JP6153825B2 - 水素化シラン化合物の保管方法 - Google Patents
水素化シラン化合物の保管方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6153825B2 JP6153825B2 JP2013183295A JP2013183295A JP6153825B2 JP 6153825 B2 JP6153825 B2 JP 6153825B2 JP 2013183295 A JP2013183295 A JP 2013183295A JP 2013183295 A JP2013183295 A JP 2013183295A JP 6153825 B2 JP6153825 B2 JP 6153825B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- storage container
- silane compound
- hydrogenated silane
- valve
- pipe
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Silicon Compounds (AREA)
Description
(SiH2)n …(1)
(式(1)中、nは3〜6である。)
または下記式(2)
SimH2m+2 …(2)
(式(2)中、mは3〜6である。)
で表される水素化シラン化合物を、酸素濃度100ppm以下、水分量100ppm以下の不活性ガスが封入された保管容器内で40℃以下で保管することを特徴とする水素化シラン化合物の保管方法である。
この場合において、30日間保管した場合の水素化シラン化合物の純度低下が1質量%以下であることが好ましく、30日間保管した場合に保管容器内に生成したシロキサン化合物の量が1質量%以下であることも好ましい。
前記保管容器が少なくとも2個のバルブ付き配管を有し、そのうちの1個が液体状の水素化シラン化合物用バルブ付き配管であり、もう1個が前記不活性ガス用バルブ付き配管であることは、本発明の好ましい実施態様である。
本発明の保管方法は、水素化シラン化合物を保管容器へ導入した後、水素化シラン化合物用バルブ付き配管のバルブを閉め、このバルブ付き配管に残存した水素化シラン化合物を除去する工程を含むことが好ましく、この場合において、前記水素化シラン化合物の除去を溶剤で行う態様、溶剤が非プロトン性溶剤である態様は、いずれも本発明法の好ましい実施態様である。
(SiH2)n …(1)
(式(1)中、nは3〜6である。)
または下記式(2)
SimH2m+2 …(2)
(式(2)中、mは3〜6である。)
で表される。
なお、シクロヘキサシランの純度およびシロキサン化合物の検出は、キャピラリーカラム(Agilent J&W 社製「DB−1MS」;0.25mm×50m)を装着したガスクロマトグラフ装置(島津製作所社製「GC2014」)にて分析することにより求めた。
非特許文献1(Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1977, 16, 403.)に記載の方法で合成したシクロヘキサシランを蒸留して、純度98.0質量%の精製シクロヘキサシランを得て、図2に示した貯蔵容器8に貯蔵した。貯蔵の際には、予め、酸素濃度10ppm、水分量10ppmの窒素ガスで貯蔵容器8の内部を窒素置換し、温度を25℃に保った。
30日保管した後、保管容器1内のシクロヘキサシランの純度を測定したところ、97.8質量%であり、シロキサン化合物は観測されなかった。
液移送の際の温度を50℃とし、保管容器1の温度を50℃に維持したこと以外は実施例1と同様にして、シクロヘキサシランを保管した。50℃において30日保管後の容器内のシクロヘキサシランの純度を測定したところ、93.0質量%にまで低下していた。
保管容器1に導入する窒素ガス中の酸素濃度を1000ppmとしたこと以外は実施例1と同様にして、シクロヘキサシランを保管した。30日保管後の容器内の純度を測定したところ、95.0質量%にまで低下しており、また、シロキサン化合物が2.0質量%生成していることが確認された。
実施例1と同様にして、保管容器1へシクロヘキサシランを液移送した。図3に示した装置を用い、保管容器1のバルブ4および5を閉じた状態で、窒素ガスを5L/分の速度で流通させた。次いで、バルブ11,23および24を閉じた状態で、洗浄液タンク15から洗浄液としてヘキサンを液移送用配管13を通じて、水素化シラン化合物用の配管3とバルブ5の内壁に残存するシクロヘキサシランを洗浄し、洗浄後の液を配管19を介して洗浄液回収容器18に回収した。配管内に残存した洗浄液は、ポンプ26で減圧除去した後、窒素ガスボンベ27から窒素ガスを供給して窒素ブローすることで、残存するシクロヘキサシランを完全に除去した。洗浄工程が終了した後、洗浄装置から保管容器1を取り外した。保管容器1内のシクロヘキサシランの純度測定を行ったところ、純度は98.0質量%であり、純度の低下は起こっていなかった。また、配管3やバルブ5の内部には、目視で異物の存在は確認できなかった。
比較例1と同様にして、50℃の保管容器へシクロヘキサシランを50℃で液移送した。その後、実施例2と同様にして洗浄工程を行い、保管容器1を取り外した。保管容器1内のシクロヘキサシランの純度測定を行ったところ、純度は95.0質量%に低下しており、重合物の生成が確認された。また、配管の内壁には、重合物の加水分解物が観測された。
ヘキサンを用いた洗浄工程を省略したこと以外は実施例2と同様にして、シクロヘキサシランを保管容器1に導入し、装置から取り外した。その結果、配管3やバルブ5の内壁に、白色固体が付着していた。この白色固体は、残存していたシクロヘキサシランの加水分解によって生じたシロキサン化合物であることが確認できた。
2 不活性ガス用配管
3 水素化シラン化合物用配管
4,5,11,12,16,17,21,22,23,24,25 バルブ
8 貯蔵容器
9,10,19,20 配管
13 液移送用配管
14,27 不活性ガス(窒素)ボンベ
15 洗浄液タンク
18 洗浄液回収容器
26 ポンプ
Claims (11)
- 下記式(1)
(SiH2)n ・・・(1)
(式(1)中、nは3〜6である。)
で表される水素化シラン化合物を、酸素濃度100ppm以下、水分量100ppm以下の不活性ガスが封入された保管容器内で40℃以下で保管することを特徴とする水素化シラン化合物の保管方法。 - 30日間保管した場合の水素化シラン化合物の純度低下が1質量%以下である請求項1に記載の保管方法。
- 30日間保管した場合に保管容器内に生成したシロキサン化合物の量が1質量%以下である請求項1または2に記載の保管方法。
- 前記保管容器が少なくとも2個のバルブ付き配管を有し、そのうちの1個が液体状の水素化シラン化合物用バルブ付き配管であり、もう1個が前記不活性ガス用バルブ付き配管である請求項1〜3のいずれかに記載の保管方法。
- 精製後の水素化シラン化合物を貯蔵する貯蔵容器と、前記保管容器の水素化シラン化合物用バルブ付き配管とを液移送用配管で連結し、前記保管容器の不活性ガス用バルブ付き配管から保管容器内に不活性ガスを充填した後、貯蔵容器から水素化シラン化合物を保管容器へ20〜40℃で液移送する工程を含む請求項4に記載の保管方法。
- 前記貯蔵容器内に不活性ガスを導入して貯蔵容器内の圧力を高めることで、水素化シラン化合物を貯蔵容器から保管容器へ液移送させる請求項5に記載の保管方法。
- 水素化シラン化合物を保管容器へ導入した後、水素化シラン化合物用バルブ付き配管のバルブを閉め、このバルブ付き配管に残存した水素化シラン化合物を除去する工程を含む請求項4〜6のいずれかに記載の保管方法。
- 前記水素化シラン化合物の除去を溶剤で行う請求項7に記載の保管方法。
- 前記溶剤が、非プロトン性溶剤である請求項8に記載の保管方法。
- 前記水素化シラン化合物用バルブ付き配管に残存した水素化シラン化合物を除去する工程の後、前記水素化シラン化合物用バルブ付き配管内を減圧し、該配管内に残存した液を減圧除去する工程を更に含む請求項7〜9のいずれかに記載の保管方法。
- 前記減圧除去する工程の後、前記水素化シラン化合物用バルブ付き配管内に不活性ガスを供給する工程を更に含む請求項10に記載の保管方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013183295A JP6153825B2 (ja) | 2013-09-04 | 2013-09-04 | 水素化シラン化合物の保管方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013183295A JP6153825B2 (ja) | 2013-09-04 | 2013-09-04 | 水素化シラン化合物の保管方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015048298A JP2015048298A (ja) | 2015-03-16 |
JP6153825B2 true JP6153825B2 (ja) | 2017-06-28 |
Family
ID=52698598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013183295A Active JP6153825B2 (ja) | 2013-09-04 | 2013-09-04 | 水素化シラン化合物の保管方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6153825B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6153110A (ja) * | 1984-08-23 | 1986-03-17 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 水素化ケイ素の製造方法 |
JPS62155903A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-10 | Mitsui Toatsu Chem Inc | ケイ素化合物を含有する有機溶剤の脱水方法 |
JP2001328694A (ja) * | 2000-05-23 | 2001-11-27 | Nippon Shokubai Co Ltd | 液状物の取扱い容器および取扱い方法 |
DE102007050573A1 (de) * | 2007-10-23 | 2009-04-30 | Evonik Degussa Gmbh | Großgebinde zur Handhabung und für den Transport von hochreinen und ultra hochreinen Chemikalien |
JP5604044B2 (ja) * | 2009-01-09 | 2014-10-08 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 高次シラン組成物および膜付基板の製造方法 |
-
2013
- 2013-09-04 JP JP2013183295A patent/JP6153825B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015048298A (ja) | 2015-03-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9764961B2 (en) | Cyclohexasilane | |
JP6169668B2 (ja) | フッ素供給方法 | |
JP6153825B2 (ja) | 水素化シラン化合物の保管方法 | |
JP6163057B2 (ja) | 水素化シラン化合物用装置の洗浄方法、およびこの方法により洗浄された水素化シラン化合物用装置 | |
JP5143397B2 (ja) | ボラジン化合物の保存方法およびボラジン化合物保存用容器 | |
CN107604440A (zh) | 一种抑制石英容器对磷化铟熔体污染的方法 | |
CA2938453C (en) | Method for producing polycrystalline silicon | |
JP2018087126A (ja) | 多結晶シリコンロッド製造用反応炉及びその製造方法並びにそれを用いた多結晶シリコンロッドの製造方法 | |
JP6309000B2 (ja) | 貯蔵材料の安定性を維持するためのシリンダーの調製 | |
JP4904032B2 (ja) | 精製ボラジン化合物の製造方法 | |
JP5403658B2 (ja) | クロロシラン類を使用するクローズド系の洗浄方法 | |
JP2007246342A (ja) | セレン化水素の製造方法 | |
CN106882766A (zh) | 一种植物酸制氢的方法 | |
FR2931472A1 (fr) | Production de silanes par hydrolyse acide d'alliages de silicium et de metaux alcalino-terreux ou siliciures de metaux alcalino-terreux | |
JP4788379B2 (ja) | オルガノシラン製造装置または保存容器の内部表面の表面処理方法 | |
US8779193B2 (en) | Method for producing a purified borazine compound, method for filling a borazine compound, and container for preserving a borazine compound | |
CN104592280A (zh) | 一种三-(2-甲氧乙氧基)氢硅烷的制备方法 | |
JPH0436090B2 (ja) | ||
KR101069510B1 (ko) | 산화를 방지하는 삼중수소 전지용 삼중수소 고체선원 제조장치 및 제조방법 | |
JP5823491B2 (ja) | 精製されたフッ素を使用する電子デバイスの製造方法 | |
JP2010222290A (ja) | ボラジン化合物の充填方法 | |
JP2008110939A (ja) | 精製ボラジン化合物の製造方法、および精製ボラジン化合物 | |
CN105188927A (zh) | 用于生成纯化催化剂的体系和方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170221 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170419 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170516 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170531 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6153825 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |