JPH11197190A - 車椅子装置および車椅子装置の利用方法 - Google Patents

車椅子装置および車椅子装置の利用方法

Info

Publication number
JPH11197190A
JPH11197190A JP10017722A JP1772298A JPH11197190A JP H11197190 A JPH11197190 A JP H11197190A JP 10017722 A JP10017722 A JP 10017722A JP 1772298 A JP1772298 A JP 1772298A JP H11197190 A JPH11197190 A JP H11197190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheelchair
wheelchair device
seat
pedestal
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10017722A
Other languages
English (en)
Inventor
Shozo Koike
省三 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP10017722A priority Critical patent/JPH11197190A/ja
Priority to US09/221,580 priority patent/US6155583A/en
Priority to EP99100256A priority patent/EP0930054A3/en
Priority to KR1019990000733A priority patent/KR19990067887A/ko
Publication of JPH11197190A publication Critical patent/JPH11197190A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Invalid Beds And Related Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小径車輪と、着脱自在の大径車輪と、ス
ロープレールとを組み合わせて用いることにより、使用
者を乗せたまま屋内用と屋外用とを切り替え可能な車椅
子装置であり、車椅子から他の場所への乗り移り性を良
好とし、使用者自身によるトイレ使用を可能とするな
ど、介護者の負担を削減すると共に、使用者の尊厳に鑑
みた、車椅子装置および車椅子の利用方法を提供する。 【解決手段】 座部、背も垂れ、アームレスト、フット
レストを装着した台座及び台座に装着した小径車輪を設
けた車椅子において、前記小径車輪より径が大きく、着
脱自在の大径車輪とより構成する、車椅子装置およびこ
の車椅子装置の利用方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子装置および
車椅子装置の利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】お年寄りや体の不自由な人の利用する車
椅子としては、狭小空間において小回りが利き、食卓な
どに向かえる用に車輪が小さく設定された屋内用車椅子
と、凹凸路面などのある程度の悪路においても良好な走
行性を確保するために車輪が大きく設定された屋外用車
椅子が知られている。従って、車椅子を必要とする人
は、屋内用と屋外用の二種類の車椅子が必要となってい
る。またこれらの車椅子に加え、トイレ便器に向けて後
退させて、便器を跨いだ状態で配置することで、使用者
が座ったまま用を足せるトイレ用の車椅子が存在する。
しかしながら日本の家屋の現状だと、例えば短辺が90
0mm、長辺が1300mm、入口が500mm程度であり、
便器に対して正面となる短辺に入口が設けられたタイプ
と、便器に対して側面となる長辺に入口が設けられたタ
イプの2タイプが存在し、入口が正面(短辺)にある場
合、前述したトイレ用の車椅子の使用が可能であるが、
入口が側面(長辺)にある場合、トイレ用の車椅子を進
入させてもトイレ空間が狭小であり、向きの変更ができ
ずトイレ用の車椅子を便器に配置することが不可能であ
る。以上のように車椅子の使用者には、例えばベットな
どから車椅子に乗り移ったり、車椅子間を乗り移った
り、トイレを利用する場合などに移動を手助けしてくれ
る介護者の存在が不可欠である。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】前述した従来の車椅
子においては、屋内用と屋外用との二種類の車椅子を所
有しなければならず、経済的な負担が大きく、かつ車椅
子の保管場所も必要となる。 屋内用と屋外用の車椅子
が全くの別体であるから、使用者にはその行動に応じて
車椅子を乗り換える必要が生じ、車椅子を乗り換える際
には介護者の手を借りる必要がある。また、車椅子の使
用者が家庭内のトイレに行く場合、日本の平均的なトイ
レ寸法であると車椅子による進入およびトイレ内での車
椅子の向きの変更が不可能であり、現状はトイレの近傍
まで車椅子で移動し、介護者により車椅子のシートから
トイレの便座に移してもらう必要がある。このトイレの
問題は、介護者の労力が大きいこともあるが、むしろト
イレの世話をしてもらう車椅子の使用者が感じる精神的
負担、すなわち人間としての尊厳としての問題の方が大
きい。前述した他にも、車椅子からベッドや車のシート
などに乗り移る場合、介護者の手助けが特に必要であ
り、車椅子のシート面と高さの異なる場所に移動する場
合には、複数の介護者の手助けが必要となる。
【0004】本発明は以上の問題点を解決するためにな
されたもので、小径車輪と、着脱自在の大径車輪と、ス
ロープレールとを組み合わせて用いることにより、使用
者を乗せたまま屋内用と屋外用とを切り替え可能な車椅
子装置であり、車椅子から他の場所への乗り移り性を良
好とし、使用者自身によるトイレ使用を可能とするな
ど、介護者の負担を削減すると共に、使用者の尊厳に鑑
みた、車椅子装置および車椅子の利用方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、座部、背も垂
れ、アームレスト、フットレストを装着した台座及び台
座に装着した小径車輪を設けた車椅子において、前記小
径車輪より径が大きく、着脱自在の大径車輪とより構成
する、車椅子装置である。また本発明は、前述した車椅
子装置において、大径車輪の着脱を行うため、上面形状
を傾斜部と水平部とで構成する二本のレールからなるス
ロープレールを備えたことを特徴とする、車椅子装置で
ある。また本発明は、前述した車椅子装置において、リ
クライニング機構を有する背も垂れと、前記背も垂れの
両側部に設けたレールをスライドする座部とを備えたこ
とを特徴とする、車椅子装置である。さらに本発明は、
前述したいずれかの車椅子装置において、台座に対して
座部は、少なくとも90度の平面回転を許容するよう構
成したことを特徴とする、車椅子装置である。本発明
は、前述したいずれかの車椅子装置の利用方法であっ
て、大径車輪を着脱する場合、スロープレールに小径車
輪を乗せ、大径車輪が床面に接触しない位置まで車椅子
装置を登らせて大径車輪の着脱を行うことを特徴とす
る、車椅子装置の利用方法である。
【0006】
【発明の実施の形態1】以下図面を参照しながら、本発
明の車椅子装置について説明する。
【0007】<イ>全体の構成 図1に示すように本発明の車椅子装置1は、台座2と、
前記台座2に装着される各構成部材である座部3、背も
垂れ4、アームレスト5、フットレスト6と、小径車輪
7と、着脱自在の大径車輪8と、特にスロープレール9
とより構成する。
【0008】<ロ>台座 台座2は、車椅子装置1の基部となる部位であり、例え
ば図1に示すような丸形や角形のパイプ材21〜24の
四隅にジョイント25〜28を介して組み合わせて構成
する部材であり、台座2には、パイプ材21〜24に装
着することで伸縮自在となる四本の脚部211〜241
が配設されている。台座2には、車椅子装置1を構成す
る部材として、例えば図1に示すように台座2を構成す
るパイプ材21〜24およびジョイント25〜28を利
用して後述する座部3、背も垂れ4、アームレスト5、
フットレスト6などが装着され、脚部211〜241の
先端には、後述する小径車輪7が夫々装着されている。
なお本発明の車椅子装置1に用いる台座2は、その上面
に後述する座部3をライド自在に装着させるためのガイ
ドレール29が配設されている。ガイドレール29とし
ては、例えば図2に示すように台座2の上面に対して垂
直、かつ車椅子装置1の進行方向に沿った二条のプレー
ト材を設けることが考えられ、後述する座部3の底面に
設けた例えば公知のキャスター31を前記ガイドレール
29に沿わせることで座部3の所定方向へのスライドを
許容する。また台座2は、後述する座部3との関係か
ら、上面から底面に亘って貫通された構造を呈し、かつ
トイレの便器の上を跨げるだけの中空スペースを有す
る。
【0009】<ハ>座部 座部3は、台座2の上面に装着される部材であり、車椅
子装置1の使用者が座るための部位である。座部3は、
中央部分に回転自在となる円形の回転座部32と、前記
回転座部32の中央に着脱自在の楕円形を呈する蓋体3
3を有し、蓋体33を取り外すことで座部3を貫通する
穴を形成することができ、穴が開いた状態において座部
3はトイレの便座として機能させることができる。この
蓋体33は、使用者が座部3に座っている場合には、台
座2の底面側より取り外せ、座っていなければ上面から
簡単に取り外すことができるように、座部3の底面側か
ら支持板(図示せず)をスライドさせて蓋体33を支持
するような公知の手段でもって座部3に取り付けられ
る。座部3の回転座部32は、中心部分に軸を有さずに
水平回転自在となる構成を有し、使用者を座らせたまま
回転させることが可能である。回転座部32の回転機構
としては、例えば図2および図3に示すような公知の回
転台に用いられる構造であり、座部3の底部に配設した
開口に環状突出する支持板34と、回転座部32の底部
の前記支持板34と接面する位置に配設した低摩擦材な
どの回転リング35とより構成するものを採用すること
が考えられる。詳しくは、座部3の中心の開口に嵌め込
んだ回転座部32は、座部3の支持板34により支持さ
れ、支持板34と回転座部32との間に介される回転リ
ング35により、回転座部32の回転を許容されるよう
に構成する。
【0010】この場合座部3には、不要な回転を拘束す
るための公知手段によるロック装置を装着することも考
えられる。さらに座部3には、その底面にキャスター3
1、滑走用の低摩擦材などが配設され、前述した台座2
のガイドレール29に沿ってスライド自在に構成する。
この場合にも、通常座部3がスライドしないように、公
知手段によるストッパ装置(図示せず)を設けることも
考えられる。なお座部3は、それ自体をクッション性の
高いウレタンなどの公知弾性素材でもって作製したり、
公知の素材に必要に応じクッション材などを配設して構
成することも考えられる。この際に座部3のクッション
材として用いる弾性素材は、硬質の弾性素材と軟質の弾
性素材とを組み合わせて用いることにより、使用者の体
の沈み込みを防止し、快適な座り心地を提供するクッシ
ョン材を構成することが可能である。例えば、座部の形
状に形成した硬質の弾性素材の垂直方向に多数の孔を抜
き取り、各孔に軟質の弾性素材を嵌装したり、あるいは
前記とは反対に軟質の弾性素材の垂直方向に多数の孔を
抜き取り、各孔に硬質の弾性素材を嵌装して構成するこ
とも考えられる。
【0011】<ニ>背も垂れ 背も垂れ4は、使用者が車椅子装置1に座った際に寄り
掛かる部材であり、例えば図1および図4に示すよう
に、台座2と背も垂れ4の間に角度調整プレート41を
配設し、このプレート41の一端を台座2の側方のパイ
プ材22,24に回動自在に軸支し、プレート41に開
設された複数の孔の位置を適宜選択して背も垂れ4に固
定することで台座2に対する背も垂れ4の角度を可変さ
せるような公知のリクライニング機能を有する部材とす
ることが考えられる。図1に示すように背も垂れ4は、
台座2の後方側、即ち車椅子装置1の進行方向とは反対
側のパイプ材23に例えば着脱式の蝶番を用いて直接装
着される。図4に示すように背も垂れ4の正面には、前
述した台座2のガイドレール25と同様に二条のガイド
レール42が配設されており、背も垂れ4を台座2と水
平となる位置までリクライニングさせて倒した際に座部
3をスライド自在とさせることが可能である。
【0012】そのため背も垂れ4のガイドレール42
は、リクライニングさせた状態において台座2のガイド
レール29と近接し、座部2のスライドが円滑になるよ
うに構成する。さらに背も垂れ4の開放端部には、介護
者により車椅子装置1を後押しするための取手43が設
けることが考えられるが、例えば図1に示すように取手
43を背も垂れ4に対して水平方向に対向させて配置す
ることにより、背も垂れ4の背部側に突出部分を形成し
ないように構成することが考えられる。また背も垂れ4
には、公知のクッション材44などを着脱自在となるよ
うに配設し、使用者が背も垂れを利用する際には、ガイ
ドレール42が使用者の背中に直接触れないように、ク
ッション材44によりガイドレール42を覆っておき、
座部3のスライド時にクッション材44を取り外すこと
も考えられる。なお背も垂れ4のクッション材44とし
ても、前述した座部3で説明した硬質と軟質の弾性素材
を組み合わせて構成したクッション材を採用することが
考えられる。
【0013】<ホ>アームレスト アームレスト5は、車椅子装置1の使用者の肘掛けであ
り、使用者の横方向への転がり落ちを防ぐための部材で
もある。アームレスト5としては、例えば従来公知であ
る取外し可能なタイプや、折り畳み可能なタイプのもの
を採用することが考えられ、使用者の体格に合わせて広
さや高さなどが微調整可能なタイプを採用することも考
えられる。本実施の形態においては、図1に示すように
例えば台座2を構成するパイプ材22,24のジョイン
ト26,28に開設した差込孔に差し込んで取り付ける
ことにより、着脱自在となるアームレスト5について説
明している。
【0014】<ヘ>フットレスト フットレスト6は、車椅子装置1の使用者の足乗せ部材
である。フットレスト6としては、例えば従来公知であ
る取外し可能なタイプや、折り畳み可能なタイプのもの
を採用することが考えられ、使用者の体格に合わせて長
さなどが微調整可能なタイプを採用することも考えられ
る。本実施の形態においては、図1に示すように例えば
台座2を構成するパイプ材21,23のジョイント2
5,27に開設した差込孔に差し込んで取り付けること
により、着脱自在となるフットレスト6について説明し
ている。
【0015】<ト>小径車輪 小径車輪7は、台座2に装着した脚部211〜241の
先端に配設した車輪であり、主に屋内で車椅子装置1を
使用するための車輪である。従って小径車輪7として
は、屋内の狭小な場所でも車椅子装置1の取り回しが自
在になるために適当な大きさである必要がある。従って
小径車輪7としては、公知の屋内用車椅子に採用されて
いるような、小型の車輪を用いることも考えられる。こ
れにより、例えば車椅子装置1の直進時に台座2の上面
寸法より突出しないような大きさとすることができ、台
座2の幅と同じ位の狭い場所への出入りを可能とするこ
とが考えられる。これにより、車椅子装置1を屋内にお
ける部屋間や狭い廊下の移動を可能とする。また小径車
輪7を支持する台座2の脚部211〜241を伸縮させ
ることにより、車椅子装置1をテーブルなどの家具にそ
のまま適応させることができる。なお脚部211〜24
1の伸縮構造としては、例えばパイプ材の多重構造とす
ることで、パイプ材のスライドにより長さを調整できる
よう構成することが考えられる。
【0016】<チ>大径車輪 大径車輪8は、台座2を構成する後方側のジョイント2
6,28の背面に開設した差込孔に差し込んで配設する
受部81と、車輪82と、支軸棒83とより構成し、受
部81に車輪82の中心孔を貫通させた支軸棒83を装
着して台座2に取り付けられ、主に屋外で車椅子装置1
を使用する際に用いる車輪である。大径車輪8は、前記
小径車輪7より格段に大きく、不整路面の走行性や、歩
道に乗り上げる際などのギャップの乗越性に優れてい
る。大径車輪8としては、公知の屋外用車椅子に採用さ
れているような、大径のホイールに樹脂製のチューブタ
イヤを装着したような車輪を用いることが考えられる。
大径車輪8の支軸への取り付け構造は、例えば支軸に車
輪を抜き差しして行う、公知のワンタッチ式着脱構造を
採用することが可能であり、台座2の側面に夫々支軸部
分を装着し、この支軸に大径車輪8をワンタッチで着脱
自在とする。大径車輪8は、基本的に車椅子装置1の後
輪となる車輪であり、前輪については前記した小径車輪
7の前輪を脚部211,221の伸縮により長さ調整し
て兼用とすることが考えられる。この際、小径車輪7の
後輪側は、撤去して後転防止用ストッパ(図示せず)と
付け替えることも考えられる。
【0017】<リ>スロープレール スロープレール9は、車椅子装置1の大径車輪8の着脱
や、高さ調整を行うために使用する二本のレール部材で
ある。スロープレール9は、図1に示すように傾斜部9
1と水平部92とより構成し、傾斜部91は車椅子装置
1を楽に登らせることができる程度の緩やかな傾斜と
し、水平部92の高さは、車椅子装置1を小径車輪7に
より登らせた場合、大径車輪8が浮き上がるだけの高さ
を有する。またスロープレール9は、その幅方向の調整
を自在に構成し、車椅子装置1を小径車輪7の幅でも、
大径車輪8を装着した際の幅でも登らせることを可能と
する。スロープレール9は、軽量かつ折り畳み可能とす
ることにより使い勝手および省スペース性を良好にする
ことが考えられる。なおスロープレール9には、車椅子
装置1の各車輪7,8の脱落によるスロープレール9か
らの転落を防止するため、例えば傾斜部91および水平
部92の断面をU字形に形成することなどが考えられ
る。
【0018】
【作用】以下図面を参照しながら、本発明の車椅子装置
の利用方法について説明する。なお、以下説明する車椅
子装置の利用方法は、使用者が車椅子装置に乗った状態
でも、車椅子装置のみの状態でも実施可能であり、使用
者自ら、もしくは最低限の介護者の手助けにより実施可
能である。
【0019】<イ>屋内用から屋外用車椅子装置への変
更方法 先ず、スロープレールを車椅子装置の小径車輪の幅に
調整し、車椅子装置の小径車輪をスロープレールの傾斜
部から大径車輪が床面に接触しない水平部まで登らせ
る。 前記車椅子装置の左右の支軸に大径車輪を夫々装着す
る(図5)。 前記車椅子装置をスロープレールから降ろし、車椅子
装置の荷重を大径車輪に移し、荷重の抜けた小径車輪の
後輪側は必要に応じて縮め、前輪側は大径車輪の装着に
より傾いた車椅子装置の台座を水平に安定するように調
整する(図6)。 必要に応じ、小径車輪の後輪側を撤去し、公知の後転
防止用ストッパを取り付ける。
【0020】<ロ>車椅子装置の高さ調整方法 車椅子装置の高さを大径車輪の半径より高くする方法
は、以下の通りである。 車椅子装置は、<イ>において説明した手順により、
大径車輪を装着する。 スロープレールを大径車輪の幅に調整し、前記スロー
プレールに大径車輪を乗せ、小径車輪が床面より離れ、
車椅子装置の荷重が抜ける水平部まで大径車輪でもって
車椅子装置を登らせる。この際、小径車輪は地面から離
れ、後輪側の大径車輪のみにより荷重を受けるため、地
面から離れた前輪側の小径車輪に代わるサポート部材と
して、例えば支持台を車椅子装置の前輪側に配置し、支
持台と大径車輪とで荷重を支持することが考えられる。
支持台は、車椅子装置を支持する支持台と伸縮自在の脚
部とより構成し、脚部を調整することにより、車椅子装
置の台座の高さの変化に対応させることが可能である。 前記車椅子装置の荷重を大径車輪を受け、荷重が抜け
た小径車輪の各脚部の長さを調整し、小径車輪を大径車
輪の半径よりも高く設定する。 前記車椅子装置をスロープレールから降ろし、車椅子
装置の荷重を小径車輪に移し、荷重の抜けた大径車輪を
取り外し、大径車輪の半径より高くなった小径車輪によ
り車椅子装置を支持する。
【0021】なお、車椅子装置の高さを大径車輪の半径
より低くする方法は、以下の通りである。 先ず、車椅子装置に大径車輪を装着し、スロープレー
ルを車椅子装置の大径車輪の幅に調整し、前記スロープ
レールに大径車輪を乗せ、小径車輪が床面より離れ、車
椅子装置の荷重が抜ける水平部まで大径車輪でもって車
椅子装置を登らせ、地面から離れた前輪側の小径車輪に
代わるサポート部材として、例えば支持台を車椅子装置
の前輪側に配置し、支持台と大径車輪とで荷重を支持す
る 荷重の抜けた小径車輪の脚部を縮め、小径車輪を大径
車輪より低く調整する。 前記車椅子装置を一度スロープレールから降ろす。 続いて、スロープレールを車椅子装置の小径車輪の幅
に調整し、大径車輪が床面に接触しない位置までスロー
プレールに再び登らせる。 荷重の抜けた大径車輪を取り外し、車椅子装置をスロ
ープレールから降ろし、低く調整した小径車輪でもって
車椅子装置を支持する。
【0022】<ハ>屋外用から屋内用車椅子装置への変
更方法 先ず、車椅子装置の小径車輪の後輪側を撤去して取り
付けた後転防止用ストッパを取り外し、後輪側の小径車
輪を戻す。 スロープレールを車椅子装置の小径車輪の幅に調整
し、車椅子装置の小径車輪をスロープレールの傾斜部か
ら大径車輪が床面に接触しない水平部まで登らせる。
前記車椅子装置の左右の支軸より大径車輪を夫々取り外
す。 前記車椅子装置をスロープレールから降ろし、車椅子
装置の荷重を小径車輪に移す。
【0023】<ニ>車椅子装置から他の場所への移動方
法 車椅子装置の使用者を、車椅子装置からベッドなど他の
場所に移す方法は、以下の通りである。 前記<ロ>の手順により、車椅子装置または移し場所
の高さを調整し、両方の間の高さを合わせる。 前記車椅子装置を後ろ向きにし、移し場所に隣接さ
せ、台座に装着されたアームレストを撤去もしくは折り
畳んで片付ける。 前記車椅子装置の背も垂れを水平位置までリクライニ
ングを倒して、移し場所に掛け渡す(図7)。 前記車椅子装置の座部を台座に対して90度水平回転
させて使用者の体の向きを車椅子装置の正面に対して横
向きに変える。 前記車椅子装置の背も垂れおよび台座のガイドレール
を用いて座部をスライドさせ、使用者を車椅子装置から
移し場所に移動させる(図8)。座部のスライドに際
し、背も垂れのクッション材は全て撤去しておく。 使用者の体を傾けるなどして座部を抜き取り、前記座
部を車椅子装置に戻すことにより移動を終える。
【0024】車椅子装置の使用者を、ベッドなど他の場
所から車椅子装置に移す方法は、以下の通りである。 前記<ロ>の手順により、車椅子装置または移し場所
の高さを調整し、両方の間の高さを合わせる。 前記車椅子装置を後ろ向きにし、移し場所に隣接さ
せ、台座に装着されたアームレストを除去もしくは折り
畳んで片付ける。 前記車椅子装置の背も垂れを水平位置まで倒して、移
し場所に掛け渡す。 前記車椅子装置の背も垂れおよび台座のガイドレール
を用いて座部をスライドさせ、車椅子装置から移し場所
に移動する。 使用者は寝返りするなどして座部に乗り、前記座部を
背も垂れおよび台座のガイドレール上をスライドさせて
使用者と共に車椅子装置に乗り移す。 前記車椅子装置の台座に座部を戻した後に、座部を台
座に対して90度水平回転させて、使用者を車椅子装置
に対して正面に向かせ、背も垂れのクッション材を再び
取り付けて、背も垂れのリクライニングを戻し、各アー
ムレストを取り付ける。
【0025】<ホ>車椅子装置によるトイレの使用方法 一般的な家庭用のトイレの寸法は、例えば短辺が900
mm、長辺が1300mm程度であり、便器に対して正面と
なる短辺に入口が設けられたタイプと、図9に示すよう
に便器に対して側面となる長辺に入口が設けられたタイ
プの2タイプが存在する。入口の幅は、どちらのタイプ
も概ね500mmであり、座の大きさが450mm前後の車
椅子に人が座ると車椅子より腿から膝まで約200mmは
み出てしまうので合計して650mm以上の入口幅がない
と横向きに進入することはできない。そこで、この問題
を解決する手段として、便器に対して側面に入口がある
トイレにおいて、車椅子装置の使用者が自力でトイレを
使用する方法を一例に説明する。
【0026】前記<ロ>の手順により車椅子装置の座
部の高さを、トイレの便器の高さより座部の底面が若干
高くなるように調整する。この際、座部の蓋体を撤去
し、座部を開口させておく。 前記車椅子装置をトイレの入口から真っ直ぐ前進で乗
り入れる。 前記車椅子装置の座部が便器上に位置するまで、便器
を跨ぐように車椅子装置を移動させる(図9)。 このままでは、使用者は便器の正面に対して横を向い
た状態になっているから、台座のアームレストを撤去も
しくは折り畳んで、座部を便器の正面に向けて90度水
平回転させて、使用者を便器に座った際と同じ状態にす
る(図10)。車椅子装置の使用者は、この状態で車椅
子に座ったまま自力でトイレを使用することが可能とな
る。用便後、トイレから出る場合には、前述した手順と
は逆に車椅子装置の座部を90度水平回転させて、使用
者を車椅子装置の正面位置に戻し、アームレストを元の
位置に戻し、車椅子をトイレの入口まで移動させ、後退
でもってトイレより退出できる。
【0027】
【発明の実施の形態2】発明の実施の形態1において、
車椅子装置に用いられるスロープレールは、傾斜部およ
び水平部より構成する一例について説明した。これに対
して本実施の形態においては、前述したスロープレール
よりも全長の短いコンパクトなスロープレールを構成す
ることが可能である。図11に示すように、本実施の形
態におけるスロープレール93は、傾斜部と水平部とを
兼ねた基部931と、L字形を呈するように基部931
の一方の端部に設けた固定支持脚932と、固定支持脚
932から基部931の全長1/3の位置に基部931
を回動自在とするように設けた回動支持脚933と、回
動支持脚933から基部931の全長1/3の位置に設
けた折畳支持脚934とより構成する。
【0028】本実施の形態におけるスロープレール93
の使用方法は、先ず基部931の一方端部に設けた折畳
支持脚934を畳んで、車椅子装置1の小径車輪7もし
くは大径車輪8の幅に調整した後に、基部931を前記
脚934側に傾ける。傾けたスロープレール93の基部
931に車椅子装置1を登らせる。車椅子装置1がスロ
ープレール93を登り、回動支持脚933上を過ぎると
回動支持脚933を軸として基部931が回動して水平
状態となる。ここで折畳支持脚934を戻せば、基部9
31を水平状態に固定でき、大径車輪8の着脱などの作
業を行うことができる。車椅子装置1をスロープレール
93から降ろす場合には、前記と逆の手順を行えばよ
い。なおスロープレール93には、車椅子装置1の各車
輪7,8の脱落によるスロープレール93からの転落を
防止するため、例えば基部931の断面をU字形に形成
することなどが考えられる。
【0029】
【発明の実施の形態3】前述した各発明の実施の形態に
おける車椅子装置は、大径車輪を取り外し、小径車輪を
配設した各脚部を取り外し、背も垂れを台座側に折畳
む、もしくは取り外すことにより、コンパクトに収納す
ることが可能であり、一般家庭においても収納場所を選
ばず、不使用時に邪魔になることもない。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから次
のような効果を得ることができる。 <イ> 一台の車椅子装置が、屋内用と屋外用との二種
類の車椅子の機能を具有するため、使用者の経済的負担
が大幅に削減される。 <ロ> 屋内用と屋外用とが一体となった車椅子装置で
あるため、使用者は行動に応じて二台の車椅子を乗り換
える必要がない。 <ハ> 屋内用から屋外用、屋外用から屋内用への車椅
子装置の切り替えが容易であり、かつ介護者の肉体的負
担も大幅に削減できる。 <ニ> 使用者が座った状態で、屋内用から屋外用、屋
外用から屋内用への車椅子装置の切り替えが可能であ
る。 <ホ> 家庭内のトイレであっても、車椅子装置が進入
可能であり、トイレの便座に移らなくとも車椅子装置の
シートで用を足すことが可能である。これにより使用者
は、用便を介護してもらうことによる精神的な負担が減
少され、人間としての尊厳を保たせることが可能であ
る。従って、介護者により車椅子のシートから使用者を
トイレの便座に移す必要がなくなり、車椅子装置の使用
者自身の力でもってトイレ使用が可能となる。 <ヘ> 車椅子からベッドや車のシートなど他の場所に
乗り移る場合にも、車椅子装置はシートの高さを容易に
変更可能であり、シートおよび背も垂れをスライドさせ
てブリッヂとして使用可能であるから、複数の介護者の
手助けは必要なく、少ない労力で車椅子装置の使用者を
容易に他の場所に移すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車椅子装置の説明図
【図2】 座部および回転座部の説明図
【図3】 図2における矢線 III−III 間の断面図
【図4】 背も垂れの説明図
【図5】 屋外用車椅子装置への移行説明図・1
【図6】 屋外用車椅子装置への移行説明図・2
【図7】 使用者をベッドへ移動させる際の説明図・
【図8】 使用者をベッドへ移動させる際の説明図・
【図9】 使用者によるトイレ使用時の説明図・1
【図10】 使用者によるトイレ使用時の説明図・2
【図11】 発明の実施の形態2に係るスロープレール
の説明図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座部、背も垂れ、アームレスト、フッ
    トレストを装着した台座及び台座に装着した小径車輪を
    設けた車椅子において、 前記小径車輪より径が大きく、着脱自在の大径車輪とよ
    り構成する、 車椅子装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車椅子装置におい
    て、大径車輪の着脱を行うため、上面形状を傾斜部と水
    平部とで構成する二本のレールからなるスロープレール
    を備えたことを特徴とする、車椅子装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の車椅
    子装置において、リクライニング機構を有する背も垂れ
    と、前記背も垂れの両側部に設けたレールをスライドす
    る座部とを備えたことを特徴とする、車椅子装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の車椅子装置において、台座に対して座部は、少なく
    とも90度の平面回転を許容するよう構成したことを特
    徴とする、車椅子装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の車椅子装置の利用方法であって、大径車輪を着脱す
    る場合、 スロープレールに小径車輪を乗せ、大径車輪が床面に接
    触しない位置まで車椅子装置を登らせて大径車輪の着脱
    を行うことを特徴とする、 車椅子装置の利用方法。
JP10017722A 1998-01-14 1998-01-14 車椅子装置および車椅子装置の利用方法 Pending JPH11197190A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10017722A JPH11197190A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 車椅子装置および車椅子装置の利用方法
US09/221,580 US6155583A (en) 1998-01-14 1998-12-29 Wheelchair
EP99100256A EP0930054A3 (en) 1998-01-14 1999-01-08 A wheel chair
KR1019990000733A KR19990067887A (ko) 1998-01-14 1999-01-13 휠체어

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10017722A JPH11197190A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 車椅子装置および車椅子装置の利用方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11197190A true JPH11197190A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11951650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10017722A Pending JPH11197190A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 車椅子装置および車椅子装置の利用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11197190A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001353188A (ja) * 2000-06-14 2001-12-25 Kawasaki Heavy Ind Ltd 作業用車いす
JP2006055413A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Nisshin Iryoki Kk 車椅子
JP2014212799A (ja) * 2013-04-22 2014-11-17 トヨタホーム株式会社 車椅子の車輪着脱装置及び着脱方法
KR20210116001A (ko) * 2020-03-17 2021-09-27 왕미선 장애인용 정수기

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001353188A (ja) * 2000-06-14 2001-12-25 Kawasaki Heavy Ind Ltd 作業用車いす
JP2006055413A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Nisshin Iryoki Kk 車椅子
JP2014212799A (ja) * 2013-04-22 2014-11-17 トヨタホーム株式会社 車椅子の車輪着脱装置及び着脱方法
KR20210116001A (ko) * 2020-03-17 2021-09-27 왕미선 장애인용 정수기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5356172A (en) Sliding seat assembly for a propelled wheel chair
US4052087A (en) Foldable caster chair for the handicapped
US3953054A (en) Hand operated wheel-chair
US4245847A (en) Wheelchair
US6776433B2 (en) Assistive mobility device
US7918473B2 (en) Structure of wheelchair that is convertible into push-cot
US7487989B2 (en) Wheelchair with retractable storing leg rests
KR100686700B1 (ko) 장애인 이동이 용이한 좌식의자
KR102402692B1 (ko) 다기능 보행차
US4771489A (en) Adjustable, multi-purpose type of sick bed convertible to wheel-chair
JPH11197190A (ja) 車椅子装置および車椅子装置の利用方法
EP0526088B1 (en) Wheelchairs
US4654904A (en) Invalid chair
US20090194975A1 (en) Assistive mobility device
US11786087B2 (en) Toilet frame
JP2000217884A (ja) 車椅子用の座席ユニット及び車椅子
US20040049841A1 (en) Commode chair
JP4403567B2 (ja) 車椅子の車台
JP2008237583A (ja) 介助用車椅子並びにそれに用いるフットレストアッセンブリ
JP2007068575A (ja) 椅子型簡易便器
JPH0833679A (ja) 車いす
KR200336152Y1 (ko) 휠체어
JPH0236502Y2 (ja)
CN220024871U (zh) 多功能坐便椅
WO2004098480A1 (en) Calf rest for patient chair