JP6147069B2 - 未焼成複合膜、ポリイミド−微粒子複合膜、及び多孔質ポリイミド膜の製造方法 - Google Patents

未焼成複合膜、ポリイミド−微粒子複合膜、及び多孔質ポリイミド膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シワのない、未焼成複合膜、ポリイミド−微粒子複合膜、及び多孔質ポリイミド膜の製造方法に関する。
近年、リチウムイオン電池のセパレータや燃料電池電解質膜、ガス又は液体の分離用膜、低誘電率材料として多孔質ポリイミドの研究がなされている。
例えば、特定の混合溶剤をポリアミド酸溶液に用い多孔質化する方法、親水性ポリマーを含むポリアミド酸を加熱イミド化した後、親水性ポリマーを取り除き多孔質化する方法、シリカ粒子を含有するポリイミドからシリカを取り除き多孔質化する方法等が公知である(特許文献1〜3参照)。
なかでも、シリカ粒子を含有するポリイミドからシリカを取り除き多孔質化する方法は均質で緻密な多孔質ポリイミド膜を製造できる有効な手段である。その製造方法において、基板上に上記ポリアミド酸を成膜した後に、プロセス上の要請から、これを一旦剥離することが必要とされる。その際、ポリアミド酸膜の基板からの剥離性を高めるために、使用する基板上には離型剤が予め塗布されるのが通常であるが、ポリアミド酸膜の剥離面にこの離型剤が残存すると、最終的な製品の特性に様々な問題を及ぼすことになる。例えば、次工程でこのようなポリアミド酸膜を焼成すると、ポリイミド膜表面の離型剤が焦げ跡として残り、後の段階で洗浄を行ってもこれを取り去ることができない。
特開2007−211136号公報 特開2000−044719号公報 特開2012−107144号公報
従来、焼成工程に入る前に上記離型剤を除去するために、微粒子を含有するポリアミド酸膜を基板から剥離した後、有機溶剤を用いて離型剤を除く洗浄工程及び有機溶剤を除去する乾燥工程が設けられてきたが、この乾燥工程中に上記ポリアミド酸膜にシワが発生することがあった。そして、上記ポリアミド酸膜に一旦生じたシワは、焼成工程を経た後も残存し、これを取り除くことは困難である。
シワを有するポリイミド膜を積層して使用した場合、シワの部分に不必要な空間が形成されてしまう。また、微粒子を取り除いてポリイミド膜を多孔質化し、例えば、セパレータとして使用する場合にも、シワの部分に不必要な空間が形成されてしまう等の問題を生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、シワのない、未焼成複合膜、ポリイミド−微粒子複合膜及び多孔質ポリイミド膜を製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有する未焼成複合膜を基板より剥離し、有機溶剤を用いて洗浄する洗浄工程後に、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤で上記未焼成複合膜を洗浄することによって、乾燥工程で生じるシワの発生を防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第一の態様は、ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有するワニスを、離型層が形成された基板上に塗布して成膜する、未焼成複合膜の成膜工程と、上記未焼成複合膜を基板より剥離して有機溶剤を用いて洗浄する第一洗浄工程と、上記第一洗浄工程で洗浄された未焼成複合膜を、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤であって水溶性有機溶剤の質量比が高い第二洗浄液を用いて洗浄する第二洗浄工程と、を有するポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有する未焼成複合膜の製造方法である。
本発明の第二の態様は、ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有するワニスを、離型層が形成された基板上に塗布して成膜する、未焼成複合膜の成膜工程と、上記未焼成複合膜を基板より剥離して有機溶剤を用いて洗浄する第一洗浄工程と、上記第一洗浄工程で洗浄された未焼成複合膜を、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤であって水溶性有機溶剤の質量比が高い第二洗浄液を用いて洗浄する第二洗浄工程と、を有する洗浄工程と、上記洗浄工程後の未焼成複合膜を乾燥する乾燥工程と、上記乾燥工程後の未焼成複合膜を焼成する焼成工程と、を有するポリイミド−微粒子複合膜の製造方法である。
本発明の第三の態様は、ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有するワニスを、離型層が形成された基板上に塗布して成膜する、未焼成複合膜の成膜工程と、上記未焼成複合膜を基板より剥離して有機溶剤を用いて洗浄する第一洗浄工程と、上記第一洗浄工程で洗浄された未焼成複合膜を、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤であって水溶性有機溶剤の質量比が高い第二洗浄液を用いて洗浄する第二洗浄工程と、を有する洗浄工程と、上記洗浄工程後の未焼成複合膜を乾燥する乾燥工程と、上記乾燥工程後の未焼成複合膜を焼成してポリイミド−微粒子複合膜を得る焼成工程と、上記ポリイミド−微粒子複合膜から微粒子を取り除く微粒子除去工程と、を有する多孔質ポリイミド膜の製造方法である。
本発明によれば、シワのない、未焼成複合膜、ポリイミド−微粒子複合膜、及び多孔質ポリイミド膜を製造することができる。
以下、本発明の実施態様について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施態様に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
[ワニスの製造]
本発明では、まず、ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有するワニスを準備する。ワニスの準備は、所定の微粒子を分散したポリアミド酸又はポリイミドの溶液を製造することにより行う。具体的には、所定の微粒子を予め分散した有機溶剤とポリアミド酸又はポリイミドを任意の比率で混合するか、所定の微粒子を予め分散した有機溶剤中で、ポリアミド酸又はポリイミドを重合することにより行うことができる。
<微粒子>
本発明で用いられる微粒子の材質は、ワニスに使用する有機溶剤に不溶なものなら、特に限定されること無く公知のものが採用可能であり、弾性率、耐摩耗性、強度等の向上、熱膨張率の低減等、目的に応じ適宜選択することができる。例えば、無機材料としては、シリカ(二酸化珪素)、酸化チタン、アルミナ(Al)等の金属酸化物、有機材料としては、高分子量オレフィン(ポリプロピレン,ポリエチレン等)、ポリスチレン、エポキシ樹脂、セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリエーテル等の有機高分子微粒子が挙げられる。
多孔質ポリイミド膜の製造を最終目的とする場合、使用する微粒子として好ましいのは、例えば、コロイダルシリカである。なかでも単分散球状シリカ粒子を選択することが、均一で微小な孔を形成するためには好ましい。
本発明で用いられる微粒子は、真球率が高く、また、粒径分布指数の小さいものが好ましい。これらの条件を備えた微粒子は、ワニス中での分散性に優れ、互いに凝集しない状態で使用することができる。使用する微粒子の粒径(平均直径)としては、例えば、100〜2000nmのものを用いることができる。これらの条件を満たすことで、微粒子を取り除いて得られる多孔質膜の孔径を揃えることができるため、特にセパレータとして使用した場合に、印加される電界を均一化でき好ましい。
<ポリアミド酸>
本発明に用いるポリアミド酸は、任意のテトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合して得られるものが、特に限定されることなく使用できる。テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの使用量は特に限定されないが、テトラカルボン酸二無水物1モルに対して、ジアミンを0.50〜1.50モル用いるのが好ましく、0.60〜1.30モル用いるのがより好ましく、0.70〜1.20モル用いるのが特に好ましい。
テトラカルボン酸二無水物は、従来からポリアミド酸の合成原料として使用されているテトラカルボン酸二無水物から適宜選択することができる。テトラカルボン酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物であっても、脂肪族テトラカルボン酸二無水物であってもよいが、得られるポリイミド樹脂の耐熱性の点から、芳香族テトラカルボン酸二無水物を使用することが好ましい。テトラカルボン酸二無水物は、2種以上を組合せて用いてもよい。
芳香族テトラカルボン酸二無水物の好適な具体例としては、ピロメリット酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2,6,6−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−へキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、9,9−ビス無水フタル酸フルオレン、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロへキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロへキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらの中では、価格、入手容易性等から、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、及びピロメリット酸二無水物が好ましい。また、これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独あるいは二種以上混合して用いることもできる。
ジアミンは、従来からポリアミド酸の合成原料として使用されているジアミンから適宜選択することができる。ジアミンは、芳香族ジアミンであっても、脂肪族ジアミンであってもよいが、得られるポリイミド樹脂の耐熱性の点から、芳香族ジアミンが好ましい。これらのジアミンは、2種以上を組合せて用いてもよい。
芳香族ジアミンとしては、フェニル基が1個あるいは2〜10個程度が結合したジアミノ化合物を挙げることができる。具体的には、フェニレンジアミン及びその誘導体、ジアミノビフェニル化合物及びその誘導体、ジアミノジフェニル化合物及びその誘導体、ジアミノトリフェニル化合物及びその誘導体、ジアミノナフタレン及びその誘導体、アミノフェニルアミノインダン及びその誘導体、ジアミノテトラフェニル化合物及びその誘導体、ジアミノヘキサフェニル化合物及びその誘導体、カルド型フルオレンジアミン誘導体である。
フェニレンジアミンはm−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン等であり、フェニレンジアミン誘導体としては、メチル基、エチル基等のアルキル基が結合したジアミン、例えば、2,4−ジアミノトルエン、2,4−トリフェニレンジアミン等である。
ジアミノビフェニル化合物は、2つのアミノフェニル基がフェニル基同士で結合したものである。例えば、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル等である。
ジアミノジフェニル化合物は、2つのアミノフェニル基同士が他の基を介して結合したものである。結合はエーテル結合、スルホニル結合、チオエーテル結合、アルキレン又はその誘導体基による結合、イミノ結合、アゾ結合、ホスフィンオキシド結合、アミド結合、ウレイレン結合等である。アルキレン結合は炭素数が1〜6程度のものであり、その誘導体基はアルキレン基の水素原子の1以上がハロゲン原子等で置換されたものである。
ジアミノジフェニル化合物の例としては、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルケトン、3,4’−ジアミノジフェニルケトン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(p−アミノフェニル)へキサフルオロプロパン、4−メチル−2,4−ビス(p−アミノフェニル)−1−ペンテン、4−メチル−2,4−ビス(p−アミノフェニル)−2−ぺンテン、イミノジアニリン、4−メチル−2,4−ビス(p−アミノフェニル)ペンタン、ビス(p−アミノフェニル)ホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニル尿素、4,4’−ジアミノジフェニルアミド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。
これらの中では、価格、入手容易性等から、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、及び4,4’−ジアミノジフェニルエーテルが好ましい。
ジアミノトリフェニル化合物は、2つのアミノフェニル基と1つのフェニレン基が何れも他の基を介して結合したものであり、他の基は、ジアミノジフェニル化合物と同様のものが選ばれる。ジアミノトリフェニル化合物の例としては、1,3−ビス(m−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン等を挙げることができる。
ジアミノナフタレンの例としては、1,5−ジアミノナフタレン及び2,6−ジアミノナフタレンを挙げることができる。
アミノフェニルアミノインダンの例としては、5又は6−アミノ−1−(p−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダンを挙げることができる。
ジアミノテトラフェニル化合物の例としては、4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’−ビス[p−(p’−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’−ビス[p−(p’−アミノフェノキシ)ビフェニル]プロパン、2,2’−ビス[p−(m−アミノフェノキシ)フェニル]ベンゾフェノン等を挙げることができる。
カルド型フルオレンジアミン誘導体は、9,9−ビスアニリンフルオレン等が挙げられる。
脂肪族ジアミンは、例えば、炭素数が2〜15程度のものがよく、具体的には、ペンタメチレンジアミン、へキサメチレンジアミン、へプタメチレンジアミン等が挙げられる。
なお、これらのジアミンの水素原子がハロゲン原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、フェニル基等の群より選択される少なくとも1種の置換基により置換された化合物であってもよい。
本発明で用いられる、ポリアミド酸を製造する手段に特に制限はなく、例えば、有機溶剤中で酸、ジアミン成分を反応させる方法等の公知の手法を用いることができる。
テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応は、通常、有機溶剤中で行われる。テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応に使用される有機溶剤は、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンを溶解させることができ、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンと反応しないものであれば特に限定されない。有機溶剤は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応に用いる有機溶剤の例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルカプロラクタム、N,N,N’,N’−テトラメチルウレア等の含窒素極性溶剤;β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン系極性溶剤;ジメチルスルホキシド;アセトニトリル;乳酸エチル、乳酸ブチル等の脂肪酸エステル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート等のエーテル類;クレゾール類等のフェノール系溶剤が挙げられる。これらの有機溶剤は単独あるいは2種以上を混合して用いることができる。有機溶剤の使用量に特に制限はないが、生成するポリアミド酸の含有量が5〜50質量%とするのが望ましい。
これらの有機溶剤の中では、生成するポリアミド酸の溶解性の観点から、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルカプロラクタム、N,N,N’,N’−テトラメチルウレア等の含窒素極性溶剤が好ましい。
重合温度は一般的には−10〜120℃、好ましくは5〜30℃である。重合時間は使用する原料組成により異なるが、通常は3〜24Hr(時間)である。また、このような条件下で得られるポリアミド酸溶液の固有粘度は、好ましくは1000〜10万cP(センチポアズ)、より一層好ましくは5000〜7万cPの範囲である。
<ポリイミド>
本発明に用いるポリイミドは、本発明のワニスに使用する有機溶剤に溶解可能で、側鎖にカルボキシ基等の縮合可能な官能基を有する可溶性ポリイミドなら、その構造や分子量に限定されることなく、公知のものが使用できる。
有機溶剤に可溶なポリイミドとするために、主鎖に柔軟な屈曲構造を導入するためのモノマーの使用、例えば、エチレジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン等の脂肪族ジアミン;ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシブチレンジアミン等のポリオキシアルキレンジアミン;ポリシロキサンジアミン;2−メチルー1,4−フェニレンジアミン、o−トリジン、m−トリジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノベンズアニリド等の芳香族ジアミン;2,3,3’,4’−オキシジフタル酸無水物、3,4,3’,4’−オキシジフタル酸無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物等の使用が有効である。また、有機溶剤への溶解性を向上する官能基を有するモノマーの使用、例えば、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレンジアミン等のフッ素化ジアミンを使用することも有効である。更に、上記ポリイミドの溶解性を向上するためのモノマーに加えて、溶解性を阻害しない範囲で、上記ポリアミド酸の欄に記したものと同じモノマーを併用することもできる。
本発明で用いられる、有機溶剤に溶解可能なポリイミドを製造する手段に特に制限はなく、例えば、ポリアミド酸を化学イミド化又は加熱イミド化させ、有機溶剤に溶解させる方法等の公知の手法を用いることができる。そのようなポリイミドとしては、脂肪族ポリイミド(全脂肪族ポリイミド)、芳香族ポリイミド等を挙げることができ、芳香族ポリイミドが好ましい。芳香族ポリイミドとしては、式(1)で示す繰り返し単位を有するポリアミド酸を熱又は化学的に閉環反応によって取得したもの、若しくは式(2)で示す繰り返し単位を有するポリイミドを溶媒に溶解したものでよい。式中Arはアリール基を示す。
Figure 0006147069
Figure 0006147069
本発明のワニスは、予め微粒子が分散した有機溶剤とポリアミド酸又はポリイミドを任意の比率で混合するか、微粒子を予め分散した有機溶剤中でテトラカルボン酸二無水物及びジアミンを重合してポリアミド酸とするか、更にイミド化してポリイミドとすることで製造でき、最終的に、その粘度を300〜1500cPとすることが好ましく、400〜700cPの範囲がより好ましい。ワニスの粘度がこの範囲内であれば、均一に成膜をすることが可能である。
上記ワニスには、微粒子とポリアミド酸又はポリイミドを、焼成してポリイミド−微粒子複合膜とした場合において、微粒子の材質が前記無機材料の場合は微粒子/ポリイミドの比率が2〜6(質量比)となるように微粒子とポリアミド酸又はポリイミドとを混合するとよい。3〜5(質量比)とすることが、更に好ましい。微粒子の材質が前記有機材料の場合は微粒子/ポリイミドの比率が1〜3.5(質量比)となるように微粒子とポリアミド酸又はポリイミドとを混合するとよい。1.2〜3(質量比)とすることが、更に好ましい。また、ポリイミド−微粒子複合膜とした際に微粒子/ポリイミドの体積比率が1.5〜4.5となるように微粒子とポリアミド酸又はポリイミドとを混合するとよい。1.8〜3(体積比)とすることが更に好ましい。ポリイミド−微粒子複合膜とした際に微粒子/ポリイミドの質量比又は体積比が下限値以上であれば、セパレータとして適切な密度の孔を得ることができ、上限値以下であれば、粘度の増加や膜中のひび割れ等の問題を生じることなく安定的に成膜することができる。
本発明のワニスには、上記した成分のほかに、帯電防止、難燃性付与、低温焼成化等を目的とし、帯電防止剤、難燃剤、化学イミド化剤、縮合剤等、適宜、公知の成分を必要に応じて含有させることができる。
[未焼成複合膜の製造]
ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有する未焼成複合膜の成膜は、離型層を設けた基板上へ上記のワニスを塗布し、常圧又は真空下で0〜50℃、好ましくは常圧10〜30℃で乾燥して行う。
上記離型層は、基板上に離型剤を塗布して乾燥あるいは焼き付けを行って作製することができる。ここで使用される離型剤は、アルキルリン酸アンモニウム塩系、フッ素系又はシリコーン等の公知の離型剤が特に制限なく使用可能である。上記乾燥したポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有する未焼成複合膜を基板より剥離する際、未焼成複合膜の剥離面にわずかながら離型剤が残存する。この残存した離型剤は、フィルム表面の濡れ性や電気特性に大きく影響を及ぼすためこれを取り除く必要がある。
そこで、本発明では、上記基板より剥離した未焼成複合膜を、有機溶剤を用いて洗浄する(第一洗浄工程)。用いる有機溶剤は、離型剤を溶解し、未焼成複合膜を溶解又は膨潤させないものであれば、特に限定なく使用することができる。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、1,1−ジメチルエタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のアルコール類;エチレングルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール等のグリコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドアセトン、2−ブタノン、4−ヘプタノン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、メシチルオキシド等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸1−メチルエチル、酢酸ブチル、酢酸1−メチルプロピル、酢酸2−メチルプロピル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸1,3−ジメチルブチル、酢酸ペンチル、酢酸1−メチルブチル、酢酸3−メチルブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸1−メチルエチル等のエステル類;炭酸ジエチル等のカーボネート類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ジエチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、セロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート等のセルソルブ類;フルフラール、モノクロルベンゼン等の芳香族類;が挙げられる。これらの中でも、アルコール類が好ましい。また、溶剤の沸点は、60〜150℃であることが好ましい。洗浄の方法としては、洗浄液にフィルムを浸漬した後取り出す方法、シャワー洗浄する方法等の公知の方法から選択することができる。
更に、本発明では、第一洗浄工程後の未焼成複合膜をそのまま乾燥するのではなく、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤(第二洗浄液)を用いて洗浄する第二洗浄工程を設け、これを経た後に乾燥を行う。ここでとられる洗浄の方法は、上記第一洗浄工程にて説明したものから適宜に選択することができる。
第二洗浄液に用いる水溶性有機溶剤としては、第一洗浄工程と同様、未焼成複合膜を溶解又は膨潤させないものであれば、特に限定なく使用することができる。例えば、上記第一洗浄工程で使用する溶媒のうち水溶性のものが好ましく、中でもメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール類が好ましく使用できる。
このとき、第二洗浄液中の水溶性有機溶剤の質量比を、水より高くすることを要する。水溶性有機溶剤の比がこの範囲であれば、乾燥工程中の未焼成複合膜のシワ発生を抑えることができる。例えば、水と水溶性有機溶剤の質量比(水:水溶性有機溶剤)は、49:51〜5:95であることが好ましい。更に好ましくは、45:55〜10:90である。
使用した洗浄液の除去を目的として、第二洗浄工程後の未焼成複合膜をそのまま乾燥してもよいが、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤を用いて、更に複数回洗浄を繰り返し行ってもよい。その際は、第二洗浄液の水と水溶性有機溶剤の質量比とは異なるものを使用することができる。
上記未焼成複合膜を乾燥するには、洗浄後の未焼成複合膜を室温で風乾する、恒温槽中で適切な設定温度まで加温する等、公知の方法が制限されることなく適用できる。例えば、未焼成複合膜の端部をSUS製の型枠等に固定し変形を防ぐ方法を採ることもできる。
[ポリイミド−微粒子複合膜の製造(焼成工程)]
上記乾燥後の未焼成複合膜に加熱による後処理(焼成)を行ってポリイミドと微粒子とからなる複合膜(ポリイミド−微粒子複合膜)とすることができる。焼成工程においてはイミド化を完結させることが好ましい。
焼成温度は、未焼成複合膜に含有されるポリアミド酸又はポリイミドの構造や縮合剤の有無によっても異なるが、120〜375℃が好ましく、更に好ましくは150〜350℃である。
焼成を行うには、必ずしも乾燥工程と明確に工程を分ける必要はなく、例えば、375℃で焼成を行う場合、室温〜375℃までを3時間で昇温させた後、375℃で20分間保持させる方法や室温から50℃刻みで段階的に375℃まで昇温(各ステップ20分保持)し、最終的に375℃で20分保持させる等の段階的な乾燥−熱イミド化法を用いることもできる。その際、未焼成複合膜の端部をSUS製の型枠等に固定し変形を防ぐ方法を採ってもよい。
できあがったポリイミド−微粒子複合膜の膜厚は、例えばマイクロメータ等で複数の箇所の厚さを測定し平均することで求めることができる。どのような平均膜厚が好ましいかは、ポリイミド−微粒子複合膜又は多孔質ポリイミド膜の用途によって異なるが、例えば、セパレータ等に使用する場合は、5〜500μmであることが好ましく、10〜100μmであることが更に好ましい。
[ポリイミド−微粒子複合膜の多孔化(微粒子除去工程)]
ポリイミド−微粒子複合膜から、微粒子を適切な方法を選択して除去することにより、微細孔を有する多孔質ポリイミド膜を再現性よく製造することができる。例えば、微粒子として、シリカを採用した場合、ポリイミド−微粒子複合膜を低濃度のフッ化水素水(HF)等によりシリカを溶解除去することで、多孔質とすることが可能である。
[多孔質ポリイミド膜の用途]
本発明の製造方法で作製した多孔質ポリイミド膜は、リチウムイオン電池のセパレータのほか、燃料電池電解質膜、ガス又は液体の分離用膜、低誘電率材料として使用することが可能である。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例では、以下に示すテトラカルボン酸二無水物、ジアミン、有機溶剤、微粒子、及び縮合剤を用いた。
・テトラカルボン酸二無水物:ピロメリット酸二無水物
・ジアミン:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
・有機溶剤:N,N−ジメチルアセトアミド
・微粒子
シリカ:700nmシリカ
<実施例1>
[ワニスの調製]
撹拌機、撹拌羽根、還流冷却機、窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコに、テトラカルボン酸二無水物6.5gと、ジアミン6.7gと、有機溶剤30gとを投入した。窒素ガス導入管よりフラスコ内に窒素を導入し、フラスコ内を窒素雰囲気とした。次いで、フラスコの内容物を撹拌しながら、50℃で20時間、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミンとを反応させて、ポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液に、微粒子を、53g添加し撹拌してワニスを調製した。
[未焼成複合膜の成膜]
上記のワニスを、離型剤を塗布したガラス板にアプリケーターを用い成膜した。70℃で5分間プリベークして、膜厚25μmの未焼成複合膜を製造した。基材から未焼成複合膜を剥離後、エタノール浴に浸漬して第一洗浄を行った。更に、第二洗浄液(水:エタノール=40:60(質量比))中に浸漬した後、ポリエチレンテレフタレート(PET)板を用いて未焼成複合膜を掬い上げ、これをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)板に転写して乾燥を行った。
<実施例2>
第二洗浄液として、水:エタノール=30:70(質量比)のものを使用したほかは、実施例1と同様にして、未焼成複合膜を作成した。
<実施例3>
第二洗浄液として、水:エタノール=10:90(質量比)のものを使用したほかは、実施例1と同様にして、未焼成複合膜を作成した。
<比較例1>
第二洗浄液として、水:エタノール=50:50(質量比)のものを使用したほかは、実施例1と同様にして、未焼成複合膜を作成した。
<比較例2>
第二洗浄液として、水:エタノール=0:100(質量比)のものを使用したほかは、実施例1と同様にして、未焼成複合膜を作成した。
乾燥した未焼成複合膜の概観を以下の評価基準で評価し、表1に示した。
◎・・・全くシワが見られない、
○・・・端部にわずかなヨレがあるがシワはない
×・・・シワが多数見られる
Figure 0006147069
表1の実施例及び比較例の結果から、有機溶剤で洗浄後の未焼成複合膜を乾燥する前に、本発明の第二洗浄液を用いて洗浄することにより、乾燥工程におけるシワの発生を効果的に防止できることを確認した。

Claims (6)

  1. ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有するワニスを、離型層が形成された基板上に塗布して成膜する、未焼成複合膜の成膜工程と、
    前記未焼成複合膜を基板より剥離して有機溶剤を用いて洗浄する第一洗浄工程と、
    前記第一洗浄工程で洗浄された未焼成複合膜を、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤であって水溶性有機溶剤の質量比が高い第二洗浄液を用いて洗浄する第二洗浄工程と、
    を有する未焼成複合膜の製造方法であって、
    前記有機溶剤は、アルコール類、グリコール類、ケトン類、エステル類、カーボネート類、セルソルブ類、及び芳香族類からなる群より選択される少なくとも1つであり、
    前記水溶性有機溶剤は、アルコール類である、未焼成複合膜の製造方法
  2. 前記有機溶剤及び前記水溶性有機溶剤は、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、1,1−ジメチルエタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、及びテトラヒドロフルフリルアルコールからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1記載の未焼成複合膜の製造方法
  3. ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有するワニスを、離型層が形成された基板上に塗布して成膜する、未焼成複合膜の成膜工程と、
    前記未焼成複合膜を基板より剥離して有機溶剤を用いて洗浄する第一洗浄工程と、前記第一洗浄工程で洗浄された未焼成複合膜を、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤であって水溶性有機溶剤の質量比が高い第二洗浄液を用いて洗浄する第二洗浄工程と、を有する洗浄工程と、
    前記洗浄工程後の未焼成複合膜を乾燥する乾燥工程と、
    前記乾燥工程後の未焼成複合膜を焼成する焼成工程と、
    を有するポリイミド−微粒子複合膜の製造方法であって、
    前記有機溶剤は、アルコール類、グリコール類、ケトン類、エステル類、カーボネート類、セルソルブ類、及び芳香族類からなる群より選択される少なくとも1つであり、
    前記水溶性有機溶剤は、アルコール類である、ポリイミド−微粒子複合膜の製造方法
  4. 前記有機溶剤及び前記水溶性有機溶剤は、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、1,1−ジメチルエタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、及びテトラヒドロフルフリルアルコールからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項3記載のポリイミド−微粒子複合膜の製造方法
  5. ポリアミド酸又はポリイミドと微粒子とを含有するワニスを、離型層が形成された基板上に塗布して成膜する、未焼成複合膜の成膜工程と、
    前記未焼成複合膜を基板より剥離して有機溶剤を用いて洗浄する第一洗浄工程と、前記第一洗浄工程で洗浄された未焼成複合膜を、水と水溶性有機溶剤との混合溶剤であって水溶性有機溶剤の質量比が高い第二洗浄液を用いて洗浄する第二洗浄工程と、を有する洗浄工程と、
    前記洗浄工程後の未焼成複合膜を乾燥する乾燥工程と、
    前記乾燥工程後の未焼成複合膜を焼成してポリイミド−微粒子複合膜を得る焼成工程と、
    前記ポリイミド−微粒子複合膜から微粒子を取り除く微粒子除去工程と、
    を有する多孔質ポリイミド膜の製造方法であって、
    前記有機溶剤は、アルコール類、グリコール類、ケトン類、エステル類、カーボネート類、セルソルブ類、及び芳香族類からなる群より選択される少なくとも1つであり、
    前記水溶性有機溶剤は、アルコール類である、多孔質ポリイミド膜の製造方法
  6. 前記有機溶剤及び前記水溶性有機溶剤は、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、1,1−ジメチルエタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、及びテトラヒドロフルフリルアルコールからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項5記載の多孔質ポリイミド膜の製造方法
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