JP2011126436A - 車両安定化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自車両の衝突時に、運転者による不確実で信頼性の低い操作信号をもとに自車両の制動制御が実行されないようにした車両安定化装置を提供する。
【解決手段】少なくとも一つ以上の車両安定化制御用センサのセンサ情報に基づいて自車両の目標状態量を算出する目標状態量演算手段と、車両安定化制御用センサによって検出される自車両の状態量が目標状態量となるように自車両に制動力を付与する制動力付与手段と、を備えた車両安定化装置において、自車両の衝突の有無及び衝突位置を検出可能な衝突検出手段を備え、制動力付与手段は、自車両の衝突が検出された後の所定時間、目標状態量に基づく制動制御を中断するとともに、衝突位置に応じてあらかじめ決められた制動制御を実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に制動力を付与して車両走行時の安定化を図るための車両安定化装置に関するものである。
従来、ESP(Electronic Stability Program)装置に代表されるように、車両に付加されるヨーレートやスリップ角を制御することで車両走行時の安定化を図るための安定化装置がある。この安定化装置では、例えば、車両に付加される横方向の角速度を検出するための加速度センサや、車両に負荷される実ヨーレートを検出するためのヨーレートセンサ等を含むセンサ群のセンサ信号に基づき目標ヨーレートや目標スリップ角を求め、実ヨーレート又はスリップ角が目標ヨーレート又は目標スリップ角となるようにブレーキ装置等の制御が実行される。
ところで、自車両の衝突時においては、運転者がパニック状態になって誤った反応をしたり、反応が遅れたりする場合が多く見られる。例えば、衝突時において、車両を立て直すために本来切るべき方向とは反対方向へハンドルが切られたり、ブレーキペダルが強く踏み込まれなかったりする場合がある。このような誤反応は、特に熟練していない運転者において顕著に見られる。
このように衝突直後においては運転者によるハンドル操作やブレーキ操作が不適切な場合が多い中で、車両にESP装置が搭載されていると、不確実で信頼性の低い操作信号に基づいて車両の制動制御が行われるおそれがある。その結果、車両が完全に制御不能な状態になって二次衝突を生じやすい。
そこで、衝突後において、それに続く二次衝突の危険性及び重大性を低減させるために、車両を安定化させかつ同時に減速させる制御が行われる車両の安定化装置が提案されている。具体的には、車両の走行状態をセンサによりモニタリングし、衝突が検出された場合、例えば車両のヨーレート、姿勢角または横方向加速度のような車両運動を表す変数の少なくとも一部を運転者のかじ取り希望とは独立の目標値に制御するようにした車両の安定化装置が開示されている(特許文献1参照)。
上記特許文献1では、衝突直前のヨーレートの値を目標ヨーレートとして設定したり、ビデオカメラによる車両周辺の画像データから車線コースに関する情報を取得して目標ヨーレートを生成したりすることが例示されている。また、他の車両の軌跡を検出するACC装置(Adaptive Cruise Control:定速安定走行制御装置)のレーダセンサによって検出される軌跡や、車両ナビゲーション装置のデータから目標ヨーレートを設定することも挙げられている。
特開2008−537920号公報 (全文、全図)
しかしながら、上記特許文献1において、ビデオカメラやACC装置、車両ナビゲーション装置の情報を利用する方法では、安定化装置以外の機器や装置が必要でありコストに少なからず影響が出る。また、ヨーレートやスリップ角等の衝突直前の自車両の情報を利用する方法では、衝突直前における自車両の走行状態が正常であることが前提となるために、必ずしも衝突後の制動制御が正確に行われないおそれがある。
そこで、本発明の発明者らは鋭意検討を重ね、衝突直後の所定時間、所定の車両安定化制御用センサのセンサ情報に基づく目標状態量を用いたフィードバック制御を中断し、衝突位置に応じてあらかじめ決められた制動制御を実行することによりこのような問題が解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、自車両の衝突時に、運転者による不確実で信頼性の低い操作信号をもとに自車両の制動制御が実行されないようにした車両安定化装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、少なくとも一つ以上の車両安定化制御用センサのセンサ情報に基づいて自車両の目標状態量を算出する目標状態量演算手段と、車両安定化制御用センサによって検出される自車両の状態量が目標状態量となるように自車両に制動力を付与する制動力付与手段と、を備えた車両安定化装置において、自車両の衝突の有無及び衝突位置を検出可能な衝突検出手段を備え、制動力付与手段は、自車両の衝突が検出された後の所定時間、目標状態量に基づく制動制御を中断するとともに、衝突位置に応じてあらかじめ決められた制動制御を実行することを特徴とする車両安定化装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の車両安定化装置を構成するにあたり、衝突検出手段がエアバッグ装置の一部を構成することが好ましい。
また、本発明の車両安定化装置を構成するにあたり、制動力付与手段は、衝突位置と併せて、衝突時の車速及び衝突荷重のうちの少なくとも一方に応じてあらかじめ決められた制動制御を実行するように設定されていることが好ましい。
また、本発明の車両安定化装置を構成するにあたり、検出された衝突位置があらかじめ設定された自車両に生じるスピン量又はヨーレートが小さいと想定される領域にある場合に、制動力付与手段は所定時間の間、自車両を減速させる制御を優先的に実行することが好ましい。
また、本発明の車両安定化装置を構成するにあたり、車両安定化制御用センサが、少なくともヨーレートセンサ及び横方向加速度センサを含むことが好ましい。
本発明の車両安定化装置によれば、自車両の衝突後の所定時間、所定の車両安定化制御用センサのセンサ情報に基づいて算出される目標状態量を用いたフィードバック制御が中断される一方、衝突位置に応じてあらかじめ決められた制動制御が実行される。そのため、運転者による不確実で信頼性の低い操作信号に基づいて車両に対して制動力が付与されることがなくなり、所定時間の間に車両が制御不能状態になるおそれが低減される。一方で、所定時間の間は、衝突に関する情報を得るための検出手段によって検出された衝突位置に応じてあらかじめ決められた比較的信頼性の高い制動制御が実行される。その結果、所定時間経過後に制動力のフィードバック制御が再開されたときには、冷静さを取り戻した運転者の操作信号にしたがって、自車両を速やかに最適な状態に安定化させることができる。
また、本発明の車両安定化装置において、衝突検出手段がエアバッグ装置の一部を構成している手段であることにより、衝突を検出することを主目的として車両に備えられている既存の装備によって得られる比較的正確な衝突情報や衝突位置情報に基づいて、衝突後の所定時間の間、自車両に制動力を付与することができる。
また、本発明の車両安定化装置において、制動力付与手段が、衝突位置と併せて衝突時の車速や衝突荷重に応じてあらかじめ決められた制動制御を実行することにより、衝突後の所定時間の間、推定される自車両の偏揺れやスピン量等に応じた適切な制動力が自車両に付与され、自車両をできる限り安定化させることができる。
また、本発明の車両安定化装置において、衝突位置があらかじめ設定された所定の領域にある場合に制動力付与手段は自車両を減速させる制御を優先的に実行することにより、衝突が自車両のスピン量やヨーレートの増大につながるおそれがない場合においては減速制御が速やかに行われ、自車両を安全に停止させることができる。
また、本発明の車両安定化装置において、車両安定化制御用センサが少なくともヨーレートセンサ及び横方向加速度センサを含むことにより、自車両の衝突後の所定時間、ヨーレートやスリップ角に基づくフィードバック制御が中断され、衝突位置に応じてあらかじめ決められた制動制御を実行させることができる。
本実施形態の車両安定化装置が搭載される車両の構成例を説明するための図である。 本実施形態の車両安定化装置の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態の車両安定化装置によって行われる制御フローを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の車両安定化装置に関する実施の形態について具体的に説明する。ただし、以下の実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。それぞれの図中、同じ符号を付してあるものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
1.車両の全体的構成
図1は、本発明の実施の形態にかかる車両安定化装置(以下「ESP装置」と称する。)30が搭載された車両10の構成例を示している。この車両10に搭載されるESP装置30は主としてブレーキ装置によって構成され、ブレーキ制御を通じて車両10に対して制動力が付与されるように構成されている。
ブレーキ装置は、油圧回路15によって各車輪11FL、11FR、11RL、11RRのホイールシリンダ13FL、13FR、13RL、13RRへの作動油圧を制御することで各車輪11FL、11FR、11RL、11RRのブレーキ力の制御を行うようになっている。油圧回路15は公知のブレーキ圧制御装置を構成する油圧回路であって、特にその構成は制限されるものではない。ホイールシリンダ13FL、13FR、13RL、13RRへの作動油圧は、例えば、運転者によるブレーキペダル14の踏み込みにより駆動されるマスタシリンダ17内の圧力に応じて制御される。
マスタシリンダ17には運転者による制動操作量としてマスタシリンダ17内の圧力を検出する図示しないシリンダ圧センサが備えられている。また、各車輪11FL、11FR、11RL、11RRには、ホイールシリンダ13FL、13FR、13RL、13RR内の作動油圧を検出するブレーキ圧センサ19FL、19FR、19RL、19RRが備えられている。
車両10には、ESP装置30による通常の制動制御を実行する際の目標ヨーレートΨtargetを求めるためのセンサ群として、自車両10の横方向の加速度dVxを検出するための横方向加速度センサ23と、自車両10の車速Vを検出するための車速センサ25と、自車両10に付与されるヨーレートΨを検出するためのヨーレートセンサ21と、ハンドル角δを検出するためのハンドル角センサ27とが備えられている。横方向加速度センサ23は少なくとも車両10の横方向の加速度dVxを検出可能なものであればよい。また、車速センサ25は車輪回転数センサが用いられている。これらのセンサによって生成されるセンサ信号はESP装置30によって読込みが可能になっている。
また、車両10には主として車両衝突時に作動するエアバッグ装置やボンネットピックアップ装置等の衝突時保護装置60が備えられ、衝突時保護装置60の作動制御に用いられるセンサとして、自車両10に付与されている加速度dVを検出するための加速度センサ28や圧力センサ29が備えられている。
加速度センサ28は、主に自車両10の衝突を検出するために用いられるセンサであって、基本的には車両10の進行方向及び横方向の加速度を検出可能なセンサが用いられる。圧力センサ29は自車両10の前方及び後方のバンパー部分やサイドドア部分に備えられ、衝突時の圧力変化に基づいて自車両10の衝突や衝突荷重を検出するために用いられる。衝突を検出するためのセンサは、加速度センサ28又は圧力センサ29のいずれか一方のみであってもよい。
2.車両安定化装置(ESP装置)
図2は、本実施形態のESP装置30の一構成例を示す図であり、ESP装置30の構成を機能的なブロックで示している。このESP装置30は、衝突検出手段31と、目標状態量演算手段33と、制動力付与手段35等を主たる要素として備えている。これらの各手段は、具体的にはマイクロコンピュータによるプログラムの実行によって実現される。また、ESP装置30には、図示しない記憶手段(RAM:Random Access Memory)が備えられ、ESP装置30が読込む情報や各手段での演算結果等が記憶される。
このうち、衝突検出手段31は、衝突時保護装置60によるエアバッグ展開指示信号等の作動信号S1が検出された時に自車両10の衝突発生を検出するように構成されている。衝突時保護装置60では、加速度センサ28や圧力センサ29のセンサ信号に基づき自車両10の衝突が検出されるようになっている。具体的には、加速度センサ28や圧力センサ29のセンサ信号の推移に基づき、自車両10の進行方向とは異なる方向の加速度dVの急激な増加が検出されたときに、衝突時保護装置60は自車両10が衝突したと判別する。
また、衝突検出手段31は、衝突時保護装置60によって検出される自車両10の衝突位置Cpを読込み可能に構成されている。例えばエアバッグ装置では、どの位置のエアバッグを展開させるかを決定するために、自車両10の衝突によって急激に増加した加速度dVの方向や圧力が増大した位置に基づいて、衝突位置Cpを検出するように構成されている。
ただし、車両10に衝突時保護装置が備えられていない場合等においては、ESP装置30が加速度センサ28や圧力センサ29のセンサ信号を直接読込み、自車両10の衝突や衝突位置Cpを検出するように構成されていてもよい。
目標状態量演算手段33は、自車両10に備えられた横方向加速度センサ23、車速センサ25、ヨーレートセンサ21、ハンドル角センサ27によって検出される情報に基づいて、自車両10の目標ヨーレートΨtargetを算出するように構成されている。
制動力付与手段35は、ヨーレートセンサ21によって検出されるセンサ信号に基づいて実ヨーレートΨを求めるとともに、この実ヨーレートΨが目標ヨーレートΨtargetとなるように制動力のフィードバック制御を実行するように構成されている。具体的には、車両10が定速安定走行状態になるようにあらかじめ記憶されている制御アルゴリズムにしたがってブレーキ装置による制御を実行する。
また、制動力付与手段35は、衝突検出手段31によって自車両10の衝突が検出された後、あらかじめ設定された所定時間T0の間、制動力のフィードバック制御を中断するとともに、衝突位置Cpに応じてあらかじめ決められた制動制御を実行するように構成されている。制動力のフィードバック制御が中断される所定時間T0は、運転者の状況判断が正常に戻ると想定される時間で適宜設定される。一例としては1〜2秒である。この時間は一定値であってもよく、あるいは、車速Vや加速度dV、衝突荷重F等に応じて変動する可変値であってもよい。
制動力のフィードバック制御が中断されている間に実行される制動制御の内容は、衝突によって発生すると想定されるヨーレートやスピン量が低減されるように、衝突位置Cpに応じてあらかじめ設定されている。本実施形態のESP装置30では、衝突位置Cpだけでなく車速V、衝突荷重Fに応じて実行すべきブレーキ装置の制御内容があらかじめ設定されている。制動力付与手段35は、衝突位置Cpと併せて、車速センサ25及び圧力センサ29によって車速V及び衝突荷重Fを検出し、これらの情報に応じて実行すべきブレーキ装置の制御内容を選択して制動制御を実行する。
すなわち、自車両10の衝突後の所定時間T0の間は、本来的に衝突に関する情報を得ることを目的としていないセンサ情報を用いた制動力のフィードバック制御が中断される一方、本来的に衝突に関する情報を得ることを目的としたセンサ情報を用いて制動力のフィードフォワード制御が実行される。
ただし、本実施形態のESP装置30では、衝突位置Cpがあらかじめ設定された所定の領域にある場合には、制動力付与手段35は所定時間T0の間、自車両10を減速させる制御を優先的に実行するように構成されている。この領域は、衝突によって自車両10に生じるスピン量やヨーレートが極めて小さく自車両10のスピンや偏揺れにつながらないと判断できる領域として定義され、代表的には前部中央や後部中央に設定される。そのため、自車両10にスピンや偏揺れが発生しない領域で衝突が発生した場合には、自車両10が速やかに減速させられ、その後自車両10を安定化させたり安全に停止させたりすることが容易になる。
3.制御フロー
次に、本実施形態のESP装置30によって行われる、自車両10の衝突時の制御フローについて、図3のフローに基づいて詳細に説明する。
このフローでは、まずステップS1において、衝突時保護装置60によって発信される衝突情報が読込まれ、自車両10の衝突の有無が判別される。具体的に、衝突時保護装置60では、加速度センサ28及び圧力センサ29のセンサ信号に基づいて自車両10の加速度dV及び圧力センサ取付位置での圧力を継続的に検出し、自車両10の加速度dVの推移から自車両10の衝突の有無を判別する。衝突時保護装置60が自車両10の衝突を検出するとエアバッグ装置やボンネットピックアップ装置の作動信号が出力され、ESP装置30ではこの作動信号を検出することによって自車両10の衝突が検出される。
自車両10の衝突が検出されない間はステップS1が繰り返され、自車両10の衝突が検出されたときにはステップS2に進み制動力のフィードバック制御が中断されるとともに、ステップS3でタイマカウントが開始される。次いで、ステップS4において、衝突時保護装置60から発信される衝突情報に基づいて自車両10における衝突位置Cpが検出される。次いで、ステップS5において、検出された衝突位置Cpがあらかじめ設定された所定の領域にあるか否かが判別される。この領域は、自車両10のスピンや偏揺れが発生しないような領域として設定されており、衝突位置Cpがこの領域にある場合にはステップS6に進む一方、衝突位置Cpがこの領域にない場合にはステップS8に進む。
衝突位置Cpが所定の領域にあると判別されて進んだステップS6では、自車両10を速やかに減速させるようにブレーキ装置の制御が実行される。この減速制御は、ステップS7において、ステップS3でカウントが開始されたタイマの値Tが所定時間T0、例えば1〜2秒を経過するまで継続される。
一方、衝突位置Cpが所定の領域にないと判別されて進んだステップS8では、車速センサ25及び圧力センサ28のセンサ信号に基づいて衝突発生時の自車両10の速度V及び衝突荷重Fが検出される。次いで、ステップS9において、検出された衝突位置Cp、車速V、衝突荷重Fに基づき、あらかじめ設定された制御内容にしたがって制動力の制御を実行する。この制動力の制御は、ステップS10において、ステップS3でカウントが開始されたタイマTの値が所定時間T0を経過するまで継続される。
ステップS7又はステップS10においてタイマの値Tが所定時間T0を経過したときにはステップS11に進み、制動力のフィードバック制御を再開させる。その後は、ステップS12において、ヨーレートセンサ21やハンドル角センサ27、横方向加速度センサ23、車速センサ25のセンサ情報に基づきヨーレートΨ、ハンドル角δ、横方向加速度dVx、車速Vを検出した後、ステップS13において、実ヨーレートΨと目標ヨーレートΨtargetとによる制動力のフィードバック制御を実行する。
以上説明したように、本実施形態のESP装置30によって行われる制御により、自車両10の衝突後の所定時間の間、運転者による不確実で信頼性の低い操作信号に基づく制動力が車両に対して付与されることがなくなる。その一方で、所定時間の間は、自車両10の衝突に関する情報を得るためのセンサによって検出される衝突位置の情報に応じて、ヨーレートやスピン量、車速を減少させるための制御が実行されるために、比較的信頼性の高い制御を実行させることができる。したがって、運転者によって正常な判断がなされる状況になったときには車両を最適に安定化させたり安全に停止させたりしやすくなる。
なお、これまで説明した本実施形態の車両安定化装置の例では、状態量としてヨーレートΨの値を用いて車両の制動制御を行っているが、この状態量はヨーレートΨに限定されるものではない。他の状態量としては、例えばスリップ角が挙げられる。
状態量としてスリップ角ωを用いる場合、例えば、車両にはその進行方向、横方向、上下方向それぞれの方向の加速度を検出するための三軸方向の加速度センサと、三軸それぞれの軸周りのヨーレートを検出するためのヨーレートセンサとが備えられる。また、制御装置の目標状態量演算部は、これらの加速度センサ及びヨーレートセンサと併せて、車速センサ及びハンドル角センサによって検出される情報に基づいて、自車両の目標スリップ角ωtargetを算出するように構成される。そして、制御装置の制動力付与手段は、加速度センサ及びヨーレートセンサのセンサ信号に基づいて実スリップ角ωを求めるとともに、実スリップ量ωが目標スリップ量ωtargetとなるように制動力のフィードバック制御を実行するように構成される。
また、本実施形態の車両安定化装置は主としてブレーキ装置によって構成されているが、ブレーキ装置と併せてアクティブステアリング装置を用いて車両に制動力を付与する構成の車両安定化装置であってもよい。
10:車両(自車両)、11FL・11FR・11RL・11RR:車輪、13FL・13FR・13RL・13RR:ホイールシリンダ、14:ブレーキペダル、15:油圧回路、17:マスタシリンダ、19FL・19FR・19RL・19RR:ブレーキ圧センサ、21:ヨーレートセンサ、23:横方向加速度センサ、25:車速センサ、27:ハンドル角センサ、28:加速度センサ、29:圧力センサ、30:安定化装置(ESP装置)、31:衝突検出手段、33:目標状態量演算手段、35:制動力付与手段、60:衝突時保護装置(エアバッグ装置)

Claims (5)

  1. 少なくとも一つ以上の車両安定化制御用センサのセンサ情報に基づいて自車両の目標状態量を算出する目標状態量演算手段と、前記車両安定化制御用センサによって検出される前記自車両の状態量が前記目標状態量となるように前記自車両に制動力を付与する制動力付与手段と、を備えた車両安定化装置において、
    前記自車両の衝突の有無及び衝突位置を検出可能な衝突検出手段を備え、
    前記制動力付与手段は、前記自車両の衝突が検出された後の所定時間、前記目標状態量に基づく制動制御を中断するとともに、前記衝突位置に応じてあらかじめ決められた制動制御を実行することを特徴とする車両安定化装置。
  2. 前記衝突検出手段がエアバッグ装置の一部を構成することを特徴とする請求項1に記載の車両安定化装置。
  3. 前記制動力付与手段は、前記衝突位置と併せて、衝突時の車速及び衝突荷重のうちの少なくとも一方に応じてあらかじめ決められた制動制御を実行するように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両安定化装置。
  4. 検出された前記衝突位置が、あらかじめ設定された前記自車両に生じるスピン量又はヨーレートが小さいと想定される領域にある場合に、前記制動力付与手段は前記所定時間の間、前記自車両を減速させる制御を優先的に実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両安定化装置。
  5. 前記車両安定化制御用センサが、少なくともヨーレートセンサ及び横方向加速度センサを含むことを特徴とする請求項1〜4に記載の車両安定化装置。
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