JP2004154677A - 灰処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】除塵装置で回収する飛灰に含まれる重金属類の含有率を飛躍的に高め、これらを高濃度で回収することが可能な灰処理システムを提供する。
【解決手段】本発明に係る灰処理システムは、焼却灰の処理を行う灰処理炉1と、該灰処理炉1から排出された飛灰を含む排ガスの除塵を行う除塵装置2と、該除塵装置2で回収された排ガス中の飛灰を前記灰処理炉1内に供給する回収飛灰供給手段3とを備える。
ここで、前記灰処理炉1から排出された飛灰を含む排ガスを除塵装置2に導くためのダクトは1/4波長管であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼却炉から排出された焼却灰及び飛灰の処理を行う灰処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ゴミ、下水汚泥、し尿汚泥、可燃性産業廃棄物等(以下、総称して「廃棄物」という。)を焼却炉で焼却処分する場合、焼却炉から排出された焼却灰は従来埋め立て処分されていた。しかし、埋め立て処分地確保の問題、及び、埋め立て処分された焼却灰に含まれるダイオキシン類類、重金属類などの有害物質による土壌汚染や地下水汚染等の環境に与える影響等が大きな社会問題となっている。
【0003】
このような問題に対して、焼却炉から排出された焼却灰を無害化・減容化処理する方法が種々提案されている。この焼却灰を無害化・減容化処理する方法としては、例えば、灰溶融炉を用いて焼却灰の減容化を図ると共に焼却灰から重金属類を揮散させる方法(例えば、特開平11−267601号公報参照)、或いは、重金属類を安定化処理して無害化する方法(例えば、特開平7−39846号公報,特開2000−1346号公報等参照)等が知られている。これらの方法により無害化・減容化処理された焼却灰は、安全なスラグとして路盤材などに有効利用される。
【0004】
一方、バグフィルター等の除塵装置によって回収される焼却炉或いは灰処理炉等から排出された排ガス中に含まれる飛灰は、焼却灰と比べてより高濃度の重金属類を含有しているので、特別管理一般廃棄物に指定され、その無害化処理が義務づけられている。このような飛灰を対象として、その減容化を図ると共に資源の有効利用の観点から含有重金属類の回収を目的とした飛灰の処理方法が種々提案されている。例えば、特許文献1には、飛灰に水およびアルカリ性薬剤を添加してpH13以上とし、アルカリ浸出液とアルカリ不溶解残渣を得るアルカリ浸出工程と、該アルカリ浸出工程から濾別されたアルカリ不溶解残渣を水でリパルプした後、鉱酸を添加してpH2〜5に調整し、鉱酸浸出液と鉱酸不溶解残渣を得る鉱酸浸出工程と、前記アルカリ浸出工程からのアルカリ浸出液に前記鉱酸浸出工程からの鉱酸浸出液を混合してpH10〜13のpH域において中和し、銅、亜鉛または鉛のうちの少なくとも1種の重金属を含む重金属含有産物とアルカリ中和液を得るアルカリ中和工程とからなる飛灰からの重金属回収方法が開示されている。また、特許文献2には、飛灰を分級して得られる細粒部に鉱酸を加えてスラリー化し、pHを5以下に調整して塩素を溶解させる塩素溶解工程と、該塩素溶解工程のスラリーにアルカリ剤を添加してpHを8〜12に調整した後、固液分離することにより重金属含有沈殿物を塩素含有濾液から分離して回収する重金属含有沈殿物回収工程とからなる重金属の回収方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−348627号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−87739号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、バグフィルター等の除塵装置によって回収される飛灰中には、焼却灰と比較してより高濃度の重金属類が含有されているとはいえ、前記回収された飛灰の単位質量当りにおける重金属類の含有率では、前記従来技術に係る特許文献1及び特許文献2に開示されているような多種類の薬液等を用いた複雑な工程を伴う回収方法では経済的に見合うだけの重金属類を回収するのは難しいという問題がある。このため、実際には、除塵装置で回収された飛灰は主に重金属類が溶出しないように安定化処理を施して埋め立て処理或いは路盤材等に使用されているだけで、飛灰に含まれる重金属類を回収し有効活用されてはいなかった。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、除塵装置で回収する飛灰に含まれる重金属類の含有率を飛躍的に高め、これらを高濃度で回収することが可能な灰処理システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
【0010】
請求項1の発明は、焼却灰の処理を行う灰処理炉と、該灰処理炉から排出された飛灰を含む排ガスの除塵を行う除塵装置と、該除塵装置で回収された飛灰を前記灰処理炉内に供給する回収飛灰供給手段とを備えたことを特徴とする灰処理システムである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1において、灰処理炉が廃棄物焼却炉に連設されていることを特徴とする灰処理システムである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、灰処理炉から排出された飛灰を含む排ガスを除塵装置に導くためのダクトが1/4波長管であることを特徴とする灰処理システムである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかにおいて、除塵装置での排ガスの圧損値を計測する圧損値計測手段と、該圧損値計測手段で計測された排ガスの圧損値に基づいて前記除塵装置で回収された飛灰を系外に搬出させることが可能な回収飛灰搬出手段とを備えたことを特徴とする灰処理システムである。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかにおいて、除塵装置で回収された飛灰の量を計量する回収飛灰計量手段と、該回収飛灰計量手段で計量された回収量に基づいて前記除塵装置で回収された飛灰を系外に搬出させることが可能な回収飛灰搬出手段とを備えたことを特徴とする灰処理システムである。
【0015】
請求項6の発明は、請求項4に記載の灰処理システムを用いた灰処理方法であって、除塵装置での排ガスの圧損値が所定値をこえるまで、前記除塵装置で回収された飛灰を灰処理炉内に供給する操作を繰り返すことを特徴とする灰処理方法である。
【0016】
請求項7の発明は、請求項5に記載の灰処理システムを用いた灰処理方法であって、除塵装置で回収された所定時間当りの飛灰の量が所定値をこえるまで、前記除塵装置で回収された飛灰を灰処理炉内に供給する操作を繰り返すことを特徴とする灰処理方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る灰処理システムの一実施形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る灰処理システムを備えた廃棄物焼却炉の一実施形態を示す概略側断面図である。
【0019】
ここで、前記灰処理システムは、焼却灰の処理を行う灰処理炉1と、該灰処理炉1から排出された飛灰を含む排ガスの除塵を行う除塵装置2と、該除塵装置2で回収された排ガス中の飛灰を前記灰処理炉1内に供給する回収飛灰供給手段3とを備えている。前記除塵装置2としては、例えば、バグフィルター方式、サイクロン方式、電気集塵方式等の除塵装置を用いることができる。図1ではバグフィルター方式の除塵装置を示している。排ガス中の飛灰は濾布で除塵され、バグフィルターの底部に落ち、スクリューフィーダ等により二重ダンパーを経て回収飛灰供給手段3に送られる。また、前記灰処理炉1としては、特にその形式が限定されるものではないが、例えば回転キルン式、固定床式等の炉を用いることができる。なお、図1に示すように、灰処理炉1を回転キルン式とし、下流側に向けて下向きに傾斜させることで、たとえ焼却灰中に処理不適物が介在した場合でも、これらを炉内に滞留させることなく、焼却灰を強制的に下流側に搬送することができる。さらに、灰処理炉1の内壁に付着したダストがある程度の大きさになると自重で離脱して下流側に搬送されるため、灰熱処理炉内の清掃は不要となり、省力化が実現できると共に、システムの稼働率を高めることができる。また、前記回収飛灰供給手段3としては、例えば、コンベア等を用いることができる。
【0020】
図1に示す廃棄物焼却炉10は火格子式の二回流炉であり、ホッパー11に投入された廃棄物は、給塵器を介して焼却炉内の火格子12上に送られ、火格子12の下から供給される燃焼用空気と炉内の輻射熱により火格子12上を移動しながら着火し、燃焼する。そして、燃焼後に残った焼却灰は、焼却炉10のごみ搬送方向下流側の焼却灰出口13に焼却炉10と一体構造となって連設されている灰処理炉1内に送られる。灰処理炉1内では、加熱用バーナ又は灰中の未燃物の燃焼熱、及び炉内の輻射熱により焼却灰が溶融され、或いは熱処理されて無害な処理灰14となって、処理灰排出用シュート15から炉外に排出される。ここで、焼却炉10と灰処理炉1とが直結されているため、焼却炉10から排出された高温の焼却灰が冷却されずに灰処理炉1内に導かれるので、熱効率が高くなる。
【0021】
前記灰処理炉1内で発生した排ガスは、前記焼却灰出口13を通って焼却炉10内に戻され、焼却炉10内で発生した燃焼排ガスと共に廃熱ボイラ16に送られる。前記廃熱ボイラ16に送られた灰処理炉1内で発生した排ガス及び焼却炉10内で発生した燃焼排ガスは廃熱ボイラ16で熱回収された後、ダクト17を通って除塵装置2に送られ、そこで前記排ガス及び燃焼排ガス中に含まれる飛灰の回収が行われる。前記除塵装置2で除塵された後の前記排ガス及び燃焼排ガスは、誘引ファン18により誘引され、煙突19から大気に放出される。なお、必要に応じて前記除塵装置2と煙突19との間において第二の除塵装置等の排ガス処理設備を配置してもよい。
【0022】
前記除塵装置2で回収された飛灰は、回収飛灰供給手段3により再び前記灰処理炉1内に供給される。前記除塵装置2で回収された飛灰中には、焼却炉10内に投入された廃棄物中に含まれていた、例えば、亜鉛、水銀、鉛等の重金属類が、主に塩化物の形で含有されている。このような重金属類の塩化物は一般に低融点、低沸点のものが多く、前記除塵装置2で回収された飛灰を再び灰処理炉1内に投入することで、この飛灰中に含まれる前記重金属類の塩化物は揮散し、排ガスと共に焼却炉10内に戻される。このとき、前記灰処理炉1内に投入された飛灰中に含まれる、例えば、Al,SiO,CaO等の高融点、高沸点の成分は灰処理炉1内で処理灰となって炉外に分離・排出されるので、灰処理炉1から焼却炉10内に戻される排ガス中の飛灰に含まれる重金属類の含有率は上昇する。このように、除塵装置2で回収した飛灰を再び灰処理炉1に戻す、というサイクルを繰り返すことにより、灰処理炉1から焼却炉10内に戻される排ガス中の飛灰に含まれる重金属類の含有率を徐々に上昇させることができる。なお、表1に、飛灰中に含まれる主な成分及び重金属類の塩化物の融点及び沸点(または昇華点)を示しておく。
【0023】
【表1】
Figure 2004154677
ここで、灰処理炉1内の温度は重金属類塩化物の揮散温度以上に制御することが好ましい。灰処理炉1内の温度を重金属類塩化物の揮散温度以上とすることにより、焼却灰と飛灰中に含まれるダイオキシン類類の分解及び重金属類の塩化物の揮発が促進され、灰処理炉1から排出される処理灰の無害化が図られ、排出された処理灰を有効利用することが可能となる。つまり、灰処理炉1内の温度は、非溶融処理の場合には少なくとも1000℃以上、望ましくは1100℃以上、溶融処理の場合には少なくとも1300℃以上、望ましくは1400℃以上に制御することが好ましい。
【0024】
また、灰を非溶融処理する場合には、灰処理炉1内の温度を焼却灰の溶融温度以下に制御する必要がある。灰処理炉1内の温度を焼却灰の溶融温度以下に抑えることにより、灰処理炉1内での灰やダストの溶着・固化によるトラブルを回避することが可能となる。
【0025】
前記焼却灰の溶融温度は、焼却灰中の成分組成(焼却灰の種類)により異なるが、一般に1200〜1400℃程度である。そのため、前記灰処理炉1内の温度としては1000℃以上で1200℃以下とすれば、焼却灰を溶融させることなく焼却灰中の主な重金属類の塩化物を揮散させることができるので好ましい。
【0026】
実際の廃棄物焼却炉の焼却灰を灰処理炉内で還元雰囲気の下、炉内温度1000℃で加熱した結果、灰処理炉内での加熱処理前に1000〜2000mg/kg含まれていた焼却灰中の鉛が、600mg/kg以下に減少し、土壌環境基準値以下とすることができた。
【0027】
また、前記灰処理炉1内に補助燃料供給装置を設けて灰処理炉1内に補助燃料を吹き込み、補助燃料の量を調整することにより灰処理炉1内の温度を調整するようにしてもよい。これにより、灰処理炉1内の温度が正確に制御できるようになるため、焼却炉側の炉況が急激に悪化した場合、あるいは何らかの原因で灰処理炉1の処理灰排出用シュート15の出口が閉塞気味になった場合に、焼却炉側の運転条件を変更することなく、迅速に灰処理炉1内の温度を再調整できる。このため、焼却炉の稼働率を高いレベルに維持することができる。また、焼却炉側と独立に灰処理炉1内の温度調整ができるため、焼却炉の立ち上げや立ち下げの作業時間を短縮することができる。
【0028】
また、図1において、廃熱ボイラ16から排出された飛灰を含む排ガスを除塵装置2に導くためのダクト17を、いわゆる1/4波長管(Rijke Tube)とすることが好ましい。前記ダクト17を1/4波長管とすることにより、ダクト内を通過する排ガスに強制的に脈動を起こさせることが可能となり、ダクト内壁への飛灰の付着抑制、飛灰の排出効果向上が図られる。これにより、ダクト内部の清掃やメンテナンス頻度を大幅に削減することが可能となり、設備の維持・管理費の削減、システムの稼働率向上を図ることができる。
【0029】
図2に、ダクト17を1/4波長管とする場合の構成の一例を示す。廃熱ボイラ16の排ガス出口(音響学的開放端に相当)から除塵装置2の排ガス入口(音響学的開放端に相当)までのダクトの全長をLとした場合に、廃熱ボイラ16の排ガス出口から約L/4の距離離れたダクト内に火炎が来るようにバーナ25を設置する。さらに、除塵装置2の排ガス入口から約L/4の距離離れたダクト17の部分を水冷手段26或いは空冷手段等により冷却する。つまり、ダクト17内の排ガスの流れに対して上流側からダクトの全長4分の1の部分を加熱し、さらに、上流側からダクトの全長4分の3の部分を冷却することによりバーナの燃焼反応の変動とダクト内の気柱振動とが共鳴し、ダクト17内を通過する排ガスに脈動を起こさせることが可能となる。
【0030】
また、ダクト17を下流に向って傾斜するように配設することにより、飛灰が排出されやすくなることは言うまでもない。
【0031】
なお、本発明においては、除塵装置2で回収した飛灰を再び灰処理炉1に戻す、というサイクルを繰り返すため、除塵装置2に導入される排ガス中の飛灰の量は従来技術に比べて増加する。そのため、前記除塵装置2では、フィルター等に付着した飛灰を払い落とすための、例えば、パルスジェットクリーニングや高圧空気吹き付け等の頻度は従来に比べて増加させることが好ましい。さらに、本発明においては飛灰中の重金属類の含有率も増加するので除塵装置2前後での圧損値は大きくなる傾向にある。そのため、排ガスを誘引するための誘引ファン18は必要に応じて容量を増やすことが好ましい。一方、本発明においては、上述したように排ガス中の飛灰の量が増えるため、その排ガス中の飛灰にダイオキシン類が吸着しやすくなる。そのため、排ガス中のダイオキシン類を吸着除去させるために添加される活性炭の使用量を大幅に削減できるという効果を有する。
【0032】
また、前記除塵装置2には、除塵装置2での排ガスの圧損値、つまり除塵装置2入側と出側での排ガスの圧力差を計測する圧損値計測手段20と、この圧損値計測手段20で計測された圧損値に基づいて前記除塵装置2で回収された飛灰を系外に搬出させることが可能な回収飛灰搬出手段21とを備えることが好ましい。
【0033】
前記除塵装置2にバグフィルター方式のものを用いる場合、前記圧損値計測手段20としては、バグフィルターを挟んで前後の差圧を計測する差圧計等を用いることができる。また、前記回収飛灰搬出手段21としては、除塵装置2で回収した飛灰を灰処理炉1内に供給するための回収飛灰供給手段3の途中に、例えばダンパー等の飛灰搬出機構22を設け、前記圧損値計測手段20で計測された圧損値が予め設定された所定値以上となった場合に前記飛灰搬出機構22を動作させて回収された飛灰を系外に搬出できる構成としたものを用いることができる。これにより、飛灰の系外への搬出を人手を介さずに自動化できると共に除塵装置2での圧損値が許容限度を超えることがないので誘引ファンのトラブル等を事前に回避することが可能となる。
【0034】
また、前記除塵装置2には、除塵装置で回収された飛灰の量を計量する回収飛灰計量手段23と、この回収飛灰計量手段23で計量された回収量に基づいて前記除塵装置2で回収された飛灰を系外に搬出させることが可能な回収飛灰搬出手段24とを備えることが好ましい。ここで、前記飛灰の量とは、計量された飛灰の重量又は体積をいう。
【0035】
前記回収飛灰計量手段23としては、例えば、除塵装置2で回収した飛灰を灰処理炉1内に供給するための回収飛灰供給手段3として飛灰コンベアを用いた場合には、この飛灰コンベアを計量コンベアとしたものを用いることができる。また、前記回収飛灰搬出手段24としては、上述の回収飛灰搬出手段21と同様に、除塵装置2で回収した飛灰を灰処理炉1内に供給するための回収飛灰供給手段3の途中に、例えばダンパー等の飛灰搬出機構22を設け、前記回収飛灰計量手段23で計量された所定時間当りの回収量が予め設定された回収量以上となった場合に前記飛灰搬出機構22を動作させて回収された飛灰を系外に搬出できる構成としたものを用いることができる。
【0036】
本発明においては、上述した構成とすることにより、除塵装置2で回収される飛灰中の重金属類の含有率を従来と比較して5倍以上と飛躍的に高めることが可能となる。これにより、従来技術に係る飛灰からの重金属類の回収方法を用いた場合においても、重金属類の濃度を大幅に増やすことができ、経済的にも充分な濃度で重金属類を回収することが可能となり、飛灰を重金属精錬原料として有価物とすることができる。
【0037】
なお、上述の実施形態においては、灰処理炉1と焼却炉10とが一体構造となって直結されている場合について記載したが、灰処理炉1と焼却炉10との間に焼却灰を灰処理炉1へ供給する押出し機、スクリューフィーダーなどの供給機構や、焼却灰の灰処理炉1への供給量を制御するための装置等を設けてもよい。さらに、前記灰処理炉1が独立した炉として設置されている場合も同様に本発明を適用することができる。この場合、灰処理炉1から排出される飛灰を含む排ガスは直接ダクト17を通って除塵装置2に送られることとなる。さらに、
また、上述したように除塵装置2での排ガスの圧損値に基づいて、或いは除塵装置2で回収された飛灰の量に基づいて回収された飛灰を系外に搬出するのではなく、所定時間、除塵装置2で回収した飛灰を再び灰処理炉1に戻すというサイクルを繰り返した後に飛灰を系外に搬出するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、除塵装置で回収する飛灰に含まれる重金属類の含有率を飛躍的に高め、これらを高濃度で回収することが可能な灰処理システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る灰処理システムを備えた廃棄物焼却炉の一実施形態を示す概略側断面図である。
【図2】本発明に係るダクトを1/4波長管とする場合の構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 灰処理炉
2 除塵装置
3 回収飛灰供給手段
10 廃棄物焼却炉
11 ホッパー
12 火格子
13 焼却灰出口
14 処理灰
15 処理灰排出用シュート
16 廃熱ボイラ
17 ダクト
18 誘引ファン
19 煙突
20 圧損値計測手段
21,24 回収飛灰搬出手段
22 飛灰搬出機構
23 回収飛灰計量手段
25 バーナ
26 水冷手段

Claims (7)

  1. 焼却灰の処理を行う灰処理炉と、
    該灰処理炉から排出された飛灰を含む排ガスの除塵を行う除塵装置と、
    該除塵装置で回収された飛灰を前記灰処理炉内に供給する回収飛灰供給手段とを備えたことを特徴とする灰処理システム。
  2. 灰処理炉が廃棄物焼却炉に連設されていることを特徴とする請求項1に記載の灰処理システム。
  3. 灰処理炉から排出された飛灰を含む排ガスを除塵装置に導くためのダクトが1/4波長管であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の灰処理システム。
  4. 除塵装置での排ガスの圧損値を計測する圧損値計測手段と、該圧損値計測手段で計測された排ガスの圧損値に基づいて前記除塵装置で回収された飛灰を系外に搬出させることが可能な回収飛灰搬出手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の灰処理システム。
  5. 除塵装置で回収された飛灰の量を計量する回収飛灰計量手段と、該回収飛灰計量手段で計量された回収量に基づいて前記除塵装置で回収された飛灰を系外に搬出させることが可能な回収飛灰搬出手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の灰処理システム。
  6. 請求項4に記載の灰処理システムを用いた灰処理方法であって、除塵装置での排ガスの圧損値が所定値をこえるまで、前記除塵装置で回収された飛灰を灰処理炉内に供給する操作を繰り返すことを特徴とする灰処理方法。
  7. 請求項5に記載の灰処理システムを用いた灰処理方法であって、除塵装置で回収された所定時間当りの飛灰の量が所定値をこえるまで、前記除塵装置で回収された飛灰を灰処理炉内に供給する操作を繰り返すことを特徴とする灰処理方法。
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