JP6160545B2 - 過電流保護回路 - Google Patents

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Description

本発明は、主スイッチング素子に流れる電流が過電流検出閾値を超えたときに電流を制限する過電流保護回路に関する。
例えばLDMOS(Laterally Diffused Metal Oxide Semiconductor)などの出力トランジスタ(主スイッチング素子)の負荷が短絡した状態で、その出力トランジスタにオン駆動するための駆動信号が与えられると、出力トランジスタに絶対最大定格を超える過大な電流が流れる。そこで、出力トランジスタに対しゲート同士が接続され、出力トランジスタに流れる電流Imに応じた検出電流Isを流す検出用トランジスタ(センス用スイッチング素子)と、出力トランジスタのゲートを駆動するゲート駆動回路から出力トランジスタのゲートに至る電流経路から検出電流Isに応じた駆動制限電流を引き抜く駆動制限回路とを備えた過電流保護回路が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
このような過電流保護回路によれば、負荷などの短絡時、次のように出力トランジスタに流れる電流が制限される。すなわち、負荷が短絡した状態で出力トランジスタにオン駆動信号が与えられると電流Imが急速に増加する。そして、検出電流Isが電流Imの過電流検出閾値に対応した値にまで増加すると、出力トランジスタのゲートに至る電流経路から引き抜かれる駆動制限電流によって、ゲート容量の充電が妨げられ、出力トランジスタのゲート・ソース間電圧ひいては電流Imが制限される。
特開2012−060437号公報
上述したような従来の過電流保護回路では、駆動制限回路として、例えばバイポーラトランジスタからなるカレントミラー回路が用いられている。そのため、従来の過電流保護回路には、次のような問題があった。すなわち、この場合、上記過電流検出閾値は、カレントミラー回路を構成するトランジスタのうち検出電流Isが流れる経路に設けられたトランジスタの順方向電圧Vfに応じて変化する。そのため、従来の過電流保護回路では、順方向電圧Vfが有する温度特性によって過電流検出閾値が変動する(ばらつく)問題があった。過電流検出閾値が電流Imの制限開始を遅らせる方向にばらつくと、出力トランジスタに過大な電流が流れてしまい、最悪の場合には熱破壊するおそれがある。一方、過電流検出閾値が電流Imの制限開始を早める方向にばらつくと、出力トランジスタに正常な範囲の電流Imが流れている際に、その電流Imを制限してしまうおそれがある。
また、従来の過電流保護回路では、出力トランジスタの主端子間の電圧が順方向電圧Vfに達するまでの期間には、カレントミラー回路が動作せず、駆動制限電流の引き抜き(電流Imの制限)が行われない。つまり、従来の過電流保護回路には、電流Imの制限動作が実行されない不感帯が存在していた。このような不感帯が存在すると、過電流検出閾値を高く設定せざるを得ず、短絡故障が発生したときにおける電流Imの変化率(スルーレート)次第では、電流Imの制限動作が間に合わず、出力トランジスタが破壊に至る懸念があった。なお、このような不感帯は、出力トランジスタのオン抵抗が小さいほど、つまり、そのサイズが大きいほど生じ易い。
このような事情から、従来の過電流保護回路を用いる場合、出力トランジスタのドレイン電流の絶対最大定格を所望する仕様よりも大幅に高く設計する(大幅にマージンをとった設計を行う)といった対策を行い、上記各問題の発生を回避していた。しかし、その結果、出力トランジスタのチップ面積、ひいては回路全体の面積が大きくなるという問題が生じていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、過電流検出閾値の温度による変動を抑制することができる過電流保護回路を提供することにある。
請求項1に記載の手段は、主スイッチング素子に流れる電流が過電流検出閾値を超えたときに、その電流を制限する過電流保護回路である。過電流保護回路は、センス用スイッチング素子、シャント抵抗、電圧フォロア回路、電流生成用抵抗および電流引き抜き回路を備えている。センス用スイッチング素子は、主スイッチング素子に流れる電流に比例した検出電流を流すように構成されている。シャント抵抗は、検出電流に応じた電圧が端子に生じるように設けられている。電圧フォロア回路は、シャント抵抗の端子電圧を入力するもので、その出力電圧は、電流生成用抵抗に印加される。電流引き抜き回路は、主スイッチング素子のゲートを駆動するゲート駆動回路から主スイッチング素子のゲートへと至る電流経路から、電流生成用抵抗に流れる電流に応じた制御電流を引き抜く。
このような構成によれば、主スイッチング素子またはそれが接続される回路などにおいて短絡故障などが生じ、主スイッチング素子に過電流が流れ得る状態になると、次のような動作によって、主スイッチング素子に流れる電流が制限される。すなわち、主スイッチング素子に流れる電流が増加すると、それと同様にセンス用スイッチング素子に流れる電流、ひいてはシャント抵抗の端子電圧も増加する。このように増加したシャント抵抗の端子電圧は、電圧フォロア回路を介して電流生成用抵抗に印加される。そうすると、電流生成用抵抗には、主スイッチング素子に流れる電流と同様に変化する電流が流れる。そして、電流引き抜き回路によって、ゲート駆動回路から主スイッチング素子のゲートへと至る電流経路から電流生成用抵抗に流れる電流に応じた制御電流が引き抜かれる。これにより、主スイッチング素子のゲートに供給される電流が、上記制御電流の分だけ減少する。その結果、主スイッチング素子のゲート容量の充電が妨げられ、主トランジスタに流れる電流が制限される。
この場合、主スイッチング素子に流れる電流に比例した検出電流がシャント抵抗により電圧に変換された上で電圧フォロア回路に入力され、その電圧フォロア回路の出力電圧および電流生成用抵抗によって定まる制御電流が電流引き抜き回路によってゲートへの電流経路から引き抜かれるといった構成になっている。そのため、過電流検出閾値の温度特性は、電圧フォロア回路の温度特性に大きく依存する。しかし、電圧フォロア回路は、その入力から出力に至る経路に、PNP形バイポーラトランジスタのベース・エミッタ間とNPN形バイポーラトランジスタのベース・エミッタ間とが介在する構成、または、Pチャネル型MOSトランジスタのゲート・ソース間とNチャネル型MOSトランジスタのゲート・ソース間とが介在する構成となっている。
つまり、電圧フォロア回路は、入力された電圧からバイポーラトランジスタの順方向電圧だけ上昇させるとともに順方向電圧だけ低下させた電圧を出力する構成、または、入力された電圧からMOSトランジスタの閾値電圧だけ上昇させるとともに閾値電圧だけ低下させた電圧を出力する構成となっている。このような構成によれば、電圧フォロア回路の温度特性、つまり出力電圧の温度による変動は、極めて小さいものとなる。
従って、本手段の構成では、過電流検出閾値が、バイポーラトランジスタの順方向電圧やMOSトランジスタの閾値電圧などが有する温度特性によって変動することが抑制される。さらに、本手段の構成によれば、主スイッチング素子の主端子間の電圧に関係なく、電流引き抜き回路が動作できる構成となっている。従って、本手段の構成によれば、従来の過電流保護回路のように電流の制限動作が実行されない不感帯は存在しない。このようなことから、本手段によれば、主スイッチング素子について大幅にマージンをとった設計を行う必要がなくなる。そのため、適切なサイズ設計を実現することができ、主スイッチング素子のチップ面積ひいては回路全体の面積がむやみに大きくなることを抑制できる。
バイポーラトランジスタの順方向電圧は、NPN形とPNP形とでは微妙に異なる温度特性を有する。また、MOSトランジスタの閾値電圧は、Nチャネル型とPチャネル型とでは微妙に異なる温度特性を有する。そのため、請求項1に記載の手段では、上記微妙な特性の差異により、過電流検出閾値が僅かに変動する可能性がある。このような過電流検出閾値の僅かな変動をも抑えるためには、請求項2に記載の手段を採用するとよい。
請求項2に記載の手段では、電圧フォロア回路は、次のような構成となっている。すなわち、電圧フォロア回路の入力から出力に至る経路に介在する各トランジスタがバイポーラトランジスタである場合、その経路には、さらに、NPN形バイポーラトランジスタのエミッタ・ベース間とPNP形バイポーラトランジスタのエミッタ・ベース間とが介在する。また、電圧フォロア回路の入力から出力に至る経路に介在する各トランジスタがMOSトランジスタである場合、その経路には、さらに、Nチャネル型MOSトランジスタのソース・ゲート間とPチャネル型MOSトランジスタのソース・ゲート間とが介在する。
つまり、電圧フォロア回路は、入力された電圧からNPN形およびPNP形バイポーラトランジスタの各順方向電圧だけ上昇させるとともにNPN形およびPNP形バイポーラトランジスタの各順方向電圧だけ低下させた電圧を出力する構成、または、入力された電圧からNチャネル型およびPチャネル型MOSトランジスタの各閾値電圧だけ上昇させるとともにNチャネル型およびPチャネル型MOSトランジスタの各閾値電圧だけ低下させた電圧を出力する構成となっている。このような構成によれば、NPN形およびPNP形における順方向電圧の温度特性の相違またはNチャネル型およびPチャネル型における閾値電圧の温度特性の相違により生じる過電圧検出閾値の僅かな変動をも抑えることができる。
第1の実施形態を示すもので、過電流保護回路を備えた負荷駆動装置の構成図 第2の実施形態を示す図1相当図 第3の実施形態を示す図1相当図 第4の実施形態を示す図1相当図 第5の実施形態を示す図1相当図 第6の実施形態を示す図1相当図 第7の実施形態を示す図1相当図
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1を参照して説明する。
図1に示す過電流保護回路1は、例えば車載用の半導体集積回路装置として構成されている。過電流保護回路1は、Nチャネル型のLDMOSであるトランジスタ2(主スイッチング素子に相当)のドレイン・ソース間に流れる電流Imが過電流検出閾値Ithを超えたときに電流Imを制限し、トランジスタ2を過電流から保護する。なお、本実施形態では、電流Imの定常値は2Aであり、過電流検出閾値Ithは4Aとなっている。
トランジスタ2は、端子Poおよび電源供給端子(図示略)の間に接続される負荷(図示略)を駆動するもので、そのドレインは端子Poに接続され、そのソースはグランドに接続されている。つまり、トランジスタ2は、ロウサイド駆動の構成の負荷駆動装置の出力トランジスタである。トランジスタ2のゲートは、プルダウン用の抵抗R1を介してグランドに接続されるとともに、ゲート制御線3(主スイッチング素子のゲートへと至る電流経路に相当)に接続されている。
過電流保護回路1は、トランジスタ4、シャント抵抗R2、電圧フォロア回路5、電流生成用抵抗R3および電流引き抜き回路6を備えている。Nチャネル型のLDMOSであるトランジスタ4(センス用スイッチング素子に相当)は、トランジスタ2に流れる電流Imに比例した検出電流Isを流すように設けられている。すなわち、トランジスタ2、4は、各ゲートおよび各ドレインが、それぞれ共通接続されている。本実施形態では、トランジスタ2、4のサイズ比は、例えば「2000:1」となっている。従って、検出電流Isの定常値は、1mAとなる。トランジスタ2、4は、いずれもゲート駆動回路7によって駆動される。
ゲート駆動回路7は、電源線8から与えられる電源電圧Vcc(例えば5V)の供給を受けて動作する。ゲート駆動回路7は、外部からオン指令が与えられると、ゲート制御線3に対して例えば1mAの定電流を出力してトランジスタ2、4のゲートを定電流駆動する。また、ゲート駆動回路7は、外部からオフ指令が与えられると、上記定電流の出力を停止する。なお、トランジスタ2は、500μAの電流がゲートに供給されることにより、正常にオンするような構成となっている。
シャント抵抗R2は、検出電流Isに応じた電圧が端子に生じるように設けられたものであり、トランジスタ4のソースおよびグランドの間に接続されている。トランジスタ4およびシャント抵抗R2の相互接続ノードN1の電圧V1は、電圧フォロア回路5に入力されている。
電圧フォロア回路5は、電流源9およびトランジスタT1〜T4を備えている。電流源9は、電源線8から与えられる電源電圧Vccの供給を受けて動作するもので、定電流Iaを出力する。電流源9の出力端子には、NPN形バイポーラトランジスタであるトランジスタT1のコレクタが接続されている。トランジスタT1は、いわゆるダイオード接続の形態となっており、そのコレクタおよびベースが共通接続されている。トランジスタT1のエミッタは、PNP形バイポーラトランジスタであるトランジスタT2のエミッタに接続されている。トランジスタT2のコレクタはグランドに接続され、そのベースはノードN1に接続されている。
電流源9の出力端子は、NPN形バイポーラトランジスタであるトランジスタT3のベースにも接続されている。トランジスタT3のコレクタは、電流引き抜き回路6に接続されている。トランジスタT3のエミッタは、PNP形バイポーラトランジスタT4のエミッタに接続されている。トランジスタT4は、ダイオード接続の形態となっており、そのベースおよびコレクタが共通接続されている。トランジスタT4のコレクタ(ベース)は、電圧フォロア回路5の出力ノードN2に接続されている。
このような構成により、電圧フォロア回路5の出力電圧V2は、トランジスタT1〜T4がオンされている期間、下記(1)式に示すように、電圧フォロア回路5の入力電圧V1とほぼ等しい電圧値となる。ただし、トランジスタT1〜T4の順方向電圧をVfとしている。
V2=V1+2×Vf−2×Vf …(1)
電流生成用抵抗R3は、電圧フォロア回路5の出力電圧V2が印加されるように設けられている。すなわち、電流生成用抵抗R3は、電圧フォロア回路5の出力ノードN2(トランジスタT4のコレクタ)およびグランドの間に接続されている。このような構成により、電流生成用抵抗R3には、電圧V2(≒電圧V1)に応じた電流Ir3が流れる。
電流引き抜き回路6は、ゲート制御線3から、電流生成用抵抗R3に流れる電流Ir3に応じた制御電流Iconを引き抜くものであり、トランジスタM1〜M4を備えている。Pチャネル型MOSトランジスタであるトランジスタM1、M2は、入力側のカレントミラー回路10を構成している。すなわち、トランジスタM1、M2は、各ソースおよび各ゲートが、それぞれ共通接続されている。
トランジスタM1、M2の共通のソースは、電源線8に接続されている。トランジスタM1のゲートおよびドレインは、共通接続されるとともに、電圧フォロア回路5のトランジスタT3のコレクタに接続されている。トランジスタM2のドレインは、トランジスタM3のドレインに接続されている。
NチャネルMOSトランジスタであるトランジスタM3、M4は、出力側のカレントミラー回路11を構成している。すなわち、トランジスタM3、M4は、各ゲートおよび各ソースが、それぞれ共通接続されている。トランジスタM3、M4の共通のソースは、グランドに接続されている。トランジスタM3のゲートおよびドレインは、共通接続されている。トランジスタM4のドレインは、ゲート制御線3に接続されている。
このような構成の電流引き抜き回路6によれば、カレントミラー回路10の入力電流(トランジスタM1に流れる電流)は、電流生成用抵抗R3に流れる電流Ir3となる。そして、カレントミラー回路11の出力電流(トランジスタM4に流れる電流)、つまり制御電流Iconは、電流Ir3に応じて定まる電流となる。
なお、本実施形態では、抵抗R2、R3の抵抗値(抵抗比)およびトランジスタM1〜M4のサイズ(サイズ比)は、「検出電流Isが1mAのとき(定常時)に制御電流Iconが500μAとなる」という条件、言い換えれば「検出電流Isが2mA(過電流時)に制御電流Iconが1mAとなる」という条件を満たすように設定されている。この場合、抵抗比およびサイズ比のうちいずれか一方を揃えた上で上記条件を満たすように他方を設定してもよいし、上記条件を満たすように抵抗比およびサイズの双方を設定してもよい。
次に、過電流保護回路1の定常時の動作について説明する。
電源電圧VccがトランジスタT1、T2の各順方向電圧を加算した電圧値(=2×Vf)を超えると、電流源9が定電流Iaの出力動作を開始する。これにより、トランジスタT1〜T4およびトランジスタM1〜M4がオンする。一方、ゲート駆動回路7は、オン指令が与えられると、ゲート制御線3に対して1mAの定電流を出力してトランジスタ2、4をオン駆動する。
このとき、トランジスタ2に流れる電流Imが定常値である2A以下であれば、トランジスタ4に流れる検出電流Isが1mA以下となる。そのため、電流引き抜き回路6によってゲート制御線3から引き抜かれる制御電流Iconが500μA以下となる。従って、トランジスタ2のゲートに500μA以上の電流が供給されるため、トランジスタ2が正常にオン駆動される。
次に、過電流保護回路1の過電流時の動作について説明する。
トランジスタ2に流れる電流Imが4Aに達すると、トランジスタ4に流れる検出電流Isが2mAとなる。そのため、電流引き抜き回路6によってゲート制御線3から引き抜かれる制御電流Iconが1mAとなる。つまり、ゲート駆動回路7から出力される電流の全てが電流引き抜き回路6によってグランドへと引き抜かれる。そのため、トランジスタ2のゲートに電流が供給されなくなり、ゲート容量の充電が行われなくなる。その結果、トランジスタ2のゲート・ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vtを下回ってトランジスタ2がオフされる。これにより、トランジスタ2の電流Imは、ゼロになる。
このように、本実施形態の過電流保護回路1によれば、トランジスタ2またはトランジスタ2により駆動される負荷において短絡故障などが生じ、トランジスタ2に過電流が流れ得る状態になっても、上述した過電流保護動作によりトランジスタ2に流れる電流Imが制限される。この場合、電流Imに比例した検出電流Isがシャント抵抗R2により電圧V1に変換されて電圧フォロア回路5に入力され、その電圧フォロア回路5の出力電圧V2および電流生成用抵抗R3によって定まる制御電流Iconが電流引き抜き回路6によってゲート制御線3から引き抜かれるといった構成になっている。そのため、過電流保護回路1における過電流検出閾値Ithの温度特性は、電圧フォロア回路5の温度特性に大きく依存する。
しかし、電圧フォロア回路5は、入力電圧V1から「2×Vf」だけ上昇させるとともに「2×Vf」だけ低下させた出力電圧V2を出力する構成となっている。このような構成によれば、電圧フォロア回路5を構成するトランジスタT1〜T4の順方向電圧Vfが温度に応じて変動しても、それらの変動分がキャンセルされるため、出力される電圧V2、ひいては制御電流Iconの温度による変動は極めて小さいものとなる。従って、本実施形態の構成では、過電流検出閾値Ith、つまり電流Imの制限動作が行われる電流値が、温度によって変動することが抑制される。
さらに、過電流保護回路1では、トランジスタ2のドレイン・ソース間電圧に関係なく、電圧フォロア回路5および電流引き抜き回路6が動作する構成となっている。従って、本実施形態の過電流保護回路1には、従来の過電流保護回路のような電流Imの制限動作が実行されない不感帯が存在しない。このようなことから、本実施形態によれば、トランジスタ2について大幅にマージンをとった設計を行う必要がなくなり、適切なサイズ設計を実現することができる。そのため、トランジスタ2のチップ面積、ひいては負荷駆動装置全体としての回路面積がむやみに大きくなることを抑制することができる。また、不感帯が存在しないことから、過電流検出閾値Ithの設定に関する自由度が高まるという効果も得られる。
また、バイポーラトランジスタの順方向電圧は、NPN形とPNP形とでは微妙に異なる温度特性を有する。しかし、本実施形態の電圧フォロア回路5は、入力された電圧V1からNPN形およびPNP形バイポーラトランジスタ(T1、T2)の各順方向電圧だけ上昇させるとともにNPN形およびPNP形バイポーラトランジスタ(T3、T4)の各順方向電圧だけ低下させた電圧V2を出力する構成となっている。そのため、本実施形態によれば、NPN形およびPNP形における順方向電圧の温度特性の相違により生じる過電流検出閾値Ithの僅かな変動をも抑えることができる。
本実施形態の過電流保護回路1は、アンプおよびコンパレータを用いた構成ではない。アンプおよびコンパレータを用いた構成の場合、その制御性が難しくなる問題が生じる可能性があるが、本実施形態では、そのような問題が生じることはなく、また、アンプおよびコンパレータを用いた構成に比べ、回路規模を小さくすることができるというメリットもある。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、本実施形態の過電流保護回路21は、第1の実施形態の過電流保護回路1に対し、電圧フォロア回路5に代えて電圧フォロア回路22を備えている点が異なる。電圧フォロア回路22は、電圧フォロア回路5から、トランジスタT1、T4を省いた構成となっている。
この場合、トランジスタT2のエミッタは、電流源9の出力端子に接続されるとともにトランジスタT3のベースに接続されている。そして、トランジスタT3のエミッタは、電圧フォロア回路22の出力ノードとなり、電流生成用抵抗R3を介してグランドに接続されている。
このような構成によれば、電圧フォロア回路22の出力電圧V2は、トランジスタT2、T3がオンされている期間、下記(2)式に示すように、電圧フォロア回路22の入力電圧V1とほぼ等しい電圧値となる。
V2=V1+Vf−Vf …(2)
このような本実施形態の過電流保護回路21によっても、第1の実施形態の過電流保護回路1と同様の過電流保護動作を実現することができる。ただし、この場合、電圧フォロア回路22は、入力電圧V1からPNP形の順方向電圧だけ上昇させるとともにNPN形の順方向電圧だけ低下させた出力電圧V2を出力する構成となっている。従って、本実施形態では、NPN形およびPNP形における順方向電圧の温度特性の相違により、過電圧検出閾値Ithが僅かに変動することになる。
しかし、本実施形態では、電源電圧VccがトランジスタT2の順方向電圧を超えると、定電流Iaの出力動作、つまり電圧フォロア回路22および電流引き抜き回路6の動作が開始されるため、第1の実施形態に比べ、過電流保護回路21の最低動作電圧が低くなるというメリットがある。従って、過電流検出について非常に高い精度が要求される用途であれば第1の実施形態の構成を採用すればよいし、そこまでの精度が要求されない用途であれば本実施形態の構成を採用するとよい。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、本実施形態の過電流保護回路31は、第1の実施形態の過電流保護回路1に対し、帰還抵抗R31が追加されている点が異なる。帰還抵抗R31は、ゲート制御線3に直列に介在するように設けられている。この場合、ゲート駆動回路7は、帰還抵抗R31およびゲート制御線3を介してトランジスタ2のゲートを定電流駆動するとともに、ゲート制御線32を介してトランジスタ4のゲートを定電流駆動する。つまり、帰還抵抗R31は、ゲート駆動回路7からトランジスタ2のゲートへと至る電流経路であり且つトランジスタ4のゲートへと至る電流経路とは異なる電流経路に介在するように設けられている。
シャント抵抗R2の抵抗値Rsenおよび帰還抵抗R31の抵抗値Rfbは、下記(3)式を満たすような値に設定されている。ただし、電流Imが過電流検出閾値Ith(=4A)に一致したときの検出電流Isおよび制御電流Iconの各電流値をそれぞれIsdc(=2mA)、Icondc(=1mA)としている。
Isdc×Rsen=Icondc×Rfb …(3)
さて、上記各実施形態の構成では、トランジスタ2のソース電圧が0Vであるものの、トランジスタ4のソース電圧は、0Vより「検出電流Is×抵抗値Rsen」だけ上昇した電圧値となっていた。つまり、上記各実施形態の構成では、トランジスタ2、4は、各ゲート電圧は等しいものの各ソース電圧が異なるため、ゲート・ソース間電圧Vgsが異なっていた。このように、トランジスタ2、4のゲート・ソース間電圧Vgsが異なると、電流Imおよび検出電流Isの電流比が所望する値(2000:1)にならず、電流検出の精度が低下する(検出電流Isが電流Imに比例した電流とならない)。
これに対し、本実施形態の構成では、帰還抵抗R31を追加したことにより、トランジスタ2のゲート電圧が、トランジスタ4のゲート電圧よりも「制御電流Icon×抵抗値Rfb」だけ低下した電圧値となる。一方、トランジスタ2、4の各ソース電圧の関係は、上記各実施形態と同様である。そして、シャント抵抗R2の抵抗値Rfbおよび帰還抵抗R31の抵抗値Rfbは、上記(3)式を満たすように設定されている。
そのため、本実施形態では、電流Imが過電流検出閾値Ithに一致したとき、トランジスタ4のソース電圧がトランジスタ2のソース電圧よりも高くなる分(=Isdc×Rsen)と、トランジスタ2のゲート電圧がトランジスタ4のゲート電圧よりも低くなる分(=Icondc×Rfb)とが等しくなる。そのため、電流Imが過電流検出閾値Ithに一致したとき、トランジスタ2、4の各ゲート・ソース間電圧Vgsが等しい値となる。従って、本実施形態によれば、過電流時における電流Imおよび検出電流Isの電流比の精度が向上するため、過電流の検出精度が向上するという効果が得られる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、本実施形態の過電流保護回路41は、第1の実施形態の過電流保護回路1に対し、電流引き抜き回路6に代えて電流引き抜き回路42を備えている点が異なる。電流引き抜き回路42は、電流引き抜き回路6において用いられているMOSトランジスタをバイポーラトランジスタに置き換えた構成となっている。
この場合、PNP形バイポーラトランジスタであるトランジスタT41、T42により、入力側のカレントミラー回路43が構成されている。また、NPN形バイポーラトランジスタであるトランジスタT43、T44により、出力側のカレントミラー回路44が構成されている。
このような構成の電流引き抜き回路42によっても、電流引き抜き回路6と同様、電流生成用抵抗R3に流れる電流Ir3に応じて定まる制御電流Iconをゲート制御線3から引き抜くことができる。従って、本実施形態の過電流保護回路41によっても、第1の実施形態の過電流保護回路1と同様の過電流保護動作を実現することができる。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について、図5を参照して説明する。
図5に示すように、本実施形態の過電流保護回路51は、第1の実施形態の過電流保護回路1に対し、電圧フォロア回路5に代えて電圧フォロア回路52を備えている点が異なる。電圧フォロア回路52は、電圧フォロア回路5において用いられているバイポーラトランジスタをMOSトランジスタに置き換えた構成となっている。
この場合、電流源9の出力端子には、Nチャネル型MOSトランジスタであるトランジスタM51のドレインが接続されている。トランジスタM51は、ダイオード接続の形態となっており、そのドレインおよびゲートが共通接続されている。トランジスタM51のソースは、Pチャネル型MOSトランジスタであるトランジスタM52のソースに接続されている。トランジスタM52のドレインはグランドに接続され、そのゲートはノードN1に接続されている。
電流源9の出力端子は、Nチャネル型MOSトランジスタであるトランジスタM53のゲートにも接続されている。トランジスタM53のドレインは、電流引き抜き回路6に接続されている。トランジスタM53のソースは、Pチャネル型MOSトランジスタM54のソースに接続されている。トランジスタM54は、ダイオード接続の形態となっており、そのゲートおよびドレインが共通接続されている。トランジスタM54のドレイン(ゲート)は、電圧フォロア回路52の出力ノードN2に接続されている。
このような構成により、電圧フォロア回路52の出力電圧V2は、トランジスタM51〜M54がオンされている期間、下記(4)式に示すように、電圧フォロア回路52の入力電圧V1とほぼ等しい値となる。ただし、トランジスタM51〜M54の閾値電圧をVtとしている。
V2=V1+2×Vt−2×Vt …(4)
従って、本実施形態の過電流保護回路51によっても、第1の実施形態の過電流保護回路1と同様の過電流保護動作を実現することができる。ただし、MOSトランジスタの閾値電圧Vtは、ドレイン・ソース間に流れる電流による変化の幅が大きい。そのため、上記構成では、過電流検出に関する精度が低下する可能性がある。そこで、本実施形態では、電流Imが過電流検出閾値Ithに一致するとき、トランジスタM51、M52に流れる電流Iαと、トランジスタM53、M54に流れる電流Iβとが等しくなるように、電流Iaの電流値を設定している。このようにすれば、電流Imが過電流検出閾値Ithに一致するとき、トランジスタM51〜M54の各閾値電圧Vtがほぼ同一の値になるため、過電流検出に関する精度を良好に維持することができる。
(第6の実施形態)
以下、本発明の第6の実施形態について、図6を参照して説明する。
上記各実施形態では、本発明の過電流保護回路を主スイッチング素子のゲートを定電流駆動する構成に適用した例を説明したが、これに限らずともよく、本発明の過電流保護回路は、主スイッチング素子のゲートを定電圧駆動する構成にも適用可能である。例えば、図2に示した過電流保護回路21を主スイッチング素子のゲートを定電圧駆動する構成に適用すると、図6に示すような構成となる。
図6に示すように、ゲート駆動回路61は、制御信号生成部62およびインバータ63から構成されている。制御信号生成部62は、電源電圧Vccの供給を受けて動作するもので、外部から与えられる指令に従い、トランジスタ2をオン駆動またはオフ駆動するための制御信号を生成する。インバータ63は、例えばCMOSの構成であり、制御信号生成部62から与えられる制御信号を反転した論理を持つ一定の駆動電圧(オン駆動電圧、オフ駆動電圧)を出力する。インバータ63の出力端子は、ゲート制御線64(主スイッチング素子のゲートへと至る電流経路に相当)を介してトランジスタ2、4のゲートに接続されている。
この場合、電流引き抜き回路6は、ゲート制御線64からグランドへと制御電流Iconを引き抜くようになっている。また、本実施形態では、電流Imが過電流検出閾値Ithに一致したとき(過電流時)における制御電流Iconの電流値Icondcは、インバータ63のハイサイド側を構成するPチャネル型MOSトランジスタ(図示略)の電流能力よりも高い値となるように設定されている。
このような構成によれば、電流Imが過電流検出閾値Ithに一致したとき、電流引き抜き回路6は、インバータ63のPチャネル型MOSトランジスタの電流能力を超える制御電流Iconをゲート制御線64からグランドへと引き抜く。これにより、ゲート駆動回路61からトランジスタ2のゲートにオン駆動電圧が供給されなくなり、ゲート容量の充電が行われなくなる。その結果、トランジスタ2のゲート・ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vtを下回ってトランジスタ2がオフされ、電流Imがゼロになる。従って、本実施形態の構成によっても、上記各実施形態と同様の過電流保護動作を実現することができる。
(第7の実施形態)
以下、本発明の第7の実施形態について、図7を参照して説明する。
上記各実施形態では、本発明の過電流保護回路の保護対象としては、ロウサイド駆動の構成における出力トランジスタであるトランジスタ2に限らずともよく、ハイサイド駆動の構成における出力トランジスタであってもよい。その場合、例えば、図7に示すような構成となる。図7に示す過電流保護回路71は、第1の実施形態の過電流保護回路1と同等の機能を有するもので、Pチャネル型LDMOSであるトランジスタ72(主スイッチング素子に相当)を過電流から保護する。
トランジスタ72は、端子Poおよびグランドの間に接続される負荷(図示略)を駆動するもので、そのソースはバッテリ電圧VB(例えば12V)が与えられる電源線73に接続され、そのドレインは端子Poに接続されている。つまり、トランジスタ72は、ハイサイド駆動の構成の負荷駆動装置の出力トランジスタである。トランジスタ72のゲートは、プルアップ用の抵抗R71を介して電源線73に接続されるとともに、ゲート制御線74(主スイッチング素子のゲートへと至る電流経路に相当)に接続されている。
過電流保護回路71は、トランジスタ75、シャント抵抗R72、電圧フォロア回路76、電流生成用抵抗R73および電流引き抜き回路77を備えている。Pチャネル型LDMOSであるトランジスタ75(センス用スイッチング素子に相当)は、トランジスタ72に流れる電流Imに比例した検出電流Isを流すように設けられている。トランジスタ72、75のサイズ比は、トランジスタ2、4のサイズ比と同様である。トランジスタ72、75は、いずれもゲート駆動回路78によって駆動される。
ゲート駆動回路78は、電源線8から与えられる電源電圧Vccおよび電源線73から与えられるバッテリ電圧VBの供給を受けて動作する。ゲート駆動回路78は、外部からオン指令が与えられると、ゲート制御線74から例えば1mAの定電流を入力することでゲート容量の充電を行い、トランジスタ72、75のゲートを定電流駆動する。また、ゲート駆動回路78は、外部からオフ指令が与えられると、上記定電流の入力を停止する。
シャント抵抗R72は、検出電流Isに応じた電圧が端子に生じるように設けられたものであり、トランジスタ75のソースおよび電源線73の間に接続されている。トランジスタ75およびシャント抵抗R72の相互接続ノードN71の電圧V1は、電圧フォロア回路76に入力されている。
電圧フォロア回路76は、電流源79およびトランジスタT71〜T74を備えている。電流源79は、電源線73側の端子からグランド側の端子に向けて定電流Iaを出力する。電流源79の電源線73側の端子には、PNP形バイポーラトランジスタであるトランジスタT71のコレクタが接続されている。トランジスタT71は、ダイオード接続の形態となっている。トランジスタT71のエミッタは、PNP形バイポーラトランジスタであるトランジスタT72のエミッタに接続されている。トランジスタT72のコレクタは電源線73に接続され、そのベースはノードN71に接続されている。
電流源79の電源線73側の端子には、PNP形バイポーラトランジスタであるトランジスタT73のベースも接続されている。トランジスタT73のコレクタは、電流引き抜き回路77に接続されている。トランジスタT73のエミッタは、NPN形バイポーラトランジスタT74のエミッタに接続されている。トランジスタT74は、ダイオード接続の形態となっている。トランジスタT74のコレクタ(ベース)は、電圧フォロア回路76の出力ノードN72に接続されている。
このような構成により、電圧フォロア回路76の出力電圧V2は、トランジスタT71〜T74がオンされている期間、電圧フォロア回路5と同様に、入力電圧V1とほぼ等しい電圧値となる(前述した(1)式参照)。
電流生成用抵抗R73は、電圧フォロア回路76の出力電圧V2が印加されるように設けられている。すなわち、電流生成用抵抗R73は、電源線73および電圧フォロア回路76の出力ノードN2の間に接続されている。このような構成により、電流生成用抵抗R73には、電圧V2(≒電圧V1)に応じた電流Ir73が流れる。
電流引き抜き回路77は、ゲート制御線74に対し、電流生成用抵抗R73に流れる電流Ir73に応じた制御電流Iconを出力する、言い換えると、ゲート制御線74から、マイナスの制御電流(−Icon)を引き抜くものであり、トランジスタM71〜M74を備えている。Nチャネル型MOSトランジスタであるトランジスタM71、M72は、入力側のカレントミラー回路80を構成している。
トランジスタM71、M72の共通のソースは、グランドに接続されている。トランジスタM1のゲートおよびドレインは共通接続されるとともに、電圧フォロア回路76のトランジスタT73のコレクタに接続されている。トランジスタM72のドレインは、トランジスタM73のドレインに接続されている。
Pチャネル型MOSトランジスタであるトランジスタM73、M74は、出力側のカレントミラー回路81を構成している。トランジスタM73、M74の共通のソースは、電源線73に接続されている。トランジスタM3のゲートおよびドレインは、共通接続されている。トランジスタM74のドレインは、ゲート制御線74に接続されている。
なお、抵抗R72、R73の抵抗値(抵抗比)およびトランジスタM71〜M74のサイズ(サイズ比)は、第1の実施形態における抵抗R2、R3の抵抗値(抵抗比)およびトランジスタM1〜M4のサイズ(サイズ比)と同様の条件を満たすように設定されている。
このような構成によれば、電流Imが過電流検出閾値Ithに一致したとき、電流引き抜き回路77から出力される制御電流Iconが1mAとなる。これにより、トランジスタ72のゲート容量の充電が行われなくなる。その結果、トランジスタ72のゲート・ソース間電圧Vgsが閾値電圧Vtを下回ってトランジスタ72がオフされ、電流Imがゼロになる。従って、本実施形態の構成によっても、第1の実施形態と同様の過電流保護動作を実現することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
第5の実施形態の電圧フォロア回路52についても、第2の実施形態の電圧フォロア回路22と同様に、トランジスタM51、M54を省く変形が可能である。その場合、トランジスタM52のソースを電流源9の出力端子に接続するとともにトランジスタM53のゲートに接続し、トランジスタM53のソースを出力ノードとすればよい。また、第7の実施形態の電圧フォロア回路76についても、第2の実施形態の電圧フォロア回路22と同様に、トランジスタT71、T74を省く変形が可能である。その場合、トランジスタT72のエミッタを電流源79の端子に接続するとともにトランジスタT73のベースに接続し、トランジスタT73のエミッタを出力ノードとすればよい。このような構成によっても、第2の実施形態と同様の作用および効果が得られる。
第7の実施形態の電圧フォロア回路76についても、第5の実施形態の電圧フォロア回路52と同様に、バイポーラトランジスタをMOSトランジスタに置き換える変形が可能である。
電流引き抜き回路としては、図1、図4、図7などに示した構成(電流引き抜き回路6、42、77)に限らずともよく、主スッチング素子のゲートへと至る電流経路から電流生成用抵抗に流れる電流に応じた制御電流を引き抜く構成であればよく、その具体的な構成は適宜変更可能である。
本発明の過電流保護回路による保護の対象となる主スイッチング素子としては、ゲートを有するスイッチング素子であればよく、MOSトランジスタに限らずともよく、例えばIGBTでもよい。
図面中、1、21、31、41、51、71は過電流保護回路、2、72はトランジスタ(主スイッチング素子)、4、75はトランジスタ(センス用スイッチング素子)、5、22、52、76は電圧フォロア回路、6、42、77は電流引き抜き回路、7、61、78はゲート駆動回路、R2、R72はシャント抵抗、R3、R73は電流生成用抵抗、R31は帰還抵抗、T1、T3、T72、T74はNPN形バイポーラトランジスタ、T2、T4、T71、T73はPNP形バイポーラトランジスタ、M51、M53はNチャネル型MOSトランジスタ、M52、M54はPチャネル型MOSトランジスタを示す。

Claims (2)

  1. 主スイッチング素子(2)に流れる電流が過電流検出閾値を超えたときに電流を制限する過電流保護回路(1、21、31、41、51、71)であって、
    前記主スイッチング素子に流れる電流に比例した検出電流を流すように構成されたセンス用スイッチング素子(4)と、
    前記検出電流に応じた電圧が端子に生じるように設けられたシャント抵抗(R2、R72)と、
    前記シャント抵抗の端子電圧を入力するものであり、その入力から出力に至る経路に、PNP形バイポーラトランジスタ(T2、T73)のベース・エミッタ間とNPN形バイポーラトランジスタ(T3、T72)のベース・エミッタ間とが介在する構成またはPチャネル型MOSトランジスタ(M52)のゲート・ソース間とNチャネル型MOSトランジスタ(M53)のゲート・ソース間とが介在する構成の電圧フォロア回路(5、22、52、76)と、
    前記電圧フォロア回路の出力電圧が印加される電流生成用抵抗(R3、R73)と、
    前記主スイッチング素子のゲートを駆動するゲート駆動回路(7、78)から前記主スッチング素子のゲートへと至る電流経路から、前記電流生成用抵抗に流れる電流に応じた制御電流を引き抜く電流引き抜き回路(6、42、77)と、
    を備え
    前記ゲート駆動回路は、前記主スイッチング素子および前記センス用スイッチング素子のゲートを定電流駆動する構成であり、
    前記ゲート駆動回路から前記主スイッチング素子のゲートへと至る電流経路であり且つ前記ゲート駆動回路から前記センス用スイッチング素子のゲートへと至る電流経路とは異なる電流経路に介在するように設けられた帰還抵抗(R31)を備え、
    前記主スイッチング素子に流れる電流が前記過電流検出閾値に一致したときの前記検出電流および前記制御電流の各電流値をそれぞれIsdc、Icondcとすると、前記シャント抵抗の抵抗値Rsenおよび前記帰還抵抗の抵抗値Rfbは、次式
    Isdc×Rsen=Icondc×Rfb
    を満たすような値に設定されていることを特徴とする過電流保護回路。
  2. 前記電圧フォロア回路(5、52、76)の入力から出力に至る経路に介在する各トランジスタがバイポーラトランジスタである場合、その経路には、さらに、NPN形バイポーラトランジスタ(T1、T74)のエミッタ・ベース間とPNP形バイポーラトランジスタ(T4、T71)のエミッタ・ベース間とが介在し、
    前記電圧フォロア回路の入力から出力に至る経路に介在する各トランジスタがMOSトランジスタである場合、その経路には、さらに、Nチャネル型MOSトランジスタ(M51)のソース・ゲート間とPチャネル型MOSトランジスタ(M54)のソース・ゲート間とが介在することを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
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