JP6144575B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は空気入りタイヤに関する。
近年、車の低燃費化に対する強い社会的要請から、タイヤの軽量化が図られており、タイヤ部材のなかでも、タイヤの内部に配され、空気入りタイヤ内部から外部への空気の漏れの量(空気透過量)を低減して耐空気透過性を向上させる働きを担うインナーライナーにおいても、軽量化などが行われるようになってきた。
現在、インナーライナー用ゴム組成物には、たとえばブチルゴム70〜100質量%および天然ゴム30〜0質量%を含むブチル系ゴムが使用されており、このようなゴム組成物を用いてある程度の耐空気透過性を得ている。ブチル系ゴムを用いたインナーライナーは、通常、乗用車用タイヤでは0.6〜1.0mm、トラック・バス用タイヤでは1.0〜2.0mm程度の厚みが必要となるが、タイヤの軽量化を図るために、ブチル系ゴムより耐空気透過性に優れ、インナーライナー層の厚みをより薄くできるポリマーが要請されている。例えば、インナーライナーを軽量化する方法として、熱可塑性樹脂を用いる技術が検討されている。
特許文献1(特開平9−19987号公報)には、タイヤの軽量化を図ることのできるインナーライナーとして、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリアミド系アロイ及びポリエステル系アロイからなる群より選ばれた少なくとも1種のガスバリヤー層(A)と接着層(B)とが少なくとも2層に積層されると共に、少なくとも一方の表面から電子線照射された積層フィルムを備えてなり、且つ上記接着層(B)がゴム層(R)と加熱接着されてなる積層フィルムとゴム層との積層体が開示されている。しかし、特許文献1では、接着層が加硫工程においてブラダーと加熱状態で接触することになり、ブラダーに粘着、接着するという問題がある。
特許文献2(特開2004−136766号公報)には、カーカス層の内側に熱可塑性樹脂フィルムを配置し、カーカス層のカーカスコードの横断面中心を通る面から熱可塑性樹脂フィルム8までのタイヤ径方向距離を、カーカスコード直径をDとしたとき、0〜(1+D/2)mmにした空気入りタイヤが開示されている。しかし、特許文献2では、熱可塑性樹脂フィルムは加硫時の接着性が悪く、長期走行時に熱可塑性樹脂フィルムとカーカスプライとの剥離が生じたり、熱可塑性樹脂フィルムにクラックが発生したりする可能性がある。その結果、インナーライナーとしての機能が損なわれるおそれがある。
特許文献3(特開平9−165469号公報)には、空気透過率の低いナイロンを用いてインナーライナー層を形成し、ゴム組成物であるタイヤ内面またはカーカス層との接着性を向上させることのできる空気入りタイヤが開示されている。しかし、特許文献4の技術においては、ナイロンフィルム層を形成するために、ナイロンフィルムをRFL処理した後、ゴム組成物からなるゴム糊を塗布する必要があり、工程が複雑化するという問題がある。さらに、加硫工程において、ナイロンフィルム層とブラダーとが加熱状態で接触することになり、ナイロンフィルム層がブラダーに粘着、接着して破れてしまうという問題もある。
特開平9−019987号公報 特開2004−136766号公報 特開平9−165469号公報
本発明は、インナーライナーを備えた空気入りタイヤにおいて、インナーライナーとそれに隣接するカーカスプライゴムとの接着性、耐屈曲疲労性および耐空気透過性などのインナーライナーの基本特性を向上するとともに、タイヤを軽量化し、操縦安定性を向上し、転がり抵抗を低減することを目的とする。
本発明は、タイヤ内側に配置されるインナーライナーと、インナーライナーに隣接して設けられ、ゴム層中にコードが埋設されてなるカーカスプライとを備えた空気入りタイヤであって、インナーライナーは、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体60質量%以上99.5質量%以下と、スチレン−無水マレイン酸共重合体0.5質量%以上40質量%以下とを含む第1エラストマー組成物からなり、厚さが0.05mm以上0.6mm以下の第1層と、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体の少なくともいずれかを含む第2エラストマー組成物からなり、厚さが0.01mm以上0.3mm以下の第2層とを含み、第2層は、カーカスプライのゴム層と接するように配置されており、コードの直径をDとするとき、コードの断面中心を通る面から、第2層までの距離Lが0以上(1+D/2)mm以下である空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤにおいて好ましくは、スチレン−無水マレイン酸共重合体は、スチレン成分/無水マレイン酸成分のモル比が50/50〜90/10であり、重量平均分子量が4,000以上20,000以下であり、無水マレイン酸の酸価が50以上600以下である。
本発明の空気入りタイヤにおいて好ましくは、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体はスチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下であり、重量平均分子量が50,000以上400,000以下である。
本発明の空気入りタイヤにおいて好ましくは、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、スチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下であり、重量平均分子量が100,000以上290,000以下である。
本発明の空気入りタイヤにおいて好ましくは、スチレン−イソブチレンジブロック共重合体は直鎖状であり、スチレン成分含有量が10質量%以上35質量%以下であり、重量平均分子量が40,000以上120,000以下である。
本発明の空気入りタイヤにおいて好ましくは、インナーライナーとカーカスプライのゴム層の境界面は、凹凸状を形成している。
本発明によれば、インナーライナーとそれに隣接するカーカスプライゴムとの接着性、耐屈曲疲労性および耐空気透過性などのインナーライナーの基本特性を向上するとともに、タイヤを軽量化し、操縦安定性を向上し、転がり抵抗を低減することができる。
本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの右半分を示す模式的断面図である。 本発明の一実施の形態における空気入りタイヤのカーカスプライとインナーライナーとの境界近傍の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態における空気入りタイヤのカーカスプライとインナーライナーとの境界近傍の模式的断面図である。 本発明の一実施の形態におけるインナーライナーの模式的断面図である。
<空気入りタイヤ>
本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの構造を、図を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの右半分を示す模式的断面図である。空気入りタイヤ1は、トレッド部2と、トレッド部2の両端からトロイド形状を形成するように配置されたサイドウォール部3とビード部4とを有している。さらに、ビード部4にはビードコア5が埋設される。また、一方のビード部4から他方のビード部4(図示せず)に亘って設けられ、両端をビードコア5のまわりに折り返して係止されるカーカスプライ6と、カーカスプライ6のクラウン部外側には、少なくとも2枚のプライよりなるベルト層7とが配置されている。
ベルト層7は、通常、スチールコードまたはアラミド繊維等のコードよりなるプライの2枚をタイヤ周方向に対して、コードが通常5〜30°の角度になるようにプライ間で相互に交差するように配置される。なお、ベルト層7の両端外側には、トッピングゴム層を設け、ベルト層7両端の剥離を軽減することができる。カーカスプライ6は、ポリエステル、ナイロン、アラミド等の有機繊維からなるコードがタイヤ周方向にほぼ90°に配列されており、カーカスプライ6とその折り返し部によって囲まれる領域には、ビードコア5の上端からサイドウォール部3方向に延びるビードエーペックス8が配置される。カーカスプライ6のタイヤ半径方向内側には、一方のビード部4から他方のビード部4(図示せず)に亘ってインナーライナー9が配置される。
図2は、本発明の一実施の形態における空気入りタイヤのカーカスプライとインナーライナーとの境界近傍の模式的断面図である。インナーライナー9は、第1層IL1および第2層IL2を含む。第2層IL2は、カーカスプライ6を構成するゴム層6aと接しており、境界面Sを形成している。カーカスプライ6は、ゴム層6a中に複数のコードKが一定間隔に埋設されてなる。
本発明の一実施の形態における空気入りタイヤにおいて、コードKの直径をDとするとき、コードKの断面中心を通る面(複数のコードKの断面中心を結んで形成される面)KCから第2層IL2までの距離L(すなわち、境界面Sまでの距離)は、0以上で(1+D/2)mm以下に設定される。
第2層IL2を構成するスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体は、カーカスプライのゴム層6aよりも剛性が高い。したがって、距離Lを(1+D/2)mm以下と小さくすることで、第2層IL2のタイヤ周方向にせん断応力が作用し、タイヤ周方向のせん断剛性が向上する。その結果、空気入りタイヤの走行時の操縦安定性を向上させることができる。一方、距離Lが0mmよりも小さい場合には、カーカスプライ6のコードK間の拘束力が低下し、コードK間隔が変動しやすくなり、タイヤ周方向の剛性が低下する。なお、距離Lが0mmよりも小さいとは、カーカスプライ6を構成するゴム層6aと第2層IL2との境界面Sが、コードKの断面中心を通る面KCよりもサイドウォール部3側に位置することを意味する。
図3は、本発明の一実施の形態における空気入りタイヤのカーカスプライとインナーライナーとの境界近傍の模式的断面図である。インナーライナーの第2層IL2は、カーカスプライ6のコードとコードとの間に侵入することによって、第2層IL2とゴム層6aとの境界面Sが凹凸状を形成している。ここでコードKの断面中心を通る面KCからゴム層6aと第2層IL2との境界面Sまでの距離Lは、実質的に0となっている。かかる構成によっても、タイヤ周方向のせん断剛性が向上し、その結果、空気入りタイヤの走行時の操縦安定性を向上させることができる。なお、境界面Sが凹凸形状を有する場合の距離Lは、ゴム層6aと第2層IL2との境界面Sまでの最短距離L’の平均値を意味する。
<インナーライナー>
本発明の一実施の形態において、インナーライナーは第1エラストマー組成物からなる、厚さ0.05mm〜0.6mmの第1層と、第2エラストマー組成物からなる、厚さ0.01mm〜0.3mmの第2層とを含む。
(第1層)
第1層は、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体(以下、SIBSともいう)とスチレン−無水マレイン酸共重合体(以下、SMAともいう)を含む第1エラストマー組成物からなる。第1エラストマー組成物は、SIBSおよびSMAのみを含んでもよいし、SIBSおよびSMAに加えて、他の配合剤を含んでいてもよい。
(スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体)
SIBSが有するイソブチレンブロックに起因して、SIBSからなるポリマーフィルムは優れた耐空気透過性を有する。したがって、SIBSを含む第1層を備えるインナーライナーを用いることにより、耐空気透過性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBSは芳香環以外の分子構造が完全飽和であるため、劣化硬化が生じにくく、優れた耐久性を有する。したがって、SIBSを含む第1層を備えるインナーライナーを用いることにより、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
SIBSを含む第1層を備えるインナーライナーを適用した空気入りタイヤは、優れた耐空気透過性を確保できる。したがって、ハロゲン化ブチルゴム等の、耐空気透過性を付与するために従来使用されてきた高比重のハロゲン化ゴムを使用する必要がなく、たとえハロゲン化ゴムを使用する場合にも、その使用量の低減が可能である。これによってタイヤの軽量化が可能となり、その結果、燃費の向上効果を得ることができる。
SIBSの分子量は特に制限されないが、SIBSのゴム弾性および流動性、インナーライナーへの成形加工性などの観点から、GPC測定による重量平均分子量が50,000以上400,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が50,000未満であると、引張強度および引張伸びが低下するおそれがある。また、400,000を超えると、SIBSの流動性の低下によりインナーライナーへの成形加工性(押出加工性など)が低下するおそれがあるため好ましくない。SIBSは、耐空気透過性と耐久性をより良好にする観点から、SIBS中のスチレン成分の含有量が10〜30質量%であることが好ましく、14〜23質量%であることがさらに好ましい。
SIBSの各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱い(重合度が10,000未満では液状になる)の点からイソブチレンでは10,000〜150,000程度、またスチレンでは5,000〜30,000程度であることが好ましい。
第1エラストマー組成物中のSIBSの含有量は、60質量%以上99.5質量%以下である。SIBSの含有量が60質量%以上であることにより、優れた耐空気透過性と耐久性を有するインナーライナーを得ることができる。またSIBSの含有量が99.5質量%以下であることにより、隣接ゴムとの接着性が優れたインナーライナーを得ることができる。耐空気透過性と耐久性がより良好になる点で、該含有量は70質量%以上98質量%以下が好ましい。
SIBSは、一般的なビニル系化合物のリビングカチオン重合法により得ることができる。例えば、特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が可能であり、ビニル化合物にイソブチレンと他の化合物を用いることでポリイソブチレン系のブロック共重合体を製造できることが開示されている。
SIBSは分子内に芳香族以外の二重結合を有していないために、分子内に二重結合を有している重合体、例えばポリブタジエンに比べて紫外線に対する安定性が高く、従って耐候性が良好である。さらに分子内に二重結合を有しておらず、飽和系のゴム状ポリマーであるにも関わらず、波長589nmの光の20℃での屈折率(nD)は、ポリマーハンドブック(1989年:ワイリー(Polymer Handbook,Willy,1989))によると、1.506である。これは他の飽和系のゴム状ポリマー、例えば、エチレン−ブテン共重合体に比べて有意に高い。
(スチレン−無水マレイン酸共重合体)
スチレン−無水マレイン酸共重合体(以下、SMAともいう)は、スチレン−無水マレイン酸共重合体ベースレジン(以下、SMAベースレジンともいう)、スチレン−無水マレイン酸共重合体ベースレジンがエステル化されて得られた、モノエステル基およびモノカルボン酸基を有するスチレン−無水マレイン酸共重合体のエステルレジン(以下、SMAエステルレジンともいう)およびSMAベースレジンやSMAエステルレジンのアンモニウム塩の水溶液(以下、SMAレジンアンモニウム塩水溶液ともいう)を含む概念として記載する。
スチレン−無水マレイン酸共重合体は、分散、乳化における高分子界面活性剤、高機能性架橋剤として使用されており、ゴムおよび熱可塑性エラストマー組成物との加硫接着性が非常に優れている。また、ゴムおよび熱可塑性エラストマー組成物にぬれ性を与えるため、粘着効果も優れている。本発明の一実施の形態において、第1エラストマー組成物は、SIBSにSMAを配合することで、空気遮断性を保持しつつ、ゴムおよび熱可塑性エラストマー組成物との加硫接着性を向上させることができる。
第1エラストマー組成物中のスチレン−無水マレイン酸共重合体の含有量は、0.5質量%以上40質量%以下である。SMAの含有量が0.5質量%以上であることにより、隣接ゴムとの接着性が優れたインナーライナーを得ることができる。またSMAの含有量が40質量%以下であることにより、優れた耐空気透過性と耐久性を有するインナーライナーを得ることができる。第1エラストマー組成物中のSMAの含有量は、2質量%以上30質量%以下が好ましい。
(スチレン−無水マレイン酸共重合体ベースレジン)
本発明の一実施の形態において、SMAはスチレン−無水マレイン酸共重合体ベースレジンを含むことが、加硫前の粘着性および加硫後接着性の観点から好ましい。SMAベースレジンは、スチレン成分/無水マレイン酸成分のモル比が50/50〜90/10であることが、高軟化点および高い熱安定性の観点から好ましい。
SMAベースレジンは、重量平均分子量が4,000以上20,000以下であることが、加硫後接着性および流動性の観点から好ましい。さらに重量平均分子量は、5,000以上15,000以下であることがより好ましい。SMAベースレジンは、スチレン−無水マレイン酸共重合体中の無水マレイン酸成分の酸価が50以上600以下であることが、未加硫粘着性の観点から好ましい。さらに無水マレイン酸成分の酸価は、95以上500以下であることがより好ましい。
(スチレン−無水マレイン酸共重合体のエステルレジン)
本発明の一実施の形態において、スチレン−無水マレイン酸共重合体は、SMAベースレジンがエステル化されて得られた、モノエステル基およびモノカルボン酸基を有するスチレン−無水マレイン酸共重合体のエステルレジンを含むことが好ましい。SMAエステルレジンは、加硫接着性に優れているという特性を有する。したがって、SIBSにSMAエステルレジンを配合することで、ゴム層との加硫接着性に優れたエラストマー組成物を得ることができる。SMAエステルレジンは、スチレン成分/無水マレイン酸成分のモル比が50/50〜90/10であることが、加硫接着性の観点から好ましい。
SMAエステルレジンは、重量平均分子量が5,000以上12,000以下であることが、加硫後接着性および流動性の観点から好ましい。さらに重量平均分子量は、6,000以上11,000以下であることがより好ましい。SMAエステルレジンは、無水マレイン酸成分の酸価が50以上400以下であることが、未加硫ゴムへの粘着性の観点から好ましい。さらに無水マレイン酸成分の酸価は、95以上290以下であることがより好ましい。SMAエステルレジンは例えば反応容器にベースレジンとアルコールを導入し、不活性ガス雰囲気下で加熱攪拌することによって製造することができる。
(スチレン−無水マレイン酸共重合体のアンモニウム塩水溶液)
本発明の一実施の形態において、スチレン−無水マレイン酸共重合体は、SMAベースレジンやSMAエステルレジンのアンモニウム塩の水溶液(以下、SMAレジンアンモニウム塩水溶液ともいう)を含むことが好ましい。SMAレジンアンモニウム塩水溶液は、ぬれ性に優れているという特性を有する。したがって、SIBSにSMAレジンアンモニウム塩水溶液を配合することで、粘着性に優れたエラストマー組成物を得ることができる。SMAレジンアンモニウム塩水溶液は、固形分濃度が10.0〜45.0%であることが、未加硫ゴムへの粘着性と成形加工性の観点から好ましい。SMAレジンアンモニウム塩水溶液は、pHが8.0〜9.5であることが粘着性の観点から好ましい。SMAレジンアンモニウム塩水溶液は例えば反応容器に水を入れ、激しく攪拌しながらSMAベースレジンを加え、徐々に水酸化アンモニウムを加え、その後、所定の温度まで加熱し、溶解が完了するまで攪拌を続けることによって製造することができる。
<その他の配合剤>
第1エラストマー組成物には、その他の補強剤、加硫剤、加硫促進剤、各種オイル、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、カップリング剤などのタイヤ用または一般のエラストマー組成物に配合される各種配合剤および添加剤を配合することができる。また、これらの配合剤、添加剤の含有量も一般的な量とすることができる。
(第1層の厚さ)
第1層の厚さは、0.05mm以上0.6mm以下である。第1層の厚さが0.05mm未満であると、インナーライナーを備えた生タイヤの加硫時に、第1層がプレス圧力で破れてしまい、得られたタイヤにおいてエアーリーク現象が生じる恐れがある。一方、第1層の厚さが0.6mmを超えるとタイヤ重量が増加し、低燃費性能が低下する。第1層の厚さは、さらに0.05mm以上0.4mm以下であることが好ましい。第1層は、SIBSおよびSMA混合したのち、押出成形、カレンダー成形といった熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によってフィルム化して得ることができる。
(第2層)
第2層は、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(以下、SISともいう)およびスチレン−イソブチレンジブロック共重合体(以下、SIBともいう)の少なくともいずれかを含む第2エラストマー組成物からなる。第2エラストマー組成物は、SISおよびSIBのみを含んでもよいし、SISおよびSIBに加えて、他の配合剤を含んでいていもよい。
SISのイソプレンブロックおよびSIBのイソブチレンブロックはソフトセグメントであるため、SISまたはSIBを含むポリマーフィルムはゴム成分と加硫接着しやすい。したがって、SISまたはSIBを含む第2層を備えるインナーライナーを用いることにより、インナーライナーとカーカスプライのゴム層との接着強度に優れる空気入りタイヤを得ることができる。これにより、空気入りタイヤの耐久性および走行時の操縦安定性を向上させることができる。
(スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体)
SISの分子量は特に制限はないが、SISのゴム弾性およびインナーライナーへの成形加工性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が100,000以上290,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が100,000未満であると、SISのゴム弾性、引張強度が低下するおそれがある。また、290,000を超えると、SISの流動性の低下によりインナーライナーへの成形加工性(押出加工性など)が低下するおそれがある。SIS中のスチレン成分の含有量は、SISの粘着性およびゴム弾性、ならびに第1層およびカーカスプライに対する第2層の接着強度の観点から、10質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
SISを構成する各ブロックの重合度は、SISのゴム弾性および取り扱い性の観点から、イソプレンブロックが500〜5,000程度であることが好ましく、また、スチレンブロックが50〜1,500程度であることが好ましい。
SISは、リビングカチオン重合法などの一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができる。
(スチレン−イソブチレンジブロック共重合体)
SIBとしては、直鎖状のものを用いることがゴム弾性、ならびに第1層およびカーカスプライに対する第2層の接着強度の観点から好ましい。SIBの分子量は特に制限はないが、SIBのゴム弾性およびインナーライナーへの成形加工性の観点から、GPC測定による重量平均分子量が40,000以上120,000以下であることが好ましい。重量平均分子量が40,000未満であると、SIBのゴム弾性、引張強度が低下するおそれがある。また、120,000を超えると、SIBの流動性の低下によりインナーライナーへの成形加工性(押出加工性など)が低下するおそれがある。SIB中のスチレン成分の含有量は、SIBの粘着性およびゴム弾性、ならびに第1層およびカーカスプライに対する第2層の接着強度の観点から、10質量%以上35質量%以下であることが好ましい。
SIBを構成する各ブロックの重合度は、SIBのゴム弾性および取り扱い性の観点から、イソブチレンブロックが300〜3,000程度であることが好ましく、また、スチレンブロックが10〜1,500程度であることが好ましい。
SIBは、リビングカチオン重合法などの一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができる。たとえば、国際公開第2005/033035号には、攪拌機にメチルシクロヘキサン、n−ブチルクロライド、クミルクロライドを加え、−70℃に冷却した後、2時間反応させ、その後に大量のメタノールを添加して反応を停止させ、60℃で真空乾燥してSIBを得る方法が開示されている。
(第2層の厚さ)
第2層は、SISおよびSIBの双方を含んでいてもよい。この場合において、第2層はSISおよびSIBの双方を含む単層構造であってもよいし、SISを含む層とSIB層を含む層との多層構造であってもよい。
第2層の厚さは、0.01mm以上0.3mm以下である。ここで第2層の厚さとは、第2層がSISのみからなる場合はSIS層の厚さを、第2層がSIBのみからなる場合はSIB層の厚さを、第2層がSIS層およびSIB層の2層からなる場合は、該SIS層および該SIB層の合計の厚さを意味する。第2層の厚さが0.01mm未満であるとインナーライナーを備えた生タイヤの加硫時に、第2層がプレス圧力で破れてしまい、加硫接着力が低下する恐れがある。一方、第2層の厚さが0.3mmを超えるとタイヤ重量が増加し低燃費性能が低下する。第2層の厚さは、さらに0.05〜0.2mmであることが好ましい。第2層は、SIBおよびSISを押出成形、カレンダー成形といった熱可塑性エラストマーをフィルム化する通常の方法によってフィルム化して得ることができる。
第2層は、第1層と同様にスチレン−無水マレイン酸共重合体またはその他の添加剤(補強剤、加硫剤、加硫促進剤、各種オイル、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、カップリング剤など)を含むことができる。
本発明の一実施の形態におけるインナーライナーの構成を、図4において示す。図4においてインナーライナー10は、第1層11および第2層12から構成される。インナーライナー10は、第2層12がカーカスプライ6に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて設置される。これにより、タイヤの加硫工程において、第2層12とカーカスプライ6との接着強度を高めることができる。
インナーライナーは、第1層の第1エラストマー組成物と、第2層の第2エラストマー組成物を用い、図4に示された順序でラミネート押出や共押出などの積層押出をして得ることができる。
<空気入りタイヤの製造方法>
本発明の空気入りタイヤは、一般的な製造方法を用いて製造することができる。たとえば、生タイヤにインナーライナー10を配置して、他の部材とともに加硫成形することによって製造することができる。インナーライナー10を生タイヤに配置する際は、第2層12が、カーカスプライ6に接するようにタイヤ半径方向外側に向けて配置する。このように配置すると、タイヤ加硫工程において、第2層とカーカスプライ6との接着強度が改善できる。
インナーライナーの第1層および第2層を構成するエラストマー組成物は、加硫中の温度、たとえば150〜180℃において、金型内で軟化状態(固体と液体の中間状態)である。そのため、加硫後に金型を開放すると、当該エラストマー組成物が軟化状態であるときには、インナーライナーの形状が変形してしまう。また、軟化状態時は固体状態時よりも反応性が高いため、隣接部材と粘着、接着してしまう場合がある。そこで加硫後に冷却工程を設けることが好ましい。冷却方法は、加硫後に直ちに120℃以下で10秒以上急冷することにより、熱可塑性エラストマーを固化することができる。
冷却工程では、たとえば、ブラダー内を50〜120℃の範囲で急冷することができる。冷却媒体としては、空気、水蒸気、水およびオイルより選択される1種以上を用いることができる。また、冷却時間は10〜300秒が好ましい。冷却時間が10秒より短いと熱可塑性エラストマーが十分冷却されず、金型開放時にインナーライナーがブラダーに融着したままとなり、エアーイン現象が発生する虞がある。冷却期間が300秒を超えると生産性が悪くなる。冷却時間は30〜180秒であることが好ましい。
表1〜表3に示す仕様で、実施例および比較例のインナーライナーおよび空気入りタイヤを製造して、性能を評価した。第1層、第2層に用いるSIBS、SIB、SISおよびSMAは以下のとおり準備した。
[SIBS]
スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体(SIBS)として、カネカ(株)社製のシブスターSIBSTAR 102T(ショアA硬度25、スチレン成分含有量15質量%、GPC測定による重量平均分子量:100,000)を準備した。
[SIB]
攪拌機付き2L反応容器に、メチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)589mL、n−ブチルクロライド(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)613ml、クミルクロライド0.550gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、α−ピコリン(2−メチルピリジン)0.35mL、イソブチレン179mLを添加した。さらに四塩化チタン9.4mLを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら2.0時間反応させた。次に反応容器にスチレン59mLを添加し、さらに60分間反応を続けた後、大量のメタノールを添加して反応を停止させた。反応溶液から溶剤などを除去した後に、重合体をトルエンに溶解して2回水洗した。このトルエン溶液をメタノールに加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間乾燥することにより、直鎖状のスチレン−イソブチレンジブロック共重合体(SIB)を得た。得られたSIBのスチレン成分含有量は15質量%であり、GPC測定による重量平均分子量は70,000であった。
[SIS]
クレイトンポリマー社製のD1161JP(スチレン成分含有量15質量%、GPC測定による重量平均分子量:150,000)を用いた。
[SMA]
SMA(1):スチレン−無水マレイン酸共重合体ベースレジン、サートマー社製SMA1000(スチレン成分/無水マレイン酸成分のモル比:50/50、無水マレイン酸の酸価490)。
SMA(2):スチレン−無水マレイン酸共重合体のエステルレジン、サートマー社製SMA1440(無水マレイン酸の酸価200)。
SMA(3):スチレン−無水マレイン酸共重合体ベースレジンのアンモニウム塩水溶液、サートマー社製SMA1000H(pH9.0)。
<空気入りタイヤの製造>
SIBSとSMA(1)〜SMA(3)の混合物、SISおよびSIBを、2軸押出機(スクリュ径:φ50mm、L/D:30、シリンダ温度:220℃)にてペレット化した。その後、Tダイ押出機(スクリュ径:φ80mm、L/D:50、ダイリップ幅:500mm、シリンダ温度:220℃、フィルムゲージ:0.3mm)にてインナーライナーを作製した。
次に、インナーライナーを配置した図1に示す基本構造を有する195/65R15サイズの生タイヤを製造し、次に加硫工程において、170℃で20分間プレス成形して空気入りタイヤを製造した。カーカスプライのコードには、直径(D)が0.7mmのポリエステル1670dtexを用いた。
Figure 0006144575
Figure 0006144575
Figure 0006144575
<性能試験>
得られたインナーライナーまたは空気入りタイヤについて、以下の性能試験を行った。
(a)カーカス層との剥離力指数
インナーライナーと、カーカス用ゴムシート(天然ゴム100質量部、カーボンブラック50質量部、硫黄2質量部を含み、厚さ2.0mm)を重ねて170℃の条件下で12分間加圧加熱することによって加硫し、剥離用試験片を作製した。なお、インナーライナーは、第2層がゴムシートと接触するように重ねた。得られた試験片を用いて、JIS K6256「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−接着性の求め方」にしたがって剥離試験を行い、インナーライナーとゴムシートとの間の剥離力(接着力)を測定した。試験片の大きさは25mm幅で、剥離試験は23℃の室温条件下で行った。比較例1の剥離力を基準(100)として、下記の式に基づき、各実施例、比較例の剥離力を指数で表示した。剥離力指数が大きいほど、インナーライナーとゴムシートとの間の剥離力が大きいことを示す。
剥離力指数=(各実施例、比較例の剥離力)/(比較例1の剥離力)×100
(b)屈曲疲労性試験
JIS K6260「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムのデマチャ屈曲亀裂試験方法」に準じて、インナーライナーをカーカス用ゴムシート(天然ゴム100質量部、カーボンブラック50質量部、硫黄2質量部を含み、厚さ2.0mm)に貼り付けて加硫し、中央に溝のある所定の試験片を作製した。試験片の溝の中心にあらかじめ切り込みを入れ、繰り返し屈曲変形を与え亀裂成長を測定する試験を行った。具体的には、雰囲気温度23℃、歪30%、周期5Hzで、70万回、140万回、210万回の屈曲変形時の亀裂長さを測定し、亀裂が1mm成長するのに要した屈曲変形の繰り返し回数を算出した。比較例1の繰り返し回数を基準(100)として、下記の式に基づき、各実施例、比較例の耐屈曲疲労性を指数で表示した。耐屈曲疲労性指数が大きいほど亀裂の成長が少なく良好である。
耐屈曲疲労指数=(各実施例、比較例の繰り返し回数)/(比較例1の繰り返し回数)×100
(c)静的空気圧低下率試験
各実施例、比較例の空気入りタイヤ(195/65R15スチールラジアルPCタイヤ)をJIS規格リム15×6JJに組み付け、初期空気圧300Kpaを封入し、90日間室温で放置し、空気圧の低下率を計算し、1ヶ月(30日)あたりの空気圧の低下率(単位:%/月)を算出した。静的空気圧低下率は小さいほど好ましい。
(d)操縦安定性試験
各実施例、比較例の空気入りタイヤを車輛(国産FF車 2000cc)の全輪に装着してテストコースを実車走行し、ドライバーの官能評価により操縦安定性を評価した。10点を満点として、比較例1の操縦安定性を6点として相対評価を行った。数値が大きいほど、操縦安定性に優れることを示す。
(e)転がり抵抗指数
各実施例、比較例の空気入りタイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、荷重3.4kN、空気圧230kPa、速度80km/時間の条件下で、室温(38℃)にて走行させて、(株)神戸製鋼所製の転がり抵抗試験機を用い、転がり抵抗を測定した。比較例1の転がり抵抗を基準(100)として、下記の式に基づき、各実施例、比較例の転がり抵抗を指数で表示した。転がり抵抗指数が大きいほど、転がり抵抗が低減され、好ましいことを示す。
(転がり抵抗指数)=(比較例1の転がり抵抗)/(各実施例の転がり抵抗)×100
<評価結果>
実施例1〜3、7〜11、17,18は、第1層がSIBSおよびSMAを含み、第2層がSISからなる。実施例1〜3、7〜11、17,18は、第1層がSMAを含まない比較例1に比べて、剥離力、耐屈曲疲労性、操縦安定性が向上し、静的空気圧低下率が減少し、転がり抵抗が同等または減少した。
実施例4〜6、12〜16は、第1層がSIBSおよびSMAを含み、第2層がSIBからなる。実施例4〜6、12〜16は、第1層がSMAを含まない比較例1に比べて、剥離力、耐屈曲疲労性、操縦安定性が向上し、静的空気圧低下率が減少し、転がり抵抗が同等または減少した。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用空気入りタイヤのほか、トラック・バス用、重機用等の空気入りタイヤとして用いることができる。
1 空気入りタイヤ、2 トレッド部、3 サイドウォール部、4 ビード部、5 ビードコア、6 カーカスプライ、6a ゴム層、7 ベルト層、8 ビードエーペックス、9,10 インナーライナー、11 第1層、12 第2層、IL1 第1層、IL2 第2層、S カーカスプライと第2層との境界面、K カーカスプライのコード、KC コードの断面中心を通る面、D コードの直径、L KCから第2層までの距離。

Claims (5)

  1. タイヤ内側に配置されるインナーライナーと、前記インナーライナーに隣接して設けられ、ゴム層中にコードが埋設されてなるカーカスプライとを備えた空気入りタイヤであって、
    前記インナーライナーは、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体70質量%以上98質量%以下と、スチレン−無水マレイン酸共重合体質量%以上30質量%以下とを含む第1エラストマー組成物からなり、厚さが0.05mm以上0.6mm以下の第1層と、
    スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体からなる第2エラストマー組成物からなり、厚さが0.01mm以上0.3mm以下の第2層とを含み、
    前記第2層は、前記カーカスプライのゴム層と接するように配置されており、
    記コードの断面中心を通る面から、前記第2層までの距離Lが0である空気入りタイヤ。
  2. 前記スチレン−無水マレイン酸共重合体は、スチレン成分/無水マレイン酸成分のモル比が50/50〜90/10であり、重量平均分子量が4,000以上20,000以下であり、無水マレイン酸の酸価が50以上600以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体はスチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下であり、重量平均分子量が50,000以上400,000以下である、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、スチレン成分含有量が10質量%以上30質量%以下であり、重量平均分子量が100,000以上290,000以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記インナーライナーと前記カーカスプライのゴム層の境界面は、凹凸状を形成している、請求項1〜のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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