以下、本発明に関するレーザモジュール、レーザ発振器及びレーザ加工装置を、レーザモジュールの一例としての励起用半導体レーザ部40を有するレーザ加工装置1に具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(レーザ加工装置の概略構成)
先ず、本実施形態に関するレーザ加工装置1の概略構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に関するレーザ加工装置1は、レーザ加工装置本体部2と、レーザコントローラ5と、電源ユニット6と、から構成されている。
レーザ加工装置本体部2は、パルスレーザ(以下、第2のレーザ光Lという)を加工対象物Wの加工面WA上を2次元走査してレーザ加工を行う。レーザコントローラ5は、コンピュータで構成され、PC7と双方向通信可能に接続されると共に、レーザ加工装置本体部2及び電源ユニット6と電気的に接続されている。図2に示すように、PC7は、マウスやキーボードを含む入力操作部71と、液晶ディスプレイ72を有するパーソナルコンピュータ等から構成され、描画データの作成等に用いられる。そして、レーザコントローラ5は、PC7から送信された描画データ、制御パラメータ、各種指示情報等に基づいてレーザ加工装置本体部2及び電源ユニット6を駆動制御する。
(レーザ加工装置本体部の概略構成)
次に、レーザ加工装置本体部2の概略構成について説明する。尚、レーザ加工装置本体部2の説明において、図1の左方向、右方向、上方向、下方向が、それぞれレーザ加工装置本体部2の前方向、後方向、上方向、下方向である。従って、レーザ発振器21の第2のレーザ光Lの出射方向が前方向である。本体ベース11に対して垂直な方向が上下方向である。そして、レーザ加工装置本体部2の上下方向及び前後方向に直交する方向が、レーザ加工装置本体部2の左右方向である。
図1に示すように、レーザ加工装置本体部2は、第2のレーザ光Lと可視レーザ光を、fθレンズ20から同軸上に出射するように構成されており、後述する励起用半導体レーザ部40と共に、本発明におけるレーザ発振器の一部として機能する。レーザ加工装置本体部2は、本体ベース11と、第2のレーザ光Lを出射するレーザ発振ユニット12と、光シャッター部13と、光ダンパーと、ハーフミラーと、可視レーザ光を出射するガイド光部と、反射ミラー17と、光センサ18と、ガルバノスキャナ19と、fθレンズ20等から構成されている。
レーザ発振ユニット12は、レーザ発振器21と、ビームエキスパンダ22と、取付台とから構成されている。レーザ発振器21は、ファイバコネクタと、集光レンズと、反射鏡と、レーザ媒質と、受動Qスイッチと、出力カプラーと、ウィンドウとをケーシング内に有している。ファイバコネクタには、励起用半導体レーザ部40から延びる光ファイバFが接続されており、励起用半導体レーザ部40から出射された励起光(以下、第1のレーザ光という)が、光ファイバFを介して入射される。
集光レンズは、ファイバコネクタから入射された第1のレーザ光を集光する。反射鏡は、集光レンズによって集光された第1のレーザ光を透過すると共に、レーザ媒質から出射されたレーザ光を高効率で反射する。レーザ媒質は、励起用半導体レーザ部40から出射された第1のレーザ光によって励起されてレーザ光を発振する。レーザ媒質としては、例えば、レーザ活性イオンとしてネオジウム(Nd)が添加されたネオジウム添加ガドリニウムバナデイト(Nd:GdVO4)結晶や、ネオジウム添加イットリウムバナデイト(Nd:YVO4)結晶や、Nd:YAG結晶等を用いることができる。
受動Qスイッチは、内部に蓄えられた光エネルギーがある一定値を超えたとき、透過率が80%〜90%になるという性質持った結晶である。従って、受動Qスイッチは、レーザ媒質によって発振されたレーザ光をパルス状のパルスレーザとして発振するQスイッチとして機能する。受動Qスイッチとしては、例えば、クロームYAG(Cr:YAG)結晶やCr:MgSiO4結晶等を用いることができる。
出力カプラーは、反射鏡とレーザ共振器を構成する。出力カプラーは、例えば、表面に誘電体層膜をコーティングした凹面鏡により構成された部分反射鏡で、波長1063nmでの反射率は、80%〜95%である。ウィンドウは、合成石英等から形成され、出力カプラーから出射されたレーザ光を外部へ透過させる。従って、レーザ発振器21は、励起用半導体レーザ部40からの第1のレーザ光を受光してレーザ媒質が励起することで、受動Qスイッチを介してパルスレーザを発振し、加工対象物Wの加工面WAにマーキング加工を行うための第2のレーザ光Lを出力する。
尚、図2に示すように、レーザ発振器21は、温度センサ21Aと、ペルチェ素子21Bを有している。温度センサ21Aは、レーザ発振器21の周囲の温度を検出し、検出した温度をレーザコントローラ5に対して出力する。ペルチェ素子21Bは、レーザ発振器21の外表面に沿って配設されており、レーザ発振器21を所定の温度範囲内にする為にレーザ発振器21との間で熱交換を行う。
ビームエキスパンダ22は、第2のレーザ光Lのビーム径を変更するものであり、レーザ発振器21と同軸に設けられている。取付台は、レーザ発振器21が第2のレーザ光Lの光軸を調整可能に取り付けられ、本体ベース11の前後方向中央位置よりも後側の上面に対して、各取付ネジによって固定されている。
光シャッター部13は、シャッターモータと、平板状のシャッターとから構成されている。当該光シャッター部13は、シャッターモータのモータ軸に取り付けられたシャッターを移動させることによって、ビームエキスパンダ22から出射された第2のレーザ光Lの光路を遮蔽可能に構成されている。シャッターが第2のレーザ光Lの光路を遮る位置に移動した場合、第2のレーザ光Lは、光シャッター部13に対して右方向に設けられた光ダンパーへ反射される。一方、シャッターが第2のレーザ光Lの光路上に位置しない場合には、第2のレーザ光Lは、光シャッター部13の前側に配置されたハーフミラーに入射する。
光ダンパーは、シャッターで反射された第2のレーザ光Lを吸収する。ハーフミラーは、第2のレーザ光Lの光路に対して斜め左下方向に45度の角度を形成するように配置される。ハーフミラーは、後側から入射された第2のレーザ光Lのほぼ全部を透過すると共に、後側から入射された第2のレーザ光Lの一部を、反射ミラー17へ45度の反射角で反射する。反射ミラー17は、ハーフミラーの第2のレーザ光Lが入射される後側面の略中央位置に対して左方向に配置される。
ガイド光部は、可視レーザ光Mとして、赤色レーザ光を出射する可視半導体レーザと、可視半導体レーザから出射された可視レーザ光を平行光に収束するレンズ群(図示せず)とから構成されている。即ち、可視半導体レーザは、可視レーザ光を第2のレーザ光Lの光路上に出射する。これにより、レーザ加工装置1によれば、可視レーザ光は第2のレーザ光Lと同一の軌跡を描くため、第2のレーザ光Lによる加工内容を報知し得る。
反射ミラー17は、第2のレーザ光Lの光路に対して平行な前後方向に対して斜め左下方向に45度の角度を形成するように配置され、ハーフミラーの後側面において反射された第2のレーザ光Lの一部が、反射面の略中央位置に対して45度の入射角で入射される。そして、反射ミラー17は、反射面に対して45度の入射角で入射された第2のレーザ光Lを45度の反射角で前側方向へ反射する。
光センサ18は、第2のレーザ光Lの発光強度を検出するフォトディテクタ等で構成され、反射ミラー17の第2のレーザ光Lが反射される略中央位置に対して、図1中、前側方向に配置されている。この結果、光センサ18は、反射ミラー17で反射された第2のレーザ光Lが入射され、この入射された第2のレーザ光Lの発光強度を検出する。従って、光センサ18を介してレーザ発振器21から出力される第2のレーザ光Lの発光強度を検出することができる。
ガルバノスキャナ19は、本体ベース11の前側端部に形成された貫通孔の上側に取り付けられ、レーザ発振ユニット12から出射された第2のレーザ光Lと、ハーフミラーで反射された可視レーザ光とを下方へ2次元走査する。ガルバノスキャナ19は、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32とが、それぞれのモータ軸が互いに直交するように外側からそれぞれの取付孔に嵌入されて本体部33に取り付けられて構成されている。従って、当該ガルバノスキャナ19においては、各モータ軸の先端部に取り付けられた走査ミラーが内側で互いに対向している。そして、ガルバノX軸モータ31、ガルバノY軸モータ32の回転をそれぞれ制御して、各走査ミラーを回転させることによって、第2のレーザ光Lと可視レーザ光とを下方へ2次元走査する。この2次元走査方向は、前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)である。
fθレンズ20は、下方に配置された加工対象物Wの加工面WAに対して、ガルバノスキャナ19によって2次元走査された第2のレーザ光Lと可視レーザ光とを同軸に集光する。従って、ガルバノX軸モータ31、ガルバノY軸モータ32の回転を制御することによって、第2のレーザ光Lと可視レーザ光が、加工対象物Wの加工面WA上において、所望の加工パターンで前後方向(X方向)と左右方向(Y方向)に2次元走査される。
(電源ユニットの概略構成)
次に、レーザ加工装置1における電源ユニット6の概略構成について説明する。図1に示すように、電源ユニット6は、励起用半導体レーザ部40と、電源部52と、温度制御部53とを有して構成されている。当該電源ユニット6において、励起用半導体レーザ部40は、電源部52及び温度制御部53を内部に収容するケーシング55の上部に配設されている。
励起用半導体レーザ部40は、光ファイバFによって、レーザ発振器21に光学的に接続されており、レーザ発振器21のレーザ媒質を励起する為の第1のレーザ光を出射し、レーザ発振器21に対して入射可能に構成されている。当該励起用半導体レーザ部40は、励起用レーザ素子41及びレーザドライバ51等の種々の構成要素を、励起用レーザ筐体49内部に収容している。励起用半導体レーザ部40の具体的な構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
電源部52は、レーザ加工装置1の駆動源として機能する電源EO(図2参照)から供給される交流電力を、当該レーザ加工装置1で利用可能な状態に変換して供給する。当該電源部52は、励起用半導体レーザ部40の励起用レーザ素子41を駆動する駆動電流を、レーザドライバ51を介して供給する。
温度制御部53は、レーザ加工装置1を構成する各部に関する温度制御を司り、ペルチェドライバ53Aと、ペルチェドライバ53Bを有して構成されている。当該温度制御部53は、レーザ発振ユニット12と、励起用半導体レーザ部40及び電源部52の温度制御を行う。具体的には、温度制御部53は、レーザ発振器21に配設された温度センサ21Aと、励起用レーザ素子41に配設される温度センサ41Aと、励起用半導体レーザ部40に配設された温度センサ46の検出結果を用いて、ペルチェ素子を用いた電子冷却方式による温度制御を行う。
(レーザ加工装置の制御系)
続いて、レーザ加工装置1の制御系構成について、図面を参照しつつ説明する。図2に示すように、レーザ加工装置1は、レーザ加工装置1の全体を制御するレーザコントローラ5、ペルチェドライバ53B、ガルバノコントローラ56、レーザドライバ51、ガルバノドライバ57等から構成されている。そして、レーザコントローラ5には、レーザドライバ51、ペルチェドライバ53B、ガルバノコントローラ56、温度センサ46、光センサ18、第1ファン42A、第2ファン43A等が電気的に接続されている。
レーザコントローラ5は、レーザ加工装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU61、RAM62、ROM63、時間を計測するタイマ64等を備えている。又、CPU61、RAM62、ROM63、タイマ64は、バス線(図示せず)により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM62は、CPU61により演算された各種の演算結果や描画パターンのXY座標データ等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM63は、各種のプログラムを記憶させておくものであり、PC7から送信された描画データに基づいて描画パターンのXY座標データを算出してRAM62に記憶する等の各種制御プログラムが記憶されている。ROM63には、フォントの種類別に、直線と楕円弧とで構成された各文字のフォントの始点、終点、焦点、曲率等のデータが記憶されている。
そして、CPU61は、かかるROM63に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算及び制御を行なうものである。例えば、CPU61は、PC7から入力された描画データに基づいて算出した描画パターンのXY座標データ、ガルバノ走査速度情報等をガルバノコントローラ56に出力する。又、CPU61は、PC7から入力された描画データに基づいて設定した励起用半導体レーザ部40の第1のレーザ光の出力、第1のレーザ光の出力期間等の励起用半導体レーザ部40の駆動情報をレーザドライバ51に出力する。又、CPU61は、描画パターンのXY座標データ、ガルバノスキャナ19のON・OFFを指示する制御信号等をガルバノコントローラ56に出力する。
レーザドライバ51は、レーザコントローラ5から入力された励起用半導体レーザ部40の第1のレーザ光の出力、第1のレーザ光の出力期間等のレーザ駆動情報等に基づいて、励起用半導体レーザ部40を駆動制御する。具体的には、レーザドライバ51は、レーザコントローラ5から入力されたレーザ駆動情報の第1のレーザ光の出力に比例した電流値のパルス状の駆動電流を発生させ、レーザ駆動情報の第1のレーザ光の出力期間に基づく期間、励起用半導体レーザ部40の励起用レーザ素子41へ出力する。これにより、励起用半導体レーザ部40の励起用レーザ素子41は、第1のレーザ光の出力に対応する強度の第1のレーザ光を出力期間の間、光ファイバF内に出射する。
ペルチェドライバ53Aは、上述したように、温度制御部53の一部を構成し、後述する励起用レーザ素子41に沿って配設されたペルチェ素子41Bによる温度制御に用いられる。具体的には、ペルチェドライバ53Aは、温度センサ41Aによって検出された励起用レーザ素子41の温度に基づいて、ペルチェ素子41Bを制御する際に用いられ、励起用レーザ素子41を所定の温度範囲内に維持する。一方、ペルチェドライバ53Bは、レーザ発振器21に沿って配設されたペルチェ素子21Bによる温度制御に用いられる。具体的には、ペルチェドライバ53Bは、温度センサ21Aによって検出されたレーザ発振器21の温度に基づいて、ペルチェ素子21Bを制御する際に用いられ、レーザ発振器21を所定の温度範囲内に維持する。
ガルバノコントローラ56は、レーザコントローラ5から入力された描画パターンのXY座標データ、ガルバノ走査速度情報等に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32の駆動角度、回転速度等を算出して、駆動角度、回転速度を表すモータ駆動情報をガルバノドライバ57へ出力する。ガルバノドライバ57は、ガルバノコントローラ56から入力された駆動角度、回転速度を表すモータ駆動情報に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32を駆動制御して、第2のレーザ光Lを2次元走査する。
そして、レーザコントローラ5には、PC7が双方向通信可能に接続されており、PC7から送信された加工内容を示す描画データ、レーザ加工装置本体部2の制御パラメータ、ユーザからの各種指示情報等を受信可能に構成されている。又、PC7には、入出力インターフェース(図示せず)を介して、マウスやキーボード等から構成される入力操作部71、液晶ディスプレイ72等が電気的に接続されている。従って、PC7は、入力操作部71、液晶ディスプレイ72を用いて、描画データの作成や制御パラメータの設定等に利用される。
図2に示すように、レーザコントローラ5は、温度センサ21Aと、温度センサ41Aと、温度センサ46と、第1ファン42Aと、第2ファン43Aと接続されている。上述したように、温度センサ21Aは、レーザ発振器21と一体に配設されており、当該レーザ発振器21の温度を検出して、レーザコントローラ5へ出力する。そして、温度センサ41Aは、励起用半導体レーザ部40を構成する励起用レーザ素子41(図4等参照)と一体に配設されており、当該励起用レーザ素子41の温度を検出して、レーザコントローラ5へ出力する。温度センサ46は、励起用半導体レーザ部40における周囲の環境温度を検出して、レーザコントローラ5へ出力する。
第1ファン42Aは、励起用半導体レーザ部40の内部に配設されており(図6参照)、励起用レーザ素子41に生じた熱を放熱する為の第1ヒートシンク41Dへ向かう気流を発生させる。当該第1ファン42Aは、レーザコントローラ5によって、温度センサ41Aで検出した励起用レーザ素子41の温度に応じた回転数で駆動制御される。
そして、第2ファン43Aは、励起用半導体レーザ部40に配設されており(図3〜図9参照)、レーザドライバ51に生じた熱を放熱する為の第2ヒートシンク51Aへ向かう気流を発生させる。当該第2ファン43Aは、レーザコントローラ5によって、温度センサ46によって検出された励起用半導体レーザ部40の周囲の温度に応じた回転数で駆動制御される。
(励起用半導体レーザ部の構成)
次に、本実施形態に関する励起用半導体レーザ部40の構成について、図3〜図9を参照しつつ詳細に説明する。尚、励起用半導体レーザ部40の説明において、図3の左下方向、右上方向、上方向、下方向、左上方向、右下方向が、それぞれ励起用半導体レーザ部40の前方向、後方向、上方向、下方向、右方向、左方向である。従って、後述するファイバケーブル挿通部45が配設されている方向が、励起用半導体レーザ部40の前方向である。
上述したように、励起用半導体レーザ部40は、電源ユニット6上部に配置されており、励起用レーザ筐体49の内部に、励起用レーザ素子41と、レーザドライバ51と、ペルチェドライバ53A等の種々の構成部品を収容している(図4〜図9参照)。励起用レーザ筐体49は、略直方体を為す箱型に形成されており、上部カバー49Aを有している。当該上部カバー49Aは、矩形箱型における上面及び左右側面を構成し、ネジ等によって着脱可能に取り付けられる。
そして、図4等に示すように、励起用レーザ筐体49の内部は、第1ダクト42と、第2ダクト43と、収容空間部44とに区画されている。第1ダクト42は、断面矩形を為す管状に形成されており、励起用レーザ筐体49の左下部分において、前後方向へ直線状に延びている。図4等に示すように、第1ダクト42の上側外面には、励起用レーザ素子41及びペルチェドライバ53Aが取り付けられている。そして、第2ダクト43は、第1ダクト42と同様に、断面矩形を為す管状に形成されており、励起用レーザ筐体49の右端部分において、前後方向へ直線状に延びている。第2ダクト43の右側外面には、レーザドライバ51が取り付けられている。
収容空間部44は、励起用レーザ筐体49内部において、第1ダクト42及び第2ダクト43を除いた空間によって構成されており、上部カバー49Aを取り付けることによって、励起用レーザ筐体49内部で密閉される。図3〜図9に示すように、第1ダクト42の上側外面には、励起用レーザ素子41及びペルチェドライバ53Aが取り付けられ、第2ダクト43の右側外面には、レーザドライバ51が取り付けられている為、収容空間部44は、励起用レーザ素子41と、レーザドライバ51と、ペルチェドライバ53Aを内部に収納している。
尚、上述したように、収容空間部44は、上部カバー49Aを取り付けることによって、励起用レーザ筐体49内部で密閉されているが、本発明における密閉とは、例えば、励起用レーザ筐体49外部からの風を通さない等、励起用レーザ筐体49外部の環境変化の影響を受けない状態を意味する。必ずしも、防塵性能、防水性能が高いことを要求するものではなく、厳密な気密性を要求するものでもない。
図5、図7、図9に示すように、収容空間部44の一部は、第1ダクト42の右側側面と第2ダクト43の左側側面との間に位置している。即ち、励起用レーザ筐体49の内部において、第1ダクト42は、収容空間部44を介して、第2ダクト43から所定距離離間した位置において、前後方向へ直線状に延びている。所定距離は、例えば、100mmである。
励起用レーザ素子41は、レーザドライバ51から入力されるパルス状の駆動電流に対して、レーザ光を発生する閾値電流を超えた電流値に比例した出力の波長のレーザ光である励起光としての第1のレーザ光を、励起用半導体レーザ部40の前方に向かって直線状に延びる光ファイバF内に出射する。図示は省略するが、当該光ファイバFは、励起用レーザ筐体49の前面に配設された円管状のファイバケーブル挿通部45を介して、励起用レーザ筐体49の外部へ直線状に延び、その後、レーザ加工装置本体部2のレーザ発振器21に接続される(図1参照)。従って、レーザ発振器21には、励起用レーザ素子41からの第1のレーザ光が光ファイバFを介して入射される。励起用レーザ素子41は、例えば、GaAsを用いたレーザバーを用いることができる。
そして、当該励起用レーザ素子41は、温度センサ41Aと、ペルチェ素子41Bと、接続端子部41Cと、第1ヒートシンク41Dを有している。上述したように、温度センサ41Aは、励起用レーザ素子41と一体に配設されており、励起用レーザ素子41の温度を検出してレーザコントローラ5へ出力する。
図6〜図8に示すように、ペルチェ素子41Bは、励起用レーザ素子41の下側表面に沿って配設されており、後述する第1ヒートシンク41Dとの間で、励起用レーザ素子41及び第1ヒートシンク41Dと接触している。上述したように、ペルチェ素子41Bは、ペルチェドライバ53Bを介して駆動制御され、第1のレーザ光の出射に伴い励起用レーザ素子41に生じた熱を放熱する。これにより、励起用レーザ素子41は、所定の温度範囲内となるように温度調整される。
そして、励起用レーザ素子41の後部には、接続端子部41Cが形成されている。図4、図5に示すように、接続端子部41Cは、接続配線47を介して、レーザドライバ51の接続端子部51Bと接続され、レーザドライバ51からのパルス状の駆動電流が入力される。
図6、図7に示すように、第1ヒートシンク41Dは、第1ダクト42の内部であって、励起用レーザ素子41の下部に配置されており、第1のレーザ光の出射に伴い励起用レーザ素子41に生じた熱を放熱し、励起用レーザ素子41の温度を下げる。当該第1ヒートシンク41Dは、第1ダクト42内部において、上下方向及び前後方向に延びる板状のフィンを複数枚有している。これにより、第1ダクト42内の気流との間の熱交換を促進させることができるので、第1ヒートシンク41Dによる冷却能力を向上させ得る。
そして、レーザドライバ51は、第2ヒートシンク51Aと、接続端子部51Bを有しており、レーザコントローラ5を介して、PC7から入力された駆動情報に基づいて、励起用レーザ素子41を駆動制御する。具体的には、レーザドライバ51は、第2のレーザ光Lのレーザ強度に応じたパルス状の駆動電流を、励起用レーザ素子41へ出力する。従って、当該レーザドライバ51は、パルス状の駆動電流を励起用レーザ素子41へ出力する際に発熱する。
第2ヒートシンク51Aは、図7、図9に示すように、第2ダクト43の内部であって、レーザドライバ51の右側部分に配置されており、パルス状の駆動電流の出力に伴いレーザドライバ51に生じた熱を放熱し、レーザドライバ51の温度を下げる。当該第2ヒートシンク51Aは、第2ダクト43内部において、左右方向及び前後方向に延びる板状のフィンを複数枚有している。これにより、第2ダクト43内の気流との間の熱交換を促進させることができるので、第2ヒートシンク51Aによる冷却能力を向上させ得る。
図4、図5等に示すように、接続端子部51Bは、レーザドライバ51の左側部分に形成されており、接続配線47を介して、励起用レーザ素子41の接続端子部41Cと接続されている。接続端子部51Bは、励起用レーザ素子41に対して、パルス状の駆動電流が出力される。
上述したように、レーザドライバ51は、第2ダクト43の左側側面に配設されており、励起用レーザ素子41は、第1ダクト42の上面に配設されている。更に、レーザドライバ51の接続端子部51Bは、励起用レーザ筐体49内部において、励起用レーザ素子41の接続端子部41Cよりもやや後方となるように配置されている。図4、図5に示すように、励起用レーザ素子41及びレーザドライバ51を配置することによって、励起用レーザ筐体49の左右両側にそれぞれ配置する場合等と比較して、接続配線47の長さを短くすることができる。
ペルチェドライバ53Aは、上述したように、ペルチェ素子41Bを用いた電子冷却方式による励起用レーザ素子41の温度制御に用いられる。具体的には、ペルチェドライバ53Aは、温度センサ41Aによって検出された励起用レーザ素子41の温度に基づいて、ペルチェ素子41Bを制御する際に用いられる。ペルチェ素子41Bは、励起用レーザ素子41と第1ヒートシンク41Dの間に配設されている為、ペルチェ素子41Bの駆動制御によって、励起用レーザ素子41は、所定の温度範囲内に維持され得る。
図3に示すように、励起用半導体レーザ部40の前方側面には、第1排気孔42Cが形成されると共に、第2ファン43Aが取り付けられている。一方、励起用半導体レーザ部40の後側側面には、第1連通孔42Bと、第2連通孔43Bが形成されている(図4参照)。従って、図6に示すように、第1ダクト42は、第1排気孔42Cを介して、前方側における励起用レーザ筐体49の外部と連通し、第1連通孔42Bを介して、後方側における励起用レーザ筐体49の外部と連通する。
第1ファン42Aは、第1ダクト42の内部における第1ヒートシンク41Dと第1排気孔42Cの間であって、第1排気孔42Cから後方へ所定距離離間した位置に配設されている。尚、この場合の所定距離は、例えば、80mmである。当該第1ファン42Aは、レーザコントローラ5による駆動制御に従って、第1ダクト42内を後方から前方へ向かう気流を発生させる。第1ファン42Aによって生じた気流により、第1ヒートシンク41Dにおける放熱が促進される為、励起用レーザ素子41を所定の温度範囲内に調整することができる。
又、第1ファン42Aの駆動に伴って、励起用レーザ筐体49外部の空気が、第1連通孔42Bを介して、第1ダクト42内に吸い込まれ、第1ダクト42内を流下した後、第1排気孔42Cを介して、励起用レーザ筐体49外部へ排気される。これにより、励起用レーザ筐体49外部の空気を用いて、第1ヒートシンク41Dの放熱を行うことができるので、当該レーザ加工装置1は、第1ヒートシンク41Dによる励起用レーザ素子41の冷却効率を、更に高めることができる。
一方、第2ダクト43においては、励起用レーザ筐体49の前方側側面には、第2ファン43Aが配設されており、後方側側面には、第2連通孔43Bが形成されている。従って、第2ダクト43は、第2ファン43Aを介して、前方側における励起用レーザ筐体49の外部と連通し、第2連通孔43Bを介して、後方側における励起用レーザ筐体49の外部と連通する。
図8に示すように、第2ファン43Aは、レーザコントローラ5による駆動制御に従って、第2ダクト43内を後方から前方へ向かう気流を発生させる。第2ファン43Aによって生じた気流により、第2ヒートシンク51Aにおける放熱が促進される為、レーザドライバ51を冷却することができる。
更に、第2ファン43Aの駆動に伴って、励起用レーザ筐体49外部の空気が、第2連通孔43Bを介して、第2ダクト43内に吸い込まれ、第2ダクト43内を流下した後、第2ファン43Aによって、励起用レーザ筐体49外部へ排気される。これにより、励起用レーザ筐体49外部の空気を用いて、第2ヒートシンク51Aの放熱を行うことができるので、当該レーザ加工装置1は、第2ヒートシンク51Aによるレーザドライバ51の冷却効率を、更に高めることができる。
励起用レーザ筐体49の前面には、ファイバケーブル挿通部45が配設されている(図3等参照)。当該ファイバケーブル挿通部45は、励起用半導体レーザ部40の前方側に向かって延びる円管状の部材であり、励起用レーザ素子41から直線状に延びる光ファイバFによって挿通される。当該光ファイバFは、ファイバケーブル挿通部45を介して、励起用レーザ筐体49の外部へ導出され、レーザ加工装置本体部2のレーザ発振器21に対して接続される。
ここで、図4〜図6に示すように、ファイバケーブル挿通部45を励起用レーザ筐体49の前側側面に取り付ける為には、励起用レーザ筐体49の前側側面を挟持するように取り付ける必要がある。従って、励起用レーザ筐体49の前側側面における内側部分に、ファイバケーブル挿通部45を取り付ける為の一定のスペースが必要となる。
この点、図6に示すように、第1ファン42Aは、第1ダクト42の内部における第1ヒートシンク41Dと第1排気孔42Cの間であって、第1排気孔42Cから後方へ所定距離離間した位置に配設されている。従って、励起用レーザ筐体49の前側側面に対してファイバケーブル挿通部45を配設する際に、ファイバケーブル挿通部45が、第1ファン42Aと干渉することはない。つまり、当該レーザ加工装置1によれば、ファイバケーブル挿通部45における円管部分の中心が、励起用レーザ素子41から直線状に延びる光ファイバFの延長線上となるように、ファイバケーブル挿通部45を取り付けることができ、光ファイバFを曲げることなく、励起用レーザ筐体49外部へ延ばすことができる。この結果、当該レーザ加工装置1によれば、光ファイバFを曲げることはない為、光ファイバFの曲げに伴う第1のレーザ光の損失を低減することができ、効率の悪化を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態における励起用半導体レーザ部40は、本発明のレーザモジュールに相当する。そして、本実施形態におけるレーザ発振ユニット12及び励起用半導体レーザ部40が、本発明におけるレーザ発振器に相当し、本実施形態におけるレーザ加工装置1が、本発明におけるレーザ加工装置に相当する。
上述した実施形態において、当該励起用半導体レーザ部40によれば、励起用レーザ素子41に生じた熱は、第1ダクト42内に配置された第1ヒートシンク41Dに伝達されて、第1ファン42Aにより第1ダクト42内に生じた気流によって、効率よく放熱される。同時に、レーザドライバ51に生じた熱は、第2ダクト43内に配置された第2ヒートシンク51Aに伝達されて、第2ファン43Aにより第2ダクト43内に生じた気流によって、効率よく放熱される。
このように、当該励起用半導体レーザ部40によれば、励起用レーザ素子41に関する第1ヒートシンク41Dと、レーザドライバ51に関する第2ヒートシンク51Aの夫々に対して、ダクト(第1ダクト42、第2ダクト43)及びファン(第1ファン42A、第2ファン43A)を設け、個別の空間で放熱するように構成している為、第1ヒートシンク41Dと第2ヒートシンク51Aとの間で熱的干渉が生じることはない。
又、当該励起用半導体レーザ部40によれば、励起用レーザ素子41及びレーザドライバ51を、第1ダクト42、第2ダクト43とは異なる収容空間部44内に配置している為、励起用レーザ素子41及びレーザドライバ51に対する熱的影響を抑えることができる。従って、当該励起用半導体レーザ部40によれば、励起用レーザ素子41と、レーザドライバ51と、第1ヒートシンク41Dと、第2ヒートシンク51Aとの間における熱的影響を抑制することができるので、励起用半導体レーザ部40における各構成部品の安定動作に貢献し得る。
又、励起用半導体レーザ部40によれば、前記第1ダクト42と前記第2ダクト43との間は、収容空間部44の一部が配置されていることによって相互に離間している為、前記第1ダクト42と前記第2ダクト43との間における熱的影響を、確実に小さくすることができ、もって、励起用半導体レーザ部40における各構成部品の安定動作に貢献し得る。
そして、第1ダクト42及び第2ダクト43は、励起用レーザ筐体49における一方の側面から他方の側面に向かう直線状に形成されている。従って、当該励起用半導体レーザ部40によれば、第1ダクト42及び第2ダクト43内に、円滑に流れる気流(損失の少ない気流)を生じさせることができ、もって、第1ヒートシンク41D及び第2ヒートシンク51Aによる放熱効率を高めることができる。
図6等に示すように、第1ダクト42内部は、第1連通孔42B及び第1排気孔42Cを介して、励起用レーザ筐体49外部と連通している為、第1ダクト42内の気流と励起用レーザ筐体49外部の空気との間に流動性を付与することができる。同様に、第2ダクト43内部は、第2ファン43A及び第2連通孔43Bを介して、励起用レーザ筐体49外部と連通している為、第1ダクト42内の気流と励起用レーザ筐体49外部の空気との間に流動性を付与することができる。これにより、励起用レーザ筐体49外部の空気と、第1ダクト42及び第2ダクト43内の空気を循環させつつ、第1ダクト42及び第2ダクト43内部に気流を発生させることができる為、第1ヒートシンク41D及び第2ヒートシンク51Aにおける放熱効率を、更に高めることができる。
又、当該励起用半導体レーザ部40においては、励起用レーザ筐体49の上部カバー49Aが前記第1ダクト42の外面に配設された励起用レーザ素子41と、前記第2ダクト43の外面に配設されたレーザドライバ51とを覆うことで、収容空間部44を密閉している。これにより、励起用レーザ素子41及びレーザドライバ51の温度変化を生じさせる要因(例えば、励起用レーザ筐体49外部から吹く風等)の影響を低減することができる。
そして、第1ファン42Aは、第1ダクト42の内部における第1ヒートシンク41Dと第1排気孔42Cの間であって、第1排気孔42Cから後方へ所定距離離間した位置に配設されている(図6参照)。従って、励起用レーザ筐体49の前側側面に対してファイバケーブル挿通部45を配設する際に、ファイバケーブル挿通部45が、第1ファン42Aと干渉することはない。つまり、当該励起用半導体レーザ部40によれば、ファイバケーブル挿通部45における円管部分の中心が、励起用レーザ素子41から直線状に延びる光ファイバFの延長線上となるように、ファイバケーブル挿通部45を取り付けることができ、光ファイバFを曲げることなく、励起用レーザ筐体49外部へ延ばすことができる。この結果、当該励起用半導体レーザ部40によれば、光ファイバFを曲げる必要がない為、光ファイバFの曲げに伴う第1のレーザ光の損失を低減することができ、効率の悪化を抑制することができる。
図6〜図8に示すように、励起用レーザ素子41と第1ヒートシンク41Dとの間には、ペルチェ素子41Bが配設されている。当該励起用半導体レーザ部40によれば、ペルチェ素子41Bを用いることによって、励起用レーザ素子41に生じた熱を第1ヒートシンク41Dに伝達して放熱することができる為、励起用レーザ素子41を十分に冷却しつつ、所定の温度範囲内に維持することができる。
当該励起用半導体レーザ部40において、レーザドライバ51は、第2ダクト43の左側側面に配設されており、励起用レーザ素子41は、第1ダクト42の上面に配設されている。更に、レーザドライバ51の接続端子部51Bは、励起用レーザ筐体49内部において、励起用レーザ素子41の接続端子部41Cよりもやや後方となるように配置されている。これにより、励起用レーザ素子41及びレーザドライバ51を、励起用レーザ筐体49の左右両側にそれぞれ配置する場合等と比較して、励起用レーザ素子41の接続端子部41Cと、レーザドライバ51の接続端子部51Bとの距離を短くすることができ、接続配線47の長さを短くすることができる(図4、図5参照)。
従って、当該励起用半導体レーザ部40によれば、接続配線47の長さを短くすることで、励起用レーザ素子41の接続端子部41Cとレーザドライバ51の接続端子部51Bとの間における信号の遅延を抑制し、大電流が流れることによる接続配線47の発熱量の増大を抑制することができる。又、接続配線47の長さを短くすることによって、接続配線47がノイズを拾う確率を低減することができる。
そして、励起用半導体レーザ部40は、レーザ発振ユニット12と協働することで、レーザ発振器21のレーザ媒質が励起用レーザ素子41からの第1のレーザ光を受光して励起したことによって、第2のレーザ光Lを出射するように構成されている。従って、レーザ発振ユニット12及び励起用半導体レーザ部40は、本発明におけるレーザ発振器として機能し、上述した励起用半導体レーザ部40のみの構成の場合と同様の効果を奏する。
又、上述した実施形態におけるレーザ加工装置1は、励起用半導体レーザ部40を有しており、本発明のレーザ加工装置として機能する。従って、レーザ加工装置1は、上述した励起用半導体レーザ部40のみの構成の場合と同様の効果を奏する。
尚、上述した実施形態において、励起用半導体レーザ部40は、本発明におけるレーザモジュールの一例であり、レーザ発振ユニット12及び励起用半導体レーザ部40は、本発明におけるレーザ発振器の一例である。そして、レーザ加工装置1は、本発明におけるレーザ加工装置の一例である。励起用レーザ素子41は、本発明におけるレーザ素子の一例であり、レーザドライバ51は、本発明における駆動部の一例である。第1ヒートシンク41Dは、本発明における第1放熱器の一例であり、第2ヒートシンク51Aは、本発明における第2放熱器の一例である。第1ダクト42は、本発明における第1ダクトの一例であり、第2ダクト43は、本発明における第2ダクトの一例である。第1ファン42Aは、本発明における第1ファンの一例であり、第2ファン43Aは、本発明における第2ファンの一例である。励起用レーザ筐体49は、本発明における筐体の一例である。第1連通孔42Bは、本発明における第1連通孔の一例であり、第2連通孔43Bは、本発明における第2連通孔の一例である。ファイバケーブル挿通部45は、本発明におけるケーブル挿通部の一例であり、ペルチェ素子41Bは、本発明における冷却素子の一例である。接続端子部41Cは、本発明における第1端子部の一例であり、接続端子部51Bは、本発明における第2端子部の一例である。レーザ発振ユニット12は、本発明におけるレーザ発振器の一例である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態においては、励起用半導体レーザ部40を、本発明におけるレーザモジュールとして説明していたが、この態様に限定されるものではない。本発明におけるレーザモジュールは、レーザ素子、駆動部を有する構成であれば、種々の態様を採用することができる。
又、上述した実施形態においては、レーザ加工装置本体部2と、励起用半導体レーザ部40を有するレーザ加工装置1を、本発明におけるレーザ加工装置として説明していたが、この態様に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態においては、レーザ加工装置本体部2は、ガルバノスキャナ19を有しており、レーザ発振器21から出射された第2のレーザ光Lを走査するように構成していたが、ガルバノスキャナ19等の走査部を有していない構成とすることも可能である。