JP2009229893A - 多階調フォトマスクの製造方法及びパターン転写方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】遮光膜の材料の選択に制約が少ない多階調フォトマスクの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】透明基板1上に遮光膜2と半透光膜4とを有する多階調フォトマスクの製造方法であって、半透光膜4の形状をリフトオフで形成することとして半透光膜4のエッチング工程を無くしたので、遮光膜2は半透光膜4のエッチングガスやエッチング液への耐性が必要なく、遮光膜2の材料の選択に制約が少ない多階調フォトマスクの製造方法を提供することができる。
【選択図】図1
【解決手段】透明基板1上に遮光膜2と半透光膜4とを有する多階調フォトマスクの製造方法であって、半透光膜4の形状をリフトオフで形成することとして半透光膜4のエッチング工程を無くしたので、遮光膜2は半透光膜4のエッチングガスやエッチング液への耐性が必要なく、遮光膜2の材料の選択に制約が少ない多階調フォトマスクの製造方法を提供することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、薄膜トランジスタ液晶表示装置(TFT−LCD)等の製造に使用される多階調フォトマスクの製造方法及びパターン転写方法に関する。
TFT−LCDは、CRT(陰極線管)に比較して、薄型にしやすく消費電力が低いという利点から、現在商品化が急速に進んでいる。TFT−LCDは、マトリックス状に配列された各画素にTFTが配列された構造のTFT基板と、各画素に対応して、レッド、グリーン、及びブルーの画素パターンが配列されたカラーフィルターが液晶相の介在の下に重ね合わされた概略構造を有する。TFT−LCDでは、製造工程数が多く、TFT基板の製造だけでも5〜6枚のフォトマスクを用いられていた。
このような状況の下、TFT基板の製造に用いるフォトマスクの枚数を減らす方法が提案されている(例えば下記特許文献1、非特許文献1)。この方法は、遮光部、透光部及び半透光部を有する多階調フォトマスク(グレートーンマスクともいう)を用いて、1度の露光で、膜厚に段差のあるフォトレジストパターンを形成することにより、フォトマスクの枚数を減らそうとするものである。
つまり、所定の形状の段差のあるレジストパターンを加工すべき積層膜の上に形成し、そのレジストパターンをマスクにしてエッチングにより当該積層膜に1回目の加工を行う。その後、O2アッシングでレジストパターンの膜厚を減少させていき、膜厚の薄い部分のレジストが完全に除去される段階でO2アッシング処理を止めて、膜厚の厚い部分のレジストのみを残存させる。その後、残存したレジストパターンをマスクにして当該積層膜に2回目の加工を行うことで、1枚のフォトマスクで2回分の膜加工をすることができるものである。
ここで用いられているグレートーンマスクの半透光部には、グレートーンマスクを使用する大型TFT−LCD用の露光機の解像限界以下の微細遮光パターンが形成されており、この半透光部を透過する光の光量が、この微細遮光パターンにより低減されるものである。
このような、半透光部が微細遮光パターンからなるグレートーンマスクは、遮光膜が形成されたマスクブランクに、フォトレジストを塗布した後、レーザ光でフォトレジストにパターン描画してレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクに遮光膜をエッチングすることにより製造できる。
この製造方法においては、1回のレーザ描画でレジストパターンを形成できるものの、微細パターンを精度よく形成するのは困難であり、さらには、このような微細パターンを形成するためのデータ量は膨大なものとなり、描画機及び描画機に付随するデータ変換機の能力を超える場合もあるという課題があった。
一方、半透光膜と遮光膜を積層したフォトマスクブランクを用い、透光部は半透光膜及び遮光膜を除去することで形成し、半透光部は遮光膜のみを除去して形成することでグレートーンマスクを製造する方法もある。
この製造方法においては、微細パターンを必要としないので上記の課題は解決されるが、透光部の形成及び半透光部の形成それぞれに1回ずつ、合計2回のフォトレジスト塗布及びレーザ描画が必要となり、2回のレーザ描画の間で位置ずれを起こす可能性があるという課題があった。
ところで、1回のレーザ描画で上記半透光膜を用いたグレートーンマスクを製造する方法が知られている(特許文献2)。この方法を、以下図面を用いて説明する。図3はグレートーンマスクの製造工程を示す部分断面図である。
まず図3(a)に示すように、基板11の上に、半透光膜12及び遮光膜13を形成したマスクブランクに、レジスト14を塗布する。ここではポジ型レジストを用いる。そのレジスト14に対し、レーザ描画機により、フォトマスクにおいて透光部となる部分(図3(a)において、エリアC)にはレジスト14が完全に感光する光量で描画し、半透光部となる部分(図3(a)において、エリアA)には、レジスト14が50%程度感光する光量で描画する。
次にレーザ描画後のレジスト14を現像すると、図3(b)に示すように、エリアCにおいては、レジスト14は完全に除去され、エリアAにおいては、レジスト14は半分程度除去され、一部残存する。
次に図3(c)に示すように、上記のように形成したレジストパターンをマスクに、まず遮光膜13をエッチングし、続いて半透光膜12をエッチングすることで、エリアCに透光部を形成する。
次に図3(d)に示すように、O2アッシング等でエリアAのレジスト14を除去する。その結果、エリアBのレジスト14の膜厚が当初の約半分となる。
次に図3(e)に示すように、残ったレジスト14をマスクに遮光膜13のみをエッチングしてエリアAに半透光部を形成する。
最後にレジスト14をすべて除去することにより、図3(f)に示すように、エリアBには、遮光部13を形成することができる。
特開2000−111958号公報
「月刊エフピーディ・インテリジェンス(FPD Intelligence)」、1999年5月、p.31−35
特開2002−189280号公報
特許文献2の方法のように、レジスト膜上に、領域ごとに露光量の異なる描画を行えば、フォトマスク製造工程に2種類のパターニング(例えば、遮光膜のパターニングと半透光膜のパターニング)が必要であっても、1回の描画でパターニングが行える、又は2回の描画を連続して行うことで、その間に基板の移動が必要ない、といった利点があることに、本発明者は着目した。これにより、2種類のパターン相互の位置ずれが抑止でき、パターン精度上非常に有利である。
一方、上記特許文献2の製造方法では、1回のレーザ描画で半透光膜を用いたグレートーンマスクが得られるものの、その製造工程においては遮光膜13のエッチングと半透光膜12のエッチングを順次行うので、遮光膜13のエッチング液に対する半透光膜12の耐性が必要であるとともに、半透光膜12のエッチング液に対する遮光膜13の耐性が必要となる。
つまり、遮光膜13のエッチング液に対して半透光膜12に耐性がないと、上記図3(e)における遮光膜13のエッチングの際に、遮光膜13の下の半透光膜12もエッチングされてしまい、半透光部における光透過率を設計どおりに製造するのが困難になる。また、半透光膜12のエッチング液に対して遮光膜13に耐性がないと、上記図3(c)における半透光膜12のエッチングに際し、半透光膜12の上の遮光膜13がサイドエッチングされてしまい、パターンの線幅(CD)を設計どおりに製造することが困難になる。
よって、上記従来のグレートーンマスクの製造方法では、遮光膜13のエッチング液に対する半透光膜12の耐性、及び半透光膜12のエッチング液に対する遮光膜13の耐性が必要であり、材料の選択に制約が多いという課題があった。
本発明は、上記従来のグレートーンマスクの製造方法における課題に鑑み、上記のような材料選択の制約のない工程で、かつ1回のレーザ描画によるパターンアライメントの優れた、半透光膜を用いた多階調フォトマスクが得られる製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは、半透光膜パターンをリフトオフによる膜除去工程により形成することで、半透光膜のエッチング工程を無くして、上記課題を達成することを考えた。
つまり、本発明に係る多階調フォトマスクの製造方法は、透明基板上に形成された遮光膜及び半透光膜にそれぞれパターン加工を施すことにより、透光部、遮光部、及び露光光の一部を透過する半透光部を形成する多階調フォトマスクの製造方法において、透明基板上に遮光膜が形成されたフォトマスクブランクを用意する工程と、前記透光部に対応する前記遮光膜上の第1の領域に第1の膜厚を有し、前記遮光部に対応する前記遮光膜上の第2の領域に前記第1の膜厚より小さい第2の膜厚を有するようなレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、前記レジストパターンをマスクとして、前記第1及び第2の領域を除いた前記遮光膜をエッチングする第1のエッチング工程と、前記第2の領域の前記レジストパターンを除去するレジスト除去工程と、残存するレジストパターンを有する前記透明基板上に半透光膜を形成する工程と、前記残存するレジストパターン及びその上に形成された前記半透光膜を除去して、半透光膜パターンを形成する工程と、前記半透光膜パターンをマスクとして前記遮光膜をエッチングする第2のエッチング工程と、を有することを特徴とする。
上記本発明に係る多階調フォトマスクの製造方法においては、前記レジストパターン形成工程が、前記遮光膜上にポジ型レジスト膜を塗布する工程と、前記第1の領域と前記第2の領域を除いた領域の前記ポジ型レジスト膜を、前記ポジ型レジスト膜が現像により完全に除去される第1の光照射量で露光し、前記第2の領域の前記ポジ型レジスト膜を前記第1の光照射量より小さい第2の光照射量で露光する工程と、前記ポジ型レジスト膜を現像する工程と、を有すると好適である。
また、レジスト除去工程が、前記レジストパターンに対してアッシングを施すことにより前記第2の領域のレジスト膜を除去し、前記第1の領域のレジスト膜を残存させるものであっても良い。
また、レジスト除去工程の後に、露出した遮光膜又は透明基板の欠陥検査を行っても良く、第2のエッチング工程の後に、前記遮光膜又は前記半透光膜に生じる欠陥を検査しても良い。さらには、第1の領域の線幅が50μmを越えない場合が好適である。
また、本発明に係るパターン転写方法は、上記多階調フォトマスクの製造方法による多階調フォトマスクを用い、露光によって、被転写体上のレジスト膜に、レジスト残膜値の異なる部分を有するパターンを形成することを特徴とする。
本発明に係る多階調フォトマスクの製造方法は、半透光膜パターンを、リフトオフ手法を用いて形成することとして半透光膜のエッチング工程を不要とした。これにより、必要なエッチングは遮光膜に対するもののみであり、設備、材料的に量産に有利である。更に、遮光膜と半透光膜を有する多階調マスクにおいて従来必要であった、相互のエッチャントに対する双方の耐性が必要なく、遮光膜の材料の選択に制約が少ないという効果を有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。図1は、本発明に係る多階調フォトマスクの製造工程を示す部分断面図である。
まず図1(a)に示すように、透明基板1の上に遮光膜2を形成したマスクブランクに、レジスト3を塗布する。ここでは通常のポジ型レジストを用いることとする。そのレジスト3に対し、レーザ描画機により、フォトマスクにおいて半透光部となる部分(図1(a)において、エリアC)にはレジスト3が完全に感光し、現像により除去可能な光量で描画し、遮光部となる部分(図1(a)において、エリアA)には、レジスト3が50%程度感光する光量で描画する。透光部となる部分(図1(a)において、エリアB)には、実質的に描画しないものとする。
尚、描画パターンの形状に特に制約はない。しかしながら、後述のリフトオフの工程において、生産に妥当な時間で完全な膜除去が行えるためには、透光部の寸法が、該部分の最小線幅にして50μm以下であることが好ましい。
また、ここでは、液晶装置に使用するTFT(薄膜トランジスタ)製造用のフォトマスクの製造方法を例示し、描画光にはレーザを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子線等、他の照射光を用いてもよい。
エリアAを描画する光量は、後工程でレジスト3を現像する際にどの程度の膜厚のレジストを残存させるかにより適宜設定できる。例えば、所定の膜厚のレジストに対して、レーザ描画光量と現像後のレジスト残存膜厚の関係をあらかじめ実験により測定しておき、所望の膜厚のレジスト3が残存するだけの光量で描画すればよい。
本実施の形態において、エリアCとエリアAでは描画する光量が異なるが、連続して描画することができるので、レーザ描画機へのマスクブランクのセッティングは1度で済む。よって、従来におけるような、複数回レーザ描画機にセッティングする場合に発生し得る位置ずれが抑止される。例えば、描画ごとにマスクのセッティングを行うときには、アライメントマークを参照して位置決めを行っても、0.3μm程度の位置ずれが発生することが多いが、本発明によれば、発生したとしても0.2μm未満とすることができる。なお、本実施の形態においてエリアCとエリアAの描画はどちらが先でも構わない。
なお、遮光膜2の材料としては、薄膜で高い遮光性が得られるものが好ましく、例えば、Cr、Si、W、Al等が挙げられる。これらの材料の成膜方法は、蒸着法、スパッタ法、CVD法等の方法を適宜選択できる。ここでは、遮光膜2としてCr膜をスパッタ法により成膜した例を示す。Crであれば、50nm以上で実質的に遮光性を有する膜となる。また、本実施の形態の場合、遮光部においては、遮光膜2の上に後述する半透明膜が積層されるので、遮光膜2単独で遮光性が足りなくても半透光膜と合わせた場合に、光学濃度3.0程度の遮光性が得られれば良い。
次にレーザ描画後のレジスト3を現像すると、図1(b)に示すように、エリアB(第1の領域)においては実質的に感光されていないのでポジ型レジストであるレジスト3は残存する。エリアA(第2の領域)においては、レジスト3が50%程度感光する光量で描画したので、レジスト3が半分程度除去され、レジスト3が半分程度の膜厚で残存する。レジスト3が完全に感光する光量で描画したエリアCにおいては、ポジ型レジストであるレジスト3は実質的に完全に除去される。現像は、例えばKOH等の無機アルカリ又はTMAH等の有機アルカリなどの、通常の現像液で行うことができる。
次に図1(c)に示すように、上記のように形成したレジストパターンをマスクに、遮光膜2をエッチングすることで、エリアCの遮光膜2を除去する。遮光膜2であるCrのエッチングには、例えば、塩素系ガスによるドライエッチングか又は硝酸第2セリウムアンモニウムと過酸素塩を混合させて希釈したエッチング液によるウェットエッチングでエッチングすることができる。
次に図1(d)に示すように、O2アッシング等でエリアAのレジスト3を除去する。例えばO2アッシングを、エリアBのレジスト3に比較して膜厚の薄いエリアAのレジスト3が除去されるまで行うと、比較的膜厚の厚いエリアBのレジスト3は、膜厚が当初の約半分となって残存する。
この段階で、欠陥検査を行うことが好ましい。すなわち、露出した透明基板1(半透光部に相当)及び/又は露出した遮光膜(遮光部に相当)の表面に欠陥が生じた場合には、この段階で発見し、必要であれば欠陥修正を行うことができる。
次に図2(a)に示すように、半透光膜4を成膜する。その結果、エリアAにおいては遮光膜2の上に、エリアBにおいてはレジスト3の上に、エリアCにおいては透明基板1の上に、半透光膜4が形成される。
半透光膜4としては、透光率を制御した薄い金属膜が適しており、例えば、クロム化合物、モリブデンシリサイド化合物(MoSi、MoSiN、MoSiON、MoSiOなど)、Si、W、Al、Ta等を用いることができる。これらの材料の成膜方法は、蒸着法、スパッタ法、CVD法等の方法を適宜選択できる。ただし、後工程で、半透光膜4をマスクにして遮光膜2をエッチングするため、半透光膜4の材料は、遮光膜2のエッチング液に対して耐性のあるものを選択する必要がある。ここでは、遮光膜2としてCrを用いているため、半透光膜4としてMoSi膜をスパッタ法により成膜した例を示す。
次に図2(b)に示すように、エリアBに残存したレジスト3を除去する。ここで、レジスト3が除去されると共に、レジスト3の上に形成された半透光膜4も除去される。
最後に図2(c)に示すように、半透光膜4により形成された半透光膜パターンをマスクにして遮光膜2をエッチングしてエリアBの透明基板1を露出させる。エッチングは上記図1(c)で説明した方法と同じ方法で実施できる。
以上の工程により、エリアAには遮光膜3と半透光膜4が形成されており、エリアAは遮光部となる。エリアBにおいては透明基板1が露出されているので、エリアBは透光部となる。エリアCには半透光膜4のみ形成されているので、エリアCは半透光部となる。
この段階で、欠陥検査を行っても良い。露出した透明基板1(透光部に相当)及び/又は半透光膜4の表面に欠陥が生じた場合には、必要であれば欠陥修正を行うことができる。
以上説明した多階調フォトマスクの製造方法においては、半透光膜4をエッチングする工程がないので、半透光膜4をエッチングするエッチングガス又はエッチング液が不要である。必要なエッチングは遮光膜に対するもののみであり、素材も膜厚も1種類であるので、条件出しが容易である。
更に、遮光膜3は半透光膜のエッチングガスやエッチング液への耐性が必要であるといった従来の制約がないため、遮光膜3や半透光膜4の材料の選択に制約が少ないという効果を有する。例えば、半透光膜4に、TaやWといった金属系のものを用いる場合、これら素材は、遮光膜(Crを用いた場合)のエッチャントや、洗浄に対する耐性は十分であるが、これら素材のエッチング速度は必ずしも生産に適したものではなく、エッチャントも危険が伴うなど、扱いにくい(フッ酸など)ものが少なくない。本発明によれば、このような素材も含めて選択できることで、成膜性、膜厚、所望透過率、所望位相差などを最適化することができる。
図2(c)に示す、本発明に係る多階調フォトマスクの製造方法で製造された多階調フォトマスクを介して、例えばi線〜g線の波長帯(365nm〜436nm)を含む光で露光された被転写体上のレジストは、エリアAにおいては感光されず、エリアBにおいては完全に感光され、エリアCにおいては一部感光されるので、レジストの現像後には段差を有するレジストパターンとなる。半透光膜4の膜厚を調整することにより、エリアCにおけるレジストの残膜値を調整することができる。例えばレジストがポジ型レジストの場合は、レジスト現像後には、エリアAのレジストは実質的にすべて残存し、エリアBのレジストはすべて除去され、エリアCのレジストは一部残存することとなる。
このように、所定の形状の段差のあるレジストパターンを積層膜の上に形成した場合、そのレジストパターンをマスクにしてエッチング等により当該積層膜に1回目の加工を行い、その後、O2アッシング等でレジストパターンの膜厚を減少させていき、膜厚の薄い部分であるエリアCのレジストが完全に除去される段階でO2アッシング処理を止めて、膜厚の厚い部分であるエリアAのレジストのみを残存させる。その後、残存したレジストパターンをマスクにして当該積層膜に2回目の加工を行うことで、1枚のフォトマスクで2回分の膜加工をすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、適宜変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態では、レジスト3としてポジ型レジストを用いた例を示したが、ネガ型レジストでも良い。その場合は、図1(a)において、エリアBにおいてレジスト3が完全に感光する光量で描画し、エリアCには描画しないこととする。エリアAについては、同様にレジスト3が50%程度感光する光量で描画する。このようにすることで、描画後のレジストを現像すると、図1(b)に示すように、エリアBのレジスト3は実質的にすべて残存し、エリアCのレジストは実質的にすべて除去され、エリアAのレジスト3は半分程度除去され、半分程度の膜厚で残存する。
また、マスクブランクの段階において、遮光膜上に反射防止層を設けることが好ましい。この場合、遮光膜と反射防止膜は通常同時にエッチングできるので工程増は生じない。反射防止層は、例えば酸化クロム(CrOx)、窒化クロム(CrNx)、酸窒化クロム(CrOxNy)などで形成できる。
また、ウエット処理の替わりにドライエッチング又はドライ処理を行うことができ、ドライエッチング又はドライ処理の替わりにウエット処理を行うこともできる。
また、上記実施の形態における材料、サイズ、処理手順などは一例であり、本発明の効果を発揮する範囲内において種々変更して実施することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
1 透明基板
2 遮光膜
3 レジスト
4 半透光膜
2 遮光膜
3 レジスト
4 半透光膜
Claims (7)
- 透明基板上に形成された遮光膜及び半透光膜にそれぞれパターン加工を施すことにより、透光部、遮光部、及び露光光の一部を透過する半透光部を形成する多階調フォトマスクの製造方法において、
透明基板上に遮光膜が形成されたフォトマスクブランクを用意する工程と、
前記透光部に対応する前記遮光膜上の第1の領域に第1の膜厚を有し、前記遮光部に対応する前記遮光膜上の第2の領域に前記第1の膜厚より小さい第2の膜厚を有するようなレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターンをマスクとして、前記第1及び第2の領域を除いた前記遮光膜をエッチングする第1のエッチング工程と、
前記第2の領域の前記レジストパターンを除去するレジスト除去工程と、
残存するレジストパターンを有する前記透明基板上に半透光膜を形成する工程と、
前記残存するレジストパターン及びその上に形成された前記半透光膜を除去して、半透光膜パターンを形成する工程と、
前記半透光膜パターンをマスクとして前記遮光膜をエッチングする第2のエッチング工程と、
を有する多階調フォトマスクの製造方法。 - 前記レジストパターン形成工程が、
前記遮光膜上にポジ型レジスト膜を塗布する工程と、
前記第1の領域と前記第2の領域を除いた領域の前記ポジ型レジスト膜を、前記ポジ型レジスト膜が現像により完全に除去される第1の光照射量で露光し、
前記第2の領域の前記ポジ型レジスト膜を前記第1の光照射量より小さい第2の光照射量で露光する工程と、
前記ポジ型レジスト膜を現像する工程と、
を有する請求項1記載の多階調フォトマスクの製造方法。 - 前記レジスト除去工程が、前記レジストパターンに対してアッシングを施すことにより前記第2の領域のレジスト膜を除去し、前記第1の領域のレジスト膜を残存させる請求項1又は2記載の多階調フォトマスクの製造方法。
- 前記レジスト除去工程の後に、露出した遮光膜又は透明基板の欠陥検査を行うことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか記載の多階調フォトマスクの製造方法。
- 前記第2のエッチング工程の後に、前記遮光膜又は前記半透光膜に生じる欠陥を検査する工程を有する請求項1乃至4のいずれか記載の多階調フォトマスクの製造方法。
- 前記第1の領域の線幅は、50μmを越えないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の多階調フォトマスクの製造方法。
- 請求項1乃至6のいずれか記載の多階調フォトマスクの製造方法による多階調フォトマスクを用い、露光によって、被転写体上のレジスト膜に、レジスト残膜値の異なる部分を有するパターンを形成するパターン転写方法。
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