JP6106514B2 - 配線引き込み構造 - Google Patents

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Description

本発明は、配線引き込み構造に関し、特に、建物の屋根部材に配された接続線を建物内に引き込むための配線引き込み構造に関する。
建物の屋根上に、たとえば太陽光発電装置などの設備機器が設置されることがある。このような場合、屋根部材に配された接続線(たとえば電力線)は、通常、屋根部材に設けられた屋根穴部から建物内に引き込まれる。
屋根穴部から建物内への雨水の浸入を防止するために、特開2009−60687号公報(特許文献1)には、ロックナットの締め付けにより、屋根材と屋根下地材間でスペーサパッキンが密着挟持される構造が開示されている。また、たとえば特開2012−257354号公報(特許文献2)には、屋根の傾斜面に設けられた引き込み穴に設置されるカバー部材に、傾斜方向下向きに開口する開口部を有するカバー部が含まれることが開示されている。
また、特開2011−208446号公報(特許文献3)に示されるように、配線挿入用の穴とこの穴を覆うカバー材とが予め設けられた配線瓦も知られている。
特開2009−60687号公報 特開2012−257354号公報 特開2011−208446号公報
上述のように、通常は、雨水が屋根穴部から浸入するのを防止するために各種措置が施される。しかしながら、たとえばシーリング材のみによる止水では、シーリング材の劣化に伴い、長期にわたり止水性を維持することは困難である。また、カバー材や水切りにより防水性を高めようとすると、構成が複雑となり部品点数も増えてしまう。さらには、部品点数が増えるとカバー材等が目立ち、結果として美観を損ねてしまう場合もある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、簡易な構成で、長期間にわたり建物内部への漏水を防止することのできる配線引き込み構造を提供することである。
この発明のある局面に従う配線引き込み構造は、建物の屋根部材に配された接続線を建物内に引き込むための配線引き込み構造であって、屋根部材に設けられ、接続線が挿通される屋根穴部と、屋根穴部の下方に配置される配線収容部材とを備える。配線収容部材は、屋根穴部からの水を下方から受け、建物の外部に向けて排水を案内する排水案内面と、屋根穴部よりも上流側に位置し、屋根穴部から導入された接続線を、排水案内面に沿って建物の内部に引き込むための線引込開口とを含む。
好ましくは、配線収容部材の外部側の端部の底面は、排水案内面と略同一高さである。
好ましくは、配線収容部材は、U字状断面を有しており、排水案内面を有する底壁と、対向する2つの側壁とを含むことが望ましい。
この場合、排水案内面の幅は、屋根穴部の径よりも大きいことが望ましい。
または、配線収容部材は、筒形状であってもよい。この場合、排水案内面は、配線収容部材の内面に含まれる。
また、屋根穴部と配線収容部材との間に、屋根穴部の径よりも大きい径の排水受け部をさらに備えていてもよい。
好ましくは、線引込開口は、排水案内面よりも上方に位置する。また、配線収容部材は、排水案内面の上流部分を閉塞する閉塞部をさらに含んでいてもよい。
好ましくは、配線収容部材の外部側の端部は、前記建物に備えられた軒樋の上方まで突出して配置されている。または、配線収容部材の外部側の端部は、建物に備えられた縦樋に接続されていてもよい。
好ましくは、屋根部材は、勾配を有するように配置される屋根下地材を含み、配線収容部材は、屋根下地材の勾配方向に沿うように固定される。
本発明によれば、配線収容部材により、屋根穴部からの水が線引込開口まで到達しないようにすることができる。したがって、簡易な構成で、長期間にわたり建物内部への漏水を防止または低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。 本発明の実施の形態1における配線収容部材の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造の他の例を模式的に示す模式断面図である。 本発明の実施の形態2に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。 本発明の実施の形態2における配線収容部材の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態2における配線収容部材の他の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。 本発明の実施の形態4に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図1を参照して、建物1は、勾配を有する屋根部2を備えている。屋根部2の下方には、屋根裏空間としての小屋裏空間6を挟んで、水平方向に広がる天井部14が配置されている。図1に示される空間7は、天井部14、外壁13および床部(図示せず)で囲まれる居室空間である。本実施の形態において、図1中矢印A1で示される、建物1の外部側を向く方向を「軒先側」という。また、矢印A1の反対側の方向、すなわち建物1の内部側を向く方向を「軒元側」という。
屋根部2は、軒先側が下方に傾斜する勾配屋根であり、たとえば切妻屋根や片流れ屋根が想定される。屋根部2は、少なくとも2つの屋根部材、すなわち野地板(屋根下地材)21および屋根仕上げ材22を含む。建物1の軒先側には、屋根部2の下方に、鼻隠し材11および軒天ボード12が配置されている。鼻隠し材11および軒天ボード12は、いずれも屋外に面する外装部材に含まれる。鼻隠し材11の外面には、鼻隠し材11に沿って樋15が配置されている。なお、図1では、野地板21と屋根仕上げ材22とが密着された状態が示されているが、屋根仕上げ材22が瓦などの場合においては、野地板21と屋根仕上げ材22との間には部分的に隙間があってよい。
本実施の形態において、屋根部2上には、設備機器として、たとえば太陽光発電装置(図示せず)が設置されている。屋根部2上に設備機器が設置された場合、設備機器からの電力線10が、屋根部2に設けられた屋根穴部20に挿通されて、建物1内に引き込まれる。このような場合、一般的には、上述したように、屋根穴部20からの浸水を防止するための各種措置がとられる。これに対し、本実施の形態では、屋根穴部20からの浸水を想定して、屋根穴部20の下方に、配線収容部材3が配置される。
配線収容部材3は、排水案内面32と線引込開口36とを含む。排水案内面32は、屋根穴部20からの水を下方から受け、軒先側の建物外部に向けて排水を案内する。線引込開口36は、屋根穴部20よりも上流側に位置する。また、線引込開口36は、屋根穴部20から導入された電力線10を、排水案内面32に沿って、建物内部である屋根裏空間(小屋裏空間)6に引き込む。屋根部2の下方に直接居室がある場合には、屋根裏空間は、居住空間であってもよい。以下に、本実施の形態における配線収容部材3の構成および配置例について、詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における配線収容部材3の構成例を示す図である。図2には、一点鎖線で野地板21の下面21aが示されている。また、下面21aにおける屋根穴部20の穴が、符号20aとして示されている。
図1および図2を参照して、配線収容部材3は、長さを有する部材であり、長手方向が野地板21の勾配方向に沿うように配置されている。配線収容部材3は、たとえば隣り合う垂木16間に配置される。配線収容部材3は、たとえば鋼製であり、コの字型すなわちU字状断面を有している。つまり、配線収容部材3は、底壁31と、対向する2つの側壁33,34とを含む。配線収容部材3の軒先側の端部(以下「軒先端部」という)30aは開放されている。本実施の形態では、底壁31自体が、軒先側の方が低くなるよう水勾配がつけられて配置されるため、底壁31の上面が、上記排水案内面32として機能する。図2に示されるように、排水案内面32の幅L1は、屋根穴部20の径L0よりも大きい。
配線収容部材3は、軒元側の端部(以下「軒元端部」という)30bに、後壁35をさらに含んでいる。後壁35は、屋根穴部20よりも軒元側すなわち上流側に位置するように配置される。線引込開口36は、この後壁35の下端ではない位置すなわち、排水案内面32よりも上方の位置に形成される。
側壁33,34および後壁35のうち、少なくとも側壁33,34の上端面は、略面一形状であることが望ましい。この場合、配線収容部材3は、これら上端面が野地板21の下面21aに当接された状態で、固定される。なお、配線収容部材3は、固定部材(図示せず)によって、野地板21に直接固定されてもよいし、隣接する1つまたは2つの垂木16に固定されてもよい。
本実施の形態では、上述のように、底壁31の上面が排水案内面32であり、また、軒先端部30aは開放されている。つまり、本実施の形態では、配線収容部材3の軒先端部30aの底面は、排水案内面32と同一高さである。また、配線収容部材3の軒先端部30aは、鼻隠し材11を超えて樋15上まで突出して配置されている。したがって、屋根穴部20から浸入した水は、排水案内面32上を流下し、そのまま、建物1に通常備えられる樋15に流し込まれる。
また、排水案内面32は軒元側が高くなるよう傾斜されているため、軒先端部30aからの雨水の浸入を低減することもできる。なお、排水さえ容易にできれば、軒先端部30aには、配線収容部材3内への雨水の吹き上がりを低減させるための公知の部材が設けられてもよい。たとえば、軒先端部30aが、メッシュ材で覆われてもよい。
線引込開口36は、上述のように、後壁35において排水案内面32よりも上方に形成されている。そのため、線引込開口36の下方に位置する壁によって、排水案内面32の上流部分が閉塞される。したがって、屋根穴部20からの水の流量が多い場合であっても、線引込開口36から屋根裏空間6への漏水のリスクを低減することができる。なお、線引込開口36の隙間には、シーリング材などの止水処理がさらに施されていてもよい。線引込開口36にシーリング材を設けた場合、上述のようにシーリング材が劣化することも考えられる。しかしながら、本実施の形態では、線引込開口36が屋根裏空間6内に設けられるため、屋根裏空間6において、定期的に劣化の有無を確認したり、劣化部分を補修したりすることも可能である。
ここで、流量等によっては、屋根穴部20からの水が、電力線10を伝って線引込開口36付近まで上昇してくることも考えられる。そのため、配線収容部材3内において、電力線10は、一端、軒先側(下流側)に迂回させた後で軒元側(上流側)に引き込むことが望ましい。したがって、図2に示されるように、配線収容部材3には、迂回部材37が設けられていてもよい。迂回部材37は、屋根穴部20よりも下流側(軒先端部30a側)の位置に設けられる。より具体的には、迂回部材37は、たとえば、排水案内面32上に設けられる。この場合、迂回部材37は、たとえば逆U字状のフックであってよい。迂回部材37が設けられた場合、電力線10は、配線収容部材3内の空間において、迂回部材37に引掛けられた後に、線引込開口36に引き込まれる。これにより、電力線10を伝ってくる水を、迂回位置近辺で切ることができる。その結果、電力線10を伝う水が、線引込開口36付近まで上昇してくることを防止することができる。
このように、本実施の形態では、屋根穴部20から雨水が建物1内に浸入することを前提として、雨水の排水経路を形成する配線収容部材3が設けられる。したがって、屋根穴部20をシーリング材等により止水したり、カバー材や水切りにより防水したりしていなくても、屋根裏空間6(配線収容部材3の外部)への雨水の浸入を効率的に防止または低減することができる。
また、配線収容部材3は、箱型(断面U字形状)の簡易な構造であるため、防水性の高いカバー材や水切りを用いるよりも、コストダウンを図ることができる。また、配線収容部材3の軒先端部30aは、樋15により隠れるため、美観を維持することもできる。なお、配線収容部材3と併用して、屋根穴部20に公知のカバー材や止水材が取り付けられていてもよい。
なお、本実施の形態では、後壁35に線引込開口36を形成することとしたが、限定的ではない。たとえば、配線収容部材3は、後壁35の代わりに、排水案内面32の上流部分(屋根穴部20よりも軒元側)を閉塞する部分(閉塞部)を有しているだけでもよい。この場合、たとえば、排水案内面32の上流部分に、側壁33,34よりも低い後壁または凸部を設け、当該後壁または凸部と野地板21の下面21aとの間(隙間)を線引込開口36としてもよい。または、配線収容部材3の、屋根穴部20から軒元端部30bまでの長さを十分に取れる場合には、閉塞部を含まなくてもよい。つまり、側壁33,34の軒元側の端部と、野地板21の下面21aとで囲まれる開口部が、線引込開口とされてもよい。または、線引込開口は、側壁33,34のいずれか一方の軒元端部側に設けられてもよい。
また、本実施の形態では、屋根穴部20が軒先近くに設けられた例を示した。しかしながら、屋根穴部20が棟寄り(軒元側であって屋根部2の頂上側)に設けられていても、配線収容部材3の長さを長くすることで適用可能である。
また、本実施の形態では、屋根穴部20は、野地板21および屋根仕上げ材22の両方の屋根部材を貫通するように設けられていたが、野地板21にのみ設けられていてもよい。この場合、たとえば、設備機器からの電力線10は、屋根仕上げ材22としての瓦同士の隙間から、野地板21上部に配される。
また、本実施の形態では、屋根部2に設置された設備機器と建物1内等に設置された機器とを接続する接続線として、電力線10を例に説明した。しかしながら、接続線は、線状の部材であれば電力線10に限定されない。たとえば、接続線は、太陽熱温水装置と給湯器とを接続する給湯管のような管状部材であってもよいし、アンテナと通信機器とを接続する通信ケーブルなどであってもよい。
なお、本実施の形態では、配線収容部材3自体を傾斜させて配置したが、配線収容部材3が、取付け状態において傾斜する排水案内面32を有していればよい。このことについて、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る配線引き込み構造の他の例を模式的に示す模式断面図である。図3を参照して、配線収容部材3Aは、図1に示した後壁35よりも高い後壁35Aを含む。底壁31は、取付け状態において水平に配置される。この場合、配線収容部材3Aは、底壁31とは独立して、排水案内面32を有する板状部材38が設けられる。板状部材38は、たとえば、取付け状態において排水案内面32が野地板21と平行となるように、底壁31に対して傾斜して配置される。この例においても、線引込開口36は、後壁35Aにおける、排水案内面32よりも上方位置に設けられている。また、配線収容部材3Aの側壁は、少なくとも板状部材38から野地板21の下面21aにまで延びているものとする。
図3に示されるように、板状部材38は、配線収容部材3Aの軒先端部30aにまで延びている。そのため、底壁31と独立して排水案内面32が設けられる場合であっても、軒先端部30aにおける底面(すなわち底壁31の上面)は、排水案内面32と略同一高さとされる。したがって、この場合も、適切に、屋根穴部20からの水を建物外部に排出することができる。
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2に係る配線引き込み構造について説明する。
上記実施の形態1では、U字状断面を有する箱型の配線収容部材が用いられたのに対し、本実施の形態では、筒形状の配線収容部材が用いられる。以下に、図4および図5を参照して、実施の形態1と異なる部分のみ詳細に説明する。
図4は、本発明の実施の形態2に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図5は、本発明の実施の形態2における配線収容部材4の構成例を示す図である。図4および図5を参照して、本実施の形態では、円筒状の配線収容部材4が、野地板21の勾配方向に沿って(平行に)配置される。配線収容部材4は、固定材8によって、たとえば垂木16に固定される。
配線収容部材4には、屋根穴部20からの電力線10を導き入れ、かつ、屋根穴部20からの水を受入れるための開口部40が設けられている。配線収容部材4は、開口部40の周囲より上方に立ち上がる筒状部44を含むことが望ましい。本実施の形態では、屋根部2の屋根穴部20と配線収容部材4の筒状部44との間に、屋根穴部20からの排水を受ける排水受け部5が設けられることが望ましい。
排水受け部5は、平面視においてリング状であり、電力線10を挿通させるための穴50を有している。排水受け部5は、筒状部44の上端に連結されている。排水受け部5の径L2は、屋根穴部20の径L0(図2)よりも大きい。そのため、配線収容部材4の筒状部44の内径が、屋根穴部20の径以下であったとしても、排水受け部5において、屋根穴部20からの水を確実に受けることができる。なお、本実施の形態では、排水受け部5をリング状としているが、屋根穴部20よりも広い幅を有していれば、形状は限定されない。
本実施の形態では、配線収容部材4の内面の一部(下方に位置する円弧面)が、排水案内面41とされる。実施の形態1と同様に、配線収容部材4の軒先端部40aは、鼻隠し材11よりも外側に突出している。また、配線収容部材4の軒先端部40aは、開放されていることから、本実施の形態においても、適切に屋根穴部20からの排水を建物外部に排出させることができる。
また、屋根穴部20からの電力線10は、排水受け部5の穴50および配線収容部材4の開口部40を通り、軒元端部40bより引き出される。配線収容部材4は筒状部材であるため、本実施の形態では、軒元端部40bの開口が線引込開口42とされる。なお、軒元端部40bにおいて、電力線10の周囲にもシーリング材43が配置されることが望ましい。これにより、本実施の形態においても、屋根穴部20の上流側は閉塞される。
本実施の形態によれば、配線収容部材4として、市販されている円筒部材(パイプ)を利用できるため、実施の形態1よりもさらに製造コストを抑えることもできる。また、配線収容部材4の幅L3を、実施の形態1に示した配線収容部材3の幅L1よりも狭くすることができるため、鼻隠し材11に開ける穴や切り込みを、実施の形態1よりも小さくすることができる。
なお、本実施の形態では、屋根部2と配線収容部材4との間に排水受け部5を配置したが、配線収容部材4の筒状部44の内径が、屋根穴部20の径以上であれば、排水受け部5を省略することもできる。図6には、排水受け部5を省略した配線引き込み構造が示されている。図6では、図4に示した筒状部44よりも径の大きい筒状部44Aが示されている。この場合、配線収容部材4Aの開口部40も筒状部44Aに合わせた大きさとされてよい。また、配線収容部材4A自体の幅または内径も、屋根穴部20の径以上であってよい。幅のみが屋根穴部20の径以上である場合、配線収容部材4Aの断面形状は楕円形とされる。
また、排水受け部5は、実施の形態1で示したような箱型の配線収容部材3の排水案内面32の上部に取り付けられてもよい。
<実施の形態3>
本発明の実施の形態3に係る配線引き込み構造について説明する。
上記実施の形態1,2では、配線収容部材は、鼻隠し材を貫通するように配置されたが、本実施の形態では、配線収容部材は、軒天ボードを貫通するように配置される。
図7は、本発明の実施の形態3に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図7を参照して、本実施の形態では、屋根部2の屋根穴部20の下方に、実施の形態2と同様に、円筒状の配線収容部材4Bおよび排水受け部5が配置されている。以下に、実施の形態2と異なる部分のみ詳細に説明する。
本実施の形態では、配線収容部材4Bは、屋根穴部20よりも軒先側の位置において下方側に曲折されている。具体的には、軒元端部40bから、屋根穴部20よりも軒先側の途中位置までは、屋根部2の勾配に沿って配置されているが、当該途中位置から軒先端部40aまでは屋根部2の勾配角度よりも急傾斜となる角度で配置される。これにより、配線収容部材4Bは、軒先端部40aが軒天ボード12を貫通するように配置される。したがって、屋根穴部20からの雨水は、軒天ボード12の下方から建物外部に排出される。
なお、本実施の形態においても、配線収容部材4Bの軒先端部40aの下方に、たとえば縦方向に延びる樋(図示せず)が配置されていてもよい。その場合、配線収容部材4Bの軒先端部40aは、縦樋に接続されていてもよい。
また、本実施の形態では、軒天ボード12を貫通するように、配線収容部材4Bは、屋根穴部20よりも軒先側の位置において下方に曲折されることとした。しかしながら、真直ぐに延びる配線収容部材が、屋根部2の勾配よりも急傾斜となる角度で配置されてもよい。または、建物外部への排水が適切に案内できれば、部分的に可撓部分を有する配線収容部材が、屋根裏空間6内の構造躯体を迂回するように配置されてもよい。つまり、配線収容部材は、少なくとも一部に可撓部分を有していてもよい。
また、配線収容部材は、屋外に面する外装部材であれば、鼻隠し材11および軒天ボード12以外の部材を貫通するように配置されてもよい。
<実施の形態4>
本発明の実施の形態4に係る配線引き込み構造について説明する。
上記実施の形態1〜3では、勾配屋根の勾配に沿って配線収容部材が取り付けられる例を示したが、本実施の形態では、配線収容部材が、陸屋根の下方に取付けられる。
図8は、本発明の実施の形態4に係る配線引き込み構造を模式的に示す模式断面図である。図8を参照して、本実施の形態の建物1Aは、屋根部2Aとして陸屋根を備えている。この場合、外壁13は、屋根部2Aの下面にまで延びている。本実施の形態においても、実施の形態2と異なる部分のみ詳細に説明する。
本実施の形態では、屋根部2Aの屋根穴部20の下方には、たとえば、円筒状の配線収容部材4Cが排水受け部5とともに配置されている。本実施の形態では、屋根部2Aが略水平に配置されているため、配線収容部材4Cは、屋根部2Aに沿うことなく、単に、軒先端部40aが下方側となるよう傾斜して配置される。これに対し、排水受け部5は、実施の形態2と同様に、上部が野地板21の下面21aに接するように配置されている。そのため、配線収容部材4Cの筒状部44Bは、軒先側の方が長くなるように形成されている。
本実施の形態では、配線収容部材4Cの軒先端部40aは、屋根裏空間6Aの軒先側に位置する外壁13よりも、外側に突出している。本実施の形態では、配線収容部材4Cは、屋根裏空間6A内において、たとえば小屋梁(図示せず)など、屋根裏空間6Aを構成する部材に固定されてよい。
以上説明したように、各実施の形態の配線引き込み構造によれば、屋根穴部からの水が、線引込開口まで到達しないようにすることができる。したがって、簡易な構成で、長期間にわたり建物内部への漏水を防止することができる。
なお、屋根部(屋根部材)の傾斜の有無、屋根穴部の位置、あるいは屋根裏空間内の構造躯体の位置などに応じて、配線収容部材の形状、寸法、傾斜角度、および取付け位置などを変更してもよい。また、実施の形態1〜4を適宜組み合わせることもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A 建物、2,2A 屋根部、3,3A,4,4A,4B,4C 配線収容部材、5 排水受け部、6,6A 屋根裏空間、7 居室空間、8 固定部材、10 電力線、11 鼻隠し材、12 軒天ボード、13 外壁、14 天井部、15 樋、16 垂木、20 屋根穴部、21 野地板、22 屋根仕上げ材、30a,40a 軒先端部、30b,40b 軒元端部、31 底壁、32,41 排水案内面、33,34 側壁、35,35A 後壁、36,42 線引込開口、37 迂回部材、38 板状部材、40 開口部、43 シーリング材、44,44A,44B 筒状部、50 穴。

Claims (11)

  1. 建物の屋根部材に配された接続線を建物内に引き込むための配線引き込み構造であって、
    前記屋根部材に設けられ、前記接続線が挿通される屋根穴部と、
    前記屋根穴部の下方に配置される配線収容部材とを備え、
    前記配線収容部材は、
    前記屋根穴部からの水を下方から受け、前記建物の外部に向けて排水を案内する排水案内面と、
    前記屋根穴部よりも上流側に位置し、前記屋根穴部から導入された接続線を、前記排水案内面に沿って前記建物の内部に引き込むための線引込開口とを含む、配線引き込み構造。
  2. 前記配線収容部材の外部側の端部の底面は、前記排水案内面と略同一高さである、請求項1に記載の配線引き込み構造。
  3. 前記配線収容部材は、U字状断面を有しており、前記排水案内面を有する底壁と、対向する2つの側壁とを含む、請求項1または2に記載の配線引き込み構造。
  4. 前記排水案内面の幅は、前記屋根穴部の径よりも大きい、請求項3に記載の配線引き込み構造。
  5. 前記配線収容部材は、筒形状であり、
    前記排水案内面は、前記配線収容部材の内面に含まれる、請求項1または2に記載の配線引き込み構造。
  6. 前記屋根穴部と前記配線収容部材との間に、前記屋根穴部の径よりも大きい径の排水受け部をさらに備える、請求項5に記載の配線引き込み構造。
  7. 前記線引込開口は、前記排水案内面よりも上方に位置する、請求項1〜6のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  8. 前記配線収容部材は、前記排水案内面の上流部分を閉塞する閉塞部をさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  9. 前記配線収容部材の外部側の端部は、前記建物に備えられた軒樋の上方まで突出して配置されている、請求項1〜8のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  10. 前記配線収容部材の外部側の端部は、前記建物に備えられた縦樋に接続されている、請求項1〜8のいずれかに記載の配線引き込み構造。
  11. 前記屋根部材は、勾配を有するように配置される屋根下地材を含み、
    前記配線収容部材は、前記屋根下地材の勾配方向に沿うように固定される、請求項1〜10のいずれかに記載の配線引き込み構造。
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