JP6158115B2 - 磁石磁束量推定装置、異常減磁判定装置、同期電動機駆動装置および電動車両 - Google Patents

磁石磁束量推定装置、異常減磁判定装置、同期電動機駆動装置および電動車両 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、磁石磁束量推定装置、異常減磁判定装置、同期電動機駆動装置および電動車両に関する。
埋め込み型永久磁石同期電動機(IPMSM)では、ロータ内部に永久磁石を埋め込む配置とすることにより、高トルクを得ている。IPMSMの発生トルクは、磁石磁束によるトルクであるマグネットトルクと、磁気抵抗の変化によって発生するリラクタンストルクの和で表され、マグネットトルクは磁石磁束に比例するトルクであるため、永久磁石磁束が変動するとマグネットトルクも変動し、ひいては発生トルクが変動することになる。しかし、ロータ内部の永久磁石は、それ自身の温度に応じて発生する磁束が変化する特性が知られている。すなわち、永久磁石の温度変化に応じてIPMSMの発生トルクが変化することになり、モータの出力トルク指令に対して、実際の出力トルクの精度が悪化してしまう。
また、永久磁石の温度が一定以上に上昇してしまうと、その後温度が低下しても磁石磁束が回復しない、いわゆる「不可逆減磁」を起こす。不可逆減磁状態に陥ってしまうと、出力トルクが低下してしまうことはもちろん、要求トルクを発生するためにはより大きな電流を流さなければならず、モータの効率を悪化させてしまう。
上述のような状況に対応するため、永久磁石の磁束の減磁状態を検知する技術が開発されている。また、永久磁石同期電動機の回転角センサレス制御技術を応用して開発された減磁検知技術がある。
上述した永久磁石の磁束の減磁状態を検知する技術は、モータの電圧が磁石磁束を比例係数としてモータの回転速度に比例する特性を持つことを利用して、磁石磁束の減磁状態を検知している。このような手法では、モータが十分高速で回転していることが必要で、停止状態では減磁状態を検知することができない。
また、永久磁石同期電動機の回転角センサレス制御技術を応用して開発された減磁検知技術は、回転角センサレス制御のNS極性判別の際に、推定したd軸方向に正負のバイアス電流を流した時、バイアス電流の作る磁束と磁石磁束の合成磁束により磁気飽和が発生して、d軸インダクタンスが低下する現象を利用している。すなわち、減磁状態では磁気飽和が発生せずd軸インダクタンスも低下しないことに基づいて、減磁状態を検知するというものである。しかし、この方法では、正負のバイアス電流を順次流す必要があり、減磁状態の検知に時間がかかるという問題がある上、磁石磁束量そのものを検出または推定することは不可能である。
特許第4223880号公報 特開2009−22091号公報 特開2009−177960号公報
上述した永久磁石の磁束の減磁状態を検知する技術は、モータの電圧が磁石磁束を比例係数としてモータの回転速度に比例する特性を持つことを利用して、磁石磁束の減磁状態を検知している。このような手法では、モータが十分高速で回転していることが必要で、停止状態では減磁状態を検知することができない。
また、永久磁石同期電動機の回転角センサレス制御技術を応用して開発された減磁検知技術は、回転角センサレス制御のNS極性判別の際に、推定したd軸方向に正負のバイアス電流を流した時、バイアス電流の作る磁束と磁石磁束の合成磁束により磁気飽和が発生して、d軸インダクタンスが低下する現象を利用している。すなわち、減磁状態では磁気飽和が発生せずd軸インダクタンスも低下しないことに基づいて、減磁状態を検知するというものである。しかし、この方法では、正負のバイアス電流を順次流す必要があり、減磁状態の検知に時間がかかるという問題がある上、磁石磁束量そのものを検出または推定することは不可能である。
本願は上述した課題を解決するためになされたものであり、モータを回転させることなく、短時間に磁石磁束量の推定ならびに減磁状態の検知を行う磁石磁束量推定装置、異常減磁判定装置、同期電動機駆動装置および電動車両を提供することを目的とする。
一実施形態の磁石磁束量推定装置は、永久磁石を回転子内部に有する永久磁石同期電動機の磁極位置を検出する磁極位置検出手段と、前記判断された磁極方向に対応するd軸のインダクタンス相当値を判断するインダクタンス相当値判断手段と、前記インダクタンス相当値に基づいて、前記永久磁石の磁石磁束量の推定値を演算する磁石磁束量推定手段と、前記d軸に可変バイアス電流を流すバイアス電流手段と、を備え、前記磁石磁束量推定手段は、前記バイアス電流手段がバイアス電流を変化させ、前記d軸インダクタンス相当値が所定値を超えるときのバイアス電流値に基づいて磁石磁束量を決定するか、又は、前記バイアス電流手段がバイアス電流を所定バイアス電流値に設定したときのd軸インダクタンス相当値に基づいて磁石磁束量を決定するか、又は、前記バイアス電流手段が前記バイアス電流を連続的に変化させ、前記d軸インダクタンス相当値が極大点に至った動作点における前記バイアス電流値もしくは前記インダクタンス相当値の少なくとも一方に基づいて磁石磁束量を決定する
図1は、第1実施形態の磁石磁束推定装置を搭載したシステムの一構成例を示すブロック図である。 図2は、永久磁石同期電動機のd軸インダクタンス特性の一例を示す図である。 図3は、永久磁石同期電動機の構造例を示す図である。 図4は、インダクタンスの飽和特性例を示す図である。 図5は、磁石磁束が変化した場合のd軸インダクタンス特性の一例を示す図である。 図6は、d軸電流のステップ応答の一例を示す図である。 図7は、矩形波電圧指令を印加した時のd軸電流応答の一例を示す図である。 図8は、第2実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示す図である。 図9は、高周波電圧及び対応する高周波電流波形の例を示す図である。 図10は、第3実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示す図である。 図11は、第3実施形態のシステムにおけるインダクタンス特性の一例を示す図である。 図12は、第3実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両における制御フローを示す図である。 図13は、第4実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示す図である。 図14は、第4実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の他の構成例を示す図である。 図15は、異常減磁状態と正常状態のインダクタンス特性の例を示す図である。 図16は、第5実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示す図である。 図17は、第5実施形態のシステムにおける、永久磁石同期電動機のd軸を含む軸定義を説明するための図である。 図18は、ゲート指令に基づいて復元したPWM変調後の電圧指令の一例を示す図である。 図19は、静止座標系αβ軸におけるゲート信号の空間ベクトルの一例を示す図である。 図20は、第5実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両のキャリア高調波成分演算手段の処理ブロックの一例を示す図である。 図21は、第5実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両におけるインダクタンス特性の一例を示す図である。
以下、実施形態に係る永久磁石同期電動機の磁石磁束量推定装置及び磁石磁束量推定方法について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の磁石磁束推定手段、および、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示すブロック図である。なお、以下に複数の実施形態について説明するが、本実施形態の構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図1に示す電動車両は、上位制御部1と、電流制御手段2と、座標変換手段3と、三角波PWM変調手段4と、インバータ5と、電流検出手段6と、モータ7と、磁極位置検出手段8と、座標変換手段9と、インダクタンス相当値計測手段10と、磁石磁束推定手段11と、車輪WLと、交流電動機Mの回転動力を車輪WLへ伝達する車軸100と、を備えている。
電流制御手段2、座標変換手段3、および、三角波PWM変調手段4は、例えば、磁極位置検出手段にて判断された磁極方向と、入力される電流指令値と、モータ7に流れる電流の応答電流値に基づいて、インバータ5を制御するインバータ制御部である。
上位制御部1は、例えばトルク指令をdq軸回転座標系の電流指令値idref,iqrefに変換して電流制御手段2へ出力する。
電流制御手段2は、電流検出手段6において検出された電流応答値id,iqと、電流指令値idref,iqrefとを比較し、電圧指令値Vd,Vqを決定する。
座標変換手段(dq/UVW)3は、回転角度θmを用いて、dq軸回転座標系の電圧指令Vd,Vqを三相固定座標系の電圧指令Vu、Vv、Vwへ座標変換する。
三角波PWM変調手段4は、PMSMを駆動するための電圧指令値(変調率指令値)Vu,Vv,Vwを、三角波PWMによって変調し、インバータの各相スイッチング素子のオン/オフ指令であるゲート信号を出力する。
インバータ5は、インバータ5を駆動するためのゲート指令を入力とし、インバータ5に内蔵される主回路スイッチング素子のオン/オフを切替えることによって交流電力と直流電力とを相互に変換する。例えば、インバータ5には複数の2次電池を組み合わせた直流電源が外部から接続され、インバータ5は直流電源の直流電力を交流電力に変換してモータ7へ供給するとともに、モータ7からの回生電力を直流電力に変換して直流電源へ充電可能である。
電流検出手段6は、インバータ5からPMSM7へ流れる3相交流電流のうち2相もしくは3相の電流応答値を検出する。図1では、2相(U相およびW相)の電流を検出する構成を示している。
モータ7はPMSM(永久磁石同期電動機)であって、各励磁相に流れる3相交流電流によって磁界が発生し、回転子との磁気的相互作用によりトルクを発生する。モータ7で発生した動力は車軸100を介して車輪WLへ伝達される。
磁極位置検出手段8は、永久磁石を回転子内部に有する永久磁石同期電動機の磁極位置を検出する手段であって、例えばレゾルバやエンコーダ等の回転角度センサによって、ロータの回転角度θmを検出する。また、磁極位置検出手段8は他の方法として、回転角センサレス制御として実用化されている方式を利用し、電気的にロータの回転角度を推定して回転角度値として用いることも可能である。
座標変換手段(dq/UVW及びUVW/dq)9は、回転角度θmを用いて、三相固定座標系の電流値iu、iwをdq軸回転座標系の電流値id、iqへ座標変換を行う。
インダクタンス相当値計測手段10は、電圧指令値Vdとd軸電流応答値idとから、d軸インダクタンスLdもしくはその相当値を計算し、インダクタンス相当値Lestとして出力する。d軸インダクタンスLdは数式(1)に示すPMSMの電圧方程式中に現れており、d軸電流応答値idとdq軸電圧値vd,vqの相関係数となっていることから、例えば回転数ω=0,iq=0の条件でLdの関係式は数式(2)のように簡単な数式で表すことが出来る。
ここで、vd,vq:d軸電圧,q軸電圧
id,iq:d軸電流,q軸電流
R:電機子巻線抵抗,
Ld:d軸インダクタンス,
Lq:q軸インダクタンス,
Φ:永久磁石磁束,
ω:回転速度
p:微分演算子 である。
数式(2)において、d軸電流の直流分がほぼゼロでd軸電流変化が十分大きい場合や、d軸電流の高周波成分が支配的な場合、第一項Rは第二項pLdに比べて十分小さいため無視でき、数式(3)のように表せる。ここでd軸電流とは、回転子の磁極方向の電流で、本実施形態のように回転角度センサを使用している場合は、回転角度センサが検出した磁極方向、センサレス制御の場合は、推定された磁極軸方向の電流である。
数式(3)の関係を利用することにより、d軸インダクタンスLdは数式(4)のように表すことができる。
数式(4)より、モータ7に印加するd軸電圧vdと、d軸電流応答idの変化率d/dt・idから、d軸インダクタンスLdを求めることができる。ここでd軸電圧は、図1の電圧指令値Vdとする。
ここで、モータ7に印加するd軸電圧vdを一定とすれば、電流変化率の逆数を乗じたものがインダクタンス値であるから、d軸インダクタンスLdそのものを演算しなくとも、電流変化率もしくはその逆数をインダクタンス相当値とすることができる。逆に、電流変化率(電流指令値の変化率)を一定に制御した時のd軸電圧vdをインダクタンス相当値とすることも可能である。
磁石磁束推定手段11は、インダクタンス相当値Lestを入力として、磁石磁束推定値φestを演算する。磁石磁束推定手段11では、例えばインダクタンス相当値Lestに対して数式(5)に示すような反比例関係式に基づいて磁束φestを求める。
これは、後述するように、磁束φestは所定の動作点で計測したインダクタンス相当値に略反比例する特性を示すからである。また、他の推定方法としては、インダクタンス相当値Lestと磁束φestをテーブル化して記憶しておき、テーブルを参照して磁束φestを求めてもよい。
次に、磁石磁束推定手段11において、d軸インダクタンス相当値Lestから磁石磁束を推定できる原理について説明する。
図2は、永久磁石同期電動機のd軸インダクタンス特性の一例を示す図である。
先ず、PMSMの特性について説明する。磁極のN極方向をd軸として、d軸電流に正の電流を流すことは、磁石の磁束を強めるように電流を流すことを表す。また、d軸インダクタンスLdとは、d軸の電流変化量Δidとd軸の磁束変化量Δφdから次式にて定められるものとする。
すると、一般的なIPMSMでは図2の特性aに示すように、d軸電流idの増加に従い磁気飽和の影響で、d軸インダクタンスが単調減少するインダクタンス特性を示す。しかし、本願発明者は、後述する構造のIPMSMでは、aのような特性ではなく、特性bのようにd軸インダクタンスがd軸電流idに対して正の領域に極大点を持ち、極大点よりもd軸電流idを更に大きくすると単調減少するインダクタンス特性を持つことを発見した。
図3は、永久磁石同期電動機(IPMSM)の構造例を示す図である。
上記のインダクタンス特性を持つIPMSMとは、例えば、図3のようにIPMSMの回転子中に磁石300a、300bが埋め込まれ、各磁石の両側に鉄心のブリッジ部301a〜301cがある構造のIPMSMである。尚、図3はモータ全体の1/4の領域を示し、302はロータ鉄心、303はステータ鉄心、304は回転子の定義上のd軸である。
IPMSMがこのような形状のとき、磁石のN極側から出た磁束の一部はブリッジ部301a〜301cを通ってS極側に至るため、このブリッジは磁石磁束によって磁気的に飽和する。この時、図3に図示したd軸方向に正の電流を流すと、固定子コイルによってd軸304と同方向に磁束が形成される。このため、磁石のN極から出た磁束は、ブリッジ部301a〜301cを通らずに固定子を通ってS極側に至るという経路を形成し、ブリッジ部301a〜301cの磁束が減少してこの部分の磁気飽和が緩和されるので、d軸インダクタンスLdが大きくなる。さらにd軸電流を大きくしていくと、固定子を通る磁路が磁気飽和していくため、d軸インダクタンスが減少していく。これにより、図2特性bのようなインダクタンス特性となる。
図4は、インダクタンスの飽和特性例を示す図である。
尚、磁気的に飽和している、もしくは磁気飽和とは、図4のように固定子電流の増加に伴う磁界Hの増加に対して、磁束Bが線形増加しなくなり、線形増加特性よりも減少した特性を示す状態を指す。インダクタンスは磁界の増加に対する磁束の増加係数(図4の傾きLに相当)であるから、磁気飽和領域においては、インダクタンスが減少することになる。
図5は、磁石磁束が変化した場合のd軸インダクタンス特性の一例を示す図である。
上記のように、図2の特性bとなる要因は磁石の磁束がブリッジ部を通って磁気飽和を発生することであるため、磁石の磁束が変動すると、固定子コイルのd軸方向に正の電流を流した時、ブリッジ部の磁気飽和が緩和される動作点、すなわち図2の点Aにおけるd軸電流値idAも変動することになる。この変動の様子を図5に示す。
図5において、特性[1]は、磁石磁束が設計上の最大磁束の場合であり、特性[2]及び特性[3]はそこから減磁した状態を示している。この時、例えばid=0のインダクタンス値Ld1,Ld2,Ld3は増加傾向を示していることから、id=0のとき、磁石磁束が減少するとインダクタンス値は増加することがわかる。上記の特性によれば、インダクタンス値から磁石磁束の推定値を演算することができる。
図6は、d軸電流のステップ応答の一例を示す図である。
次に、インダクタンス相当値計測手段10がインダクタンス値あるいはインダクタンス相当値を計算するための電流・電圧指令について説明する。上述したように、インダクタンス値を計算する場合、d軸電流の変化率を利用することから、dq軸電流指令idref,iqrefとしてはidref=所定の変化を示す値、iqref=0とすればよい。また、電圧指令は、これらの電流指令を上位制御部1が電流制御手段2に入力した時の電流制御手段2の出力電圧指令となる。一般的なPI(比例積分)制御を採用した電流制御手段の場合、電流応答は図6のようになる。この時、PI制御器のゲインを適切に設定することで、d軸電流idの応答時定数Tdを設計することができ、d軸をLR回路とみなした時、
と表現することができる。図6のようなステップ応答では、電流応答が0から指令の63%に至る時間Δtが時定数Tdであるから、
となり、Rをあらかじめ測定しておけば、電流変化率を使用せずにΔtからLdを求めることもできる。またその場合、Δtそのものをインダクタンス相当値Lestとして用いることも可能である。
図7は、矩形波電圧指令を印加した時のd軸電流応答の一例を示す図である。
数式(4)に基づいてインダクタンスLdを計算する場合、電流制御手段の出力電圧は図7のような矩形波状の電圧とし、この時の電流idの傾きdidを計測すれば、変化率d/dt・idと等価であるため、容易にインダクタンスLdを計算することができる。このように構成することにより、電流・電圧からd軸のインダクタンス相当値Lestを求め、インダクタンス相当値Lestに基づいて磁石磁束量の推定値を演算することができる。
インダクタンス相当値Lestと磁石磁束φestの相関関係は、数式(5)に示す通り略反比例特性となる場合もありうるし、2次以上の関数で表現できる場合もありうる。2次以上の関数で表現する場合、関数を記憶しておいてインダクタンス相当値から磁石磁束を計算すればよいが、演算量が増加して問題となる場合も考えられるため、テーブル化して記憶しておき、テーブル参照によって磁石磁束を求める方法も考えられる。
磁石磁束推定手段11で演算された磁石磁束の推定値φestは、上位制御部1に送信されてもよい。
上位制御部1は、磁石磁束の推定値φestと予め設定された第1閾値とを比較して、磁石磁束の推定値φestが第1閾値以下であるときに、電流指令値に所定の値を加算する手段1Aを備えていてもよい。このとき、電流指令値に加算する値は、磁石磁束の推定値φestや磁石磁束の推定値φestと第1閾値との差に応じた値を予め格納したテーブルに基づいていてもよく、磁石磁束の推定値φestを用いた所定の演算式によって演算される値であってもよい。
さらに、手段1Aは、磁石磁束の推定値φestと予め設定された第2閾値とを比較して、磁石磁束の推定値φest第2閾値以下であるときに、例えば、電動車両のメータパネルの表示等の通知手段300を制御してモータの点検・交換時期であることをユーザへ通知してもよい。このとき、第2閾値は第1閾値と同じ値であってもよい。
磁石磁束推定手段11で演算された磁石磁束の推定値φestは、電流制御手段2に送信されてもよい。
電流制御手段2は、磁石磁束の推定値φestと予め設定された第3閾値とを比較して、磁石磁束の推定値φestが第3閾値以下であるときに、電流指令値に所定の値を加算する手段2Aを備えていてもよい。このとき、電流指令値に加算する値は、磁石磁束の推定値φestや磁石磁束の推定値φestと第3閾値との差に応じた値を予め格納したテーブルに基づいていてもよく、磁石磁束の推定値φestを用いた所定の演算式によって演算される値であってもよい。
なお、上記の電流指令値に所定の値を加算する処理は、上位制御部1と電流制御手段2とのいずれか一方で行われればよく、両方で行う必要はない。
永久磁石の磁力が低下している場合には、電流指令値に対して所望のトルクが得られないため、上記のように、磁石磁束の推定値φestが所定の閾値以下である場合に電流指令値に所定値を加算することにより、永久磁石の磁力が低下してときでもトルクが低下することを回避することができる。
以上のように、本実施形態による磁石磁束推定装置及び方法では、モータを回転することなく、かつ短時間にd軸インダクタンス相当値を計測し、磁石磁束の推定値を演算することが可能となる利点を得られる。
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態の磁石磁束推定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示す図である。
図8では、図1に対して、高周波電圧印加手段12と、加算器13と、高周波電流振幅検出手段14と、が新たに追加された構成となっている。
図9は、高周波電圧及び対応する高周波電流波形の例を示す図である。
高周波電圧印加手段12は、たとえば図9(a)に示すような高周波電圧vdhfを出力し、この高周波電圧vdhfは電流制御手段2の出力であるd軸電圧指令Vd1に加算器13にて加算されて新たなd軸電圧指令Vd2が演算され、座標変換手段3に入力される。
高周波電流振幅検出手段14は、高周波電圧印加手段12で印加された高周波電圧vdhfによって流れた高周波電流idhfの振幅Δihfを計測する。高周波電流idhfは図9(b)に示すような波形となるため、ピーク間の振幅Δihfを計測すると、数式(3)より、高周波電圧の振幅Hvと高周波周期Thfを用いて、数式(9)から数式(10)のようにd軸インダクタンス値を演算することが可能となる。
この時、振幅Hv、高周波周期Thf、振幅Δihfのうち2つを固定値になるよう設定もしくは制御すれば、残る1つをインダクタンス相当値Lestとすることができる。
次に本実施形態での効果を説明する。一般的に、電流応答値はノイズ等の影響を受け、瞬時値として誤差が発生する。誤差を含んだ電流応答値に基づいてインダクタンス相当値の計算ならびに磁石磁束の推定を行うと、結果として得られる磁石磁束推定値にも誤差が含まれることになる。
このような問題に対して、高周波電流の振幅を利用すれば、高周波を印加している期間中の平均値として振幅を計算することができるようになるため、ノイズ等の影響を受けにくくすることが可能となる。この時、振幅を平均する周期は、ノイズの影響を受けにくくなる範囲で任意に設定することができ、高周波2〜3周期分の短い周期でもよいし、それ以上の長い周期でもよい。長い周期を選択すればノイズの影響をより受けにくくなるが、モータの温度変化などの影響により緩やかに磁石磁束が変化するような場合に、正しい磁石磁束推定値が得られなくなるという影響があるため、これらの要因を考慮して適切な周期数に選択すればよい。
以上のように、本実施形態による磁石磁束推定装置及び方法では、モータを回転することなく、かつノイズの影響を受けにくい方法でd軸インダクタンスを計測し、磁石磁束の推定値を演算することが可能となる利点を得られる。
[第3実施形態]
図10は、第3実施形態の磁石磁束推定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示す図である。
図10では、図1に対して、d軸にバイアス電流を流すd軸バイアス電流指令値生成手段(バイアス電流手段)15が追加されている。d軸バイアス電流指令値生成手段15は、所定の増加レートで初期値から変動するd軸電流指令値を生成する。尚、このd軸バイアス電流指令値生成手段15は、図1の上位制御部1とは独立した要素として構成してもよいし、上位制御部1に含まれている要素として構成してもよい。
磁石磁束推定手段11では、インダクタンス相当値Lestと、d軸バイアス電流指令値idrefの少なくともどちらか一方から、磁石磁束の推定値を演算する。この時、d軸バイアス電流指令値は、ほぼ誤差なく制御できていれば、d軸電流応答値を代用することもできる。
このように構成した時の作用について説明する。
図11は、第3実施形態のシステムにおけるインダクタンス特性の一例を示す図である。
d軸インダクタンス値Ldと磁石磁束との相関関係は第1実施形態でも説明したように図5のようになるが、磁石磁束が強いモータの場合、図11のように、id=0の動作点において、磁石磁束量の差に対してd軸インダクタンス値に差が出ない場合がありうる。しかしこの場合、電流idに増加する正の電流を流した時、d軸インダクタンス値が所定値LdA以上となる動作点において、電流idの値と磁石磁束には相関があるため、この相関に基づいて磁石磁束の推定値を演算することができる。すなわち、磁石磁束推定手段11は、d軸バイアス電流指令値生成手段15がバイアス電流を変化させ、d軸インダクタンス値が所定値LdAを超えるときのバイアス電流値に基づいて磁石磁束量を判断する。
また、d軸インダクタンス値は電流idの所定値で極大点を持つ。極大点となる電流idの値や極大点でのd軸インダクタンス値も磁石磁束と相関がある。従って、例えば電流idとして増加する正の電流を流したとき、d軸インダクタンス値が増加から減少に転じた時、すなわち極大点における電流idの値もしくは極大点でのインダクタンス相当値を検出することで、上記相関に基づいて磁石磁束の推定値を演算することもできる。すなわち磁石磁束推定手段11は、d軸バイアス電流指令値生成手段15がバイアス電流を連続的に変化させ、d軸インダクタンス値が極大点に至った動作点におけるバイアス電流値もしくはインダクタンス値の少なくとも一方に基づいて磁石磁束量を判断する。
また他の方法としては、磁石磁束量の差がd軸インダクタンス値の差となって表れやすいd軸電流動作点を予め計測しておき、このd軸電流動作点となるようd軸バイアス電流を流し、この時のd軸インダクタンス値を計測して磁石磁束量の推定値を演算することも可能である。そのようなd軸電流動作点は、例えば図11においてid2の点を選べばよい。この動作点でd軸インダクタンス値を特性1〜3で比較すると、それぞれ異なる値Ld2_1,Ld2_2,Ld2_3を示すため、d軸インダクタンス値から磁石磁束の推定値を演算することができる。すなわち、磁石磁束推定手段11は、d軸バイアス電流指令値生成手段15がバイアス電流を所定バイアス電流値id2に設定したときのd軸インダクタンス値に基づいて磁石磁束量を判断する。
尚、当然、これまでの実施形態に記載しているように、d軸インダクタンス値はインダクタンス相当値で代用することが可能である。
図12は、第3実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両における制御フローを示す図である。本実施形態における磁石磁束推定手段11では、上述したような原理に基づいて磁石磁束の推定値を演算する。このように構成した時の制御フロー図を図12に示す。
まず、d軸バイアス電流指令値生成手段15は、バイアス電流指令値を初期値に設定する。(ステップST1)
続いて、バイアス電流指令値をd軸バイアス電流指令値生成手段15から電流制御手段2に入力し、電流制御手段2にて処理を行い電圧指令Vd、Vqを出力する。(ステップST2)
d軸バイアス電流指令値生成手段15は、バイアス電流が連続的に変化するように指令値を生成する。このとき、例えばステップ状電流指令を印加してもよく、高周波電圧を印加してもよい。(ステップST3)
続いて、インダクタンス相当値計測手段10は、インバータ5の応答電流値のd軸電流idを計測する。(ステップST4)
インダクタンス相当値計測手段10は、計測したd軸電流idと電圧指令値Vdとからインダクタンス相当値Lestを演算する。(ステップST5)
磁石磁束推定手段11は、インダクタンス相当値計測手段10からインダクタンス相当値Lestを受信し、インダクタンス相当値Lestが所定値以上か否か判断する。(ステップST6)
インダクタンス相当値Lestが所定値以上である場合、磁石磁束推定手段11は、バイアス電流値およびインダクタンス相当値Lestから磁石磁束量の推定値を演算する。(ステップST7)
インダクタンス相当値Lestが所定値未満である場合、磁石磁束推定手段11は、バイアス電流値を変更して、ステップST2から再び処理を行う。(ステップST8)
上述した本実施形態における効果を説明する。
上述の説明の通り、図11のようにid=0の動作点で磁石磁束量の差が表れないようなモータの場合に、d軸バイアス電流を流すことによって、インダクタンス相当値に磁石磁束量の差が表れる動作点まで動作点を移動して推定値を演算することができるため、より幅広い特性のモータについて、確実な磁石磁束の推定が可能となる。
以上のように、本実施形態による磁石磁束推定装置及び方法では、モータを回転することなく、かつ、より幅広い特性のモータについても、確実に磁石磁束の推定値を演算することが可能となる利点を得られる。
[第4実施形態]
図13は、第4実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示す図である。
図14は、第4実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両の他の構成例を示す図である。
図13及び図14では、図1に対して異常減磁状態判定手段16がそれぞれ追加されている。
異常減磁状態判定手段16は、推定された磁石磁束量、もしくはインダクタンス相当値及びd軸バイアス電流値を入力として、異常減磁状態か否かを判定し、異常減磁状態判定信号(或いは異常減磁状態を通知するエラーコード)を出力する判定手段である。
図13は異常減磁状態判定手段16の入力を磁石磁束量とする構成を示しており、図14は異常減磁状態判定手段16の入力をインダクタンス相当値及びd軸バイアス電流指令値とする構成を示している。
このように構成した時の作用について説明する。
先ず異常減磁状態とは、温度上昇などにより、ロータ内の永久磁石が不可逆的に減磁してしまい、元の磁力に戻らない状態を指す。この場合、磁石磁束量は正常な磁束量に比べて著しく低下している。この状態では、温度等の減磁要因が元に戻っても磁石磁束量は戻らないため、モータ故障として検知して修理もしくは交換等の処置を講じる必要がある。
減磁状態の検知としては、図13のように磁石磁束推定手段11で推定した磁束量φestを推定磁石磁束所定値と比較して、所定値以下であれば、異常減磁状態とみなすことができる。また、図14の構成では、d軸バイアス電流を増加させたとき、d軸インダクタンス値が所定値以上に達した時のd軸電流が、所定値よりも小さければ、異常減磁状態とみなす。
図15は、異常減磁状態と正常状態のインダクタンス特性の例を示す図である。
この例では、減磁状態では図15の特性Aのように極大点が原点方向にシフトしていることから、異常減磁状態と正常状態との判定をすることができる。
すなわち、図15において、例えば異常減磁状態にある特性Aでは、インダクタンス相当値が所定値Ldref以上となるバイアス電流id_Aは、所定値idrefよりも小さい。また、正常状態を表す特性Bでは、インダクタンス相当値が所定値Ldref以上となるバイアス電流id_Bは所定値idrefよりも大きい。そこで、d軸バイアス電流idをゼロから増加させていき、インダクタンス相当値が所定値Ldrefとなるバイアスidが所定値idrefよりも大きいか否かによって、異常減磁状態を判定することが可能となる。すなわち、異常減磁状態判定手段16は、d軸バイアス電流指令値生成手段15がバイアス電流を変化させ、d軸インダクタンス相当値が所定値Ldrefを超えるときのバイアス電流値が、所定バイアス電流値idrefより小さいとき、異常減磁状態と判定する。
また、他の方法として、d軸バイアス電流idを所定値idrefに制御した時のd軸インダクタンス値の大小によっても異常減磁状態を判定することができる。すなわち、異常減磁状態判定手段16は、d軸バイアス電流指令値生成手段15がバイアス電流を所定バイアス電流値idrefに設定したときのd軸インダクタンス相当値が、所定インダクタンス相当値Ldrefより大きいとき、異常減磁状態と判定する。
上述した本実施形態における効果を説明する。
異常減磁状態の判定では従来、磁気飽和が発生してインダクタンスが低下する現象を利用する方法が公知となっているが、磁気飽和が発生してインダクタンスが低下するほどのd軸電流は、図15に示したid_SATで示すような、比較的大きな電流となることが多く、場合によってはモータを駆動するインバータの許容電流以上の電流となることもありうる。このような大電流を流すことは、装置の寿命を縮めることにもなりかねず、好ましくない。また、d軸がロータ磁極軸と完全に一致してない場合、d軸に大電流を流せばトルクが発生してしまうことも考えられる。上述の実施形態ではdq軸をセンサレス制御で推定した場合も想定しているが、推定したdq軸はロータ磁極軸と完全には一致しない場合が多く、d軸電流を大きく流せばトルクが発生することは十分ありうる。また、大電流は電流の立ち上がり時間も長くかかり、ひいては減磁状態の検知に時間がかかることにもなる。本実施形態によれば、id_SAT以下の電流で異常減磁状態を判定することが可能となり、装置寿命の観点からも好ましいうえ、発生するトルクも低減でき、検知に要する時間も短縮することが可能となる。
なお、異常減磁状態判定手段16は、異常減磁状態判定信号あるいは異常減磁状態を通知するエラーコードを上位制御部1へ送信してもよい。上位制御部1は、異常減磁状態判定信号あるいは異常減磁状態を通知するエラーコードを受信した場合に、電流指令値に所定の値を加算する手段1A´を備えていてもよい。このとき、電流指令値に加算する値は、予め設定されたテーブルに基づいていてもよく、所定の演算式によって演算される値であってもよい。
さらに、手段1A´は、異常減磁状態判定信号あるいは異常減磁状態を通知するエラーコードを受信した場合に、例えば、電動車両のメータパネルの表示等の通知手段300を制御してモータの点検・交換時期であることをユーザへ通知してもよい。
異常減磁状態判定手段16は、異常減磁状態判定信号あるいは異常減磁状態を通知するエラーコードを電流制御手段2へ送信してもよい。
電流制御手段2は、異常減磁状態判定信号あるいは異常減磁状態を通知するエラーコードを受信した場合に、電流指令値に所定の値を加算する手段2A´を備えていてもよい。このとき、電流指令値に加算する値は、予め設定されたテーブルに基づいていてもよく、所定の演算式によって演算される値であってもよい。
なお、上記の電流指令値に所定の値を加算する処理は、上位制御部1と電流制御手段2とのいずれか一方で行われればよく、両方で行う必要はない。
永久磁石の磁力が低下している場合には、電流指令値に対して所望のトルクが得られないため、上記のように、異常減磁状態と判定された際に電流指令値に所定値を加算することにより、永久磁石の磁力が低下してときでもトルクが低下することを回避することができる。
以上のように、本実施形態による磁石磁束推定装置及び方法では、モータを回転することなく、かつ、従来よりも小さいd軸電流で、確実に異常減磁状態を判定することが可能となる利点を得られる。
[第5実施形態]
図16は、第5実施形態の磁石磁束推定装置、同期電動機駆動装置および電動車両の一構成例を示す図である。
本実施形態の電動車両は、電流指令設定手段1´と、電流制御手段2と、座標変換手段(dq/UVW)3と、三角波PWM変調手段4と、インバータ5と、電流検出手段6と、モータ(PMSM)7と、磁極位置検出手段8と、インダクタンス相当値判断手段と、磁石磁束推定手段11と、を備えている。
インダクタンス相当値判断手段は、座標変換手段(UVW/dq)9と、PWM出力電圧復元手段17と、キャリア高調波成分演算手段18と、インダクタンス相当値演算手段19と、磁石磁束推定手段11と、有している。
本実施形態において、座標変換手段(UVW/dq)9とPWM出力電圧復元手段17とは、三角波PWM変調手段4により変調された電圧指令値と電流応答値とのd軸方向の成分を演算するd軸成分演算手段である。キャリア高調波成分演算手段18は、d軸成分の電圧指令値および電流応答値から、少なくともキャリア周波数以上の共通した周波数成分を演算する周波数成分演算手段である。インダクタンス相当値演算手段19は、キャリア周波数以上の電圧指令値および電流応答値からd軸方向のインダクタンス相当値を演算する手段である。
電流指令設定手段1´は、モータ(PMSM)7の磁石磁束量を推定するための電流指令idref、iqrefを出力する。このとき、電流指令設定手段1´は、例えば電流指令idrefを正の所定値とし、電流指令iqrefをゼロとする。電流指令設定手段1´は、第1実施形態の上位制御部に含まれていてもよく、上位制御部とは別に設けられてもよい。
なお、モータ(PMSM)7の磁石磁束量推定値の演算は、例えば、モータ7のトルク指令がゼロになった直後に実施される。
電流制御手段2は、電流検出手段6において検出された電流応答値id、iqと電流指令値idref、iqrefが一致するよう制御演算を行い、電圧指令値Vd、Vqを決定する。この制御演算は、例えば比例積分演算が用いられる。
座標変換手段(dq/UVW)3は、回転角度θmを用いて、dq軸回転座標系の電圧指令Vd、Vqを三相固定座標系の電圧指令Vu、Vv、Vwへ座標変換する。
三角波PWM変調手段4は、モータ(PMSM)7を駆動するための電圧指令値(変調率指令値)を三角波PWMによって変調し、インバータ5の各相スイッチング素子のオン/オフ指令であるゲート指令を出力するとともに、PWM変調に用いるキャリア波の位相θcを出力する。
インバータ5は、インバータ5を駆動するためのゲート指令を入力とし、インバータ5に内蔵される主回路スイッチング素子のオン/オフを切替えることによって、交流/直流電力を相互に変換する。
電流検出手段6は、モータ(PMSM)7に流れる3相交流電流のうち2相もしくは3相の電流応答値を検出する。図16では2相(U相およびW相)に流れる電流を検出する構成を示している。
モータ(PMSM)7は永久磁石同期電動機であり、各励磁相に流れる3相交流電流によって磁界が発生し、回転子との磁気的相互作用によりトルクを発生する。
磁極位置検出手段8は、永久磁石を回転子内部に有する永久磁石同期電動機の磁極位置を検出する手段であって、例えばレゾルバやエンコーダ等の回転角度センサによって、モータ7のロータの回転角度を検出する。また、磁極位置検出手段8は、他の方法としては、回転角センサレス制御として実用化されている方式を利用し、電気的にロータの回転角度を推定して回転角度値として用いることも可能である。
座標変換手段9は、回転角度θmを用いて、三相固定座標系の電流応答値iu、iwを、dq軸回転座標系の電流応答値id、iqへ座標変換する。
PWM出力電圧復元手段17は、ゲート指令と回転角度θmとを入力とし、ゲート指令からPWM変調後の電圧指令を復元し、そのd軸方向成分を演算する。
図17は、本実施形態における、永久磁石同期電動機のd軸を含む軸定義を説明するための図である。
固定子コイル201a、201b、201cは、それぞれ固定子のU相、V相、W相のコイルである。
αβ軸固定座標系は、α軸(第1軸)202がU相方向(回転子204の中心からU相の固定子コイル201aへ向かう方向)と一致し、β軸(第2軸)203がα軸202に対して90度位相の進んだ座標系である。dq軸回転座標系は、d軸205が回転子204の磁極の方向と一致し、q軸206はd軸に対して90度位相の進んだ座標系である。このとき回転角度θmは、α軸202からみたd軸205の角度である。
図18は、ゲート指令に基づいて復元したPWM変調後の電圧指令の一例を示す図である。
図18において、各電圧指令Vu、Vv、VwはPWM変調によってインバータ5へのゲート信号に変換される。図18はインバータ5の上アームゲート信号Gu、Gv、Gwについて記載したもので、下アームゲート信号は上アームゲート信号Gu、Gv、Gwの論理を反転したものとなる。通常、上下アームゲート信号には、素子の故障を防止するため、上下アーム短絡防止期間(デッドタイム)が付加され、上下アームのゲート信号の切替り時に、所定期間、両ゲート信号がオフとなる期間が設けられるが、本実施形態ではデッドタイムは十分小さく無視できるものとして、省略している。
上述のようにゲート信号Gu、Gv、Gwに変換された電圧指令Vu、Vv、Vwを直交座標系上の値に変換すると、図18下段の値Vα,Vβのようになる。図18では、図17における静止座標系αβ軸に変換した電圧指令を示している。
図19は、静止座標系αβ軸におけるゲート信号の空間ベクトルの一例を示す図である。
ゲート信号Gu、Gv、Gwをαβ軸電圧指令に変換するには、図19に示すように、ゲート信号に対応する空間ベクトルについて、αβ軸上に換算した値を計算すればよい。図19では、空間ベクトルの長さを1に正規化した場合を示しているが、この値はインバータ直流電圧に応じた実際の電圧値を用いてもよい。
なお、図19において、各ベクトル名(V0〜V7)に付属している括弧内の数字(0又は1)はゲート信号を表しており、(Gu,Gv,Gw)の順に並んでいる。これをbitの連続した2進数とみなして10進数に変換すれば、ベクトル番号(ベクトル名の巣数字)になる。
さらに、PWM出力電圧復元手段17は、上述のようにαβ座標系の値に変換された電圧指令から、式(11)の演算によってd軸成分を演算する。
図20は、本実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両のキャリア高調波成分演算手段18の処理ブロックの一例を示す図である。
キャリア高調波成分演算手段18は、電圧フーリエ級数演算手段180Aと、電流フーリエ級数演算手段180Bと、最大値選択手段181と、フーリエ級数選択手段182と、を有している。
キャリア高調波成分演算手段18の電圧フーリエ級数演算手段180Aと電流フーリエ級数演算手段180Bとは、d軸電流応答idとPWM復元電圧vdとから、キャリア周波数以上の共通した周波数の高調波成分を式(12)および式(13)により演算する。なお、式(12)および式(13)は、入力vd、idのフーリエ級数を演算していることになる。
ここで、θcは三角波キャリアの進行状態を表す位相であり、三角波PWM変調手段4から入力される。nはキャリア周波数成分を1次とする次数であり、1以上の整数値である。理論的にはnは1以上の整数値で上限なく演算することができるが、実際の制御装置に実装するときには演算量などの制約があるため、nは実効的な値(1〜10程度)として各次数について演算するのが望ましい。
最大値選択手段181は、PWM復元電圧vdの各フーリエ級数値を比較して、絶対値が最大となるフーリエ級数値を選択してvdhとして出力する。
フーリエ級数選択手段182は、最大値選択手段181で選択された電圧vdのフーリエ級数と同じ次数mについて、電流idのフーリエ級数idxm,idymのうち、vdhとして選択された正弦/余弦成分とは異なる方をidhとして出力する。例えば、最大値選択手段181において2次の余弦成分が最大値として選択された場合、vdhとしてはvdx2が選択され、idhとしてはidy2が選択され、出力される。この時、vdhとして余弦成分が選択された場合、idhとして選択される正弦成分は、後述するインダクタンス相当値の演算のため、符号を反転して出力する。すなわち、idh=d/dt・idとなるようにidhを設定する。
インダクタンス相当値演算手段19は、d軸電流応答値idから、d軸インダクタンスLdもしくはその相当値を計算し、インダクタンス相当値Lestとして出力する。d軸インダクタンスLdは式(1)に示すPMSMの電圧方程式中に現れており、d軸電流応答値idとdq軸電圧値vd,vqの相関係数となっていることから、例えば回転数ω=0、iq=0の条件でLdの関係式は式(2)のように簡単な数式で表すことが出来る。
式(2)において、キャリア周波数以上の高い周波数成分に着目した場合、第一項Rは第二項pLdに比べて十分小さいため無視でき、式(3)のように表せる。
式(3)から、キャリア高調波成分演算手段18で演算されたvdh、idhを用いると、インダクタンスLdは式(14)のようになる。
Ld=vdh/idh (14)
ここで、式(3)における微分演算子d/dtについては、キャリア高調波成分演算手段18で電圧のフーリエ級数とは異なる方の電流の正弦/余弦成分を選択することによって演算を省略しており、微分処理を行ったのと同じ演算を行ったこととしている。一般的に微分演算はノイズに弱いため、これを回避することにより、計測ノイズの影響を低減できる。
インダクタンス相当値演算手段19では、上記ように演算したLdをインダクタンス相当値Lestとして出力する。
磁石磁束推定手段11は、インダクタンス相当値Lestとd軸電流応答値idを入力として、磁石磁束推定値φestを演算する。推定方法としては、例えばインダクタンス相当値Lest、電流応答値id、磁石磁束推定値φestをテーブル化して記憶しておき、このテーブルを参照して磁石磁束推定値φestを求める。
次に、本実施形態において、磁石磁束推定手段11において、d軸インダクタンス相当値Lestから磁石磁束の推定値を演算可能である原理について説明する。
PMSMの特性については例えば第1実施形態における特性と同様であり、本実施形態におけるPMSMは図3と同様の構成である。磁極のN極方向をd軸として、d軸電流に正の電流を流すとは、磁石の磁束を強めるように電流を流すことを表す。また、d軸インダクタンスLdとは、d軸の電流変化量Δidとd軸の磁束変化量Δφdから式(6)にて定められるものとする。
図21は、本実施形態の磁石磁束推定装置、異常減磁判定装置、および、同期電動機駆動装置および電動車両におけるインダクタンス特性の一例を示す図である。
ここで、図3のように回転子中に磁石300a〜300bが埋め込まれ、各磁石の両側に鉄心のブリッジ部301a〜301cがある構造のPMSMの場合、磁石のN極側から出た磁束はブリッジ部301a〜301cを通ってS極側に至るため、このブリッジは磁石磁束によって磁気的に飽和する。
このとき、図3に図示したd軸方向に正の電流を流すと、固定子コイルによってd軸と同方向に磁束が形成されるため、磁石のN極から出た磁束は、ブリッジ部301a〜301cを通らずに固定子を通ってS極側に至るという経路を形成し、ブリッジ部301a〜301cの磁束が減少してこの部分の磁気飽和が緩和されるので、d軸インダクタンスLdが大きくなる。さらにd軸電流を大きくしていくと、固定子を通る磁路が磁気飽和していくため、d軸インダクタンスLdが減少していく。これにより、d軸インダクタンスLdは図21に示す特性21A〜21Cのような特性となる。
図21の特性21A〜21Cは磁石磁束の量が異なる状態を示しており、各特性でd軸インダクタンスLdに最も差が出るidAのバイアス電流を流した時のd軸インダクタンスLdから、磁石磁束量の推定値を演算することができる。
また、idをゼロから増加させていき、d軸インダクタンスLdが予め設定した下限値Ldlを下回った時のidの値も、特性21A〜21Cで異なる値となることがわかる。これにより、下限値Ldlを下回った時のidの値から磁石磁束量の推定値を演算することができる。
また、上記のように下限値Ldlを超えたときの電流応答値idに基づいて磁石磁束量の推定値を演算してもよく、上限値を超えたときの電流応答値idに基づいて磁石磁束量の推定値を演算してもよい。
また、磁石磁束量推定手段は、予め設定された所定値のバイアス電流をモータ7に印加したときのd軸インダクタンス相当値に基づいて磁石磁束量の推定値を演算してもよい。上述の第3実施形態で説明したように、d軸バイアス電流指令値は、ほぼ誤差なく制御できていれば、d軸電流応答値を代用することもできる。換言すると、d軸電流応答値idをd軸バイアス電流値と同様に扱うことにより、所定値のバイアス電流をモータ7に印加したときのd軸インダクタンス相当値に基づいて磁石磁束量の推定値を演算することができる。
その他、本実施形態において、磁石磁束量推定手段は上述の第1乃至第4実施形態で説明した方法と同様に磁石磁束の推定値を演算可能である。
さらに、本実施形態において、磁石磁束を推定する演算を実行している際、三角波PWM変調手段4のキャリア周波数を増加させてもよい。本実施形態では、電圧指令値と電流応答値とに含まれるキャリア高調波成分に基づいて磁石磁束量を推定しているが、この時、キャリア高調波成分による騒音が発生することがある。この騒音は、高周波電流を重畳した時の騒音よりは小さいが、できるだけ小さい方が望ましい。
そこで、本実施形態において、キャリア周波数を可聴域以上の周波数(一般的におよそ15kHz以上)に設定することにより、キャリア高調波による騒音も聞こえにくくすることができる。
以上のように、キャリア周波数を設定することにより、キャリア高調波による騒音も聞こえにくくしたうえでd軸インダクタンスを計測し、磁石磁束を推定することが可能となる。 以上のように、本実施形態による磁石磁束量推定装置、同期電動機駆動装置および電動車両では、上述の実施形態と同様の効果が得られるとともに、PWM変調により電圧および電流に含まれるキャリア高調波成分に基づいて、d軸インダクタンス相当値を演算することにより、高周波電圧を重畳することなく磁石磁束の推定値を演算することが可能となる利点を得られる。
なお、上記複数の実施形態において、上述の第1実施形態と同様に、電流指令値に所定値を加算する手段(あるいは通知手段300へ通知をする手段)1A、2A、を更に備えていてもよい。
また、上述の複数の実施形態において、本実施形態の磁石磁束推定装置および電動車両は、上述の第4実施形態と同様に異常減磁状態判定手段をさらに有していてもよく、更に電流指令値に所定値を加算する手段(あるいは通知手段300へ通知をする手段)1A´、2A´を備えていても構わない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…上位制御部、1´…電流指令設定手段、2…電流制御手段、3…座標変換手段、4…三角波PWM変調手段、5…インバータ、6…電流検出手段、7…モータ、8…磁極位置検出手段、9…座標変換手段、10…インダクタンス相当値計測手段、11…磁石磁束推定手段、12…高周波電圧印加手段、13…加算器、14…高周波電流振幅検出手段、15…d軸バイアス電流指令値生成手段、16…異常減磁状態判定手段、17…PWM出力電圧復元手段、18…キャリア高調波成分演算手段、19…インダクタンス相当値演算手段、100…車軸、180A、180B…電圧フーリエ級数演算手段、181…最大値選択手段、182…フーリエ級数選択手段、201a〜201c…固定子コイル、202…α軸、203…β軸、204…回転子、205…d軸、206…q軸、300…通知手段、300a〜300b…磁石、301a〜301c…ブリッジ部、304…d軸。

Claims (16)

  1. 永久磁石を回転子内部に有する永久磁石同期電動機の磁極位置を検出する磁極位置検出手段と、
    前記磁極位置検出手段にて判断された磁極方向に対応するd軸のインダクタンス相当値を判断するインダクタンス相当値判断手段と、
    前記インダクタンス相当値に基づいて、前記永久磁石の磁石磁束量の推定値を演算する磁石磁束量推定手段と、
    前記d軸に可変バイアス電流を流すバイアス電流手段と、を備え、
    前記磁石磁束量推定手段は、前記バイアス電流手段がバイアス電流を変化させ、前記d軸インダクタンス相当値が所定値を超えるときのバイアス電流値に基づいて磁石磁束量を決定するか、又は、
    前記バイアス電流手段がバイアス電流を所定バイアス電流値に設定したときのd軸インダクタンス相当値に基づいて磁石磁束量を決定するか、又は、
    前記バイアス電流手段が前記バイアス電流を連続的に変化させ、前記d軸インダクタンス相当値が極大点に至った動作点における前記バイアス電流値もしくは前記インダクタンス相当値の少なくとも一方に基づいて磁石磁束量を決定する、磁石磁束量推定装置。
  2. 前記磁極方向に対応するd軸に高周波電圧を印加する高周波電圧印加手段と、前記高周波電圧印加手段にて印加された電圧に応じて、d軸に流れる高周波電流の振幅を検出する高周波電流振幅検出手段とを備え、
    前記d軸インダクタンス相当値判断手段は、前記高周波電圧と前記高周波電流振幅に基づいて前記インダクタンス相当値を判断する請求項1記載の磁石磁束量推定装置。
  3. 永久磁石を回転子内部に有する永久磁石同期電動機の磁極位置を検出する磁極位置検出手段と、
    前記磁極位置検出手段にて判断された磁極方向に対応するd軸のインダクタンス相当値を判断するインダクタンス相当値判断手段と、
    前記インダクタンス相当値に基づいて、前記永久磁石の磁石磁束量の推定値を演算する磁石磁束量推定手段と、
    前記d軸に可変バイアス電流を流すバイアス電流手段と、
    異常減磁状態を判定する判定手段と、を備え、
    前記判定手段は、
    前記バイアス電流手段がバイアス電流を変化させ、前記d軸インダクタンス相当値が所定値を超えるときのバイアス電流値が、所定バイアス電流値より小さいとき、又は、
    前記バイアス電流手段がバイアス電流を所定バイアス電流値に設定したときのd軸インダクタンス相当値が、所定インダクタンス相当値より大きいとき、異常減磁状態と判定する異常減磁判定装置。
  4. 永久磁石を回転子内部に有する永久磁石同期電動機の磁極位置を検出する磁極位置検出手段と、
    前記磁極位置検出手段にて判断された磁極方向に対応するd軸のインダクタンス相当値を判断するインダクタンス相当値判断手段と、
    前記インダクタンス相当値に基づいて、前記永久磁石の磁石磁束量の推定値を演算する磁石磁束量推定手段と、を備え、
    前記インダクタンス相当値判断手段は、
    前記永久磁石同期電動機へ印加する電流応答を制御するための電圧指令をPWM変調した信号と、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータから前記永久磁石同期電動機へ供給される電流応答のd軸成分と、前記電圧指令のPWM変調に用いられるキャリア位相と、前記磁極位置とを用いて、前記d軸方向のインダクタンス相当値を演算する手段を備えたことを特徴とする磁石磁束推定装置。
  5. 前記インダクタンス相当値判断手段は、前記電圧指令をPWM変調した信号と前記磁極位置とから前記電圧指令のd軸成分を演算するPWM出力電圧復元手段と、
    前記PWM出力電圧復元手段の出力と前記電流応答のd軸成分値と前記キャリア位相とから、前記電圧指令および電流応答値の少なくともキャリア周波数以上の共通した周波数成分を演算するキャリア高調波成分演算手段と、
    前記キャリア周波数以上の前記電圧指令および電流応答値から前記d軸方向のインダクタンス相当値を演算するインダクタンス相当値演算手段と、を備えたことを特徴とする請求項記載の磁石磁束推定装置。
  6. 前記磁石磁束量推定手段は、前記d軸方向のインダクタンス相当値が所定の上限値と下限値との少なくともどちらか一方を超えた動作点の電流応答値に基づいて磁石磁束量の推定値を演算することを特徴とする請求項又は請求項に記載の磁石磁束量推定装置。
  7. 前記磁石磁束量推定手段は、前記永久磁石同期電動機に予め設定された所定値のバイアス電流を印加した時の前記d軸方向のインダクタンス相当値に基づいて磁石磁束量の推定値を演算することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の磁石磁束量推定装置。
  8. 磁石磁束量の推定値の演算の際に、キャリア周波数を増加させることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項記載の磁石磁束量推定装置。
  9. 磁石磁束量の推定値の演算は、前記永久磁石同期電動機へのトルク指令がゼロになった直後に行われることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項記載の磁石磁束量推定装置。
  10. 前記演算された磁石磁束量の推定値が所定値以下の場合、異常減磁状態と判定する手段を備えることを特徴とする請求項1、請求項2、および、請求項4乃至請求項の何れか1項記載の磁石磁束量推定装置。
  11. 請求項1、請求項2、および、請求項4乃至請求項10の何れか1項に記載の磁石磁束量推定装置と、
    前記永久磁石同期電動機を回転駆動するインバータと、
    前記磁極位置検出手段にて検出された磁極位置と、入力される電流指令値と、前記永久磁石同期電動機へ印加される電流応答値とに基づいて、前記インバータを制御するインバータ制御部と、を備えることを特徴とする同期電動機駆動装置。
  12. 前記インバータ制御部は、前記磁石磁束量推定装置で演算された磁石磁束の推定値を受信し、磁石磁束の推定値が閾値以下であるときに入力された電流指令値に所定の値を加算する手段を備えることを特徴とする請求項11記載の同期電動機駆動装置。
  13. 請求項10に記載の磁石磁束量推定装置と、
    前記永久磁石同期電動機を回転駆動するインバータと、
    前記磁極位置検出手段にて検出された磁極位置と、入力される電流指令値と、前記永久磁石同期電動機へ印加される電流応答値とに基づいて、前記インバータを制御するインバータ制御部と、を備え、
    前記異常減磁状態と判定する手段は、異常減磁状態と判定したときに前記インバータ制御部へエラーコードを通知し、
    前記インバータ制御部は、前記異常減磁状態と判定する手段から前記エラーコードを受信したときに、入力された電流指令値に所定の値を加算する手段を備えることを特徴とする同期電動機駆動装置
  14. 請求項11乃至請求項13のいずれか1項記載の同期電動機駆動装置と、
    前記インバータへ直流電力を供給する直流電源と、
    前記直流電源から供給された直流電力を交流電力に変換して出力する前記インバータと、
    前記インバータから供給される交流電力により動作する前記永久磁石同期電動機と、
    前記永久磁石同期電動機の動力により駆動される車軸と、を備えたことを特徴とする電動車両。
  15. 前記インバータ制御部へ電流指令値を送信する上位制御部を更に備え、
    前記上位制御部は、前記磁石磁束推定装置で演算された磁石磁束の推定値を受信し、磁石磁束の推定値が閾値以下であるときに入力された電流指令値に所定の値を加算する手段を備えることを特徴とする請求項14記載の電動車両。
  16. 請求項10に記載の磁石磁束量推定装置と、前記永久磁石同期電動機を回転駆動するインバータと、前記磁極位置検出手段にて検出された磁極位置と、入力される電流指令値と、前記永久磁石同期電動機へ印加される電流応答値とに基づいて、前記インバータを制御するインバータ制御部と、を備えた同期電動機駆動装置と、
    前記インバータへ直流電力を供給する直流電源と、
    前記直流電源から供給された直流電力を交流電力に変換して出力する前記インバータと、
    前記インバータから供給される交流電力により動作する前記永久磁石同期電動機と、
    前記永久磁石同期電動機の動力により駆動される車軸と、
    ユーザへ異常を知らせる通知手段と、を備え、
    前記異常減磁状態と判定する手段は、異常減磁状態と判定したときに上位制御部へエラーコードを通知し、
    前記上位制御部は、前記異常減磁状態と判定する手段から前記エラーコードを受信したときに、前記通知手段を制御してユーザへ異常を知らせる手段を備えることを特徴とする電動車両
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