JP6153220B2 - 難燃性吸音材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般建築物の内装、音響室やコンサートホール等の内装、工場建築物等の内装、モーター室、機械等の設備機器類を設置する仕切りや部屋の内装、車両の床面を含めた車内内装等の各種仕上げ部材並びにカーテン等のインテリア部材として使用することができる難燃性吸音材の製造方法に関する。
一般建築物の内装、音響室やコンサートホール等の内装、工場建築物等の内装、モーター室、機械等の設備機器類を設置する仕切りや部屋の内装、車両の内装等の各種仕上げ部材並びにカーテンや装飾品を囲む材料等のインテリア部材には様々な材料が使用されているが、弾力性、反発性、クッション性に優れ、保温性、断熱性を有し、且つ吸音性、遮音性、防振性及び審美性を有する多機能を兼ね備えた難燃性吸音材は従来のものにはなかった。
下記する特許文献1のように、基材にポリオレフィン系樹脂性発泡層を積層したクッション性、成形性、施工接着性等に優れた内装材が知られているが、不燃性や難燃性に優れ、露出する表面生地側の表面積を大きくして効率のよい吸音性、遮音性及び防振性に優れたものではなく、難燃処理した織物や不織布等を積層した難燃性吸音材でもなかった。
また、特許文献2のように、ポリフェニレンエーテル系樹脂製発泡層の両面に難燃性を有する非発泡層を積層した難燃性に優れている内装材が提案されているが、上記同様、露出する表面生地側の表面積を大きくして効率のよい吸音性、遮音性及び防振性に優れたものではなく、難燃処理を施した織物や不織布等を積層した難燃性吸音材でもなかった。
特開2001−315280公報 特開2002−120328公報
本発明は、上記欠点を解決したもので、優れた弾力性、反発性、クッション性、保温性、断熱性及び不燃性や難燃性に優れ、表面生地側の表面積を大きくして効率のよい吸音性、遮音性及び防振性に優れた難燃性吸音材で、且つ高級感を得ることのできる難燃性吸音材を製造する方法に関するものである。
本発明は、下記の工程よりなる難燃性吸音材の製造方法を特徴とする。
1.平織り又は編み込みで製造した織物又は不織布よりなる不燃性又は難燃性の表面生地と、平織り又は編み込みで製造した熱収縮する織物又は不織布よりなる裏面生地との間に、表面側のみを難燃処理した弾力性、反発性、クッション性、保温性、断熱性及び吸音性に優れた10mm〜100mm厚の綿を挟み込む工程、
2.難燃処理した糸を使用して機械的縫製手段又は手縫い手段より、縫い目間に所定間隔が生じるように表面生地、綿、裏面生地とを縫製する工程、
3.裏面生地に難燃剤コートして難燃処理を施す工程、
4.上記3.の工程後、120℃〜200℃に加熱し、裏面生地を6%〜30%収縮させ裏面生地の目付けを大きくし、表面生地側を膨らませ縫い目間の凸部を大きく生じさせる工程、
5.収縮、乾燥後、所定の大きさに切断或いはロール巻きする工程。
また、上記綿は、木綿、真綿、パンヤ、麻繊維による綿、羊毛繊維による綿及び合成綿に難燃剤を塗布加工や含浸加工したもの或いは難燃剤を練り込み加工したもの、又はグラスウール、ロックウールからなる無機繊維綿のいずれかとした難燃性吸音材の製造方法を特徴とする。
更に、上記表面生地は、柔軟性を有する高質な素材を基材とした材料又は/及び高級感があり、優れた色彩や各種模様からなる意匠性を表現できる材料とした難燃性吸音材の製造方法を特徴とする。
また、上記表面生地は、不燃性とし、カーボン繊維ステンレス繊維アモルファス繊維セラミック繊維、無機物のガラス繊維、フッ素樹脂コーティングした繊維のいずれかの材料とした難燃性吸音材の製造方法を特徴とする。
更に、上記表面生地は、難燃性とし、皮、ナイロン、ポリエステル、コットン、レーヨン、合成レザーのいずれかの材料に不燃剤又は難燃剤を塗布加工又は含浸加工したもの、シリコンをコーティングしたもの、或いは素材自体に不燃剤又は難燃剤を練り込み加工や含浸加工したもののいずれかの材料とした難燃性吸音材の製造方法を特徴とする。
また、上記裏面生地は、高収縮ポリエステル、高収縮アクリル、高収縮ナイロン、高収縮ポリウレタンのいずれかの高収縮性を有する材料或いはそれらと他の材料との混合物よりなる材料難燃処理した難燃性吸音材の製造方法を特徴とする。
更に、上記表面生地に100μm〜2mmφの多数の小孔を設けた難燃性吸音材の製造方法を特徴とする。
本発明の難燃性吸音材の製造方法は、表面生地と綿及び裏面生地からなる三層の積層構造で、裏面生地を収縮させることによりその表面生地側に膨出部を更に大きくした凸部を設けたもので、表面生地側における水平投影面積に比較して表面積の割合を極めて大きくすること及び裏面生地側に硬綿化層を設けたことにより吸音性や遮音性に優れた難燃性吸音材を提供することが可能となった。特に工場及び音楽ホール等の建物内部から発生する騒音、振動の減衰効果を高めることが可能となった。また、音楽ホール等においては、吸音効果により音の適度な響き、ノイズの減少による単音の明瞭化等の音環境の改善を図ることが可能となった。
また、表・裏面生地間に綿を設けたことにより弾力性、反発性、クッション性及び保温性、断熱性に優れた各種仕上げ部材やインテリア部材を得ることが可能となった。
更に、綿を不燃性又は難燃性の高い部材とすることにより防火性又は難燃性を高めることが可能となった。
また、大きな凸部に加えて多数の小孔を設けたことにより室内や車両内或いは外部から発生する様々な音や振動の減衰効果をより一層高めることが可能となった。
更に、表面生地に材質や色彩に優れた材料のもの及び各種形状の凹凸模様を適宜選択形成することにより極めて豪華で高級感があり、且つ審美性のある仕上げ面を有する各種仕上げ部材やインテリア部材を得ることが可能となった。
また、例えば、本発明の難燃性吸音材の製造方法によって製造した難燃性吸音材を鉄板等に重ねて車両内に敷設することにより鉄板等による遮音と難燃性吸音材による吸遮音との相乗効果により車両本体を含む外部で発生した音や振動が該車両内に入り込むのを防止することができる。従って、従来より車両内の床面に敷設していた鉄板等の厚みを薄くすることができ、且つ吸音効果及び振動防止、遮音効果等をより一層高めることが可能となった。
更に、マンション、アパート及び仮設住宅等の界壁に、仕上げ材として簡単に装着することができ、それにより隣接する住居空間から発生する音や振動を防ぐことが可能となった。
(a)乃至(c)本発明の難燃性吸音材の製造方法の工程を示す一実施例の断面図。 (a)、(b)従来の凸部のある部材(a)と本発明の難燃性吸音材の製造方法によって製造された難燃性吸音材(b)の吸音及び遮音効果を比較する断面図。 本発明の難燃性吸音材の製造方法によって製造された難燃性吸音材の他の実施例の断面図。
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
図1(a)乃至(c)は本発明の難燃性吸音材の製造方法の各工程を示す一実施例の断面図を示している。図1(a)に示すように、該難燃性吸音材1は、表面生地2と裏面生地3との間に弾力性、反発性、クッション性、保温性、断熱性及び吸音性を有する綿4を配設する。次に、図1(b)に示すように、該綿4の上下、左右方向への移動を防止すること及び該綿4をある程度硬綿化させるために難燃性の止め糸5により表・裏面生地2、3を適宜縫着手段により縫着し、仕切りを設けて区画を形成する。
上記表・裏面生地2、3の縫着により該縫着部となる綿4は押しつぶされ、表面生地2の当該箇所に連続或いは断続した凹部6が形成されることになる。止め糸5により縫着された部分以外の止め糸5間に形成された区画領域は綿4の弾力性により表面生地2側を膨出させて凸部7が形成される。これにより表面生地2側には凹凸状の各種模様が形成されることになる。該表面生地2は、下記する様々な材質の他、様々な色彩のものを適宜選択することができる。
また、該凹凸模様は、止め糸5の縫着箇所によりその形状が異なることになり、例えば菱形状や、ハート形状、三つ葉形状、三角形・四角形・五角形等の多角形状、各種動物や植物の形状、建物・橋・塔等の構築物の形状等様々な形状模様を適宜選択することができる。
更に、上記のような連続的な縫着手段以外に、点状或いは断続状縫着により他の様々な形状模様を形成することができる。
該表面生地2は、柔軟性を有する高質な素材を基材とした材料又は/及び高級感があり、優れた色彩や各種模様等の意匠性を表現できる材料等から適宜選択する。例えば、織物、編物、不織布、皮、合成レザー、フィルム等或いはそれらを積層したもの等適宜な材料から選択することができる。
また、該表面生地2として、必要に応じて不燃性又は難燃性の材料が選択でき、耐久性の他、防火性能や難燃性能に優れた材料が選ばれる。また、止め糸5も上記と同様の材料を選択することができる。
具体的には、不燃性の表面生地2及び/又は止め糸5として、カーボン繊維ステンレス繊維アモルファス繊維セラミック繊維、無機物のガラス繊維、フッ素樹脂コーティングした繊維等が適宜選択使用される。
更に、難燃性の表面生地2及び/又は止め糸5として、皮或いはナイロン、ポリエステル、コットン、レーヨン、合成レザー等に難燃剤を塗布加工や含浸加工したもの、シリコンをコーティングしたもの、又は素材自体に不燃剤や難燃剤を練り込み加工や含浸加工したもの等が適宜選択使用される。
上記難燃剤としては、一般に使用される有機難燃剤や無機難燃剤等を使用する。有機難燃剤としては、ポリリン酸アンモニウム等のポリリン酸塩系やリン酸エステル系等のリン系難燃剤或いは窒素系、ハロゲン系、臭素系の難燃剤が挙げられる。また、無機難燃剤としては、ホウ素化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、ジルコニウム化合物、硼砂、硼酸亜鉛、三酸化モリブデン、ケイ酸ナトリウム、或いは上記化合物の錯体である複合無機物が挙げられる。中でも特に、火災時や使用後の焼却処分時に有害なハロゲン系ガスを発生しない非ハロゲン系の難燃剤、特にポリリン酸塩系難燃剤が好ましい。
難燃剤の添加量は、表面生地100重量部当たり1〜50重量部であるのが好ましい。添加量が少ないと充分な難燃性が得られず、一方、難燃剤の添加量が多いと、成形性が悪くなり、該表面生地2の物性が低下する。該表面生地2には、上記の成分以外に本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じ、他の樹脂や無機フィラー、発泡分解促進剤、滑剤、界面活性剤、粘着防止剤、顔料、抗菌剤等を添加することができる。
上記表面生地2の生地厚は0.1mm〜5mmの範囲の材料が好ましい。厚さが薄いと、成形中の生地破断が起こりやすく、特に穴が生じた場合、当該箇所から表面生地2が破断する恐れがある。他方、厚い場合は、本発明の難燃性吸音材の製造方法の成形速度が低下し、生産性が低下したり、二次加工の際の加工性も悪化する。より好ましい厚みは1mm前後である。
上記綿4としては、木綿、真綿、パンヤ、麻繊維による綿、羊毛繊維による綿及び合繊綿等のいずれかを適宜選択使用することができる。
更に、上記綿4に上記同様、不燃剤や難燃剤を塗布加工や含浸加工したもの或いは不燃剤や難燃剤を練り込み加工したもの、又は不燃材であるグラスウール、ロックウール等の無機繊維綿等が適宜選択使用できる。上記不燃剤や難燃剤の使用に際しては、綿の持つ弾力性、反発性、クッション性、保温性、断熱性或いは吸音性、遮音性、防振性を損なわないようにする。例えば、表面側のみに適用する等も選択することができる。
綿4の厚さは、10mm〜100mmの間で必要に応じて適宜選択することができる。また、その重量は、50g〜500g/mから適宜選択することができる。それにより弾力性、反発性、クッション性の他、断熱性、吸音性、遮音性、防振性にも優れたものとすることができる。これらの性能は厚みが大きい程向上するが、二次加工性、施工性等を考慮すると、より好ましい厚みは30mm前後である。カーテン等のドレープ性が必要とされるインテリア部材においては、20mm以下が好ましい。
裏面生地3は、織物、編物、不織布、皮、合成レザー、フィルム或いはそれらの積層体が使用でき、特に木綿や化学繊維或いはそれらの混紡物、不織布等の軽くて可撓性が有り熱により高収縮性を有する生地が使用される。熱により6%〜30%収縮するものを採用する。該裏面生地3に織物や不織布等の高収縮性を有する生地を使用することで、該裏面生地3を熱収縮させることができ、それにより収縮のない表面生地2側が盛り上がり、該表面生地2に形成した凸部をより一層大きくすることができる。
図1(b)は、表面生地2、綿4及び裏面生地3よりなる三層の積層部材を止め糸5により縫着した断面図を示しているが、上記積層部材の裏面生地3に難燃剤をコートし、熱を加えること裏面生地3を6%〜30%収縮させる。これにより該積層部材を図1(c)に示すように、凸部をより一層突出させた断面状態へと変化させることができる。
上記加熱温度は120℃〜200℃である。例えば、裏面生地3に高収縮ポリエステルを使用した場合、該裏面生地3を30%程収縮させることができる。
裏面生地3の収縮率が6%以下だと該裏面生地3側の綿4が該裏面生地3方向に沿って押しつぶされるだけで表面生地2側に明確な突出現象を見い出すことは困難であった。他方、収縮率を30%以上に上昇させると止め糸5によって固定されている表面生地2が強く引っ張られ、裏面生地3側の収縮とあいまって難燃性吸音材1全体が波を打つようにゆがむ現象が生じ、取り扱いにくい難燃性吸音材1となった。
上記現象を避けるべく表面生地2に特に伸びの良好な材料を採用すると、表面生地2側への突出は大きくなるが、該難燃性吸音材1を下地材等に装着したときに表面生地2側の突出部が下方へたるむ現象が生じ、美観上好ましくなかった。
図1(b)の綿4の弾力性により膨出した凸部の膨出高は裏面生地3からの最大高さがH1であったものが、上記加熱乾燥により裏面生地3が縮み、止め糸5間の間隔が短くなることにより中間層の柔軟性に富んだ綿4は上方へ持ち上げられ、裏面生地3からの最大高さはH2となる。従って、H2−H1の高さ増加が生じることになる。これにより表面生地2側には大きな膨出した凸部が生じることになる。
例えば、最大高さH1が10mmであった加熱乾燥前の難燃性吸音材1は、加熱乾燥させることにより最大高さH2を13〜18mmとすることが可能となる。
また、裏面生地3が収縮することによりその裏面生地3側に隣接する内側の綿4も圧縮され綿密度が高くなり、より一層の硬綿化現象が生じることになる。他方、表面生地2側へ押された綿4は上方へ移動することになるので圧縮されることなく或いは圧縮による影響は少なく、綿密度は低く、表面生地2側の内側に柔らかい綿層が形成された状態を維持できることになる。これにより人が触れる側の表面生地2側は弾力性、クッション性に富み、柔らかな感触の難燃性吸音材1を得ることが可能となる。
他方、上記により裏面生地3側がより一層硬綿化された難燃性吸音材1は、形状維持機能が生じ、運搬や施工面で取り扱い易くなる。例えば、各種対象物への接着や貼着等の施工がやり易くなる。
図2(a)、(b)は、三層となる積層部材に進入してきた音を吸音及び遮音により減音する状態を示した加熱乾燥前と同様の従来の凸部の部材(a)と本発明の難燃性吸音材(b)の断面図を各々示している。凸部がより一層膨出して突出したことにより音の表面生地2での反射回数を多くすることができ、且つ表面生地2を通過した音は綿4による絡んだ多数の繊維層への衝突と硬綿化された裏面生地3側の繊維層での反射等により減音効果を一層増加させることが可能となった。
該裏面生地3の素材としての最適な具体例として、高収縮ポリエステル、高収縮アクリル、高収縮ナイロン、高収縮ポリウレタン等がある。また、上記した高収縮性を有する素材に収縮の少ない素材を混合した材料、例えば、高収縮ポリエステルに低収縮ポリエステルを混合した材料等を選択することもできる。それらを1:0.1乃至1:5での混合比率であれば高収縮性を維持することが可能である。該裏面生地3厚は、該表面生地2と同様、0.1mm〜5mmの範囲にあるのが好ましい。より好ましい厚みは1mm前後である。
使用場所によっては糊着、接着等により直接下地側に装着することも有り得るので、糊や接着剤がより多く付着するように裏面生地3には糸の織目、編目やエンボス加工等により凹凸面のある装着面が形成できるようにしておくこと、或いは生地にアクリル樹脂等のコーティング加工又は含浸加工を施し下地側との接着強度を向上させることも有効となる。
図3は、本発明の製造方法により難燃性吸音材10を製造した他の実施例で、実施例1と同様の製造工程で難燃性吸音材10を製造したものである。表面生地11に多数の小孔15を設けた生地を使用したものである。該表面生地11には100μm〜2mmφの多数の小孔15を設けている。実施例1と同様、表・裏面生地11、12間に綿13の層を積層し、難燃性の止め糸14による縫着により内側となる綿13の移動を防止すること及び裏面生地12側の該綿13を硬綿化して難燃性吸音材10としている。該表面生地11は、上記実施例1と同様の方法によりその表面に大きな凸部が形成されることになる。
上記によって製造された難燃性吸音材10の該表面生地11側を仕上げ材として表面に向けて室内や車両内等に使用することにより、それらの空間や外部から発生した音や振動等を、凹凸部による音の反射による減音と同時に、該表面生地11及びその小孔15を通じて内側の綿13側へと積極的に音を取り込み、該綿13による絡んだ多数の繊維層への衝突と硬綿化された裏面生地12側の繊維層での反射等により音や振動等の吸収、減音及び防振を相乗的に達成することが可能となる。
また、実施例1と同様、所定厚さの綿13により弾力性、反発性、クッション性及び保温性、断熱性にも優れた難燃性吸音材の製造方法となっている。
1、10 難燃性吸音材
2、11 表面生地
3、12 裏面生地
4、13 綿
5、14 止め糸
6 凹部
7 凸部
15 小孔

Claims (7)

  1. 下記の工程よりなる難燃性吸音材の製造方法。
    1.平織り又は編み込みで製造した織物又は不織布よりなる不燃性又は難燃性の表面生地と、平織り又は編み込みで製造した熱収縮する織物又は不織布よりなる裏面生地との間に、表面側のみを難燃処理した弾力性、反発性、クッション性、保温性、断熱性及び吸音性に優れた10mm〜100mm厚の綿を挟み込む工程、
    2.難燃処理した糸を使用して機械的縫製手段又は手縫い手段により、縫い目間に所定間隔が生じるように表面生地、綿、裏面生地とを縫製する工程、
    3.裏面生地に難燃剤コートして難燃処理を施す工程、
    4.上記3.の工程後、120℃〜200℃に加熱し、裏面生地を6%〜30%収縮させ裏面生地の目付けを大きくし、表面生地側を膨らませ縫い目間の凸部を大きく生じさせる工程、
    5.収縮、乾燥後、所定の大きさに切断或いはロール巻きする工程。
  2. 綿は、木綿、真綿、パンヤ、麻繊維による綿、羊毛繊維による綿及び合成綿に難燃剤を塗布加工や含浸加工したもの或いは難燃剤を練り込み加工したもの、又はグラスウール、ロックウールからなる無機繊維綿のいずれかとしたことを特徴とする請求項1記載の難燃性吸音材の製造方法。
  3. 表面生地は、柔軟性を有する高質な素材を基材とした材料又は/及び高級感があり、優れた色彩や各種模様からなる意匠性を表現できる材料としたことを特徴とする請求項1又は2記載の難燃性吸音材の製造方法。
  4. 表面生地は、不燃性とし、カーボン繊維ステンレス繊維アモルファス繊維セラミック繊維、無機物のガラス繊維、フッ素樹脂コーティングした繊維のいずれかの材料としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の難燃性吸音材の製造方法。
  5. 表面生地は、難燃性とし、皮、ナイロン、ポリエステル、コットン、レーヨン、合成レザーのいずれかの材料に不燃剤又は難燃剤を塗布加工又は含浸加工したもの、シリコンをコーティングしたもの、或いは素材自体に不燃剤又は難燃剤を練り込み加工や含浸加工したもののいずれかの材料としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の難燃性吸音材の製造方法。
  6. 裏面生地は、高収縮ポリエステル、高収縮アクリル、高収縮ナイロン、高収縮ポリウレタンのいずれかの高収縮性を有する材料或いはそれらと他の材料との混合物よりなる材料を難燃処理したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の難燃性吸音材の製造方法。
  7. 表面生地に100μm〜2mmφの多数の小孔を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の難燃性吸音材の製造方法。
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