JP6159141B2 - 配線引き込み構造および配線引き込み方法 - Google Patents

配線引き込み構造および配線引き込み方法 Download PDF

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Description

本発明は、配線引き込み構造および配線引き込み方法に関し、特に、屋根上など建物の外部に配された接続線を建物内に引き込むための配線引き込み構造およびその施工方法に関する。
建物の屋根上に、たとえば太陽光発電装置などの設備機器が設置されることがある。このような場合、屋根部材に配された接続線(たとえば電力線)は、通常、屋根部材に設けられた屋根穴部から建物内に引き込まれる。
屋根穴部から建物内への雨水の浸入を防止するために、特開2009−60687号公報(特許文献1)には、ロックナットの締め付けにより、屋根材と屋根下地材間でスペーサパッキンが密着挟持される構造が開示されている。また、たとえば特開2012−257354号公報(特許文献2)には、屋根の傾斜面に設けられた引き込み穴に設置されるカバー部材に、傾斜方向下向きに開口する開口部を有するカバー部が含まれることが開示されている。
また、特開2011−208446号公報(特許文献3)に示されるように、配線挿入用の穴とこの穴を覆うカバー材とが予め設けられた配線瓦も知られている。
特開2009−60687号公報 特開2012−257354号公報 特開2011−208446号公報
上述のように、屋根部材に配された接続線を建物内部に引き込む場合、通常は、屋根部材に屋根穴部が設けられて、その屋根穴部から雨水が浸入するのを防止する措置が施される。しかしながら、たとえばシーリング材のみによる止水では、シーリング材の劣化に伴い、長期にわたり止水性を維持することは困難である。また、カバー材や水切りにより防水性を高めようとすると、構成が複雑となり部品点数も増えてしまう。さらには、部品点数が増えるとカバー材等が目立ち、結果として美観を損ねてしまう場合もある。
また、屋根部材に穴を開けること自体が困難な場合や、たとえば既存住宅に対し、リフォームにより設備機器を屋根上に設置する場合などにおいては、屋根部材に配された接続線を、屋根部材を貫通させて引き込むことが困難なケースも考えられる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、簡易な構成で、長期間にわたり建物内部への漏水を防止することのできる配線引き込み構造および方法を提供することである。
また、建築後の建物に対しても容易に施工することのできる配線引き込み構造および方法を提供することも、他の目的とする。
この発明のある局面に従う配線引き込み構造は、建物の外部に配された接続線を建物内に引き込むための配線引き込み構造であって、天面部材と筒状部材と固定部材とを備える。天面部材は、建物の内部空間の上方を覆う。筒状部材は、天面部材の下方に配置され、接続線を一方端側から受入れて他方端側から内部空間へ送り出す。固定部材は、筒状部材の一方端が建物の外部側に位置し、かつ、他方端より下方側に位置するよう、筒状部材を傾斜させて固定する。
好ましくは、天面部材の端部側の下方には、屋外に面する外装部材が配置されており、一方端は、外装部材よりも外側に位置し、他方端は、外装部材よりも内側に位置している。
好ましくは、接続線は、筒状部材の一方端から挿入される。
この場合、筒状部材には、一方端側の下部に、排水用の孔部が設けられていてもよい。
あるいは、筒状部材には、一方端側の上部に、接続線を挿入するための孔部が設けられていてもよい。
筒状部材の径方向断面は、略円形であることが望ましい。
また、筒状部材は、一方端から他方端まで真直ぐ延びていることが望ましい。
または、筒状部材は、少なくとも一部に可撓部分を有していてもよい。
筒状部材の一方端は、下方を向くように曲げられていてもよい。
好ましくは、筒状部材は、他方端側を閉塞する閉塞部を含む。
また、外装部材の外表面に、筒状部材の一端を覆い、かつ、下方側が開放されたカバー材が配置されていてもよい。
好ましくは、天面部材は、屋根部材を含み、筒状部材は、屋根部材に配された接続線を一方端側から受入れる。
この発明の他の局面に従う配線引き込み構造は、建物の外部に配された接続線を建物内に引き込むための施工方法であって、建物の内部空間の上方を覆う天面部材の下方に筒状部材を配置する工程と、筒状部材の一方端が、建物の外部側に位置し、かつ、他方端より下方側に位置するよう、筒状部材を傾斜させて固定する工程と、筒状部材の一方端側から接続線を挿入し、他方端側から接続線を引き出す工程とを含む。
本発明によれば、筒状部材は建物の外部側が低くなるよう水勾配がつけられるため、簡易な構成で、長期間にわたり建物内部への漏水を防止または低減することができる。
また、屋根部材に配された接続線を建物内に引き込む場合であっても、屋根部材に穴を開けることなく建物の外部側から接続線を引き込むことができるため、建築後の建物に対しても容易に施工することもできる。
本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。 本発明の実施の形態1における筒状部材の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1における配線引き込み方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造の他の例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造のさらに他の例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。 本発明の実施の形態3に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。 本発明の実施の形態4に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。 本発明の実施の形態5に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図1を参照して、建物1は、勾配を有する屋根部2を備えている。屋根部2の下方には、屋根裏空間としての小屋裏空間6を挟んで、水平方向に広がる天井部14が配置されている。図1に示される空間7は、天井部14、外壁13および床部(図示せず)で囲まれる居室空間である。本実施の形態において、図1中矢印A1で示される、建物1の外部側を向く方向を「軒先側」という。また、矢印A1の反対側の方向、すなわち建物1の内部側を向く方向を「軒元側」という。
屋根部2は、軒先側が下方に傾斜する勾配屋根であり、たとえば切妻屋根や片流れ屋根が想定される。屋根部2は、少なくとも2つの屋根部材、すなわち野地板(屋根下地材)21および屋根仕上げ材22を含む。建物1の軒先側には、屋根部2の下方に、鼻隠し材11および軒天ボード12が配置されている。鼻隠し材11および軒天ボード12は、いずれも屋外に面する外装部材に含まれる。鼻隠し材11の外面には、鼻隠し材11に沿って樋15が配置されている。なお、図1では、野地板21と屋根仕上げ材22とが密着された状態が示されているが、屋根仕上げ材22が瓦などの場合においては、野地板21と屋根仕上げ材22との間には部分的に隙間があってよい。
本実施の形態において、屋根部2上には、設備機器として、たとえば太陽光発電装置(図示せず)が設置されている。屋根部2上に設備機器が設置された場合、一般的には、設備機器からの電力線10が、屋根部2に設けられた屋根穴部に挿通されて、建物1内に引き込まれる。これに対し、本実施の形態では、屋根部2に穴を開けることなく、屋根部2の屋根仕上げ材22上、または、野地板21と屋根仕上げ材22との間に配された電力線10が、建物内部である屋根裏空間(小屋裏空間)6に引き込まれる。具体的には、屋根部2の下方に、電力線10を建物1の軒先側から屋根裏空間6に引き込むための筒状部材4が配置される。屋根部2の下方に直接居室がある場合には、屋根裏空間は、居住空間であってもよい。以下に、本実施の形態における筒状部材4の構成および配置例について、詳細に説明する。なお、本実施の形態では、軒先側に配置される一方端を「軒先端部40a」、軒元側に配置される他方端を「軒元端部40b」として説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における筒状部材4の構成例を示す図である。図2には、一点鎖線で野地板21の下面21aが示されている。図1および図2を参照して、筒状部材4は、たとえば、略円形の径方向断面を有するパイプであり、軒先端部40aから軒元端部40bまで真直ぐに延びている。筒状部材4は、たとえば隣り合う垂木16間に配置される。
筒状部材4は、軒先端部40a側が下方となるよう傾斜して配置される。また、筒状部材4の軒先端部40aは、鼻隠し材11よりも外側に位置し、軒元端部40bは、鼻隠し材11よりも内側、すなわち屋根裏空間6内に位置している。このように水勾配がつけられて配置される筒状部材4においては、水下側となる軒先端部40aから電力線10が受入れられ、水上側となる軒元端部40bから電力線10が屋根裏空間6へ送り出される。
ここで、筒状部材4の具体的な配置例については、図3に示される、配線引き込み方法を示すフローチャートをさらに参照しながら詳細に説明する。
図1〜図3を参照して、はじめに、屋外側から(軒先側から)、鼻隠し材11に、筒状部材4を嵌入れるための穴が開けられる(工程P1)。この穴は、たとえばホールソーなどの切削工具により開けることができる。続いて、筒状部材4を野地板21の下方に配置するために、鼻隠し材11に開けられた穴に、屋外側から筒状部材4が挿入される(工程P2)。挿入された筒状部材4は、屋根裏空間6において、軒先端部40aが軒元端部40bよりも低くなるよう傾斜させて固定される(工程P3)。具体的には、筒状部材4が、野地板21の勾配方向に沿うように(平行に)、固定部材5によってたとえば垂木16に固定される。このとき、軒先端部40aおよび軒元端部40bのいずれも開放されている。なお、本実施の形態では、野地板21と筒状部材4とを離して配置しているが、野地板21の下面21aと筒状部材4とが接触するように配置されてもよい。また、本実施の形態において、固定部材5は、筒状部材4と別体として示したが、筒状部材4と一体形成されていてもよい。
筒状部材4が固定されると、屋根部2からの電力線10が、軒先端部40aから筒状部材4内に挿入される。そして、挿入された電力線10が、軒元端部40bから引き出される(工程P4)。これにより、電力線10は、屋根裏空間6に引き込まれる。
電力線10が十分に屋根裏空間6内に引き込まれると、筒状部材4の軒元端部40bに、シーリング材43が設けられることが望ましい(工程P5)。シーリング材43は、電力線10の周囲に配置される。これにより、水上側である軒元端部40b側が閉塞される。なお、軒元端部40bの隙間にシーリング材を設けた場合、上述のようにシーリング材が劣化することも考えられる。しかしながら、本実施の形態では、筒状部材4の軒元端部40bを屋根裏空間6の比較的広い空間に配置することができるため、屋根裏空間6において、定期的に劣化の有無を確認したり、劣化部分を補修したりすることも可能である。
上述のように、本実施の形態によれば、筒状部材4によって電力線10の引込経路が形成される。したがって、屋根部2に穴を開ける必要がないため、たとえばリフォームにより屋根部2上に設備機器を設ける場合にも適用することができる。
また、筒状部材4は、軒元端部40b側が高くなるよう傾斜されているため、軒先端部40aからの雨水の浸入を低減することができる。通常、雨水の浸入を防止するためには、軒先端部40aにもシーリング材等が施される。しかしながら、本実施の形態では、軒先端部40aからの雨水の浸入をあえて許容し、浸入した雨水をそこから排出できるように、軒先端部40aは開放されたままとしている。したがって、筒状部材4内に雨水が浸入したとしても、そのまま軒先端部40aから雨水を排水することができる。このように、本実施の形態では、筒状部材4の内面下方に位置する円弧面41は、軒先側に向けて排水を案内する排水案内面としても機能する。
筒状部材4の軒先端部40aは、鼻隠し材11を超えて樋15上まで突出して配置されることが望ましい。この場合、軒先端部40aから浸入してきた雨水は、筒状部材4の円弧面41上を流下し、そのまま、建物1に通常備えられる樋15に流し込まれる。このように、本実施の形態によれば、筒状部材4によって、電力線10の引込経路だけでなく、雨水の排水経路を形成することもできる。
なお、本実施の形態では、軒先端部40aは開放されていることとして説明した。しかしながら、排水さえ容易にできれば、軒先端部40aには、筒状部材4内への雨水の吹き上がりを低減させるための公知の部材が設けられてもよい。たとえば、図4に示されるように、鼻隠し材11の外表面に、軒先端部40aを覆う防水性のカバー材8が設けられてもよい。カバー材8は、下方側が開放されており、その内面と軒先端部40aとの間に隙間を有するように配置される。あるいは、図5に示されるように、筒状部材4Aの軒先端部40aが、下方を向くように曲げられていてもよい。
一方、軒元端部40bには、電力線10の周囲にシーリング材43が配置されている。したがって、軒先端部40aから浸水があったとしても、軒元端部40bが閉塞されているため、軒元端部40bから屋根裏空間6への漏水のリスクをさらに低減させることができる。なお、雨水が軒元端部40bまで到達しないようにするために、筒状部材4は、ある程度の長さを有していることが望ましい。筒状部材4の長さは、その勾配角度や内径、屋根裏空間6内の構造躯体の位置等に応じて定められる。
また、本実施の形態では、軒元端部40bを閉塞する閉塞部としてシーリング材43を設けることとしたが、限定的ではない。たとえば、図5に示した軒先端部40aの向きとは逆に、軒元端部40bが、上方を向くように曲げられていてもよい。または、筒状部材4の長さを十分に取れる場合には、軒元端部40bも開放されていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、鼻隠し材11から電力線10を引き込むための筒状部材4が水勾配をつけて配置されるだけで、屋根裏空間6(筒状部材4の外部)への雨水の浸入を効率的に防止または低減することができる。したがって、簡易な構造で、屋根裏空間6への漏水のリスクを低減させることができる。また、筒状部材4は、市販されている円筒部材(パイプ)を利用できるため、従来の屋根穴部に対して設けられる高性能なカバー材等に比べて製造コストを抑えることも可能である。また、筒状部材4の軒先端部40aは、樋15により隠れるため、美観を維持することもできる。
なお、本実施の形態では、屋根部2に設置された設備機器と建物1内等に設置された機器とを接続する接続線として、電力線10を例に説明した。しかしながら、接続線は、線状の部材であれば電力線10に限定されない。たとえば、接続線は、太陽熱温水装置と給湯器とを接続する給湯管のような管状部材であってもよいし、アンテナと通信機器とを接続する通信ケーブルなどであってもよい。
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2に係る配線引き込み構造について説明する。
上記実施の形態1では、筒状部材は、鼻隠し材を貫通するように配置されたが、本実施の形態では、筒状部材は、軒天ボードを貫通するように配置される。以下、実施の形態1と異なる部分のみ詳細に説明する。
図6は、本発明の実施の形態2に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図6を参照して、本実施の形態では、筒状部材4Bは、たとえば中腹位置44において曲折されている。具体的には、軒元端部40bからこの中腹位置44までは、屋根部2の勾配に沿って配置されている。一方、中腹位置44から軒先端部40aまでは、屋根部2の勾配角度よりも急傾斜となる角度で配置されている。これにより、筒状部材4Bは、軒先端部40aが軒天ボード12を貫通するように配置される。このように、本実施の形態では、軒先端部40aが下方を向くように配置されるため、実施の形態1よりも、軒先端部40aから雨水が浸入する可能性を低下させることができる。
なお、本実施の形態においても、筒状部材4Bの軒先端部40aの下方に、たとえば縦方向に延びる樋(図示せず)が配置されていてもよい。その場合、筒状部材4Bの軒先端部40aは、縦樋に接続されていてもよい。
また、本実施の形態では、軒天ボード12を貫通するように、筒状部材4Bは、中腹位置44において下方に曲折されることとした。しかしながら、真直ぐに延びる筒状部材が、屋根部2の勾配よりも急傾斜となる角度で配置されてもよい。または、部分的に可撓部分を有する筒状部材が、屋根裏空間6内の構造躯体を迂回するように配置されてもよい。つまり、筒状部材は、少なくとも一部に可撓部分を有していてもよい。その場合、可撓部分は、軒先端部40aから所定位置(たとえば中腹位置44)までの間に設けられることが望ましい。
また、筒状部材は、屋外に面する外装部材であれば、鼻隠し材11および軒天ボード12以外の部材を貫通するように配置されてもよい。
<実施の形態3>
本発明の実施の形態3に係る配線引き込み構造について説明する。
上記実施の形態1,2では、勾配屋根の勾配に沿って筒状部材が取り付けられる例を示したが、本実施の形態では、筒状部材が、陸屋根の下方に取付けられる。以下、実施の形態1と異なる部分のみ詳細に説明する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図7を参照して、本実施の形態の建物1Aは、屋根部2Aとして陸屋根を備えている。この場合、外壁13は、屋根部2Aの下面にまで延びている。
本実施の形態では、屋根部2Aが略水平に配置されているため、筒状部材4Cは、屋根部2Aに沿うことなく、単に、軒先端部40aが下方側となるよう傾斜して配置される。この場合、筒状部材4Cの軒先端部40aは、屋根裏空間6Aの軒先側に位置する外壁13よりも、外側に突出している。本実施の形態では、筒状部材4Cは、屋根裏空間6A内において、たとえば小屋梁(図示せず)など、屋根裏空間6Aを構成する部材に固定されてよい。
<実施の形態4>
本発明の実施の形態4に係る配線引き込み構造について説明する。
上記実施の形態1〜3では、電力線は、軒先端部から挿入されたが、軒先端部側(一端側)であれば軒先端部以外の箇所から挿入されてもよい。このような例を実施の形態4として、以下に、実施の形態1と異なる部分のみ詳細に説明する。
図8は、本発明の実施の形態4に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図8を参照して、本実施の形態における筒状部材4Dには、軒先端部40a側の上部に、孔部401が設けられている。孔部401は、鼻隠し材11よりも外側に位置している。筒状部材4Dの上部とは、径方向断面における頂部に限定されず、上半分のいずれかの箇所であってよい。
この場合、排水は、実施の形態1と同様に、軒先端部40aから行われるが、電力線10は、軒先端部40aからではなく、孔部401から挿入される。このように、本実施の形態では、電力線10が挿入される箇所(孔部401)と排水箇所(軒先端部40a)とが異なる。そのため、孔部401に止水処理を施すことができる。たとえば、孔部401における電力線10の周囲を、乾式または湿式のシーリング材で覆ってもよい。また、軒先端部40aには、筒状部材4D内への雨水の吹き上がりを低減させるための公知の部材が設けられてもよい。たとえば、軒先端部40aが、メッシュ材で覆われてもよい。
なお、本実施の形態では、軒先端部40a側に電力線10を挿入するための孔部401が設けられたが、軒元端部40b側(他端側)に電力線10を引き出すための孔部が設けられてもよい。この場合、軒元端部40b側の孔部(図示せず)は、筒状部材の上部に設けられることが望ましい。このようにすることで、筒状部材の軒元端部40bを乾式または湿式のシーリング材で完全に塞ぐこともできる。その結果、筒状部材の長さが十分に取れない場合であっても、屋根裏空間6への漏水を防止することができる。
<実施の形態5>
本発明の実施の形態5に係る配線引き込み構造について説明する。
上記実施の形態4では、筒状部材の軒先端部側に、電力線挿入用の孔部が設けられたが、これに代えて、軒先端部側に排水用の孔部が設けられてもよい。このような例を実施の形態5として、以下に、実施の形態1と異なる部分のみ詳細に説明する。
図9は、本発明の実施の形態5に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図9を参照して、本実施の形態における筒状部材4Eには、軒先端部40a側の下部に、孔部402が設けられている。孔部402は、鼻隠し材11よりも外側に位置している。筒状部材4Eの下部とは、径方向断面における底部に限定されず、下半分のいずれかの箇所であってよい。
この場合、電力線10は、実施の形態1と同様に、軒先端部40aから挿入されるが、排水は、軒先端部40aからではなく、孔部402から行われる。このように、本実施の形態では、軒先端部40aが電力線10挿入用の開口とされ、孔部402が排水用の開口とされている。そのため、電力線10を屋根裏空間6に引き込んだ後に、軒先端部40aに止水処理を施すことができる。たとえば、軒先端部40aにおける電力線10の周囲を、乾式または湿式のシーリング材で覆ってもよい。また、孔部402は、筒状部材4Eの下部に設けられているため、実施の形態1等よりも、雨水が浸入するリスクを低減させることができる。ただし、この場合でも、孔部402に、筒状部材4E内への雨水の吹き上がりを低減させるための公知の部材が設けられてもよい。
以上説明したように、各実施の形態の配線引き込み構造によれば、屋根部に穴を開ける必要がない。したがって、屋根部材に穴を開けること自体が困難な場合や、建築後の建物に対しても、容易に、屋根上に設置した設備機器からの接続線を建物内部に引き込むことができる。また、筒状部材が傾斜した状態で配置されることで、筒状部材内の円弧面が、浸入してきた水の排水経路を形成することもできる。したがって、簡易な構成で、長期間にわたり建物内部への漏水を防止または低減することができる。その結果、施工時だけでなく長期的な観点からも、配線引き込みに伴う防水構造のコストダウンを図ることも可能となる。
なお、屋根部(屋根部材)の傾斜の有無、あるいは屋根裏空間内の構造躯体の位置などに応じて、筒状部材の形状、寸法、傾斜角度、および取付け位置などを変更してもよい。また、実施の形態1〜5を適宜組み合わせることもできる。
また、上記各実施の形態では、屋根部材に配された接続線(たとえば電力線)を建物内に引き込む場合の構造例を示したが、建物の外部に配された接続線を建物内に引き込む形態であれば、上述のような筒状部材を適用可能である。また、筒状部材が配置される位置は、天面部材の下方であれば、屋根部材の下方に限定されない。「天面部材」とは、建物の内部空間の上方を覆うように配置される部材である。つまり、天面部材には、屋根裏空間の上方を覆う屋根部材、および、居室空間の上方を覆うバルコニー床材や天井部材などが含まれる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A 建物、2,2A 屋根部、4,4A,4B,4C,4D,4E 筒状部材、5 固定部材、6,6A 屋根裏空間、7 居室空間、8 カバー材、10 電力線、11 鼻隠し材、12 軒天ボード、13 外壁、14 天井部、15 樋、16 垂木、21 野地板、22 屋根仕上げ材、40a 軒先端部、40b 軒元端部、41 円弧面、43 シーリング材、401,402 孔部。

Claims (12)

  1. 建物の外部に配された接続線を建物内に引き込むための配線引き込み構造であって、
    前記建物の屋根裏空間または居室空間である内部空間の上方を覆う天面部材と、
    前記天面部材よりも下方に位置し、屋外に面する外装部材と、
    前記天面部材の下方において前記外装部材を貫通して配置され、前記接続線を、前記外装部材よりも外側に位置する一方端側から受入れて、前記外装部材よりも内側の前記内部空間に位置する他方端側から前記内部空間へ送り出す筒状部材と、
    前記筒状部材の前記一方端が前記他方端より下方側に位置するよう前記内部空間において前記筒状部材を傾斜させた状態で、前記筒状部材を固定する固定部材とを備える、配線引き込み構造。
  2. 前記接続線は、前記筒状部材の前記一方端から挿入される、請求項1に記載の配線引き込み構造。
  3. 前記筒状部材には、前記一方端側の下部に、排水用の孔部が設けられている、請求項に記載の配線引き込み構造。
  4. 前記筒状部材には、前記一方端側の上部に、前記接続線を挿入するための孔部が設けられている、請求項1に記載の配線引き込み構造。
  5. 前記筒状部材の径方向断面は、略円形である、請求項1〜のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  6. 前記筒状部材は、前記一方端から前記他方端まで真直ぐ延びている、請求項1〜のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  7. 前記筒状部材は、少なくとも一部に可撓部分を有している、請求項1〜のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  8. 前記筒状部材の前記一方端は、下方を向くように曲げられている、請求項1〜のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  9. 前記筒状部材は、前記他方端側を閉塞する閉塞部を含む、請求項1〜のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  10. 前記外装部材の外表面に、前記筒状部材の前記一方端を覆い、かつ、下方側が開放されたカバー材が配置されている、請求項1〜7のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  11. 前記天面部材は、屋根部材を含み、
    前記筒状部材は、前記屋根部材に配された前記接続線を前記一方端側から受入れる、請求項1〜10のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  12. 建物の外部に配された接続線を建物内に引き込むための施工方法であって、
    前記建物の屋根裏空間または居室空間である内部空間の上方を覆う天面部材の下方において、前記天面部材よりも下方に位置して屋外に面する外装部材を貫通するように筒状部材を配置する工程と、
    前記筒状部材の一方端が、前記外装部材よりも外側に位置し、かつ、前記外装部材よりも内側の前記内部空間に位置する他方端より下方側に位置するよう、前記内部空間において前記筒状部材を傾斜させた状態で、前記筒状部材を固定する工程と、
    前記筒状部材の前記一方端側から前記接続線を挿入し、前記他方端側から前記接続線を引き出す工程とを含む、配線引き込み方法。
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