JP6157300B2 - セメントキルン排ガスの処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セメントキルン排ガス中のダイオキシン類を除去する方法に関する。
セメント原燃料として利用されるフライアッシュ、主灰等のリサイクル資源の中には、ダイオキシン類やその骨格となり得る成分を含むものが少なからず存在する。通常、セメント焼成を安定的に行っていれば、ダイオキシン類の大部分は、キルン排ガス集塵機によってダストと共に捕捉されてセメント焼成装置内を循環し、高温域において分解されるため問題はない。
しかし、何らかのトラブルが発生してセメント焼成工程が不安定になったような場合には、ダイオキシン類が非意図的に再合成され、キルン排ガスから大気中へ排出される虞を否定できない。
そこで、例えば特許文献1には、プレヒーターの上部から排ガスの一部を分取し、セメント焼成装置の800℃以上となるプレヒーターの下段部に投入することでダイオキシン類等を熱分解する方法が記載されている。
また、特許文献2には、350℃以上のセメントキルン排ガスの一部を抽気し、この排ガス中のダストを分離し、ダスト分離後の排ガスを100℃以下に冷却し、排ガスからダイオキシン類を凝縮させて除去する方法が記載されている。
さらに、図3に示すように、セメント原料Rに含まれるダイオキシン類をプレヒーター2の上段で一旦揮発させた後、プレヒーター2の排ガスを大気に放出する前に集塵し、得られたキルンダストKDと共に回収したダイオキシン類を、プレヒーター2の下段又はセメントキルン3の窯尻3a等に投入して熱分解するセメント焼成装置11も存在する。尚、図中の点線がガスの流れを、実線が原料やダスト等の粉体の流れを示す。また、プレヒーター2等における一般的なガス温度及び原料等の粉体温度の分布を示す(楕円で囲んだ数字が粉体温度を示す)。
特開2007−70173号公報 特許第4398206号公報
しかし、特許文献1に記載のように、プレヒーターからの排ガスの一部をセメント焼成装置の800℃以上の高温域に投入する方法では、排ガスに含まれるダイオキシン類を確実に分解除去することができるものの、この排ガスの温度が350℃程度であるため、セメント焼成装置において大きな熱損失を生ずるという問題があった。
また、特許文献2に記載の方法でも、本来廃熱発電に利用することができる350℃以上のセメントキルン排ガスを分取し、さらに100℃以下に冷却するため、大きな熱損失となる。
さらに、図3に示す方法でも、セメントキルン3の窯尻3a等の高温部に常温のキルンダストを投入するため、大きな熱損失となる。試算によれば、キルンダスト10t/hrを1000℃まで昇温する場合には、約10,000MJ/hrの熱量を要することとなる。
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、熱損失を低く抑えながらセメントキルン排ガスに含まれるダイオキシン類を除去することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、セメントキルン排ガスの処理方法であって、セメントキルンに付設されるプレヒーターで340℃以上430℃以下に予熱されたセメント原料を、750℃以上850℃以下のセメントキルン排ガスに接触させると共に、前記プレヒーターの排ガスに含まれるダストを前記セメントキルンに直接的に戻さないことを特徴とする。
本発明によれば、プレヒーターで340℃以上430℃以下に予熱されたセメント原料を、750℃以上850℃以下のセメントキルン排ガスに接触させることで、セメント原料に含まれるダイオキシン類が揮発した直後に分解する。これによって、熱損失を低く抑えながらプレヒーターから排出されるガス(セメントキルン排ガス)に含まれるダイオキシン類の濃度を低下させることができる。
上記セメントキルン排ガスの処理方法において、前記プレヒーターの排ガスの温度を320℃以上440℃以下に調整することで、340℃以上430℃以下に予熱されたセメント原料を、750℃以上850℃以下のセメントキルン排ガスに接触させることができ、簡単な操作でプレヒーターにおいてセメント原料に含まれるダイオキシン類を分解することができる。
また、前記プレヒーターの排ガスに含まれるダストを集塵し、前記セメント原料の少なくとも一部として利用することができる。該ダストをセメントキルンの窯尻等の高温部に戻さないため、熱損失の増大を回避することができる。
以上のように、本発明に係るセメントキルン排ガスの処理方法によれば、熱損失を低く抑えながらセメントキルン排ガスに含まれるダイオキシン類を除去することができる。
本発明に係るセメントキルン排ガスの処理方法を説明するためのセメント焼成装置の概略図である。 プレヒーターの3段サイクロン出口ガス温度と、ダイオキシン類の濃度比との関係を示すグラフである。 従来のセメント焼成装置の一例を示す概略図である。
図1は、本発明に係るセメントキルン排ガスの処理方法を適用したセメント焼成装置1を示し、このセメント焼成装置1は、4段のサイクロン2A〜2D(最上段サイクロン2A、2段サイクロン2B、3段サイクロン2C、最下段サイクロン2D)を備えるプレヒーター2と、仮焼炉4と、セメントキルン3とを備え、プレヒーター2の排ガスを大気に放出する前に集塵して得られたキルンダストKDをセメント原料としてプレヒーター2に投入する。尚、図1においても、点線がガスの流れを、実線がセメント原料やダスト等の粉体の流れを示す。また、楕円で囲んだ数字が粉体温度を示す。
図1に示すセメント焼成装置1のプレヒーター2におけるガス及び原料等の温度分布は、図3に示したセメント焼成装置11に比較して高くなっている。すなわち、セメントキルン3の窯尻3aの温度は共に950℃と同じであるが、3段サイクロン2Cの出口のガス温度は、セメント焼成装置11の550℃に対してセメント焼成装置1は750〜850℃であり、最上段サイクロン2Aの出口のガス温度は、セメント焼成装置11の345℃に対してセメント焼成装置1は380〜400℃であり、最上段サイクロン2Aの出口の原料温度は、セメント焼成装置11の340℃に対してセメント焼成装置1は350〜420℃である。
上記温度分布とすることで、セメント焼成装置1のプレヒーター2の2段サイクロン2Bにおいて、350〜420℃の原料が750〜850℃のガスに接触する。これによって、セメント原料Rに含まれるダイオキシン類を揮発させた直後に分解することができ、プレヒーター2から排出されるガスに含まれるダイオキシン類の濃度を低下させることができる。尚、ダイオキシン類とは、ポリ塩化ジベンゾ−パラ−ジオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)及びコプラナ−ポリ塩化ビフェニル(Co−PCB)等をいう。
また、セメント焼成装置1のプレヒーター2の2段サイクロン2Bから排出される排ガスとセメント原料R、キルンダストKDとが接触して予熱され、ダイオキシン類の再合成温度(300℃〜500℃程度)となるが、それらダイオキシン類はセメント原料R、キルンダストKDとともに、プレヒーター2の2段サイクロン2Bに導入される750〜850℃のガスに接触させることで、効率的に分解することができる。
次に、本発明の試験例について説明する。
表1及び図2は、プレヒーター2の3段サイクロン2Cの出口ガス温度と、プレヒーター2の排ガス中のダイオキシン類の濃度比との関係を示し、3段サイクロン2Cの出口ガス温度が740℃のダイオキシン類の濃度を1とした場合を示す。
Figure 0006157300
3段サイクロン2Cの出口ガス温度が上昇する程、プレヒーター2の排ガス中のダイオキシン類の濃度が低下し、3段サイクロン2Cの出口ガス温度が820℃の場合には、740℃の場合に比較してダイオキシン類の濃度が1/10まで低下している。
上記プレヒーター2におけるガス及び原料の温度管理は、例えば、最上段サイクロン2Aの出口のガス温度を380〜400℃に調整することで可能となり、ガス温度の調整は、仮焼炉4での石炭焚量や燃料種(リサイクル燃料)の選択等、通常の方法で行うことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、4段のサイクロン2A〜2Dを有するプレヒーター2の2段サイクロン2Bにおいて、セメント原料Rに含まれるダイオキシン類を揮発させた直後に分解することで、プレヒーター2から排出されるガスに含まれるダイオキシン類の濃度を低下させている。
尚、5段のサイクロンを有するプレヒーターの場合にも本発明を適用することができ、5段サイクロンの場合には、上から1又は2段サイクロンにおいて、340℃以上430℃以下に予熱されたセメント原料を750〜850℃のセメントキルン排ガスに接触させ、セメント原料に含まれるダイオキシン類を揮発した直後に分解することで、プレヒーターから排出されるガスに含まれるダイオキシン類の濃度を低下させることができる。
1、11 セメント焼成装置
2 プレヒーター
2A 最上段サイクロン
2B 2段サイクロン
2C 3段サイクロン
2D 最下段サイクロン
3 セメントキルン
3a 窯尻
4 仮焼炉

Claims (3)

  1. セメントキルンに付設されるプレヒーターで340℃以上430℃以下に予熱されたセメント原料を、750℃以上850℃以下のセメントキルン排ガスに接触させると共に、前記プレヒーターの排ガスに含まれるダストを前記セメントキルンに直接的に戻さないことを特徴とするセメントキルン排ガスの処理方法。
  2. 前記プレヒーターの排ガスの温度を320℃以上440℃以下に調整することを特徴する請求項1に記載のセメントキルン排ガスの処理方法。
  3. 前記プレヒーターの排ガスに含まれるダストを集塵し、前記セメント原料の少なくとも一部として利用することを特徴する請求項1又は2に記載のセメントキルン排ガスの処理方法。
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