JP2005171190A - オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及び該組成物からなる自動車用モール - Google Patents

オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及び該組成物からなる自動車用モール Download PDF

Info

Publication number
JP2005171190A
JP2005171190A JP2003416549A JP2003416549A JP2005171190A JP 2005171190 A JP2005171190 A JP 2005171190A JP 2003416549 A JP2003416549 A JP 2003416549A JP 2003416549 A JP2003416549 A JP 2003416549A JP 2005171190 A JP2005171190 A JP 2005171190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
olefin
thermoplastic elastomer
elastomer composition
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003416549A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Suenaga
寿彦 末永
Yuichiro Okuda
雄一郎 奥田
Kyoko Kobayashi
恭子 小林
Yuichi Ito
雄一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd, Mitsui Chemicals Inc filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2003416549A priority Critical patent/JP2005171190A/ja
Publication of JP2005171190A publication Critical patent/JP2005171190A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 高温ゴム弾性および押出成形性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物、さらにオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなり、高温での使用にもヘタリを生じない自動車用モールを提供する。
【解決手段】 オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)5〜50重量部と、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が90〜250、エチレン含量が60〜95モル%のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)50〜95重量部[(A)及び(B)の合計量は100重量部である。]とを含み、このオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物から自動車用モールを形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高温ゴム弾性および押出成形性に優れた自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物および該組成物からなる自動車用モールに関する。
従来、自動車用部品のうちゴム弾性を必要とする部品または部位には、軟質塩化ビニル樹脂やエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムを加硫した加硫ゴム等が使用されていた。例えば、外装モールやシール部品は、自動車外部からの埃や風の進入を防ぐため、ドアや窓の繰り返しの開閉や長期間の使用にも耐えうるゴム弾性が必要である。図4は、自動車用ルーフモールM1を示した断面図であり、金属製の芯材10を中心として硬質塩化ビニル樹脂から形成された基部11と、軟質塩化ビニル樹脂から形成された上部12および下部13とを有している。しかし、このような自動車用ルーフモールM1に用いられる軟質塩化ビニル樹脂は、耐熱性に劣るため高温で長時間使用するとヘタリを生じるという難点があり、また、加硫ゴムは、高温で長時間使用すると劣化するといった問題や熱硬化性のゴムのためリサイクルできないといった問題があり、それに代わる材料の検討がされている。
例えば、リサイクル可能な、オレフィン系樹脂と架橋されたオレフィン系ゴムとを主成分としたオレフィン系熱可塑性エラストマーが検討されているが、架橋されたゴムが不均一に分散すると、成形品表面に現れて外観が悪化したり、押出成形時にダイに発生する目ヤニの量が多くなり、この目ヤニが成形品に付着して外観不良になるなどの問題がある。
特開平11−151991号公報(段落0018〜0020、図1)
本発明の課題は、前記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、高温ゴム弾性および押出成形性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を提供することであり、さらにオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車用モールであって、高温での使用にもヘタリを生じない自動車用モールを提供することである。
本発明は、以下の発明を包含する。
(1)実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)5〜50重量部と、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が90〜250、エチレン含量が60〜95モル%のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)50〜95重量部[(A)及び(B)の合計量は100重量部である。]とを含む自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(2)実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、ポリプロピレン樹脂(C)50重量部以下を含む自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(3)実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、軟化剤(D)10〜200重量部を含む自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(4)実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対してポリプロピレン樹脂(C)50重量部以下および軟化剤(D)10〜200重量部とを含む自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(5)JIS K6262に準拠し、100℃×70時間の条件で測定した圧縮永久歪が50%以下である前記(1)から(4)のいずれかに記載の自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
(6)前記(1)から(5)のいずれかに記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車用モール。
本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物によれば、高温ゴム弾性に優れ、押出成形による外観が良好である。また、本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を用いて成形された自動車用モールは、製品外観も良好で長期の使用にも耐えうる。
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)と、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が90〜250、エチレン含量が60〜95モル%のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)とを含む。
ポリエチレン樹脂(A)
本発明で用いる高密度ポリエチレン樹脂(A)は、実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂である。「実質的にコモノマーを含んでいない」とは、ポリエチレン樹脂の重合工程において、他のモノマーを全く含まずにエチレン単独で重合させたポリエチレン樹脂のことであり、この重合工程において、副反応等によりエチレンの骨格中に不可避的に、エチレンとは異なる繰り返し構造単位を含んでいても良い。
高密度ポリエチレン樹脂(A)は、密度が960g/m3以上、好ましくは961〜965g/m3であるのが望ましい。
このようなポリエチレン樹脂(A)を用いると、他のモノマーに起因する低融点成分を含有しないため耐熱性に優れ、高温でのゴム弾性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
高密度ポリエチレン樹脂(A)はメルトフローレート(MFR;ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)が0.1g/10分以上、好ましくは0.1〜10g/10分であるのが望ましい。また、135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が1.2〜2.5dl/g、質量平均分子量が5×104〜1.5×105、質量平均分子量と数平均分子量の比が3〜15であるものが望ましい。
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物中の高密度ポリエチレン樹脂(A)の含有量は、高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、通常5〜50重量部、好ましくは10〜40重量部である。
エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)は、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が通常90〜250、好ましくは100〜200、エチレン含量が通常60〜95モル%、好ましくは72〜85モル%のエチレン・α−オレフィン系共重合体である。ここで、エチレン含量とは、全α−オレフィン(エチレンを含む)に対するエチレン含量をいう。
エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)は、エチレンと炭素数3〜20、好ましくは3〜8のα−オレフィンとからなる共重合体であってもよいし、更にα−オレフィン以外のモノマーが共重合されていてもよい。α−オレフィン以外のモノマーとしては、非共役ポリエン等が挙げられる。またエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の具体的なものとしては、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体等が挙げられる。
エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)において、エチレンと共重合されるα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテン等が挙げられる。α−オレフィンは、1種単独で使用することもできるし、2種類以上を組み合せて使用することもできる。
エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)において、エチレン及びα−オレフィンと共重合される非共役ポリエンとしては、例えばジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン及びエチリデンノルボルネン等の非共役ジエン等が挙げられる。非共役ポリエンは、1種単独で使用することもできるし、2種類以上を組み合せて使用することもできる。エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体のヨウ素価は、通常0.1〜50、好ましくは5〜30である。
エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)は、1種単独で使用することもできるし、2種類以上を組み合せて使用することもできる。
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物中のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の含有量は、高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、通常50〜95重量部、好ましくは60〜90重量部である。
ポリプロピレン樹脂(C)
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物には、ポリプロピレン樹脂(C)が含まれていてもよい。ポリプロピレン樹脂(C)としては、公知のポリプロピレン樹脂が制限なく使用できる。具体的なものとしては、次のポリプロピレン樹脂等が例示される。
1)プロピレン単独重合体
2)90モル%以上のプロピレンと10モル%未満の他のα−オレフィンとのランダム共重合体(プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体)
3)70モル%以上のプロピレンと30モル%未満の他のα−オレフィンとのブロック共重合体(プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体)
プロピレンと共重合される前記他のα−オレフィンとしては、具体的にはエチレン、1−ブテン、4−メチル−1ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数2〜20、好ましくは2〜8のα−オレフィンが挙げられる。
ポリプロピレン樹脂(C)としては、前記1)のプロピレン単独重合体及び2)のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体が好ましく、特にMFR(ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるものが好ましい。
ポリプロピレン樹脂(C)は、1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物中のポリプロピレン樹脂(C)の含有量は、前記高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、通常50重量部以下、好ましくは2〜30重量部、更に好ましくは5〜30重量部であるのが望ましい。ポリプロピレン樹脂(C)の含有量が前記範囲内にある場合、押出成形のとき肌荒れが生じにくく外観性に優れ、しかもベタ付きの少ない押出成形品を得ることができる。
軟化剤(D)
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物には、軟化剤(D)が含まれていてもよい。軟化剤(D)としては、鉱物油系軟化剤が好ましく用いられる。このような鉱物油系軟化剤は、通常ゴムに使用されるパラフィン系、ナフテン系、芳香族系等の軟化剤が適当である。
また、このような軟化剤(D)は、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造時に、その他の原料とともに添加しても良いし、エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)に伸展油としてあらかじめ、添加されていても良い。
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物中の軟化剤(D)の含有量は、前記ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは2〜80重量部、更に好ましくは5〜70重量部であるのが望ましい。ポリプロピレン樹脂(C)の含有量が前記範囲内にある場合、押出成形のときに肌荒れが生じにくく外観性に優れ、しかもベタ付きの少ない押出成形品を得ることができる。
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、JIS K6262に準拠し、25%圧縮し、100℃、70時間の条件で測定した圧縮永久歪が50%以下であるエラストマーである。
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物中には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、公知の耐熱安定剤、老化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、充填剤、着色剤等の添加剤を配合することができる。
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造
本発明で用いるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、前記ポリエチレン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)、及び必要により配合する樹脂や添加剤を、前記特定の割合で混合し、架橋剤の非存在下、動的に熱処理することにより製造することができる。
前記の「動的に熱処理する」とは、前記ポリエチレン樹脂(A)、エチレン・α−オレフィン系共重合体(B)、及び必要により配合する樹脂や添加剤を溶融(融解)状態で混練することをいう。この動的な熱処理は、ミキシングロール、インテンシブミキサー(例えばバンバリーミキサー、ニーダー)、一軸押出機及び二軸押出機等の混練装置を用いて行うことができるが、二軸押出機を用いて行うのが好ましい。動的な熱処理は、非開放型の混練装置中で行うのが好ましい。また窒素等の不活性ガス中で行うのが好ましい。
動的に熱処理する際の条件は、混練温度が通常150〜280℃、好ましくは170〜240℃、混練時間が通常1〜20分間、好ましくは1〜5分間、剪断速度が通常10〜104、好ましくは102〜103とするのが望ましい。
自動車用モール
本発明により得られる自動車用モールは、前記によって得られたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を、従来より、塩化ビニル樹脂や熱可塑性樹脂を用いた成形時に使用されている押出成形機によって押出成形を行うことにより得られる。
また、本発明により得られる自動車用モールは、本発明で得られるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物単独で成形されていても良いし、ポリプロピレンや架橋されたオレフィン系熱可塑性エラストマーなどの他の熱可塑性樹脂やエラストマーと多層成形されていても良い。
図1は、本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車用モールを説明するための自動車の外観図、図2は、ルーフモールを示す断面図である。
本実施形態では、図1に示すように、自動車CのルーフパネルRとサイドパネルSとの継ぎ目部分に設けられるルーフモールMを例にして説明する。ルーフモールMは、図2に示すように、中心部に芯材1を備え、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物から構成されており、ルーフパネルRとサイドパネルSとの継ぎ目部分(図1参照)の領域において、これら両者に係合して組み付けられるように断面略エ字形状に形成されている。
芯材1としては、ポリプロピレン等の硬質オレフィン系樹脂が用いられる。また、ルーフモールMの表部2には、顔料を混合したオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物が用いられており、当該組成物の有している分散性に優れた性質と相俟って製品外観がより良好なものとなっている。
このように、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物から構成されたルーフモールMは、製品外観も良好で耐熱性に優れており、高温で長時間使用してもヘタリや劣化を生じ難く、長期の使用にも耐えうるという効果が得られる。
なお、ルーフモールMは、部分的にポリプロピレンを用いて成形してもよいし、また、図3に示すように、リップ部3や突部4を本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物から形成し、芯材1を取り巻く主要部分をポリプロピレン(PP)で形成するようにしてもよい。
以上説明した本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の用途としては、ルーフモールMの他に、ドアモールやウインドモール等の各種モール、さらにはシール材等に利用することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
コモノマー非含有高密度ポリエチレン(A−1;密度964g/m3、MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)5g/10分)30重量部とエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(B−1;エチレン含量77モル%、ムーニー粘度[ML1+4、100℃]145、ヨウ素価12)70重量部をヘンシェルミキサーにより混合した。次に、L/D=30、スクリュー径50mmの二軸押出機を用いて、窒素雰囲気中、220℃で動的に熱処理して押出し、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。
得られたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを190℃で圧縮成形を行い2mm厚のシートを得た。このシートをJIS K6253に準拠し硬度を測定した。結果を表1に示す。一方、得られたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを190℃で射出成形を行い直径29.0mm、厚さ12.7mmの成形品を得た。この成形品を用いてJIS K6262に準拠し、圧縮永久歪(25%圧縮、100℃×70時間)を測定した。結果を表1に示す。
さらに、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットからスクリュー径50mmの押出機を用いて200℃にてテープ状の成形品を得た。この成形品の肌荒れを目視によって下記評価基準により判定した。結果を表1に示す。
◎:肌荒れは認められない
○:肌荒れはほとんど目立たない
△:肌荒れは目立たない
×:肌荒れがかなり目立つ
〔実施例2〕
実施例1で用いたコモノマー非含有高密度ポリエチレン(A−1)15重量部、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(B−1)85重量部およびプロピレン・エチレンランダム共重合体(C−1;エチレン含量4モル%、MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)0.5g/10分)10重量部とを用いて実施例1と同様にしてオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。次に実施例1と同様にして硬度、圧縮永久歪及び押出成形性の評価を行った。全ての結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1で用いたコモノマー非含有高密度ポリエチレン(A−1)30重量部、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(B−1)70重量部および軟化剤(D−1;パラフィン系オイル、出光興産(株)社製、PW−380、商標)40重量部とを用いて実施例1と同様にしてオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。次に実施例1と同様にして硬度、圧縮永久歪及び押出成形性の評価を行った。全ての結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例1で用いたコモノマー非含有高密度ポリエチレン(A−1)30重量部、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(B−1)70重量部、実施例2で用いたプロピレン・エチレンランダム共重合体(C−1)10重量部および実施例3で用いた軟化剤(D−1)40重量部とを用いて実施例1と同様にしてオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。次に実施例1と同様にして硬度、圧縮永久歪及び押出成形性の評価を行った。全ての結果を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例1で用いたコモノマー非含有高密度ポリエチレン(A−1)30重量部、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(B−1)100重量部に伸展油として軟化剤(D−1)を40重量部含有する油展エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(B−2)110重量部および実施例2で用いたプロピレン・エチレンランダム共重合体(C−1)10重量部とを用いて実施例1と同様にしてオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。次に実施例1と同様にして硬度、圧縮永久歪及び押出成形性の評価を行った。全ての結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1で用いたコモノマー非含有高密度ポリエチレン(A−1)の代わりに、コモノマー含有高密度ポリエチレン(A−2;密度945g/cm3、MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重)1g/10分、エチレン含量98.5モル%重量部)を用いた以外は実施例1と同様にしてオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。次に実施例1と同様にして硬度、圧縮永久歪及び押出成形性の評価を行った。全ての結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例4で用いたコモノマー非含有高密度ポリエチレン(A−1)の代わりに、コモノマー含有高密度ポリエチレン(A−2)を用いた以外は実施例1と同様にしてオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。次に実施例1と同様にして硬度、圧縮永久歪及び押出成形性の評価を行った。全ての結果を表1に示す。
〔比較例3〕
実施例1で用いたコモノマー非含有高密度ポリエチレン(A−1)70重量部およびエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(B−1)30重量部とを用いて実施例1と同様にしてオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。次に実施例1と同様にして硬度、圧縮永久歪及び押出成形性の評価を行った。全ての結果を表1に示す。
〔比較例4〕
実施例1で用いたエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(B−1)を用いて実施例1と同様にして硬度、圧縮永久歪及び押出成形性の評価を行った。全ての結果を表1に示す。
Figure 2005171190
本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車用モールを説明するための自動車の外観図である。 ルーフモールを示す断面図である。 ルーフモールの変形例を示す断面図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
1 芯材
2 表面部
3 リップ部
4 突部
M ルーフモール

Claims (6)

  1. 実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)5〜50重量部と、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が90〜250、エチレン含量が60〜95モル%のエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)50〜95重量部[(A)及び(B)の合計量は100重量部である。]とを含む自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、ポリプロピレン樹脂(C)50重量部以下を含む自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対して、軟化剤(D)10〜200重量部を含む自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 実質的にコモノマーを含んでいない高密度ポリエチレン樹脂(A)及びエチレン・α−オレフィン系共重合体(B)の合計100重量部に対してポリプロピレン樹脂(C)50重量部以下および軟化剤(D)10〜200重量部とを含む自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  5. JIS K6262に準拠し、100℃×70時間の条件で測定した圧縮永久歪が50%以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の自動車用モール向けオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車用モール。
JP2003416549A 2003-12-15 2003-12-15 オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及び該組成物からなる自動車用モール Pending JP2005171190A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003416549A JP2005171190A (ja) 2003-12-15 2003-12-15 オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及び該組成物からなる自動車用モール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003416549A JP2005171190A (ja) 2003-12-15 2003-12-15 オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及び該組成物からなる自動車用モール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005171190A true JP2005171190A (ja) 2005-06-30

Family

ID=34735715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003416549A Pending JP2005171190A (ja) 2003-12-15 2003-12-15 オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及び該組成物からなる自動車用モール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005171190A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008149976A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Inoac Corp ルーフモールとその製造方法
DE102008063562A1 (de) * 2008-12-18 2010-07-01 Fachhochschule Osnabrück Thermoplastisches Vulkanisat, Herstellungsverfahren und Verwendung desselben
JP2013241588A (ja) * 2012-04-27 2013-12-05 Sumitomo Chemical Co Ltd ポリエチレン系樹脂組成物およびそれを含む成形体
WO2018151032A1 (ja) 2017-02-14 2018-08-23 東海興業株式会社 シール用樹脂成形品

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000327718A (ja) * 1998-06-30 2000-11-28 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系熱可塑性エラストマーおよび製造方法
JP2001232723A (ja) * 2000-02-24 2001-08-28 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系熱可塑性エラストマー積層体および自動車用ガラスランチャンネル
JP2001316487A (ja) * 2000-04-28 2001-11-13 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびその用途
JP2003147133A (ja) * 2001-08-31 2003-05-21 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系熱可塑性エラストマー、その製造方法、およびその用途
JP2003220640A (ja) * 2002-01-29 2003-08-05 Tokai Kogyo Co Ltd 長尺状樹脂成形部材

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000327718A (ja) * 1998-06-30 2000-11-28 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系熱可塑性エラストマーおよび製造方法
JP2001232723A (ja) * 2000-02-24 2001-08-28 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系熱可塑性エラストマー積層体および自動車用ガラスランチャンネル
JP2001316487A (ja) * 2000-04-28 2001-11-13 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびその用途
JP2003147133A (ja) * 2001-08-31 2003-05-21 Mitsui Chemicals Inc オレフィン系熱可塑性エラストマー、その製造方法、およびその用途
JP2003220640A (ja) * 2002-01-29 2003-08-05 Tokai Kogyo Co Ltd 長尺状樹脂成形部材

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008149976A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Inoac Corp ルーフモールとその製造方法
DE102008063562A1 (de) * 2008-12-18 2010-07-01 Fachhochschule Osnabrück Thermoplastisches Vulkanisat, Herstellungsverfahren und Verwendung desselben
DE102008063562B4 (de) * 2008-12-18 2011-07-14 Fachhochschule Osnabrück, 49076 Thermoplastisches Vulkanisat, Herstellungsverfahren und Verwendung desselben
JP2013241588A (ja) * 2012-04-27 2013-12-05 Sumitomo Chemical Co Ltd ポリエチレン系樹脂組成物およびそれを含む成形体
WO2018151032A1 (ja) 2017-02-14 2018-08-23 東海興業株式会社 シール用樹脂成形品
US11479645B2 (en) 2017-02-14 2022-10-25 Tokai Kogyo Co., Ltd. Resin molded article for seal

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0618259B1 (en) Thermoplastic elastomer, composition therefor and production process thereof, as well as molded or otherwise formed product obtained from the thermoplastic elastomer
JPS63251444A (ja) 熱可塑性エラストマ−組成物
JP2005068430A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びその製造方法
US5856399A (en) Thermoplastic elastomer composition
JP2018154707A (ja) 動的架橋型熱可塑性エラストマー組成物
EP0733676A1 (en) Thermoplastic elastomer composition
KR19980042746A (ko) 그레인 보유성이 증진된 엠보싱 시트 제조용 폴리올레핀조성물
JP2017025315A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及び自動車用部品
JP2005171190A (ja) オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物及び該組成物からなる自動車用モール
KR960007010B1 (ko) 열가소성 엘라스토머 2층 쉬트
JP3606254B2 (ja) 熱融着用熱可塑性エラストマー組成物および成形品
US6803418B2 (en) Thermoplastic olefin elastomer composition
JPH1087902A (ja) 架橋樹脂組成物
JP6965645B2 (ja) 複合成形体用動的架橋型熱可塑性エラストマー組成物及び複合成形体
JP2003012878A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及び成形体
JP6965644B2 (ja) 動的架橋型熱可塑性エラストマー組成物及びその成形体
JPH05222214A (ja) 防水シート
JP4055342B2 (ja) オレフィン系熱可塑性エラストマー成形品、その製造方法および用途
EP3988613A1 (en) Thermoplastic elastomer composition and thermoplastic elastomer formed body
WO2024058181A1 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物およびその成形体
JP5104059B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法および熱可塑性エラストマー組成物
JPH08231789A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2004315619A (ja) ブロー成形品
JPH10129387A (ja) エアバッグカバー
EP4141069A1 (en) Thermoplastic elastomer composition and automobile weather strip

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080318

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090324

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090714