JP6142644B2 - ポリエチレン系樹脂組成物およびそれを含む成形体 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、外観に優れ、高い引張破断伸びを有し、剛性と耐衝撃性とのバランスに優れたポリエチレン系樹脂成形体、およびこのような成形体を与えることができるポリエチレン系樹脂組成物を提供することにある。
重合触媒としては、例えば、メタロセン触媒系、チーグラー−ナッタ型触媒系等が挙げられる。
メタロセン触媒系としては、例えば、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒系、シクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物とそれと反応してイオン性の錯体を形成する化合物及び有機アルミニウム化合物からなる触媒系、シリカ、粘土鉱物等の無機粒子にシクロペンタジエニル環を有する周期表第4族の遷移金属化合物、イオン性の錯体を形成する化合物及び有機アルミニウム化合物等の触媒成分を担持させた触媒系等が挙げられる。
チーグラー−ナッタ型触媒系としては、例えば、チタン含有固体状遷移金属成分と有機金属成分を組み合わせて用いる触媒系が挙げられる。
また、上記の触媒系の存在下でエチレンやα−オレフィンを予備重合させて調製される予備重合触媒を用いてエチレンとα−オレフィンとの重合を行いエチレン−α−オレフィン共重合体を製造することもできる。
非繊維状無機充填材は、無処理のまま使用してもよいが、高密度ポリエチレンやエチレン−α−オレフィン共重合体との界面接着性を向上させ、かつ、本発明のポリエチレン系樹脂組成物中での分散性を向上させるために、シランカップリング剤、又はチタンカップリング剤、若しくは界面活性剤で表面を処理して使用しても良い。界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸塩類等が挙げられる。
繊維状無機充填材は、無処理のまま使用してもよいが、高密度ポリエチレンやエチレン−α−オレフィン共重合体との界面接着性を向上させ、かつ、本発明のポリエチレン系樹脂組成物中での分散性を向上させるために、シランカップリング剤、又は高級脂肪酸金属塩で表面を処理して使用しても良い。高級脂肪酸金属塩としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
この成形体の用途としては、例えば、容器、容器のキャップ、包装材料、文具、玩具、日用雑貨、家具用材料、自動車用材料、家電用材料、医療用材料、又は建築材料等が挙げられる。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
メルトフローレートは、JIS K7210に従って測定した。高密度ポリエチレン、およびエチレン−α−オレフィンのメルトフローレートは、温度190℃、荷重21.18Nで測定した。ポリエチレン系樹脂組成物のメルトフローレートは、温度230℃、荷重21.18Nで測定した。
(2)エチレン−α−オレフィンのエチレン含量(単位:mol%)
エチレン−α−オレフィンのエチレン含量は、ASTM D5017−96に記載の方法に従い求めた。
(3)曲げ弾性率(単位:MPa)
曲げ弾性率は、下記条件にて測定した。
測定温度:23℃
サンプル形状:10mm×80mm(4mm厚)
スパン:64mm
引張速度:2mm/分
(4)引張破断伸び(単位:%)
引張破断伸びは、下記条件にて測定した。
測定温度:23℃
サンプル形状:JIS1号小型ダンベル(2mm厚)
引張速度:50mm/分
(5)IZOD衝撃強度(単位:kJ/m2)
IZOD衝撃強度は、下記条件にて測定した。
測定温度:23℃
サンプル形状:10mm×65mm(4mm厚)[Vノッチあり]
(6)外観評価
外観評価は、射出成形品に、縞模様のフローマークが殆どなければ「良好」、縞模様のフローマークが顕著に確認されれば「不良」と判定した。
高密度ポリエチレンとしてKEIYOポリエチレンM6910(京葉ポリエチレン株式会社製、密度=958kg/m3、MFR=23g/10分)85重量%と、エチレン−α−オレフィン共重合体としてエチレン−プロピレン共重合体(タフマーS4030、三井化学株式会社製、エチレン含量=43mol%、密度=860kg/m3、MFR=0.2g/10分、)15重量%と、を均一に混合し、内径15mmの二軸混練機(テクノベル社製KZW15−45MG、内径:15mm、L/D=45)にて設定温度:220℃、スクリュー回転数:500rpmで加熱溶融混練し、MFR=23g/10分のポリエチレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリエチレン系樹脂組成物を、東洋機械金属株式会社製Si−30III型射出成形機を用い、成形温度220℃、金型冷却温度50℃で射出成形し、射出成形体である試験片を得た。得られた試験片の特性を表2に示した。
実施例1に記載のエチレン−プロピレン共重合体(タフマーS4030、三井化学株式会社製、エチレン含量=43mol%、密度=860kg/m3、MFR=0.2g/10分、)をエチレン−オクテン共重合体(エンゲージ8842、ダウケミカル株式会社製、エチレン含量=83mol%、密度=857kg/m3、MFR=1g/10分)15重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、MFR=21g/10分のポリエチレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリエチレン系樹脂組成物を、実施例1と同様に射出成形し、射出成形体である試験片を得た。得られた試験片の特性を表2に示した。
実施例1に記載のKEIYOポリエチレンM6910(京葉ポリエチレン株式会社製、密度=958kg/m3、MFR=23g/10分)をハイゼックス1300J(プライムポリマー製、密度=961kg/m3、MFR=12g/10分)とした以外は、実施例1と同様の方法によって、MFR=14g/10分のポリエチレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリエチレン系樹脂組成物を、実施例1と同様に射出成形し、射出成形体である試験片を得た。得られた試験片の特性を表2に示した。
実施例1に記載のエチレン−プロピレン共重合体(タフマーS4030、三井化学株式会社製、エチレン含量=43mol%、密度=860kg/m3、MFR=0.2g/10分、)を用いず、KEIYOポリエチレンM6910(京葉ポリエチレン株式会社製、密度=958kg/m3、MFR=23g/10分)を100重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、MFR=32g/10分のポリエチレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリエチレン系樹脂組成物を、実施例1と同様に射出成形し、射出成形体である試験片を得た。得られた試験片の特性を表2に示した。
実施例1に記載のエチレン−プロピレン共重合体(タフマーS4030、三井化学株式会社製、エチレン含量=43mol%、密度=860kg/m3、MFR=0.2g/10分、)をエチレン−プロピレン共重合体(バーシファイ2000、ダウケミカル株式会社製、エチレン含量=6mol%、密度=888kg/m3、MFR=0.9g/10分)15重量%とした以外は、実施例1と同様の方法によって、MFR=24g/10分のポリエチレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリエチレン系樹脂組成物を、実施例1と同様に射出成形し、射出成形体である試験片を得た。得られた試験片の特性を表2に示した。
実施例2に記載のKEIYOポリエチレンM6910(京葉ポリエチレン株式会社製、密度=958kg/m3、MFR=23g/10分)を直鎖状低密度ポリエチレンFV403(住友化学株式会社製、密度=918kg/m3、MFR=3.8g/10分)とした以外は、実施例2と同様の方法によって、MFR=6.1g/10分のポリエチレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリエチレン系樹脂組成物を、実施例1と同様に射出成形し、射出成形体である試験片を得た。得られた試験片の特性を表2に示した。
実施例1に記載のKEIYOポリエチレンM6910(京葉ポリエチレン株式会社製、密度=958kg/m3、MFR=23g/10分)をハイゼックス3300F(プライムポリマー製、密度=950kg/m3、MFR=1.1g/10分)とした以外は、実施例1と同様の方法によって、MFR=1.8g/10分のポリエチレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリエチレン系樹脂組成物を、実施例1と同様に射出成形し、射出成形体である試験片を得た。得られた試験片の特性を表2に示した。
Claims (5)
- 190℃、荷重21.18Nで測定されるメルトフローレートが12〜100g/10分であり、密度が940〜970kg/m3であるポリエチレン50〜99重量%と、エチレン含有量が30〜90mol%であり、密度が850〜875kg/m3であるエチレン−α−オレフィン共重合体1〜50重量%とを含有し、230℃、荷重21.18Nで測定されるメルトフローレートが5〜100g/10分であるポリエチレン系樹脂組成物(但し、該ポリエチレンと該エチレン−α−オレフィン共重合体との合計を100重量%とする。)。
- エチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィンが、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンである、請求項1記載のポリエチレン系樹脂組成物。
- エチレン−α−オレフィン共重合体のエチレン含有量が35〜85mol%である、請求項1又は2に記載のポリエチレン系樹脂組成物。
- 請求項1〜3いずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物を含む成形体。
- 請求項1〜3いずれかに記載のポリエチレン系樹脂組成物を射出成形して製造された成
形体。
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