JP6157832B2 - 電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク - Google Patents

電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク Download PDF

Info

Publication number
JP6157832B2
JP6157832B2 JP2012227309A JP2012227309A JP6157832B2 JP 6157832 B2 JP6157832 B2 JP 6157832B2 JP 2012227309 A JP2012227309 A JP 2012227309A JP 2012227309 A JP2012227309 A JP 2012227309A JP 6157832 B2 JP6157832 B2 JP 6157832B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
thin film
light
photomask
semi
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012227309A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014081409A5 (ja
JP2014081409A (ja
Inventor
山口 昇
昇 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2012227309A priority Critical patent/JP6157832B2/ja
Priority to TW102131117A priority patent/TWI512391B/zh
Priority to KR1020130118827A priority patent/KR101560452B1/ko
Priority to CN201310475805.7A priority patent/CN103728832B/zh
Priority to CN201910348874.9A priority patent/CN110147029B/zh
Priority to CN201610307797.9A priority patent/CN105892226B/zh
Publication of JP2014081409A publication Critical patent/JP2014081409A/ja
Publication of JP2014081409A5 publication Critical patent/JP2014081409A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6157832B2 publication Critical patent/JP6157832B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/80Etching
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/027Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34
    • H01L21/0271Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34 comprising organic layers
    • H01L21/0273Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34 comprising organic layers characterised by the treatment of photoresist layers
    • H01L21/0274Photolithographic processes
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/20Masks or mask blanks for imaging by charged particle beam [CPB] radiation, e.g. by electron beam; Preparation thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/027Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は、フォトリソグラフィを利用した、電子デバイスの製造方法に関し、特に、表示装置の製造方法に関する。また、これに用いるフォトマスク、及びその製造方法に関する。
特許文献1には、電気光学装置や半導体装置の製造プロセスにおいて、位置合わせ精度良くパターンを形成するための方法が記載されている。特許文献1には、下層側の位置合わせマークの中心に対する上層側の位置合わせマークの中心のズレ量を測定し、ズレ量が許容値以内となるまで、所定の作業を繰り返すことが記載されている。
特許文献2には、高品質のTFT(薄膜トランジスタ)を製造することが可能な、グレートーンマスク(本発明では「多階調フォトマスク」とも言う)の製造方法が記載されている。
特許文献3には、フォトマスクパターンの評価方法及びその装置が記載されている。
特開2003−209041号公報 特開2005−37933号公報 特許3136218号公報
特許文献1は、電気光学装置の製造方法、半導体装置の製造方法に関し、特に、積層パターンを形成する方法において、従来の方法に比べて重ね合わせ精度を向上することができるパターンの形成方法に関するものである。
例えば液晶表示装置等の電気光学装置やLSI等の半導体装置の製造プロセスにおいては、種々の導電膜や絶縁膜を積層することによってトランジスタ、ダイオード、キャパシタ、抵抗等の素子や配線等(以下、「電子デバイス」という)を形成している。この時、例えば設計通りの電気的特性を有する電子デバイスを得るためには、その電子デバイスを構成する複数レイヤの相互の位置合わせ精度が重要になる。例えば、アクティブマトリクス方式の液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、「TFT」と略記する)で言えば、TFTを構成する複数レイヤのそれぞれのパターンのうち、パッシベーション(絶縁層)に形成されたコンタクトホールが、その下層側にある接続部に、正確に位置合わせがされていなければ、液晶表示装置の正しい動作が保証されない。このような事情は、LSI等の半導体装置においても全く同様である。
これらの積層構造においては、成膜及びパターニングを適宜繰り返し、積層される膜の個々に対して、異なる転写用パターンをもつフォトマスクを用い、フォトリソグラフィ工程を適用してパターニングする工程を利用することが多い。このとき、個々のパターニングに際しての位置合わせとしては、下層側に設けたアライメントマークを、上層側のパターニング時に参照して行うことができる。
但し、特許文献1に開示された方法は、アライメントエラーの測定、評価に有用であるとしても、この方法のみで、アライメントエラーそのものを有効に低減させられるとは言えない。
尚、発明者の検討によると、積層構造を有する電子デバイスに生じるアライメントエラーの原因は複数あり、これが、製造された電子デバイスにおいては累加して現われる。
特許文献2には、グレートーンマスクの製造工程において、複数回行われるフォトリソグラフィ工程、すなわち、複数回必要となる描画工程の重ね合わせずれに起因して、該フォトマスクを用いて製造したTFTの誤動作が生じ得ることを防止するための方法が記載されている。
また、特許文献3には、フォトマスクの描画工程において、レジスト膜に対してパターンを描画すると、必ずしも設計座標データに基づくパターンとは完全に一致しないことに対し、全体的なパターンの配置ずれの観点から、マスクパターンの良否を評価することが記載されている。
すなわち、電子デバイスのアライメントエラーとして現われる位置ずれは、特許文献1に言及された、複数レイヤの重ね合わせ精度によるものの他、使用するフォトマスクが既にもっている転写用パターンの座標ずれに起因するものが影響していることになる。
ところで、電子デバイスの多層構造を形成する際、レイヤごとに、異なるフォトマスクを露光装置にセットし、アライメントマークを読み取って、パターンを積層していくことになる。この時に使用する露光装置に由来するアライメントエラー(EA)は、およそ±0.6μm程度であることが発明者の検討により判明している。
ところが、使用するフォトマスク自身がもっているアライメントエラー成分(特許文献3に関して説明した、1回の描画中に現われる理想座標からのずれ成分が、複数の描画による重ね合わせによって合成されたエラーとしての、マスク由来のアライメントエラー成分EM)は、上記EAとほぼ同等のレベルの±0.5μm程度生じてしまうことが、発明者の検討によって明らかになった。
尚、ここで注目すべきことは、積層構造を有する電子デバイスに生じるアライメントエラーの評価は、各レイヤの座標絶対値よりも、レイヤ間の相対的なずれの評価によって行うことが、より適切である。すなわち、レイヤ1とレイヤ2とが、仮想的な理想座標に対して、同方向に同量のアライメントエラー成分を有していれば、その重ね合わせ精度は劣化せず、電子デバイスとしての性能にも大きな悪影響はない。しかしながら、異方向のアライメントエラー成分を有すると、その累加によって、デバイスの誤動作を生じかねないアライメントエラー量となる場合がある。
そこで、本発明においては、上記を考慮し、特にアライメントエラー成分EMを低減させる方法について、検討し、達成した。すなわち、本発明は、電子デバイスの製造工程において使用するフォトマスク自身がもっているアライメントエラー成分であって、1回の描画中に現われる座標ずれ成分が、複数の描画による重ね合わせによって合成されて生じるアライメントエラー成分EMを低減させることのできる電子デバイスの製造方法を得ることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。本発明は、下記の構成1〜8の電子デバイスの製造方法、下記の構成9〜11のフォトマスクの製造方法、下記の構成12〜14のフォトマスク、及び下記の構成15の表示装置の製造方法である。
(構成1)
本発明の構成1は、電子デバイスの製造方法において、基板上に第1薄膜を形成する工程と、前記第1薄膜、又は前記第1薄膜上に形成した第1レジスト膜に、第1フォトマスクを用いた第1露光を含む、第1フォトリソグラフィ工程を施すことによって、前記第1薄膜をパターニングする、第1薄膜パターン形成工程と、前記第1薄膜パターンが形成された前記基板上に、第2薄膜を形成する工程と、前記第2薄膜、又は、前記第2薄膜上に形成した第2レジスト膜に第2フォトマスクを用いた第2露光を含む、第2フォトリソグラフィ工程を施すことによって、前記第2薄膜を前記第1薄膜パターンと異なる形状にパターニングする、第2薄膜パターン形成工程と、を有し、前記第1フォトマスク、及び前記第2フォトマスクは、透光部、遮光部、及び半透光部を含む、第1転写用パターンを有し、かつ、前記第2フォトマスクは、前記第1フォトマスクと同一のフォトマスクであるか、又は、前記第2フォトマスクは、前記第1フォトマスクの有する前記第1転写用パターンに追加工を施して形成した第2転写用パターンを有するものであることを特徴とする、電子デバイスの製造方法である。
(構成2)
本発明の構成2は、前記第2フォトマスクが、前記第1フォトマスクと同一のフォトマスクであり、かつ、前記第1転写用パターンに含まれる遮光部、及び半透光部のエッジは、1回の描画工程によって画定されたものであることを特徴とする、構成1に記載の電子デバイスの製造方法である。
(構成3)
本発明の構成3は、前記第1薄膜パターン形成工程と、前記第2薄膜パターン形成工程とは、異なる条件を適用することを特徴とする、構成1又は2に記載の電子デバイスの製造方法である。
(構成4)
本発明の構成4は、前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜と、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜とは、異なる感光性を有することを特徴とする、構成1〜3のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法である。
(構成5)
本発明の構成5は、前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜が、ポジ型感光性材料からなり、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜が、ネガ型感光性材料からなることを特徴とする、構成1〜4のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法である。
(構成6)
本発明の構成6は、前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜が、ネガ型感光性材料からなり、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜が、ポジ型感光性材料であることを特徴とする、構成1〜4のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法である。
(構成7)
本発明の構成7は、前記第2フォトマスクの有する前記第2転写用パターンが、前記第1フォトマスクの有する前記第1転写用パターンに前記追加工を施したものであり、前記追加工が、前記第1転写用パターンの一部を除去することによって、前記第2転写用パターンを形成するものであることを特徴とする、構成1〜6のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法である。
(構成8)
本発明の構成8は、前記第1転写用パターンが、前記第1フォトマスクを用いて露光する際に使用する露光装置によって、解像しない線幅のマークパターンを有することを特徴とする、構成7に記載の電子デバイスの製造方法である。
本発明は、下記の構成9〜11であることを特徴とするフォトマスクの製造方法である。
(構成9)
本発明の構成9は、同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンとが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するための、フォトマスクの製造方法であって、
前記フォトマスクが、透明基板上に形成された、遮光部、半透光部、及び透光部を含む転写用パターンを有し、
透明基板上に、半透光膜及び遮光膜をこの順で形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記遮光膜上に形成した第1次レジスト膜に対して第1次描画を行うことにより、前記遮光部と、前記半透光部を画定する暫定パターンとを形成するための第1次レジストパターンを形成する工程と、
前記第1次レジストパターンをマスクとして、前記遮光膜をエッチングする第1次エッチング工程と、
形成された前記遮光部と前記暫定パターンとを含む全面に第2次レジスト膜を形成する工程と、
前記第2次レジスト膜に対して第2次描画を行うことにより、前記半透光部を形成するための第2次レジストパターンを形成する工程と、
前記暫定パターンと前記第2次レジストパターンとをマスクとして、前記半透光膜をエッチングする、第2次エッチング工程と、
前記第2次レジストパターンをマスクとして、前記暫定パターンをエッチング除去する第3次エッチング工程とを有する、ことを特徴とするフォトマスクの製造方法である。
(構成10)
本発明の構成10は、同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンとが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するための、フォトマスクの製造方法であって、
前記フォトマスクが、透明基板上に、前記第1薄膜パターンを形成するための、第1転写用パターンを備え、
前記透明基板上に、半透光膜及び遮光膜をこの順で形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記半透光膜及び前記遮光膜に、それぞれフォトリソグラフィ工程を施すことによってパターニングし、前記第1転写用パターンを形成する、第1転写用パターン形成工程とを有し、前記第1転写用パターンは、露光によって、前記電子デバイスにおける、前記第1薄膜パターンを形成するための形状であって、かつ、前記露光の際に用いる露光装置によって解像しない線幅のマークパターンを含む形状を有し、前記形状は、前記電子デバイスにおける、前記第2薄膜パターンを形成するために、前記マークパターンによって画定された、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが可能なものであることを特徴とする、フォトマスクの製造方法である。
(構成11)
本発明の構成11は、前記フォトマスクブランクが、前記透明基板上に、互いにエッチング特性の異なる前記半透光膜と前記遮光膜とをこの順に積層したものであることを特徴とする、構成9又は10に記載のフォトマスクの製造方法である。
(構成12)
本発明の構成12は、同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するための、フォトマスクであって、透明基板上に、形成された半透光膜と遮光膜がそれぞれパターニングされてなる、前記第1薄膜パターンを形成するための、第1転写用パターンを備え、前記第1転写用パターンは、露光によって、前記電子デバイスの前記第1薄膜パターンを形成するための形状であって、かつ、前記露光の際に用いる露光装置によって解像しない線幅のマークパターンを含む形状を有し、前記電子デバイスの前記第2薄膜パターンを形成するための第2転写用パターンとなすために、前記マークパターンによって画定された、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが可能なものであることを特徴とする、フォトマスクである。
(構成13)
本発明の構成13は、前記第2転写用パターンは、半透光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた半透光部、半透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた半透光部のいずれかを有することを特徴とする、構成12に記載のフォトマスクである。
(構成14)
本発明の構成14は、前記マークパターンは、前記第1転写用パターンの遮光部の一部を囲む、0.3〜1.5μm幅の半透光部又は透光部からなることを特徴とする、構成12又は13に記載のフォトマスクである。
(構成15)
本発明は、本発明の構成15は、構成1〜8のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法を用いた、表示装置の製造方法である。
本発明の電子デバイスの製造によれば、複数レイヤに、同一のフォトマスクをそのまま使用するか、又は追加工によって転写用パターンを変化させて使用することにより、複数レイヤに使用するフォトマスクが有する個々の位置ずれ傾向を一致させ、重ね合わせ精度を向上させることができる。尚、このために、異なるレイヤに対しては、フォトリソグラフィ工程の条件の変更、又は、フォトマスクの有する転写用パターンの変更(追加工)を行うが、後者の場合、追加工によって、新たなアライメントエラー成分を発生させない。本発明の実施例として示しているいずれの場合も、複数レイヤのそれぞれに対して、転写がなされる転写用パターンのエッジは、フォトマスクの製造工程において、1回の描画によって画定されたものである。
本発明により、少なくとも、電子デバイスの製造工程において使用するフォトマスク自身がもっているアライメントエラー成分EM、すなわち、1回の描画中に現われる座標ずれ成分が複数の描画による重ね合わせずれによって合成されるアライメントエラーを低減させることのできる電子デバイスの製造方法を得ることができる。
本発明の実施例1の電子デバイスを製造する工程に用いるフォトマスクの一態様を示す模式図である。(a)は平面模式図、(b)は断面模式図、(c)は(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布及び第1薄膜パターン形成工程に用いるレジスト材料に対する解像閾値を示す。 本発明の実施例1の電子デバイスを製造する工程のうち、第1薄膜パターン形成工程を示す模式図である。 図1に示すフォトマスクと同一のフォトマスクであって、本発明の実施例1の、第2薄膜パターン形成工程に用いるフォトマスクの模式図である。(a)は平面模式図、(b)は断面模式図、(c)は(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布及び第2薄膜パターン形成工程に用いるレジスト材料に対する解像閾値を示す。 本発明の実施例1の電子デバイスを製造する工程のうち、第2薄膜パターン形成工程を示す模式図である。 本発明の実施例2の電子デバイスを製造する工程に用いるフォトマスクの一態様を示す模式図である。(a)は平面模式図、(b)は断面模式図、(c)は(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布及び第1薄膜パターン形成工程に用いるレジスト材料に対する解像閾値を示す。 本発明の実施例2の電子デバイスを製造する工程のうち、第1薄膜パターン形成工程を示す模式図である。 図5に示すフォトマスクと同一のフォトマスクであって、本発明の実施例2の、第2薄膜パターン形成工程に用いるフォトマスクの模式図である。(a)は平面模式図、(b)は断面模式図、(c)は(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布及び第2薄膜パターン形成工程に用いるレジスト材料に対する解像閾値を示す。 本発明の実施例2の電子デバイスを製造する工程のうち、第2薄膜パターン形成工程を示す模式図である。 本発明の実施例3の電子デバイスを製造する工程に用いるフォトマスクの一態様を示す模式図である。(a)は平面模式図、(b)は断面模式図、(c)は(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布及び第1薄膜パターン形成工程に用いるレジスト材料に対する解像閾値を示す。 本発明の実施例3の電子デバイスを製造する工程のうち、第1薄膜パターン形成工程を示す模式図である。 図9に示すフォトマスクを追加工したフォトマスクであって、本発明の実施例3の、第2薄膜パターン形成工程に用いるフォトマスクの模式図である。(a)は平面模式図、(b)は断面模式図、(c)は(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布及び第2薄膜パターン形成工程に用いるレジスト材料に対する解像閾値を示す。 本発明の実施例3の電子デバイスを製造する工程のうち、第2薄膜パターン形成工程を示す模式図である。 図11に示すフォトマスクを得るための、実施例4として説明する追加工の工程を示す模式図である。 図11に示すフォトマスクを得るための、実施例5として説明する追加工の工程を示す模式図である。 従来例である比較例1の電子デバイスを製造する工程のうち、第1薄膜パターン形成工程に用いるMask Aのフォトマスクを示す模式図である。(a)は平面模式図、(b)は断面模式図、(c)は(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布及び第1薄膜パターン形成工程に用いるレジスト材料に対する解像閾値を示す。 従来例である比較例1の電子デバイスを製造する工程のうち、第1薄膜パターン形成工程を示す模式図である。 従来例である比較例1の電子デバイスを製造する工程のうち、第2薄膜パターン形成工程に用いるMask Bのフォトマスクを示す模式図である。(a)は平面模式図、(b)は断面模式図、(c)は(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布及び第1薄膜パターン形成工程に用いるレジスト材料に対する解像閾値を示す。 従来例である比較例1の電子デバイスを製造する工程のうち、第2薄膜パターン形成工程を示す模式図である。 フォトマスク製造工程に生じるアライメントエラー成分EMを低減するためのフォトマスクの製造方法の1つの実施形態を示す模式図である。 図19に引き続いて、フォトマスク製造工程に生じるアライメントエラー成分EMを低減するためのフォトマスクの製造方法の1つの実施形態を示す模式図である。 2回のフォトリソグラフィ工程を用いて行うフォトマスクの製造方法において、個々の工程による転写用パターン相互のアライメントずれを判定するために用いる距離D1及びD2を示した模式図である。
本発明においては、電子デバイスが備える、多層構造の製造において、複数のレイヤを同一の描画工程によって形成したフォトマスクでパターニング可能なフォトマスクが実現できれば、上記アライメントエラーを低減することができることを着想した。すなわち、1枚のフォトマスクが、そのフォトマスクの設計データと比較したときに測定されるアライメントエラー成分をたとえ有していたとしても、電子デバイスの積層構造に含まれる複数レイヤを、それぞれ、同一のアライメントエラー成分を有するフォトマスクによってパターニングすれば、実効的には上記アライメントエラー成分EMは、最終製品である電子デバイスには顕在化しない。すなわち、EMの成分を、理論的にはゼロとすることも不可能ではない。
例えば、同一のアライメントエラー傾向を有するフォトマスクを複数製造することは困難であっても、1つのフォトマスクであって、同一の描画工程によって画定された転写用パターンを(必要に応じて、追加工を行いつつ)、転写可能なフォトマスクを用い、これを複数レイヤに適用すれば、転写用パターンがもつアライメントエラー傾向は同一であるから、アライメントエラー成分EMを、実質的にゼロとすることができる。
そこで、本発明の電子デバイスの製造方法は、基板上に第1薄膜を形成する工程と、前記第1薄膜、又は前記第1薄膜上に形成した第1レジスト膜に、第1フォトマスクを用いた第1露光を含む、第1フォトリソグラフィ工程を施すことによって、前記第1薄膜をパターニングする、第1薄膜パターン形成工程と、前記第1薄膜パターンが形成された前記基板上に、第2薄膜を形成する工程と、前記第2薄膜、又は、前記第2薄膜上に形成した第2レジスト膜に第2フォトマスクを用いた第2露光を含む、第2フォトリソグラフィ工程を施すことによって、前記第2薄膜を前記第1薄膜パターンと異なる形状にパターニングする、第2薄膜パターン形成工程と、を有する。本発明の電子デバイスの製造方法では、前記第1フォトマスク、及び前記第2フォトマスクは、透光部、遮光部、及び半透光部を含む、第1転写用パターンを有し、かつ、前記第2フォトマスクは、前記第1フォトマスクと同一のフォトマスクであるか、又は、前記第2フォトマスクは、前記第1フォトマスクの有する前記第1転写用パターンに追加工を施して形成した第2転写用パターンを有するものであることを特徴とする。
本発明の電子デバイスの製造方法に用いる第2フォトマスクは、第1フォトマスクと同一のフォトマスクであるか、又は、前記第2フォトマスクは、前記第1フォトマスクの有する前記第1転写用パターンに追加工を施して形成した第2転写用パターンを有するものである。つまり、第1フォトマスクと第2フォトマスクは、同一の透明基板上の同一転写領域に、転写用パターンを形成したものである。そして、後述の方法により、第2転写用パターンは、前記第1転写用パターンを形成するための描画工程により画定されたものとすることができる。そのため、電子デバイスの製造工程において使用するフォトマスク自身に起因するアライメントエラー成分EMを低減させることができる。尚、転写領域とは、露光によってその領域にある転写用パターンを、被転写体上に転写しようとする領域のことを言う。
従来の電子デバイスの製造方法では、電子デバイスの備える、複数のレイヤに対しては、それぞれ異なる転写用パターンをもつ複数のフォトマスクを用いるか、又は複数の転写用パターンを備えた1つのフォトマスク(多階調フォトマスク)を用いることが行われた。いずれの場合にも、複数の転写用パターンには、それぞれ、描画時に生じる座標ずれが含まれており、相互の重ね合わせによってこれがアライメントエラーとして顕在化した。このアライメントエラー成分EMとして、±0.5μm程度の発生を、低減する手段がないため、これと、露光機起因(上記EA)の±0.6μm程度のアライメントエラーを加えた、最大1μm程度余りのアライメントエラーを、受容するしかなかった。尚、露光機起因のアライメントエラーは、フォトマスクを露光機に搭載する段階での、アライメントマークの読み取り精度、及びその読み取りに合わせた、マスク基板のステージセットの機械精度の合計のエラーである。本発明によると理論的には、露光機起因のアライメントエラー以外のアライメントエラーを実質的に消失させることができる。
本発明の電子デバイスの製造工程においてエッチングを行う際、ドライエッチング及びウェットエッチングのいずれも適用可能である。エッチングの等方性及び製造コスト等を考慮すると、ウェットエッチングの適用がより好ましい。マスク製造においても、同様に、ウェットエッチングの適用がより好ましい。尚ドライエッチングを適用する場合には、薄膜のエッチングによるレジスト(感光性材料)の減膜量について、予め考慮する必要がある。
本発明のフォトマスクは、遮光部、半透光部、及び透光部を含む転写用パターンを備えるフォトマスクである。これは、後述の構成において説明するとおり、透明基板上に、半透光膜及び遮光膜をこの順で形成したフォトマスクブランクを用いて製造することができる。
尚、後述の実施例で説明するとおり、目的とする電子デバイスが有する積層構造のうち、いずれかの層として感光性材料を用いる場合が存在し、他方、感光性を有しない材料を用いる場合も存在する。例えば、第1薄膜が感光性材料の場合には、第1薄膜自体をフォトリソグラフィ工程によりパターニングして、目的の層を形成すればよい。他方、第1薄膜が感光性を有しない材料の場合には、第1薄膜をパターニングするために、第1薄膜表面にレジスト膜(フォトレジスト膜)を形成し、これをパターニングしてエッチングマスクとし、第1薄膜をエッチングすればよい。こうしたことは、第2薄膜にあっても同様である。この意味で、上記では「前記第1薄膜、又は前記第1薄膜上に形成した第1レジスト膜」と表現している。すなわち、「第1薄膜(感光性を有する膜である場合)又は前記第1薄膜上に形成した第1レジスト膜(第1薄膜が感光性を有しない場合)」との意味である。
本発明の電子デバイスの製造方法は、前記第2フォトマスクは、前記第1フォトマスクと同一のフォトマスクであり、かつ、前記第1転写用パターンに含まれる遮光部、及び半透光部のエッジは、1回の描画工程によって画定されたものであることを含む。すなわち、第1転写パターンを形成する際に、複数の描画工程の重ね合わせを行う必要がなく、従って、異なる描画工程によって形成されたパターンの重ね合わせずれが生じることがない。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記第1薄膜パターン形成工程と、前記第2薄膜パターン形成工程とは、異なる条件を適用することが好ましい。
「異なる条件」とは、レジスト(感光性材料)膜の相違、レジストプロセスの相違、露光条件の相違、などを含む。
レジスト(感光性材料)膜やレジストプロセスの相違としては、第1薄膜パターン形成工程及び第2薄膜パターン形成工程のそれぞれに用いるレジスト材料の種類、及びレジストの現像条件(現像液の組成、濃度及び現像時間等)などが異なることを含む。そのため、第1フォトマスクと第2フォトマスクとが同一のフォトマスクであるような場合であっても、この同一のフォトマスクを用いて、第1薄膜パターンとは異なる第2薄膜パターンを形成することができる。また、第1フォトマスクの第1転写用パターンに追加工を施して形成した第2転写用パターン(「追加工した第2転写用パターン」とも言う。)を用いた場合にでも、第1薄膜パターンとは異なる第2薄膜パターンを形成することができる。
或いは、上述のレジスト(感光性材料)膜の相違として、前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜と、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜とは、互いに塗布膜厚が異なるものとすることができる。
露光条件の相違とは、第1露光及び第2露光の適用条件が異なる場合を含む。例えば、第1露光及び第2露光に適用する、光源の照射強度が異なる、又は、照射時間が異なることによって、照射光量が異なるものとすることができる。例えば、第1露光の照射光量を、第2露光に比べて大きくしたり、その逆とすることができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜と、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜とは、異なる感光性を有することが好ましい。
「異なる感光性」とは、レジスト材料の相違のひとつであり、例えば、ネガ型及びポジ型の相違であってもよく、又は、感度特性の差(光量に対する感光性の特性カーブの相違)であってもよく、現像剤に対する現像性の相違であっても良い。第1薄膜又は第1レジスト膜と、第2薄膜又は第2レジスト膜とは、異なる感光性を有することにより、同一のフォトマスク又は追加工した第2転写用パターンのフォトマスクを用いた場合でも、第1薄膜パターンとは異なる第2薄膜パターンを形成することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜が、ポジ型感光性材料からなり、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜が、ネガ型感光性材料であることができる。第1薄膜又は第1レジスト膜が、ポジ型感光性材料からなり、第2薄膜又は第2レジスト膜が、ネガ型感光性材料であることにより、同一のフォトマスク又は追加工した第2転写用パターンのフォトマスクを用いた場合でも、第1薄膜パターンとは異なる第2薄膜パターンを確実に形成することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜が、ネガ型感光性材料からなり、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜が、ポジ型感光性材料であることができる。第1薄膜又は第1レジスト膜が、ポジ型感光性材料からなり、第2薄膜又は第2レジスト膜が、ネガ型感光性材料であることにより、同一のフォトマスク又は追加工した第2転写用パターンのフォトマスクを用いた場合でも、第1薄膜パターンとは異なる第2薄膜パターンを確実に形成することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法では、前記第2フォトマスクの有する前記第2転写用パターンは、前記第1フォトマスクの有する前記第1転写用パターンに前記追加工を施したものであり、前記追加工は、前記第1転写用パターンの一部を除去することによって、前記第2転写用パターンを形成することができる。
前記第2転写用パターンは、前記第1フォトマスクを製造する段階で、前記第1転写用パターンが形成されたときに、形成されたパターンエッジを、そのパターンエッジとして有している。つまり、第2転写用パターンとなすための追加工の工程において、新たな描画工程を行う場合にも、その新たな描画工程において、第2転写用パターンのパターンエッジを新たに形成しない。すなわち、第2転写用パターンの形成工程で行う描画工程は、第2転写用パターンのパターンエッジを形成する機能をもたない。第2転写用パターンは、第1転写用パターンのうち、孤立部分を除去する追加工を施したものとすることができる。従って、第2転写用パターンは、実際上1回の描画によって画定されたもののみから成り立ち、これは、第1転写用パターンの描画と同じときであるので、両転写用パターン相互の描画位置ずれが存在しない。そのため、電子デバイスの製造工程において使用するフォトマスク自身がもっているアライメントエラーに起因するアライメントエラー成分EMを低減させることができる。
本発明の電子デバイスの製造方法において、前記第1転写用パターンは、前記第1フォトマスクを用いて露光する際に使用する露光装置によって、解像しない線幅のマークパターンを有することが好ましい。
前記追加工において、前記第1転写用パターンの一部を除去して前記第2転写用パターンを形成する際、前記マークパターンを使用することができる。すなわち、前記マークパターンは、遮光部によって両サイドを挟まれた、露光装置によって解像しない線幅の半透光部(透明基板上の半透光膜が露出した部分)又は透光部(透明基板が露出した部分)とすることができる。追加工の際は、このマークパターンの一方側にある第1転写用パターンの一部を、このマークパターンを境界として除去することができる。この結果、第2転写用パターンは、もともと第1転写用パターンに含まれていたものであるから、両者の間に、相互の描画位置ずれが存在しない。そのため、電子デバイスの製造工程において、上記アライメントエラー成分EMを低減させることができる。
尚、フォトマスクが、透明基板上に、半透光膜及び遮光膜をこの順で有するマスクブランを用いて形成したものである上記の場合、マークパターンは、遮光膜をマークパターンの形状に除去することにより形成した半透光部とすることができる。また、この場合、マークパターンは、積層した半透光膜及び遮光膜の両方を、マークパターンの形状に除去することにより形成した透光部として形成することができる。マークパターンは、露光の際に解像しない(レジスト感光の閾値に達しない)ことが望ましいため、前者の方が好ましい。
前記マークパターンの線幅は、大きすぎると第1露光の際に解像してしまう不都合が生じる。その一方、小さすぎると、追加工の際に必要な描画工程(後述)において、フォトマスク上に既に形成されている第1転写用パターンとの間のアライメントエラーを吸収することが困難になる。この点を考慮し、前記マークパターンの線幅は0.3μm〜1.5μmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜1.0μmである。
露光装置とは、ここでは、LCD用露光装置又は液晶用露光装置として知られる露光装置であって、例えば、その光学系のNA(開口数)が0.08〜0.1、σ(コヒレンシ)が0.8〜0.9、解像可能なパターンの最小幅(解像限界)が3μm程度であるものとすることができる。露光光としては、i線、h線、g線を含むものを使用することができる。
追加工を行う場合、第1薄膜又は第1レジスト膜、及び第2薄膜又は第2レジスト膜は、いずれもポジ型感光性材料とすることができる。また、第1薄膜又は第1レジスト膜、及び第2薄膜又は第2レジスト膜は、いずれもネガ感光性材料とすることができる。
第1薄膜及び第2薄膜の種類は、製造される電子デバイスの種類により、適宜、選択することができる。例えば、第1薄膜及び第2薄膜は、それぞれ、電極層及び絶縁層であることができる。
本発明のフォトマスクの製造方法により製造されるフォトマスクは、同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンとが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するためのフォトマスクである。このフォトマスクは、遮光部、半透光部、及び透光部を含む転写用パターンを備えるフォトマスクである。
本発明のフォトマスクの製造方法は、
透明基板上に、半透光膜及び遮光膜をこの順で形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記遮光膜上に形成した第1次レジスト膜に対して第1次描画を行うことにより、前記遮光部と、前記半透光部を画定する暫定パターンとを形成するための第1次レジストパターンを形成する工程と、
前記第1次レジストパターンをマスクとして、前記遮光膜をエッチングする第1次エッチング工程と、
形成された前記遮光部と前記暫定パターンとを含む全面に第2次レジスト膜を形成する工程と、
前記第2次レジスト膜に対して第2次描画を行うことにより、前記半透光部を形成するための第2次レジストパターンを形成する工程と、
前記暫定パターンと前記第2次レジストパターンとをマスクとして、前記半透光膜をエッチングする、第2次エッチング工程と、
前記第2次レジストパターンをマスクとして、前記暫定パターンをエッチング除去する第3次エッチング工程とを有する、ことを特徴とする。
本発明のフォトマスクの製造方法によって、同一のフォトマスクによって、所望の電子デバイスの第1薄膜パターンと第2薄膜パターンを形成できるフォトマスクが製造できる。そして、これら薄膜パターンの相互に、フォトマスクのもつ転写用パターンに起因するアライメントエラー成分EMを実質的に生じさせないものとすることができる。
上記において、「半透光膜と遮光膜がこの順に積層」とは、直接積層される場合のみでなく、本発明の作用効果を妨げない範囲で他の膜が介在することを妨げない。例えば、半透光膜と遮光膜のエッチング特性が類似している(エッチング選択性が十分でない)場合には、その間にエッチングストッパ膜が介在してもよい。
尚、上記における第1次レジスト膜、第1次レジストパターン等の表現は、電子デバイスを製造する過程の説明において用いた、第1レジスト膜、第1レジストパターンと区別して、フォトマスクの製造工程の説明用として用いている。
本発明のフォトマスクの製造方法により製造されるフォトマスクは、同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンとが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するための、フォトマスクである。このフォトマスクは、透明基板上に、前記第1薄膜パターンを形成するための、第1転写用パターンを備える。本発明のフォトマスクの製造方法は、前記透明基板上に、半透光膜及び遮光膜をこの順で形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、前記半透光膜及び前記遮光膜に、それぞれフォトリソグラフィ工程を施すことによってパターニングし、前記第1転写用パターンを形成する、第1転写用パターン形成工程とを有する。ここで、前記第1転写用パターンは、露光によって、前記電子デバイスにおける、前記第1薄膜パターンを形成するための形状であって、かつ、前記露光の際に用いる露光装置によって解像しない線幅のマークパターンを含む形状を有する。本発明のフォトマスクにおいて、前記形状は、前記電子デバイスにおける、前記第2薄膜パターンを形成するために、前記マークパターンによって画定された、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが可能なものであることを特徴とする。
本発明のフォトマスクの製造方法によって、前記第1転写用パターンが、所定のマークパターンを含む形状であり、マークパターンによって画定された、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが可能なフォトマスクを製造することができる。そのフォトマスクを、上述の所定の追加工を含む電子デバイスの製造方法に用いることによって、フォトマスクに起因するアライメントエラー成分EMを低減させることのできる電子デバイスの製造方法を得ることができる。
本発明の各態様におけるフォトマスクの製造方法において、前記フォトマスクブランクは、前記透明基板上に、互いにエッチング特性の異なる前記半透光膜と前記遮光膜とをこの順に積層したものであることが好ましい。前記フォトマスクブランクが、前記透明基板上に、互いにエッチング特性の異なる前記半透光膜と前記遮光膜とをこの順に積層したものであることにより、マークパターンによって画定された、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが容易になる。
互いにエッチング特性が異なるとは、一方のエッチング環境において、他方が耐性を有することを言う。具体的には、遮光膜と半透光膜は、互いのエッチャント(エッチング液、又はエッチングガス)に対して耐性を有する素材であることが好ましい。
本発明の各態様のフォトマスク及び本発明の各態様の電子デバイスの製造方法に用いることのできるフォトマスクにおいて、具体的な半透光膜の素材を例示すると、Cr化合物(Crの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、酸化窒化炭化物など)、Si化合物(SiO、SOG)、金属シリサイド化合物(TaSi、MoSi、WSi又はそれらの窒化物、酸化窒化物など)の他、TiONなどのTi化合物を使用することができる。
遮光膜の素材は、Cr又はCr化合物(Crの酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、酸化窒化炭化物など)の他、Ta、Mo、W又はそれらの化合物(上記金属シリサイドを含む)などを使用することができる。
従って、それぞれのエッチング選択性を考慮すると、例えば、半透光膜にSi化合物、金属シリサイド化合物又は、Ti化合物を用いた場合には、遮光膜素材は、Cr又はCr化合物とする組み合わせが好ましい。この逆の組み合わせとすることもできる。
遮光膜及び半透光膜は、積層した状態で、露光光を実質的に透過しない(光学濃度ODが3以上)ものとすることが好ましいが、フォトマスクの用途によっては、露光光の一部を透過するものとする(例えば透過率≦20%)こともできる。尚、本明細書において遮光膜とは、完全な遮光性を必須とするものではない。透光膜との積層によって、光学濃度OD3以上となるものであることが好ましい。より好ましくは、遮光膜のみで、光学濃度ODが3以上であることが好ましい。ODは、例えば露光波長の代表波長をg線としたとき、この代表波長に対するものとすることができる。
半透光膜としては、露光光透過率が20〜80%、より好ましくは、30〜70%であり、位相シフト量が90°以下、より好ましくは60°以下であるものが好ましく用いられる。ここでの露光光透過率とは、透明基板の透過率を100%とした場合の、半透光膜の透過率であって、露光に用いる光の代表波長に対するものであることができる。半透光膜の位相シフト量とは、透明基板を透過する光と、半透光膜を透過する光との相互の位相差である。位相シフト量が「90度以下」とは、ラジアン表記すれば、上記位相差が「(2n−1/2)π〜(2n+1/2)π (ここでnは整数)」であることを意味する。
転写に使用する露光光としては、i線、h線、g線を含む波長域を含むものであることが好ましい。これにより、被転写体の面積が大きく(例えば、一辺が300mm以上の方形など)なっても、生産効率を下げずに露光が行える。上記露光光の代表波長は、i線、h線、g線のいずれでも良いが、例えばg線とすることができる。好ましくは、i線、h線、g線のいずれに対しても、上記透過率と位相シフト量が充足されることである。
それぞれの膜素材に対して用いるエッチャント(エッチング液、又はエッチングガス)は、公知のものを用いることができる。CrやCr化合物を含有する膜(例えばCr遮光膜であって、Cr化合物による反射防止層を表面に有するものなど)である場合には、クロム用エッチャントとして知られる、硝酸第2セリウムアンモニウムを含むエッチング液を使用できる。尚、塩素系ガスを用いたドライエッチングを適用しても構わない。
更に、MoSi又はその化合物の膜に対しては、弗化水素酸、珪弗化水素酸、弗化水素アンモニウムなどのフッ素化合物に、過酸化水素、硝酸、硫酸などの酸化剤を添加したエッチング液を使用することができる。又は、フッ素系のエッチングガスを用いてもよい。
尚、これら膜素材を用いてパターンを形成した場合には、パターンをエッチング除去する工程においては、ウェットエッチングを用いることが好ましい。更に、すべてのエッチング工程でウェットエッチングを用いることがより好ましい。
次に、本発明の電子デバイスの製造方法に用いることのできるフォトマスクについて説明する。本発明のフォトマスクは、同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するための、フォトマスクである。本発明のフォトマスクは、透明基板上に、形成された半透光膜と遮光膜がそれぞれパターニングされてなる、前記第1薄膜パターンを形成するための、第1転写用パターンを備える。ここで、前記第1転写用パターンは、露光によって、前記電子デバイスの前記第1薄膜パターンを形成するための形状であって、かつ、前記露光の際に用いる露光装置によって解像しない線幅のマークパターンを含む形状を有する。本発明のフォトマスクは、前記電子デバイスの前記第2薄膜パターンを形成するための第2転写用パターンとなすために、前記マークパターンによって画定された、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが可能なものであることを特徴とする。本発明のフォトマスクは、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが可能であるので、第1転写用パターンの追加工を含む本発明の電子デバイスの製造方法に、好適に用いることができる。
前記第2転写用パターンは、半透光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた半透光部、半透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた半透光部のいずれかを有することが好ましい。本発明の追加工によって作成される第2転写用パターンは、第1転写用パターンの一部が除去された結果、上記のようなパターンが形成される。
前記マークパターンは、前記第1転写用パターンの遮光部の一部を囲む、0.3〜1.5μm幅の半透光部又は透光部からなることが好ましく、0.3〜1.0μm幅の半透光部又は透光部からなることが好ましい。前記マークパターンの線幅は、大きすぎると第1露光の際に解像してしまう不都合が生じる。その一方、小さすぎると、追加工の際に必要な描画工程において、フォトマスク上に既に形成されている第1転写用パターンとの間のアライメントエラーを吸収することが困難になる。マークパターンの線幅が、上述のような所定の幅であることにより、不都合及び困難を避けることができる。尚、マークパターンは遮光部に挟まれた半透光部からなる場合の方が、第1露光の際に解像しにくく、より好ましい。
本発明は、本発明の電子デバイスの製造方法を用いた、表示装置の製造方法である。「表示装置」は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、有機EL表示装置などを含む。本発明の電子デバイスの製造方法によれば、種々の導電膜や絶縁膜を積層することによってトランジスタ、ダイオード、キャパシタ、抵抗等の素子や配線等の電子デバイスを高精度で形成することができる。これらの電子デバイスは、集積回路などの半導体、液晶表示装置、有機EL表示装置、プラズマディスプレイなどに適用される。従って、本発明の電子デバイスの製造方法は、これらの電子デバイスを有する表示装置の製造の際に、好適に用いることができる。
尚、表示装置(液晶表示装置、プラズマディスプレイ、有機EL表示装置を含む)においては、パターンが微細化するとともに、小面積に微細パターンを密度高く配列する傾向、及び、積層数が増加する傾向が顕著になっている。こうした状況下、本発明の産業上の意義が益々大きくなる。
<実施例1>
図1は、本発明の実施例1の電子デバイスの製造方法に用いることのできるフォトマスクの一態様を示す。図1(a)は、このフォトマスクが有する、透光部11、半透光部12、遮光部13を含む、第1転写用パターンを、平面視で示し、この一点鎖線部の断面を、図1(b)に示す。
図1に示すフォトマスクは、透明基板10上に半透光膜20と遮光膜30とをこの順に成膜したフォトマスクブランクを用意し、この半透光膜20と遮光膜30とをそれぞれ、フォトリソグラフィ工程によってパターニングして形成したものである。従って、透光部11においては透明基板10が露出し、半透光部12は透明基板10上に半透光膜パターン21が形成されてなり、遮光部13は半透光膜パターン21と遮光膜パターン31とが積層されてなる。
尚、半透光膜20と遮光膜30との積層順は逆であっても良い。その場合は、透明基板10上に成膜した遮光膜30をパターニングしたのち、半透光膜20を成膜し、パターニングして本発明のフォトマスクを製造することができる。
本発明のフォトマスクに適用する遮光膜30は、表面に反射防止機能を有する反射防止層を備えていても良い。以下の実施例においても同様である。
ここで、フォトマスクを構成する透明基板10としては、表面を研磨した石英ガラス基板などが用いられる。大きさは特に制限されず、当該マスクを用いて露光する基板(例えばフラットパネルディスプレイ用基板など)に応じて適宜選定される。例えば一辺300mm以上の矩形基板が用いられる。
尚、実施例1で用いたフォトマスクでは、遮光膜30としてCrを素材としたものとし、表面にCr酸化物の反射防止層を設けたものを使用し、また、半透光膜20素材としては、MoSiを用いた。すなわち、遮光膜30と半透光膜20とは互いにエッチング選択性を有し、一方の膜のエッチング剤(エッチング液、又はエッチングガス)に対して、他方が耐性を有するものであることが、図1のフォトマスクの製造には適している。互いに、エッチング選択性を有しない場合には、両膜の間にエッチングストッパ膜を設けることが可能である。
図1(c)には、図1(a)に示すような本発明のフォトマスクを露光機にセットし、露光光を照射したときの、図1(a)に示す一点鎖線上の透過光量分布を示す。被転写体上のレジスト膜は、この分布に従った光量の照射を受けることになる。図1(c)に示す水平の破線は、レジスト材料の有する感光性の閾値を示す。以下の例においても同様である。
以下に、このフォトマスクを用いて、実施例1の電子デバイスを製造する工程を、図1〜図4を用いて説明する。
図2は、被転写体上において行われる、第1薄膜パターン形成工程を示す。ここでは、表示装置に使用するTFTアレイにおいて、画素電極のレイヤと、ソース・ドレインのレイヤを連結する、コンタクトホール90を形成する(図4(c)参照)。但し、本発明はこの用途に限定されず、多層構造の配線において、上層側と下層側とを連結するコンタクトホール90に適用することができる。
このコンタクトホール90は、1.5〜5μm程度の径をもつものであることができ、ここでは2.5μmの径で、得ようとする電子デバイスの絶縁層(例えばパッシベーション層)を穿って形成される。また、ソース・ドレイン・レイヤにおいては、一辺が7μmの略正方形の接続部及びそれに連結する配線部をもち、この接続部中央に、上記コンタクトホール90が配置されるように設計されている。尚、接続部の寸法は、おおよそ3〜10μm程度の一辺を有する範囲であるときに、本発明の効果が顕著である。
図2(a)に示すとおり、まず、基板50(以下、「デバイス基板50」とも言う)上に成膜した第1薄膜60上に、第1レジスト膜40aを形成する。この第1レジスト膜40aはポジレジストである。そして、この第1レジスト膜40aに対して、図1に示すフォトマスクを用いて露光し、第1転写用パターンを転写する。露光に用いる露光装置としては、LCD用の露光装置を用い、i線〜g線の波長域を含む光源を用いた。次いで、第1レジスト膜40aの現像を行った(図2(b−1)平面図、図2(b−2)断面図)。ここで、フォトマスクの半透光部12に対応する領域と、遮光部13に対応する領域において、レジスト残膜値が異なるレジストパターン41aが得られる。そして、このレジストパターン41aをエッチングマスクとして、第1薄膜60をエッチングする(図2(c))。すなわち、レジストが残留している部分のみを残して、第1薄膜60が除去され、第1薄膜パターン61が形成される。この第1薄膜パターン61は、得ようとする電子デバイスの接続部を含む形を有している。第1レジストパターン41aは、剥離除去される(図2(d−1)平面図、(d−2)断面図)。
次に、得られた第1薄膜パターン61を含む、デバイス基板50の全面に、第2薄膜70を形成する(図4(a−1)平面図、図4(a−2)断面図)。尚、ここでは、第2薄膜70として感光性(ネガ型)の材料の第2薄膜70bを用いる。
そして、第2薄膜70bをパターニングして、第2薄膜パターン71bを形成する。すなわち、図3(図1のフォトマスクと同一)を用いて、その第1転写用パターンを、上記第2薄膜70bに露光する。用いる露光機は、上記と同様のものを使用することができる。そして、図4(b−1)及び図4(b−2)に示すように、フォトマスクの遮光部13に対応する領域の第2薄膜70bが抜きパターンとなるように、光量を調整する。これによって、第2薄膜70b中に、微細な径(1.5〜5μm程度)の第2薄膜パターン71b(コンタクトホールパターン)が形成される。
尚、上記では第2薄膜70が感光性(ネガ型)である場合について説明したが、感光性を有しない材料からなる第2薄膜70の場合には、第2薄膜70上に第2レジスト膜(ネガ型)を形成し、この第2レジスト膜をパターニングした後に、得られたレジストパターンをマスクとして第2薄膜をエッチングし、第2薄膜パターンを形成してもよい。
上記から明らかなとおり、第1薄膜60と第2薄膜70のパターニングは、互いに異なる形状のパターンとなすためのパターニングであるにもかかわらず、同一のフォトマスクを用いる。つまり、同一の転写用パターンを用いて2回の露光を行うが、その薄膜形成工程の条件が異なることにより、接触部のパターンと、ホールパターンを、異なるレイヤに形成できるのである。
ここで、フォトマスクの第1転写用パターンには、その製造工程(具体的には描画工程)において生じた、描画ずれ成分が存在する場合を想定する。すなわち、第1転写用パターンは、その描画データに示された、理想的な座標上に展開された2次元のパターンとは、完全に一致していない場合がある。但し、第1転写用パターン上の任意の座標において、仮想的な理想座標からのずれ成分があっても、第1薄膜パターン61と第2薄膜パターン71において、この座標はいずれも同一方向へも同一量のずれが生じるのみであるから、その相互の間に、重ね合わせずれを生じさせない。
尚、第1転写用パターンは、遮光部13、半透光部12、透光部11を有するマスクであって、その製造工程においては、2回の描画を必要とする。この2回の描画工程において、描画するパターン(具体的には、半透光膜パターン21と遮光膜パターン31)相互に、重ねあわせずれが生じることを抑止することが望まれる。すなわち、半透部12、遮光部13のエッジは、1度の描画工程により画定されたものであることが望ましい。このようなフォトマスクの製造方法については後述する。
上記により、第1薄膜パターン61と第2薄膜パターン71との重ね合わせ精度が極めて高い、電子デバイスを製造することが可能である(図4(c))。
<実施例2>
実施例2においては、実施例1と同様に、同一のフォトマスクを用いて、第1薄膜60及び第2薄膜70のパターニングを行い、実施例1と同様の電子デバイスを形成する。但し、フォトマスクの有する第1転写用パターンの形状と、被転写体上に形成する第1レジスト、第2薄膜70の感光性に関して、実施例1と相違する。
ここで用いるフォトマスクの第1転写用パターンとしては、図5に示すものを用いる(これは後述の、図7のフォトマスクと同一である)。図5(a)は平面図、図5(b)は断面図、図5(c)は露光光の透過光量分布を示す。
図7に示すフォトマスクは、実施例1のフォトマスクと同様に、透明基板10上に半透光膜20と遮光膜30をこの順に成膜したフォトマスクブランクを用意し、この半透光膜20と遮光膜30とをそれぞれ、フォトリソグラフィ工程によってパターニングして形成したものである。従って、透光部11においては透明基板10が露出し、半透光部12は透明基板10上に半透光膜パターン21が形成されてなり、遮光部13は半透光膜パターン21と遮光膜パターン31とが積層されてなる。
尚、半透光膜20と遮光膜30との積層順は逆であっても良い点も、実施例1と同様である。遮光膜30及び半透光膜20の素材も実施例1と同様にした。
このフォトマスクを用いて、実施例2の電子デバイスを製造する工程を、図5〜図8を用いて説明する。形成しようとする第1薄膜パターン61及び第2薄膜パターン71は、実施例1と同じである。また、工程においても実施例1と同様の部分は省略して記載する場合がある。
図6は、被転写体上において行われる、第1薄膜パターン形成工程を示す。
図6(a)に示すとおり、まず、デバイス基板50上に成膜した第1薄膜60上に、第1レジスト膜40bを形成する。この第1レジスト膜40bはネガレジストである。そして、この第1レジスト膜40bに対して、図5に示すフォトマスクを用いて露光し、第1転写用パターンを転写する。露光装置は実施例1と同様である。
次いで、レジストの現像を行った(図6(b−1)平面図、図6(b−2)断面図)。ここで、フォトマスクの半透光部12に対応する領域と、透光部11に対応する領域とにおいて、レジスト残膜値が異なる第1レジストパターン41bが得られる。そして、この第1レジストパターン41bをエッチングマスクとして、第1薄膜60をエッチングする(図6(c))。すなわち、レジストが残留している部分のみを残して、第1薄膜60が除去され、第1薄膜パターン61が形成される。この第1薄膜パターン61は、得ようとする電子デバイスの接続部を含む形を有している。第1レジストパターン41bは、剥離除去される(図6(d−1)平面図、図6(d−2)断面図)。
次に、得られた第1薄膜パターン61を含む、デバイス基板50の全面に、第2薄膜70を形成する(図8(a−1)平面図、図8(a−2)断面図)。尚、ここでは、第2薄膜70として感光性(ポジ型)の材料の第2薄膜70aを用いる。
そして、第2薄膜70aをパターニングして、第2薄膜パターン71aを形成する。すなわち、図7(図5のフォトマスクと同一)を用いて、その第1転写用パターンを、上記第2薄膜70aに露光する。用いる露光機は、上記と同様である。そして、図8(b−1)及び図8(b−2)に示すように、フォトマスクの遮光部13に対応する領域の第2薄膜70aが抜きパターンとなる。
尚、実施例1と同様、上記では第2薄膜70が感光性をもたない材料の場合には、第2薄膜上に第2レジスト膜(ポジ型)を形成し、この第2レジスト膜をパターニングした後に、得られたレジストパターンをマスクとして第2薄膜をエッチングし、第2薄膜パターンを形成してもよい。
上記から明らかなとおり、実施例2に置いても、第1薄膜60と第2薄膜70aのパターニングは、互いに異なる形状のパターンとなすためのパターニングであるにもかかわらず、同一のフォトマスクを用いる。このため、第1薄膜パターン61と第2薄膜パターン71aの重ね合わせ精度が極めて高い、電子デバイスを製造することが可能である(図8(c))。
<参考例>
尚、上記実施例1、実施例2に用いるフォトマスクは、遮光部11、半透光部12、及び透光部11を含む転写用パターンを備える(図1(a)、図5(a)参照)、いわば多階調フォトマスクである。このようなフォトマスクを製造する過程では、上記にて言及したとおり、基板上に形成した半透光膜と遮光膜に対し、それぞれフォトリソグラフィ工程を適用してパターニングを施す。しかしながら、この2回のフォトリソグラフィにおける描画工程で、位置ずれが生じてしまえば、フォトマスク自体がアライメントエラー成分EMをもつものとなってしまうリスクがある。
この点について、本発明者は、以下の方法によって、2回のフォトリソグラフィ工程に、相互の位置ずれが生じない多階調フォトマスクを製造できることを見出している。
アライメントエラーのないマスク製造方法1は、
露光光透過率が互いに異なる下層膜と上層膜とがそれぞれパターニングされてなる下層膜パターンと上層膜パターンとが積層されて透明基板上に設けられた転写用パターンを備えるフォトマスクの製造方法であって、
前記透明基板上に、互いにエッチング選択性のある材料からなる前記下層膜と前記上層膜とを積層し、更に第1次レジスト膜を形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、前記第1次レジスト膜に対して第1次描画を行うことにより、前記上層膜パターンと、前記下層膜パターンの領域を画定する暫定パターンとを形成するための第1次レジストパターンを形成する工程と、
前記第1次レジストパターンをマスクとして、前記上層膜をエッチングする第1次エッチング工程と、
形成された前記上層膜パターンと前記暫定パターンとを含む全面に第2次レジスト膜を形成する工程と、
前記第2次レジスト膜に対して第2次描画を行うことにより、前記下層膜パターンを形成するための第2次レジストパターンを形成する工程と、
前記暫定パターンと前記第2次レジストパターンとをマスクとして、前記下層膜をエッチングする、第2次エッチング工程と、
前記第2次レジストパターンをマスクとして、前記暫定パターンをエッチング除去する第3次エッチング工程とを有する、ことを特徴とするフォトマスクの製造方法である。
上記アライメントエラーのないマスク製造方法1は、より具体的には、以下のようなアライメントエラーのないマスク製造方法2として利用できる。
アライメントエラーのないマスク製造方法2は、
遮光部、半透光部、及び透光部を含む転写用パターンを備えるフォトマスクの製造方法であって、
透明基板上に、互いにエッチング選択性のある材料からなる半透光膜と遮光膜とを積層し、更に第1次レジスト膜を形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記第1次レジスト膜に対して第1次描画を行うことにより、前記遮光部と、前記半透光部を画定する暫定パターンとを形成するための第1次レジストパターンを形成する工程と、前記第1次レジストパターンをマスクとして、前記遮光膜をエッチングする第1次エッチング工程と、
形成された前記遮光部と前記暫定パターンとを含む全面に第2次レジスト膜を形成する工程と、
前記第2次レジスト膜に対して第2次描画を行うことにより、前記半透光部を形成するための第2次レジストパターンを形成する工程と、
前記暫定パターンと前記第2次レジストパターンとをマスクとして、前記半透光膜をエッチングする、第2次エッチング工程と、
前記第2次レジストパターンをマスクとして、前記暫定パターンをエッチング除去する第3次エッチング工程とを有する、ことを特徴とするフォトマスクの製造方法である。
上記2つの方法(アライメントエラーのないマスク製造方法(1)及び(2))においては、更に以下のようにすることが好ましい。
(1)前記第2次レジストパターン形成工程において、前記暫定パターンの一部分が、前記第2次レジストパターンのエッジから露出するように、前記第2次描画を行い、
前記暫定パターンのエッチング除去工程においては、前記第2次レジストパターンのエッジから一部分露出した状態の前記暫定パターンに対して、ウェットエッチングを施す。
(2)前記暫定パターンの幅を2μm以下とする。
(3)前記転写用パターンを、ホールパターン又はドットパターンとする。
(4)前記第2次レジストパターン形成工程において、前記暫定パターンの、前記透光部側のエッジが、0.1〜1.0μmの幅で露出するように、前記第2次描画を行うことを特徴とする。
このようなフォトマスクの製造方法の実施態様について、図19及び図20を用いて説明する。
ここで形成するフォトマスクの転写用パターンは、図21に示すようなものであることができる。転写用パターンに含まれる、遮光部、及び半透光部(結果として当然透光部も)の相互のアライメントエラーが発生しているか否かを評価するために、図21に示すD1、D2の寸法を用いて判定することができる。下記の参考実施態様では、このうち、図21(A)、すなわち、透光部に囲まれた半透光部、半透光部に囲まれた遮光部を有する転写用パターンを、アライメントエラーを生じさせずに製造する方法を示す。
図19及び図20においては、下層膜パターンとして半透光部が形成され、上層膜パターンとして遮光部が形成される場合を例にとって説明する。また、図19、図20においても、上側に平面図を示し、下側にその断面図を示す。更に、レジスト膜が最上層にある場合、模式的に、下に隠れた遮光膜が透けて見えているように描かれている。
まず、図19(A)〜(C)及び図20(D)に示すように、遮光膜をパターニングする第1次フォトリソグラフィ工程を行う。
図19において、まず、透明基板上に、半透光膜と遮光膜がこの順に積層され、更にその上に第1次レジスト膜(ここではポジ型レジストからなる)が形成された、フォトマスクブランクを用意する(図19(A)参照)。ここで、半透光膜と遮光膜とは、互いにエッチング選択性をもつものとする。すなわち、半透光膜のエッチャントに対して遮光膜は耐性をもち、遮光膜のエッチャントに対して半透光膜は耐性をもつ。尚、具体的素材については、既述のものとすることができる。
次に、第1次描画を行い、現像することにより、第1次レジストパターンを形成する。この第1次レジストパターンは、遮光部の領域を画定する。更に、半透光部となる領域内において、半透光部の外縁を画定する、遮光膜からなる暫定パターンを形成するための部分も、第1次レジストパターンに含まれる(図19(B)参照)。
この暫定パターンは、後工程でエッチング除去されるものである。好ましくは、等方性エッチングの作用が優れているウェットエッチングによって除去されることが好ましい。従って、暫定パターンの幅は、この除去工程に過大な時間を要せず、確実に除去可能な程度の幅とすることが望まれる。具体的には、2μm以下の幅であることが好ましい。
更に、この暫定パターンは、2回の描画工程に由来するアライメントずれ量を吸収できるものとする。従って、生じ得るアライメントずれの大きさを基に決定することが望ましい。従って、アライメントずれの最大値が±0.5μmであるとすると、暫定パターンの幅は、0.5〜2μmが好ましく、0.5〜1.5μmの幅がより好ましく、更には0.5〜1.0μmが好ましい。
そして、第1次レジストパターンは、上記のように遮光部を形成する部分と、暫定パターンを形成する部分をと含むことから、第1次描画の際の描画データを、これに基づいて決定する。
以上ように、暫定パターンの幅を、アライメントずれの最大値に応じて適切に定める(例えば、2μm以下)ことによって、暫定パターンを除去するエッチング工程(第3次エッチング工程)において、過大な時間や手間を要することがないので、効率的なフォトマスクの製造が実現できる。
次に、第1次レジストパターンをエッチングマスクとして、遮光膜をエッチングする(第1次エッチング)。ここで、遮光部の領域が画定し、更に、暫定パターンによって、このあとパターニングされる半透光部の外縁が画定することとなる(図19(C)参照)。引き続いて、図20に進み、第1次レジストパターンを剥離する。(図20(D)参照)以上により、遮光膜をパターニングする第1次フォトリソグラフィ工程が終了する。
次に、基板上の全面に再度レジスト膜を塗布する(図20(E)参照)。そして、第2次描画と現像を行い、第2次レジストパターンを形成する(図20(F)参照)。この第2次レジストパターンは、透光部となる部分を露出させるものである。
この第2次レジストパターンは、上記第1次レジストパターンを形成する際の描画工程とは異なる描画工程によって形成されるため、上記第1次レジストパターンの位置に対して、位置ずれをゼロとして形成することは実質的に不可能である。しかしながら、本発明によれば、このアライメント変動にもかかわらず、形成される最終的な転写用パターンにおいて、設計値からのずれをゼロとすることができる。
すなわち、第2次レジストパターンは、透光部となる領域を露出させ、半透光部となる領域を覆うものであるところ、半透光部と透光部の境界となる部分においては、半透光部側に、暫定パターンの幅に応じた所定のマージン寸法(例えば、0.1〜1.0μm、より好ましくは0.2〜0.8μm)だけ小さい寸法のレジストパターンとする。すなわち、レジストパターンのエッジを、半透光部側(図20(F)の断面J−Jで左側)に後退させる。このため、上記暫定パターンの、透光部側のエッジ(又は、少なくとも透光部側の側面)が第2次レジストパターンのエッジから、わずかに露出している(図20(F)参照)。
従って、第2次描画の際にはこの点を考慮した、描画データを用いる。例えば、暫定パターンの幅の中央に、レジストパターンのエッジが位置する設計で、第2次レジストパターンを形成することができる。
このように、暫定パターンの透光部側のエッジが、所定(例えば、0.1〜1.0μm)の幅で露出するようにすることにより、異なるフォトリソグラフィ工程の間のアライメントずれを確実に吸収できるとともに、暫定パターンを除去するエッチング工程(第3次エッチング工程)において、過大な時間や手間を要しないようにすることができる。
この暫定パターンの透光部側のエッジは、第1次エッチング工程で画定された半透光部の正確な外縁となる部分であるから、この部分を、エッチングマスクとして、第2次レジストパターンとともに用い、半透光膜のエッチャントを用いて半透光膜のエッチング(第2次エッチング)を行う(図20(G)参照)。ここで、暫定パターンは遮光膜によって形成されているから、半透光膜のエッチャントに接触しても、消失することは無い。
次に、第2次レジストパターンを残存させたままで、遮光膜のエッチャントを用いて、暫定パターンを除去する(第3次エッチング工程)。尚、既に形成された遮光部は、第2次レジストパターンにより保護されているので、暫定パターン除去時に損傷することはない。ここでは、暫定パターンの側面からサイドエッチングすることが効果的であるので、ドライエッチングではなく、等方性エッチングの作用が優れているウェットエッチングを用いることが好ましい。そして、暫定パターンを消失させる。この時、半透光膜は、遮光膜のエッチャントに対して耐性をもつので、消失することはない(図20(H)参照)。そして、最後に第2次レジストパターンを剥離する(図20(I)参照)。
以上のように、図19及び図20に示す工程により得られたフォトマスクは、設計通り、半透光部の中心に遮光部が配置されている。すなわち、それぞれ異なる描画工程で形成された遮光膜パターンと半透光膜パターンのエッジが、X方向、Y方向にシフトするという、従来の不都合が生じず、設計通りの位置となる。
第2次描画の際に、第1次描画との相対的な位置ズレが生じたとしても、暫定パターンの一部が、第2次レジストパターンのエッジから、少なくとも一部露出した状態となる。換言すれば、上記相対的な位置ズレが生じた場合でも、暫定パターンの側面が第2次レジストパターンのエッジから露出した状態となるように、暫定パターンの寸法が選択されている。よって、暫定パターンにより、確実に半透光部の外縁を画定することができるので、第1次レジストパターンで形成された設計通りの配置が実現できる。また、第2次レジストパターンにより遮光部が保護され、エッチング選択性により半透光部に影響を与えることなく、暫定パターンをエッチング除去(第3次エッチング工程)できるので、暫定パターンを除去するための更なるフォトリソグラフィ工程を必要としない。尚、暫定パターンを除去するために、更にもう一度フォトリソグラフィ工程を繰り返しても良い。
以上のように、本発明では、複数回の描画を必要とするフォトマスクにおいて、転写用パターンが備える各領域のアライメントが正確に行われ、更に、フォトリソグラフィ工程の実施回数を抑制可能な、転写用パターンを備えるフォトマスクの製造方法を提供できる。
また、暫定パターンの一部分が第2次レジストパターンのエッジから露出するように形成され、一部分が露出した暫定パターンに対して、ウェットエッチングが有する等方性エッチングの作用によって、暫定パターンの全体を除去することができる。よって、フォトリソグラフィ工程の実施回数を確実に抑制することができる。
本発明においては、上記の参考例に記載した方法で、実施例1及び実施例2に記載した多階調フォトマスクの第1転写用パターンを形成することができる。この場合、第1転写用パターンに含まれる、遮光部、半透光部のエッジは、いずれも、第1次描画によって画定されている。これによって、転写用パターンが備える各領域のアライメントが正確に行われ、更に、フォトリソグラフィ工程の実施回数を抑制可能な、転写用パターンを備えるフォトマスクの製造方法を提供できる。
<実施例3>
図9は、本発明の他の態様によるフォトマスクであって、実施例3の電子デバイスを製造する工程に用いるフォトマスクの一例を示す。
このフォトマスクは、透明基板10上に半透光膜20を形成し、更に遮光膜30を形成したフォトマスクブランクを用意し、遮光膜30をパターニングすることによって得られた第1転写用パターンを備える。膜素材は、実施例1と同様である。
この第1転写用パターンは、第1薄膜パターン61を形成するためのもので、ソース・ドレインのレイヤにおける接続部を形成する一方、第1薄膜パターン61形成後に、追加工を施すことによって第2薄膜パターン71の形成に用いる、第2転写用パターンとすることができる。
第1転写用パターンには、遮光部13と半透光部12とを有する。そして、その遮光部13の領域内に、微細幅(ここでは幅1μm)のスリット状の半透光部12(マークパターン80)が形成され、このスリット状の半透光部12によって囲まれた遮光部13が存在する(図9(a)平面図、(b)断面図)。本態様では、スリット状の半透光部12は、得ようとする電子デバイスのコンタクトホールパターンの外周に対応する形状をもち、1μmの幅でそのコンタクトホールパターンを取り囲むような4角形をなしている。
マークパターン80は、半透光部として形成されているが、透光部として形成してもよい。前者の方が、解像しにくい点でより好ましい。
以下に、このフォトマスクを用いて、実施例1と同様の、実施例3の電子デバイスを製造する工程を、図9〜12を用いて説明する。但し、第1薄膜パターン形成工程で用いたフォトマスクに追加工を施して、第2薄膜パターン形成工程に用いる点で、実施例1と相違する。
図10は、第1薄膜パターン形成工程を示す。図10(a)に示すとおり、まず、デバイス基板50上に成膜した第1薄膜60上に、第1レジスト膜40aを形成する。この第1レジスト膜40aはポジレジストである。そして、この第1レジスト膜40aに対して、図9に示すフォトマスクを用いて露光し、第1転写用パターンを転写する。露光装置は実施例1と同様のものを使用できるが、露光時間を所定量延長することによって、フォトマスクへの照射光量を増加することが好ましい。次いで、レジストの現像を行った(図10(b−1)平面図、図2(b−2)断面図)。
ここで、照射光量を増したために、フォトマスクの半透光部12に対応する領域の第1レジスト膜40aは、十分に感光し、現像によって溶出する。一方、遮光部13に対応する領域の第1レジスト膜40aは、所定の残膜が残った、第1レジストパターン41aが形成された。尚、幅1μmの半透光部12は、露光装置の解像限界以下の線幅であるために、第1レジスト膜40aを減膜させることが殆どできず、実質的に転写しない。
そして、この第1レジストパターン41aをエッチングマスクとして、第1薄膜60をエッチングする(図10(c))。すなわち、レジストが残留している部分のみを残して、第1薄膜60が除去され、第1薄膜パターン61が形成される。この第1薄膜パターン61は、得ようとする電子デバイスの接続部を含む形を有している。第1レジストパターン41aは、剥離除去される(図10(d−1)平面図、(d−2)断面図)。
次に、得られた第1薄膜パターン61を含む、デバイス基板50全面に、第2薄膜70を形成する(図12(a−1)平面図、図12(a−2)断面図)。尚、ここでは、第2薄膜70として感光性(ポジ型)の材料の第2薄膜70aを用いる。
そして、第2薄膜70aをパターニングして、第2薄膜パターン71aを形成する。このとき、図9のフォトマスクに対して追加工を施した図11のフォトマスクを用いる。この追加工は、微細幅のスリット状に形成された半透光部12に囲まれた位置にある遮光部13を除去し、透光部11に変換する。すなわち、スリット状の半透光部12に周囲を囲まれた遮光部13をなす遮光膜30をエッチング除去し、更にそこに露出した半透光膜20も、エッチング除去する。そして透明基板10が露出した、透光部11が形成される。この透光部11は、電子デバイスにおけるホールパターンを形成するための形状と大きさを有する。尚、追加工プロセスの詳細は、後述する。
上記追加工によって、図9のフォトマスクの第1転写用パターンは、図11のフォトマスクの第2転写用パターンに変換される。但し、第2転写用パターンにおける、遮光部13のエッジは、第1転写用パターンに存在したエッジ(微細幅の半透光部12に隣接していたエッジも含む)であるから、第2転写パターンの有するパターンのエッジ(特に遮光部13のエッジ)は、上記変換の過程で新たに形成されたエッジではない。
第2転写用パターンを、上記第2薄膜70aに転写する際、用いる露光機は、上記と同様のものを使用することができる。そして、図12の(b−1)及び(b−2)に示すように、フォトマスクの透光部11に対応する領域の第2薄膜70aが抜きパターンとなるように、光量を調整する。これによって、第2薄膜パターン71a(コンタクトホールパターン)が形成される。
尚、上記では第2薄膜70が感光性(ポジ型)である場合について説明したが、感光性をもたない材料からなる第2薄膜70の場合には、第2薄膜70上に第2レジスト膜(ポジ型)を形成してフォトリソグラフィ工程を行って良いことは、第1実施例と同様である。
上記から明らかなとおり、第1薄膜60及び第2薄膜70のパターニングは、互いに異なる形状のパターンとなすためのパターニングである。それにもかかわらず、そのパターニングに用いられたフォトマスク上の転写用パターンは、追加工によって変換されたものであるが、ただ1回のフォトリソグラフィ工程(すなわち1回の描画工程)によって画定された転写用パターンである。このため、たとえ、フォトマスクの第1転写用パターンが、その製造工程(描画工程)において生じた、描画ずれ成分を含んでいたとしても、第1薄膜パターン61及び第2薄膜パターン71において、その成分は同一であるから、重ね合わせによるアライメントエラーを生じさせない。
結果として、第1薄膜パターン61と第2薄膜パターン71の重ね合わせ精度が極めて高い、電子デバイスを製造することが可能である(図4(c))。
<実施例4>
実施例3において行った、フォトマスクの追加工について、実施例4として説明する。
図13((a−1)平面図、(a−2)断面図)は、実施例3で用いた、第1転写用パターンを有するフォトマスクである。第1薄膜パターン形成工程の後、微細幅の半透光部からなるマークパターンに囲まれた遮光部13(以下、除去パターンとも言う)の遮光膜と、その下層側にある半透光膜を除去する必要がある。この工程は、以下のように行うことができる。
まず、第1転写用パターンを含む、透明基板10の全面にレジストを塗布し、追加工用レジスト膜45を形成する(図13(b−1)平面図、(b−2)断面図)。次に、描画機を用いて描画を行い、現像することによって、除去パターン部分を露出し、それ以外の遮光部13を覆う追加工用レジストパターン46を形成する(図13(c))。
尚、このとき、描画パターンとしては、除去パターン以外の部分の遮光部13を確実に覆う必要がある。しかしながら、除去パターン以外の遮光部13の寸法に追加工用レジストパターン46のエッジ位置が一致するような描画を行っても、既に第1転写用パターンの描画がなされた同一透明基板10上に、新たに描画を行うのであるから、重ね合わせによる相互のずれによって、そのエッジ位置が正確に一致しないリスクがある。エッジ位置にずれが生じれば、除去パターン以外の遮光部13(つまり第2転写用パターンにおける遮光部13のエッジ)が、追加工用レジストパターン46から一部露出し、エッチングの際に溶出してしまう可能性がある。
そこで、形成される追加工用レジストパターン46のエッジ位置が、微細幅のスリット状の半透光部12の領域内となるように、描画データを調整する。尚、描画機に起因する座標ずれは最大0.5μm程度であるから、微細幅の半透光部12が、1μmの幅であれば、確実に追加工用レジストパターン46のエッジを、その半透光部12(マークパターン80)の線幅内に位置させることができる。図13(c)では、追加工用レジストパターン46が、微細幅の半透光部12の内側に距離d1だけ入り込んだ様子を示している。
このため、描画データとしては、追加工用レジストパターン46のエッジを、除去パターン側に向かって0.5μm拡張するサイジングを行う(アライメントマージンを0.5μm付加する)。つまり、この部分において、第2転写用パターンの設計上の寸法より、0.5μm分だけ、微細幅半透光部12側にシフトさせるような描画を行う。
これによって、除去パターンは確実に追加工用レジストパターン46から露出する一方、除去パターン以外の遮光部13(第2転写用パターンの遮光部13)は、確実に追加工用レジストパターン46に覆われる。
尚、このサイジングの寸法は、描画機の有する座標ずれ成分の大きさを考慮して決定することができる。但し、座標ずれの最大値が±Xμm(例えば±5μm)であれば、サイジングをXμm(例えば5μm)とすればよい。但し、この寸法は、第1転写用パターンに形成するべき、微細幅の半透光部12の幅を2Xμmとすることにつながる。そして、この半透光部12の幅が大きすぎると、露光機によって解像可能な線幅に近づいてしまう。従って、ここでは、Xとして、0.3〜0.8μm程度とすることが好ましいと言える。
次いで、形成された追加工用レジストパターン46をエッチングマスクとして、除去パターンをエッチング除去する(図13(d))。ここでは、遮光膜素材用のエッチング剤(遮光膜素材がCrを主成分とするものであれば、Cr用のエッチング剤)を用いる。
この後、露出した半透光膜20を除去するためのエッチングを行う(図13(e))。例えば半透光膜20がMoSiを主成分とするものであれば、MoSi用のエッチング剤を用いる。このとき、上記遮光膜30のエッチングに用いた追加工用レジストパターン46を除去することなく、そのまま、エッチング剤のみ変更して、半透光膜20を除去することが好ましい。
このとき、図13(e)に示すように、追加工用レジストパターン46のエッジは、上記サイジングを行った0.5μm分大きくなっているから、第2転写パターンにおける透光部11に半透光膜20の一部が残ってしまうリスクが生じ得る。しかしながら、半透光部12のエッチングに対して、ウェットエッチングを適用すれば、図12(e)に図示するとおり、サイドエッチングが進むことによって、半透光膜20が十分にエッチングされる。更に、オーバーエッチングを行えば、より確実に、コンタクトホールパターン形成用の遮光部13が得られる。このことは、得ようとする電子デバイスのアライメントエラーを低減しようとする本発明の課題を、更に高いレベルに到達させる可能性を示唆している。
すなわち、実施例1〜3において検証したとおり、フォトマスクに起因するアライメントエラーEM成分を理論上ゼロにすることが可能であれば、最終的に得られる電子デバイスのアライメントエラーは、従来考えられなかった程度に圧縮し得ることになる。
<実施例5>
実施例3において行った、フォトマスクの追加工について、更に他の態様を実施例5として説明する。
図14((a−1)平面図、(a−2)断面図)は、実施例3で用いた、第1転写用パターンを有するフォトマスクである。第1薄膜パターン形成工程の後、微細幅の半透光部からなるマークパターンに囲まれた遮光部13(以下、「除去パターン」とも言う。)の遮光膜及びその下層側にある半透光膜を除去する必要がある。この工程は、以下のように行うことができる。
まず、実施例4と同様に、第1転写用パターンを含む、透明基板10の全面にレジストを塗布し、追加工用レジスト膜45を形成する(図14(b−1)平面図、(b−2)断面図)。次に、実施例4と同様に、描画機を用いて描画を行い、現像することによって、除去パターン部分を露出し、それ以外の遮光部13を覆う追加工用レジストパターン46を形成する(図14(c))。
次いで、実施例4と同様に、形成された追加工用レジストパターン46をエッチングマスクとして、除去パターンをエッチング除去する(図14(d))。ここでは、遮光膜素材用のエッチング剤(遮光膜素材がCrを主成分とするものであれば、Cr用のエッチング剤)を用いる。
次いで、実施例5のフォトマスクの追加工では、追加工用レジストパターン46を剥離する(図14(e))。この後、第2転写用パターンにおける透光部11を形成するために、半透光膜20を部分的に除去する。
具体的には図14(f)に示すように、フォトマスクの全面に新たな追加工用レジスト膜47を形成し、更に、描画機を用いて描画する。この描画用データにおいては、追加工用レジストパターン48のエッジが、第2転写用パターンの遮光部13のエッジ位置に対して、0.5μm後退するようなサイジングをする(アライメントマージンを0.5μm削減する)(図14(g))。これにより、図14(g)に示すとおり、追加工用レジストパターン48のエッジが、遮光部13のエッジからd2分だけ後退する。このようにして形成された追加工用レジストパターン48をマスクとして、半透光膜20をエッチングすれば、既に第1転写パターンとして形成されている遮光部13のエッジが、エッチングマスクとして機能することから、この下層側にある半透光膜20のみが除去され、第2転写用パターンにおけるホールパターンが正確に形成される。
すなわち、実施例4及び実施例5においては、フォトマスクの追加工によって描画工程が増加するにもかかわらず、この新たな描画によって、フォトマスクのパターン重ね合わせるに起因するアライメントエラー成分(EM)が発生しない手法を示すものである。
<比較例1>
従来方法により、実施例1と同様の電子デバイスを製造する方法について、図15及び図16を用いて説明する。
図15の(a)は、透明基板10上に形成した遮光膜30を公知の方法によりパターニングしたもので、接続部を含む遮光部13(第1転写用パターン)を備える。このバイナリマスクをMask Aとする。
これを用いて、まずデバイス基板50上に接続部を形成する。すなわち、図16(a−1)に示すように、デバイス基板50上に第1薄膜60を形成し、更に第1レジスト膜40a(ポジ型)を形成する。そして、Mask Aを用いて、露光機により第1転写用パターンを露光する。露光機は上記実施例と同様である。そして、図16(b−1)及び(b−2)に示すように、第1レジスト膜40aを現像し、得られた第1レジストパターン41aをマスクとして、第1薄膜60をエッチングする(図16(c))。
第1レジストパターン41aを剥離すると、図16(d−1)及び(d−2)に示す、接続部を有する、第1薄膜パターン61が完成する。
次に、上記第1薄膜パターン61を含む、デバイス基板50全面に、第2薄膜70aを形成する。この第2薄膜70aは、ポジ型の感光性を有する材料の第2薄膜70aからなる(図18(a−1)平面図、図18(a−2)断面図)。
そして、図17に示す、第2のマスク(Mask B)を用いて、露光機によって露光する。このMask Bは、ホールパターンを形成するための、第2転写用パターンを備えるバイナリマスクである。
露光後、現像すると、第2薄膜70aにコンタクトホール90が形成される(図18(c))。
但し、Mask Aと、Mask Bは、それぞれ、別の工程で形成されたフォトマスクであり、個々の製造に際して行われたフォトリソグラフィ工程(特に描画工程)に生じた座標ずれの傾向は、たとえ同一の描画機を用いたとしても、完全に一致することはない。図18(c)では、x方向にΔx及びy方向にΔyの座標ずれが生じた様子を示している。
例えば、Mask Aが有する第1転写用パターン上の任意の座標が、設計座標に対して+Mμmの位置にずれ、Mask Bが−Mμmの位置にずれたとすれば、重ね合わせ時に生じるアライメントエラーとしては、2Mμmとなる。すなわち、この方法で製造された電子デバイスには、2つのパターンの重ね合わせに起因するアライメントエラーのEM成分が電子デバイスの精度を劣化させることが避けらないこととなる(図18(c))。
10 透明基板
11 透光部
12 半透光部
13 遮光部
15 アライメントマーク
20 半透光膜
21 半透光膜パターン
30 遮光膜
31 遮光膜パターン
40a 第1レジスト膜(ポジ型)
40b 第1レジスト膜(ネガ型)
41a 第1レジストパターン(ポジ型)
41b 第1レジストパターン(ネガ型)
45 追加工用レジスト膜
46 追加工用レジストパターン
47 追加工用レジスト膜
48 追加工用レジストパターン
50 デバイス基板
60 第1薄膜
61 第1薄膜パターン
70 第2薄膜
70a 第2薄膜(ポジ型)
70b 第2薄膜(ネガ型)
71 第2薄膜パターン
71a 第2薄膜パターン(ポジ型)
71b 第2薄膜パターン(ネガ型)
80 マークパターン
90 コンタクトホール

Claims (21)

  1. 電子デバイスの製造方法において、
    基板上に第1薄膜を形成する工程と、
    前記第1薄膜、又は前記第1薄膜上に形成した第1レジスト膜に、第1フォトマスクを用いた第1露光を施すことによって、前記第1薄膜をパターニングする、第1薄膜パターン形成工程と、
    前記第1薄膜パターンが形成された前記基板上に、第2薄膜を形成する工程と、
    前記第2薄膜、又は、前記第2薄膜上に形成した第2レジスト膜に第2フォトマスクを用いた第2露光を施すことによって、前記第2薄膜を前記第1薄膜パターンと異なる形状にパターニングする、第2薄膜パターン形成工程と、を有し、
    前記第1フォトマスクは、第1転写用パターンを有し、かつ、
    前記第2フォトマスクは、前記第1フォトマスクが有する前記第1転写用パターンに追加工を施して形成した第2転写用パターンを有し、
    前記追加工は、前記第1転写用パターンの有する孤立部分を除去するものであることを特徴とする、電子デバイスの製造方法。
  2. 前記第1転写用パターンは、前記第1フォトマスクを用いて露光する際に使用する露光装置によって、解像しない線幅のマークパターンを有することを特徴とする、請求項1に記載の電子デバイスの製造方法。
  3. 前記露光装置は、i線〜g線の光源を備えることを特徴とする、請求項に記載の電子デバイスの製造方法。
  4. 前記第2転写用パターンは、透光部、遮光部、及び半透光部を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  5. 前記第1転写用パターンは、遮光部、及び半透光部を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  6. 前記第1転写用パターンは、透光部、遮光部、及び半透光部を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子デバイスの製造方法。
  7. 前記第1転写用パターンに含まれる遮光部、及び半透光部のエッジは、1回の描画工程によって画定されたものであることを特徴とする、請求項6に記載の電子デバイスの製造方法。
  8. 前記第1薄膜パターン形成工程と、前記第2薄膜パターン形成工程とは、異なる条件を適用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  9. 前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜と、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜とは、異なる感光性を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  10. 前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜が、ポジ型感光性材料からなり、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜が、ネガ型感光性材料であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  11. 前記第1薄膜又は前記第1レジスト膜が、ネガ型感光性材料からなり、前記第2薄膜又は前記第2レジスト膜が、ポジ型感光性材料であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  12. 前記第1転写用パターンは、半透光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた半透光部、半透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた半透光部のいずれかを有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  13. 前記第2転写用パターンは、半透光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた半透光部、半透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた半透光部のいずれかを有することを特徴とする、請求項1〜12に記載の電子デバイスの製造方法。
  14. 同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンとが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法に用いるフォトマスクの製造方法であって、
    前記フォトマスクが、透明基板上に形成された、遮光部、半透光部、及び透光部を含む転写用パターンを有し、
    透明基板上に、半透光膜及び遮光膜をこの順で形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、
    前記遮光膜上に形成した第1次レジスト膜に対して第1次描画を行うことにより、前記遮光部と、前記半透光部を画定する暫定パターンとを形成するための第1次レジストパターンを形成する工程と、
    前記第1次レジストパターンをマスクとして、前記遮光膜をエッチングする第1次エッチング工程と、
    形成された前記遮光部と前記暫定パターンとを含む全面に第2次レジスト膜を形成する工程と、
    前記第2次レジスト膜に対して第2次描画を行うことにより、前記半透光部を形成するための第2次レジストパターンを形成する工程と、
    前記暫定パターンと前記第2次レジストパターンとをマスクとして、前記半透光膜をエッチングする、第2次エッチング工程と、
    前記第2次レジストパターンをマスクとして、前記暫定パターンをエッチング除去する第3次エッチング工程とを有し、
    前記第2次レジストパターン形成工程において、前記暫定パターンの一部分が、前記第2次レジストパターンのエッジから露出するように、前記第2次描画を行い、
    前記第3次エッチング工程においては、前記第2次レジストパターンのエッジから一部分露出した状態の前記暫定パターンに対して、ウェットエッチングを施す
    ことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  15. 前記転写用パターンは、半透光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた半透光部、半透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた半透光部のいずれかを有することを特徴とする、請求項14に記載のフォトマスクの製造方法。
  16. 同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンとが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するための、フォトマスクの製造方法であって、
    前記フォトマスクが、透明基板上に、前記第1薄膜パターンを形成するための、第1転写用パターンを備え、
    前記透明基板上に、半透光膜及び遮光膜をこの順で形成したフォトマスクブランクを用意する工程と、
    フォトリソグラフィ工程を用いて、前記半透光膜及び前記遮光膜から、前記第1転写用パターンを形成する、第1転写用パターン形成工程と
    を有し、
    前記第1転写用パターンは、露光によって、前記電子デバイスにおける、前記第1薄膜パターンを形成するための形状であって、かつ、前記露光の際に用いる露光装置によって解像しない線幅のマークパターンを含む形状を有し、
    前記形状は、前記電子デバイスにおける、前記第2薄膜パターンを形成するために、前記マークパターンによって画定された、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが可能なものであることを特徴とする、フォトマスクの製造方法。
  17. 前記フォトマスクブランクは、前記透明基板上に、互いにエッチング特性の異なる前記半透光膜と前記遮光膜とをこの順に積層したものであることを特徴とする、請求項1416のいずれか1項に記載のフォトマスクの製造方法。
  18. 同一基板上に、第1薄膜がパターニングされてなる第1薄膜パターンと、第2薄膜がパターニングされてなる第2薄膜パターンが積層された積層構造を有する電子デバイスを製造するための、フォトマスクであって、
    透明基板上に、形成された半透光膜と遮光膜からなる、前記第1薄膜パターンを形成するための、第1転写用パターンを備え、
    前記第1転写用パターンは、露光によって、前記電子デバイスの前記第1薄膜パターンを形成するための形状であって、かつ、前記露光の際に用いる露光装置によって解像しない線幅のマークパターンを含む形状を有し、
    前記電子デバイスの前記第2薄膜パターンを形成するための第2転写用パターンとなすために、前記マークパターンによって画定された、前記第1転写用パターンの一部を、追加工によって除去することが可能なものであることを特徴とする、フォトマスク。
  19. 前記第2転写用パターンは、半透光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた透光部、遮光部によって囲まれた半透光部、半透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた遮光部、透光部によって囲まれた半透光部のいずれかを有することを特徴とする、請求項18に記載のフォトマスク。
  20. 前記マークパターンは、前記第1転写用パターンの遮光部の一部を囲む、0.3〜1.5μm幅の半透光部又は透光部からなることを特徴とする、請求項18又は19に記載のフォトマスク。
  21. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法を用いた、表示装置の製造方法。
JP2012227309A 2012-10-12 2012-10-12 電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク Active JP6157832B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012227309A JP6157832B2 (ja) 2012-10-12 2012-10-12 電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク
TW102131117A TWI512391B (zh) 2012-10-12 2013-08-29 A manufacturing method of an electronic device, a manufacturing method of a display device, a method of manufacturing a mask, and a mask
KR1020130118827A KR101560452B1 (ko) 2012-10-12 2013-10-04 전자 디바이스의 제조 방법, 표시 장치의 제조 방법, 포토마스크의 제조 방법 및 포토마스크
CN201910348874.9A CN110147029B (zh) 2012-10-12 2013-10-12 光掩模和光掩模的制造方法
CN201310475805.7A CN103728832B (zh) 2012-10-12 2013-10-12 电子器件、光掩模以及显示装置的制造方法
CN201610307797.9A CN105892226B (zh) 2012-10-12 2013-10-12 电子器件、光掩模和显示装置的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012227309A JP6157832B2 (ja) 2012-10-12 2012-10-12 電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016081827A Division JP6302502B2 (ja) 2016-04-15 2016-04-15 電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014081409A JP2014081409A (ja) 2014-05-08
JP2014081409A5 JP2014081409A5 (ja) 2015-07-09
JP6157832B2 true JP6157832B2 (ja) 2017-07-05

Family

ID=50452966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012227309A Active JP6157832B2 (ja) 2012-10-12 2012-10-12 電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6157832B2 (ja)
KR (1) KR101560452B1 (ja)
CN (3) CN110147029B (ja)
TW (1) TWI512391B (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6726553B2 (ja) * 2015-09-26 2020-07-22 Hoya株式会社 フォトマスクの製造方法、及び表示装置の製造方法
JP6718225B2 (ja) * 2015-12-02 2020-07-08 株式会社エスケーエレクトロニクス フォトマスクおよびその製造方法
JP6514143B2 (ja) * 2016-05-18 2019-05-15 Hoya株式会社 フォトマスクの製造方法、フォトマスク、及び表示装置の製造方法
TW201823855A (zh) * 2016-09-21 2018-07-01 日商Hoya股份有限公司 光罩之製造方法、光罩、及顯示裝置之製造方法
KR101918380B1 (ko) 2017-01-06 2018-11-13 가부시키가이샤 에스케이 일렉트로닉스 얼라이먼트 패턴을 갖는 포토 마스크 블랭크 및 이를 이용한 포토 마스크 및 그 제조 방법
JP6744955B2 (ja) * 2019-06-19 2020-08-19 Hoya株式会社 フォトマスクの製造方法、フォトマスク及び表示装置の製造方法
JP7261709B2 (ja) * 2019-09-13 2023-04-20 Hoya株式会社 フォトマスク、フォトマスクの製造方法及び表示装置の製造方法
CN112526818A (zh) * 2020-12-02 2021-03-19 北海惠科光电技术有限公司 半色调掩膜版和薄膜晶体管阵列基板制造方法

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001083688A (ja) * 1999-07-13 2001-03-30 Matsushita Electronics Industry Corp フォトマスク、レジストパターンの形成方法、アライメント精度計測方法及び半導体装置の製造方法
JP3586647B2 (ja) * 2000-12-26 2004-11-10 Hoya株式会社 グレートーンマスク及びその製造方法
CN100440038C (zh) * 2001-11-27 2008-12-03 Hoya株式会社 半色调型相移掩膜坯料、半色调型相移掩膜及其制造方法
US7160649B2 (en) * 2002-07-11 2007-01-09 Hitachi Via Mechanics, Ltd. Gray level imaging masks, optical imaging apparatus for gray level imaging masks and methods for encoding mask and use of the masks
TWI286663B (en) * 2003-06-30 2007-09-11 Hoya Corp Method for manufacturing gray tone mask, and gray tone mask
JP4443873B2 (ja) * 2003-08-15 2010-03-31 Hoya株式会社 位相シフトマスクの製造方法
KR101018567B1 (ko) * 2004-06-22 2011-03-03 호야 가부시키가이샤 그레이 톤 마스크 블랭크, 그레이 톤 마스크 및 그 제조방법과 액정 표시 장치의 제조 방법
JP2006084507A (ja) 2004-09-14 2006-03-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 位相シフトマスク及び位相シフトマスクの製造方法
JP2007123356A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Sharp Corp 半導体装置の製造方法
KR101255616B1 (ko) * 2006-07-28 2013-04-16 삼성디스플레이 주식회사 다중톤 광마스크, 이의 제조방법 및 이를 이용한박막트랜지스터 기판의 제조방법
JP4864776B2 (ja) * 2007-03-14 2012-02-01 株式会社東芝 フォトマスク
JP2009229893A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Hoya Corp 多階調フォトマスクの製造方法及びパターン転写方法
JP2009258693A (ja) * 2008-03-27 2009-11-05 Hoya Corp 多階調フォトマスク及びそれを用いたパターン転写方法
JP5215019B2 (ja) * 2008-03-28 2013-06-19 Hoya株式会社 多階調フォトマスク及びその製造方法、並びにパターン転写方法
JP4878379B2 (ja) * 2009-02-09 2012-02-15 Hoya株式会社 グレートーンマスクの製造方法
JP2010276724A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Hoya Corp 多階調フォトマスク、多階調フォトマスクの製造方法、及びパターン転写方法
JP2011027878A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Hoya Corp 多階調フォトマスク、多階調フォトマスクの製造方法、及びパターン転写方法
JP2011081326A (ja) * 2009-10-10 2011-04-21 Hoya Corp 多階調フォトマスクの製造方法及び多階調フォトマスク用ブランク、並びに電子デバイスの製造方法
TWI502623B (zh) * 2010-01-07 2015-10-01 Hoya Corp 光罩之製造方法、光罩、及顯示裝置之製造方法
JP2012008546A (ja) * 2010-05-24 2012-01-12 Hoya Corp 多階調フォトマスクの製造方法、及びパターン転写方法
JP2012008545A (ja) * 2010-05-24 2012-01-12 Hoya Corp 多階調フォトマスクの製造方法、及びパターン転写方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN103728832A (zh) 2014-04-16
KR101560452B1 (ko) 2015-10-14
CN110147029A (zh) 2019-08-20
KR20140047534A (ko) 2014-04-22
TWI512391B (zh) 2015-12-11
TW201415160A (zh) 2014-04-16
CN105892226A (zh) 2016-08-24
CN110147029B (zh) 2022-06-07
CN105892226B (zh) 2019-08-02
JP2014081409A (ja) 2014-05-08
CN103728832B (zh) 2017-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6157832B2 (ja) 電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク
JP2014081409A5 (ja)
JP5839744B2 (ja) フラットパネルディスプレイ製造用フォトマスクの製造方法、およびフラットパネルディスプレイの製造方法
KR101443531B1 (ko) 포토 마스크의 제조 방법, 포토 마스크, 패턴 전사 방법 및 플랫 패널 디스플레이의 제조 방법
JP5916680B2 (ja) 表示装置製造用フォトマスク、及びパターン転写方法
TWI658320B (zh) 圖案轉印方法及顯示裝置之製造方法
JP2014002255A5 (ja)
KR101837247B1 (ko) 포토마스크, 포토마스크의 제조 방법, 포토마스크 블랭크 및 표시 장치의 제조 방법
TWI622849B (zh) 光罩、光罩組、光罩之製造方法、及顯示裝置之製造方法
KR20170010032A (ko) 포토마스크의 제조 방법, 포토마스크, 패턴 전사 방법 및 표시 장치의 제조 방법
KR20170130289A (ko) 포토마스크의 제조 방법, 포토마스크 및 표시 장치의 제조 방법
JP2016156857A5 (ja)
JP6554031B2 (ja) フォトマスクの製造方法及び表示装置の製造方法
JP2017076146A (ja) フォトマスクの製造方法、フォトマスク、パターン転写方法及び表示装置の製造方法
JP6302502B2 (ja) 電子デバイスの製造方法、表示装置の製造方法、フォトマスクの製造方法、及びフォトマスク
TW201843523A (zh) 顯示裝置製造用光罩、及顯示裝置之製造方法
KR101703395B1 (ko) 포토마스크의 제조 방법, 패턴 전사 방법 및 표시 장치의 제조 방법
JP2017072842A (ja) フォトマスクの製造方法、フォトマスク、パターン転写方法、及びフラットパネルディスプレイの製造方法
JP6744955B2 (ja) フォトマスクの製造方法、フォトマスク及び表示装置の製造方法
US20170131628A1 (en) Photomask blank and method of fabricating a photomask using the same
KR100752673B1 (ko) 보조 패턴을 갖는 포토마스크 및 그 제조 방법
JP2017068281A (ja) フォトマスクの製造方法、パターン転写方法及び表示装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150227

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6157832

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250