に付加し、効果的に架橋が進行するためと考えられる。
本発明に用いられる共役ジエン系重合体の環化物は、ポリマー鎖に下記一般式で表わされる繰り返し単位を持つ重合体または共重合体の環化物であることが好ましい。
R1、R2、R3、R4、R5およびR6は各々独立に水素原子、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜5のアルキル基)、またはアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基など)を表す。
具体例としてはシス−1,4−ブタジエン単位、トランス−1,4−ブタジエン単位、シス−1,4−イソプレン単位、トランス−1,4−イソプレン単位、シス−1,4−ペンタジエン単位、トランス−1,4−ペンタジエン単位、1,4−ジフェニルブタジエン単位、1,2−ブタジエン単位、3,4−イソプレン単位、1,2−ペンタジエン単位、3,4−ジフェニルブタジエン単位などを有する重合体、またはこれらの共役ジエン単位と不飽和化合物単位、例えば、スチレン単位、α−メチルスチレン単位、パラメチルスチレン単位などのビニル芳香族化合物単位、エテレノ単位、プロピレン単位、イノブチレン単位などのオレフィン化合物単位とを有する共重合体の環化物を挙げることができる。もちろん天然ゴムの環化物も用いることができる。本発明では、環化イソプレンゴムが特に好ましい。
本発明に用いられる共役ジエン系重合体の環化物の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、特公昭60−57584号公報、特公昭57−44682号公報等に記載されているように共役ジエン系重合体を不活性溶媒中で、一般式
CFnH3-nSO3R
(ここで、Rは水素原子、アルキル基またはCFnH3-nSO2であり、nは1、2または3である)で表わされるフッ素含有置換スルホン酸化合物と接触させて環化することによって得ることができる。
前記フッ素含有置換スルホン酸化合物としては、トリフルオロメタンスルホン酸、またはこの酸の無水物、メチルエステル、エチルエステル若しくは酸クロリドなどが好ましく、トリフルオロメタンスルホン酸が特に好ましい。
共役ジエン系重合体は、まず不活性溶媒に溶解し、ついでフッ素含有置換スルホン酸化合物と接触させて環化させるが、環化物製造時に用いられる溶媒としては、不活性炭化水素(例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタノン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、不活性ハロゲン化炭化水素(例えば、二塩化メチレン、クロロベンゼンなど)が好適に挙げられる。
これらの溶剤は、塗布性などの観点から、2種以上を混合する形態も好ましい。
環化物製造時のフッ素含有置換スルホン酸化合物の使用量は、共役ジエン系重合体の繰り返し単位当り、モル比で1/6000〜1/10であることが好ましく、1/5000〜1/20であることがより好ましい。
環化反応は、通常、常圧下40℃〜溶媒沸点の温度範囲で行うが、勿論、加圧下で行ってもよい。例えば、溶媒がキシレンの場合、通常、常圧下60〜120℃の温度で行う。なお、この環化反応は非常に速い反応であり、触媒添加直後に、ほぼ反応が完了すると考えられ、その環化率は、通常、10分後のものと1時間後のものとはほとんど変わらない。
なお、環化率は、1H−NMR分析により、原料として用いた共役ジエン系重合体の環化反応前後における二重結合由来のプロトンのピーク面積をそれぞれ測定し、環化反応前を100としたときの環化反応後の環化物に残存する二重結合の割合を求め、計算式=(100−環化物中に残存する二重結合の割合)により表される値(%)である。
また、数平均分子量は、1,000以上が好ましく、2,000〜250,000がより好ましい。
多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、通常1.0〜10.0であり、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは、1.1〜2.6、さらに好ましくは1.2〜2.4、特に好ましくは1.4〜2.2である。分子量分布が上記範囲を満たしていると、解像度、レジスト形状が優れ、かつ、レジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
本発明で用いる感光性樹脂組成物において、バインダーポリマー(C)の組成物全体中の配合率の下限値は、全固形分中、5質量%以上、10質量%以上、20質量%以上、30質量%以上、60質量%以上、70質量%以上の順に好ましく、上限値は、99質量%以下、90質量%以下、80質量%以下の順に好ましい。
また、本発明において、バインダーポリマー(C)は、1種で使用してもよいし、2種類以上数併用してもよい。
本発明における感光性樹脂組成物には、その他の成分を含有することができる。
本発明で用いるネガ型感光性樹脂組成物は重合開始剤を含有していてもよい。これにより、感光性架橋剤の架橋反応を促進することができる。重合開始剤として、以下の光ラジカル重合開始剤を用いることができる。
光ラジカル開始剤は、後述するラジカル重合性化合物における重合反応(架橋反応)を開始する能力を有していれば特に限定されず、公知の重合開始剤の中から適宜選択することができる。例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。また、光励起された増感色素と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよい。
また、光ラジカル重合開始剤は、約300nm〜800nm(好ましくは330nm〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
市販品では、カヤキュアーDETX(日本化薬製)も好適に用いられる。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959、IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、および、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179号公報に記載の化合物も用いることができる。また、アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
市販品ではIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)も好適に用いられる。
また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009−242469号公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成でき好適に使用することができる。
特に好ましくは、特開2007−269779号公報に示される特定置換基を有するオキシム化合物や、特開2009−191061号公報に示されるチオアリール基を有するオキシム化合物が挙げられる。
非イオン性光ラジカル開始剤としては、トリハロメチルトリアジン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物およびその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体およびその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物、アゾベンゼン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。
光ラジカル重合開始剤は、1種類のみ単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。光ラジカル重合開始剤を2種類以上併用する場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、ラジカル重合性化合物を含んでいてもよい。ラジカル重合性化合物は、以下で説明するラジカル重合性化合物の中から任意に選択することができる。
モノマーは、典型的には、低分子化合物であり、分子量2000以下が好ましく、1500以下がより好ましく、分子量900以下がさらに好ましい。なお、分子量の下限は、通常、100以上である。
オリゴマーは、典型的には、比較的低い分子量の重合体であり、10個から100個のモノマーが結合した重合体であることが好ましい。重量平均分子量は、2,000〜20,000が好ましく、2,000〜15,000がより好ましく、2,000〜10,000がさらに好ましい。
ポリマーは、高い分子量の重合体であり、重量平均分子量が20,000以上であることが好ましい。
本発明で用いるラジカル重合性化合物は、25℃における水に対する溶解度が1.0g/水100g以下であることが好ましく、溶解度が0.1g/水100g以下であることがより好ましい。このような構成とすることにより、保護膜に水溶性樹脂を用いた場合も、保護膜にラジカル重合性化合物が浸透しにくくなり、本発明の効果がより効果的に発揮される。
また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能もしくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物や、単官能もしくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。
また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、さらに、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。
また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン等のビニルベンゼン誘導体、ビニルエーテル、アリルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
CH2=C(R4)COOCH2CH(R5)OH (A)
(ただし、R4およびR5は、HまたはCH3を示す。)
また、特開昭51−37193号公報、特公平2−32293号公報、特公平2−16765号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号公報、特公昭56−17654号公報、特公昭62−39417号公報、特公昭62−39418号公報記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適であり、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載されているようなウレタン(メタ)アクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレートおよびこれらの混合物を挙げることができる。
多官能カルボン酸にグリシジル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させ得られる多官能(メタ)アクリレートなども挙げることができる。
また、その他の好ましいラジカル重合性モノマーとして、特開2010−160418号公報、特開2010−129825号公報、特許第4364216号等に記載される、フルオレン環を有し、エチレン性重合性基を2官能以上有する化合物、カルド樹脂も使用することが可能であり、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
さらに、ラジカル重合性モノマーのその他の例としては、特公昭46−43946号公報、特公平1−40337号公報、特公平1−40336号公報記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号公報記載のビニルホスホン酸系化合物等もあげることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。さらに日本接着協会誌 vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
上記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表されるラジカル重合性モノマーの各々において、複数のRの内の少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH2、または、−OC(=O)C(CH3)=CH2で表される基を表す。
上記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される、ラジカル重合性モノマーの具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜0251に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。多官能モノマーの酸価が低すぎると現像溶解特性が落ち、高すぎると製造や取扱いが困難になり光重合性能が落ち、画素の表面平滑性等の硬化性が劣るものとなる傾向にある。従って、異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸基が上記範囲に入るように調整することが好ましい。
また、ラジカル重合性モノマーとして、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体を含有することが好ましい。
カプロラクトン構造を有する多官能性単量体としては、その分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸およびε−カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。なかでも下記一般式(B)で表されるカプロラクトン構造を有する多官能性単量体が好ましい。
このようなカプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、例えば、日本化薬(株)からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されており、DPCA−20(上記一般式(B)〜(D)においてm=1、一般式(C)で表される基の数=2、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−30(同式、m=1、一般式(C)で表される基の数=3、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−60(同式、m=1、一般式(C)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−120(同式においてm=2、一般式(C)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)等を挙げることができる。
本発明において、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
上記一般式(i)中、(メタ)アクリロイル基の合計は3個または4個であり、mは各々独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は0〜40の整数である。但し、各mの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
上記一般式(ii)中、(メタ)アクリロイル基の合計は5個または6個であり、nは各々独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は0〜60の整数である。但し、各nの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
また、各mの合計は、2〜40の整数が好ましく、2〜16の整数がより好ましく、4〜8の整数が特に好ましい。
上記一般式(ii)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各nの合計は、3〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が特に好ましい。
具体的には、下記式(a)〜(f)で表される化合物(以下、「例示化合物(a)〜(f)」ともいう。)が挙げられ、中でも、例示化合物(a)、(b)、(e)、(f)が好ましい。
ラジカル重合性モノマーの市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、UA−7200、A−TMMT、A−9300、AD−TMP、A−DPH、A−TMM−3、A−TMPT、A−TMPT−9EO、U−4HA、U−15HA、A−BPE−4、A−BPE−20(新中村化学社製)、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600、ライトアクリレート TMP−A(共栄社製)などが挙げられる。
ラジカル重合性モノマーの含有量は、良好な感度の観点から、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、5〜95質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましく、20〜80質量%がさらに好ましい。
ラジカル重合性ポリマーは、典型的には、ラジカル重合性基を有する繰り返し単位を有しており、その場合における、ラジカル重合性基を有する繰り返し単位の含有量は、ラジカル重合性ポリマーの全繰り返し単位に対して、1〜70mol%であることが好ましく、2〜60mol%であることがより好ましく、5〜50mol%であることがさらに好ましい。
L2:−CO−NH−2価の脂肪族基−
L3:−CO−2価の脂肪族基−
L4:−CO−O−2価の脂肪族基−
L5:−2価の脂肪族基−
L6:−CO−NH−2価の芳香族基−
L7:−CO−2価の芳香族基−
L8:−2価の芳香族基−
L9:−CO−O−2価の脂肪族基−CO−O−2価の脂肪族基−
L10:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−2価の脂肪族基−
L11:−CO−O−2価の芳香族基−CO−O−2価の脂肪族基−
L12:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−2価の脂肪族基−
L13:−CO−O−2価の脂肪族基−CO−O−2価の芳香族基−
L14:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−2価の芳香族基−
L15:−CO−O−2価の芳香族基−CO−O−2価の芳香族基−
L16:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−2価の芳香族基−
L17:−CO−O−2価の芳香族基−O−CO−NH−2価の脂肪族基−
L18:−CO−O−2価の脂肪族基−O−CO−NH−2価の脂肪族基−
2価の脂肪族基は、環状構造よりも鎖状構造の方が好ましく、さらに分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造の方が好ましい。2価の脂肪族基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜12であることがさらに好ましく、1〜10であることがさらにまた好ましく、1〜8であることがよりさらに好ましく、1〜4であることが特に好ましい。
2価の脂肪族基の置換基の例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、シアノ基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基およびジアリールアミノ基等が挙げられる。
2価の芳香族基の置換基の例としては、上記2価の脂肪族基の置換基の例に加えて、アルキル基が挙げられる。
ラジカル重合性ポリマーの含有量は、良好な感度の観点から、感光性樹脂組成物の全固形分に対して、5〜95質量%が好ましく、10〜90質量%がより好ましく、20〜80質量%がさらに好ましい。
本発明における感光性樹脂組成物は、溶剤を含むことが好ましい。
本発明における感光性樹脂組成物は、必須成分である特定樹脂および特定光酸発生剤、ならびに、各種添加剤の任意成分を、溶剤に溶解した溶液として調製されることが好ましい。
また、これらの溶剤にさらに必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナール、ベンジルアルコール、アニソール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の溶剤を添加することもできる。
上記した溶剤のうち、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、および/または、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類が好ましく、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、および/または、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。
これら溶剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、感光性樹脂組成物が溶剤を含む場合、組成物中の溶剤の量は、10〜95質量%であることが好ましく、60〜95質量%であることがより好ましく、70〜90質量%がより好ましい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、界面活性剤を含むことが好ましい。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、または、両性のいずれでも使用することができるが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。
ノニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類、フッ素系、シリコーン系界面活性剤を挙げることができる。
これらのフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤として、例えば、特開昭62−36663号、特開昭61−226746号、特開昭61−226745号、特開昭62−170950号、特開昭63−34540号、特開平7−230165号、特開平8−62834号、特開平9−54432号、特開平9−5988号、特開2001−330953号各公報記載の界面活性剤を挙げることができ、市販の界面活性剤を用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えば、エフトップEF301、EF303、(以上、新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(以上、住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(以上、DIC(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(以上、旭硝子(株)製)、PF−6320等のPolyFoxシリーズ(OMNOVA社製)等のフッ素系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤を挙げることができる。また、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)も、シリコーン系界面活性剤として用いることができる。
これら界面活性剤は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明で用いる感光性樹脂組成物が界面活性剤を含む場合、界面活性剤の添加量は、固形分100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、0.01〜10質量部であることがより好ましく、0.01〜1質量部であることがさらに好ましい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、キノン系酸化防止剤、窒素系酸化防止剤、ホフファイト系酸化防止剤などが使用できる。
硫黄系酸化防止剤としては例えば、3,3’−チオジプロピオネートジステアリル、住友化学(株)製「Sumilizer TPM」、「Sumilizer TPS」、「Sumilizer TP−D」などが挙げられる。
キノン系酸化防止剤としては例えば、p-ベンゾキノン、2−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノンなどが挙げられる。
窒素系酸化防止剤としては、アミン系酸化防止剤が好ましく、例えば、ジメチルアニリンやフェノチアジンなどが挙げられる。
ホフファイト系酸化防止剤としては、(例えば、Irgafos168の名称で、BASF社から販売されているトリス(2,4‐ジtert‐ブチルフェニル)ホスファイト)などが挙げられる。
上記酸化防止剤の中では、Irganox1010、Irganox1330、Irganox1726、3,3’−チオジプロピオネートジステアリルが好ましく、Irganox1010、Irganox1330がより好ましく、Irganox1330が特に好ましい。
4,4’−ブチリデン−ビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)
酸化防止剤は1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、連鎖移動剤を含んでいてもよい。連鎖移動剤は、例えば高分子辞典第三版(高分子学会編、2005年)683−684頁に定義されている。連鎖移動剤としては、例えば、分子内にSH、PH、SiH、GeHを有する化合物群が用いられる。これらは、低活性のラジカル種に水素供与して、ラジカルを生成するか、もしくは、酸化された後、脱プロトンすることによりラジカルを生成しうる。特に、チオール化合物(例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール類、2−メルカプトベンズチアゾール類、2−メルカプトベンズオキサゾール類、3−メルカプトトリアゾール類、5−メルカプトテトラゾール類等)を好ましく用いることができる。
連鎖移動剤は、1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。連鎖移動剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物の製造中または保存中において光ラジカル重合開始剤およびラジカル重合性化合物の不要な熱重合を防止するために、少量の重合禁止剤を添加するのが好ましい。
重合禁止剤は、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩が好適に挙げられる。
感光性樹脂組成物が重合禁止剤を含む場合、重合禁止剤の配合量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対して0.005〜5質量%が好ましい。
重合禁止剤は、1種類のみでもよいし、2種類以上であってもよい。重合禁止剤が2種類以上の場合は、その合計が上記範囲であることが好ましい。
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、色材を含有していてもよい。色材としては染料、顔料等が挙げられ、効果の観点からは染料であることが好ましい。
染料、顔料等の色材は増感色素として機能することがある。増感色素は、感光性架橋剤の架橋反応を向上し得る。
オイル着色剤としては、例えばオイルレッド SST extra、オイルレッド5B、カラーメイトブルー、ブルーSS、オイルイエロー、イエローSS(いずれもシラド化学製)、オイルブルー#603(オリエント工業株式会社製)等があげられるがこれらに限られない。その他、アゾ系色素化合物、アゾ含金系色素化合物、一般繊維用の蛍光増白剤等の化合物が挙げられる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(II)は色材を含有していても含有していなくてもよいが、含有する場合、色材の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対し、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましく、0.1〜1質量%であることがよりさらに好ましい。
膜厚が高くなりすぎると、重合性化合物の硬化収縮によりレジスト層に亀裂が入る可能性がある。一方、膜厚が低すぎると後述するドライエッチング処理にて保護膜および有機半導体膜を除去する時に、マスク性を十分に確保できない可能性がある。
本発明における有機半導体膜のパターニング方法は、
(1)有機半導体膜の上に、保護膜形成用組成物を用いて保護膜を成膜する工程、
(2)保護膜の有機半導体膜と反対側の上に、感光性樹脂組成物からなるレジスト膜を成膜する工程、
(3)レジスト膜を露光する工程、
(4)有機溶剤を含む現像液を用いて現像しマスクパターンを作製する工程、
(5)ドライエッチング処理にて非マスク部の保護膜および上記有機半導体膜を除去する工程、
(6)保護膜を溶解する工程、
を含むことを特徴とする。
本発明の有機半導体膜のパターニング方法は、有機半導体膜の上に保護膜を成膜する工程を含む。保護膜は、保護膜形成用組成物を有機半導体膜の上に適用することによって設ける。保護膜の適用方法は好ましくは、塗布である。保護膜は好ましくは、水溶性樹脂を主成分とする膜である。通常は、基板の上に有機半導体膜を製膜した後に、本工程を行う。この場合、保護膜は、有機半導体の基板側の面と反対側の面に成膜する。保護膜は、通常、有機半導体膜の表面に設けられるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の層を設けてもよい。具体的には、水溶性の下塗り層等が挙げられる。また、保護膜は1枚のみ設けられていてもよいし、2枚以上設けられていてもよい。
上記(1)の工程後、(2)保護膜の有機半導体側の面と反対側の上に、感光性樹脂組成物からなるレジスト膜を形成する。レジスト膜は通常保護膜の表面に感光性樹脂組成物を適用して形成されるが、下塗り層等の膜を介していてもよい。感光性樹脂組成物の適用方法は、上記保護膜形成用組成物の記載を参酌できる。
(2)工程でレジスト膜を成膜後、上記レジスト膜を露光する。具体的には、レジスト膜に所定のパターンを有するマスクを介して、活性光線を照射する。露光は1回のみ行ってもよく、複数回行ってもよい。本発明で用いる感光性樹脂組成物は、光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤を含む。このような架橋剤を含むことにより、露光すると露光部分に架橋構造が形成され、パターニングが可能となりレジスト膜として機能する。
具体的には、感光性樹脂組成物の乾燥塗膜を設けた基板に所定のパターンの活性光線を照射する。露光はマスクを介して行ってもよいし、所定のパターンを直接描画してもよい。波長300nm以上450nm以下の波長、好ましくは365nmを有する活性光線が好ましく使用できる。この工程の後、必要に応じて露光後加熱工程(PEB)を行ってもよい。
水銀灯を用いる場合にはg線(436nm)、i線(365nm)、h線(405nm)などの波長を有する活性光線が好ましく使用できる。水銀灯はレーザに比べると、大面積の露光に適するという点で好ましい。
また、パルス幅は、0.1nsec以上30,000nsec以下であることが好ましい。アブレーション現象により色塗膜を分解させないようにするには、0.5nsec以上がより好ましく、1nsec以上が最も好ましく、スキャン露光の際に合わせ精度を向上させるには、1,000nsec以下がより好ましく、50nsec以下が最も好ましい。 さらに、レーザの周波数は、1Hz以上50,000Hz以下が好ましく、10Hz以上1,000Hz以下がより好ましい。
さらに、レーザの周波数は、露光処理時間を短くするには、10Hz以上がより好ましく、100Hz以上が最も好ましく、スキャン露光の際に合わせ精度を向上させるには、10,000Hz以下がより好ましく、1,000Hz以下が最も好ましい。
本発明に使用可能な露光装置としては、特に制限はないが市販されているものとしては、Callisto((株)ブイ・テクノロジー製)やAEGIS((株)ブイ・テクノロジー製)やDF2200G(大日本スクリーン製造(株)製)などが使用可能である。また上記以外の装置も好適に用いられる。
また、必要に応じて長波長カットフィルタ、短波長カットフィルタ、バンドパスフィルタのような分光フィルタを通して照射光を調整することもできる。
(3)工程でレジスト膜を露光後、有機溶剤を含む現像液を用いて現像する。現像はネガ型が好ましい。現像液に含まれる溶剤のsp値は、19MPa1/2未満であることが好ましく、18MPa1/2以下であることがより好ましい。
ケトン系溶剤としては、例えば、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン(メチルアミルケトン)、4−ヘプタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等を挙げることができる。
アミド系溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が使用できる。
炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
上記の溶剤は、1種類のみでも、2種以上用いてもよい。また、上記以外の溶剤と混合し使用してもよい。但し、本発明の効果を十二分に奏するためには、現像液全体としての含水率が10質量%未満であることが好ましく、実質的に水分を含有しないことがより好ましい。ここでの実質的とは、例えば、現像液全体としての含水率が3質量%以下であり、より好ましくは測定限界以下であることをいう。
すなわち、有機系現像液に対する有機溶剤の使用量は、現像液の全量に対して、90質量%以上100質量%以下であることが好ましく、95質量%以上100質量%以下であることが好ましい。
特に、有機系現像液は、ケトン系溶剤、エステル系溶剤およびアミド系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有する現像液であるのが好ましい。
また、有機系現像液は、必要に応じて塩基性化合物を適当量含有していてもよい。
5kPa以下の蒸気圧を有する具体的な例としては、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン(メチルアミルケトン)、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
特に好ましい範囲である2kPa以下の蒸気圧を有する具体的な例としては、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、上記保護膜形成用組成物の欄で述べた界面活性剤が好ましく用いられる。
現像液に界面化成剤を配合する場合、その配合量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜2質量%、さらに好ましくは0.01〜0.5質量%である。
上記各種の現像方法が、現像装置の現像ノズルから現像液をレジスト膜に向けて吐出する工程を含む場合、吐出される現像液の吐出圧(吐出される現像液の単位面積あたりの流速)は好ましくは2mL/sec/mm2以下、より好ましくは1.5mL/sec/mm2以下、さらに好ましくは1mL/sec/mm2以下である。流速の下限は特に無いが、スループットを考慮すると0.2mL/sec/mm2以上が好ましい。
吐出される現像液の吐出圧を上記の範囲とすることにより、現像後のレジスト残渣に由来するパターンの欠陥を著しく低減することができる。
このメカニズムの詳細は定かではないが、恐らくは、吐出圧を上記範囲とすることで、現像液がレジスト膜に与える圧力が小さくなり、レジスト膜・レジストパターンが不用意に削られたり崩れたりすることが抑制されるためと考えられる。
なお、現像液の吐出圧(mL/sec/mm2)は、現像装置中の現像ノズル出口における値である。
レジスト膜を現像しマスクパターンを作製後、エッチング処理にて少なくとも非マスク部の上記保護膜および上記有機半導体を除去する。非マスク部とは、レジスト膜を露光してマスクパターンを作製する際のマスクにより露光されていない箇所を表す。
フッ素系ガスと酸素ガス(O2)との混合ガスを用い、有機半導体が露出しない領域(深さ)までエッチングを行なう第1段階のエッチングと、この第1段階のエッチングの後に、窒素ガス(N2)と酸素ガス(O2)との混合ガスを用い、好ましくは有機半導体が露出する領域(深さ)付近までエッチングを行なう第2段階のエッチングと、有機半導体が露出した後に行なうオーバーエッチングとを含む形態が好ましい。以下、ドライエッチングの具体的手法、ならびに第1段階のエッチング、第2段階のエッチング、およびオーバーエッチングについて説明する。
(1)第1段階のエッチングにおけるエッチングレート(nm/min)と、第2段階のエッチングにおけるエッチングレート(nm/min)とをそれぞれ算出する。(2)第1段階のエッチングで所望の厚さをエッチングする時間と、第2段階のエッチングで所望の厚さをエッチングする時間とをそれぞれ算出する。(3)上記(2)で算出したエッチング時間に従って第1段階のエッチングを実施する。(4)上記(2)で算出したエッチング時間に従って第2段階のエッチングを実施する。あるいはエンドポイント検出でエッチング時間を決定し、決定したエッチング時間に従って第2段階のエッチングを実施してもよい。(5)上記(3)、(4)の合計時間に対してオーバーエッチング時間を算出し、オーバーエッチングを実施する。
エッチング後、保護膜を溶解除去する。本発明では、水を用いて保護膜を除去することが好ましい。
水を除去した後、乾燥等の工程を行うことも好ましい。乾燥温度としては、80〜120℃とすることが好ましい。
本発明は、有機半導体を利用した電子デバイスの製造に用いることができる。ここで、電子デバイスとは、半導体を含有しかつ2つ以上の電極を有し、その電極間に流れる電流や生じる電圧を、電気、光、磁気、化学物質などにより制御するデバイス、あるいは、印加した電圧や電流により、光や電場、磁場などを発生させるデバイスである。例としては、有機光電変換素子、有機電界効果トランジスタ、有機電界発光素子、ガスセンサ、有機整流素子、有機インバータ、情報記録素子などが挙げられる。有機光電変換素子は光センサ用途、エネルギー変換用途(太陽電池)のいずれにも用いることができる。これらの中で、好ましくは有機電界効果トランジスタ、有機光電変換素子、有機電界発光素子であり、より好ましくは有機電界効果トランジスタ、有機光電変換素子であり、特に好ましくは有機電界効果トランジスタである。
(1)保護膜形成用組成物および感光性樹脂組成物の調製
下記表に示す各成分を混合して均一な溶液とした後、0.1μmのポアサイズを有するポリテトラフルオロエチレン製フィルタを用いてろ過して、実施例1の保護膜形成用組成物および感光性樹脂組成物をそれぞれ調製した。
・ポリビニルピロリドン(ピッツコール K−30、第一工業製薬(株)製)
99.9g
・サーフィノール440(日信化学工業(株)製)
0.1g
・水 90g
・4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物のドデシルベンゼンスルホン酸塩 1.2g
・2−ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリロニトリル/エチルメタクリレート/メタクリル酸=35/25/35/5(モル比)の共重合体 5g
・オイルブルー#603(オリエント工業株式会社製) 0.18g
・1−メトキシ−2−プロパノール 30g
・メチルエチルケトン 50g
・メタノール 20g
実施例1のポリビニルピロリドンをポリビニルアルコール(PXP−05、日本酢ビ・ポバール株(株)製)に変更する以外、実施例1と同じ方法で保護膜形成用組成物2を調製した。
実施例1のポリビニルピロリドンをプルラン((株)林原製)に変更する以外、実施例1と同じ方法で保護膜形成用組成物3を調製した。
実施例1のポリビニルピロリドンをメチルセルロース(メトローズ SM―4 信越化学工業(株)製)に変更する以外、実施例1と同じ方法で保護膜形成用組成物4を調製した。
実施例1の4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物のドデシルベンゼンスルホン酸塩を4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物である2−メキトシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸塩に変更する以外、実施例1と同様の方法で、感光性樹脂組成物2を得た。
実施例1の4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物のドデシルベンゼンスルホン酸塩を4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物である硫酸塩に変更する以外、実施例1と同様の方法で、感光性樹脂組成物3を得た。
<有機半導体膜上への保護膜の形成>
有機半導体として濃度20g/LのP3HT(Merck社製)クロロベンゼン溶液10mLと濃度14g/Lの[60]PCBM(Solenne社製)クロロベンゼン溶液10mLとを混合し、4インチベアシリコン基板上にスピンコーター(1200rpm、30秒)にて塗布し、ホットプレートにて140℃/15分乾燥し、膜厚100nmの有機半導体膜を形成した。該有機半導体膜を基板上に形成したウエハをウエハ1とした。ウエハ1上に表1に記載した保護膜形成用組成物をスピンコーター(1200rpm、30秒)により塗布したのち、100℃で60秒ベークし、有機半導体膜上に膜厚700nmの保護膜が設けられたウエハ2を形成した。
前記記載の4インチのウエハ2に下記表に示す感光性樹脂組成物をスピンコーター(1200rpm,30秒)により塗布したのち、110℃で60秒ベークし、ウエハ2上に膜厚500nmのレジスト膜を形成したウエハ3を形成した。
次にウエハ3をi線投影露光装置NSR2005i9C(ニコン社製)で、NA:0.57、シグマ:0.60の光学条件にて露光(露光量120mJ/cm2)を行ない、線幅10μmの1:1ラインアンドスペースパターンのバイナリーマスクを通して露光した。その後110℃で、60秒間加熱した後、酢酸ブチルで15秒間現像し、スピン乾燥して線幅10μmの1:1ラインアンドスペースのレジストパターンを得た。走査型電子顕微鏡を用いて断面観察を行うことで感光性樹脂組成物のパターン形状と基板上(非パターン部)の残渣を評価した。
A:感光性樹脂組成物のボトム部分のアンダーカットがなく、パターンのテーパー角が85°〜95°の範囲。
なく矩形プロファイル
B:感光性樹脂組成物のボトム部分にアンダーカットが0.5μm以下であり、パターンのテーパー角が85°〜95°の範囲。
僅かに認められるが矩形プロファイル
C:感光性樹脂組成物のボトム部分にアンダーカットが0.5μm以下であり、パターンのテーパー角が95°〜105°の範囲(逆テーパー)。
D:パターン形状劣悪もしくはパターン形成せず。
以下の条件で基板のドライエッチングを行い、非マスクパターン部の保護膜2および非マスクパターン部の有機半導体1を除去した。
ガス:CF4(流量200ml/min)、Ar(流量800ml/min)、O2(流量50ml/min)
ソースパワー:800W
ウェハバイアス:600W
アンテナバイアス:100W
ESC電圧:400V
時間:60sec
得られた基板を水洗し、保護膜からなるパターンを除去したのち、100℃で10分加熱し前記有機半導体1に残存する水分の除去と、乾燥によりプロセスにおけるダメージを修復することで、有機半導体膜がパターニングされた基板を得た。
ドライエッチングおよび、保護膜除去後の有機半導体のパターンを、走査型電子顕微鏡を用いて観察を行うことより有機半導体の線幅を評価した。
A:感光性樹脂組成物の10μm(L/Sパターン)下における有機半導体の線幅が9μm〜10μm
B:感光性樹脂組成物の1μmのL/Sパターン下における、有機半導体の線幅が8μm以上9μm未満
C:感光性樹脂組成物の1μmのL/Sパターン下における、有機半導体の線幅が8μm未満
特に保護膜の主成分として、ポリビニルピロリドンを用い、感光性樹脂組成物の架橋剤として、ジアゾニウム塩化合物のスルホン酸塩を用いることにより、より効果的であることが分かった。
また、有機半導体パターンの加工後の線幅評価について、ドライエッチングガスの種類を塩素/Arに変更しても、同様の傾向が得られることを確認した。
感光性樹脂組成物の調製
下記表に示す各成分を混合して均一な溶液とした後、0.1μmのポアサイズを有するポリテトラフルオロエチレン製フィルタを用いてろ過して、感光性樹脂組成物をそれぞれ調製した。
(感光性樹脂組成物12〜20)
<共役ジエン系重合体の環化物>
環化イソプレンゴム:重量平均分子量49,000、分散度(重量平均分子量/数平均分子量)1.7、環化率65%。
<アジド化合物>
2,6‐ジ(パラアジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、
p−フェニレン-ビスアジド、
4,4’−ジアジドジフェニルメタン、
2,6−ジ(パラアジドベンザル)−4−シクロヘキサノン
<重合開始剤>
ジアゾアミノベンゼン
<酸化防止剤>
4,4’−ブチリデン−ビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)
[色材]
ナフタラジン
Oil Yellow SS special(シラド化学製)
ケイコールC(日本曹達製)
[溶剤]
キシレン
実施例1と同様の方法で、評価を実施した。結果を下表に示す。
また、有機半導体パターンの加工後の線幅評価について、ドライエッチングガスの種類を塩素/Arに変更しても、同様の傾向が得られることを確認した。
本願発明を用いることで特開2012−216501号公報の図2に記載の表示装置を容易に製造することができた。
Claims (8)
- 有機半導体膜と、前記有機半導体膜上の保護膜と、前記保護膜上のレジスト膜を有し、前記レジスト膜が、光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)を含むネガ型感光性樹脂組成物からなり、前記保護膜が水溶性樹脂を含む積層体。
- 光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)が、ジアゾニウム塩化合物および/またはアジド化合物である、請求項1に記載の積層体。
- 保護膜が、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールおよびプルランの少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の積層体。
- 保護膜が、ポリビニルピロリドンを含む、請求項1または2に記載の積層体。
- 光脱窒素反応により架橋可能な架橋剤(A)が、実質的に水に不溶である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
- 感光性樹脂組成物がさらに、光ラジカル重合開始剤を含み、前記光ラジカル重合開始剤を分光増感する増感色素(B)を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
- 感光性樹脂組成物がさらに、バインダーポリマー(C)を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体。
- バインダーポリマー(C)が、共役ジエン系重合体および/またはその環化物を含む、請求項7に記載の積層体。
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