JP6145609B2 - 熱電変換モジュール及び熱電変換システム - Google Patents

熱電変換モジュール及び熱電変換システム Download PDF

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Description

本発明は、熱電変換モジュールおよび熱電変換システムに関する。
図7に特許文献1に開示された従来の熱電変換モジュールを示す。低温側基板101と高温側基板102に形成された電極105上の接合材料106を介してP型熱電変換素子103とN型熱電変換素子104が挟持されている。低温側基板101および高温側基板102はアルミナ(Al)で構成される。電極105は銅(Cu)で構成される。接合材料106は金―スズはんだで構成される。この熱電変換モジュールに温度差を与えることで、発電が実行される。
特開2009−200507号公報
しかしながら、従来の熱電変換モジュールに温度差を与えた際に、高温側と低温側との熱膨張差による応力が接合材料に集中し、接合材料と熱電変換素子との電気的接続が破壊されて熱電変換モジュールが故障する場合があった。
本発明は、上記課題に鑑み、温度差による熱電変換モジュールの故障発生を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、窒化物セラミックで構成される第1基板と、酸化物セラミックで構成され、第1基板と対向して配される第2基板と、第1基板と第2基板との間に配される熱電変換素子と、第1基板と熱電変換素子との間に配される第1接合部材と、第2基板と熱電変換素子との間に配される第2接合部材と、を備え、第1接合部材は、第1基板と接触し、第1接合部材と第1基板との熱膨張係数の差が、第2接合部材と前記第2基板との熱膨張係数の差よりも大であ前記第1接合部材は、銀で構成される、ことを特徴とする。
本発明によれば、温度差による故障発生を抑制した熱電変換モジュール及びシステムを提供できる。
実施形態1における熱電変換モジュールを示す模式的断面図 実施形態1における接合材料のフィレット形状を示す模式的断面図 (a)酸化物セラミック基板に接合部材を塗布する工程を示す模式図、(b)酸化物セラミック基板に熱電変換素子と外部端子を搭載する工程を示す模式図、(c)窒化物セラミック基板に接合材料を塗布する工程を示す模式図、(d)酸化物セラミック基板に窒化物セラミック基板を搭載する工程を示す模式図 実施形態2における熱電変換モジュールを示す模式的断面図 実施形態3における熱電変換モジュールを示す模式的断面図 本実施形態における熱電変換システムを示す模式図 従来の熱電変換モジュールを示す模式図
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態ではゼーベック効果を利用した発電用途を想定し、例えば300℃以上の温度差を形成する高温の熱源から受熱することを前提とする。しかし、これに限定するものではなく、温度差が付く場合であれば本実施形態を適用できる。つまり300℃以下の温度条件の場合やペルチェ効果を利用した冷却用途の場合であっても以下の実施形態およびその考え方に沿って同様の効果を得ることが可能である。
(実施形態1)
図1は実施形態1における熱電変換モジュールの模式的断面図である。第1基板として窒化物セラミック基板1を、第2基板として酸化物セラミック基板2を用いる。窒化物セラミック基板1は、窒化ケイ素(Si)又は窒化アルミニウム(AlN)で構成される。酸化物セラミック基板2は、アルミナ(Al)又は酸化ジルコニウム(ZrO)で構成される。窒化物セラミック基板1は、酸化物セラミック基板2よりも高温の雰囲気に配置するための基板である。
窒化物セラミック基板1と酸化物セラミック基板2は対向して配置されている。これらの基板の内側に、熱と電気を変換する熱電変換素子であるP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4が配置される。
P型熱電変換素子3は、亜鉛−アンチモン(Zn−Sb)合金又はビスマス−テルル(Bi−Te)合金、N型熱電変換素子4は、コバルト―アンチモン(Co−Sb)合金又はビスマス−テルル合金といった熱電変換材料で構成される。熱電変換材料には、微量の添加剤が含まれる場合がある。
酸化物セラミック基板2には電極5が形成され、その上に接合部材6(第2接合部材)が配置される。一方、窒化物セラミック基板1には、電極5は存在しない。そのかわり、配線状に形成されることで電極の機能を備えた接合部材6(第1接合部材)が窒化物セラミック基板1と直接的に接触するように配置される。これらの接合部材6を介して、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4が、両基板に接合される。
接合部材6は例えば銀で構成される。詳細な製造方法については後述するが、接合部材6はナノまたはサブミクロン粒子を含んだペースト(以下、便宜上ナノ粒子ペーストと呼称する)を焼結して形成される。
ここで、本実施形態の要諦は、温度差が与えられた際に、高温側に位置する窒化物セラミック基板1と接合部材6との界面で積極的に分離することにある。電気回路的に考えると各基板と各熱電変換素子が接合されている必要はない。電極5と接合部材6とを介してP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4とが電気的に接続されていれば熱電変換モジュールとして正常に機能するからである。そこで、電極5、接合部材6、P型熱電変換素子3、N型熱電変換素子4のいずれかの界面での破壊が生じる前、すなわち、これらの界面に熱膨張による応力集中が発生する前に、窒化物セラミック基板1と接合部材6との界面が分離するように構成する。こうして、窒化物セラミック基板1と接合部材6とを積極的に分離することで、窒化物セラミック基板1が熱膨張しても、その直下の各素子やそれらの接合部への応力集中を抑制できる。
次に、窒化物セラミック基板1と接合部材6との界面を積極的に分離させるための構成について説明する。
熱電変換モジュールの上下面に温度差が付与された場合、熱膨張が発生する。発生する熱膨張の大きさは温度と各材料の熱膨張係数によって決定される。そこで、窒化物セラミック基板1と接合部材6の界面に大きな熱応力が働くように設計する。
具体的には、窒化ケイ素で構成される窒化物セラミック基板1の熱膨張係数は約3ppmである。また銀で構成される接合部材6の熱膨張係数は約19ppmである。この場合、両者の界面には16ppmもの熱膨張係数の差が発生すため、その界面には高温側の温度に従って大きな熱応力が働く。
また、窒化物セラミック基板1を窒化アルミニウムで構成する場合、その熱膨張係数は約4.5ppmである。この熱膨張係数は、接合部材6を構成する銀と比較すると充分小さく、両者の界面には高温になるにつれて大きな熱応力が作用する。
なお、基本的に、セラミック材料は接合部材6を構成する金属と比較して熱膨張係数が小さい。しかし、酸化物セラミックであるアルミナの熱膨張係数は7ppm以上であり、窒化ケイ素に対して2倍以上膨張するため、アルミナと接合部材6との間に発生する応力も窒化ケイ素の場合に比べ1/2以下となる。そのため、高温側の基板に窒化物セラミックを採用することが、接合部材6との界面に加わる応力を増大させることに有効である。
なお、熱膨張係数はISO17562−2001に沿って、TMA(Thermal Mechanical Analysis)法によって測定される。
接合部材6の材料としては、銀が最適である。電気抵抗率が金属の中でもっとも低く、また貴金属の中では熱膨張係数が最も大きいからである。ただし、接合部材6を、銀と類似の物性を持つ金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)やその他貴金属材料(ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir))で構成しても、銀には劣るものの、本実施形態の効果を得られる。すなわち、接合部材6は銀、金、銅、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、イリジウム又はこれらの1つを主成分とする合金であることが望ましい。なお、主成分とは、接合部材6を構成する材料の中で占める質量割合が最も高い成分を示す。
さらに本構成では、窒化物セラミック基板1と接合部材6との接合強度を弱くして、よりこの界面での破壊を促す工夫を施している。その工夫とは、既に焼結された窒化物セラミック基板1上に後からナノ粒子ペーストを焼結することで、配線形成と素子の接合を同時に実施しての接合部材6を形成している点である。ナノ粒子ペーストは、焼結することで窒化物セラミック基板1と一旦接合するが、接合強度は弱い。このため、熱応力がかかって界面が破断すると、接合部材6はより強固に接合された熱電変換素子側に残り、素子間の電気的接続は保持され、熱電変換モジュールとしての機能は保たれる。なお、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics:低温同時焼成セラミック)のようにセラミックペーストと金属ペーストを同時に焼結することで、窒化物セラミック基板1と接合部材6とを同時に形成すると、セラミックを構成する元素と接合部材6を構成する金属元素の間に強固な接合体が形成されてしまい、窒化物セラミック基板1と接合部材6とを積極的に破壊しにくくなる。
本実施形態においては、すでに焼結したセラミック基板上に接合部材6を焼結する手法を採用することで、窒化物セラミック基板1と接合部材6との接合強度を弱くして、よりこの界面での破壊を促すことを可能としている。
なお、材料となるナノ粒子ペーストは、溶剤と金属微粒子、およびその金属微粒子を覆う分散剤から構成される。しかし、溶剤と分散剤は加熱焼結時にほぼ揮発してしまうため接合部材6として残存するのは金属成分のみとなる。よって、溶媒や分散剤の残存量が多いと充分に焼結が進んでいないこととなるため、モジュールとして存在する際の接合部材6に含まれる金属成分は、全体の90質量%以上であることが好ましい。
なお、低温側に配置する酸化物セラミック基板2は、高温側とは反対に熱電変換素子と安定的に接合させておくことが重要である。両方の基板から熱電変換素子が完全に分離すると、振動に対する信頼性が極端に劣化して、熱電変換モジュールの故障に繋がる場合があるからである。熱電変換モジュールを例えば車に適用する場合は特に、振動対策が重要である。そのため、高温側と逆の理由から接合部材6と熱膨張係数の大きさが近い酸化物セラミック基板2を用いることで、温度差を付与した際に、これらの界面に発生する熱応力を軽減し、両者の接合の持続を図る。
さらに、酸化物セラミック基板2上には電極5を形成する。電極5は上記のLTCCのように、セラミックと同時に焼結して形成する。この電極5上に、接合部材6を形成する。電極5と接合部材6は同じ金属材料である。
電極5と接合部材6とを備える構成による効果を下記に述べる。ここでは、酸化物セラミック基板2をアルミナで構成し、接合部材6をナノ粒子ペーストによって焼結された銀で構成し、電極5も同じく銀で構成する。
この場合、接合部材6と電極5は同材料であることから一体化したものとしてみなすことができ、また接合部材6と電極5との熱膨張係数も同じであることから界面に熱応力も発生しない。
アルミナの熱膨張係数は約7ppm、銀の熱膨張係数は約19ppmであることからその差は約12ppmとなる。この値は、銀と窒化ケイ素の熱膨張係数の差分16ppmと比較して小さい。すなわち、接合部材6と窒化物セラミック基板1との熱膨張係数の差が、接合部材6と酸化物セラミック基板2との熱膨張係数の差よりも大である。これにより、温度差を与えた際に、接合部材6と酸化物セラミック基板2との接合は保持されつつ、接合部材6と窒化物セラミック基板1との接合を破壊できる。さらに、窒化物セラミック基板1と比較して低温側に配置される接合部材6と酸化物セラミック基板2との界面には、熱応力が生じにくい。
なお、窒化物セラミック基板1を構成する材料の主成分である窒化ケイ素や窒化アルミニウムは、基板材料全体に占める割合が90質量%を上回るのが良い。全体に占める主成分の割合が90質量%以下になると上記の熱膨張係数の値から外れてしまうからである。加えて、90質量%以下といった不純物が多い状態では、機械的強度が低下するという弊害もある。
なお、酸化物セラミック基板2を構成する材料の主成分にはアルミナ又は、酸化ジルコニウムを採用する。これらの酸化物が基板材料全体に占める割合が90質量%を上回るのが良い。これは窒化物セラミック基板1と同様の理由による。
また電極5に銅を採用してもよい。銅の熱膨張係数は約17ppmであるため銀と2ppmの差であることから、電極5に銅、接合部材6に銀を採用しても、一定の効果を得ることができる。
なお、熱電変換モジュールにおいて、基板との接合部(界面)以外に、熱電変換素子と接合材料との界面が存在する。熱電変換素子は金属を主成分とする材料であり、さらに素子の金属拡散を防止するために例えばニッケルやモリブデンなどのバリア膜が配される場合がある。さらに接合部材6との接合性を向上させるためにそのバリア膜の上には酸化しにくい金属、例えば銀が積層される場合がある。これらの層や膜はすべて主成分が金属材料で構成されるため、金属結合によって強固な接合部を形成する。そしてこれはセラミック基板と電極5や接合部材6との結合部よりも充分強い接合強度を有するため、熱応力が発生した際には、熱電変換モジュール内で特に接合強度が弱い箇所、つまりセラミック基板と金属(電極5や接合部材6)との界面が優先的に破断する。
ゆえに、「接合部材6と窒化物セラミック基板1との熱膨張係数の差が、接合部材6と酸化物セラミック基板2との熱膨張係数の差よりも大である。」という関係を満たすことが、本実施形態において重要となる。
更に、窒化物セラミック基板1側の接合部材6と、酸化物セラミック基板2側の接合部材6とを同じ材料で構成する場合、それぞれの熱膨張係数が「接合部材6、酸化物セラミック基板2、窒化物セラミック基板1の順に小である」という関係が成立するように、各部材を設計することが重要となる。これにより、温度差を付与した際に、接合部材6と窒化物セラミック基板1との接合部(界面)を他の界面よりも優先的に破断させることが可能となり、熱電変換モジュールの故障を防止できる。
なお、本実施形態に係る熱電変換モジュールは、従来の熱電変換モジュール(図6)に比べ、故障しにくいことを確認している。具体的には、低温側の温度を100℃に固定し、高温側の温度を400℃から100℃に変化させることを1サイクルとした熱サイクル試験を実施し、故障の有無を検証した。熱電変換モジュールの構成としては、30mm□の基板を用い、熱電変換素子にはビスマス−テルル(Bi―Te)合金を使用した。従来の熱電変換モジュールでは5サイクルで接合部の破断による故障が発生したが、本実施形態の熱電変換モジュールでは100サイクル後も正常に発電することを確認した。
なお、接合部材6は、熱電変換素子の側部にまで至る形状とするのが望ましい。これは熱電変換素子と接合部材6との接合強度を高めるためである。この場合、接合部材6がフィレット形状を形成するのが接合強度を高める観点からより望ましい。図2に接合部材6がフィレット形状を形成する様子を示す。なお、P型熱電変換素子3に対するフィレット形状となっているがN型熱電変換素子に対しても同じ形状のフィレットを形成するが好ましい。
次に、本実施形態に係る熱電変換モジュールの製造方法について図3(a)〜(d)を用いて説明する。
まず図3(a)に示すように、酸化物セラミック基板2の電極5上に接合部材6が回路パターンを形成するように塗布する。予め酸化物セラミック基板2と電極5とを同時に焼結することで、両者を強固に結合させておく。また、電極5と接合部材6の接合性を向上させるため、電極5の表面に接合部材6と同じ金属の膜を形成してもよい。金属膜の厚みは例えば30μm〜200μmである。
次に図3(b)に示すように、酸化物セラミック基板2にP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4、および外部端子7を搭載する。直列接続するため、P型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4は交互に搭載される。
次に図3(c)に示すように、窒化物セラミック基板1の上に接合部材6を塗布する。この時、窒化物セラミック基板1には電極5が存在しないため、接合部材6には配線としての役割が必要となる。このため、一対のP型熱電変換素子3とN型熱電変換素子4が電気的に接続されるように接合部材6を塗布する。
次に図3(d)に示すように、酸化物セラミック基板2へ窒化物セラミック基板1を搭載する。
このようなフローを経て、接合部材6を焼結させたあと、熱電変換モジュールは完成する。接合部材6が銀のナノ粒子ペーストであれば、例えば250℃で30min〜60min焼結すれば良い。
(実施形態2)
図4は実施形態2における熱電変換モジュールの模式的断面図である。実施形態1との相違点は、電極5を設けることなく、接合部材6で酸化物セラミック基板2と熱電変換素子とを接合している点である。
発明者らは、接合部材6をナノ粒子ペーストで形成した際に、窒化物セラミック基板1と酸化物セラミック基板2とでは接合強度が異なることを見出した。これは、窒化物セラミック基板1の窒素(N)と酸化物セラミック基板2の酸素(O)と接合部材6の金属との親和性が異なるためである。この場合、窒化物セラミック基板1よりも酸化物セラミック基板2の方が接合部材6とより強固に接合される。具体的には、窒化ケイ素よりもアルミナの方が1.5倍の接合強度を示すことを確認している。この特性を利用して、酸化物セラミック基板2と接合部材6とを直接接合することで、酸化物セラミック基板2との接合は維持したまま、窒化物セラミック基板1と接合部材6との接合部を破断させることができる。なお、接合部材6は配線を形成するようにパターン状に配置される。
図1のように電極5を設けると、その金属拡散が著しく進行する場合があり、接合強度が劣化するリスクがあった。そのため、実施形態2のように、電極5を省略することでこのような金属拡散のリスクを低減させることが可能となる。
なお、接合部材6と窒化物セラミック基板1との接合面積よりも、接合部材6と酸化物セラミック基板2との接合面積が大となるように構成してもよい。この構成により、接合部材6と酸化物セラミック基板2とをより強固に接合しつつ、温度差が付与された際に、接合部材6と窒化物セラミック基板1との接合部を積極的に破断させることが可能である。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施形態3における熱電変換モジュールの模式的断面図である。実施形態1との相違点は、窒化物セラミック基板1の側に、接合材料6と同時に配線部材8を配置している点である。
前述の通り、温度差を大きくすることで発電量も大きくすることが出来るが、その場合、モジュール内部にかかる応力も温度差に比例して大きくなる。接合部材6で形成された配線だけではその繰り返される膨張と収縮によって、クラックや、窒化物系セラミック基板1との摩擦による磨耗などの劣化が見られる場合がある。この時、補強材として配線部材8を配置しておくと信頼性が向上する。
この配線部材8には接合材料6と同材料のバルク材を用いることが強度や接合性、熱膨張率の整合の観点から好ましい。またその形状も、配線として機能する接合材料6の補強効果が発現すれば良いため、使用温度や接合材料6の種類などによって適宜変更することが出来る。
なお、本実施例のように配線部材8を配置していても、接合材料6はその一部が窒化物系セラミック基板1と接触していることで重要である。実施の形態1で述べたように、使用前は接合材料6と窒化物系セラミック基板1が接合しており、使用時に熱応力によってその界面が外れることによって、本発明の効果を達成できるからである。
また、実施形態1〜3の熱電変換モジュールと、窒化物セラミック基板1側に配置される熱源と、を備える熱電変換システムを構築してもよい。係るシステムによって、使用時(温度差の付与時)に熱電変換モジュールが故障するのを防止し、システム自体の信頼性を高く保つことができる。
また、熱源は、内部を流体が通過するパイプであってもよい。本熱電変換モジュールは、流体が通過する際の振動が加わっても故障しづらいからである。更に、この流体は、排気ガスであってもよい。排気ガスのような300℃を超える高温雰囲気において、巨大な熱応力が加わっても、本熱電変換モジュール及びシステムは、故障しにくいという特性をもつからである。
ここで、図5に、熱電変換システム11の模式図を示す。実施形態3の熱電変換モジュールと、窒化物セラミック基板1側に配置される熱源9と、を備えて熱電変換システム11は構成される。係るシステムにより、上記の効果を奏することが可能である。なお、本システムに実施形態1又は2の熱電変換モジュールを適用してもよい。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明に係る熱電変換モジュール及びシステムは、車からの廃熱を電気に変換する用途に適用可能である。
1 窒化物セラミック基板
2 酸化物セラミック基板
3 P型熱電変換素子
4 N型熱電変換素子
5 電極
6 接合部材
7 外部端子
8 配線部材
9 熱源
11 熱電変換システム

Claims (12)

  1. 窒化物セラミックで構成される第1基板と、
    酸化物セラミックで構成され、前記第1基板と対向して配される第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に配される熱電変換素子と、
    前記第1基板と前記熱電変換素子との間に配される第1接合部材と、
    前記第2基板と前記熱電変換素子との間に配される第2接合部材と、を備え、
    前記第1接合部材は、前記第1基板と接触し、
    前記第1接合部材と前記第1基板との熱膨張係数の差が、前記第2接合部材と前記第2基板との熱膨張係数の差よりも大であ
    前記第1接合部材は、銀で構成される、熱電変換モジュール。
  2. 記第1基板と前記熱電変換素子との間に配される配線部材と、を備え、請求項1の熱電変換モジュール。
  3. 前記第2接合部材は、前記第2基板と接触する、請求項1又は2の熱電変換モジュール。
  4. 前記第1及び第2接合部材は、同じ材料で構成される、請求項1〜3いずれかの熱電変換モジュール。
  5. 前記第1接合部材、前記第2基板、前記第1基板の順に熱膨張係数が小である請求項1〜3いずれかの熱電変換モジュール。
  6. 前記第1接合部材と前記第1基板との接合面積よりも、前記第2接合部材と前記第2基板との接合面積が大である、請求項1〜5いずれかの熱電変換モジュール。
  7. 前記第1基板は、窒化ケイ素または窒化アルミニウムで構成される、
    請求項1〜6いずれかの熱電変換モジュール。
  8. 前記第2基板は、アルミナまたは酸化ジルコニウムで構成される、
    請求項1〜7いずれかの熱電変換モジュール。
  9. 前記第1接合部材は、ナノ又はサブミクロン粒子を焼結させて形成される、請求項1〜8いずれかの熱電変換モジュール。
  10. 前記第1基板は、前記第2基板よりも高温の雰囲気に配置するための基板である、請求項1〜いずれかの熱電変換モジュール。
  11. 請求項1〜10いずれかの熱電変換モジュールと、
    前記第1基板側に配置される熱源と、を備える熱電変換システム。
  12. 前記熱源は、内部を流体が通過するパイプである、請求項1の熱電変換システム。
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