JP6142866B2 - 画像形成システムおよび画像形成システムにおける記録材の排出方法 - Google Patents

画像形成システムおよび画像形成システムにおける記録材の排出方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成システムおよび画像形成システムにおける記録材の排出方法に関する。
従来から、プリンター、コピー機、ファクシミリ、これらの諸機能を備えた複合機等の画像形成装置が広く用いられている。画像形成装置には、画像が形成された記録材(用紙等)に対して綴じ処理、折り処理等の後処理を行う後処理装置が接続される場合がある。用途に応じて、画像形成装置と後処理装置の組み合わせは変更される。また、1台の画像形成装置に対して、複数台の後処理装置が連結される場合もある。以下では、画像形成装置と少なくとも1台以上の後処理装置を備えたシステムを、画像形成システムと称する。
近年の画像形成システムは、後処理装置でジャム等の搬送異常が発生すると、画像形成装置内等で搬送中の記録材を所定の位置に一時的に退避させ、搬送異常の起因となった記録材が取り除かれた後に、退避させておいた記録材を自動的に排出する。このように記録材を排出する技術(機能)は、特許文献1に記載されるように、パージ処理(「自動パージ」または単に「パージ」ともいう)と称される。パージ処理が行われることにより、画像形成システム内に残存する記録材を取り除くユーザーの作業は軽減される。
特開2010−224305号公報
パージ処理の一般的な仕様では、搬送異常の起因となった記録材が取り除かれた後、自動的にパージ処理が開始される。そのため、事前に記録材の排出先(排紙トレイ等を指し、以下では「排出部」とも称する)を登録しておく必要がある。
しかし、全てのユーザーがパージ処理時の記録材の排出先を知っているとは限らない。そのため、ユーザーは、パージ処理が行われても、記録材が排出されたことに気づかず、取り忘れてしまう虞がある。
また、ユーザーが記録材の排出先を特定できたとしても、複数台の後処理装置が連結されている場合には、当該排出先が、記録材を取り除く作業をしていたユーザーの位置から遠くなる虞もある。この場合、ユーザーは、記録材を遠くの排出先まで取りに行く必要があり、煩わしい作業となる。
本発明は、パージ処理時に排出される記録材の取り忘れを防止し、排出先(排出部)まで記録材を取りに行く作業を簡素化できる画像形成システム等を提供することを目的とする。
(1)記録材に画像を形成する画像形成装置と、画像が形成された前記記録材に後処理を施す1台以上の後処理装置とを備える画像形成システムであって、
記録材を排出するために当該画像形成システムに設けられた複数の排出部と、
当該画像形成システム内の搬送経路において記録材の搬送異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部により検出された搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出する位置検出部と、
前記位置検出部の検出結果に基づいて、前記複数の排出部のうち、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態であり、かつ、前記ユーザーの位置に最も近い排出部を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記排出部よりも上流側の搬送経路に残存している記録材を、当該排出部から排出させるパージ処理部と、
を備える画像形成システム。
(2)複数台の後処理装置を備える場合において、前記選択部は、前記異常検出部により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された後、全ての後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したときに、最後に取り除く作業が行われた後処理装置に設けられた排出部が、前記搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態である場合に、当該排出部を選択する、上記(1)に記載の画像形成システム。
(3)複数台の後処理装置を備える場合において、前記選択部は、前記異常検出部により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された後、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したときに、当該後処理装置に設けられている排出部が、前記搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態である場合に、当該排出部を選択する、上記(1)に記載の画像形成システム。
(4)複数台の後処理装置を備える場合において、前記選択部は、前記異常検出部により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された後、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が開始されたときに、当該後処理装置の上流側に近接する後処理装置に設けられている排出部が、前記搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態である場合に、当該排出部を選択する、上記(1)に記載の画像形成システム。
(5)前記異常検出部により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された場合において、記録材を取り除く作業を行うべき後処理装置の順序をユーザーに通知する順序通知部を、さらに備える上記(2)〜(4)のいずれかに記載の画像形成システム。
(6)前記パージ処理部による記録材の排出が開始された後であっても、未だ記録材が取り除かれていない後処理装置がある場合には、当該記録材を取り除く作業の手順をユーザーに通知する手順通知部を、さらに備える上記(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成システム。
(7)前記パージ処理部による記録材の排出が実施されている間は、記録材の排出状況をユーザーに通知し、前記パージ処理部による記録材の排出が完了したときに、記録材の排出が完了したことをユーザーに通知する状況通知部を、さらに備える上記(1)〜(6)のいずれかに記載の画像形成システム。
(8)記録材に画像を形成する画像形成装置と、画像が形成された前記記録材に後処理を施す1台以上の後処理装置とを備える画像形成システムにおける記録材の排出方法であって、前記画像形成システムは、記録材を排出するために当該画像形成システムに設けられた複数の排出部を有しており、(a)前記画像形成システム内の搬送経路において記録材の搬送異常を検出するステップと、(b)前記ステップ(a)において検出された搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出するステップと、(c)前記ステップ(b)における検出結果に基づいて、前記複数の排出部のうち、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態であり、かつ、前記ユーザーの位置に最も近い排出部を選択するステップと、
(d)前記ステップ(c)において選択された前記排出部よりも上流側の搬送経路に残存している記録材を、当該排出部から排出させるステップと、
を有する記録材の排出方法。
本発明によれば、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出し、当該位置に最も近い排出部をパージ処理時の記録材の排出部として選択している。そのため、パージ処理時に排出される記録材の取り忘れを防止し、排出部まで記録材を取りに行く作業を簡素化できる。
第1実施形態に係る画像形成システムの概略構成例を示す図である。 第1実施形態に係る画像形成システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。 第1実施形態に係る画像形成装置の機能構成例を示すブロック図である。 第1実施形態に係る印刷処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例1を示す図である。 第1実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例2を示す図である。 第2実施形態に係る印刷処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例1を示す図である。 第2実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例2を示す図である。 第3実施形態に係る印刷処理の手順を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例を示す図である。 画像形成装置の下流側に1台の後処理装置が接続された画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例を示す図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る画像形成システムの概略構成例を示す図である。図2は、第1実施形態に係る画像形成システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。以下、図1、2を参照して、画像形成システム100の概略構成、特にハードウェア構成について説明する。
<画像形成システム100(ハードウェア構成)>
(1)全体構成
図1および図2に示すように、画像形成システム100は、画像形成装置110と、複数の後処理装置120a〜eとを備える。たとえば、用紙等の記録材の搬送方向に沿って上流側から、画像形成装置110、第1後処理装置120a、第2後処理装置120b、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eが連続して(図示する順序で)接続される。
画像形成装置110は、少なくとも印刷機能を有し、記録材に画像を形成する。その他に、画像形成装置110は、コピー機能、スキャン機能、ファクシミリ機能などを有していてもよい。
第1後処理装置120aおよび第2後処理装置120bは、本実施形態においては、記録材の排出機能(排出部)を持たない後処理装置である。第1後処理装置120aおよび第2後処理装置120bは、それぞれ、上流の装置から搬送された記録材に対して、特定の後処理を行う。たとえば、第1後処理装置120aは、画像形成装置110から搬送された記録材に水分を付与する加湿装置である。水分を付与することによって、記録材の湾曲、波打ち、うねり等が除去される。また、第2後処理装置120bは、第1後処理装置120aから搬送された記録材の表裏を反転する反転搬送装置である。ただし、第1後処理装置120aおよび第2後処理装置120bは、これに限定されず、他の機能を有する(または併用する)後処理装置であってもよい。
第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eは、本実施形態においては、記録材の排出機能(排出部)を持つ後処理装置である。第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eは、それぞれ、上流の装置から搬送された記録材に対して、特定の後処理を施す。たとえば、第3後処理装置120cは、第2後処理装置120bから搬送された記録材にパンチ孔を開けるパンチ装置である。また、第4後処理装置120dは、第3後処理装置120cから搬送された記録材に折り目をつけるための折り装置である。また、第5後処理装置120eは、第4後処理装置120dから搬送された記録材にステープルを打ち込んで綴じ処理を行うためのステープラである。ただし、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eは、これに限定されず、他の機能を有する(または併用する)後処理装置であってもよい。第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eは、指定された排出先(排出部)に当該記録材を排出する。以下、各装置について説明する。
(2)画像形成装置110(ハードウェア構成)
まず、画像形成装置110のハードウェア構成について説明する。
図2に示すとおり、画像形成装置110は、制御部111と、給紙部112と、画像形成部113と、搬送部114と、インターロック部115と、センサー116と、通知部117と、通信部118とを有する。各部111〜118は、信号をやり取りするための信号線(バス等)を介して相互に接続されている。
(2−1)制御部111
制御部111は、画像形成装置110全体を制御する。たとえば、制御部111は、不図示の、CPU(Central Processing Unit)と、メモリーと、ストレージとを有する。
CPUは、プログラムにしたがって上記各部112〜118の制御や各種の演算処理を実行するマルチコアのプロセッサ等から構成される制御回路であり、画像形成装置110の各機能は、それに対応するプログラムをCPUが実行することにより発揮される。
メモリーは、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する高速アクセス可能な主記憶装置である。メモリーには、たとえば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等が採用される。
ストレージは、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや各種データを格納する大容量の補助記憶装置である。ストレージには、たとえば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリー、ROM等が採用される。
(2−2)給紙部112
給紙部112は、記録材を画像形成部113へ向けて給紙する。たとえば、給紙部112は、給紙トレイ上に積載された最上位の記録材に給送ローラーを接触させ、その摩擦力によって記録材を送り出す方式を採用する。また、給紙部112(給紙トレイを含む)は、画像形成装置110の筐体内に収められている必要はなく、画像形成装置110から独立した外部の給紙装置として設置されてもよい。
(2−3)画像形成部113
画像形成部113は、帯電、露光、現像、転写、および定着の各工程を含む電子写真式プロセス等の周知の作像プロセスを用いて、各種データに基づく画像を記録材上に形成する。
たとえば、画像形成部113は、像担持体として感光体ドラムを用いる(中間転写ベルトを併用してもよい)。感光体ドラムには、各色(Y、M、C、K)のトナー像が、帯電ローラー、現像ローラー等によりそれぞれ形成され、トナーと逆極性のバイアスを転写ローラーに印加することにより、感光体ドラム上のトナー像は記録材上に転写される。
また、トナー像が形成された記録材は、感光体ドラムの面から分離されて加熱定着装置へと搬送される。加熱定着装置は、加熱、加圧等によって、記録材に形成されているトナー像を永久画像として定着させる。
(2−4)搬送部114
搬送部114は、画像形成装置110内の搬送経路に沿って記録材を搬送する。たとえば、搬送部114は、搬送モーターの駆動によって一対の搬送ローラーを回転させ、給紙部112から画像形成部113へ向けて記録材を搬送したり、画像形成部113を通過した記録材を、第1後処理装置120へ搬送したりする。また、両面印刷の際には、搬送部114は、画像形成部113を通過した記録材の表裏を反転させて、再び画像形成部113へ搬送する。
(2−5)インターロック部115
インターロック部115は、画像形成装置110の内部機構を保護するための前扉が開かれたときに、記録材の搬送を停止させる安全装置である。インターロック部115は、前扉の開閉を検出し、その検出結果を制御部111に通知する。
(2−6)センサー116
センサー116は、たとえば、搬送経路の必要な箇所に設けられた複数の光学センサーである。各センサー116は、設置された箇所において、搬送経路上に記録材が存在すること等を検出し、その検出結果を制御部111に通知する。
(2−7)通知部117
通知部117は、ユーザーに対して所定のメッセージを通知する。たとえば、通知部117は、ディスプレイやスピーカーにより構成され、画像形成システム100の操作方法や、画像形成システム100で発生したトラブルの対処方法等をユーザーに通知する。
(2−8)通信部118
通信部118は、他の装置と通信するためのインターフェイスである。通信部118は、第1〜第5後処理装置120a〜eとの間で、各種設定値や動作タイミング制御に必要な各種情報、センサー116による記録材の検出結果、記録材の搬送異常(ジャム等)の発生を示す情報等の送受信を行う。
(3)第1、第2後処理装置120a、b(ハードウェア構成)
次に、第1、第2後処理装置120a、bのハードウェア構成について説明する。
図2に示すとおり、第1、第2後処理装置120a、bは、それぞれ、制御部121a、bと、搬送部122a、bと、第1、第2後処理部123a、bと、センサー124a、bと、インターロック部125a、bと、通信部126a、bとを有する。各部121a〜126a、121b〜126bは、それぞれ、信号をやり取りするための信号線(バス等)を介して相互に接続されている。
(3−1)制御部121a、b
制御部121aは、第1後処理装置120a全体を制御する。また、制御部121bは、第2後処理装置120b全体を制御する。たとえば、制御部121a、bは、それぞれ、画像形成装置110の制御部111と同様に、不図示の、CPUと、メモリーと、ストレージとを有する。
(3−2)搬送部122a、b
搬送部122aは、第1後処理装置120a内の搬送経路に沿って記録材を搬送する。たとえば、搬送部122aは、搬送モーターの駆動によって一対の搬送ローラーを回転させ、画像形成装置110から搬送された記録材を第1後処理部123aへ向けて搬送したり、第1後処理部123aを通過した記録材を、第2後処理装置120bへ搬送したりする。同様に、搬送部122bは、第1後処理装置120aから搬送された記録材を第2後処理部123bへ向けて搬送したり、第2後処理部123bを通過した記録材を、第3後処理装置120cへ搬送したりする。
(3−3)第1、第2後処理部123a、b
第1後処理部123aは、一対の加湿ローラーにより記録材を挟持搬送する。加湿ローラーの表面には水分が供給されており、通過する記録材の全面が均一に加湿される。また、第2後処理部123bは、略鉛直(重力)方向に形成されたスイッチバック経路により構成される。記録材がスイッチバック経路に送り込まれ、当該記録材を逆搬送させることによって、記録材の表裏を反転できる。
(3−4)センサー124a、b
センサー124a、bは、それぞれ、画像形成装置110のセンサー116と同様に、搬送経路の必要な箇所に設けられた複数の光学センサーである。
(3−5)インターロック部125a、b
インターロック部125a、bは、それぞれ、内部機構を保護するための前扉が開かれたときに、記録材の搬送を停止させる安全装置である。インターロック部125a、bは、前扉の開閉を検出し、その検出結果を画像形成装置110に通知する。
(3−6)通信部126a、b
通信部126a、bは、それぞれ、画像形成装置110の通信部118と同様に、他の装置と通信するためのインターフェイスである。
(4)第3〜第5後処理装置120c〜e(ハードウェア構成)
次に、第3〜第5後処理装置120c〜eのハードウェア構成について説明する。
図2に示すとおり、第3〜第5後処理装置120c〜eは、それぞれ、制御部121c〜eと、搬送部122c〜eと、第3〜第5後処理部123c〜eと、センサー124c〜eと、インターロック部125c〜eと、通信部126c〜eと、排出部127c〜eとを有する。各部121c〜127c、121d〜127d、121e〜127eは、それぞれ、信号をやり取りするための信号線(バス等)を介して相互に接続されている。
(4−1)制御部121c〜e
制御部121cは、第3後処理装置120c全体を制御する。また、制御部121dは、第4後処理装置120d全体を制御する。また、制御部121eは、第5後処理装置120e全体を制御する。たとえば、制御部121c〜eは、それぞれ、画像形成装置110の制御部111と同様に、不図示の、CPUと、メモリーと、ストレージとを有する。
(4−2)搬送部122c〜122e
搬送部122cは、第3後処理装置120c内の搬送経路に沿って記録材を搬送する。たとえば、搬送部122cは、搬送モーターの駆動によって一対の搬送ローラーを回転させ、第2後処理装置120bから搬送された記録材を第3後処理部123cへ向けて搬送したり、第3後処理部123cを通過した記録材を、第4後処理装置120dや排出部127cへ搬送したりする。同様に、搬送部122dは、第3後処理装置120cから搬送された記録材を第4後処理部123dへ向けて搬送したり、第4後処理部123dを通過した記録材を、第5後処理装置120eや排出部127dへ搬送したりする。同様に、搬送部122eは、第4後処理装置120dから搬送された記録材を第5後処理部123eへ向けて搬送したり、第5後処理部123eを通過した記録材を、排出部127eへ搬送したりする。
(4−3)第3〜第5後処理部123c〜e
第3後処理部123cは、記録材にパンチ孔を開けるための一般的な機構を有する。また、第4後処理部123dは、記録材に折り目をつけるための一般的な機構を有する。第5後処理部123eは、記録材にステープルを打ち込んで綴じ処理を行うための一般的な機構を有する。
(4−4)センサー124c〜e
センサー124c〜eは、それぞれ、画像形成装置110のセンサー116と同様に、搬送経路の必要な箇所に設けられた複数の光学センサーである。
(4−5)インターロック部125c〜e
インターロック部125c〜eは、それぞれ、内部機構を保護するための前扉が開かれたときに、記録材の搬送を停止させる安全装置である。インターロック部125c〜eは、前扉の開閉を検出し、その検出結果を画像形成装置110に通知する。
(4−6)通信部126c〜e
通信部126c〜eは、それぞれ、画像形成装置110の通信部118と同様に、他の装置と通信するためのインターフェイスである。
(4−7)排出部127c〜e
画像形成システム100には、記録材を排出するための複数の排出部127c〜eが設けられている。
排出部127cは、第3後処理装置120cに設けられ、上流側から搬送されてきた記録材を第3後処理装置120cの外部へ排出する。同様に、排出部127dは、第4後処理装置120dに設けられ、上流側から搬送されてきた記録材を第4後処理装置120dの外部へ排出する。同様に、排出部127eは、第5後処理装置120eに設けられ、上流側から搬送されてきた記録材を第5後処理装置120eの外部へ排出する。たとえば、排出部127c〜eは、それぞれ、排紙モーターの駆動によって一対の排紙ローラーを回転させることによって、記録材を排紙トレイに排出する。
<画像形成装置110(機能構成)>
以上のようなハードウェア構成を有する画像形成システム100に含まれる画像形成装置110は、以下の機能構成を有する。
図3は、第1実施形態に係る画像形成装置110の機能構成例を示すブロック図である。
図3に示すとおり、画像形成装置110の制御部111は、印刷制御部210と、異常検出部220と、位置検出部230と、選択部240と、パージ処理部250と、通知制御部260とを有する。
(1)印刷制御部210
印刷制御部210は、給紙部112、画像形成部113、搬送部114を制御して、印刷処理を実行する。たとえば、印刷制御部210は、画像形成装置110が受信した印刷ジョブに含まれる印刷データに基づく画像を記録材に形成させる。その後、印刷制御部210は、画像が形成された記録材を、第1〜第5後処理装置120a〜e等を経由させて、いずれかの排出部127c〜eから排出させる。
(2)異常検出部220
異常検出部220は、画像形成装置110のセンサー116、第1〜第5後処理装置120a〜eのセンサー124a〜e等の通知に基づき、画像形成システム100内の搬送経路におけるジャム等の搬送異常の発生および解除を検出する。たとえば、異常検出部220は、センサー116、センサー124a〜eからの信号(紙有り信号等)に基づいて、同位置に長時間(所定の閾値以上)記録材が停止していることを検出した場合に、搬送異常が発生したと判断する。一方、異常検出部220は、搬送異常を検出したセンサーからの信号(紙無し信号等)に基づいて、搬送異常の起因となった記録材が存在しなくなったことを検出した場合に、搬送異常が解除されたと判断する。
(3)位置検出部230
位置検出部230は、異常検出部220により検出された搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出する。たとえば、位置検出部230は、少なくともインターロック部115、125a〜eから前扉の開閉が通知されたときに、当該通知を行った後処理装置の位置を、記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置として検出する。
(4)選択部240
選択部240は、複数の排出部127c〜eの中から、パージ処理時における記録材の排出先を選択(決定)する。具体的には、選択部240は、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態であり、かつ、位置検出部230により検出されたユーザーの位置に最も近い排出部を選択する。たとえば、選択部240は、異常検出部220により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された場合、全ての後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したときに、最後に取り除く作業が行われた後処理装置に設けられた排出部を選択する。ただし、当該排出部より上流側の搬送経路に残存している記録材を当該排出部から排出可能な場合に限る。
なお、排出部において記録材を排出可能な状態とは、当該排出部より上流側の搬送経路で搬送異常等が発生しておらず、当該排出部より上流側の各装置で初期動作が完了した状態(レディ状態)を指す。
(5)パージ処理部250
パージ処理部250は、選択部240により選択された排出部よりも上流側の搬送経路に残存している記録材を、当該排出部から排出させる。たとえば、パージ処理部250は、画像形成システム100内の各搬送部114、122a〜eを制御することによって、当該搬送経路に残存している記録材を排出させる。
(6)通知制御部260
通知制御部260は、通知部117を制御することにより、ユーザーに対して所定のメッセージを通知する。たとえば、通知制御部260は、画像形成システム100の操作方法や、画像形成システム100に発生したトラブルの対処方法等を、通知部117に通知させる。
なお、各機能部210〜260は、それぞれ、画像形成装置110において、CPUがストレージにインストールされているプログラムをメモリーに読み出して実行することにより実現される。ただし、これに限らず、各機能部210〜260は、ASIC等のハードウェアにより実現されてもよい。
また、各後処理装置120a〜eが有する機能構成については説明していないが、画像形成装置110の各機能部と同様に、各後処理装置120a〜eは、本発明を達成するために必要な機能部を有する。各後処理装置120a〜eが有する各機能部も、各後処理装置120a〜eのCPUがストレージにインストールされているプログラムをメモリーに読み出して実行することにより実現される。
<画像形成システム100の動作>
次に、第1実施形態に係る画像形成システム100の特徴的な動作について説明する。
(1)印刷処理(第1実施形態)
図4は、第1実施形態に係る印刷処理の手順を示すフローチャートである。図5は、第1実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例1を示す図である。図6は、第1実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例2を示す図である。
以下、図4〜図6を参照して、第1実施形態に係る印刷処理について説明する。
画像形成装置110は、ユーザーから印刷の指示を受け付けたタイミングで図4に示す印刷処理を開始する。ただし、印刷処理を開始するタイミングは、これに限定されず、ユーザーからコピーの指示を受け付けたときに印刷処理を開始してもよい。また、外部から印刷データやファクシミリデータを受信したときに、印刷処理を開始してもよい。
印刷処理を開始すると、画像形成装置110は、印刷制御部210として機能し、給紙部112および搬送部114によって、記録材を1枚ずつ画像形成部113の位置まで搬送し、各記録材に対して、印刷データ等の各種データに基づく画像を形成する。そして、画像形成装置110は、片面または両面に画像が形成された記録材を、順次、下流の後処理装置120a〜eへと搬送する。各後処理装置120a〜eは、各記録材に対して所定の後処理を施し、当該記録材を第3〜第5後処理装置120c〜eに設けられたいずれかの排出部127c〜eから排出する。
(ステップS101)
このとき、画像形成装置110は、異常検出部220として機能し、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生しているか否か判断する。たとえば、画像形成装置110は、センサー116、センサー124a〜eから紙有り信号が供給されて、同位置に長時間(所定の閾値以上)、記録材が停止していることを検出した場合に、搬送異常が発生したと判断する。一方、画像形成装置110は、センサー116、センサー124a〜eから、同位置に長時間、記録材が停止していることを示す紙有り信号が供給されていない場合(または、紙無し信号が供給された場合)には、搬送異常は発生していないと判断する。
画像形成装置110は、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生していないと判断した場合には(ステップS101:NO)、印刷処理を継続しながら、記録材の搬送異常が発生するまで待機する。一方、画像形成装置110は、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生したと判断した場合には(ステップS101:YES)、処理をステップS102に進める。
(ステップS102)
画像形成装置110は、通知制御部260として機能し、画像形成システム100内で記録材の搬送異常が発生したこと、および、記録材を取り除く作業を行うべき後処理装置の順序などをユーザーに通知する。当該通知は、ディスプレイ(通知部117)への表示や、スピーカー(通知部117)からの音声出力によって行われる。
たとえば、図5、図6に示す例のように、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eにおいてジャム等の搬送異常が発生した場合、画像形成装置110は、その旨を通知する。これとともに、画像形成装置110は、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、第5後処理装置120eの順序で搬送異常の起因となった記録材を取り除くように通知する。
(ステップS103)
ステップS102の通知が行われると、ユーザーは、その通知内容に従って、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行う。たとえば、ステップS102の通知どおりの順序で記録材を取り除く作業が行われた場合には、図5の(A)〜(C)に示すように、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eの順序でジャム等の搬送異常は解除される。このとき、記録材を取り除く作業が終了した(すなわち、搬送異常が解除された)後処理装置120c〜eごとに、センサー124c〜eからの紙無し信号を、通信部126c〜eを介して画像形成装置110へ供給する。また、記録材を取り除く作業が終了した後処理装置120c〜eの前扉が閉じられたときには、インターロック部125c〜eから前扉が閉じられたことを示す閉信号を、画像形成装置110へ供給する。
画像形成装置110は、第3〜第5後処理装置120c〜eからの検出結果(紙無し信号、閉信号)に基づき、搬送異常が発生した全ての後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業が終了したか否か判別する。
たとえば、図5の(A)に示すように、第3後処理装置120cのみから紙無し信号および閉信号が供給された場合には、画像形成装置110は、全ての後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業は終了していないと判定する。また、図5の(B)に示すように、第3、第4後処理装置120c、dから紙無し信号および閉信号が供給された場合にも、画像形成装置110は、全ての後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業は終了していないと判定する。また、図5の(C)に示すように、第3〜第5後処理装置120c〜eから紙無し信号および閉信号が供給された場合には、画像形成装置110は、全ての後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業が終了したと判定する。
また、図6に示す例のように、ステップS102の通知どおりの順序で記録材を取り除く作業が行われない場合もある。たとえば、図6の(A)〜(C)に示すように、第3後処理装置120c、第5後処理装置120e、および第4後処理装置120dの順序でジャム等の搬送異常は解除される場合もある。この場合も、記録材を取り除く作業が終了した(すなわち、搬送異常が解除された)後処理装置120c〜eごとに、センサー124c〜eからの紙無し信号と、インターロック部125c〜eからの閉信号とが、画像形成装置110へ供給される。
そして、画像形成装置110は、図6(C)に示すように、第3〜第5後処理装置120c〜eから紙無し信号および閉信号が供給されたとき、初めて、全ての後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業が終了したと判定する。
画像形成装置110は、全ての後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業は終了していないと判定した場合には(ステップS103:NO)、ユーザーの作業が終了するまで待機する。一方、画像形成装置110は、全ての後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業が終了したと判定した場合には(ステップS103:YES)、処理をステップS104に進める。
(ステップS104)
画像形成装置110は、位置検出部230として機能し、ステップS101で検出された搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出する。たとえば、画像形成装置110は、最後に取り除く作業が行われた後処理装置の位置を、ユーザーの位置として検出する。具体的には、ステップS103において最後に紙無し信号および閉信号を供給してきた後処理装置の位置を、ユーザーの位置として検出すればよい。したがって、図5に示す例では、第5後処理装置120eの位置が、最後に記録材を取り除く作業を行ったユーザーの位置として検出される。同様に、図6に示す例では、第4後処理装置120dの位置が、最後に記録材を取り除く作業を行ったユーザーの位置として検出される。
(ステップS105)
画像形成装置110は、選択部240として機能し、ステップS104において検出されたユーザーの位置に最も近い排出部から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能(パージ処理可能)であるか否か判別する。たとえば、画像形成装置110は、ユーザーの位置に最も近い排出部より上流側の搬送経路で搬送異常等が発生していないか、センサー116、124a〜eからの信号(紙無し信号等)に基づき判断する。さらに、画像形成装置110は、その排出部より上流側の各装置から、初期動作が完了した旨の通知があるか判断する。そして、画像形成装置110は、ユーザーの位置に最も近い排出部より上流側の搬送経路で搬送異常等が発生しておらず、当該排出部より上流側の各装置で初期動作が完了している場合には、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能と判定する。
なお、図5に示す例では、ユーザーの位置に最も近い排出部は、第5後処理装置120eに設けられた排出部127eであり、図6に示す例では、第4後処理装置120dに設けられた排出部127dである。
画像形成装置110は、ユーザーの位置に最も近い排出部からは、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出できないと判定した場合には(ステップS105:NO)、排出できるようになるまで待機する。一方、画像形成装置110は、ユーザーの位置に最も近い排出部から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能と判定した場合には(ステップS105:YES)、処理をステップS106に進める。
(ステップS106)
画像形成装置110は、選択部240として機能し、ユーザーの位置に最も近く、かつ、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能である排出部を選択する。すなわち、画像形成装置110は、全ての後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したときに、ステップS105において上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能と判定された排出部を、ステップS106で選択する。
図5に示す例では、ステップS106において選択される排出部は、第5後処理装置120eに設けられた排出部127eであり、図6に示す例では、第4後処理装置120dに設けられた排出部127dである。
(ステップS107)
画像形成装置110は、パージ処理部250として機能し、ステップS106において選択された排出部より上流側の搬送経路に残存している記録材を、画像形成システム100外へ排出するパージ処理を実行する。
具体的には、画像形成装置110は、搬送部114を制御して、画像形成装置110内の搬送経路に残存している全ての記録材を、順次、第1後処理装置120aへ搬送する。このとき、第1後処理装置120aの制御部121aは、搬送部122aを制御して、第1後処理装置120aに残存している全ての記録材(画像形成装置110から搬送されてきた記録材を含む)を、順次、第2後処理装置120bへ搬送する。これより下流の後処理装置120b〜eにおいても同様の制御がなされ、選択部240に選択された排出部より上流側の搬送経路に残存している記録材は、当該排出部から画像形成システム100外へ排出される。
たとえば、図5の(D)に示す例では、ステップS107のパージ処理により、記録材は第5後処理装置120eに設けられた排出部127eから排出され、図6の(D)に示す例では、記録材は第4後処理装置120dに設けられた排出部127dから排出される。
また、画像形成装置110は、通知制御部260として機能し、ステップS107のパージ処理が実施されている間は、記録材の排出状況をユーザーに通知する。そして、ステップS107のパージ処理が完了したときには、記録材の排出が完了したことをユーザーに通知する。なお、当該通知は、ディスプレイ(通知部117)への表示や、スピーカー(通知部117)からの音声出力によって行われる。
以上のようなパージ処理の終了後、画像形成装置110は、印刷処理を終了する。ただし、画像形成装置110は、未完了の印刷が残っている場合には、印刷を再開して、処理をステップS101に戻してもよい。
以上の印刷処理が画像形成装置110において実行されることにより、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出し、当該位置に最も近い排出部をパージ処理時の記録材の排出部として選択している。そのため、パージ処理時に排出される記録材の取り忘れを防止し、排出部まで記録材を取りに行く作業を簡素化できる。
また、全ての後処理装置で記録材を取り除く作業が終了してから記録材を排出しているため、記録材の取り除く作業の途中に記録材の搬送や印刷が行われることはなく、安全性が高い。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態と共通する点の説明を適宜省略し、相違する点を中心に説明する。
第2実施形態に係る画像形成システム100のハードウェア構成および機能構成は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。第2実施形態に係る画像形成システム100は、第1実施形態とは動作が相違する。そのため、以下では、第2実施形態に係る画像形成システム100の特徴的な動作について説明する。
(2)印刷処理(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る印刷処理の手順を示すフローチャートである。図8は、第2実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例1を示す図である。図9は、第2実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例2を示す図である。
以下、図7〜図9を参照して、第2実施形態に係る印刷処理について説明する。
第2実施形態に係る印刷処理を開始するタイミングは、第1実施形態と同様である。
印刷処理を開始すると、画像形成装置110は、第1実施形態と同様に、記録材に画像を形成し、順次、下流の後処理装置120a〜eへと搬送する。各後処理装置120a〜eは、各記録材に対して所定の後処理を施し、当該記録材を第3〜第5後処理装置120c〜eに設けられたいずれかの排出部127c〜eから排出する。
(ステップS201)
このとき、画像形成装置110は、異常検出部220として機能し、第1実施形態のステップS101と同様に、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生しているか否か判断する。
画像形成装置110は、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生していないと判断した場合には(ステップS201:NO)、印刷処理を継続しながら、記録材の搬送異常が発生するまで待機する。一方、画像形成装置110は、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生したと判断した場合には(ステップS201:YES)、処理をステップS202に進める。
(ステップS202)
画像形成装置110は、通知制御部260として機能し、第1実施形態のステップS102と同様に、画像形成システム100内で記録材の搬送異常が発生したこと、および、記録材を取り除く作業を行うべき後処理装置の順序などをユーザーに通知する。
たとえば、図8、図9に示す例のように、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eにおいてジャム等の搬送異常が発生した場合、画像形成装置110は、その旨を通知する。これとともに、画像形成装置110は、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、第5後処理装置120eの順序で搬送異常の起因となった記録材を取り除くように通知する。
(ステップS203)
ステップS202の通知が行われると、ユーザーは、その通知内容に従って、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行う。
たとえば、ステップS202の通知どおりの順序で記録材を取り除く作業が行われる場合には、図8の(A)に示すように、最初に、第3後処理装置120cでのジャム等の搬送異常が解除される。また、ステップS202の通知どおりの順序で記録材を取り除く作業が行われない場合もある。たとえば、図9の(A)に示すように、最初に、第4後処理装置120dの順序でジャム等の搬送異常は解除される場合もある。
どちらの場合でも、記録材を取り除く作業が終了した(すなわち、搬送異常が解除された)後処理装置120c、dは、センサー124c、dからの紙無し信号を、通信部126c、dを介して画像形成装置110へ供給する。また、記録材を取り除く作業が終了した後処理装置120c、dの前扉が閉じられたときには、インターロック部125c、dから前扉が閉じられたことを示す閉信号を、画像形成装置110へ供給する。
画像形成装置110は、記録材を取り除く作業が終了した後処理装置120c、dからの検出結果(紙無し信号、閉信号)に基づき、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したか否か判別する。
たとえば、図8の(A)に示すように、第3後処理装置120cのみから紙無し信号および閉信号が供給された場合には、画像形成装置110は、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したと判定する。また、図9の(A)に示すように、第4後処理装置120dのみから紙無し信号および閉信号が供給された場合にも、画像形成装置110は、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したと判定する。
画像形成装置110は、記録材を取り除く作業が終了した後処理装置が1台もない場合には(ステップS203:NO)、少なくとも1台の後処理装置において記録材を取り除く作業が終了するまで待機する。一方、画像形成装置110は、少なくとも1台の後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業が終了したと判定した場合には(ステップS203:YES)、処理をステップS204に進める。
(ステップS204)
画像形成装置110は、位置検出部230として機能し、ステップS201で検出された搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出する。たとえば、画像形成装置110は、記録材を取り除く作業が行われた直後の後処理装置の位置を、ユーザーの位置として検出する。具体的には、直前のステップS203において紙無し信号および閉信号を供給してきた後処理装置の位置を、ユーザーの位置として検出すればよい。したがって、図8の(A)の段階では、第3後処理装置120cの位置が、ユーザーの位置として検出され、図9の(A)の段階では、第4後処理装置120dの位置が、ユーザーの位置として検出される。
(ステップS205)
画像形成装置110は、選択部240として機能し、直前のステップS204において検出されたユーザーの位置に最も近い排出部から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能(パージ処理可能)であるか否か判別する。ステップS205での判別方法は、第1実施形態のステップS105と同様である。
なお、図8の(A)の段階では、ユーザーの位置に最も近い排出部は、第3後処理装置120cに設けられた排出部127cであり、図9の(A)の段階では、第4後処理装置120dに設けられた排出部127dである。
画像形成装置110は、現時点でのユーザーの位置に最も近い排出部からは、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出できないと判定した場合には(ステップS205:NO)、処理をステップS203に戻し、新たに別の後処理装置で記録材を取り除く作業が行われるまで待つ。一方、画像形成装置110は、現時点でのユーザーの位置に最も近い排出部から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能と判定した場合には(ステップS205:YES)、処理をステップS206に進める。
なお、図8の(A)に示す例では、ユーザーの位置に最も近い排出部127c(第3後処理装置120c)から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出できるため、処理はステップS206に進められる。一方、図9の(A)に示す例では、ユーザーの位置に最も近い排出部127d(第4後処理装置120d)から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出できないため、処理はステップS203に戻される。この場合には、ユーザーは、新たに別の後処理装置(図9の(B)に示す例では第3後処理装置120c)から、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行う。以降、上述したステップS203〜S205の処理が実行される。図9(B)に示すように、ユーザーの位置に最も近い排出部127c(第3後処理装置120c)から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出できるようになれば、処理はステップS206に進められる。
(ステップS206)
画像形成装置110は、選択部240として機能し、現時点でのユーザーの位置に最も近く、かつ、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能である排出部を選択する。すなわち、画像形成装置110は、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したときに、ステップS205において上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能と判定された排出部を、ステップS206で選択する。
図8の(B)、図9の(C)に示す例では、いずれも、ステップS206において選択される排出部は、第3後処理装置120cに設けられた排出部127cである。
(ステップS207)
画像形成装置110は、パージ処理部250として機能し、第1実施形態のステップS107と同様に、ステップS206において選択された排出部より上流側の搬送経路に残存している記録材を、画像形成システム100外へ排出するパージ処理を実行する。
また、画像形成装置110は、通知制御部260として機能し、ステップS207のパージ処理が実施されている間は、記録材の排出状況をユーザーに通知する。そして、ステップS207のパージ処理が完了したときには、記録材の排出が完了したことをユーザーに通知する。なお、当該通知は、ディスプレイ(通知部117)への表示や、スピーカー(通知部117)からの音声出力によって行われる。
また、画像形成装置110は、通知制御部260として機能し、ステップS207のパージ処理が開始された後であっても、未だ記録材が取り除かれていない後処理装置がある場合には、当該記録材を取り除く作業の手順をユーザーに通知してもよい。たとえば、図8の(B)に示す第4、第5後処理装置120d、eや、図9(C)に示す第5後処理装置120eなどが通知の対象になる。
以上のようなパージ処理の終了後、画像形成装置110は、印刷処理を終了する。ただし、画像形成装置110は、未完了の印刷が残っている場合には、印刷を再開して、処理をステップS201に戻してもよい。
以上の印刷処理が画像形成装置110において実行されることにより、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出し、当該位置に最も近い排出部をパージ処理時の記録材の排出部として選択している。そのため、パージ処理時に排出される記録材の取り忘れを防止し、排出部まで記録材を取りに行く作業を簡素化できる。
また、後処理装置ごとに記録材を取り除く作業が終了する毎に、ユーザーの位置に最も近い排出部から記録材を排出できるか判断しているため、全ての後処理装置で記録材を取り除く作業が終了するまで待たずにパージ処理を開始できる場合があり、効率がよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態と共通する点の説明を適宜省略し、相違する点を中心に説明する。
第3実施形態に係る画像形成システム100のハードウェア構成および機能構成は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。第3実施形態に係る画像形成システム100は、第1実施形態とは動作が相違する。そのため、以下では、第3実施形態に係る画像形成システム100の特徴的な動作について説明する。
(3)印刷処理(第3実施形態)
図10は、第3実施形態に係る印刷処理の手順を示すフローチャートである。図11は、第3実施形態に係る画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例を示す図である。
以下、図10、図11を参照して、第3実施形態に係る印刷処理について説明する。
第3実施形態に係る印刷処理を開始するタイミングは、第1実施形態と同様である。
印刷処理を開始すると、画像形成装置110は、第1実施形態と同様に、記録材に画像を形成し、順次、下流の後処理装置120a〜eへと搬送する。各後処理装置120a〜eは、各記録材に対して所定の後処理を施し、当該記録材を第3〜第5後処理装置120c〜eに設けられたいずれかの排出部127c〜eから排出する。
(ステップS301)
このとき、画像形成装置110は、異常検出部220として機能し、第1実施形態のステップS101と同様に、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生しているか否か判断する。
画像形成装置110は、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生していないと判断した場合には(ステップS301:NO)、印刷処理を継続しながら、記録材の搬送異常が発生するまで待機する。一方、画像形成装置110は、画像形成システム100内の搬送経路において記録材の搬送異常が発生したと判断した場合には(ステップS301:YES)、処理をステップS302に進める。
(ステップS302)
画像形成装置110は、通知制御部260として機能し、第1実施形態のステップS102と同様に、画像形成システム100内で記録材の搬送異常が発生したこと、および、記録材を取り除く作業を行うべき後処理装置の順序などをユーザーに通知する。
たとえば、図11に示す例のように、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、および第5後処理装置120eにおいてジャム等の搬送異常が発生した場合、画像形成装置110は、その旨を通知する。これとともに、画像形成装置110は、第3後処理装置120c、第4後処理装置120d、第5後処理装置120eの順序で搬送異常の起因となった記録材を取り除くように通知する。
(ステップS303)
ステップS302の通知が行われると、ユーザーは、その通知内容に従って、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行う。
たとえば、ステップS302の通知どおりの順序で記録材を取り除く作業が行われる場合には、図11の(A)に示すように、最初に、第3後処理装置120cで記録材を取り除く作業(ジャム等の搬送異常の解除)が開始される。
記録材を取り除く作業が開始された後処理装置は、前扉が開かれたときに、インターロック部から前扉が開かれたことを示す開信号を、画像形成装置110へ供給する。
画像形成装置110は、記録材を取り除く作業が開始された後処理装置からの検出結果(開信号)に基づき、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が開始されたか否か判別する。
たとえば、図11の(A)に示すように、第3後処理装置120cから開信号が供給された場合には、画像形成装置110は、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が開始されたと判定する。
画像形成装置110は、記録材を取り除く作業が開始された後処理装置が1台もない場合には(ステップS303:NO)、少なくとも1台の後処理装置において記録材を取り除く作業が開始されるまで待機する。一方、画像形成装置110は、少なくとも1台の後処理装置120c〜eで記録材を取り除く作業が開始されたと判定した場合には(ステップS303:YES)、処理をステップS304に進める。
(ステップS304)
画像形成装置110は、位置検出部230として機能し、ステップS301で検出された搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出する。たとえば、画像形成装置110は、記録材を取り除く作業が開始された直後の後処理装置の位置を、ユーザーの位置として検出する。具体的には、直前のステップS303において開信号を供給してきた後処理装置の位置を、ユーザーの位置として検出すればよい。したがって、図11の(A)の段階では、第3後処理装置120cの位置が、ユーザーの位置として検出される。
(ステップS305)
画像形成装置110は、選択部240として機能し、直前のステップS304において検出されたユーザーの位置に最も近い排出部から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能(パージ処理可能)であるか否か判別する。記録材を取り除く作業を開始したばかりの後処理装置の排出部からは記録材を排出できないため、ユーザーの位置に最も近い排出部は、記録材を取り除く作業が開始された後処理装置の上流側の後処理装置に設けられている排出部である。
画像形成装置110は、現時点でのユーザーの位置に最も近い排出部からは、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出できないと判定した場合には(ステップS305:NO)、処理をステップS303に戻し、新たに別の後処理装置で記録材を取り除く作業が行われるまで待つ。一方、画像形成装置110は、現在のユーザーの位置に最も近い排出部から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能と判定した場合には(ステップS305:YES)、処理をステップS306に進める。
なお、図11の(A)の段階では、記録材を取り除く作業が開始されたばかりの第3後処理装置120cの上流側の後処理装置120a、bには、排出部が設けられていないため、搬送経路に残存している記録材は排出不可能と判定される。この場合には、処理はステップS303に戻され、ユーザーは、新たに別の後処理装置(図11の(B)に示す例では第4後処理装置120d)から、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行う。その後、ステップS304、S305を経て、図11の(B)に示すように、ユーザーの位置に最も近い排出部127c(第3後処理装置120c)から、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出できるようになれば、処理はステップS306に進められる。
(ステップS306)
画像形成装置110は、選択部240として機能し、現時点でのユーザーの位置に最も近く、かつ、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能である排出部を選択する。すなわち、画像形成装置110は、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が開始されたときに、ステップS305において上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能と判定された排出部を、ステップS306で選択する。
図11の(B)に示す例では、ステップS306において選択される排出部は、ユーザーの位置に最も近い第4後処理装置120dの上流側に近接する第3後処理装置120cに設けられた排出部127cである。
(ステップS307)
画像形成装置110は、パージ処理部250として機能し、第1実施形態のステップS107と同様に、ステップS306において選択された排出部より上流側の搬送経路に残存している記録材を、画像形成システム100外へ排出するパージ処理を実行する。
また、画像形成装置110は、通知制御部260として機能し、ステップS307のパージ処理が実施されている間は、記録材の排出状況をユーザーに通知する。そして、ステップS307のパージ処理が完了したときには、記録材の排出が完了したことをユーザーに通知する。なお、当該通知は、ディスプレイ(通知部117)への表示や、スピーカー(通知部117)からの音声出力によって行われる。
また、画像形成装置110は、通知制御部260として機能し、ステップS307のパージ処理が開始された後であっても、未だ記録材が取り除かれていない後処理装置がある場合には、当該記録材を取り除く作業の手順をユーザーに通知してもよい。たとえば、図11の(C)に示す第4、第5後処理装置120d、eなどが通知の対象になる。
以上のようなパージ処理の終了後、画像形成装置110は、印刷処理を終了する。ただし、画像形成装置110は、未完了の印刷が残っている場合には、印刷を再開して、処理をステップS301に戻してもよい。
以上の印刷処理が画像形成装置110において実行されることにより、搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出し、当該位置に最も近い排出部をパージ処理時の記録材の排出部として選択している。そのため、パージ処理時に排出される記録材の取り忘れを防止し、排出部まで記録材を取りに行く作業を簡素化できる。
また、後処理装置ごとに記録材を取り除く作業が開始される毎に、ユーザーの位置に最も近い排出部から記録材を排出できるか判断しているため、記録材を取り除く作業が開始された直後にパージ処理を開始できる場合もあり、効率がよい。
上記した各フローチャートの各処理単位は、画像形成システム100の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理ステップの分類の仕方やその名称によって、本願発明が制限されることはない。画像形成システム100で行われる処理は、さらに多くの処理ステップに分割することもできる。また、1つの処理ステップが、さらに多くの処理を実行してもよい。
<変形例>
なお、上記の各実施形態は、本発明の要旨を例示することを意図し、本発明を限定するものではない。多くの代替物、修正、変形例は当業者にとって明らかである。
(1)変形例1
たとえば、上記の各実施形態では、画像形成装置110の下流側に、5台の後処理装置(後処理装置120a〜d)が接続される例について説明している。しかし、本発明は、これに限定されない。たとえば、画像形成装置110の下流側には、1台〜4台の後処理装置しか接続しなくてもよいし、6台以上の後処理装置が接続されてもよい。
ただし、画像形成装置110の下流側に1台の後処理装置しか接続されない場合には、第1後処理装置120aが複数の排出部を有している必要がある。この場合、上記の第1実施形態に係る印刷処理(図4)を実行することにより、第1後処理装置120aに設けられた全ての排出部(搬送経路も含む)で記録材が取り除かれた後、画像形成装置110内の搬送経路に残存している記録材を排出(自動パージ)できる。
また、第1後処理装置120aが有する複数の排出部のうち、少なくとも1つの排出部から記録材を排出可能な状態となった段階で、画像形成装置110内の搬送経路に残存している記録材を排出(自動パージ)するようにしてもよい。
図12は、画像形成装置の下流側に1台の後処理装置が接続された画像形成システムにおいて、搬送異常が発生してからパージ処理が行われるまでの動作例を示す図である。
たとえば、変形例の画像形成システム100の第1後処理装置120aで搬送異常が発生した場合を考える。第1後処理装置120aは、2つの排出部を有し、一方は画像形成装置110から搬送された記録材を排出するための排出部とし、他方は第1後処理装置120aにおいて後処理がなされた記録材を排出するための排出部とする。
第1後処理装置120aは、一方の排出部(当該排出部に記録材を排出するために必要な搬送経路を含む)で記録材を取り除く作業が終了したときに、センサー124aからの紙無し信号を、通信部126を介して画像形成装置110へ供給する。画像形成装置110は、第1後処理装置120aから紙無し信号が供給されると、一方の排出部から、画像形成装置110内の搬送経路に残存している記録材を排出可能とみなす(図12(A))。そして、画像形成装置110は、他方の排出部で記録材を取り除く作業が終了していなくても、記録材が取り除かれた一方の排出部から、画像形成装置110内の搬送経路に残存している記録材を排出する(図12(B))。
以上のような動作によって、変形例の画像形成システム100は、第1後処理装置120aが有する複数の排出部のうち、少なくとも1つの排出部から記録材を排出可能な状態となった段階で、ユーザーの位置に最も近い排出部から記録材を自動パージできる。
(2)変形例2
また、上記の各実施形態では、位置検出部230は、紙無し信号および閉信号を供給してきた後処理装置の位置を、記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置として検出している。しかし、本発明は、これに限定されず、短距離無線通信(無線タグ)等を利用して、ユーザーに最も近い後処理装置を特定し、当該後処理装置の位置を、記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置として検出してもよい。
(3)変形例3
また、上記の各実施形態では、第1、第2後処理装置120a、bには排出部が設けられておらず、第3〜第5後処理装置120c〜eにそれぞれ排出部が設けられている。しかし、本発明は、これに限定されず、排出部は、複数あれば、どの後処理装置に設けられてもよい。
(4)変形例4
また、上記の各実施形態では、図3に示す各機能部210〜260は、画像形成装置110の制御部111が有している。しかし、本発明は、これに限定されず、一部の機能部による処理を後処理装置120a〜eに実行させてもよい。
以上の画像形成システム100の構成は、上記の各実施形態および変形例の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られない。また、一般的な画像形成システム100が備える構成を排除するものではない。
また、上記した画像形成システム100の各機能構成は、各機能構成を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。各機能構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、一つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
また、上記した画像形成システム100の各機能構成の処理は、専用のハードウェア回路によっても実現することもできる。この場合には、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
また、画像形成システム100を動作させるプログラムは、USBメモリー、フレキシブルディスク、CD−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、メモリーやストレージ等に転送され記憶される。また、このプログラムは、たとえば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、画像形成システム100の一機能としてその各装置のソフトウェアに組み込んでもよい。
100 画像形成システム、
110 画像形成装置、
111 制御部、
112 給紙部、
113 画像形成部、
114 搬送部、
115 インターロック部、
116 センサー、
117 通知部、
118 通信部、
120a 第1後処理装置、
120b 第2後処理装置、
120c 第3後処理装置、
120d 第4後処理装置、
120e 第5後処理装置、
121a〜e 制御部、
122a〜e 搬送部、
123a〜e 第1〜5後処理部、
124a〜e センサー、
125a〜e インターロック部、
126a〜e 通信部、
127c〜e 排出部、
210 印刷制御部、
220 異常検出部、
230 位置検出部、
240 選択部、
250 パージ処理部、
260 通知制御部。

Claims (8)

  1. 記録材に画像を形成する画像形成装置と、画像が形成された前記記録材に後処理を施す1台以上の後処理装置とを備える画像形成システムであって、
    記録材を排出するために当該画像形成システムに設けられた複数の排出部と、
    当該画像形成システム内の搬送経路において記録材の搬送異常を検出する異常検出部と、
    前記異常検出部により検出された搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出する位置検出部と、
    前記位置検出部の検出結果に基づいて、前記複数の排出部のうち、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態であり、かつ、前記ユーザーの位置に最も近い排出部を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された前記排出部よりも上流側の搬送経路に残存している記録材を、当該排出部から排出させるパージ処理部と、
    を備える画像形成システム。
  2. 複数台の後処理装置を備える場合において、
    前記選択部は、前記異常検出部により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された後、全ての後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したときに、最後に取り除く作業が行われた後処理装置に設けられた排出部が、前記搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態である場合に、当該排出部を選択する、請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 複数台の後処理装置を備える場合において、
    前記選択部は、前記異常検出部により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された後、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が終了したときに、当該後処理装置に設けられている排出部が、前記搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態である場合に、当該排出部を選択する、請求項1に記載の画像形成システム。
  4. 複数台の後処理装置を備える場合において、
    前記選択部は、前記異常検出部により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された後、少なくとも1台の後処理装置で記録材を取り除く作業が開始されたときに、当該後処理装置の上流側に近接する後処理装置に設けられている排出部が、前記搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態である場合に、当該排出部を選択する、請求項1に記載の画像形成システム。
  5. 前記異常検出部により2台以上の後処理装置で記録材の搬送異常が検出された場合において、記録材を取り除く作業を行うべき後処理装置の順序をユーザーに通知する順序通知部を、さらに備える請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  6. 前記パージ処理部による記録材の排出が開始された後であっても、未だ記録材が取り除かれていない後処理装置がある場合には、当該記録材を取り除く作業の手順をユーザーに通知する手順通知部を、さらに備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  7. 前記パージ処理部による記録材の排出が実施されている間は、記録材の排出状況をユーザーに通知し、前記パージ処理部による記録材の排出が完了したときに、記録材の排出が完了したことをユーザーに通知する状況通知部を、さらに備える請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  8. 記録材に画像を形成する画像形成装置と、画像が形成された前記記録材に後処理を施す1台以上の後処理装置とを備える画像形成システムにおける記録材の排出方法であって、
    前記画像形成システムは、記録材を排出するために当該画像形成システムに設けられた複数の排出部を有しており、
    (a)前記画像形成システム内の搬送経路において記録材の搬送異常を検出するステップと、
    (b)前記ステップ(a)において検出された搬送異常の起因となった記録材を取り除く作業を行うユーザーの位置を検出するステップと、
    (c)前記ステップ(b)における検出結果に基づいて、前記複数の排出部のうち、上流側の搬送経路に残存している記録材を排出可能な状態であり、かつ、前記ユーザーの位置に最も近い排出部を選択するステップと、
    (d)前記ステップ(c)において選択された前記排出部よりも上流側の搬送経路に残存している記録材を、当該排出部から排出させるステップと、
    を有する記録材の排出方法。
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