JP6147219B2 - 内燃機用マフラー並びにこれを具えた自動二輪車 - Google Patents

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Description

本発明は、コンパクトな車体搭載を可能とした内燃機用マフラー並びにこれを具えた自動二輪車に関するものである。
例えば自動二輪車に搭載される消音用マフラーについては、次のような使用環境に伴う課題が指摘されている。即ち、特にいわゆるスクータータイプの自動二輪車にあっては、日常のコミュータ的な使用に適していることから、国内外ともに普及が著しい結果、駐輪環境の面で扱い難さが感じられている。例えば商業施設等では駐輪場に隙間なく自動二輪車が並び、利用者が車輌を出し入れするための最小限のスペースが車輌間にどうにか確保されるという状況となっている。このため自車を出し入れする都度、利用者は隣り合う車輌との接触を余儀なくされる。この時、現状のスクータータイプの自動二輪車は、車体の後部側方に張り出すようにマフラーが配置されており、車輌の出し入れ操作をする利用者にとっては、隣の車輌のマフラーが脚の膝下部位の至近位置となる。このため、既駐車の車輌がエンジン停止直後である場合、マフラーが高温であることからヒートインシュレーターがあるとはいえ、これに触れないよう充分な注意を払った操作が要求される。
一方、この種のマフラー等の車輌部品、更にはこれらを組み込んでアッセンブリした自動二輪車等では、常に性能向上とコスト低減が追求されており、これに適う新規な構成が求められている。
特開2011−31740号公報
本発明は、これらの種々の背景を考慮してなされたものであって、混雑した駐輪環境であっても利用者に過剰な注意操作を要求することのないよう、自動二輪車に対し少なくとも平面視においてコンパクトにマフラーを搭載でき、且つ低コスト化の要請にも応えられるよう部品点数の減少を図るとともに、製造工程の効率化をも図り得る新規な内燃機用マフラー並びにこれを具えた自動二輪車の開発を試みたものである。
請求項1記載の内燃機用マフラーは、
マフラー本体を区画して、少なくとも2室以上の膨張室を形成し、各膨張室に順次エンジンの排気を導きながら、排気音の低減を図る装置において、
前記マフラー本体は、板状金属素材を塑性加工して膨張室と連通路とを現出させる形状を有する内外一対の表殻マフラー要素板と、内外一対の仕切マフラー要素板とで構成されるマフラー要素板が複数枚積層状に組み合わされ、周縁部においてすべてのマフラー要素板が密封されることにより、互いに連通路によって連通した複数の膨張室が形成されて成り、その形状は縦平状で且つ、側面視で円形状であり、更にマフラー要素板のうち内外一対の表殻マフラー要素板には、側面リブを具えるものであり、
且つ、前記内外一対の仕切マフラー要素板は、重なり面から見てそれぞれ凹陥させた連通路凹部、中央部を凹陥させた膨張室凹部とを具え、
これらマフラー要素板を重ね合わせる際には、内外一対の仕切マフラー要素板における中央の膨張室凹部、その外側の表殻マフラー要素板と接しさせ、且つ溶着部において溶着を行うものであり、
また上記重ね合わせにより、内表殻マフラー要素板と仕切マフラー要素板との間に第1膨張室を形成し、また外表殻マフラー要素板と仕切マフラー要素板との間に第2膨張室を形成し、更に一対の仕切マフラー要素板の中央に第3膨張室を形成し、マフラー本体3カ所の膨張室と経路の連通路とを構成するものであり、
なお且つエンジンの排気は、順次第1膨張室から第2膨張室を経て第3膨張室に至り、排出される構成であることを特徴として成るものである。
請求項2記載の内燃機用マフラーは、前記請求項1記載の要件に加え、
前記側面リブは、同心円状に形成されていることを特徴として成るものである。
請求項記載の自動二輪車は、
前記請求項1または2のいずれか1項に記載の内燃機用マフラーを具えたことを特徴として成るものである。
請求項記載の自動二輪車は、前記請求項記載の要件に加え、
前記内燃機用マフラーについては、車体を平面視した状態で車体パネルより外側に張り出していないことを特徴として成るものである。
請求項記載の自動二輪車は、前記請求項3または4記載の要件に加え、
前記内燃機用マフラーについては、エンジン、駆動系、後車輪が一体に緩衝可動するスイングユニットに組み込まれることを特徴として成るものである。
請求項記載の自動二輪車は、前記請求項記載の要件に加え、
前記内燃機用マフラーの側面視での見かけ中心については、後輪車軸より前方であり、スイング基線より上方の位置に配置されることを特徴として成るものである。
請求項記載の自動二輪車は、前記請求項3、4、5または6記載の要件に加え、
前記内燃機用マフラーの外側側面については、車体側面視で目視され、且つここにファンシー表示を形成自在としていることを特徴として成るものである。
まず請求項1記載の発明によれば、マフラー本体は、マフラー要素板を複数枚積層することによって、膨張室とそれらを連通させる連通路とを一挙に形成することができる。このため、膨張室間を連通させる別体のパイプ状部材、或いはこれらを固定するための溶接作業がすべて排除され、部品点数の減少と組み立ての効率化を図ることでき、結果的に低コストで内燃機用マフラーを製造することができる。またマフラー要素板を複数枚積層さる構成から、マフラー本体を縦平状に構成し得る。
また前記マフラー本体は、縦平状であり、後車輪側部等狭小スペースにも有効に搭載することができる。また前記マフラー本体は、側面視でほぼ円形状であり、デザイン要素としての意匠効果を高めることができる。
加えて、縦偏平状且つ側面視円形状であることに因み、表殻マフラー要素板は剛性を落としがちであるが、側面リブを具えていることから、請求項2記載の発明も含めて表殻マフラー要素板及びマフラー本体全体の剛性を確保できる。
また、内外一対の表殻マフラー要素板と、内外一対の仕切マフラー要素との計4枚のマフラー要素板の組み合わせでマフラー本体に計3つの膨張室を形成でき、消音効果を充分に発揮させることができる。
また、内表殻マフラー要素板と内仕切マフラー要素板との間に第1膨張室が形成されるものであり、その結果エキゾーストパイプから流入する高温度の排気ガスは、マフラー本体の内側に至り、車体の外側に面した部位における第2膨張室には、排気温度が低下した排気ガスが導かれることから、利用者側の部位は、それほど高温とならず、より安全が確保される。
また、マフラー本体中央部に設けられた膨張室凹部と、その外側の表殻マフラー要素板とが接し且つ溶着されているものであり、マフラー本体の実施品としての安全性、安定性を高めることができる。
また請求項3または4記載の発明によれば、前記請求項1または2のいずれか1項に記載の内燃機用マフラーを具えているから、搭載した状態においてマフラーが第三者に触れることを可及的に少なくすることができる。
また請求項記載の発明によれば、前記内燃機用マフラーは、エンジン、駆動系、後車輪が一体に緩衝可動するスイングユニットに組み込まれるものであり、スクータータイプの自動二輪車に対してより好ましい適用状態が得られる。
また請求項記載の発明によれば、マフラー本体の側面視での見かけ中心は、後輪車軸より前方であって、スイング基線より上方の位置に配置されるものであり、スイングユニットのピボット基点に対し、より近い位置に重心配置をすることができ、結果的にバネ下重量を軽減することができる。
また請求項記載の発明によれば、前記内燃機用マフラーの外側側面は、車体側面視で充分目視され、ここにファンシー表示を形成することができ、趣向に応じたステッカー、シール等を張ることにより、ユーザのデザイン的な満足感を充分満たすことができる。
本発明の内燃機用マフラー並びにこれを具えた自動二輪車を示す説明図である。 同上内燃機用マフラーの内部を示す側面図である。 同上内燃機用マフラーのマフラー本体の構成材を分解して示す斜視図である。 同上内燃機用マフラーの縦断面図である。 同上内燃機用マフラーを自動二輪車に搭載した状態を示す説明図である。 同上内燃機用マフラーの他の参考例を示す縦断面図である。 同上更に他の参考例を示す側面図である。
本発明を実施するための形態は、以下述べる実施例をその一つとするものであると共に、この技術思想に基づく種々の改良した実施例も含むものである。
以下、本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
本発明の内燃機用マフラー1は、図1に示すように一例としてスクータータイプの自動二輪車Mに適用することが好ましいものであって、まず本発明たる内燃機用マフラー1を搭載する自動二輪車Mについて説明する。
この自動二輪車Mは、適宜のフレーム2に対しエンジンEを含むスイングユニット3をピボットジョイント31を介して取り付けるものであり、スイングユニット3は、前方にエンジンEを一体に組み付けるとともに、その動力の駆動系を内蔵したスイングアーム4と、スイングアーム4の先端に例えば片持ちされる車輪5とを一体に具え、更に前記エンジンEからの排気を導くための内燃機用マフラー1をも支持している。
そしてスイングユニット3は、サスペンションユニット6をフレーム2との間に介在させて緩衝可動の状態に支持される。なお符号Pは、スイングユニット3の回動支点となるピボット軸である。
そして、このようなフレーム2、スイングユニット3等を含んだ機能部材を、適宜樹脂製等の車体パネル7で覆うようにしている。
以下、内燃機用マフラー1について説明する。
まず内燃機用マフラー1の主要部材として、一例として側面視円形であって縦偏平状のマフラー本体10を具える。このマフラー本体10は4枚のマフラー要素板、即ち一対となった内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12と、一対となった内仕切マフラー要素板13、外仕切マフラー要素板14を積層させて組み合わせて形成される。これにより、3室の膨張室15と、それら各膨張室15を順次連通させる連通路16を形成する。
なおマフラー本体10に対しては、エキゾーストパイプ17が接続されるものであり、法制上の要請で、エキゾーストパイプ17は、マフラー本体10とは溶接固定で一体化されるほか、適宜の断熱ラバージョイント等を介して別体に構成されていても良い。
以下これら部材について更に詳細に説明する。
まず完成状態について説明すると、マフラー本体10は、内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12、内仕切マフラー要素板13、外仕切マフラー要素板14により、第1膨張室151、第2膨張室152、第3膨張室153が区画される。なお後述するが、第1膨張室151は、車体内側に形成され、第2膨張室152は車体外側に形成され、第3膨張室153は、マフラー本体10の一例として中央部に形成される。またこれら各膨張室15は、第1膨張室151の容積を最も大きく採り、以下下流の第2膨張室152、第3膨張室153に至るに従い、その容積を小さく採ることが好ましい。
そして連通路16は、第1連通路161、第2連通路162、第3連通路163、第4連通路164がそれぞれ独立的に形成され、各膨張室15を連通させる。
まず第1連通路161は、前記エキゾーストパイプ17から連続するような連通路であって、エキゾーストパイプ17に接続される部位を導入口161aとするともに、その下流側端部は開放され、第1連通口161bを構成する。第1連通口161bは、前記第1膨張室151に向って開口しており、エキゾーストパイプ17から第1膨張室151に排気ガスGを導くものであり、第1連通路161は、一例としてマフラー本体10の下方から外周部に沿ってマフラー本体10上方までほぼ円弧状に湾曲している。
更に第2連通路162は、一例としてマフラー本体10の後方上部外周寄りに円弧状に形成される。第2連通口162aが第1膨張室151との間の連通状態を確保し、第3連通口162bが第2連通路162の下流側と第2膨張室152との間を連通させている。結果的に第2連通路162は、第1膨張室151と第2膨張室152との間を連通させている。
更に第3連通路163は、第4連通口163aにおいて第2膨張室152と第3連通路163の上流側と連通し、一方下流の第5連通口163bにおいてマフラー本体10のほぼ中央に形成された第3膨張室153と連通する。即ち第3連通路163は、第2膨張室152と第3膨張室153とを連通させている。
また第4連通路164は、第3膨張室153から一例として斜め後方下方にほぼ直線状に配されるものであり、第6連通口164aは、第3膨張室153と第4連通路164の上流側とを連通するものであり、更に排出口164bは、マフラー本体10からの排気ガスGを外部に排出するため、外部と連通している。
そしてこの完成状態においては、マフラー本体10に取り付けられる取付ブラケット101が設けられ、このものが一例としてスイングユニット3の適宜の位置に固定される。
またエキゾーストパイプ17にあっては、その上流側端部にフランジ171が設けられ、このものがエンジンEの排気口に取り付けられる。この実施例では、エキゾーストパイプ17の途中を膨らませた触媒チャンバ172が設けられるとともに下流側のマフラー本体10との接続部付近に取付ブラケット173を具える。
完成状態のマフラー本体10としては、以上述べた形態であるが、更に図3、4等を参照しながらマフラー本体10を構成するための4枚のマフラー要素板11〜14について説明する。
まず一対の内表殻マフラー要素板11と、外表殻マフラー要素板12について説明する。符号11は、内表殻マフラー要素板であり、車体内側に配される円形の薄型トレー状の部材であり、このものは、金属板材が塑性加工によって形成されているものである。
この内表殻マフラー要素板11は、側面に同心円状に側面リブ11Aを具えるものであり、内表殻マフラー要素板11単独として、及び組み立てられたマフラー本体10としての剛性を高めるための手段である。具体的には側面リブ11Aは、側面視で中心寄りの部位を張り出させるような形態となっている。そして内表殻マフラー要素板11は、その周縁部に周縁フランジ11Bを具える。更に内表殻マフラー要素板11は、導入口凹部11Cを前記導入口161aを構成するために形成する。なお導入口凹部11Cとしたのは、導入口を形成させるために、マフラー本体10の厚み方向中心側から見て、凹む形態となるから凹部としたものであり、逆から見れば当然凸形状となる。同様に、導入口凹部11Cとほぼ対照的な高さ位置であって後方の位置に排出口凹部11Dを構成する。
同様に外表殻マフラー要素板12についても、側面リブ12Aを具えると共に、周縁フランジ12Bを具える。この外表殻マフラー要素板12にあっては、その周縁フランジ12Bは、内表殻マフラー要素板11の周縁フランジ11Bより外径寸法を大きくし、その最外周部位をカール部12bとする(図4参照)。
更に外表殻マフラー要素板12は、内表殻マフラー要素板11と同様に、導入口凹部12C、排出口凹部12Dを、それぞれ内表殻マフラー要素板11と最中合わせ状に組み付けたときに同位置になるように設ける。
次に一対の内仕切マフラー要素板13、外仕切マフラー要素板14について説明する。
まず内仕切マフラー要素板13は、周縁フランジ13Bをその周縁に具えるともに内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12と同様に導入口凹部13Cと排出口凹部13Dとを具える。
従って、導入口161aと排出口164bとの部位では、内仕切マフラー要素板13、外仕切マフラー要素板14と、内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12とがそれぞれ重なり合い、2枚重ねの状態に形成されている。更に内仕切マフラー要素板13、外仕切マフラー要素板14が実質的に構成する連通路16が次のように構成される。
まず第1連通路161に対応して、第1連通路凹部13Eが形成されるものであり、この第1連通路凹部13Eは、内仕切マフラー要素板13の前方下方から周縁部に沿って上方に至るような円弧状に形成され、内仕切マフラー要素板13にあっては、その凹部が一部打ち抜き除去され、この部位が第1連通口161bを構成する。なお凹部と表現するのは、内仕切マフラー要素板13と外仕切マフラー要素板14との挿み合わせ面、即ち重なり面から見て凹陥しているからであって、反対の面から見れば当然ながら凸部として認識される。
更に第2連通路凹部13Fを前記マフラー本体10の上方から後方にかけて外周部に沿って円弧状に形成するものであり、第2連通路凹部13Fは、その下端側を打ち抜き形成する。
更に第3連通路凹部13Gをマフラー本体10の下方からほぼ中心部に湾曲しながら向うように形成する。また第4連通路凹部13Hは、中心部から後方下方に向ってほぼ直線状に形成される。
それら第3連通路凹部13Gの下流側及び第4連通路凹部13Hの上流側、即ち内仕切マフラー要素板13のほぼ中心部近くには膨張室凹部13Iが形成される。
なお膨張室凹部13Iの凹部の凹み深さは、前記内表殻マフラー要素板11の全体の凹み深さとほぼ同様の深さとする。結果的に内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12、内仕切マフラー要素板13、外仕切マフラー要素板14が組み合わされてマフラー本体10を形成したときに、膨張室15の側面部は、内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12の内側面と接する。
一方外仕切マフラー要素板14についても、内仕切マフラー要素板13と対面接触させるためのものであり、各凹部については、それぞれ重ね対称状に形成される。即ち周縁フランジ14B、導入口凹部14C、排出口凹部14Dが外仕切マフラー要素板14の外周寄りに形成され、それより外側に第1連通路凹部14E、第2連通路凹部14F、第3連通路凹部14G、第4連通路凹部14H、膨張室凹部14Iがそれぞれ形成される。
このような各内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12、内仕切マフラー要素板13、外仕切マフラー要素板14を塑性加工により形成させ、次いでこれらを重ね合わせ状、ないしは最中合わせ状と表現されるような組み合わせにより、前記マフラー本体10を構成する。完成状態については、既に述べたとおりであるが、内仕切マフラー要素板13と外仕切マフラー要素板14とはそれぞれの凹部が対向するように重ね合わせられる。
従って、内仕切マフラー要素板13と外仕切マフラー要素板14とは、周縁フランジ13B、周縁フランジ14Bと前記各凹部が形成されていない平面部位とにおいて接触した状態で最中合わせ状に組み合わされる。
結果的に導入口凹部13C、同14C、周縁フランジ13B、同14Bにより第1連通路161近くの導入口161aが形成される。それに連なる第1連通路凹部13Eと第1連通路凹部14Eとにより第1連通路161が形成される。この部位においては、内仕切マフラー要素板13における第1連通路凹部13Eの下流側端部が開口していることから第1連通口161bが形成される。また第2連通路凹部13F、第2連通路凹部14Fとの組み合わせにより第2連通路162が形成されるとともに内仕切マフラー要素板13における第2連通路凹部13Fの上流側端部が切り抜かれていることから、ここが第2連通口162aとなる。一方外仕切マフラー要素板14における第2連通路凹部14Fの下流側端部は同様に切り欠かかれており、ここが第3連通口162bとなる。
更に第3連通路凹部13Gと第3連通路凹部14Gとの組み合わせにより第3連通路163が形成されるものであり、外仕切マフラー要素板14における上流側端部を切り欠いていることから、第4連通口163aが形成される。そして第3連通路163は、膨張室凹部13I、膨張室凹部14Iに連通するものであり、ここを第5連通口163bとしている。更に第4連通路凹部13Hと第4連通路凹部14Hとの組み合わせにより構成される第4連通路164は、第3膨張室153との接続部が第6連通口164aとして構成され、更に外側端部に排出口164bが形成されることとなる。このような内仕切マフラー要素板13と外仕切マフラー要素板14との内外一対の内仕切マフラー要素板13と外仕切マフラー要素板14との組み合わせにより連通路16及び第3膨張室153が形成される。
これに対して更に外側に内外一対の内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12を組み合わせることにより、第1膨張室151と第2膨張室152とが形成される。
即ち、内表殻マフラー要素板11と外表殻マフラー要素板12とは、互いに周縁リブ11Bと周縁リブ12Bとが接触するとともに、側面視でその中心部で前記内外一対の内仕切マフラー要素板13と外仕切マフラー要素板14とによって構成された第3膨張室153と内接するような状態となる。
そして前記外表殻マフラー要素板12における周縁フランジ12Bの更に外周部位であるカール部12bが内表殻マフラー要素板11の周縁フランジ11Bより一回り大きく形成されており、図4に示すようにこの部位を利用して前記内表殻マフラー要素板11と一対の仕切マフラー要素板13、14との周縁部を巻き込むようにして周縁でシールする。結果的にこの状態がマフラー本体10の完成状態である。従って、この段階までは、溶接工程等が存在せず、その製造工程における作業も極めてシンプルなものとして構成できる。もちろん、実製品としての安全性、安定性を考慮して、マフラー本体10は、部分的にスポット溶接等の溶着部102によってそのシール状態を確実にすることが好ましい。更に溶着部102としては、前記マフラー本体10における第3膨張室153を形成する膨張室凹部13Iと膨張室凹部14Iと内表殻マフラー要素板11と外表殻マフラー要素板12とにおいてもこれを形成することが好ましい。更に各内表殻マフラー要素板11、外表殻マフラー要素板12に前記取付ブラケット101を溶接したり、更にはエキゾーストパイプ17を溶着固定する要請がある場合には、エキゾーストパイプ17の下流端部を前記第1連通路161における導入口161aに差し込み、その周縁部位を溶接固定する。
次にこのような内燃機用マフラー1における排気ガスGの流れを説明する。
まずエンジンEの排気ガスGは、エキゾーストパイプ17内を通過してマフラー本体10に至る。排気ガスGは、導入口161aからマフラー本体10に入り上方に向って湾曲した第1連通路161を通り、更にその下流端部である第1連通口161bから第1膨張室151に流入する。
このように第1膨張室151に流入した排気ガスGは、第1膨張室151内を周回するような流れをした後、第2連通路162の入り口である第2連通口162aから、第2連通路162内を進む。
その後、排気ガスGは、第2連通路162の出口である第3連通口162bから第2膨張室152に入り、この第2膨張室152内を周回するように移動した後、第3連通路163の入り口である第4連通口163aから、第3連通路163を経てマフラー本体10の中央部に区画された第3膨張室153に至る。
その後、第4連通路164の第6連通口164aから第4連通路164を経て、排出口164bに至り、外部に排出される。
このような経過を経る排気ガスGは、高温状態のものが内側の第1膨張室151に導かれて、消音ないし一定の温度低下が図られ、更にその後外側の第2膨張室152に導かれ、充分な安全性が保たれる温度に低下した状態となる。このため利用者の体に触れ易いマフラー本体10の外側部位が高温にならない。
このように内燃機用マフラー1自体の作動がなされるものであり、以下このものが自動二輪車Mに適用される状況について更に詳しく説明する。
まず図1、5に示すようにマフラー本体10は、全体として平な形状であるから、例えばスイングユニット3を具えた自動二輪車Mにあっても、マフラー本体10を外側にはみ出すことなく車体パネル7の内側に位置するような状態で取り付けられる。
具体的には、マフラー本体10の見かけ上の中心10Aを想定すると、このものは、多数の円周状の側面リブ12Aの中心であり、この部位は車輪5の車軸5Aより前方であり、且つ車軸5Aとスイングユニット3のピボット軸Pを結んだスイング基線Lよりも上方になるようにスイングユニット3に取り付けられる。
この結果自動二輪車Mは、平面視において図5(a)、(b)に示すようにマフラー本体10については、車体パネル7より張り出さない状態に設置される。また側面視でのマフラー本体10の見かけ上の中心10Aの位置関係から、マフラーの重量がスイングユニット3のピボット軸P寄りに接近して設けられ、結果的にスイングユニット3のバネ下重量を考慮した重心をよりピボット軸P寄りに寄せることができ、優れた走行性能をもたらすことができる。
加えて、側面視でマフラー本体10の側面が円形で目立つことから、意匠要素として利用できる。ここにメーカーロゴマーク等のほか、ユーザの好みに合ったステッカー等を貼り付けるようにすることもできる。なおマフラー本体10の外側面は、そのまま露出状態でもよいが、ヒートインシュレータパネルとなるプロテクタ18等を設けて遮熱効果を高めることが好ましい。
本発明に関連する参考形態
本発明は以上述べた実施の形態を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような形態(本発明に関連する参考形態)が考えられる。
例えば膨張室15を3室設けるに当って、それらの配置は、先の実施例に限らず、例えば、図7に示すように、内側、外側に第1、第2の膨張室15(151、152)を設けながらも、第3膨張室153は、中心部ではなく、後方下方寄りに配することもできるが、これは本発明に関連する参考形態である。
〔他の参考形態〕
また参考形態としては、マフラー本体10内に複数の膨張室15を設けるに当たり、これを3室とし、仕切マフラー要素板については、内外一対の内仕切マフラー要素板13、外仕切マフラー要素板14としたが、図6に示すように膨張室15を3室にする場合であっても、1枚の仕切マフラー要素板130とした構成とすることも可能である。
この仕切マフラー要素板130については、例えば第2膨張室152と第3膨張室153との間には、衝立状に折り重ね形成してこれを区画するように図る。なおこの場合、連通路16については、実質的に連通口として認識される開口状の形態を採る。
〔縦偏平形状の説明〕
なおマフラー本体10が縦偏平状であるとは、断面形状乃至は前後から見た形状において、横幅寸法が高さ寸法、前後寸法に比較して充分に小さい形状であることをいう。しかしながらどの程度の寸法比率かを特定できるものではないものの、概ね横幅方向を基準とした場合、高さ寸法、前後寸法のいずれか一方又は双方が、1.5〜2.0倍以上の寸法比率であると考えられる。
もちろんこのような縦偏平状としたマフラー本体10の側面視形状の参考的形態としては、先に述べたほぼ円形のものに限られない。長円形、長方形、更には言葉では特定できない異形形状の側面形状であってもよい。
M 自動二輪車
E エンジン
G 排気ガス
P ピボット軸
L スイング基線

1 内燃機用マフラー
2 フレーム
3 スイングユニット
31 ピボットジョイント
4 スイングアーム
5 車輪
5A 車軸
6 サスペンションユニット
7 車体パネル

10 マフラー本体
10A (マフラー本体の)見掛け上の中心
101 取付ブラケット
102 溶着部

11 内表殻マフラー要素板
11A 側面リブ
11B 周縁フランジ
11C 導入口凹部
11D 排出口凹部

12 外表殻マフラー要素板
12A 側面リブ
12B 周縁フランジ
12b カール部
12C 導入口凹部
12D 排出口凹部

13 内仕切マフラー要素板
130 仕切マフラー要素板
13B 周縁フランジ
13C 導入口凹部
13D 排出口凹部
13E 第1連通路凹部
13F 第2連通路凹部
13G 第3連通路凹部
13H 第4連通路凹部
13I 膨張室凹部

14 外仕切マフラー要素板
14B 周縁フランジ
14C 導入口凹部
14D 排出口凹部
14E 第1連通路凹部
14F 第2連通路凹部
14G 第3連通路凹部
14H 第4連通路凹部
14I 膨張室凹部

15 膨張室
151 第1膨張室
152 第2膨張室
153 第3膨張室

16 連通路
161 第1連通路
161a 導入口
161b 第1連通口
162 第2連通路
162a 第2連通口
162b 第3連通口
163 第3連通路
163a 第4連通口
163b 第5連通口
164 第4連通路
164a 第6連通口
164b 排出口

17 エキゾーストパイプ
171 フランジ
172 触媒チャンバ
173 取付ブラケット

18 プロテクタ

Claims (7)

  1. マフラー本体を区画して、少なくとも2室以上の膨張室を形成し、各膨張室に順次エンジンの排気を導きながら、排気音の低減を図る装置において、
    前記マフラー本体は、板状金属素材を塑性加工して膨張室と連通路とを現出させる形状を有する内外一対の表殻マフラー要素板と、内外一対の仕切マフラー要素板とで構成されるマフラー要素板が複数枚積層状に組み合わされ、周縁部においてすべてのマフラー要素板が密封されることにより、互いに連通路によって連通した複数の膨張室が形成されて成り、その形状は縦平状で且つ、側面視で円形状であり、更にマフラー要素板のうち内外一対の表殻マフラー要素板には、側面リブを具えるものであり、
    且つ、前記内外一対の仕切マフラー要素板は、重なり面から見てそれぞれ凹陥させた連通路凹部、中央部を凹陥させた膨張室凹部とを具え、
    これらマフラー要素板を重ね合わせる際には、内外一対の仕切マフラー要素板における中央の膨張室凹部、その外側の表殻マフラー要素板と接しさせ、且つ溶着部において溶着を行うものであり、
    また上記重ね合わせにより、内表殻マフラー要素板と仕切マフラー要素板との間に第1膨張室を形成し、また外表殻マフラー要素板と仕切マフラー要素板との間に第2膨張室を形成し、更に一対の仕切マフラー要素板の中央に第3膨張室を形成し、マフラー本体3カ所の膨張室と経路の連通路とを構成するものであり、
    なお且つエンジンの排気は、順次第1膨張室から第2膨張室を経て第3膨張室に至り、排出される構成であることを特徴とする内燃機用マフラー。
  2. 前記側面リブは、同心円状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機用マフラー。
  3. 前記請求項1または2のいずれか1項に記載の内燃機用マフラーを具えたことを特徴とする自動二輪車。
  4. 前記内燃機用マフラーは、車体を平面視した状態で車体パネルより外側に張り出していないことを特徴とする請求項記載の自動二輪車。
  5. 前記内燃機用マフラーは、エンジン、駆動系、後車輪が一体に緩衝可動するスイングユニットに組み込まれること特徴とする請求項3または4のいずれか1項に記載の自動二輪車。
  6. 前記内燃機用マフラーの側面視での見かけ中心は、後輪車軸より前方であり、スイング基線より上方の位置に配置されることを特徴とする請求項記載の自動二輪車。
  7. 前記内燃機用マフラーの外側側面は、車体側面視で目視され、且つここにファンシー表示を形成自在としていることを特徴とする請求項3、4、5または6のいずれか1項に記載の自動二輪車。
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