しかしながら、上記先行技術による場合、外出先から帰宅する際は、車輪が汚れているため、そのまま屋内へ入れず、車輪洗浄や車輪カバー等を車輪に取り付ける等の煩わしい作業を行う必要があった。そのため、車椅子使用者が外出を控えるという傾向を助長することにもなりかねず、自由に移動することが阻害されていた。
本発明は上記事実を考慮し、外出時及び帰宅時に車椅子の車輪を交換することで、車椅子の車輪を屋内と屋外で容易に使い分けすることが可能となる車椅子の車輪着脱装置及び着脱方法を提供することが目的である。
請求項1記載の発明に係る車椅子車輪着脱装置は、建物の玄関土間の上がり框側に設けられると共に車椅子のフレーム部を保持する昇降台を玄関床と前記玄関土間との間で上下方向に昇降させる昇降装置と、前記昇降装置の両側に配置されると共に、玄関床と略同一高さの第1車輪交換位置と、前記玄関土間より高く前記第1車輪交換位置より低い第2車輪交換位置のそれぞれにおいて前記車椅子の全ての車輪が着脱可能とされた車輪着脱機構と、を備えている。
請求項2記載の発明に係る車椅子車輪着脱装置は、請求項1に記載の車椅子車輪着脱装置において、前記第1車輪交換位置で着脱される前記車輪は屋内用車輪であり、前記第2車輪交換位置で着脱される前記車輪は屋外用車輪であり、前記屋内用車輪と前記屋外用車輪とが交換可能とされており、前記昇降台が上昇することで、前記車輪着脱機構により前記屋内用車輪が着脱可能とされ、前記昇降台が下降することで、前記車輪着脱機構により前記屋外用車輪が着脱可能とされている。
請求項3記載の発明に係る車椅子車輪着脱装置は、請求項1又は請求項2に記載の車椅子車輪着脱装置において、前記昇降装置は前記玄関土間に設けた凹部内に収容されており、前記昇降台は前記車椅子の車輪が積載された状態で駆動装置により前記玄関土間と玄関床との間で移動する矩形状の第1昇降台と、前記第1昇降台の内部かつ前後横方向の中央部に設けられ、駆動装置により前記第1昇降台の上面から突出して前記フレーム部のみが積載される円形状の第2昇降台と、を備えている。
一態様の車椅子車輪着脱装置は、前記車輪着脱機構の上部に設定されると共に前記車椅子の前記第1車輪が着脱可能な第1車輪交換位置と、前記車輪着脱機構の下部に設定されると共に前記車椅子の前記第2車輪が着脱可能な第2車輪交換位置と、を備えている。
一態様の車椅子車輪着脱装置は、前記第1車輪は屋内用車輪とされ、前記第2車輪は屋外用車輪とされている。
一態様の車椅子車輪着脱装置は、前記車輪着脱機構における前記第1車輪交換位置と前記第2車輪交換位置とのそれぞれに、車輪を格納位置に保持する格納部が設けられている。
一態様の車椅子車輪着脱装置は、前記第1車輪交換位置には前記第1車輪の前記格納部が設けられており、前記第2車輪交換位置には前記第2車輪の前記格納部が設けられている。
請求項4記載の発明に係る車椅子車輪着脱装置は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車椅子車輪着脱装置において、前記第1車輪交換位置と前記第2車輪交換位置とには、車輪交換用シャフトが設けられている。
請求項5記載の発明に係る車椅子車輪着脱装置は、請求項4に記載の車椅子車輪着脱装置において、前記車輪交換用シャフトは自動又はスイッチ操作により前記車椅子の前記車輪を着脱可能とされている。
一態様の車椅子車輪着脱装置は、前記第1車輪交換位置は玄関床の高さと略同一に設定され、前記第2車輪交換位置は前記玄関土間より高くかつ前記第1車輪交換位置より低い位置に設定されている。
一態様の車椅子車輪着脱装置は、前記昇降装置は、前記玄関土間に設けられる前記昇降装置が収容可能とされた凹部内に収容されている。
一態様の車椅子車輪着脱装置は、前記昇降装置には、前記車椅子全体が積載されるサイズの第1昇降台と、前記第1昇降台の内側に設けられると共に前記車椅子のフレーム部のみが積載されるサイズの第2昇降台とが設けられている。
一態様の車椅子車輪着脱方法は、車椅子車輪着脱装置に適用され、前記車椅子が外出時には、前記車椅子を前記第1車輪交換位置へ前記昇降装置で移動させると共に前記車輪交換用シャフトにより前記第1車輪を取り外し、その後前記車椅子を前記第2車輪交換位置へ前記昇降装置で移動させると共に前記車輪交換用シャフトにより前記第2車輪を取付け、前記車椅子が帰宅時には、前記車椅子を前記第2車輪交換位置へ前記昇降装置で移動させると共に前記車輪交換用シャフトにより前記第2車輪を取り外し、その後前記車椅子を前記第1車輪交換位置へ前記昇降装置で移動させると共に前記車輪交換用シャフトにより前記第1車輪を取付ける。
請求項1記載の本発明によれば、建物の玄関土間の上がり框側に設けられる、車椅子を上下方向に昇降させる昇降装置の両側には、車椅子の車輪を着脱させる車輪着脱機構が配置されている。したがって、車椅子の車輪の着脱を行うと共に、車椅子の使用者が玄関の上がり框による段差を移動できる。
請求項2記載の本発明によれば、車椅子は第1車輪又は第2車輪のどちらか一方が着脱可能とされており、昇降装置が上昇することで車輪着脱機構により車椅子の少なくとも第1車輪が着脱可能とされ、また昇降装置が下降することで車輪着脱機構により車椅子の少なくとも第2車輪が着脱可能とされている。したがって、車椅子が玄関の上がり框による段差を移動する過程の中で車輪を第1車輪若しくは第2車輪へ交換させることが可能となる。
請求項1記載の本発明によれば、車輪着脱機構の上部に車椅子の第1車輪が着脱可能な第1車輪交換位置と、車輪着脱機構の下部に車椅子の第2車輪が着脱可能な第2車輪交換位置とが設定されている。したがって、車椅子が昇降装置によって第1車輪交換位置へ移動されることで車椅子に第1車輪が着脱可能とされている。また、車椅子が昇降装置によって第2車輪交換位置へ移動されることで車椅子に第2車輪が着脱可能とされている。
請求項2記載の本発明によれば、第1車輪は屋内用車輪とされ、第2車輪は屋外用車輪とされている。したがって、車椅子の車輪を屋内用と屋外用とで使い分けることが容易とされる。
一態様の車椅子車輪着脱装置によれば、車輪着脱機構における第1車輪交換位置と第2車輪交換位置とには、車輪を格納位置に保持する格納部が設けられている。したがって、第1車輪若しくは第2車輪のどちらか使用していない車輪は車輪の格納部に保持される。
一態様の車椅子車輪着脱装置によれば、第1車輪交換位置には第1車輪の格納部が設けられており、第2車輪交換位置には第2車輪の格納部が設けられている。したがって、車椅子を第1車輪交換位置へ移動させて、第1車輪を第1車輪交換位置で外し、その後第1車輪をそのまま格納部で保持させることが可能となる。また、車椅子に第1車輪を取り付ける場合は、車椅子を第1車輪交換位置へ移動させて、第1車輪交換位置に保持されている第1車輪を外す時と逆の動作をさせることで取り付けが可能となる。さらに、第2車輪交換位置では、第1車輪交換位置と同様の動作が行われることにより第2車輪を着脱させることが可能となる。
請求項4記載の本発明によれば、第1車輪交換位置と第2車輪交換位置とには、車輪交換用シャフトが設けられている。このシャフトはシャフト軸方向に沿って移動可能かつ回転可能とされている。したがって、車輪交換用シャフトがシャフト軸方向で車椅子の車輪のボルトまで移動されかつ回転されることで、車輪のボルトが緩められて車輪が取り外され、当該車輪を格納部まで移動させることが可能となる。また、車輪を取り外す時とは逆の動作をさせることで車椅子へ車輪が取り付けられる。
請求項5記載の本発明によれば、車輪交換用シャフトは自動又はスイッチ操作により車輪を着脱可能とされている。したがって、車椅子使用者が車椅子に乗ったまま自動で又はスイッチ操作により車輪の着脱を操作させることが可能となる。
請求項1記載の本発明によれば、第1車輪交換位置は玄関床の高さと略同一に設定され、第2車輪交換位置は玄関土間より高くかつ第1車輪交換位置より低い位置に設定されている。したがって、外出(屋内から屋外へ移動)時には、玄関床から昇降装置へ車椅子の使用者が車椅子で自走して乗り込み、昇降装置が玄関床の高さと略同一の高さにある第1車輪交換位置へ移動された後第1車輪が取り外される。そして、玄関土間より高くかつ第1車輪交換位置より低い位置にある第2車輪交換位置へ下降されて第2車輪を取り付けられた後、玄関土間へ昇降装置が下降され玄関土間へ車椅子の使用者が車椅子で自走するという連続的な作動が可能となる。また、帰宅(屋外から屋内へ移動)時には外出時の動作とは反対の作動をさせることで、外出時と同様連続的な作動が可能となる。
請求項3記載の本発明によれば、昇降装置は、玄関土間に設けられる昇降装置が収容可能なサイズの凹部に収容されている。したがって、昇降装置の上面が玄関土間と略同一とされるまで下降させることが可能となる。
請求項4記載の本発明によれば、昇降装置には、車椅子全体が積載される大きいサイズの第1昇降台と、第1昇降台の内部に車椅子のフレーム部のみが積載される小さいサイズの第2昇降台が設けられている。したがって、第1昇降台に積載された車椅子が第2昇降台により車椅子の車輪を接地させないように持ち上げられることが可能となる。
一態様の車椅子車輪着脱装置によれば、車椅子の使用者が外出時には、車椅子を昇降装置で第1車輪交換位置へ移動させて第1車輪が取り外され、その後車椅子を第2車輪交換位置へ移動させて第2車輪が取付けられる。したがって、車椅子の使用者が外出時には、車椅子は玄関床から第1車輪交換位置で第1車輪を取り外された後、下降されて第2車輪交換位置で第2車輪を取り付けられることで、車椅子の使用者は玄関土間へ移動できるという連続的な移動が可能となる。逆に、帰宅時には外出時の動作とは反対の動作をさせることで、外出時と同様連続的な移動が可能となる。
請求項1記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、外出時及び帰宅時に車椅子の車輪を交換することで、車椅子の車輪を屋内と屋外で容易に使い分けすることが可能となる。
請求項2記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、車椅子の車輪を外出時及び帰宅時に異なる車輪へ交換できるという優れた効果を有する。
請求項1記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、簡単な機構により車椅子の車輪を外出時及び帰宅時に異なる車輪へ交換できるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、車椅子の車輪を屋内用と屋外用とで使い分けることで、車椅子における帰宅時の車輪洗浄や車輪カバー等を車輪に取り付ける等の煩わしい作業が不要となるという優れた効果を有する。
一態様に係る車椅子車輪着脱装置は、使用していない車輪を格納部で保持することで、すっきりとした玄関になるという優れた効果を有する。
一態様に係る車椅子車輪着脱装置は、車輪の着脱時間が短縮するという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、車輪の着脱時間がさらに短縮するという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、介助者がいなくても車椅子使用者が単独で車輪の着脱を操作できるという優れた効果を有する。
請求項1記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、玄関の段差を昇降する過程で車椅子の車輪の屋内用と屋外用との切り替えが短時間でできるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、車椅子がスムーズに昇降装置と玄関土間との間を行き来することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車椅子車輪着脱装置は、車椅子を昇降装置から移動させずに車輪が交換できるという優れた効果を有する。
一態様に係る車椅子車輪着脱方法は、外出時及び帰宅時に車椅子の車輪を交換することで、車椅子の車輪を屋内と屋外で容易に使い分けすることが可能となり、車椅子使用者が気兼ねなく外出できるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図7を用いて、本発明に係る車椅子車輪着脱装置の一実施形態について説明する。
図1には、建物としての住宅10の玄関12の斜視図が示されている。なお、要部をわかり易くするために、図面手前側の玄関側面の外壁の図示を省略している。
この図1に示されるように、玄関12には、外壁14と、外壁14に設けられた出入口16と、出入口16の側縁に設けられた玄関扉18とが設けられている。なお、この玄関扉18はドアタイプでもよいし、引き戸タイプでもよい。また、外壁14の屋外側の床である玄関アプローチ20と、玄関12の屋内側の床である玄関土間22と、一階部の床面と略同一とされた玄関床24と、玄関床24の端部に水平に渡した横木としての上がり框26とが設けられている。
玄関土間22は、玄関アプローチ20と略同一の面とされている。これに対し玄関床24は、玄関土間22に対し高くされているため、玄関床24の上がり框26が設けられた端部と玄関土間22とには段差が形成されている。
上がり框26の近傍かつ出入口16に対向する位置の玄関土間22には、車椅子車輪着脱装置28が設けられている。この車椅子車輪着脱装置28は、昇降装置30と左右一対の車輪着脱機構32とで構成されている。
昇降装置30は、玄関土間22に設けた凹部42内に収容されており、第1昇降台34と、第1昇降台34内に設けられる第2昇降台38で構成されている。第1昇降台34は平面視で車椅子40が積載されるサイズの略矩形状に形成されている(図4参照)。この第1昇降台34は、図示しないモーター等の駆動装置により上下方向に移動可能とされており、第1昇降台34の上面36が玄関土間22及び玄関床24と略同一の高さとされるように移動することができる。また、第1昇降台34の上面36には、面上において車椅子40の車輪44が定位置で積載されるよう車輪44に合わせた溝50が形成されている。
第2昇降台38は、平面視で円形に形成され、かつ車椅子40のフレーム部52の幅方向の寸法より小さいサイズとされている(図4参照)。そして、第1昇降台34の内部かつ前後横方向の略中央部に配設されている。この第2昇降台38は第1昇降台34と同様に、図示しない駆動装置により上下方向に移動可能とされている。これにより、第2昇降台38の上面54が第1昇降台34の上面36より突出させることや第1昇降台34の上面36と略同一の高さとされるよう移動することが可能とされている。また、第2昇降台38は水平方向で回転可能とされており、図示しない駆動装置により任意の位置に回転させることができる。
車輪着脱機構32は、直方体に形成された一対の車輪着脱ユニット56、58を有しており、車輪着脱ユニット56、58は、昇降装置30を挟んで両サイド部に向かい合うように配設されている。この車輪着脱ユニット56の昇降装置30側の内側面86の上部には、屋内用車輪交換シャフト60が設けられている。また、屋内用車輪交換シャフト60は、図示しない駆動装置により車輪着脱ユニット56の内側面86から突出し、またシャフト軸を中心に回転可能とされている。なお、この駆動装置は、図示しない制御装置に接続され、この制御装置は備え付けられた操作パネルから操作可能な構成とされている。また、この操作パネルは遠隔操作が可能とされた無線式のものでもよい。
また、車輪着脱ユニット56の内側面86の下部には、屋内用車輪交換シャフト60と同一の機構とされた屋外用車輪交換シャフト64が屋内用車輪交換シャフト60と建物上下方向に間隔をあけて設けられている。これにより、図5に示されるように、屋内用車輪交換位置として車輪着脱ユニット56の上方で屋内用車輪を着脱、格納することが可能とされる第1車輪交換位置68が設けられる。また、屋外用車輪交換位置として車輪着脱ユニット56の下方で屋外用車輪を着脱、格納することが可能とされる第2車輪交換位置70が設けられている。
さらに、図4に示されるように、一方の車輪着脱ユニット56と対向する他方の車輪着脱ユニット58も、一方の車輪着脱ユニット56と同一の構成とされている。また、一方の車輪着脱ユニット56の屋内用車輪交換シャフト60と、他方の車輪着脱ユニット58の屋内用車輪交換シャフト62との上下方向及び前後方向での軸線は同一とされるように設定されている。同様に、一方の車輪着脱ユニット56の屋外用車輪交換シャフト64と、他方の車輪着脱ユニット58の屋外用車輪交換シャフト66との上下方向及び前後方向での軸線は同一とされるよう設定されている。
車椅子40は、モーターにより車輪を回転させ推進する所謂電動式車椅子とされており、図6(A)に示されるように、この車椅子40の車輪44はボルト72と結合された状態で車椅子40の車軸82に取り付けられている。これにより、ボルト72を反時計回りに回転させると、車椅子40の車軸82から車輪44とボルト72の両方を一体的に取り外すことが可能な構成とされ、さらに車椅子40の車輪44の前後共に同様の構成とされている。また、一般に車椅子にはブレーキ機構が後輪にのみが備えられているが、本実施形態に係る車椅子40においてはブレーキ機構が前後の車輪に備えられている。
屋内用車輪交換シャフト60は、図7(b)に示されるように、中空のパイプ状とされ、その外径は車椅子40の車輪44の外径より小さい径とされている。また、内径部74の内径は車椅子40の車輪44を保持しているボルト72の頭部が入るサイズとされており、さらに内径部74にはボルト72の頭部の平面部76と接するコマ78が複数設けられている。このコマ78は図示しない駆動装置により径方向で作動することが可能とされている。
図6(A)に示されるように、自動若しくは車椅子40の使用者のリモコン操作により、第1車輪交換位置68の車輪着脱ユニット56、58の格納部80に設けられている屋内用車輪交換シャフト60が車輪44のボルト72まで延出される。この際、屋内用車輪交換シャフト60のコマ78が径方向外側へ移動されていることで、内径部74はボルト72の頭部よりも大きくなることから屋内用車輪交換シャフト60はボルト72へスムーズにセットされる。屋内用車輪交換シャフト60がボルト72にセットされた後はコマ78が径方向内側へ移動し、ボルト72を締めることで確実に保持される。なお、中空部には、あらかじめ車椅子の車輪のボルトが嵌めこまれ保持できる形状が形成されていてもよい。
屋内用車輪交換シャフト60がボルト72にセットされた後は、車椅子40の使用者により車椅子40のブレーキ操作がされることで車輪44が回転しないようにされている。これにより、図6(B)に示されるように、ボルト72を挟み込んだ屋内用車輪交換シャフト60が反時計回りに回転されると、ボルト72が緩まり、車輪44とボルト72とを車椅子40から一体的に取り外すことが可能とされる。その後、図6(C)に示されるように、屋内用車輪交換シャフト60は、取り外されたボルト72と車輪44を保持した状態のまま格納部80へ移動される。また、他方の屋内用車輪交換シャフト62及び屋外用車輪交換シャフト64、62も同様の構成とされている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、第1実施形態の動作と併せて作用並びに効果を説明する。
図8は、本実施形態の外出時の車椅子車輪着脱装置28の作動状態の一例を示すフローチャート図であり、この図に従い且つ図2を参照して外出時における車椅子車輪着脱装置28の作動状態について説明する。
屋内にいる屋内用車輪46が取り付けられた車椅子40の使用者が外出する際は、図2(A)に示されるように、車椅子40の使用者は車椅子40によって玄関12へ自走して移動される。この際、一例として外出ボタンと帰宅ボタンが備えられた操作パネルのうち、外出ボタンを車椅子40の使用者が押す操作をすることで、第1昇降台34は、玄関土間22の位置にあれば玄関床24と第1昇降台34の上面36とが略同一の高さとされるまで上昇される(図8のステップ100)。これにより、玄関床24と、第1昇降台34の上面36は連続的な面となり、車椅子40の使用者は玄関床24から第1昇降台34へ車椅子40によって自走して乗り移ることができ、また乗り移った際には、車椅子40は第1昇降台34上で溝50(図1参照)により定位置で停止される(図8のステップ102)。なお、この際、第2昇降台38は、第2昇降台38の上面54が第1昇降台34の上面36と略同一の高さとされる位置で保持されている。
車椅子40が第1昇降台34上で停止した後、図2(B)に示されるように第2昇降台38が上昇される。これにより、車椅子40が第1昇降台34の上面36から持ち上げられることで、車椅子40の車輪44が接地されない状態となり、この状態で車椅子40が第1車輪交換位置68(図5参照)へ移動され、停止される(図8のステップ104)。
車椅子40が第1車輪交換位置68に停止されると、車輪着脱ユニット56、58の格納部80に設けられている屋内用車輪交換シャフト60、62が屋内用車輪46のボルト72まで延出され、ボルト72の頭部が挟みこまれる(図6(A)(B)参照、図8のステップ106)。その後、ボルト72を挟み込んだ屋内用車輪交換シャフト60、62が反時計回りに回転されることで、ボルト72と屋内用車輪46の両方が車椅子40から一体的に取り外される(図8のステップ108)。そして、屋内用車輪交換シャフト60、62は、取り外されたボルト72と、ボルト72に一体的に結合された屋内用車輪46とを保持した状態のまま格納部80へ移動される(図8のステップ110)。
図2(C)に示されるように、車椅子40から屋内用車輪46が取り外された後、第1昇降台34が下降される。これにより、車椅子40は第2車輪交換位置70(図5参照)へ移動され、停止される(図8のステップ112)。この際、第2昇降台38の第1昇降台34に対する突出量は維持されたままで第1昇降台34のみが下降される。
車椅子40が第2車輪交換位置70に停止されると、車輪着脱ユニット56、58の格納部80に設けられている屋外用車輪交換シャフト64、66が車椅子40の車軸82まで延出される。なお、屋外用車輪交換シャフト64、66の車椅子40側における先端には、ボルト72があらかじめ保持されており、このボルト72には屋内用車輪46と同サイズの屋外用車輪48が一体的に結合されている。これにより、屋外用車輪交換シャフト64、66が車椅子40の車軸82まで延出されることで、ボルト72と屋外用車輪48とが車椅子40の車軸82に装着される(図8のステップ114)。そして、屋外用車輪交換シャフト64、66が時計回りに回転させられることで、ボルト72が車椅子40の車軸82に締め付けられ、図2(D)に示されるように屋外用車輪48が車椅子40に固定される(図8のステップ116)。その後、屋外用車輪交換シャフト64、66は、格納部80へ移動される(図8のステップ118)。
車椅子40に屋外用車輪48が取り付けられた後、第2昇降台38は、第2昇降台38の上面54が第1昇降台34の上面36と略同一の高さとされるまで下降される。その後図2(E)に示されるように、第1昇降台34の上面36と第2昇降台38の上面54とが玄関土間22と略同一とされる位置まで下降されることで、玄関土間22と、第1昇降台34の上面36は連続的な面とされる。これにより、車椅子40の使用者は玄関土間22へ車椅子40によって自走して移動できる(図8のステップ120)。そして、車椅子40の使用者は玄関土間22から屋外へ車椅子40によって移動することができる(図8のステップ122)。
次に、図9は本実施形態の帰宅時における車椅子車輪着脱装置の作動状態の一例を示すフローチャート図であり、この図に従い且つ図3を参照して帰宅時における車椅子車輪着脱装置28の作動状態について説明する。
屋外より屋外用車輪48が取り付けられた車椅子40の使用者が帰宅した際は、図3(A)に示されるように、車椅子40の使用者は玄関土間22から昇降装置30へ車椅子40によって自走して移動する。この際、前述した操作パネルの帰宅ボタンを車椅子40の使用者が押す操作をすることで、第1昇降台34は、玄関床24の位置にあれば玄関土間22と第1昇降台34の上面36とが略同一の高さとされるまで下降される(図9のステップ124)。なお、この際、第2昇降台38は、第2昇降台38の上面54が第1昇降台34の上面36と略同一の高さとされる位置で保持されている。これにより、玄関土間22と、第1昇降台34の上面36と、第2昇降台38の上面54とは、連続的な面とされ、車椅子40の使用者は玄関土間22から昇降装置30へ車椅子40によって自走して乗り移ることができ、また乗り移った際には、車椅子40は第1昇降台34上で溝50により定位置で停止される(図9のステップ126)。
車椅子40が第1昇降台34上で停止された後、第1昇降台34と第2昇降台38とが上昇される。これにより、車椅子40が第1昇降台34の上面36から持ち上げられ、車椅子40の屋外用車輪48が接地されない状態となり、この状態で車椅子40が第2車輪交換位置70(図5参照)へ移動させられる。この際、図3(B)に示されるように、第2昇降台38を水平に180°回転させることで車椅子40の向きは屋外側へ向けて反転させられ、第2車輪交換位置70で停止される(図9のステップ128)。これにより、車椅子40の屋外用車輪48の前後関係が外出時における車椅子40の屋内用車輪46の前後関係と同一となり、外出時に取り外した屋内用車輪46を格納部80で前後入れ替えることなくそのまま取り付けることが可能とされる。
車椅子40が第2車輪交換位置70で停止されると、格納部80に設けられている屋外用車輪交換シャフト64、66が屋外用車輪48のボルト72まで延出され、ボルト72の頭部が挟みこまれる(図6(A)(B)参照、図9のステップ130)。その後、ボルト72を挟み込んだ屋外用車輪交換シャフト64、66が反時計回りに回転されることで、ボルト72と屋外用車輪48の両方が車椅子40から一体的に取り外される(図9のステップ132)。そして、屋外用車輪交換シャフト64、66は、取り外されたボルト72と、ボルト72に一体的に結合された屋外用車輪48とを保持した状態のまま格納部80へ移動される(図9のステップ134)。
図3(C)に示されるように、車椅子40から屋外用車輪48が取り外された後、第1昇降台34が上昇され、車椅子40を第1車輪交換位置68(図5参照)へ移動させ、停止させる(図9のステップ136)。この際、第2昇降台38の第1昇降台34に対する突出量は維持されたままで第1昇降台34のみが上昇される。
車椅子40が第1車輪交換位置68で停止されると、格納部80に設けられている屋内用車輪交換シャフト60、62が車椅子40の車軸82まで延出される。なお、屋内用車輪交換シャフト60、62の車椅子40側先端には、外出時に取り外したボルト72と、このボルト72に一体的に結合された屋内用車輪46とが保持されたままとなっている。これにより、屋内用車輪交換シャフト60、62が車椅子40の車軸82まで延出されることで、ボルト72と屋内用車輪46とが車椅子40の車軸82に装着される(図9のステップ138)。そして、屋内用車輪交換シャフト60、62が時計回りに回転させられることで、ボルト72が車椅子40の車軸82に締め付けられ、図3(D)に示されるように屋内用車輪46が車椅子40に固定される(図9のステップ140)。その後、屋内用車輪交換シャフト60、62は、格納部80へ移動される(図9のステップ142)。
車椅子40に屋内用車輪46が取り付けられた後、図3(E)に示されるように、第2昇降台38は、水平に180°回転される。これにより、車椅子40の向きが屋内側へ反転される。そして、図3(F)に示されるように、第2昇降台38は、第2昇降台38の上面54が第1昇降台34の上面36と略同一の高さとされるまで下降されることで、玄関床24と、第1昇降台34の上面36と、第2昇降台38の上面54とが連続的な面とされる。これにより、車椅子40の使用者は玄関床24へ車椅子40によって自走して移動できる(図9のステップ144)。そして、車椅子40の使用者は玄関床24から屋内へ車椅子40によって移動することができる(図9のステップ146)。
以上の説明のとおり、本実施形態では、建物の玄関土間22の上がり框26側に設けられると共に車椅子40を上下方向に昇降させる昇降装置30の両側には、車椅子40の車輪44を着脱させる車輪着脱機構32が配置されている。したがって、車椅子40の車輪44の着脱を行うと共に、車椅子40の使用者が玄関12の上がり框26による段差を移動できる。これにより、外出時及び帰宅時に車椅子40の車輪44を交換することで、車椅子40の車輪44を屋内と屋外で容易に使い分けすることが可能となる。
また、車椅子40は第1車輪46と第2車輪48とが交換可能とされており、昇降装置30が上昇することで車輪着脱機構32により車椅子40の少なくとも第1車輪46が着脱可能とされ、また昇降装置30が下降することで車輪着脱機構32により車椅子40の少なくとも第2車輪48が着脱可能とされている。したがって、車椅子40が玄関12の上がり框26による段差を移動される過程の中で車輪44を第1車輪46若しくは第2車輪48へ交換させることが可能となる。これにより、車椅子40の車輪44を外出時及び帰宅時に異なる車輪44へ交換できる。
さらに、車輪着脱機構32の上部に車椅子40の第1車輪46が着脱可能な第1車輪交換位置68と、車輪着脱機構32の下部に車椅子40の第2車輪48が着脱可能な第2車輪交換位置70とが設定されている。したがって、車椅子40が昇降装置30によって第1車輪交換位置68へ移動されることで車椅子40に第1車輪46が着脱可能とされている。また、車椅子40が昇降装置30によって第2車輪交換位置70へ移動されることで車椅子40に第2車輪48が着脱可能とされている。これにより、簡単な機構により車椅子40の車輪44を外出時及び帰宅時に異なる車輪44へ交換できる。
また、第1車輪46は屋内用車輪とされ、第2車輪48は屋外用車輪とされている。したがって、車椅子40の車輪44を屋内用と屋外用とで使い分けることが容易となる。これにより、車椅子40における帰宅時の車輪洗浄や車輪カバー等を車輪44に取り付ける等の煩わしい作業が不要となる。
さらに、車輪着脱機構32における第1車輪交換位置68と第2車輪交換位置70とには、車輪44を格納位置に保持する格納部80が設けられている。したがって、第1車輪46若しくは第2車輪48のどちらか使用していない車輪44は車輪44の格納部80に保持される。これにより、使用していない車輪44を格納部80で保持することで、すっきりとした玄関12になる。
さらにまた、第1車輪交換位置68には第1車輪46の格納部80が設けられており、第2車輪交換位置70には第2車輪48の格納部80が設けられている。したがって、車椅子40を第1車輪交換位置68へ移動させて、第1車輪46を第1車輪交換位置68で外し、その後第1車輪46をそのまま格納部80で保持させることが可能となる。また、車椅子40に第1車輪46を取り付ける場合は、車椅子40を第1車輪交換位置68へ移動させて、第1車輪交換位置68に保持されている第1車輪46を外す時と逆の動作をさせることで取り付けが可能となる。さらに、第2車輪交換位置70では、第1車輪交換位置68と同様の動作が行われることにより第2車輪48を着脱させることが可能となる。これにより、車輪44の着脱時間が短縮する。
また、第1車輪交換位置68と第2車輪交換位置70とには、車輪交換用シャフト84が設けられている。この車輪交換用シャフト84はシャフト軸方向に沿って移動可能かつ回転可能とされている。したがって、車輪交換用シャフト84がシャフト軸方向で車椅子40の車輪44のボルト72まで移動されかつ回転されることで、車輪44のボルト72が緩められて車輪44が取り外され、当該車輪44を格納部80まで移動させることが可能となる。また、車輪44を取り外す時とは逆の動作をさせることで車椅子40へ車輪44が取り付けられる。これにより、車輪44の着脱時間がさらに短縮する。
さらに、車輪交換用シャフト84は自動又はスイッチ操作により車輪44を着脱可能とされている。したがって、車椅子使用者が車椅子40に乗ったまま自動で又はスイッチ操作により車輪44の着脱を操作させることが可能となる。これにより、介助者がいなくても車椅子使用者が単独で車輪44の着脱を操作できる。
さらにまた、第1車輪交換位置68は玄関床24の高さと略同一に設定され、第2車輪交換位置70は玄関土間22より高くかつ第1車輪交換位置68より低い位置に設定されている。したがって、外出(屋内から屋外へ移動)時には、玄関床24から昇降装置30へ車椅子40の使用者が車椅子40で自走して乗り込み、昇降装置30が玄関床24の高さと略同一の高さにある第1車輪交換位置68へ移動された後第1車輪46が取り外される。そして、玄関土間22より高くかつ第1車輪交換位置68より低い位置にある第2車輪交換位置70へ下降されて第2車輪48を取り付けられた後、玄関土間22へ昇降装置30が下降され玄関土間22へ車椅子40の使用者が車椅子40で自走するという連続的な作動が可能となる。また、帰宅(屋外から屋内へ移動)時には外出時の動作とは反対の作動をさせることで、外出時と同様連続的な作動が可能となる。これにより、玄関12の段差を昇降する過程で車椅子40の車輪44の屋内用と屋外用との切り替えが短時間でできる。
また、昇降装置30は、玄関土間22に設けられる昇降装置30が収容可能なサイズの凹部42に収容されている。したがって、昇降装置30の上面36、54が玄関土間22と略同一とされるまで下降させることが可能となる。これにより、車椅子40がスムーズに昇降装置30と玄関土間22との間を行き来することができる。
さらに、昇降装置30には、車椅子40全体が積載される大きいサイズの第1昇降台34と、第1昇降台34の内部に車椅子40のフレーム部52のみが積載される小さいサイズの第2昇降台38が設けられている。したがって、第1昇降台34に積載された車椅子40が第2昇降台38により車椅子40の車輪44を接地させないように持ち上げられることが可能となる。これにより、車椅子40を昇降装置30から移動させずに車輪44が交換できる。
さらにまた、車椅子40の使用者が外出時には、車椅子40を昇降装置30で第1車輪交換位置68へ移動させて第1車輪46が取り外され、その後車椅子40を第2車輪交換位置70へ移動させて第2車輪48が取付けられる。したがって、車椅子40の使用者が外出時には、車椅子40は玄関床24から第1車輪交換位置68で第1車輪46が取り外された後、下降されて第2車輪交換位置70で第2車輪48を取り付けられることで、車椅子40の使用者は玄関土間22へ移動するという連続的な移動が可能となる。逆に、帰宅時には外出時の動作とは反対の動作をさせることで、外出時と同様連続的な移動が可能となる。これにより、外出時及び帰宅時に車椅子40の車輪44を交換することで、車椅子40の車輪44を屋内と屋外で容易に使い分けすることが可能となり、車椅子40の使用者が気兼ねなく外出できる。
ところで、背景技術の欄で説明した従来の車椅子昇降装置では、玄関土間22と略同一の位置から玄関床24と略同一の位置との間を移動する機構のみを備えている。このため、帰宅した車椅子使用者が上がり框26の段差を移動するために昇降装置30を使用する場合は、汚れた屋外用車輪48のまま屋内に入らないようにする必要がある。すなわち、昇降装置30に乗り移る前に玄関土間22で車輪洗浄を行うか、昇降装置30で玄関床24まで移動した後屋外用車輪48にカバーを付けて屋内へ入室する等の煩わしい作業を行う必要がある。
これに対し、本実施形態の車椅子車輪着脱装置は、車椅子40を昇降させる昇降装置30の両サイド部に、第1車輪46が着脱可能な第1車輪交換位置68と第2車輪48が着脱可能な第2車輪交換位置70とが設けられた車輪着脱機構32が配設されている。したがって、車椅子40が玄関12の上がり框26による段差を移動可能になると共に車輪44の着脱も同時に行うことができ、第1車輪から第2車輪へ、若しくは第2車輪から第1車輪へ付け替え可能となる。これにより、外出時及び帰宅時に車椅子40の車輪44を交換することで、車椅子40の車輪44を屋内と屋外で容易に使い分けすることが可能となり、車椅子使用者の利便性が向上する。
なお、本実施形態では、第2昇降台38が回転する機構を備えた構成としたが、これに限らず、第1昇降台34が回転する機構であってもよい。また、本実施形態では昇降する機構と回転する機構を一つの装置に含んだ構成としたが、これに限らず、それぞれの機構を分けてもよい。つまり、玄関扉18と昇降装置30の間に回転台を設けて、車椅子40の使用者が帰宅した際には、車椅子40の向きを回転台で変えてから昇降装置30に乗り移ることで、外出時と同様の向きで車輪44の着脱を行うことができる。さらに、玄関床24にも回転台を設けて、車椅子40が上昇後玄関床24の回転台へ乗り移ってから向きを屋内方向へ向けることで、車椅子40の使用者が自分で車椅子40の向きを変えることなく屋内へ移動することができる。さらにまた、車椅子40の前後の車輪44のサイズを同一にする、又は格納部80内で車輪44を前後で入れ替える機構を備えることで、昇降台を回転させない構成としてもよい。
また、本実施形態に係る車輪着脱機構32は、一対の直方体に形成され、昇降装置30の両側に設けられている構成としたが、これに限らず、住宅間取りのプランニング次第では車輪着脱機構32を建物の壁に設ける構成としてもよい。
さらに、本実施形態に係る昇降装置30は、第1昇降台34の上面36に車椅子40の車輪44が定位置に積載されるよう車輪44に合わせた溝50が形成されている構成としたが、これに限らず、上面36にバーや段差形状を付ける等の所謂車止めを設けて車輪44が定位置に積載される構成としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。