JP2007098343A - セメント製造装置の排ガス処理方法及び処理システム - Google Patents

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修 山口
Yasuhiro Uchiyama
康広 内山
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Abstract

【課題】 セメント製造装置の排ガス中においてダイオキシン類等の残留性有機汚染物質が生成されるのを抑制し、排ガスを浄化する。
【解決手段】 本発明は、上下複数段のサイクロン3a,3b,3c,3dを含むプレヒータ3とロータリーキルン5及びクリンカクーラ6を備えたセメント製造装置において発生する排ガスを処理するための、セメント製造装置の排ガス処理方法であって、(A)ロータリーキルン5でクリンカを焼成する過程において発生した排ガスをプレヒータ3内に流入させる工程と、(B)ロータリーキルン5で焼成したクリンカをクリンカクーラ6で冷却する過程において発生した酸素含有高温排気をプレヒータ3に供給する工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セメント製造装置の排ガス中でダイオキシン類等の残留性有機汚染物質が生成されるのを抑制し、排ガスを浄化するための排ガス処理方法及び処理システムに関する。
近年、資源循環の観点から、例えば、都市ごみ、都市ごみの焼却で発生する煤塵(飛灰)や燃え殻(主灰)、下水汚泥、製紙スラッジ、鋳物砂、石炭灰等の廃棄物を、セメント製造の原料として使用したり、廃プラスチック、廃タイヤ等の可燃性廃棄物を燃料として使用したりする機会が増えている。
この可燃性廃棄物は仮焼炉やロータリーキルンにおいて燃焼され、その燃焼時に発生する微量の有機物質成分と塩素成分とが反応して残留性有機汚染物質が排ガス中において若干量生成される。このように排ガス中において僅かに生成された残留性有機汚染物質の多くは、排ガスの下流側に設置された乾燥機や粉砕機(原料ミル)において排ガスの温度の低下に伴い、排ガスに含まれるダストの表面に吸着され、残留性有機汚染物質を吸着したダストは、排気途中に設置された電気集塵機、バグフィルター等によって、排ガスから分離され、捕集される。
したがって、セメントの製造時に発生する残留性有機汚染物質の大部分は、捕集され、系外に放出されることはない。しかしながら、ダストに吸着されなかった僅かな量の残留性有機汚染物質は、排ガスと共に大気中に排出されている。この排出濃度は十分低いものではあるが、更なる低減を図っていくことが望ましい。
このような事情の下、セメント製造装置の排ガス中に含まれるダイオキシン類等の残留性有機汚染物質を分解して、無害化する技術が、種々提案されている。
例えば、都市ごみまたは産業廃棄物の焼却灰を原料の一部に使用してセメントを製造する際に、未分解のダイオキシンを含有するキルンダストを捕集し、捕集されたキルンダストをダイオキシンの沸点以上の温度に加熱し、揮発したダイオキシンを含むガスを、セメント焼成用のロータリーキルンに導入し、セメント焼成時の熱によりダイオキシンを加熱分解する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2000−16844号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載された従来の技術では、セメント製造装置の排ガス中に含まれるダイオキシン類を加熱分解処理するために、ロータリーキルン等の本来のセメント製造に関わる装置とは別に独立した加熱装置を設置する必要がある。したがって、システムが複雑化し、コスト増大の要因となり、効率的にダイオキシン類を分解処理することが難しいといった問題があった。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、セメント製造装置の排ガス中においてダイオキシン類等の残留性有機汚染物質が生成されるのを、簡易且つ熱エネルギー消費量の少ない方法によって抑制し、排ガスを浄化することのできるセメント製造装置の排ガス処理方法及び処理システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、上下複数段のサイクロンを含むプレヒータとロータリーキルン及びクリンカクーラを備えたセメント製造装置において発生する排ガスを処理するための、セメント製造装置の排ガス処理方法であって、(A)前記ロータリーキルンでクリンカを焼成する過程において発生した排ガスを前記プレヒータ内に流入させる工程と、(B)前記ロータリーキルンで焼成したクリンカを前記クリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有高温排気を前記プレヒータに供給する工程とを含むことを特徴とする。
そして、前記工程(B)は、前記ロータリーキルンで焼成したクリンカを前記クリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有高温排気を前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンに供給するものであってもよい。
また、(C)前記ロータリーキルンで焼成したクリンカを前記クリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有低温排気の高温側部分を前記プレヒータに供給する工程をさらに含んでいてもよく、さらに、前記工程(C)は、前記ロータリーキルンで焼成したクリンカを前記クリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有低温排気の高温側部分を前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンに供給するものであってもよい。
さらに、(D)前記プレヒータに設けられた加熱手段により、前記プレヒータ内の800℃以上の領域を拡大する工程を含んでいてもよく、また、前記工程(D)は、前記加熱手段により、前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンの出口における排ガスの温度を800℃以上に保持するものであってもよい。
また、本発明は、セメント原料を予熱するためのプレヒータと、前記セメント原料からクリンカを焼成するためのロータリーキルンと、該ロータリーキルンで焼成したクリンカを冷却するためのクリンカクーラとを備えたセメント製造装置の排ガス処理システムであって、前記ロータリーキルンでクリンカを焼成する過程において発生した排ガスが通過する前記プレヒータに、前記クリンカクーラにおいて前記クリンカを冷却する過程において発生した酸素含有高温排気を供給可能な高温排気供給手段が設けられていることを特徴とする。
さらに、前記プレヒータは上下複数段のサイクロンを備えており、前記高温排気供給手段は、前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンに酸素含有高温排気を供給可能なように構成されていてもよい。
また、前記クリンカクーラにおいて前記クリンカを冷却する過程において発生した酸素含有低温排気の高温側部分を前記プレヒータに供給可能な低温排気供給手段がさらに設けられていてもよく、さらに、前記プレヒータは上下複数段のサイクロンを備えており、前記低温排気供給手段は、前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンに酸素含有低温排気の高温側部分を供給可能なように構成されていてもよい。
さらにまた、前記プレヒータには加熱手段が設けられていてもよく、また、前記プレヒータは上下複数段のサイクロンを備えており、前記加熱手段は前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンの出口側に設けられていてもよい。
本発明によれば、ロータリーキルンで焼成したクリンカをクリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有高温排気をプレヒータに供給するようになっているため、プレヒータ内の酸素量を増加させることができる。したがって、排ガスの燃焼性を高めることができ、排ガス中の有機物質の燃焼を促進し、残留性有機汚染物質の生成量を減少させることができるため、排ガスと共に大気中に排出される残留性有機汚染物質の排出濃度を効率的に低減することができる。
さらに、ロータリーキルンで焼成したクリンカをクリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有低温排気の高温側部分もプレヒータに供給するようにした場合には、プレヒータ内の酸素量がより増加するため、排ガスの燃焼性を一段と高めることができ、排ガス中の有機物質の燃焼を促進し、残留性有機汚染物質の生成量をさらに減少させることができる。
また、加熱手段によりプレヒータ内の排ガスの温度を800℃以上に保持するようにした場合には、上記した効果をさらに高めることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係るセメント製造装置の排ガス処理方法及び処理システムについて説明する。ここで、図1は本発明の実施の形態に係るセメント製造装置の排ガス処理システムの一例を模式的に示す概略構成図である。
本実施の形態において、セメント製造装置は、例えば、乾燥機1、粉砕機2、プレヒータ3、仮焼炉4、ロータリーキルン5、クリンカクーラ6、仕上げミル7、及び2台の集塵機11,14により構成されている。
乾燥機1は、セメント原料を乾燥し、粉砕機2は、セメント原料を粉砕するものであり、乾燥機1と粉砕機2は兼用機であってもよい。
プレヒータ3は、熱交換を行いながらセメント原料を予熱するためのものであり、下から順次設けられた1段目サイクロン3a、2段目サイクロン3b、3段目サイクロン3c、4段目サイクロン3dの上下4段のサイクロン、及びこれらのサイクロン間に介在する各流通路により構成されている。そして、セメント製造過程において発生した排ガスが各サイクロンの出口を通過する時の温度は、後述する加熱手段8a,8bを設置しない場合、通常、最下段のサイクロン3aが820〜870℃、2段目サイクロン3bが730〜790℃、3段目サイクロン3cが590〜650℃、4段目サイクロン3dが370〜440℃程度になる。なお、プレヒータ3は、5段のサイクロンにより構成されていてもよく、その場合には、各サイクロンの出口における排ガス温度は、後述する加熱手段8a,8bを設置しない場合、通常、最下段のサイクロンが810〜870℃、2段目サイクロンが770〜820℃、3段目サイクロンが580〜720℃、4段目サイクロンが440〜490℃、5段目サイクロンが350〜370℃程度になる。
本実施の形態の場合、1段目サイクロン3a及び2段目サイクロン3bのそれぞれ出口側に、加熱手段8a,8bが取り付けられている。この加熱手段8a,8bとしては、燃焼効率の高さや排気の清浄度等の点からガスバーナが最適であるが、重油や微粉炭を熱源とするバーナや、電気ヒータを使用することもできる。また、加熱手段8a,8bの容量は、排ガスの量や温度に応じて適宜定めればよく、小容量であってもよい。
仮焼炉4は、セメント原料の流れに従って2段目サイクロン3bと1段目サイクロン3aの間に設けられている。仮焼炉4は、セメント原料の仮焼(脱炭酸反応)を効率的に促進させるためバーナ(図示せず)を備えており、仮焼炉4内は、通常、800〜1000℃程度の温度に保たれている。仮焼炉4には、例えば、SF仮焼炉、MFC仮焼炉、RSP仮焼炉、KSV仮焼炉、DD仮焼炉、SLC仮焼炉等を使用することができる。
ロータリーキルン5は、約5mの直径と、90mの平均長さを有する巨大な円筒形状を成し、1〜4回/分の速度で回転して、セメント原料を混合しながら焼成する窯であり、微粉炭等を熱源とするバーナ(図示せず)を備えている。
クリンカクーラ6は、その内部が、クリンカの流れに沿って上流側の高温部6aと下流側の低温部6bとに区切られており、高温部6aと低温部6bの高温側及び低温側にはそれぞれ冷却空気の排気路9a,9a’,9bが接続されている。そして、この高温部6aからの排気路9aは、主排気路9を経由して、仮焼炉4に接続され、さらに、本発明においては、プレヒータ3の1段目のサイクロン3a及び2段目のサイクロン3bにも接続されている。一方、低温部6bの高温側からの排気路9a’は主排気路9に接続され、低温部6bの低温側からの排気路9bは集塵機14に接続されている。
集塵機11及び14は、セメント製造過程において発生した排ガス中のダストを捕集するためのものであり、処理済み排ガス路13,15を介して煙突12に接続されている。集塵機11,14としては、通常、電気集塵機が用いられるが、それ以外の集塵機、例えば、濾過集塵装置等を使用することもできる。
次に、図1を参照しつつ、前記セメント製造装置の作用について説明する。
先ず、石灰石、粘土、珪石、鉄滓、廃棄物(例えば、都市ごみの焼却で発生する主灰や、鋳物砂等)等のセメント原料は、乾燥機1で乾燥され、その後、図1において矢印付きの実線で示されているように、粉砕機(原料ミル)2で粉砕、混合され、さらに必要に応じて石炭灰を添加されて、プレヒータ3に供給される。
次いで、プレヒータ3に供給されたセメント材料は、プレヒータ3の4段目サイクロン3d及び3段目サイクロン3c内を下方に順次移動しながら予熱され、2段目サイクロン3bから、仮焼炉4内に供給され、さらに仮焼炉4のバーナによって加熱された後、1段目サイクロン3aを通って、ロータリーキルン5内に供給される。
ロータリーキルン5内に供給されたセメント原料は、ロータリーキルン5のバーナによって、1000〜1500℃の温度下で焼成されてクリンカとなる。そして、ロータリーキルン5から排出されたクリンカは、クリンカクーラ6の高温部6a及び低温部6bにおいてそれぞれ冷却された後、石膏を添加され、仕上げミル7内で微粉砕され、セメントとなる。
このようにロータリーキルン5で焼成したクリンカをクリンカクーラ6で冷却する際、クリンカクーラ6の高温部6aからは、酸素濃度が、約21容量%で、温度が、500℃以上、好ましくは、600℃以上、より好ましくは700℃以上の、酸素含有高温排気が排出され、この酸素含有高温排気は、図1中で矢印付きの二点鎖線で示されているように、排気路9a及び主排気路9を通って、仮焼炉4及びプレヒータ3の一段目サイクロン3a及び2段目サイクロン3bに供給される。これにより、仮焼炉4及びプレヒータ3内の酸素量が増加するため、排ガスの燃焼性を高めることができる。
また、クリンカクーラ6の高温部6aで冷却されたクリンカを低温部6bにおいてさらに冷却する際、クリンカクーラ6の低温部6bからは、酸素濃度が、約21容量%で、温度が約200℃以上の、前記酸素含有高温排気よりも低い温度の酸素含有低温排気が排出される。そして、この酸素含有低温排気の内、低温側部分の約300℃以下の排気は、図1中で矢印付きの二点鎖線で示されているように、排気路9bを通って、集塵機14に送られ、処理済み排ガス路15を介して煙突12から大気中に放出される。また、前記酸素含有低温排気の内、高温側部分の約300℃以上の排気は、排気路9a’から主排気路9に合流し、前記酸素含有高温排気と共に仮焼炉4及びプレヒータ3の一段目のサイクロン3a及び2段目のサイクロン3bに供給される。これにより、仮焼炉4及びプレヒータ3内の酸素量がさらに増加し、仮焼炉4やプレヒータ3内の排ガスの燃焼性を一段と高めることができる。
一方、仮焼炉4やロータリーキルン5等の高温雰囲気下でセメント原料が加熱された後に発生する排ガスは、図1において矢印付きの破線で示されているように、ロータリーキルン5及び仮焼炉4からプレヒータ3内に流入し、プレヒータ3内を、1段目サイクロン3a、2段目サイクロン3b、3段目サイクロン3c、4段目サイクロン3dの順に上昇する。そして、排ガスは、プレヒータ3内を上昇する時、1段目サイクロン3a及び2段目サイクロン3bのそれぞれ出口側において加熱手段8a,8bにより加熱され、800℃以上の高温に保持され、プレヒータ内の800℃以上の領域は拡大される。
なお、この時に発生する排ガス中には、残留性有機汚染物質、水銀含有物質、酸性ガス、悪臭物質、及びダスト等が含まれている。ここで、残留性有機汚染物質(英語名:Persistent Organic Pollutants、略称:POPs)とは、難分解性で環境中に残留し、人間の健康や生態系に悪影響を及ぼす汚染物質のことを言い、例えば、ダイオキシン(DXNs)、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ヘキサクロロベンゼン(HCB)等が挙げられる。そして、この残留性有機汚染物質は、800℃以上の高温雰囲気下において分解されることが知られている。
したがって、上記したように、1段目サイクロン3a及び2段目サイクロン3bのそれぞれ出口側に加熱手段8a,8bを取り付け、1段目サイクロン3a及び2段目サイクロン3bの出口における排ガスの温度を800℃以上の高温に保持し、プレヒータ内の800℃以上の領域を拡大することにより、排ガス中の有機物質の燃焼が促進され、残留性有機汚染物質の生成量を減少させることができる。
また、上記したように、クリンカクーラ6からの酸素含有高温排気及び酸素含有低温排気が、排気路9a,9a’及び主排気路9を通って、仮焼炉4とプレヒータ3の一段目サイクロン3a及び2段目サイクロン3bに供給されることにより、仮焼炉4及びプレヒータ3内の酸素量や排ガスの高温領域滞留時間が増加するため、排ガス中の有機物質の燃焼が一層促進され、残留性有機汚染物質の生成量をさらに減少させることができる。
その後、上記したように4段目サイクロン3dから排ガス路10内に流入した排ガスは、熱源となるために、粉砕機2又は乾燥機1を通過し、通常、80〜150℃の温度で集塵機11内に流入する。集塵機11では、排ガス中からダストが捕集され、ダストを除去された排ガスは、浄化され、処理済みガス排出路13を経由して、最終的には煙突12から大気中へ放出される。
なお、上記した実施の形態において、加熱手段8a,8bは、プレヒータ3の下段寄りの1段目サイクロン3aと2段目サイクロン3bの各出口側に取り付けられているが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば、すべての段のサイクロン3a,3b,3c,3dの本体部分、或いはそれらの出口側の各流通路にそれぞれ設置する等、加熱手段の設置数及び取付箇所については各種変更が可能である。但し、プレヒータ3の下段寄りのサイクロン3a,3bを通過する排ガス温度が高い程、残留性有機汚染物質の生成量が減少する傾向があるため、加熱手段は少なくとも下段寄りのサイクロンの出口側に設けられているのが望ましい。
また、上記した実施の形態では、クリンカクーラ6からの酸素含有高温排気又は酸素含有低温排気の高温側部分が、仮焼炉4及びプレヒータ3の1段目サイクロン3aと2段目サイクロン3bに供給されているが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば、仮焼炉4及びプレヒータ3のすべての段のサイクロン3a,3b,3c,3dや、1段目サイクロン3aにのみ前記排気を供給する等、各種変更が可能である。
本発明の実施の形態に係るセメント製造装置の排ガス処理システムの一例を模式的に示す概略構成図である。
符号の説明
3 プレヒータ
3a 1段目サイクロン
3b 2段目サイクロン
5 ロータリーキルン
6 クリンカクーラ
8a,8b 加熱手段
9a,9a’ 排気路

Claims (12)

  1. 上下複数段のサイクロンを含むプレヒータとロータリーキルン及びクリンカクーラを備えたセメント製造装置において発生する排ガスを処理するための、セメント製造装置の排ガス処理方法であって、
    (A)前記ロータリーキルンでクリンカを焼成する過程において発生した排ガスを前記プレヒータ内に流入させる工程と、
    (B)前記ロータリーキルンで焼成したクリンカを前記クリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有高温排気を前記プレヒータに供給する工程と、
    を含むことを特徴とするセメント製造装置の排ガス処理方法。
  2. 前記工程(B)は、前記ロータリーキルンで焼成したクリンカを前記クリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有高温排気を前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンに供給するものである請求項1に記載のセメント製造装置の排ガス処理方法。
  3. (C)前記ロータリーキルンで焼成したクリンカを前記クリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有低温排気の高温側部分を前記プレヒータに供給する工程をさらに含む請求項1又は2に記載のセメント製造装置の排ガス処理方法。
  4. 前記工程(C)は、前記ロータリーキルンで焼成したクリンカを前記クリンカクーラで冷却する過程において発生した酸素含有低温排気の高温側部分を前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンに供給するものである請求項3に記載のセメント製造装置の排ガス処理方法。
  5. (D)前記プレヒータに設けられた加熱手段により、前記プレヒータ内の800℃以上の領域を拡大する工程をさらに含む請求項1〜4のいずれか1の請求項に記載のセメント製造装置の排ガス処理方法。
  6. 前記工程(D)は、前記加熱手段により、前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンの出口における排ガスの温度を800℃以上に保持するものである請求項5に記載のセメント製造装置の排ガス処理方法。
  7. セメント原料を予熱するためのプレヒータと、前記セメント原料からクリンカを焼成するためのロータリーキルンと、該ロータリーキルンで焼成したクリンカを冷却するためのクリンカクーラとを備えたセメント製造装置の排ガス処理システムであって、
    前記ロータリーキルンでクリンカを焼成する過程において発生した排ガスが通過する前記プレヒータに、前記クリンカクーラにおいて前記クリンカを冷却する過程において発生した酸素含有高温排気を供給可能な高温排気供給手段が設けられていることを特徴とするセメント製造装置の排ガス処理システム。
  8. 前記プレヒータは上下複数段のサイクロンを備えており、前記高温排気供給手段は、前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンに酸素含有高温排気を供給可能なように構成されている請求項7に記載のセメント製造装置の排ガス処理システム。
  9. 前記クリンカクーラにおいて前記クリンカを冷却する過程において発生した酸素含有低温排気の高温側部分を前記プレヒータに供給可能な低温排気供給手段がさらに設けられている請求項7又は8に記載のセメント製造装置の排ガス処理システム。
  10. 前記プレヒータは上下複数段のサイクロンを備えており、前記低温排気供給手段は、前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンに酸素含有低温排気の高温側部分を供給可能なように構成されている請求項9に記載のセメント製造装置の排ガス処理システム。
  11. 前記プレヒータには加熱手段が設けられている請求項7〜10のいずれか1の請求項に記載のセメント製造装置の排ガス処理システム。
  12. 前記プレヒータは上下複数段のサイクロンを備えており、前記加熱手段は前記プレヒータの少なくとも下から2段目までのサイクロンの出口側に設けられている請求項11に記載のセメント製造装置の排ガス処理システム。
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