JP6148865B2 - 排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置 - Google Patents

排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンから排出されるガスから粒子状物質を除去する、排ガス浄化フィルタの圧力損失を測定する装置に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるガスに含まれる粒子状物質(Particulate Matter。以下、「PM」と称する。)は、大気を汚染すると共に健康に悪影響を及ぼすおそれがあることから、ディーゼル車の排気系には排ガス中のPMを捕集し除去する排ガス浄化フィルタ(ディーゼルパティキュレートフィルタ)が取り付けられている。一般的な排ガス浄化フィルタは、多孔質セラミックスで構成され単一の方向に延びて列設された隔壁により区画されたセルの複数を備えるハニカム構造を有しており、セルは一端が封止されたものと他端が封止されたものとが交互に配設されている。かかる構成により、排ガスは一方向に開口したセルから流入し、多孔質セラミックスの隔壁を通過してから他方向に開口したセルから流出するため、ガスが隔壁を通過する際に、隔壁の表面及び気孔内に排ガス中のPMが捕集される。
捕集されたPMが隔壁に堆積するにつれて、排ガス浄化フィルタの圧力損失は増大するため、エンジンに負荷がかかる。そのため、ある程度の量のPMが堆積した時点で、PMを燃焼させる再生処理が行われる。つまり、排ガス浄化フィルタの圧力損失は、PMの捕集効率や再生タイミングの目安となる。
ここで、PMの捕集と圧力損失との関係は、排ガス浄化フィルタの特性(気孔率、気孔径分布、気孔形状、隔壁の厚さ、フィルタ基体の材質など)によって相違する。そのため、従前より、PMを含む気体を排ガス浄化フィルタに流通させてPMを捕集させると共に、排ガス浄化フィルタの上流及び下流で気体の圧力を測定することにより、圧力損失を測定する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、排ガス浄化フィルタに気体を流通させた際の圧力損失を、通気特性として排ガス浄化フィルタの仕様の一部とする、或いは、製造された排ガス浄化フィルタが仕様通りの通気特性を備えているか否かを検査する等の目的で、排ガス浄化フィルタに気体を流通させ、気体の流量(流速)及び圧力損失を測定する装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2の装置は、気体の流速を一定に維持したときの圧力損失を測定するものであり、気体を吸引しフィルタに気体を流通させるブロワ、フィルタとブロワとを接続する流路の間で気体の流量を測定する流量計、フィルタを通過した気体の圧力を測定する圧力計、測定環境の温度や圧力を計測する手段等を備えている。
ところで、気体の流速は、装置内に配された流路を流通する際に、流路の処々の抵抗によって影響を受ける。そのため、気体の流速(流量)を精密に制御することは非常に難しいのが実情である。この点につき特許文献2の装置では、気体の流路を主流路と支流路とに分岐させ、気体の流量の測定に基づいて支流路を開閉する構成を採用している。これにより、測定された流速が所定値より大のときは支流路を開き、ブロワに外気を吸気させることによって流量を調整し、流速を一定に維持することを意図している。
しかしながら、このように気体の流路を分岐させ、支流路を開閉させる構成を設ける場合は、装置の構成が複雑となり、装置全体のサイズが大型となるという問題があった。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、排ガス浄化フィルタの圧力損失をより正確に測定することができ、且つ、簡易な構成の排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置(以下、単に「圧力損失測定装置」と称することがある)は、「排ガス浄化フィルタのフィルタ基体を内部に保持する筒状の試料ホルダと、該試料ホルダにエアを供給するエア供給装置と、該エア供給装置から供給されたエアを前記試料ホルダに流入させる流入パイプと、前記試料ホルダを流通するエアの流量を検出する流量検出手段と、前記試料ホルダの上流及び下流の圧力差を検出する差圧検出手段と、前記流入パイプの上流に設けられた、前記エア供給装置から供給されたエアを拡散させる内部空間を有するエアプール部とを具備する」ものである。
「流量検出手段」はエアの流速を測定し、測定された流速に基づいてエアの流量を求める検出手段であっても、熱式流量計(電気抵抗体を発熱させ温度差に基づき気体の質量流量を計測する)のようにエアの流量を測定する装置を使用する検出手段であってもよい。
「差圧検出手段」は、試料ホルダの上流及び下流のそれぞれの圧力を測定して圧力差を検出するものであっても、試料ホルダの上流の圧力を測定し、下流側の圧力(試料ホルダから排出されるエアの圧力)を大気圧として圧力差を検出するものであってもよい。
本構成の圧力損失測定装置では、エア供給装置から供給されたエアは、エアプール部で一旦拡散する。エアプール部への更なるエアの導入に伴い、エアプール部から押し出されたエアは、流入パイプを介して試料ホルダに導入される。試料ホルダに導入されたエアは、試料ホルダに保持された排ガス浄化フィルタのフィルタ基体(以下、「試料」と称することがある)内を流通し、外部に排出される。なお、「エアプール部」は、エアを拡散させることができる広い内部空間を有するものであれば形状は特に限定されず、例えば、流入パイプの直径より一辺の長さが大きい箱状、流入パイプより大径の円筒状や中空の球状とすることができる。
本構成では、エア供給装置から送られたエアを直接試料ホルダに流入させるのではなく、その前にエアプール部に導入し、エアプール部の内部空間で拡散させている。このように、エアプール部の内部空間でエアを拡散させることにより、エアプール部から押し出され、流入パイプを介して試料ホルダに流入するエアの流速が、流入パイプの全断面にわたり均一となり易い。これにより、流入パイプを介して試料ホルダに送られるエアの流速(流量)が安定し、フィルタ基体の圧力損失を、エアの流速(流量)との関係で正確に測定することができる。従って、流路を分岐させることにより流速を安定させる従来技術とは異なり、簡易な構成でありながら、流速を安定させて排ガス浄化フィルタの圧力損失をより正確に測定することができる。
なお、エアの流速(流量)が所定値であるときの圧力損失、圧力損失が所定値であるときのエアの流速(流量)、或いは、エアの流速(流量)を変化させたときの圧力損失の変化によって、フィルタ基体の通気特性を評価することができる。
本発明にかかる排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置は、上記構成に加え、「前記流入パイプ及び前記試料ホルダは、それぞれの軸心が同一線上にあると共に、それぞれの断面の内周は形状及び大きさが同一である」ものとすることができる。ここで、流入パイプ及び試料ホルダの「断面」とは、それぞれの軸心に対して直交する方向の断面を指している。
本構成では、試料を保持する筒状の試料ホルダの軸心と、試料ホルダにエアを流入させる流入パイプの軸心が同一線上にあることに加え、試料ホルダの断面の内周と流入パイプの断面の内周の形状及び大きさが同一である。これにより、流入パイプに導入されたエアの全体が、ストレートに試料に流入する。そのため、エアが流入パイプに導入されてから試料に流入するまでの流路で、エアに作用する抵抗が極めて小さく、エアの流速(流量)がより安定する。従って、排ガス浄化フィルタのフィルタ基体の圧力損失を、エアの流速(流量)との関係でより正確に測定することができる。なお、流路がストレートとなれば良いため、流入パイプ及び試料ホルダの断面の外周については、形状及び大きさが異なっていても構わない。
また、本構成では、流入パイプを介してエアプール部から試料ホルダまでが直線的に配置されるため、曲折した配管や分岐した配管を有する場合に比べて装置の構成が簡易であり、装置全体を小型化することが可能となる。
本発明にかかる排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置は、上記構成に加え、「前記流入パイプの上流側の開口端は、前記エアプール部の内部に位置し、前記エアプール部の内部において前記流入パイプの側周面には、複数の貫通孔部が穿設されている」ものである。
本構成では、エアプール部で拡散したエアが流入パイプに流入する際、流入パイプの開口端のみならず、エアプール部の内部に位置する部分において流入パイプの側周面に穿設されている複数の貫通孔部を介して流入パイプに流入する。これにより、流入パイプの開口端のみからエアが流入する場合と比べ、エアプール部で拡散したエアが流入パイプに、よりスムーズに流入する。従って、流入パイプを介して試料ホルダに送られるエアの流れがより安定することにより、フィルタ基体の圧力損失を、エアの流速(流量)との関係でより正確に測定することができる。
本発明にかかる排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置は、上記構成に加え、「前記エア供給装置から供給されたエアを前記エアプール部に導入する導入パイプ及び前記流入パイプは、それぞれの軸心が同一線上になく平行である」ものとすることができる。
本構成では、エア供給装置から送られたエアをエアプール部に導入する導入パイプの軸心と、エアプール部から押し出されたエアが流入する流入パイプの軸心とが同一線上にはなく、ずれている。これにより、導入パイプ内を流通してきたエアの一部が、そのままエアプール部内を直進して流入パイプに流入するおそれのないものとなり、エアプール部内でエアを拡散させる作用をより高めることができる。従って、流入パイプを介して試料ホルダに送られるエアの流速(流量)が更に安定し、フィルタ基体の圧力損失を、エアの流速(流量)との関係で更に正確に測定することができる。
また、導入パイプの軸心と流入パイプの軸心とは同一線上にないものの平行である。そのため、導入パイプ及び流入パイプを介して、エア供給装置から試料ホルダまで直線的に配置された構成となる。これにより、導入パイプの軸心と流入パイプの軸心とが交差する場合と比べて、装置の構成が簡易であり、装置全体を小型化することができる。
本発明にかかる排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置は、上記構成に加え、「前記試料ホルダを流通したエアを排出する排出パイプを更に具備する」ものとすることができる。
上述したように、試料ホルダの上流及び下流の圧力差は、試料ホルダの上流の圧力のみを測定し、下流側の圧力を大気圧として検出することもできるが、本構成は排出パイプを備えるため、ここに圧力計を取り付けることにより、試料ホルダの上流及び下流のそれぞれの圧力に基づいて圧力差を検出することができる。
また、試料ホルダの下流に排出パイプを備えることにより、本発明の流量検出手段を、排出パイプを流通するエアの流量を検出する手段とすることができる。ここで、エアの流速は流路の処々で作用する抵抗によって影響を受けるため、試料から離れた位置でエアの流量を検出する場合は、その位置から試料までの過程でエアが受ける抵抗によって、実際に試料を流通するエアの流量と相違するおそれがある。これに対し、排出パイプを流通するエアの流量を検出する場合、試料ホルダを通過した直後のエアの流量を検出することになるため、検出されるエアの流量は、実際に試料を流通している際のエアの流量とほとんど等しい。従って、測定の結果として得られる圧力損失と流速(流量)との相関が高く、フィルタ基体の圧力損失を、エアの流速(流量)との関係でより正確に測定することができる。
本発明にかかる排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置は、上記構成に加え、「前記試料ホルダは、複数が接合されてフィルタ基体を構成するセグメントの一つを保持する」ものとすることができる。
排ガス浄化フィルタとして、ハニカム構造を有するセグメント(単位構造体)の複数を接着材を用いて接合した、集合体としてのハニカム構造体が用いられることがある。これは、ハニカム構造のセラミックスは一般的に押出成形によって成形されるところ、押出成形で断面積の大きな構造体を成形することは困難であるため、接合によってフィルタの断面積を大きくし、PMの捕集量を増加させることを意図したものである。また、排ガス浄化フィルタに作用する熱衝撃を、接着材の層に吸収・緩和させることを意図する場合もある。
本構成の圧力損失測定装置は、セグメントの一つを測定対象とし、試料ホルダの形状及び大きさは、セグメントの一つを保持する形状及び大きさに設定される。これにより、セグメントの集合体としてのフィルタ基体を測定対象とする場合に比べ、試料ホルダが小型化される。これにより、装置全体を簡易な構造とし、小型化することができる。また、試料ホルダと流入パイプの断面の内周の形状及び大きさを同一とする場合は、試料ホルダの小型化に伴い、流入パイプも小型化されるため、装置全体としてより小型化することができる。
以上のように、本発明の効果として、排ガス浄化フィルタの圧力損失をより正確に測定することができ、且つ、簡易な構成の排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置を提供することができる。
(a)本発明の一実施形態の圧力損失測定装置の構成図、及び、(b)A−A線断面図である。 試料を保持した試料ホルダの断面図である。 試料を保持した試料ホルダの分解斜視図である。
以下、本発明の一実施形態である圧力損失測定装置1について、図1乃至図3を用いて説明する。本実施形態の圧力損失測定装置1は、エア供給装置10としての送風機と、エア供給装置10と導入パイプ41を介して接続され、エア供給装置10から送られたエアを拡散させる内部空間を有するエアプール部20と、エアプール部20と流入パイプ42を介して一端が接続され、排ガス浄化フィルタのフィルタ基体を内部に保持すると共に、エアプール部20から送られたエアを内部に流通させる筒状の試料ホルダ30と、試料ホルダ30の他端と接続され、試料ホルダ30を通過したエアを排出する排出パイプ43と、排出パイプ43を流通するエアの流量を検出する流量検出手段65と、試料ホルダ30の上流及び下流の圧力差を検出する差圧検出手段63とを具備している。また、流入パイプ42及び試料ホルダ30は、それぞれの軸心が同一線上にあると共に、それぞれの断面の内周は、形状及び大きさが同一である。
また、圧力損失測定装置1において、流入パイプ42の上流側の開口端は、エアプール部20の内部に位置し、エアプール部20の内部において流入パイプ42の側周面には、複数の貫通孔部42aが穿設されている。更に、導入パイプ41及び流入パイプ42それぞれの軸心は、同一線上になく平行である。
加えて、圧力損失測定装置1は、エア供給装置10から送られるエアの流量を連続的に変化させる流量制御弁に接続され、ダイヤル操作によりエアの流量を調整できる流量調整器51と、導入パイプ41においてエアの流量を段階的に増減させられる流量調整ダンパ52と、試料ホルダ30を通過した直後のエアの温度を測定する温度計54とを具備している。
より詳細に説明すると、エアプール部20は箱状で、各辺の長さが導入パイプ41及び流入パイプ42の直径の5〜7倍の直方体であり、広い内部空間を有している。導入パイプ41の軸心と流入パイプ42の軸心は、図1(a)に示すように同一線上になく、加えて、図1(b)に示すように高さの異なる面上にある。
また、本実施形態の圧力損失測定装置1は、複数が接合されてフィルタ基体を構成する角柱状のセグメントSの一つを測定対象としている。そのため、試料ホルダ30は、角柱状のセグメントSを保持できる大きさの角筒状に形成されている。より具体的には、試料ホルダ30は、図2,3に示すように、角柱状のセグメントSの四つの側面のうち、隣り合う二側面を被覆する断面略L字形の第一ホルダ31と、セグメントSの他の二側面を被覆する断面略L字形の第二ホルダ32と、第一ホルダ31及び第二ホルダ32それぞれの内表面に貼着された、弾性に富むと共にガス透過性の小さい気密弾性体33とを備えている。ここで、気密弾性体33としては、反発弾性が高いことに加えガス透過性の小さいゴムを使用することができ、例えば、クロロプレンゴム(ガス透過性:3cc・cm/cm・sec・atm)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(ガス透過性:3cc・cm/cm・sec・atm)、ウレタンゴム(ガス透過性:2cc・cm/cm・sec・atm)、エピクロルヒドリンゴム(ガス透過性:0.3〜0.5cc・cm/cm・sec・atm)を使用することができる。
そして、試料ホルダ30は、第一ホルダ31と第二ホルダ32とを組み合わせた状態で、第一ホルダ31に貼着された気密弾性体33及び第二ホルダ32に貼着された気密弾性体33の内側に直方体形状の空間が形成され、その断面の内周は、角柱状のセグメントSの断面の外周より少し小さい大きさに設定されている。これにより、第一ホルダ31と第二ホルダ32とを組み合わせ、気密弾性体33の内側に形成される空間にセグメントSを保持させると、気密弾性体33は厚さ方向に圧縮され、その弾性力でセグメントSの側面に密着する。
試料ホルダ30に一端が接続される流入パイプ42は、その断面の内周が、試料を保持した試料ホルダ30の断面の内周と形状及び大きさが同一の角筒状である。換言すれば、流入パイプ42の断面の内周は、試料ホルダ30に保持されるセグメントSの断面の外周と形状及び大きさが同一である。また、試料ホルダ30と流入パイプ42とは、同一線上に位置するように接続されている。
流入パイプ42の他端(試料ホルダ30に接続される側と反対側の端部)は、エアプール部20の内部まで延びている。そして、エアプール部20の内部にある部分において、流入パイプ42の四つの側面には、小径(直径5mm〜2cm)の貫通孔部42aが多数穿設されている。
また、流入パイプ42は、エアプール部20との接続位置から試料ホルダ30との接続位置までの長さが、測定対象のセグメントSの長さ以上となるように設定されている。
流入パイプ42において、試料ホルダ30の直近には圧力計53が接続されており、試料ホルダ30の上流端の近傍のエアの圧力を測定する。
試料ホルダ30の下流側の端部に接続される排出パイプ43は、流入パイプ42と同じく角筒状であり、その断面の内周は、流入パイプ42の断面の内周と形状及び大きさが同一である。また、排出パイプ43の軸心は、試料ホルダ30の軸心と同一線上にある。そして、排出パイプ43の他端にはエアの流速を測定する流速計55が取り付けられており、試料を通過して排出パイプ43に導入されたエアは、流速計55を介して外部に排出される。
また、圧力損失測定装置1は、汎用のコンピュータで構成された制御装置60を備えている。制御装置60の中央処理装置には、流速計55で測定されたエアの流速に基づいて、エアの流量を検出する流量検出手段65、流量検出手段65によって検出されたエアの流量を、温度計54によって測定されたエアの温度で補正する流量補正手段64、圧力計53で測定されたエアの圧力に基づいて試料ホルダ30の上流及び下流の圧力差を検出する差圧検出手段63、としてコンピュータを機能させるプログラムが記憶されている。また、制御装置60は、差圧検出手段63によって検出された圧力損失(圧力差)を、そのときのエアの流量と関連付けて記憶する記憶装置(図示しない)を備えている。また、制御装置60には、記憶装置に記憶された測定結果を出力する、モニタやプリンタ等の出力装置(図示しない)が接続されている。
次に、上記構成の圧力損失測定装置1を使用して行う試料(セグメントS)の圧力損失測定について説明する。まず、試料ホルダ30に試料を保持させ、エア供給装置10を作動させる。エア供給装置10から送られたエアは導入パイプ41を介してエアプール部20に導入され、そこで一旦拡散する。このとき、エアプール部20にエアを導入する導入パイプ41の軸心と、エアプール部20から押し出されたエアが流入する流入パイプ42の軸心とは同一線上にはなく、高さ位置も異なっている。これにより、導入パイプ41内を流通してきたエアの一部が、そのままエアプール部20内を直進して流入パイプ42に流入するおそれはなく、エアプール部20の広い内部空間においてエアが十分に拡散する。
エア供給装置10からエアプール部20には連続的にエアが導入されるため、更なるエアの導入に伴いエアプール部20から押し出されたエアは、流入パイプ42に流入する。その際、エアは、流入パイプ42の開口端のみならず、開口端の近傍で流入パイプ42の側周面に穿設されている、複数の貫通孔部42aを介して流入パイプ42に流入する。これにより、エアプール部20で拡散したエアが、流入パイプ42にスムーズに流入する。
このように、流入パイプ42に流入するエアを、その上流のエアプール部20で拡散させているため、速度が均一となった安定な状態のエアを流入パイプ42に流通させることができる。また、エア供給装置10から送られるエアの流速は、流量調整器51または流量調整ダンパ52による流量調整によって変化させることができるが、エアプール部20で拡散させることにより、流速を変化させた後のエアも、速度が均一となった安定な状態で流入パイプ42に流入する。
流入パイプ42に流入したエアは、流入パイプ42を流通して試料ホルダ30に至るが、流入パイプ42の長さ(エアプール部20との接続位置から試料ホルダ30との接続位置までの長さ)は、試料の長さ以上であり、長く設定されている。そのため、エアプール部20で拡散し、安定した状態で流入パイプ42に流入したエアが、流入パイプ42を流通する過程でより均一な状態となり、試料ホルダ30に流入する。
試料ホルダ30に流入したエアは、試料ホルダ30に保持された試料を通過し、そのときの圧力損失が差圧検出手段63によって検出される。その際、試料ホルダ30の内周面に貼着された気密弾性体33は、その弾性力によって試料の側面に密着しているため、試料ホルダ30に導入されたエアは、ガス透過性の小さい気密弾性体33の内部を流通することも、気密弾性体33と試料との界面に沿って流通することもなく、試料の内部を流通する。
試料を通過したエアは、排出パイプ43に流入し外部に排出され、その際の流速が流速計55によって測定される。このように、本実施形態では、試料を通過した直後でエアの流速を測定しているため、測定された流速に基づき流量検出手段65によって検出されるエアの流量は、実際に試料を流通したエアの流量とほとんど等しい。これにより、測定の結果として得られる圧力損失と流速(流量)との相関が高く、試料の圧力損失をエアの流量との関係でより正確に、再現性よく測定することができる。
また、本実施形態では、試料ホルダ30、試料ホルダ30にエアを流入させる流入パイプ42、及び試料ホルダ30を通過したエアが流入する排出パイプ43それぞれの断面の内周が、同一の形状及び大きさである。加えて、試料ホルダ30、流入パイプ42、及び排出パイプ43それぞれの軸心は同一線上にある。そのため、流入パイプ42を流通するエアの全体がストレートに試料ホルダ30に保持された試料に流入し、試料を通過したエアはストレートに排出パイプ43に流入する。これにより、エアが流入パイプ42に導入されてから、試料を通過して排出パイプ43に流入するまでの流路で、エアに作用する抵抗が極めて小さく、エアの流速が安定する。従って、試料の圧力損失を、エアの流量との関係でより正確に測定することができる。
更に、試料ホルダ30、流入パイプ42、及び排出パイプ43が同一線上にあることに加え、流入パイプ42と導入パイプ41は平行である。つまり、本実施形態の圧力損失測定装置1は、エア供給装置10から排出パイプ43までが直線的に配置された構成である。従って、曲折した配管や分岐した配管を有する場合に比べて構成が簡易であり、装置全体を小型化することが可能となる。
また、本実施形態の圧力損失測定装置1は、セグメントSの一つを測定対象としており、試料ホルダ30の形状及び大きさがセグメントSの形状及び大きさに設定されていると共に、流入パイプ42及び排出パイプ43のサイズもこれに応じて設定されている。これにより、装置全体を小型化することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、差圧検出手段63として、試料ホルダの上流の圧力のみを圧力計53で測定し、これに基づいて試料の圧力損失を検出するものを例示したが、これに限定されず、試料ホルダの上流及び下流の両方に圧力計を接続し、両圧力計による測定に基づいて試料の圧力損失を検出するものであっても良い。
1 圧力損失測定装置(排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置)
10 エア供給装置
20 エアプール部
30 試料ホルダ
31 第一ホルダ
32 第二ホルダ
33 気密弾性体
41 導入パイプ
42 流入パイプ
42a 貫通孔部
43 排出パイプ
51 流量調整器
52 流量調整ダンパ
53 圧力計
54 温度計
55 流速計
60 制御手段
63 差圧検出手段
64 流量補正手段
65 流量検出手段
S セグメント(試料、排ガス浄化フィルタのフィルタ基体)
特許第2807370号公報 特開2005−172652号公報

Claims (5)

  1. 排ガス浄化フィルタのフィルタ基体を内部に保持する筒状の試料ホルダと、
    該試料ホルダにエアを供給するエア供給装置と、
    該エア供給装置から供給されたエアを前記試料ホルダに流入させる流入パイプと、
    前記試料ホルダを流通するエアの流量を検出する流量検出手段と、
    前記試料ホルダの上流及び下流の圧力差を検出する差圧検出手段と、
    前記流入パイプの上流に設けられた、前記エア供給装置から供給されたエアを拡散させる内部空間を有するエアプール部と
    を具備し、
    前記流入パイプの上流側の開口端は、前記エアプール部の内部に位置し、
    前記エアプール部の内部において前記流入パイプの側周面には、複数の貫通孔部が穿設されている
    ことを特徴とする排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置。
  2. 前記流入パイプ及び前記試料ホルダは、それぞれの軸心が同一線上にあると共に、それぞれの断面の内周は形状及び大きさが同一である
    ことを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置。
  3. 前記エア供給装置から供給されたエアを前記エアプール部に導入する導入パイプ及び前記流入パイプは、それぞれの軸心が同一線上になく平行である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置。
  4. 前記試料ホルダを流通したエアを排出する排出パイプを更に具備する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置。
  5. 前記試料ホルダは、複数が接合されてフィルタ基体を構成するセグメントの一つを保持する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置。
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