JP2915909B2 - データ通信装置及びそのデータ書込み方法 - Google Patents

データ通信装置及びそのデータ書込み方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、コントローラと、書換え回数に限界のあ
るメモリを有するデータキャリアとからなるデータ通信
装置及びそのデータ書込み方法に関する。 (ロ)従来の技術 近年、例えばコンベア上を移送されてくる物品や工具
等の種別を識別するIDシステムとして、物品や工具にメ
モリを含むデータキャリア等の素子を付し、このデータ
キャリアのメモリにコントローラから特定のデータを書
込んだり、あるいは逆にデータを読出すようにしたもの
が提案されている。このデータキャリアのメモリとして
は、EE・PROMが使用されている。このEE・PROMは、消去
/書込み等のデータ書換え回数には制限があり、現状で
は数万回が限度とされている。 (ハ)発明が解決しようとする問題点 上記EE・PROM等のメモリを記憶手段に用いたシステム
では、メモリの消去/書込み等の書換え回数を管理する
手段を持たないのが通常であり、何回の書換えが行われ
たかは、使用者自身でその回数を把握する必要がある。
しかしかならが、使用者が書換え回数を正確に把握する
ことは困難であり、実際には、システム使用段階で規定
の回数を超えてしまう可能性が高い。このように、書換
え回数に制限のあるメモリを使用したシステムにおい
て、メモリの書換え回数の限度を超えてしまうと、書込
むべきデータが他のデータに化けたり、データの破壊等
が発生し、書込みデータの保証ができず、システム全体
の信頼性を著しく低下させるという問題があった。ま
た、一般にメモリのアクセス回数をメモリ自体で記憶す
るものがあるが、これをデータキャリアPに適用し、さ
らに内部で評価し、自身で寿命が来たことを知らせるた
めには、データキャリアに付加構成が多くなり、データ
キャリアの大形化をまねくという問題があった。この発
明は、上記に鑑み、データキャリアの付加構成をなるべ
く増加させることなく、データキャリアのメモリのデー
タを保護し、システム全体の信頼性を向上し得るデータ
通信装置及びその書込み方法を提供することを目的とし
ている。 (ニ)問題点を解決するための手段及び作用 この発明のデータ通信装置は、コントローラと、この
コントローラとの間で、データの授受を行うデータキャ
リアとからなるものであって、前記データキャリアに、
所定の記憶領域毎にデータが電気的に書換え可能であ
り、かつ書換え単位の記憶領域毎に書込み回数データを
記憶する記憶領域を持つメモリを備えるとともに、 前記コントローラ側に、前記データキャリアの所定の
記憶領域にデータを書込み可能である書込み手段と、前
記メモリの書込み回数データを読取る読取手段と、書込
み回数が所定回以上となったか否かを判別する書込み回
数判別手段と、この書込み回数判別手段により、書込み
回数が所定回以上と判別されると、他の記憶領域に変換
指定して書込み処理を実行する書込み領域変更手段とを
備えている。 また、この発明のデータ書込み方法は、コントローラ
と、所定の記憶領域毎に書込み可能なメモリを含み、前
記コントローラとの間でデータの授受を行うデータキャ
リアとからなるデータ通信装置のデータ書込み方法であ
って、前記コントローラからの指令により、前記書換え
単位毎に書込みデータとともに書込み回数を前記メモリ
に記憶しておき、コントローラからの書込み処理時に、
コントローラ側でメモリの書込むべき記憶領域の書込み
回数を読出して、この書込み回数が所定値に達していな
いときはメモリのその書込み単位の記憶領域に書込みデ
ータを書込み、前記書込み回数が所定回以上の場合に
は、他の書込み単位の記憶領域指定変更して書込み処理
を行うようにしている。 この発明のデータ通信装置及びそのデータ書込み方法
では、データキャリアのメモリの書換え単位の記憶領域
(例:8バイトを1ページ分とする1ページ)毎に書込み
回数データを記憶しておき、コントローラからデータキ
ャリアのメモリの、それぞれの書換え単位毎の各記憶領
域に書込みを行う際に、メモリのその記憶領域の書込み
回数をコントローラに読出し、書込み回数が所定回以上
か否かを判別する。所定回に達していない場合は、コン
トローラからデータキャリアに伝送させる書込みデータ
は、メモリのその書換え単位の記憶領域に書込まれると
ともに、書込み回数の記憶値を1プラスする。しかし、
書込み回数が所定回以上となると、コントローラは、そ
の書換え単位の記憶領域にデータ記憶を行わず、他の書
込み単位の記憶領域に指定変更して書込み処理を行う。 したがって、その各記憶領域における書込みデータ
は、所定値を越えて書込まれることがなく、常にデータ
が保護されることになる。各記憶領域において、書込み
回数が所定値を越えたことを検知されると、コントロー
ラでは、次のデータの書込みには、書換え単位の記憶領
域を他の記憶領域に変えて書込むことにより、信頼性の
高いデータの書込み記憶を継続・確保できる。 (ホ)実施例 以下、実施例により、この発明をさらに詳細に説明す
る。以下の実施例では、この発明のメモリのデータ保護
方式がID(識別)システムに実施される場合について説
明する。 第2図は、この発明が実施されるIDシステムのブロッ
ク図である。 IDシステムは、上位コントローラ1と、IDコントロー
ラ2と、IDコントローラ2に接続されるリード・ライト
ヘッド3と、IDコントローラ2によりデータが書込ま
れ、あるいは読出されるデータキャリア4とから構成さ
れている。 IDコントローラ2は、上位コントローラ1と通信する
ための上位伝送インタフェース21、CPU22及び下位のデ
ータキャリア4と通信するための変復調回路23とから構
成され、また、リード・ライトヘッド3は、具体的に
は、発信/受信回路から構成されている。 データキャリア4は、例えばコンベア上を移送される
物品や工具に付して設けられ、リード・ライトヘッド3
に接近し、その通信可能範囲に入ると、リード・ライト
ヘッド3から電磁気的に電力が供給され、また、データ
も電磁気的に互いに授受するように構成されている。 データキャリア4は、1チップICで構成され、第3図
に示すように、リード・ライトヘッド3と通信を行うた
めに、電磁気的に結合される変復調回路41、IDコントロ
ーラ2からの変調された信号を復号化する復号化回路4
2、シリアル入力回路43、コマンドデコーダ44、さらに
データバッファ45、データを記憶し、書換え/読出し可
能なEE・PROM46、このEE・PROM46からのデータを読出
し、IDコントローラ2側に送出するためのシリアル出力
回路47、符号化回路48から構成されている。 EE・PROM46は、8バイトを1ページとするページ毎に
データが書換え可能なものであり、例えばアドレス指定
される1ページ分のデータが、EE・PROM46よりデータバ
ッファ45に読出されると共に、書換えデータのライトコ
マンドに対応するデータの書換え分がデータバッファ45
で書換えられ、この1ページ分のデータが、EE・PROM46
の所定の領域に書込まれるものである。 上述したように、EE・PROM46は、一般的には、書換え
回数が1万回を越えると、その信頼性が徐々に低下して
いくことが知られている。この実施例IDシステムにおい
て、EE・PROM46の所定のページにデータを書込む場合に
は、上位コントローラ1よりライトコマンドがIDコント
ローラ2に送られ、さらに、このIDコントローラ2から
のデータがデータキャリア4のEE・PROM46に書込まれ
る。この際のデータの書込みは、第5図に示すように、
1ページ分の8バイトのうち6バイトに行われ、他の2
バイト分は書込み回数データを記憶するように構成され
ており、データ自体に、EE・PROM46のページ毎に書込み
回数データを保有し、記憶するようになっている。従っ
て、EE・PROM46の各ページには、6バイト分のデータと
2バイト分の書込み回数データが記憶されており、書込
みデータは2バイト分、つまり1万回までを記憶するよ
うに構成されている。 データバッファ45及びEE・PROM46を拡大的に示すと、
第4図のようになり、データバッファ45は、8バイト分
1ページのデータを記憶し得ると共に、2バイト分に対
しては、書込み毎にデータがカウントアップし得るよう
に、カウンタ45aを備えている。 次に、上記IDシステムにおいて、上位コントローラ1
よりデータキャリア4のEE・PROM46にデータを書込む場
合の動作について、第1図を参照して説明する。 上位コントローラ1より、先ずライトコマンドがIDコ
ントローラ2に入力される〔ステップST(以下STとい
う)1〕。このライトコマンドは、コマンドコード、先
頭アドレス及び書込みデータから構成されている。IDコ
ントローラ2では、上位コントローラ1よりのライトコ
マンドを受けると、これに応答して、書込みアドレスを
含む1ページ分のアドレスを持つリードコマンドをデー
タキャリア4に送信する(ST2)。データキャリア4で
は、このリードコマンドに対応して、指定されるアドレ
スのページよりデータを読出し(ST3)、そのデータと
共にリードレスポンスをIDコントローラ2に返送する
(ST4)。IDコントローラ2では、このリードレスポン
スに含まれる書込み回数データをチェックし、書込み回
数データが1万回に達しているか否か判定する(ST
5)。EE・PROM46がまだ新しく、1万回に達していない
場合には、この判定がNOとなり、IDコントローラ2は、
ここでライトコマンドを対応するアドレスに送り(ST
6)、データキャリア4は、このライトコマンドをデー
タバッファ45を介してEE・PROM46の書込み処理に入り、
先ず、データバッファ45でカウンタ45aにより、書込み
回数データに+1のカウントアップを行い(ST7)、デ
ータをEE・PROM46の指定されるアドレスに書込むと共に
(ST8)、書込み後、ライトレスポンスをIDコントロー
ラ2に返送する(ST9)。IDコントローラ2では、さら
に上位コントローラ1にライトレスポンスを送り(ST1
0)、これで1回の書込みが終了したことになる。 一方、書込み回数が1万回に達すると、ST5の判定がY
ESとなり、IDコントローラ2は、ライトエラーレスポン
スを上位コントローラ1に送信する(ST11)。上位コン
トローラ1では、このライトエラーレスポンスを受ける
と、今回書込むべきアドレスにライトコマンドを送った
EE・PROM46のアドレス領域には、これ以上データを書込
むことができないと判断し、EE・PROM46のそのアドレス
へのデータの書込みを禁止すると共に、EE・PROM46の他
の領域に今回の書込みデータを再書込みすることにな
る。 なお、上記実施例において、書込み回数データが所定
値に達したか否かは、EE・PROM46の書込み回数データを
読出し、IDコントローラ2側で判断し、各書込み回数デ
ータの書込みと共にデータ数はカウントアップしていく
が、書込み回数をいちいちIDコントローラ2側に読出し
て判断する場合に代えて、データバッファ45の書込みデ
ータ記憶領域に相当する2バイトの次の上位ビットにキ
ャリを導出し、1万回を越えてカウントアップされた場
合には、そのキャリ信号でデータ書込み回数が所定値を
越えたと判断するようにしてもよい。 また、第6図に示すように、EE・PROM46内にバッファ
メモリ46a及びキャリ記憶用のメモリ46bを設け、EE・PR
OMに記憶されるデータの書込み回数がそのページにおい
て所定値を越えると、やはりキャリ記憶領域のキャリ信
号が導出されるようにしてもよい。 また、上記実施例においては、EE・PROM46のデータの
書換え単位は8バイト分1ページを想定して説明した
が、この発明は、もちろんこれに限られるものではな
く、他の単位毎に書換えられるEE・PROMにも適用可能で
あり、また、メモリもEE・PROMに限られず、要するに、
電気的に書換え可能メモリであり、その書換え回数に限
度を有するものに適用可能である。 (ヘ)発明の効果 この発明によれば、メモリの書換え回数がデータとし
て常に記憶されており、書換え毎に書換え回数データが
カウントアップされ、かつ書換え処理の際に、その書換
え回数データが所定値を越えたか否か検出し、所定値を
越えたことが検出されると、以降、その領域へのデータ
書込みが禁止され、他の記憶領域に指定変更して書込み
処理されるので、所定回数オーバーによる書込み処理に
より、データの化けやデータ破壊を未然に防止できるの
で、常にメモリのデータが保護され、信頼性の高いメモ
リを有するシステムを実現できる。 また、この発明では、データキャリアではなく、コン
トローラで書込み回数の判別、書込み領域変更処理を行
うので、データキャリアの小型化が達成でき、データキ
ャリア側の負荷が減り通信速度が速くなる、という効果
もある。
【図面の簡単な説明】 第1図は、この発明の一実施例IDシステムの動作を説明
するためのフロー図、第2図は、この発明が実施される
IDシステムのブロック図、第3図は、同IDシステムのデ
ータキャリアの内部構成を示すブロック図、第4図は、
同データキャリアのメモリ及びデータバッファを示す拡
大回路図、第5図は、上記実施例IDシステムのライトデ
ータに付されるデータ構成を示す図、第6図は、この発
明の他の実施例を説明するためのEE・PROMの構成を示す
図である。 2:IDコントローラ、 3:リード・ライトヘッド、 4:データキャリア、45:データバッファ、 45a:カウンタ、46:EE・PROM。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.コントローラと、このコントローラとの間で、デー
    タの授受を行うデータキャリアとからなる通信装置であ
    って、 前記データキャリアに、所定の記憶領域毎にデータが電
    気的に書換え可能であり、かつ書換え単位の記憶領域毎
    に書込み回数データを記憶する記憶領域を持つメモリを
    備えるとともに、 前記コントローラ側に、前記データキャリアの所定の記
    憶領域にデータを書込み可能である書込み手段と、前記
    メモリの書込み回数データを読取る読取手段と、書込み
    回数が所定回以上となったか否かを判別する書込み回数
    判別手段と、この書込み回数判別手段により、書込み回
    数が所定回以上と判別されると、他の記憶領域に変換指
    定して書込み処理を実行する書込み領域変更手段とを備
    えたことを特徴とするデータ通信装置。 2.コントローラと、所定の記憶領域毎に書込み可能な
    メモリを含み、前記コントローラとの間でデータの授受
    を行うデータキャリアとからなるデータ通信装置のデー
    タ書込み方法であって、 前記コントローラからの指令により、前記書換え単位毎
    に書込みデータとともに書込み回数を前記メモリに記憶
    しておき、コントローラからの書込み処理時に、コント
    ローラ側でメモリの書込むべき記憶領域の書込み回数を
    読出して、この書込み回数が所定値に達していないとき
    はメモリのその書込み単位の記憶領域に書込みデータを
    書込み、前記書込み回数が所定回以上の場合には、他の
    書込み単位の記憶領域に指定変更して書込み処理を行う
    ようにしたデータ通信装置のデータ書込み方法。
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JPH0815265B2 (ja) * 1985-08-16 1996-02-14 オムロン株式会社 非接触式応答ユニット

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