JP6146915B2 - コーヒーエキスおよび濃縮コーヒーエキスの製造方法 - Google Patents
コーヒーエキスおよび濃縮コーヒーエキスの製造方法 Download PDFInfo
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[1]以下の工程により製造することを特徴とするコーヒーエキスの製造方法。
(1)焙煎コーヒー豆を0〜30℃の温度範囲で低温抽出し、低温抽出液を得る工程、
(2)(1)の抽出残渣を水蒸気蒸留抽出し、水蒸気蒸留抽出液を得る工程、
(3)(1)〜(2)の工程で得られた低温抽出液、水蒸気蒸留抽出液を混合し、コーヒーエキスを得る工程。
[2][1]に記載の水蒸気蒸留抽出の抽出残渣をさらに熱水抽出して得られる熱水抽出液を、[1]のコーヒーエキスと混合して得られるコーヒーエキスの製造方法。
[3]焙煎後、抽出までの時間が焙煎直後〜30時間である、[1]または[2]に記載のコーヒーエキスの製造方法。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の方法で得られたコーヒーエキスを逆浸透膜により濃縮して得られる濃縮コーヒーエキスの製造方法。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の方法で得られたコーヒーエキスを5℃以下の温度で冷蔵あるいは冷凍保管するコーヒーエキスまたは濃縮コーヒーエキスの安定な保存方法。
原料供給速度:300〜700L/hr
蒸気流量:5〜50Kg/hr
蒸発量:3〜35Kg/hr
カラム底部温度:40〜100℃
カラム上部温度:40〜100℃
真空度:大気圧〜−100kPa(大気圧基準)
気−液向流接触抽出後、スラリー状である水蒸気蒸留抽出残渣に対して熱水抽出を行うことができる。水蒸気蒸留抽出残渣中の固形分を、遠心分離、圧搾、濾過などのそれ自体既知の方法で固液分離することによって除去し、得られた熱水抽出液を前記のコーヒーエキスと混合することもできる。
グアテマラSHBの焙煎豆(L値18、24時間経過)32kgをコーヒーミルにて粒度1mmに粉砕し、120Lステンレスカラムに充填した。カラム上部から25℃の水を送り込み、カラム内を水で満たし、120分間の抽出を行った、全体として192kgの水を送り込み、抽出を行った。得られた低温抽出液はプレート冷却により、直ちに20℃以下とし、低温抽出液151.7kgを得た(Bx3.85°、pH5.52)。シャープレス式遠心分離機により遠心分離を行い、清澄な低温抽出液140.8kgを得た(参考品1、Bx3.94°、pH5.5)。
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を18℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な低温抽出液138.7kg(参考品3、Bx3.40°、pH5.5)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品4、pH5.0)。
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を10℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な低温抽出液132.1kg(参考品5、Bx3.01°、pH5.6)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品6、pH5.0)。
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を40℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な高温抽出液156.8kg(参考品7、Bx4.10°、pH5.1)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品8)。
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を70℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な熱水抽出液161.5kg(参考品9、Bx4.36°、pH5.1、固形分22.0%)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品10、pH5.0)。
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を90℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な熱水抽出液163.8kg(参考品11、Bx5.11°、pH5.1、固形分26.2%)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品12、pH5.0)。
実施例1と同じ、グアテマラSHBの焙煎豆32kgをコーヒーミルにて粒度1mmに粉砕したものを、120Lステンレスカラムに充填した。カラムを密閉し、カラム内を窒素ガスにて置換した後、カラム下部より窒素ガス(流量12.5L/min)を混合した水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、カラム上部から吹き出す香気を伴った水蒸気を冷却管にて凝縮させ、水蒸気蒸留抽出液64.0Kg(pH3.06)を得た。水蒸気蒸留抽出液は炭酸水素ナトリウム38.4gを加えて、pHを5.0に調製した(参考品13、pH5.0)。
表1に示した配合処方により官能評価のためのコーヒーエキス添加無糖ブラックコーヒーを調製した。具体的には、まず、カリタペーパードリップを用い、焙煎豆4.5kgに95℃熱水を注ぎ、抽出液36kg(焙煎豆の8倍量)を得た。これに、発明品1〜3及び比較品1〜4のコーヒーエキスをそれぞれ2.2kg添加し、さらに、炭酸水素ナトリウム60gを添加し、pH6.6とし、全量を100リットルとした。また、コーヒーエキス2.2kgの代わりに水2.2kgを用いコーヒーエキス無添加無糖ブラックコーヒーを調製した(無添加品)。
実施例1で得られたコーヒーエキス204.8kg(Bx2.70°)の半量102.4kgをとり、逆浸透膜ロメンブラ(TORAY 4、登録商標、東レ社製)を用い、操作圧4MPa、温度25℃にてRO膜濃縮(処理時間:7時間)を行い、Bx20°とし、90℃達温殺菌を行い、20℃以下に冷却し、200meshサラン濾過を行い、濃縮コーヒーエキス13.8kgを得た(発明品4:Bx20.0°、pH5.30)。
実施例2で得られたコーヒーエキス202.7kg(Bx2.65)の半量101.3kgをとり、実施例4と同様な操作により、濃縮コーヒーエキス13.4kgを得た(発明品5:Bx20.0°、pH5.30)。
実施例3で得られたコーヒーエキス196.1kg(Bx2.19°)の半量98.1kgをとり、実施例4と同様な操作により、濃縮コーヒーエキス10.7kgを得た(発明品6:Bx20.0°、pH5.30)。
表3に示した配合処方により官能評価のためのコーヒーエキス添加無糖ブラックコーヒーを調製した。具体的には、まず、カリタペーパードリップを用い、焙煎豆4.5kgに95℃熱水を注ぎ、抽出液が焙煎豆の8倍量の36kgとなるまで抽出した。これに、発明品4〜6の濃縮コーヒーエキスをそれぞれ300g添加し、さらに、炭酸水素ナトリウム60gを添加し、pH6.6とし、全量を100リットルとした。また、濃縮コーヒーエキス300gの代わりに水300gを用い、濃縮コーヒーエキス無添加無糖ブラックコーヒーを調製した(無添加品)。
発明品4の濃縮コーヒーエキスを−80、−20、5、15、25℃で1週間〜6ヶ月間保存試験を行った。結果を表5に示す。
実施例1で水蒸気蒸留抽出を行ったカラム上部から90℃の熱水96kgを送り込み、90分間の抽出を行った。得られた熱水抽出液はプレート冷却により、直ちに20℃以下とし、熱水抽出液105.5kgを得た(Bx3.85°、pH5.52)。得られた熱水抽出液をシャープレス式遠心分離機により遠心分離を行い、清澄な熱水抽出液101.2kgを得た(参考品15、Bx3.80°、pH5.1)。これを減圧濃縮することにより、熱水抽出濃縮液19.2kg(参考品8、Bx20°)を得た。
表3に示した配合処方において濃縮コーヒーエキス300gを混合濃縮コーヒーエキス400g(発明品7)に代えるほかは同様な操作を行うことにより、混合濃縮コーヒーエキスを添加した無糖ブラックコーヒーを調製した。同時に表3の配合処方にしたがい、発明品4の濃縮コーヒーエキス300gを添加した濃縮コーヒーエキス添加無糖ブラックコーヒーを調製した。レトルト殺菌を行った調製品を5℃、1週間保存後、良く訓練された5名のパネリストにより官能評価を行った。結果を表6に示す。
Claims (5)
- 以下の工程により製造することを特徴とするコーヒーエキスの製造方法。
(1)焙煎コーヒー豆を0〜30℃の温度範囲で低温抽出し、低温抽出液を得る工程、
(2)(1)の工程で得られた低温抽出液を0〜30℃の温度範囲で保存する工程、
(3)(1)の抽出残渣を水蒸気蒸留抽出し、水蒸気蒸留抽出液を得る工程、
(4)(2)の工程により0〜30℃の温度範囲で保存された低温抽出液と(3)の工程で得られた水蒸気蒸留抽出液を混合し、コーヒーエキスを得る工程。 - 請求項1に記載の水蒸気蒸留抽出の抽出残渣をさらに熱水抽出して得られる熱水抽出液を、請求項1のコーヒーエキスと混合することを特徴とするコーヒーエキスの製造方法。
- 焙煎後、抽出までの時間が焙煎直後〜30時間である、請求項1または2に記載のコーヒーエキスの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で得られたコーヒーエキスを逆浸透膜により濃縮することを特徴とする濃縮コーヒーエキスの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で得られたコーヒーエキスを5℃以下の温度で冷蔵あるいは冷凍保管することを特徴とするコーヒーエキスまたは濃縮コーヒーエキスの安定な保存方法。
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