JP6141116B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばプリンタ、複写機、ファクシミリなどの不揮発性メモリを搭載した画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置においては、例えばプリント枚数や構成部品の駆動されている時間等の各項目について測定が行われている。そして、測定した値はEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリに記憶されている。そして、この記憶された測定値を参考にして構成部品の交換や修理等のメンテナンスが行われたり、構成部品の稼働時間等の使用量に基づいて、最適な画質が得られるように画像形成条件の調整等が行われる。この不揮発性メモリとして用いられるEEPROM(登録商標)は、書換え回数に制限がある素子であり、その書換え制限回数は、例えば、1万回〜10万回程度といわれている。不揮発性メモリの書換え制限回数を超えてしまうと、データの書込み不良やデータ破壊等が発生し、不揮発性メモリに記憶されたデータ内容が保証されなくなる。そこで、書換え制限回数を超えないように不揮発性メモリを制御する方法が提案されている。
例えば特許文献1には、書換え単位の記憶領域毎に書込み回数データを記憶し、書込み処理毎に書込み回数データをカウントアップし、書込み回数が所定値を超えると、その記憶領域への書込み禁止を決定する制御が提案されている。次のデータの書込みについては、書換え単位の記憶領域を他の記憶領域に変更してデータを記憶することにより、信頼性の高いデータの書込みを継続できる。また、例えば特許文献2では、所定データを記憶する記憶領域を複数設け、その記憶領域を指定するポインタを設け、一つの記憶領域のデータの書換え回数が所定値となると、ポインタが示す記憶領域を変更する制御が提案されている。
更に、例えば特許文献3では、不揮発性メモリへの書込み回数を減らすために、不揮発性メモリに記憶するデータが所定量加算された後や、装置本体への電源供給がオフされた場合に不揮発性メモリを書換える制御が提案されている。不揮発性メモリを書換えるタイミングを制御して、不揮発性メモリの書換え回数が、不揮発性メモリを搭載したシステムや構成部品の想定される使用量まで、書換え制限回数を超えないようにすることで、不揮発性メモリに記憶されたデータの信頼性を確保している。また、例えば特許文献4には、不揮発性メモリを有する複数のカートリッジを備えた画像形成装置にて、特定のカートリッジのみを用いて画像形成を行う場合に、他のカートリッジの不揮発性メモリに対しても書換えを行う構成が提案されている。
特開昭63−234500号公報 特開平6−138730号公報 特開平5−249769号公報 特開2001−215862号公報
しかしながら、上述した従来例では次のような課題がある。すなわち、不揮発性メモリの書換え回数が書換え制限回数を超えないようするために、所定データを格納する領域を複数設ける場合、必要となる不揮発性メモリの記憶領域が増加するという課題がある。不揮発性メモリの記憶容量の増加はコストアップに繋がる。また、不揮発性メモリを書換えるタイミングを制御しても、不揮発性メモリの書換え回数を書換え制限回数未満に制御することが困難となる場合がある。例えば不揮発性メモリを搭載したシステムや構成部品に、システムや構成部品の使用量のデータに加えて他のデータを格納する記憶領域を設け、不揮発性メモリを搭載するシステムや構成部品を使用しない場合でも、不揮発性メモリの書換えが実施される場合である。すなわち、画像形成のために複数のカートリッジを備え、各カートリッジに不揮発性メモリを搭載した画像形成装置において、特定のカートリッジのみで画像形成を行う際に、画像形成に用いないカートリッジの不揮発性メモリのデータ書換えが行われる場合である。なお、このような構成の画像形成装置は前述した特許文献4に提案されているが、不揮発性メモリの書換え回数が書換え制限回数よりも多くなる場合があるため、カートリッジの使用量に関するデータが保証されない場合が発生する。その結果、カートリッジの交換時期の通知や、安定した画像形成動作ができなくなるという課題がある。
本発明はこのような状況のもとでなされたもので、不揮発性メモリに記憶された構成部品の使用量に関するデータを、構成部品の想定される使用量に達するまで保証することを目的とする。
前述した課題を解決するため、本発明では次の通りに構成する。
(1)不揮発性メモリを有し画像形成を行う複数の画像形成手段と、前記不揮発性メモリの書換えを制御する制御手段と、を備えた画像形成装置であって、前記不揮発性メモリは、対応する前記画像形成手段のデータを格納する第一のグループと、前記第一のグループのデータとは異なるデータを格納する第二のグループと、を備え、前記制御手段は、前記第一のグループ及び前記第二のグループのデータに基づいて算出された前記不揮発性メモリの書換え回数に応じて、前記第二のグループのデータの書換えを行うか否かを決定することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、不揮発性メモリに記憶された構成部品の使用量に関するデータを、構成部品の想定される使用量に達するまで保証することができる。
実施例1〜3の画像形成装置の全体構成を示す縦断面図 実施例1〜3の画像形成装置の構成を示すブロック図 実施例1、2の不揮発性メモリのデータ構造図 実施例1、2の不揮発性メモリのデータのグループ定義を示す図 実施例1、2の画像形成時の制御シーケンスを示すフローチャート 実施例1の不揮発性メモリの書換え時の制御シーケンスを示すフローチャート 実施例2の不揮発性メモリの書換え時の制御シーケンスを示すフローチャート 実施例3の不揮発性メモリのデータ構造、グループ定義を示す図 実施例3の不揮発性メモリの書換え時の制御シーケンスを示すフローチャート
以下に、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[画像形成装置の全体構成]
まず、実施例1の不揮発性メモリの制御を行う画像形成装置の全体構成について、図1、図2を参照して説明する。図1は、画像形成装置100の全体構成を示す縦断面図であり、図1(a)は第二の画像形成モードであるカラー画像形成動作時、図1(b)は第一の画像形成モードであるモノクロ画像形成動作時の画像形成装置100の全体構成を示す縦断面図である。
画像形成装置100は、4個の感光ドラム1(1Y、1M、1C、1K)を備えており、不図示の駆動モータから駆動力を伝達することにより、図1の反時計回り方向に回転駆動される。それぞれの感光ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、以下のものが配設されている。まず、感光ドラム1表面を均一に帯電する帯電ローラ2(2Y、2M、2C、2K)が配設され、次に、画像情報に基づいてレーザビームを照射して感光ドラム1上に静電潜像を形成する露光装置3(3Y、3M、3C、3K)が配設される。更に、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として顕像化させる現像ローラ4(4Y、4M、4C、4K)が配設され、感光ドラム1上のトナー像を転写材に転写させる転写ローラ5(5Y、5M、5C、5K)が配設される。感光ドラム1と帯電ローラ2、現像ローラ4は、一体化され、カートリッジ10(10Y、10M、10C、10K)として、画像形成装置100に着脱可能である。また、カートリッジ10は、それぞれ不揮発性メモリ7(7Y、7M、7C、7K)を備えている。更に、現像ローラ4(4Y、4M、4C)と感光ドラム1(1Y、1M、1C)を当接位置及び離間位置に駆動させる現像離間板16が備えられている。
転写材を供給する供給手段である給紙カセット20a、20bから給送された転写材は、転写搬送ベルト11によって画像形成部へ搬送され、各色トナー像が順次、転写材に転写されてカラー画像が形成される。そして、転写材上のトナー像は、定着器50で加圧・加熱されて転写材に定着された後、転写材は排紙ローラ対26により機外に排出される。
[画像形成装置の制御ブロック]
図2は、画像形成装置100の構成を示すブロック図である。図2のCPU200は、画像形成部の制御や転写材の搬送制御等の画像形成に関する制御を含む、画像形成装置全体の制御を行う。また、CPU200は、時間計測を行うタイマ機能を備えている。更に、画像形成装置100はROM201とRAM202を有している。ROM201には画像形成装置100を制御するプログラムやデータが格納されており、RAM202はCPU200が実行する制御プログラムが一時的に情報を保存するために使用されるメモリである。CPU200は、ROM201に格納されたプログラムを読み出し、後述する画像形成制御部210、給紙搬送制御部211、定着制御部212を制御して画像形成動作を行う。更に、CPU200は、不揮発性メモリ制御回路205を制御して、不揮発性メモリ7(7Y、7M、7C、7K)(以下、単に「メモリ7(7Y、7M、7C、7K)」ともいう)のデータの読出し及び書込み制御を行う。なお、符号の末尾の記号Y、M、C、Kは、各カートリッジのトナーの色を示し、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを指す。図1に示すように、各カートリッジの構成は同一であり、以下の説明では、特に必要がない場合にはY、M、C、Kの記載を省略し、メモリ7のように記す。
[画像形成制御部]
図1において、感光ドラム1は、直径30mmのアルミニウム製シリンダの外周面に有機光導伝体層(OPC層)を塗布して構成したものである。感光ドラム1は、その両端部をフランジによって回転自在に支持されており、一方の端部に不図示の駆動モータから駆動力を伝達することにより、図1に示すように反時計回り方向に回転駆動される。帯電ローラ2は、ローラ状に形成された導電性ローラで、このローラを感光ドラム1表面に当接させ、不図示の高圧電源によって帯電電圧を印加することにより、感光ドラム1表面を一様に帯電する。露光装置3は、不図示の駆動回路により、画像情報に基づいてレーザビームを照射して感光ドラム1上に静電潜像を形成する。現像ローラ4は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーを収納したトナー収納部に位置し、感光ドラム1表面に隣接し、不図示の駆動部により回転駆動される。そして、不図示の高圧電源により現像ローラ4に現像電圧を印加することにより、トナー像の現像が行われる。転写搬送ベルト11の内側には、4個の感光ドラム1に対応して、転写搬送ベルト11に当接する転写ローラ5がそれぞれ並設されている。これら転写ローラ5には、不図示の高圧電源が接続されており、転写ローラ5から正極性の電荷が転写搬送ベルト11を介して、後述する給紙搬送制御部211により搬送された転写材に印加される。これにより、感光ドラム1に接触中の転写材に、感光ドラム1上の負極性のトナー像が順次転写され、転写材上にカラー画像が形成される。
[給紙搬送制御部]
給紙搬送制御部211は、転写材を格納する二つの給紙カセット20a、20bと、給紙カセット20の近傍に位置し、回転駆動により転写材を給紙する半月状のピックアップローラ21a、21bから構成されている。給紙カセット20aは給紙カセットa、給紙カセット20bは給紙カセットbとも呼ぶ。また、ピックアップローラ21aは給紙カセットa用のピックアップローラ、ピックアップローラ21bは給紙カセットb用のピックアップローラである。更に、給紙搬送制御部211は、転写材を搬送する給送ローラ対25と排紙ローラ対26、転写材を静電吸着して搬送する転写搬送ベルト11、転写搬送ベルトを駆動する駆動ローラ12と従動ローラ13(13a、13b、13c)、吸着ローラ15を備えている。吸着ローラ15は、転写搬送ベルト11と共に転写材を挟持し、且つ転写材を転写搬送ベルト11に吸着させる。
給紙カセット20a、20bに収納されている転写材は、ピックアップローラ21a、21bの回転駆動によってピックアップされ、給送ローラ対25によって転写搬送ベルト11へと給送される。転写搬送ベルト11は、駆動ローラ12と従動ローラ13a、13b、13cの4本のローラで張架支持され、全ての感光ドラム1に対向して配設されている。この転写搬送ベルト11は1010〜1014Ω・cmの体積固有抵抗を持たせた厚さ100〜150μmのエンドレスのフィルム状部材で構成される。そして、転写搬送ベルト11は、感光ドラム1に対向する外周面に転写材を静電吸着して、感光ドラム1に転写材を接触させるべく、駆動ローラ12によって循環移動する。これにより、転写材は転写搬送ベルト11により各転写ローラ5の転写位置まで搬送され、感光ドラム1上のトナー像が転写材に転写される。吸着ローラ15には、不図示の吸着用電源が接続されており、吸着ローラ15に電圧を印加することで、転写搬送ベルト11及び転写材の両者に静電吸着力を生じさせる。転写材に転写されたトナー像は、後述する定着制御部212へ搬送されて転写材に定着され、排紙ローラ対26の回転駆動により、転写材は機外へ排出される。
[定着制御部]
定着制御部212は、加圧ローラ51と定着ローラ52、定着ローラ52内部のヒータ53を有する定着器50により構成される。加圧ローラ51は、不図示の駆動部により回転駆動され、それに伴って定着ローラ52も回転駆動する。また、不図示のヒータ駆動部により、定着ローラ52の内部のヒータ53が加熱され、定着ローラ52を所定の温度に保つ。定着ローラ52が温度制御された状態で、定着ローラ52と加圧ローラ51の間をトナー像が形成された転写材が挟持搬送されていくと、転写材上のトナー像は加熱及び圧力により転写材に定着される。
[カラー画像形成時の構成とモノクロ画像形成時の構成]
カラー画像形成及びモノクロ画像形成を行う場合の画像形成装置100の構成について説明する。カラー画像形成を行う場合には、図1(a)に示すように、不図示の駆動部により現像離間板16を、4つの感光ドラム1と現像ローラ4とが当接する位置に移動させて、4色全ての感光ドラム1にトナー像を形成する。一方、特定の色を使用してモノクロ画像形成を行う場合には、カラー画像形成専用のカートリッジ10Y、10M、10C(以下、「カラー専用のカートリッジ10」という)は使用せず、黒色のカートリッジ10Kのみを使用して画像形成を行う。そのため、モノクロ画像形成時は、現像離間板16を駆動して、感光ドラム1Kと現像ローラ4Kのみを当接させて、画像形成動作を実施する。なお、全てのカートリッジ10の感光ドラム1は、転写材の搬送のためにモノクロ画像形成時も回転駆動される。
[カートリッジと不揮発性メモリの構成]
全てのカートリッジ10は、図1、2に示すように、それぞれ不揮発性メモリ7(7Y、7M、7C、7K)を搭載している。カートリッジ10は画像形成装置100に対して着脱可能であり、カートリッジ10を画像形成装置100に装着すると、不揮発性メモリ7と画像形成装置100の不揮発性メモリ制御回路205(以下、「制御回路205」ともいう)が接続される構成となっている。不揮発性メモリ7は、不揮発性の半導体メモリであるEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable ROM)である。不揮発性メモリ7は、CPU200からの指示を受けた制御回路205を介して、データの読み出し及び書込みが行われる。不揮発性メモリ7は、データ領域として32バイトのメモリ空間を有しており、データ領域の読み出し及び書込みは4バイト単位で行われ、メモリ空間にアクセスするためのメモリアドレスは、アドレス00〜07まで割り振られている。また、不揮発性メモリ7の電気的特性として、各メモリアドレスに対して、保証回数として10万回の書換え動作が保証されている。
次に、図3に不揮発性メモリ7のデータ構造を示す。図3(a)は、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7Y、7M、7Cにおけるメモリアドレスと該当アドレスに記憶するデータの名称を示している。同様に、図3(b)は、カートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kにおけるメモリアドレスと該当アドレスに記憶するデータの名称を示している。なお、図3に示すように、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7Y、7M、7Cでは32バイトのメモリ空間が使用されているが、カートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kでは、メモリアドレス05、06は未使用である。
続いて、各メモリアドレスに記憶されるデータについて説明する。アドレス00には、「トナー充填量」が記憶されている。トナー充填量は、カートリッジ10のトナー収納部に収納されるトナー量のことを指し、カートリッジ10を生産する工場において書き込まれる。本実施例では、トナー充填量には、例えば200gを示す値が書き込まれている。
アドレス01には、カートリッジ10を交換する目安となる「交換目安駆動時間」が記憶されている。交換目安駆動時間は、カートリッジ10を構成する部品の消耗により、安定した画像形成動作ができなくなっている可能性があることをユーザに通知するために、カートリッジ10の交換目安となる駆動時間の閾値が書き込まれている。本実施例では、交換目安となる駆動時間は、現像ローラ4を感光ドラム1に当接した状態でカートリッジ10を駆動した時間を指している。現像ローラ4を感光ドラム1に当接した状態でカートリッジ10が駆動されると、感光ドラム1のOPC層が削られていく。そして、OPC層が削られて薄くなると、感光ドラム1表面の帯電、静電潜像の形成、トナー像の現像が安定しなくなる。カートリッジ交換の目安となる駆動時間は、使用する感光ドラム1に応じた閾値が、カートリッジ10を生産する工場において書き込まれる。本実施例では、交換目安駆動時間には、例えば5万秒を示す値が書き込まれている。
アドレス02には、「トナー使用量積算値」が記憶されている。トナー使用量積算値は、カートリッジ10を用いて画像形成動作を行うことにより消費されたトナー量の積算値を指す。トナー使用量積算値は、露光装置3がレーザビームを感光ドラム1に照射した時間に基づいて、画像形成に使用した転写材1枚毎のトナー使用量を算出し、その算出値を積算した値である。本実施例では、CPU200は、タイマを使用して露光装置3のレーザビームの照射時間を測定する。そして、CPU200は、レーザビームの照射時間10msec(ミリ秒)当たりのトナー使用量を2mgとして、転写材1枚当たりのトナー使用量を算出している。なお、形成される画像に該当のカートリッジ10の色が含まれない場合には、該当のカートリッジ10の不揮発性メモリ7のトナー使用量積算値は増加しない。トナー使用量積算値は、カートリッジ10のトナー量が0になっている可能性があることをユーザに通知するために用いられる。
アドレス03には、現像ローラ4を感光ドラム1に当接した状態でカートリッジ10を駆動している時間を積算した「駆動時間積算値」が記憶される。駆動時間積算値は、カートリッジ10を構成する部品の消耗により、安定した画像形成動作ができなくなっている可能性があることをユーザに通知するために用いられる。駆動時間積算値は、画像形成に使用される転写材の搬送方向の長さに応じた値が加算される。CPU200は、現像ローラ4を感光ドラム1に当接した状態でカートリッジ10を駆動している時間をタイマにより測定している。本実施例では、例えば画像形成可能な転写材の搬送方向の最低長は100mmとし、その場合のカートリッジ10が駆動される時間を2秒としている。アドレス04には、カートリッジ10を用いて画像形成された転写材の枚数である「画像形成枚数」が1枚単位で記憶される。
アドレス05には、モノクロ画像が形成された転写材の枚数である「モノクロ画像形成枚数」が1枚単位で記憶される。前述したようにモノクロ画像形成時は、現像離間板16により、カラー専用カートリッジ10の現像ローラ4と感光ドラム1は離間しているが、感光ドラム1は転写材を搬送するために回転駆動を続ける。カラー専用カートリッジ10は、画像形成には使用されていないが、転写材の搬送のために駆動されているため、カートリッジ10や画像形成装置100の故障やトラブル発生時等の保守・メンテナンスのために、本実施例では動作履歴を記憶する。そのため、モノクロ画像形成枚数は、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7にのみ記憶され、黒色トナーを収納したカートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kのアドレス05は未使用である。
また、アドレス06には、アドレス05と同じ理由により、モノクロ画像形成時のカートリッジ10Kの駆動時間の積算値である「モノクロ駆動時間積算値」が記憶される。モノクロ駆動時間積算値は、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7のみに記憶され、黒色トナーを収納したカートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kのアドレス06は未使用である。アドレス07は、アドレス00〜06に記憶されたデータの合計値であるチェックサムデータが記憶される。チェックサムデータは不揮発性メモリ7の情報に誤りが無いことを確認するために用いられる。
次に、カラー画像形成動作、及びモノクロ画像形成動作に伴い、不揮発性メモリ7の更新されるデータについて説明する。カラー画像形成動作時には、全てのカートリッジ10の不揮発性メモリ7において、トナー使用量積算値(アドレス02)と、駆動時間積算値(アドレス03)と、画像形成枚数(アドレス04)が更新される。一方、モノクロ画像形成時には、カートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kでは、トナー使用量積算値(アドレス02)と、駆動時間積算値(アドレス03)と、画像形成枚数(アドレス04)が更新される。そして、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7Y、7C、7Mでは、モノクロ画像形成時には、モノクロ画像形成枚数(アドレス05)と、モノクロ駆動時間積算値(アドレス06)が更新される。
更に、チェックサムデータ(アドレス07)は、カラー画像形成時にも、モノクロ画像形成時にも更新される。そのため、モノクロ画像形成動作が多い場合には、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7のチェックサムデータを記憶するアドレス07の書換え回数が、不揮発性メモリ7の書換え制限回数を超えてしまう可能性がある。不揮発性メモリ7の書換え回数が書換え制限回数を超えてしまうと、データの書込み不良やデータ破壊等が発生し、不揮発性メモリ7のデータが保証されなくなる。その結果、不揮発性メモリ7に記憶されたデータに基づいて、カートリッジ10のトナー量や構成部品の消耗に関するメッセージをユーザに通知することができなくなる。そこで、例えば、カラー画像形成動作時に更新するデータと、モノクロ画像形成時に更新するデータのそれぞれにチェックサムデータを設けるデータ構造とすることにより、チェックサムデータを記憶するアドレスの書換え回数を削減することができる。これにより、チェックサムデータを記憶するアドレス07の書換え回数が、不揮発性メモリ7の書換え制限回数を超えてしまう可能性は低くなるが、チェックサムデータを記憶するために不揮発性メモリ7のメモリ容量が増加することになる。
[不揮発性メモリの書換え制御]
次に、本実施例の特徴である不揮発メモリの書換え制御について説明する。図4は、不揮発性メモリ7に記憶するデータのグループ定義を示す図である。図4(a)は、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7(7Y、7M、7C)に記憶するデータのグループ定義を示す図で、図4(b)は、カートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kに記憶するデータのグループ定義を示す図である。
図4に示すように、不揮発性メモリ7に記憶する書換え対象データ(アドレス02〜06)は2つのグループに定義される。1つは、不揮発性メモリ7を搭載するカートリッジ10自体の使用量に関する情報群(データ)を記憶するグループである第一のグループ(以下、グループ1ともいう)である。第一のグループのデータは、トナー使用量積算値(アドレス02)、駆動時間積算値(アドレス03)、画像形成枚数(アドレス04)から構成される。もう1つは、該当のカートリッジ10自体の使用量に関する情報以外の情報群(データ)を記憶するグループである第二のグループ(以下、グループ2ともいう)である。第二のグループのデータは、モノクロ画像形成枚数(アドレス05)、モノクロ駆動時間積算値(アドレス06)から構成される。
図4において、グループの欄の「1」、「2」は、それぞれ該当するデータが第一のグループか、第二のグループかを示している。また、「カラー画像形成」、「モノクロ画像形成」の欄における「更新しない」は、該当するデータがカラー画像形成時、モノクロ画像形成時に更新されないことを示している。一方、「更新する」は、カラー画像形成時、モノクロ画像形成時に該当するデータが更新されることを示している。なお、第一のグループ(アドレス02〜04)、第二のグループ(アドレス05、06)は複数の情報群(データ)から構成されている。そのため、「更新する」は、少なくとも1つ以上のデータが更新されることを意味している。
[電源オン時の不揮発性メモリの制御]
次に、画像形成装置100の電源オン時、又はカートリッジ10交換時の制御について説明する。カートリッジ10が交換されたことを検知する方法に関しては、周知の技術であるため、ここでの詳しい説明は省略する。CPU200は、画像形成装置100の電源がオンされたときには全カートリッジ10の不揮発性メモリ7に記憶されたデータを、カートリッジ10が交換されたことを検出したときには該当のカートリッジ10の不揮発性メモリ7に記憶されたデータを読み出す。そして、CPU200は、読み出されたデータをRAM202に、それぞれ不揮発性メモリ7のキャッシュデータとして記憶する。以下、キャッシュデータは、RAM202上に記憶された不揮発性メモリ7のデータを指すものとする。そして、CPU200は、不揮発性メモリ7から読み出したアドレス00〜06のデータを合計して算出されたチェックサムデータと、アドレス07から読み出したチェックサムデータを比較することにより、不揮発性メモリ7のデータの異常の有無を判断する。
[画像形成時の不揮発性メモリの書換え制御シーケンス]
次に、本実施例の画像形成時の不揮発性メモリ7の書換え制御シーケンスについて、フローチャートを用いて説明する。図5は、本実施例の画像形成時の制御シーケンスを示すフローチャートである。図5のフローチャートに基づいて、画像形成時の不揮発性メモリ7の書換え制御シーケンスについて説明する。
ステップ(以下、Sとする)100では、CPU200は印刷ジョブが投入されると、前述した画像形成制御部210、給紙搬送制御部211、定着制御部212を制御して、1枚(1ページ)の転写材にカラー画像形成動作、又はモノクロ画像形成動作を実施する。次に、S101では、CPU200は、画像形成動作が終わると、画像形成動作に伴い、RAM202に記憶された不揮発性メモリ7のキャッシュデータを更新する。画像形成動作に伴い、更新されるデータは前述した通りである。すなわち、カラー画像形成時には全てのカートリッジ10の不揮発性メモリ7のキャッシュデータのうち、トナー使用量積算値(アドレス02)、駆動時間積算値(アドレス03)、画像形成枚数(アドレス04)、チェックサムデータ(アドレス07)が更新される。一方、モノクロ画像形成時には、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7のキャッシュデータのうち、モノクロ画像形成枚数(アドレス05)、モノクロ駆動時間積算値(アドレス06)、チェックサムデータ(アドレス07)が更新される。更に、カートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kのキャッシュデータについては、トナー使用量積算値(アドレス02)、駆動時間積算値(アドレス03)、画像形成枚数(アドレス04)、チェックサムデータ(アドレス07)が更新される。次に、S102では、CPU200は、該当するカートリッジ10の不揮発性メモリ7の書換え制御を実施する。不揮発性メモリ7の書換え制御の詳細については後述する。
続いて、不揮発性メモリ7の書換え制御が終了すると、カートリッジ10の不揮発性メモリ7に記憶されているデータに基づいて、カートリッジ10の交換要否についてユーザに通知を行う。まず、S103では、CPU200は、トナー有りか否かを判断する。具体的には、CPU200は、該当するカートリッジ10の不揮発性メモリ7に記憶されているトナー使用量積算値(アドレス02)とトナー充填量(アドレス00)との比較を行い、トナーの有無を判断する。そして、CPU200は、トナーなしと判断した場合、すなわち、トナー使用量積算値がトナー充填量よりも大きい値になっている場合にはS104に進み、トナー有りと判断した場合にはS105に進む。S104では、CPU200は、不図示の表示パネルに、該当するカートリッジ10のトナーが無くなっている可能性がある旨のメッセージ(トナーなしのメッセージ)を表示する。
S105では、CPU200は、該当するカートリッジ10の不揮発性メモリ7に記憶されている交換目安駆動時間(アドレス01)と駆動時間積算値(アドレス03)との比較を行い、カートリッジ10の駆動時間が交換目安時間に到達しているか否かを判断する。CPU200は、交換目安時間に到達していると判断した場合、すなわち、駆動時間積算値が交換目安駆動時間よりも大きい値になっている場合にはS106に進み、交換目安時間に到達していないと判断した場合には、S107に進む。S106では、CPU200は、不図示の表示パネルに、カートリッジ10の構成部品の消耗により安定した画像形成動作ができなくなっている可能性がある旨のメッセージ(カートリッジ交換に関するメッセージ)を表示する。
S107では、CPU200は、全てのカートリッジ10についてS102〜S106までの処理が終了したかどうかを判断し、全カートリッジについての処理が終了したと判断した場合はS108に進み、終了していないと判断した場合はS102に戻る。S108では、CPU200は、印刷ジョブが終了したかどうかを判断し、終了していないと判断した場合にはS100の処理に戻り、終了したと判断した場合には、処理を終了する。なお、S103、S105では、CPU200は、不揮発性メモリ7に記憶されているデータを読み出して処理を行っているが、同じデータ内容であるRAM202上のキャッシュデータを用いて処理を行ってもよい。
次に、S102の不揮発性メモリ7の書換え制御の処理内容について、図6を用いて説明する。図6は、不揮発性メモリ7の書換え時の制御シーケンスを示すフローチャートである。S200では、CPU200は、まず、該当するカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第一のグループ(以降、フローチャートにおいては「グループ1」という)の情報群(アドレス02〜04)のデータを読み出す。そして、CPU200は、読み出した不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータとRAM202に記憶された第一のグループの情報群のキャッシュデータとを比較し、第一のグループの情報群のデータが変更されているかを判断する。CPU200は、データが変更されていると判断した場合にはS201に進み、データが変更されていないと判断した場合にはS202に進む。S201では、CPU200は、該当のカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータを、RAM202のキャッシュデータで書換える。
S202では、CPU200は、不揮発性メモリ7の書換え制御を行う対象のカートリッジが、黒色トナーを収納したブラックカートリッジのカートリッジ10Kかどうかを判断する。CPU200は、カートリッジがカートリッジ10Kではないと判断した場合にはS203に進む。また、CPU200は、カートリッジがカートリッジ10Kだと判断した場合には、第二のグループ(以降、フローチャートにおいては「グループ2」という)の情報群の書換えが不要なので、S209に進む。
S203では、CPU200は、第一のグループの情報群のデータの必要書換え回数A(以下、単に「必要書換え回数A」という)を算出する。必要書換え回数Aは、カートリッジ10の使用開始から、カートリッジ10のトナーが無くなる、又は構成部品の消耗等により安定した画像形成ができない状態と判断されるまでに、不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータが書換えられる回数を指す。トナーの使用量や構成部品の消耗具合は、ユーザの使用状況により異なる。そのため、本実施例では、ユーザの使用状況に対して、第一のグループの情報群の書換え回数が最も多くなるケースにおける書換え回数を必要書換え回数Aとする。第一のグループの情報群の書換え回数が最も多くなるケースは、構成部品の消耗具合が最も低い画像形成動作が繰り返されるケースである。例えば本実施例ではモノクロ画像形成時のように、形成する画像によってはトナーが使用されない場合がある。そこで、カートリッジ10の構成部品の消耗具合の判断には、トナー使用量に関する情報(アドレス00、02)は用いず、交換目安駆動時間(アドレス01)を用いることとする。構成部品の消耗具合が最も低い画像形成動作は、画像形成可能な最小サイズの転写材への画像形成動作である。そこで、必要書換え回数Aは、下記の式(1)により算出することができる。
必要書換え回数A={(交換目安駆動時間÷転写材1枚分の画像形成時の最低駆動時間)÷画像形成枚数に対する不揮発性メモリの書換え頻度F}×α+β (1)
式(1)に示すように、画像形成枚数が最大値となるのは、交換目安駆動時間を、転写材1枚分を画像形成する際のカートリッジ10の最低駆動時間で除した場合である。更に、不揮発性メモリ7の書換え回数である必要書換え回数Aが最大値となるのは、画像形成枚数の最大値を、画像形成枚数に対する不揮発性メモリ7の書換え頻度Fで除した場合である。ところで、不揮発性メモリ7のトナー使用量積算値(アドレス02)や駆動時間積算値(アドレス03)に基づくカートリッジ10の状態把握は、測定のバラツキや、カートリッジ10の製造バラツキ等により、測定値と正確に一致しない可能性がある。そこで、測定バラツキや製造バラツキに対するマージンとして、必要書換え回数を係数α、βで補正する。係数αは、転写材1枚当たりの測定バラツキに対する係数であり、本実施例では、例えばα=1.002とする。また、係数βは、必要書換え回数A全体のバラツキに対するマージンであり、本実施例では、例えばβ=200とする。
図5のフローチャートを用いて説明したように、本実施例では、転写材1枚の画像形成が行われる毎に、不揮発性メモリ7のデータ書換え処理を実施する。そのため、本実施例における、画像形成枚数に対する不揮発性メモリ7のデータ書換え頻度Fは1となる。また、前述したように、交換目安駆動時間は5万秒であり、転写材1枚の画像形成を行う時のカートリッジ10の最低駆動時間は2秒である。したがって、この値を式(1)に代入することにより、本実施例における必要書換え回数Aは、{(50000(秒)÷2(秒))÷1(回)}×1.002+200=25,250回となる。
S204では、CPU200は、現在までのカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群のデータの合計書換え回数B(以下、単に「合計書換え回数B」という)を、下記の式(2)により算出する。
合計書換え回数B=モノクロ画像形成枚数(アドレス05)÷画像形成枚数に対する不揮発性メモリの書換え頻度F (2)
第二のグループの情報群のデータの書換えが行われるのは、モノクロ画像形成が実施された場合のみであるため、モノクロ画像形成枚数(アドレス05)を、画像形成枚数に対する不揮発性メモリ7の書換え頻度Fで除した値が、合計書換え回数Bとなる。
S205では、CPU200は、第二のグループの情報群のデータの更新回数を制限する制限書換え回数C(以下、単に「制限書換え回数C」という)を下記の式(3)により算出する。
制限書換え回数C=不揮発性メモリの書換え制限回数−必要書換え回数A (3)
制限書換え回数Cは、不揮発性メモリ7の書換え制限回数から、必要書換え回数Aを減じた値とする。前述したように、不揮発性メモリ7の書換え制限回数は10万回である。よって、本実施例では、100,000(回)−25,250(回)=74,750回が、制限書換え回数Cとなる。
S206では、CPU200は、合計書換え回数Bと制限書換え回数Cを比較して、第二のグループの情報群のデータの書換え制限が必要かどうかを判断する。CPU200は、第二のグループの情報群のデータの合計書換え回数Bが所定回数以上である制限書換え回数C以上(B≧C)の場合には第二のグループの書換え制限が必要と判断し、不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群のデータは書換えずS209に進む。一方、CPU200は、第二のグループの情報群のデータの合計書換え回数Bが、制限書換え回数C未満(B<C)である場合には、第二のグループの書換え制限が必要ではないと判断しS207に進む。
S207では、CPU200は、まず、該当するカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群(アドレス05、06)のデータを読み出す。そして、CPU200は、読み出した不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群のデータとRAM202に記憶された第二のグループの情報群のキャッシュデータとを比較し、第二のグループの情報群のデータが変更されているかを判断する。CPU200は、データが変更されていると判断した場合にはS208に進み、変更されていないと判断した場合にはS209に進む。S208では、CPU200は、該当のカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群のデータを、RAM202のキャッシュデータで書換える。
S209では、CPU200は、不揮発性メモリ7のアドレス00〜06のデータに基づいて、不揮発性メモリ7のチェックサムデータを算出する。そして、CPU200は、算出したチェックサムデータを不揮発性メモリ7のアドレス07に記憶し、該当するカートリッジ10の不揮発性メモリ7のデータ書換え処理を終了する。
上述したように、本実施例では、画像形成装置のカートリッジの不揮発性メモリに記憶する情報を、トナーや構成部品の使用量に関する情報群を格納する第一のグループと、第一のグループの情報群とは異なる情報群を格納する第二のグループに分ける。そして、不揮発性メモリの書換え制限回数と、不揮発性メモリに記憶されている構成部品の使用量に関する情報と、第二のグループの書換え回数に基づいて、第二のグループの情報群の書換え制限の要否の決定を行う。第二のグループの情報群の書換えよりも、第一のグループの情報群の書換えを優先させることにより、少なくとも構成部品が想定される使用量に達するまでは、不揮発性メモリの書換え回数が、不揮発性メモリの書換え制限回数を超えないように制御できる。その結果、不揮発性メモリに記憶されたトナーや構成部品の使用量に関するデータに基づいて、カートリッジのトナー量やカートリッジの構成部品の消耗状況等について適切にユーザに通知することができる。
また、不揮発性メモリの書換え回数は、不揮発性メモリに記憶された情報に基づいて算出されるため、不揮発性メモリの書換え回数を記憶しておくためのメモリ空間を新たに必要としない。そして、算出された不揮発性メモリの書換え回数に基づいて、構成部品の使用量が想定された使用量に達するまでは、書換え制限回数を超えないように不揮発性メモリの書換えを制御することができる。
更に、例えば、感光ドラムのOPC層の削られた量を不揮発性メモリに記憶することにより、OPC層の削られた量に応じて、帯電電圧や現像電圧を調整し、現像したトナー像が常に一定のトナー濃度となるように調整する制御を実施することができる。その結果、少なくともカートリッジの構成部品の想定される使用量までは安定した画像を提供することが可能となる。なお、感光ドラムのOPC層の膜厚に応じた帯電電圧や現像電圧を調整する制御は、周知の技術であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
以上説明したように、本実施例によれば、不揮発性メモリに記憶された構成部品の使用量に関するデータを、構成部品の想定される使用量に達するまで保証することができる。
実施例1では、第二のグループの情報群のデータの更新回数を制限する制限書換え回数Cを、不揮発性メモリ7の書換え制限回数と、第一のグループの情報群のデータの必要書換え回数Aに基づいて算出した。実施例2では、第二のグループの情報群のデータの更新回数を制限する制限書換え回数Cをよりユーザの使用状況に適した値となるようにした実施例について説明する。なお、本実施例においても、実施例1の図1、図2に示す画像形成装置100を使用するものとし、画像形成装置100及び画像形成装置100の画像形成動作の説明については省略する。また、不揮発性メモリ7のデータ構造、及びグループ定義に関する構成も実施例1の図3、図4と同様である。
[不揮発性メモリの書換え制御シーケンス]
次に、本実施例の不揮発性メモリ7の書換え制御シーケンスについて説明する。画像形成装置100の電源オン時、又はカートリッジ10交換時の不揮発性メモリ7の読出し制御については、実施例1と同様であり、説明を省略する。また、画像形成時の不揮発性メモリ7の書換え制御シーケンスについて、実施例1の図5に示す制御シーケンスと同様であり、ここでの説明を省略する。
図7は、本実施例における不揮発性メモリ7の書換え時の制御シーケンスを示すフローチャートであり、実施例1の図5のS102の処理の詳細を示したフローチャートである。まず、S300では、CPU200は、まず、該当するカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第一のグループ(以降、フローチャートにおいては「グループ1」という)の情報群(アドレス02〜04)のデータを読み出す。そして、CPU200は、読み出した不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータとRAM202に記憶された第一のグループの情報群のキャッシュデータとを比較し、第一のグループの情報群のデータが変更されているかを判断する。CPU200は、データが変更されていると判断した場合にはS301に進み、第一のグループの情報群が変更されていないと判断した場合は、不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群は書き変えず、S302に進む。S301では、CPU200は、該当のカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータを、RAM202のキャッシュデータで書換える。
S302では、CPU200は、不揮発性メモリ7の書換え制御を行う対象のカートリッジが、黒色トナーを収納したブラックカートリッジのカートリッジ10Kかどうかを判断する。CPU200は、カートリッジがカートリッジ10Kではないと判断した場合にはS303に進み、カートリッジ10Kだと判断した場合は、第二のグループ(以降、フローチャートにおいては「グループ2」という)の情報群の書換えが不要なのでS310に進む。
S303では、CPU200は、現在までのカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータの合計書換え回数D(以下、単に「合計書換え回数D」という)を、下記の式(4)により算出する。
合計書換え回数D=画像形成枚数(アドレス04)÷画像形成枚数に対する不揮発性メモリの書換え頻度F (4)
第一のグループの情報群のデータの書換えを行うタイミングは、カラー画像形成、及びモノクロ画像形成の画像形成動作を実施したタイミングである。そのため、不揮発性メモリ7のアドレス04に記憶された画像形成枚数を、画像形成枚数に対する不揮発性メモリ7の書換え頻度Fで除した値は、第一のグループの情報群のデータの合計書換え回数Dとなる。本実施例においても、実施例1と同様に、1枚の転写材に画像形成が行われる毎に、不揮発性メモリ7のデータ書換え処理を実施するので、不揮発性メモリ7のデータ書換え頻度Fは1となる。
S304では、CPU200は、第一のグループの情報群のデータの必要書換え回数A2(以下、単に「必要書換え回数A2」という)を算出する。必要書換え回数A2は、カートリッジ10の使用開始から、カートリッジ10のトナーが無くなる、又は構成部品の消耗等により安定した画像形成ができない状態と判断されるまでに、不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータが書換えられる回数を指す。そこで、本実施例では、必要書換え回数A2は、2つの回数の合計値とする。1つは、現在までに不揮発性メモリ7の書換えが行われた回数を示す合計書換え回数Dである。そして、もう1つは、現在の状態から、カートリッジ10のトナーが無くなる、又は構成部品の消耗等により安定した画像形成ができない状態と判断されるまでに、不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータが書換えられる回数である。前述したように、トナーの使用量や、構成部品の消耗具合は、ユーザの使用状況により異なる。そのため、ユーザの使用方法に対して、第一のグループの情報群のデータの書換え回数が最も多くなるケースを用いて、必要書換え回数A2を算出する。本実施例においても、実施例1と同様、構成部品の消耗具合の判断に駆動時間を用いる。
そこで、CPU200は、必要書換え回数A2を下記の式(5)により算出する。
必要書換え回数A2=合計書換え回数D+[{(交換目安駆動時間−駆動時間積算値)÷転写材1枚分の画像形成時の最低駆動時間}÷画像形成枚数に対する不揮発性メモリの書換え頻度F]×α+β (5)
式(5)に示すように、現在の状態から安定した画像形成ができない状態と判断されるまでの画像形成枚数の最大値は、次のようにして算出することができる。すなわち、交換目安駆動時間(アドレス01)から、現在の状態の駆動時間積算値(アドレス03)を減算し、転写材1枚分を画像形成する際のカートリッジ10の最低駆動時間で除した値が、画像形成枚数の最大値となる。そして、その画像形成枚数の最大値を、画像形成枚数に対する不揮発性メモリ7の書換え頻度Fで除した値と、第一のグループの情報群のデータの合計書換え回数Dの合計値が、不揮発性メモリ7の書換え回数の最大値となる。更に、バラツキを考慮し、実施例1と同様に、算出された不揮発性メモリ7の書換え回数を係数α、βで補正する。係数α、βは実施例1と同様であり、説明を省略する。
S305では、CPU200は、現在までの不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群のデータの合計書換え回数Bを、実施例1で説明した式(2)により算出する。次に、S306では、CPU200は、第二のグループの情報群のデータの制限書換え回数C2(以下、「制限書換え回数C2」という)を下記の式(6)により算出する。
制限書換え回数C2=不揮発性メモリの書換え制限回数−必要書換え回数A2 (6)
式(6)に示すように、制限書換え回数C2は、不揮発性メモリ7の書換え制限回数から、第一のグループの情報群のデータの必要書換え回数A2を減算した値である。
S307では、CPU200は、合計書換え回数Bと制限書換え回数C2を比較して、第二のグループの情報群のデータの書換え制限が必要であるかを判断する。CPU200は、第二のグループの情報群のデータの合計書換え回数Bが、制限書換え回数C2以上(B≧C2)である場合には、第二のグループの書換え制限が必要と判断し、不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群のデータは書換えず、S310に進む。一方、CPU200は、第二のグループの情報群のデータの合計書換え回数Bが、制限書換え回数C2未満(B<C2)である場合には、第二のグループの書換え制限が必要ではないと判断しS308に進む。
S308、S309、S310における処理は、実施例1の図6におけるS207、S208、S209の処理と同様であり、説明を省略する。以上の制御シーケンスを実行することにより、不揮発性メモリ7のデータ書換えを終了する。
上述したように、本実施例では、第一のグループの必要書換え回数A2を、現在までの第一のグループの合計書換え回数Dと、現在の構成部品の状態を元に、現在の状態から安定した画像形成ができない状態と判断されるまでの書換え回数と、により算出する。第二のグループの制限書換え回数C2は、第一のグループの必要書換え回数A2に基づいて算出されるので、実施例1に比べ、より現在のユーザの使用状況に基づいた値となる。その結果、本実施例では、第一のグループの情報群のデータの必要書換え回数を、よりユーザの使用状況に適した回数に設定することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、不揮発性メモリに記憶された構成部品の使用量に関するデータを、構成部品の想定される使用量に達するまで保証することができる。
本実施例では、実施例1、2とは異なる不揮発性メモリ7のデータ構造、グループ定義における不揮発性メモリ7の制御方法について説明する。なお、本実施例においても、実施例1の図1、図2に示す画像形成装置100を使用するものとし、画像形成装置100及び画像形成装置100の画像形成動作の説明については省略する。
[不揮発性メモリの構成]
図8に、本実施例における不揮発性メモリ7のデータ構造を示す。図8(a)は、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7Y、7M、7Cにおけるメモリアドレスと該当アドレスに記憶するデータの名称、グループ定義、及び更新のタイミングを示している。同様に、図8(b)は、カートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kにおけるメモリアドレスと該当アドレスに記憶するデータの名称、グループ定義、及び更新のタイミングを示している。なお、図8に示すように、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7Y、7M、7C、及びカートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kでは、32バイトのメモリ空間が使用されている。
不揮発性メモリ7のアドレス00〜04に記憶されるデータは、実施例1、2と同様であり、データ内容についての説明は省略する。不揮発性メモリ7のアドレス05の「給紙カセットa給紙枚数」には、給紙カセット20aである給紙カセットaから給紙した転写材の枚数が1枚単位で記憶される。同様に、アドレス06の「給紙カセットb給紙枚数」には、給紙カセット20bである給紙カセットbから給紙した転写材の枚数が1枚単位で記憶される。「給紙カセットa給紙枚数」、「給紙カセットb給紙枚数」は、実施例1において説明した「モノクロ画像形成枚数」と同様に、画像形成装置100に対する故障やトラブル発生時等の保守・メンテナンスのための動作履歴として記憶される。
[不揮発性メモリの書換え制御]
図8に示すように、不揮発性メモリ7に記憶する書換え対象データ(アドレス02〜06)は2つのグループに定義される。1つは、不揮発性メモリ7を搭載するカートリッジ10自体の使用量に関する情報群を記憶するグループである第一のグループであり、トナー使用量積算値(アドレス02)、駆動時間積算値(アドレス03)、画像形成枚数(アドレス04)から構成される。もう1つは、該当のカートリッジ10自体の使用量に関する情報以外の情報群を記憶するグループである第二のグループであり、給紙カセットa給紙枚数(アドレス05)、給紙カセットb給紙枚数(アドレス06)から構成される。なお、図8のグループ欄の「1」、「2」は、該当データがそれぞれ第一のグループ、第二のグループに属することを示す。
次に、カラー画像形成動作、及びモノクロ画像形成動作に伴い、不揮発性メモリ7において更新されるデータについて説明する。カラー画像形成動作が行われた場合には、全てのカートリッジ10の不揮発性メモリ7において、次のメモリのデータが更新される。すなわち、トナー使用量積算値(アドレス02)と、駆動時間積算値(アドレス03)と、画像形成枚数(アドレス04)と、給紙カセットa給紙枚数(アドレス05)又は給紙カセットb給紙枚数(アドレス06)のどちらかが更新される。一方、モノクロ画像形成動作が行われた場合には、カートリッジ10Kの不揮発性メモリ7Kにおいて、次のメモリのデータが更新される。すなわち、トナー使用量積算値(アドレス02)と、駆動時間積算値(アドレス03)と、画像形成枚数(アドレス04)と、給紙カセットa給紙枚数(アドレス05)又は給紙カセットb給紙枚数(アドレス06)のどちらかが更新される。更に、カラー専用カートリッジ10の不揮発性メモリ7Y、7M、7Cにおいては、給紙カセットa給紙枚数(アドレス05)又は給紙カセットb給紙枚数(アドレス06)のどちらかが更新される。また、図8には、カラー画像形成動作時とモノクロ画像形成動作時における、各グループの情報群のデータを更新するか否かを示している。なお、図中の「更新する」とは、各グループの中に更新される情報(データ)が1つ以上あることを示している。
[不揮発性メモリの書換え制御シーケンス]
次に、本実施例の不揮発性メモリ7の書換え制御シーケンスについて説明する。画像形成装置100の電源オン時、又はカートリッジ10交換時の不揮発性メモリ7の読出し制御については、実施例1、2と同様であり、説明を省略する。また、画像形成時の不揮発性メモリ7の書換え制御シーケンスについて、実施例1の図5に示す制御シーケンスと同様であり、ここでの説明を省略する。
図9は、本実施例における不揮発性メモリ7の書換え時の制御シーケンスを示すフローチャートであり、実施例1の図5のS102の処理の詳細を示したフローチャートである。まず、S400では、CPU200は、該当するカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第一のグループ(以降、フローチャートにおいては「グループ1」という)の情報群(アドレス02〜04)のデータを読み出す。そして、CPU200は、読み出した不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータとRAM202に記憶された第一のグループの情報群のキャッシュデータとを比較し、第一のグループの情報群のデータが変更されているかを判断する。CPU200は、データが変更されていると判断した場合にはS401に進み、第一のグループの情報群が変更されていないと判断した場合は、不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群は書き変えず、S402に進む。S401では、CPU200は、該当のカートリッジ10の不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータを、RAM202のキャッシュデータで書換える。
S402では、CPU200は、現在までの第一のグループの情報群のデータの合計書換え回数Dを、実施例2で説明した式(4)により算出する。すなわち、CPU200は、カートリッジ10の不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータの合計書換え回数Dを、画像形成枚数(アドレス04)を画像形成枚数に対する不揮発性メモリ7の書換え頻度Fで除することにより算出する。
S403では、CPU200は、第一のグループの情報群のデータの必要書換え回数A2を、実施例2で説明した式(5)により算出する。必要書換え回数A2は、カートリッジ10の使用開始から、カートリッジ10のトナーが無くなる、又は構成部品の消耗等により安定した画像形成ができない状態と判断されるまでに、不揮発性メモリ7の第一のグループの情報群のデータが書換えられる回数を指す。
S404では、CPU200は、現在までの不揮発性メモリ7の第二のグループ(以降、フローチャートにおいては「グループ2」という)の情報群のデータの合計書換え回数B2(以下、「合計書換え回数B2」という)を下記の式(7)により算出する。
合計書換え回数B2=(給紙カセットa給紙枚数+給紙カセットb給紙枚数)÷画像形成枚数に対する不揮発性メモリの書換え頻度F (7)
第二のグループの情報群のデータの書換えが行われるのは、カラー画像形成又はモノクロ画像形成が実施されたときであり、どちらの画像形成時でも給紙カセットa給紙枚数、又は給紙カセットb給紙枚数のどちらかが1加算され、給紙枚数が更新される。そのため、給紙カセットa給紙枚数(アドレス05)と給紙カセットb給紙枚数(アドレス06)の合計値を、画像形成枚数に対する不揮発性メモリ7の書換え頻度Fで除した値が、合計書換え回数B2となる。本実施例においても、実施例1で説明したように、1枚の転写材の画像形成が行われる毎に、該当カートリッジ10の不揮発性メモリ7のデータ書換え処理が実施されるので、不揮発性メモリ7のデータ書換え頻度Fは1となる。
S405では、CPU200は、現在までの不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群のデータのみの合計書換え回数B3(以下、「合計書換え回数B3」という)を下記の式(8)により算出する。
合計書換え回数B3=第二のグループの合計書換え回数B2−第一のグループの合計書換え回数D (8)
合計書換え回数B3は、不揮発性メモリ7のデータの書換えを実施する場合において、第一のグループの情報群のデータの書換えを行わず、第二のグループの情報群のデータのみの書換えを実施した合計回数のことである。本実施例においては、図9のフローチャートに示すように、第二のグループの情報群のデータは、第一のグループの情報群のデータを更新する際に合わせて更新される。そのため、合計書換え回数B3は、第一のグループの情報群のデータの合計書換え回数Dを含んだ第二のグループの合計書換え回数B2から、第一のグループの情報群のデータの合計書換え回数Dを減算することにより算出することができる。なお、第二のグループの情報群のデータのみの合計書換え回数B3は、式(8)に、前述した式(4)と式(7)を代入することにより、下記の式(9)として表すことができる。
合計書換え回数B3=(給紙カセットa給紙枚数+給紙カセットb給紙枚数−画像形成枚数)÷画像形成枚数に対する不揮発性メモリの書換え頻度F (9)
S406では、CPU200は、第二のグループの情報群のデータの制限書換え回数C2を実施例2で説明した式(6)により算出する。
S407では、CPU200は、合計書換え回数B3と制限書換え回数C2を比較して、第二のグループの情報群のデータの書換え制限が必要であるかを判断する。CPU200は、第二のグループの情報群のデータの合計書換え回数B3が、制限書換え回数C2以上(B3≧C2)である場合には、第二のグループの書換え制限が必要と判断し、不揮発性メモリ7の第二のグループの情報群のデータは書換えず、S410に進む。一方、CPU200は、第二のグループの情報群のデータの合計書換え回数B3が、制限書換え回数C2未満(B3<C2)である場合には、第二のグループの書換え制限が必要ではないと判断し、S408に進む。
S408、S409、S410における処理は、実施例1の図6におけるS207、S208、S209の処理と同様であり、説明を省略する。以上の制御シーケンスを実行することにより、不揮発性メモリ7のデータ書換えを終了する。
上述したように、本実施例では、画像形成装置の構成部品の不揮発性メモリに記憶する情報を、構成部品の使用量に関する情報群を格納する第一のグループと、第一のグループの情報群とは異なる情報群を格納する第二のグループとして定義する。そして、不揮発性メモリの書換え制限回数と、不揮発性メモリに記憶されている構成部品の使用量に関する情報と、第二のグループの情報群のみの書換え回数に基づき、第二のグループの情報群の書換えを制限する。これにより、第二のグループの情報群に対し、第一のグループの情報群の書換えを優先させることにより、少なくともカートリッジの構成部品が想定される使用量となるまでは不揮発性メモリの書換え回数が、書換え制限回数を超えないように制御することができる。その結果、カートリッジのトナー量や、構成部品の消耗等によるカートリッジの状態を適切にユーザに通知することができる。
また、不揮発性メモリに記憶された情報により、不揮発性メモリの書換え回数を算出するため、不揮発性メモリの書換え回数を取得するための書込み回数データのためのメモリ空間を必要としない。そして、少なくとも構成部品が想定される使用量となるまでは不揮発性メモリの書換え回数が、書換え制限回数を超えないように制御することが可能になる。
以上説明したように、本実施例によれば、不揮発性メモリに記憶された構成部品の使用量に関するデータを、構成部品の想定される使用量に達するまで保証することができる。
[その他の実施例]
上述した実施例1〜3における画像形成装置は、転写材が転写搬送ベルトによって画像形成部へ搬送され、各色トナー像が順次、転写材に転写されてカラー画像が形成される直接転写方式であった。例えば、実施例1〜3の画像形成装置は、複数の画像形成部を備える画像形成装置であって、感光ドラム上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像を転写材に転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
実施例1〜3においては、第一のグループ又は第二のグループの情報群の書換え回数は、不揮発性メモリ7に記憶した画像形成枚数、又は給紙枚数を基に算出しているが、画像形成枚数、給紙枚数に限定される訳ではない。例えば、不揮発性メモリ7のメモリを構成部品の駆動時間やクラッチ等のオン/オフ回数等を記憶する構成にして、駆動時間や駆動回数等に基づいて、不揮発性メモリ7の書換え回数を算出するようにしても、同様の効果を得ることができる。
また、実施例1〜3では、画像形成装置100の構成部品に搭載される不揮発性メモリ7の例として、一体型のカートリッジに設けられた不揮発性メモリ7を用いて説明しているが、構成部品とはカートリッジに限定される訳ではない。その他の画像形成装置100を構成する部品、例えば、画像形成装置100を制御する電気基板に搭載された不揮発性メモリや、定着器等に搭載される不揮発性メモリに対して、同様の制御を適用することも可能である。更に、第一のグループの情報群の必要書換え回数を算出するために、構成部品の消耗具合が最も低い画像形成動作を繰り返すケースの計算方法として、交換目安駆動時間を用いる方法を説明した。計算方法として、駆動時間を用いる方法に限定される訳ではなく、例えば、トナー使用量積算値を用いて計算することも可能である。例えば、現像ローラと感光ドラムが当接して回転駆動している状態においては、現像ローラに付着しているトナーが、僅かながら感光ドラムへ移動することにより、トナー消費が発生する。この場合のトナー消費量を用いて、構成部品の消耗具合が最も低い画像形成動作として計算する構成としても、同様の効果を得ることができる。
更に、実施例1〜3においては、カートリッジは、感光ドラム、帯電ローラ、現像ローラを一体化して構成されているものとして説明しているが、例えば、少なくともトナーを収納する収納部を含んだ部材をカートリッジとしてもよい。
なお、本発明では、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体をシステム或は装置に提供する。そして、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、次のような場合も含まれる。すなわち、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、次のように実現される場合も含む。すなわち、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含む。
また、上記実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードがネットワークを介して配信されることにより、次のように達成される。すなわち、システム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納される。そして、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成される。
以上説明したように、その他の実施例においても、不揮発性メモリに記憶された構成部品の使用量に関するデータを、構成部品の想定される使用量に達するまで保証することができる。
7Y、7M、7C、7K 不揮発性メモリ
10Y、10M、10C、10K カートリッジ
200 CPU

Claims (11)

  1. 不揮発性メモリを有し画像形成を行う複数の画像形成手段と、前記不揮発性メモリの書換えを制御する制御手段と、を備えた画像形成装置であって、
    前記不揮発性メモリは、対応する前記画像形成手段のデータを格納する第一のグループと、前記第一のグループのデータとは異なるデータを格納する第二のグループと、を備え、
    前記制御手段は、前記第一のグループ及び前記第二のグループのデータに基づいて算出された前記不揮発性メモリの書換え回数に応じて、前記第二のグループのデータの書換えを行うか否かを決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第二のグループのデータから前記第二のグループのみの書換え回数を算出し、算出された前記第二のグループのみの書換え回数が、前記不揮発性メモリに記憶された情報を基に算出された所定回数以上の場合には、前記第二のグループのデータの書換えを行わないことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記情報は、対応する前記画像形成手段の予め決められた使用量に関するデータであり、
    前記制御手段は、前記所定回数を、前記予め決められた使用量と、前記不揮発性メモリの書換えの保証回数と、に基づいて算出することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記第一のグループのデータから前記第一のグループのみの書換え回数を算出し、前記第二のグループのデータから前記第二のグループのみの書換え回数を算出し、前記算出した前記第二のグループのみの書換え回数が、前記不揮発性メモリに記憶された情報及び前記算出した前記第一のグループのみの書換え回数を基に算出された所定回数以上の場合には、前記第二のグループのデータの書換えを行わないことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記情報は、対応する前記画像形成手段の予め決められた使用量に関するデータであり、
    前記制御手段は、前記所定回数を、前記第一のグループのみの書換え回数と、前記予め決められた使用量から現在までの使用量を差し引いた使用量と、前記不揮発性メモリの書換えの保証回数と、に基づいて算出することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記第一のグループのデータは、対応する前記画像形成手段の使用量に関するデータであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記複数の画像形成手段のうち一の画像形成手段を用いて画像形成を行う第一の画像形成モードと、前記複数の画像形成手段を用いて画像形成を行う第二の画像形成モードと、を有し、
    前記制御手段は、前記第一の画像形成モードで画像形成を行う際には、前記一の画像形成手段とは異なる他の画像形成手段の前記第二のグループのデータを書換え、前記第二の画像形成モードで画像形成を行う際には、前記複数の画像形成手段の前記第一のグループのデータを書換えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 画像形成される転写材を供給する複数の供給手段を有し、
    前記第二のグループのデータは、前記供給手段の動作履歴に関するデータであることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  9. 前記不揮発性メモリは、着脱可能な部材に搭載されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記着脱可能な部材は、感光ドラム、帯電ローラ、現像ローラを有するカートリッジであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記着脱可能な部材は、少なくともトナーを収納する収納部を有するカートリッジであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
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