JP6166690B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の衝突時に制動力を増大させる自動ブレーキ制御を行う車両制御装置に関し、例えばオフセット衝突等に好適な車両制御装置に関する。
特許文献1には、衝突後の車速に基づいて自動ブレーキの制御時間を可変にする制動制御装置が記載されている。この制動制御装置は、自車両の衝突を検出する衝突検知センサと、自車両の車速を検出する車速センサとを備えている。制駆動力コントロールユニットは、衝突検知センサにより自車両の衝突が検出された場合に、当該衝突を検出した後に車速センサにより検出された車速に基づいて、自動的に制動力を発生させる時間である自動制動時間を制御して、ブレーキ制御装置を作動させる。
特開2012−001091号公報
しかしながら、特許文献1に係る制動制御装置においては、オフセット衝突が発生した場合に、該オフセット衝突によって車両の重心まわりにモーメントが発生することから、一定の制動力を発生したとしても、回転移動(スピン)するおそれがある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、オフセット衝突時に、車両が回転しようとする力を抑制することができ、車両の回転を助長することを防ぐことができる車両制御装置を提供することを目的とする。
本発明が適用される車両には、車両の駆動源として内燃機関、及び(又は)駆動モータを備えるものが該当し、内燃機関自動車の他、EV(電気自動車)、HEV(ハイブリッド自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド自動車)及びFCV(燃料電池自動車)等の電気自動車が含まれる。
[1] 本発明に係る車両制御装置は、車両の衝突時に制動力を増大させるブレーキ制御手段と、前記車両の衝突位置を検出する衝突位置検出手段と、制御ユニットと、を備え、前記制御ユニットは、前記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の前輪側の場合に、前記車両の後輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記前輪側の複数の車輪にかかる制動力よりも増大させ、前記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の後輪側の場合に、前記車両の前輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記後輪側の複数の車輪にかかる制動力よりも増大させることを特徴とする。
車両がオフセット衝突した場合、車両は、車両の重心まわりにモーメントが発生して、回転移動(スピン)するおそれがある。そこで、前記衝突位置が前記車両の前輪側の場合に、前記車両の後輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記前輪側の複数の車輪にかかる制動力よりも増大させ、前記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の後輪側の場合に、前記車両の前輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記後輪側の複数の車輪にかかる制動力よりも増大させることで、オフセット衝突時に車両が回転しようとする力を抑制することができ、車両の回転を助長することを防ぐことができる。
なお、オフセット衝突は、車両の前部の一部が他の車両や障害物に当たる衝突(前突)、並びに車両の後部の一部が他の車両や障害物に当たる衝突(後突)を含む。
] この場合、前記制御ユニットは、前記衝突位置に近い車輪と対角位置にある車輪にかかる制動力を最も大きくしてもよい。
これにより、オフセット衝突時に車両が回転しようとする力を抑制することができ、車両の回転を助長することを防ぐことができる。
] また、前記制御ユニットは、前記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の前輪側の場合に、前記車両の後輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記衝突位置に応じてそれぞれ個別に増大させ、前記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の後輪側の場合に、前記車両の前輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記衝突位置に応じてそれぞれ個別に増大させてもよい。
衝突位置が車両の幅方向中心から遠ざかるに従って、車両の重心まわりに発生するモーメントが大きくなる。そこで、衝突位置とは反対側の複数の車輪にかかる制動力を、衝突位置に応じてそれぞれ個別に増大させることで、オフセット衝突時に車両が回転しようとする力を効率的に抑制することができ、車両の回転を助長することを防ぐことができる。
] 本発明において、さらに、少なくとも前記車両のステアリングの舵角とヨーレートに基づいて前記車両の挙動を安定化させる車両挙動安定化手段を有し、前記制御ユニットは、前記衝突がオフセット衝突の場合に、前記車両挙動安定化手段による制御を無効にしてもよい。
オフセット衝突によって、ステアリングが意図しない方向に動いたり、ヨーレートセンサが異常な値を出力することによって、車両挙動安定化手段が車両に対して意図しない制動力を発生させ、オフセット衝突時に車両が回転しようとする力の抑制が不十分になるおそれがある。そこで、衝突がオフセット衝突の場合に、前記車両挙動安定化手段による制御を無効にすることで、本来のオフセット衝突時に車両が回転しようとする力の抑制を十分に発揮させることができる。
なお、車両挙動安定化手段による制御を無効にするとは、車両挙動安定化手段を非作動にすることや、車両挙動安定化手段から出力される信号を用いない(例えば遮断する)等が挙げられる。
本発明によれば、オフセット衝突時に、車両が回転しようとする力を抑制することができ、車両の回転を助長することを防ぐことができる。再衝突等の二次被害の発生も抑制することが可能となる。
本実施の形態に係る車両制御装置の概略構成を示すブロック図である。 制動力指令値出力部から各車輪までの制動系の構成を示すブロック図である。 図3Aは車両の左前部へのオフセット衝突(前突)を示す説明図であり、図3Bは車両の右前部へのオフセット衝突(前突)を示す説明図であり、図3Cは車両の左後部へのオフセット衝突(後突)を示す説明図であり、図3Dは車両の右後部へのオフセット衝突(後突)を示す説明図である。 図4Aは減速度再設定部による減速度の第1再設定を示す説明図であり、図4Bは減速度の第2再設定を示す説明図であり、図4Cは減速度の第3再設定を示す説明図であり、図4Dは減速度の第4再設定を示す説明図である。 本実施の形態に係る車両制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る車両制御装置の実施の形態例を図1〜図5を参照しながら説明する。
車両制御装置10は、図1に示すように、各種の制御ユニットを含んで構成されるECU12(電子制御ユニット)を備える。周知のように、ECU12は、マイクロコンピュータを含む計算機であり、CPU(中央処理装置)、メモリであるROM(EEPROMも含む。)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、その他、A/D変換器、D/A変換器等の入出力装置等を有しており、CPUがROMに記録されているプログラムを読み出し実行することで各種機能実現部(機能実現手段)、例えば制御部、演算部、及び処理部等として機能する。なお、これらの機能は、ハードウエアにより実現することもできる。また、ECU12は、1個に統合することも可能であり、さらに分割することも可能である。
本実施の形態において、ECU12は、エアバッグ制御ユニット14、走行制御ユニット16、油圧制御ユニット18、エンジン制御ユニット20、制動制御ユニット22と、を有する。ECU12には、エアバッグ24がインフレータ26を介して接続されている。また、ECU12には、各種センサが接続されている。
各種センサとしては、例えば車両の重心位置に、車両の直交3軸方向(車長方向、車幅方向、車高方向)の加速度を検出するGセンサ28、ヨーレートセンサ30、ステアリング32の舵角を検知する舵角センサ34、車速センサ36、車両の衝突位置を検知する衝突検知センサ38、ブレーキペダル40の踏込量を検出するブレーキペダル踏込量センサ42、アクセルペダル44の操作量を検出するアクセルペダル操作量センサ46等が挙げられる。
本実施の形態に係る車両制御装置10が搭載される車両50(図3A参照)は、4輪の車輪52(左前輪52a、右前輪52b、左後輪52c及び右後輪52d:図2及び図3A等参照)を有する。各車輪52には、それぞれ制動力を発生するディスクブレーキ等により構成される4つのブレーキアクチュエータ54(第1ブレーキアクチュエータ54a〜第4ブレーキアクチュエータ54d:図2参照)が設けられている。
4輪の車輪52中、例えば左後輪52c及び右後輪52dには、エンジン56からトランスミッション58(図1において「T/M」と表記)を通じて駆動力が伝達される。
エンジン56は、該エンジン56に設けられたスロットルバルブ(図1において「THV」と表記)60の開度(スロットル開度)THを調整するエンジン制御ユニット20を通じて回転数(エンジン回転数)等が制御される。
スロットルバルブ60のスロットル開度THは、アクセルペダル操作量センサ46により検出されるアクセルペダル44の操作量θaに応じてエンジン制御ユニット20を通じて調整される。
各車輪52にはそれぞれ車輪速センサ(不図示)が設けられ、4つの車輪速センサにより検知された車輪速及びそれらの平均値が、車速センサ36により検知される車速としてECU12に供給される。
エアバッグ制御ユニット14は、衝突検知センサ38、Gセンサ28及びインフレータ26に接続されている。
衝突検知センサ38は、例えば圧力センサであり、車両に少なくとも4個設けられている。具体的には、衝突検知センサ38は、図3Aに示すように、車両50のフロントフレームの左側及び右側に設置された第1衝突検知センサ38a及び第2衝突検知センサ38bと、車両50のリアフレームの左側及び右側に設置された第3衝突検知センサ38c及び第4衝突検知センサ38dとを有する。
エアバッグ制御ユニット14には、衝突検知センサ38によって衝突を検知したときに、衝突検知センサ38から衝突時圧力に対応する衝突検知信号Scが供給されると共に、Gセンサ28から衝突時の加速度信号Sa(Gに換算可能である。)が供給される。
エアバッグ制御ユニット14は、衝突検知信号Sc及び加速度信号Sa(G)に基づいて当該衝突が発生した箇所に対応するエアバッグ24を展開させるエアバッグ展開信号Sabを発生してインフレータ26を駆動する。
一方、走行制御ユニット16は、少なくとも通常ブレーキ制御部70と、自動ブレーキ制御部72と、車両挙動安定化部74と、4つの制動力指令値出力部76(第1制動力指令値出力部76a〜第4制動力指令値出力部76d)とを有する。
通常ブレーキ制御部70は、ブレーキペダル踏込量センサ42により検出されるブレーキペダル40の踏込量θbに応じた減速度を制動力指令値出力部76に設定する。
自動ブレーキ制御部72は、エアバッグ24が展開する程度の衝突によって起動し、ブレーキペダル40の踏込量θbに依存しない減速度Gaを生成して制動力指令値出力部76に設定する。この処理は、衝突検知センサ38からの衝突検知信号ScやGセンサ28からの加速度信号Sa(G)により車両の衝突を認識した際に行われる。自動ブレーキ制御部72で設定される減速度Gaは、予め設定された固定の減速度でもよいし、カメラからの画像やレーダーからの出力波の反射波等に基づいて、衝突被害を軽減するために算出された減速度でもよい。固定の減速度としては、例えば0.5G等が挙げられる。なお、1Gは、1G=9.8[m/s2]を示す。
油圧制御ユニット18は、図2に示すように、4つのブレーキアクチュエータ54(第1ブレーキアクチュエータ54a〜第4ブレーキアクチュエータ54d)に対応して4つの圧力調整装置78(第1圧力調整装置78a〜第4圧力調整装置78d)を有する。また、4つのブレーキアクチュエータ54に対応して4つのブレーキ圧センサ80(第1ブレーキ圧センサ80a〜第4ブレーキ圧センサ80d)が設けられている。各ブレーキ圧センサ80は、それぞれ対応するブレーキアクチュエータ54の制動油圧(以下、ブレーキ圧と記す)を検出して、対応する圧力調整装置78に出力する。
各ブレーキアクチュエータ54のブレーキ圧は、各制動力指令値出力部76に設定された減速度に応じたブレーキ圧となるように、油圧制御ユニット18内の4つの圧力調整装置78(第1圧力調整装置78a〜第4圧力調整装置78d)によりそれぞれ制御される。
すなわち、油圧制御ユニット18は、各ブレーキアクチュエータ54でのブレーキ圧がそれぞれ対応する制動力指令値出力部76に設定された減速度に対応するブレーキ圧となるように、例えばフィードバック制御する。これにより、車両50は、設定された減速度に対応するブレーキ圧で減速していくことになる。
また、自動ブレーキ制御部72は、車両50の車速が0[km/h]であって、この状態を例えば1.5秒維持している場合に、車両50が停車していると判定する。自動ブレーキ制御部72は、車両50が停止状態となった段階で、自動ブレーキ制御を停止する。
車両挙動安定化部74は、少なくともステアリング32の舵角とヨーレートに基づいて車両50の挙動を安定化させるための制動力を発生させる。例えば車両の挙動を安定化させるために算出された減速度を制動力指令値出力部76に設定する。この車両挙動安定化は、例えばVSA(Vehicle Stability Assist)システムに係る技術として知られている。
また、走行制御ユニット16は、例えば各車輪52のスリップ・ロック状態を判定し、油圧制御ユニット18を介して制動時の各車輪52の制動油圧を独立に調整するABS機能を有する。
走行制御ユニット16は、車両50の姿勢・挙動等をGセンサ28及び車速センサ36(各車輪速センサ)等によって感知し、オーバーステアと判断すると車輪52中、前輪の旋回外側の車輪52にブレーキを掛けるように油圧制御ユニット18を制御する。
走行制御ユニット16は、逆にアンダーステアと判断した場合は、エンジン制御ユニット20を通じてスロットルバルブ60のスロットル開度THを小さくしてエンジン56の駆動力を落とす(低減する)と共に、車両50中、後輪の旋回内側の車輪52にブレーキをかけるよう油圧制御ユニット18を制御する。
そして、本実施の形態に係る車両制御装置10の制動制御ユニット22は、図1に示すように、オフセット衝突判定部82、減速度再設定部84、車両停車判定部86を有する。
オフセット衝突判定部82は、4つの衝突検知センサ38からの検知情報(衝突時の圧力値を示す)に基づいて、発生した衝突がオフセット衝突であるか否かを判別する。オフセット衝突は、車両50の前部の一部が他の車両や障害物に当たる衝突(前突)、並びに車両50の後部の一部が他の車両や障害物に当たる衝突(後突)を含む。
例えば図3Aに示すように、第1衝突検知センサ38aからの圧力値Paが高レベル、第2衝突検知センサ38bからの圧力値Pbが中〜低レベル、第3衝突検知センサ38c及び第4衝突検知センサ38dからの各圧力値Pc及びPdが低レベルであれば、車両50の左前部に対するオフセット衝突(前突)であると判別する。
例えば図3Bに示すように、第1衝突検知センサ38aからの圧力値Paが中〜低レベル、第2衝突検知センサ38bからの圧力値Pbが高レベル、第3衝突検知センサ38c及び第4衝突検知センサ38dからの各圧力値Pc及びPdが低レベルであれば、車両50の右前部に対するオフセット衝突(前突)であると判別する。
例えば図3Cに示すように、第1衝突検知センサ38a及び第2衝突検知センサ38bからの各圧力値Pa及びPbが低レベル、第3衝突検知センサ38cからの圧力値Pcが高レベル、第4衝突検知センサ38dからの圧力値Pdが中〜低レベルであれば、車両50の左後部に対するオフセット衝突(後突)であると判別する。
例えば図3Dに示すように、第1衝突検知センサ38a及び第2衝突検知センサ38bからの各圧力値Pa及びPbが低レベル、第3衝突検知センサ38cからの圧力値Pcが中〜低レベル、第4衝突検知センサ38dからの圧力値Pdが高レベルであれば、車両50の右後部に対するオフセット衝突(後突)であると判別する。
減速度再設定部84は、自動ブレーキ制御部72によって第1制動力指令値出力部76a〜第4制動力指令値出力部76dに設定された減速度のうち、衝突位置とは反対側の少なくとも1つの車輪に対応する減速度を増大させる。ここで、衝突位置の反対側の少なくとも1つの車輪とは、オフセット衝突が前突の場合は後輪のうちの少なくとも1つの車輪を指し、後突の場合は前輪のうちの少なくとも1つの車輪を指す。
通常、車両50がオフセット衝突した場合、車両50は、車両50の重心まわりにモーメントが発生して、回転移動(スピン)するおそれがある。そこで、衝突位置とは反対側の少なくとも1つの車輪にかかる制動力を他の車輪よりも増大させることで、オフセット衝突時に車両50が回転しようとする力を抑制することができ、車両50の回転を助長することを防ぐことができる。
減速度再設定部84による減速度の再設定は、具体的には、少なくとも以下に示す4つの方法(第1再設定〜第4再設定)が挙げられる。
第1再設定〜第4再設定について、例えば図3Aに示す車両50の左前部に対するオフセット衝突の場合を想定して説明する。
第1再設定は、図4Aに示すように、衝突位置に近い車輪(この例では、左前輪52a)と対角位置にある車輪(この例では、右後輪52d)に対応する第4制動力指令値出力部76dのみに、現在の減速度Gaよりも高い減速度Gh(=Ga+ΔGh)(固定値)を設定する。ΔGhは、自動ブレーキ制御部72にて設定される減速度Gaに対する付加減速度を示す。これにより、衝突位置に近い車輪と対角位置にある車輪にかかる制動力が他の車輪よりも増大することとなる。
この場合、オフセット衝突時に、衝突位置に近い車輪と対角位置にある1つの車輪にかかる制動力を他の車輪(この例では、左前輪52a、右前輪52b及び左後輪52c)よりも増大させるだけでよいため、オフセット衝突時に車両50が回転しようとする力を効率的に抑制することができ、車両50の回転を助長することを防ぐことができる。
第2再設定は、図4Bに示すように、衝突位置とは反対側の複数の車輪(この例では、左後輪52c及び右後輪52d)に対応する第3制動力指令値出力部76c及び第4制動力指令値出力部76d(図2参照)に、現在の減速度Gaよりも高い減速度Gh(=Ga+ΔGh)(固定値)をそれぞれ設定する。これにより、衝突位置とは反対側の複数の車輪にかかる制動力が、衝突位置と同じ側の複数の車輪(この例では左前輪52a及び右前輪52b)にかかる制動力よりも増大することとなる。
この場合も、オフセット衝突時に車両50が回転しようとする力を抑制することができ、車両50の回転を助長することを防ぐことができる。
第3再設定は、図4Cに示すように、衝突位置とは反対側の複数の車輪(この例では、左後輪52c及び右後輪52d)に対応する第3制動力指令値出力部76c及び第4制動力指令値出力部76d(図2参照)のうち、第3制動力指令値出力部76cに現在の減速度Gaよりも高い第1高減速度Gh1(=Ga+ΔGh1)(固定値)を設定し、第4制動力指令値出力部76dに第1高減速度Gh1よりも高い第2高減速度Gh2(=Ga+ΔGh2)(固定値)を設定する。ΔGh1及びΔGh2は共に減速度Gaに対する付加減速度であり、ΔGh2>ΔGh1である。
すなわち、衝突位置とは反対側の複数の車輪にかかる制動力を、衝突位置と同じ側の複数の車輪にかかる制動力よりも増大させ、さらに、衝突位置に近い車輪と対角位置にある車輪にかかる制動力を最も大きくする。
この場合も、オフセット衝突時に車両50が回転しようとする力を抑制することができ、車両50の回転を助長することを防ぐことができる。
第4再設定は、上述した第3再設定とほぼ同様であるが、4つの衝突検知センサ38のうち、衝突位置に近い2つの衝突検知センサ38(第1衝突検知センサ38a及び第2衝突検知センサ38b)からの圧力値Pa及びPbに基づいて減速度を再設定する点で異なる。
具体的には、図示しないが、例えば車両50の前部に対する正面衝突(フルラップ衝突)の場合、衝突位置は車両50の幅方向中心、あるいはその近傍となる。このとき、第1衝突検知センサ38aからの圧力値Paと第2衝突検知センサ38bからの圧力値Pbはほぼ同じになる。図4Dに示すように、衝突位置が車両50の幅方向中心から例えば左方向に遠ざかるにつれて、第1衝突検知センサ38aからの圧力値Paと第2衝突検知センサ38bからの圧力値Pbとの差は徐々に大きくなる。
そこで、この第4再設定では、一定の高減速度Gh(=Ga+ΔGh)を、第1衝突検知センサ38aからの圧力値Paと第2衝突検知センサ38bからの圧力値Pbとに応じて配分する。すなわち、第1高減速度Gh1(=Ga+ΔGh1)の付加減速度ΔGh1と、第2高減速度Gh2(=Ga+ΔGh2)の付加減速度ΔGh2を下記演算式にて求める。
ΔGh1=ΔGh×{Pb/(Pa+Pb)}
ΔGh2=ΔGh×{Pa/(Pa+Pb)}
すなわち、この第4再設定では、衝突位置とは反対側の複数の車輪にかかる制動力を、衝突位置と同じ側の複数の車輪にかかる制動力よりも増大させ、さらに、衝突位置に近い車輪と対角位置にある車輪にかかる制動力を最も大きくする点では第3再設定と同じである。しかし、衝突位置とは反対側の複数の車輪(この例では、左後輪52c及び右後輪52d)にかかる制動力を、衝突位置に応じてそれぞれ個別に増大させる点で異なる。
通常、衝突位置が車両50の幅方向中心から遠ざかるに従って、車両50の重心まわりに発生するモーメントが大きくなる。そこで、衝突位置とは反対側の複数の車輪にかかる制動力を、衝突位置に応じてそれぞれ個別に増大させることで、オフセット衝突時に車両50が回転しようとする力を効率的に抑制することができ、車両50の回転を助長することを防ぐことができる。
上述した第1再設定〜第4再設定は、主に図3Aに示す車両50の左前部に対するオフセット衝突(前突)の場合を想定して説明したが、その他、図3Bに示す車両50の右前部に対するオフセット衝突(前突)、図3Cに示す車両50の左後部に対するオフセット衝突(後突)、図3Dに示す車両50の右後部に対するオフセット衝突(後突)においても同様にして行うことができる。
一方、車両停車判定部86は、車両50の車速が0[km/h]であって、この状態を例えば3.0秒維持している場合に、車両50が停車していると判定する。
また、制動制御ユニット22は、発生した衝突がオフセット衝突である場合に、走行制御ユニット16を制御して、車両挙動安定化部74による制御を無効にする。車両挙動安定化部74による制御を無効にするとは、車両挙動安定化部74を非作動にすることや、車両挙動安定化部74から出力される信号を用いない(例えば遮断する)等が挙げられる。
オフセット衝突によって、ステアリング32が意図しない方向に動いたり、ヨーレートセンサ30が異常な値を出力することによって、車両挙動安定化部74が車両50に対して意図しない制動力を発生させ、オフセット衝突時に車両50が回転しようとする力の抑制が不十分になるおそれがある。そこで、衝突がオフセット衝突の場合に、車両挙動安定化部74による制御を無効にすることで、本来のオフセット衝突時に車両が回転しようとする力の抑制を十分に発揮させることができる。
次に、車両制御装置10の処理動作、主に自動ブレーキ制御部72及び制動制御ユニット22での処理動作について図5のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1において、自動ブレーキ制御部72は、エアバッグ24が展開する程度の衝突があったか否かを判別する。この判別は、衝突検知センサ38からの衝突検知信号Sc及びGセンサ28からの加速度信号Sa(G)の入力があったかどうかで行われる。
衝突があった場合は、次のステップS2に進み、自動ブレーキ制御部72は、自動ブレーキ用の減速度を制動力指令値出力部76に設定する。これによって、車両50は設定された減速度に対応するブレーキ圧で減速していく。
ステップS3において、制動制御ユニット22のオフセット衝突判定部82は、発生した衝突がオフセット衝突であるか否かを判別する。オフセット衝突であれば、次のステップS4に進み、制動制御ユニット22は、走行制御ユニット16を制御して、車両挙動安定化部74による制御を無効にする。
ステップS5において、減速度再設定部84は、上述したように、第1再設定〜第4再設定のいずれか1つによって、対象となる制動力指令値出力部76に対して減速度(オフセット衝突に適した減速度)の再設定を行う。これによって、車両50は再設定された減速度に対応するブレーキ圧で減速し、しかも、オフセット衝突時に生じた車両50が回転しようとする力を抑制しながら減速していく。
ステップS6において、車両停車判定部86は、車両50が停車しているか否かを判別する。停車していないと判別された場合は、ステップS5に戻り、ステップS5以降の処理を繰り返す。
そして、上述したステップS6において停車していると判別された場合は、ステップS7に進み、制動制御ユニット22での制御を停止する。
一方、上述のステップS3において、オフセット衝突でないと判別された場合は、ステップS8に進み、自動ブレーキ制御部72は、車両50(自車両)が停車しているか否かを判別する。停車していないと判別された場合は、ステップS9に進み、自動ブレーキ制御部72は、自動ブレーキ用の減速度を制動力指令値出力部76に設定する。これによって、車両50は設定された減速度に対応するブレーキ圧で減速していくこととなる。
ステップS9での処理が終了した段階で、ステップS8に戻り、該ステップS8以降の処理を繰り返す。
ステップS8において、停車していると判別された場合は、ステップS7に進み、自動ブレーキ制御部72での制御を停止する。
ステップS7での処理が終了した段階、あるいはステップS1において衝突がないと判別された場合はステップS10に進み、ECU12は、終了要求(電源断、メンテナンス等)があるか否かを判別する。終了要求がなければステップS1に戻り、該ステップS1以降の処理を繰り返す。終了要求があれば、この車両制御装置10での処理動作が終了する。
[実施の形態のまとめ]
以上説明したように、本実施の形態に係る車両制御装置10は、車両50の衝突時に制動力を増大させるブレーキ制御手段(自動ブレーキ制御部72)と、車両50の衝突位置を検出する衝突位置検出手段(衝突検知センサ38)と、制御ユニット(制動制御ユニット22)と、を備え、制御ユニットは、衝突がオフセット衝突の場合に、衝突位置検出手段にて検出された衝突位置とは反対側の少なくとも1つの車輪52にかかる制動力を他の車輪52よりも増大させる。
本実施の形態において、制御ユニットは、衝突がオフセット衝突の場合に、衝突位置に近い車輪52と対角位置にある車輪52にかかる制動力を他の車輪52よりも増大させてもよい。
本実施の形態において、制御ユニットは、衝突がオフセット衝突の場合に、衝突位置とは反対側の複数の車輪52にかかる制動力を、衝突位置と同じ側の複数の車輪52にかかる制動力よりも増大させてもよい。
この場合、制御ユニットは、衝突位置に近い車輪52と対角位置にある車輪52にかかる制動力を最も大きくしてもよい。
さらに、制御ユニットは、衝突がオフセット衝突の場合に、衝突位置とは反対側の複数の車輪52にかかる制動力を、衝突位置に応じてそれぞれ個別に増大させてもよい。
本実施の形態において、さらに、少なくとも車両50のステアリング32の舵角とヨーレートに基づいて車両50の挙動を安定化させる車両挙動安定化手段(車両挙動安定化部74)を有し、制御ユニットは、衝突がオフセット衝突の場合に、車両挙動安定化手段による制御を無効にしてもよい。
なお、この発明は、上述の実施の形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…車両制御装置 12…ECU
16…走行制御ユニット 18…油圧制御ユニット
22…制動制御ユニット 30…ヨーレートセンサ
32…ステアリング 34…舵角センサ
38…衝突検知センサ
38a〜38d…第1衝突検知センサ〜第4衝突検知センサ
50…車両 52…車輪
52a…左前輪 52b…右前輪
52c…左後輪 52d…右後輪
54…ブレーキアクチュエータ
54a〜54d…第1ブレーキアクチュエータ〜第4ブレーキアクチュエータ
72…自動ブレーキ制御部 74…車両挙動安定化部
76…制動力指令値出力部
76a〜76d…第1制動力指令値出力部〜第4制動力指令値出力部
78…圧力調整装置
78a〜78d…第1圧力調整装置〜第4圧力調整装置
80…ブレーキ圧センサ
80a〜80d…第1ブレーキ圧センサ〜第4ブレーキ圧センサ
82…オフセット衝突判定部 84…減速度再設定部
86…車両停車判定部

Claims (4)

  1. 車両の衝突時に制動力を増大させるブレーキ制御手段と、
    前記車両の衝突位置を検出する衝突位置検出手段と、
    制御ユニットと、を備え、
    前記制御ユニットは
    記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の前輪側の場合に、前記車両の後輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記前輪側の複数の車輪にかかる制動力よりも増大させ、
    前記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の後輪側の場合に、前記車両の前輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記後輪側の複数の車輪にかかる制動力よりも増大させることを特徴とする車両制御装置。
  2. 請求項記載の車両制御装置において、
    前記制御ユニットは、前記衝突位置に近い車輪と対角位置にある車輪にかかる制動力を最も大きくすることを特徴とする車両制御装置。
  3. 請求項記載の車両制御装置において、
    前記制御ユニットは
    記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の前輪側の場合に、前記車両の後輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記衝突位置に応じてそれぞれ個別に増大させ、
    前記衝突がオフセット衝突であって、且つ、前記衝突位置が前記車両の後輪側の場合に、前記車両の前輪側の複数の車輪にかかる制動力を、前記衝突位置に応じてそれぞれ個別に増大させることを特徴とする車両制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    さらに、少なくとも前記車両のステアリングの舵角とヨーレートに基づいて前記車両の挙動を安定化させる車両挙動安定化手段を有し、
    前記制御ユニットは、前記衝突がオフセット衝突の場合に、前記車両挙動安定化手段による制御を無効にすることを特徴とする車両制御装置。
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