JP6137889B2 - 錠付ハンドル - Google Patents
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保管庫にもともと形成されているアナログ式の錠前を用いたロック機構は施錠状態にあるとき、保管庫の扉に対して開閉方向の一点をロックし、及び、上下方向の二点でロックする。しかし、特許文献1に係る後付錠は、保管庫に形成されているアナログ式の錠前とは無関係の扉の表面部分に取り付け開閉方向の一点をロックするのみであった。そのため、扉に対して上下方向の二点のロックを行うことができなかった。したがって、もともと形成されている錠前と異なり一点でロックを行うため、施錠したときのセキュリティ性がもともと形成されている錠前と比較して弱い点に問題があった。
(1)保管庫の扉の表面に形成された取付孔に取り付けられ、扉施錠部材を移動させることで前記扉を施錠状態又は非施錠状態とする錠付ハンドルにおいて、前記扉と接面して固定される固定板と、前記扉を開閉するハンドルを有するハンドル部と、前記ハンドル部と前記固定板とのスペースを埋めるスペーサと、を有すること、前記ハンドル部は、ICタグを備えるデジタルキーが装着されたときに、IDデータを読取る読取り手段と、解錠が許可された前記デジタルキーのIDデータを記憶するメモリと、前記読取り手段が読取った前記IDデータが、前記メモリが記憶するIDデータと一致したとき、駆動手段により、可動係合部材を非係合位置に移動させるコントローラと、を有すること、前記扉の前記取付孔を用いて後付けするものであること、を有することを特徴とする。
(1)扉と接面して固定される固定板と、扉を開閉するハンドルを有するハンドル部と、ハンドル部と固定板とのスペースを埋めるスペーサと、を有すること、ハンドル部は、ICタグを備えるデジタルキーが装着されたときに、IDデータを読取る読取り手段と、解錠が許可された前記デジタルキーのIDデータを記憶するメモリと、読取り手段が読取ったIDデータが、メモリが記憶するIDデータと一致したとき、駆動手段により、可動係合部材を非係合位置に移動させるコントローラと、を有すること、扉の取付孔を用いて後付けするものであることにより、現在使用している保管庫にそのまま取り付けることができる。
現在使用している保管庫の取付孔をそのまま用いて取り付けることができることにより、もともと保管庫に取り付けられているロック機構を用いることができるため強固にロックすることができる。
反対に、読取り手段が読み取ったIDデータが、メモリが記憶する解錠が許可されたデジタルキーのIDデータと一致しないとき、解錠が許可されずハンドルを可動させることができない。
また、現在使用している保管庫に、新しく錠を付けるのであれば、新しく保管庫を購入するよりも安価で購入でき、さらに、保管庫を変える必要がないため労力も要らない。
<錠付ハンドルの構成>
図1に、錠付ハンドル1の解体外観上方斜視図を示す。図2に、錠付ハンドル1の正面図を示す。図3に、図2に示す錠付ハンドル(閉錠時)のAA断面図を示す。図4に、図2に示す錠付ハンドル(解錠時)のAA断面図を示す。図5に、錠付ハンドルのハンドル部動作時のAA断面図を示す。図6に、錠付ハンドル1の背面図を示す。図7に、ハンドル部10の背面図を示す。図8に、スペーサ40の正面図を示す。図9に、スペーサ40の側面図を示す。図10に、固定板50の正面図を示す。図11に、扉施錠部材が施錠状態に位置する錠付ハンドルを示す。図12に、扉施錠部材が非施錠状態に位置する錠付ハンドルを示す。図13に、ブロック図を示す。
図3及び図4に示すように、ハンドル部10の本体部13の内部には、ソレノイド15、ハンドルロック16、キーロック17、キーロック戻し18、ハンドルロック押圧部材22等が形成されている。ハンドル部10の本体部13のその他の内部の構造は従来技術と変わるところがないため、詳細な説明は割愛する。
ハンドルロック16は、ソレノイド15の動作によりロック凹部11Aと係合状態又は非係合状態となる。図3に示すように、ハンドルロック16がロック凹部11Aと係合状態にあるときハンドル11はロック状態にあり、使用者は回転部材5を回転させることができない。具体的には、図2及び図3に示す状態にあるときには、ハンドル11は本体ガード部13Cにより回転方向に回転させることができないためである。また、図3に示すように、ハンドル11がロック状態にあるときには、ロック凹部11Aは内側部11Dに形成されているため、外部から接触することができない。そのため、ハンドル11を外部から回転させることができず、セキュリティ性を向上させることができる。他方、図4に示すように、ハンドルロック16がロック凹部11Aと非係合状態にあるときハンドル11はフリーな状態にあり、使用者はハンドル11を持上回転部材5を中心に回転させることができる。
図13のコントローラ19は、CPU191、制御プログラム等を記憶するROM192、及びその錠を開けることが許可されているデジタルキーに対応したIDデータを記憶するIDデータ記憶メモリ193を有している。
IDデータ記憶メモリ193に記憶されたIDデータの追加・削除・取出等は、管理者が携帯用PCにより行う。IDデータ記憶メモリ193からIDデータを取出しすることにより、何時に誰が解錠及び施錠をしたのかが特定することができる。そのため、責任の所在を明らかにすることができる。
コントローラ19には、ソレノイド15、電源39、及び、ICデータ読取り手段194が各々接続されている。
図14に錠付ハンドルの取付工程(1)を示す。図15に、錠付ハンドルの取付工程(2)を示す。図16も、錠付ハンドルの取付工程(3)を示す。図17に、錠付ハンドルの取付工程(4)を示す。図18に、錠付ハンドルの取付工程(5)を示す。図19に、錠付ハンドルの取付工程(6)を示す。
次に、図15に示すようにハンドル部10にスペーサ40を固定板50を介して固定ネジ81及び82により固定する。また、固定板5の位置決めピン孔56に対して位置決めピン85を取り付ける。
固定した状態で、図16に示すように取付孔3が形成された扉2の表面2Aに対して当接させる。取付孔3に当接させる際には、図17に示すように位置決めピン85が取付孔3の四隅に来るようにする。位置決めピン85が形成されていることにより、ハンドル部10等を容易に取付孔3に対して位置決めすることができる。また、図17に示すように取付孔3から回転部材5及び配線23が出るように当接させる。
さらに、固定金具60を扉2の裏面2Bから金具ネジ66及び67を介して取り付ける。それにより、ハンドル部10等をもともと扉2に形成されていた取付孔3に取り付けることができる。
最後に図19に示すように配線23を制御ボックス29に配設することにより錠付ハンドル1の取付けが終了する。
次に、使用者が、錠付ハンドル1を解錠する手順を説明する。
保管庫が閉められた状態にあるときは、錠付ハンドル1は、図3及び図11に示す施錠状態にある。
使用者が、保管庫を開けるときは、図3に示すように錠付ハンドル1が取り付けられた保管庫のところに行き、接触式ICタグ72を備えるデジタルキー70を、錠孔12に挿入する。デジタルキー70は、鍵の把持部にICタグ71が内蔵され、コントローラ19に設けられているICデータ読取手段194が付設されている。
デジタルキー70が装着されたときに、ICデータを読取手段194が、ICタグ71に入っているIDデータを読取る。ICデータ読取手段194が読取ったIDデータが、IDデータ記憶メモリ193が記憶する解錠が許可されたデジタルキーのIDデータと一致したとき、ソレノイド15を起動する。
図10に示すハンドル11の位置を回転させ元の位置に戻す。それにより、扉施錠部材4が図12に示す非施錠状態から図11に示す施錠状態に移動する。図12に示す状態から図11に示す状態に移動することで上ロック機構43、及び下ロック機構44が移動し、扉2の上下方向のロックをする。また、開閉方向ロック機構45がロック部59側に移動し、扉2の開閉方向のロックをする。扉2の上下方向及び開閉方向のロックをすることにより、扉2を施錠することができる。
(1)扉2の裏面から固定するための固定金具60と、扉2を挟み固定金具60と固定される固定板50と、扉2を開閉するハンドル11を有するハンドル部10と、ハンドル部10と固定板50とのスペースを埋めるスペーサ40と、を有する。ハンドル部10は、ハンドル11を移動可能にさせるソレノイド15と、ICタグ71を備えるデジタルキー70が装着されたときに、IDデータを読取る読取り手段194と、解錠が許可されたデジタルキー70のIDデータを記憶するメモリ193と、読み取り手段194が読取ったIDデータが、メモリ193が記憶するIDデータと一致したとき、ハンドルロック16を非係合位置に移動させるコントローラ19と、を有する。また、扉2の取付孔3を用いて後付けするものであることにより、現在使用している保管庫にそのまま取り付けることができる。
現在使用している保管庫の取付孔3をそのまま用いて取り付けることができることにより、もともと保管庫に取り付けられているロック機構である上ロック機構43、下ロック機構44及び開閉方向ロック機構45を用いることができるため強固に施錠することができる。
反対に、読取り手段194が読み取ったIDデータが、メモリ193が記憶する解錠が許可されたデジタルキー70のIDデータと一致しないとき、コントローラ19は起動せずハンドル11を可動させることができない。
また、現在使用している保管庫に、新しく錠付ハンドルを付けるのであれば、新しく保管庫を購入するよりも安価で購入でき、さらに、保管庫を変える必要がないため労力も要らない。
本実施形態においては、扉2と錠付ハンドル1を固定する際に固定金具60を用いたが、固定金具60を用いずに直接固定ネジで扉2と錠付ハンドルを固定することもできる。固定金具60を用いるのは、もともと取り付けられていた錠付ハンドルが固定金具を使用している場合であり、固定金具を用いなくてもよいときは、もともと取り付けられていた錠付ハンドルが固定金具を用いずに固定ネジで直接固定している場合である。
2 扉
4 扉施錠部材
10 ハンドル部
11 ハンドル
15 ソレノイド
40 スペーサ
50 固定板
60 固定金具
70 デジタルキー
Claims (5)
- 保管庫の扉の表面に形成された取付孔に取り付けられ、扉施錠部材を移動させることで前記扉を施錠状態又は非施錠状態とする錠付ハンドルにおいて、
前記扉と接面して固定される固定板と、前記扉を開閉するハンドルを有するハンドル部と、前記ハンドル部と前記固定板とのスペースを埋めるスペーサと、を有すること、
前記ハンドル部は、
ICタグを備えるデジタルキーが装着されたときに、IDデータを読取る読取り手段と、
解錠が許可された前記デジタルキーのIDデータを記憶するメモリと、
前記読み取り手段が読取った前記IDデータが、前記メモリが記憶するIDデータと一致したとき、駆動手段により、可動係合部材を非係合位置に移動させるコントローラと、を有すること、
前記扉の前記取付孔に後付けするものであること、
を特徴とする錠付ハンドル。 - 請求項1に記載する錠付ハンドルにおいて、
前記扉施錠部材は、前記扉に対して開閉方向にロックを掛ける開閉方向ロック機能及び前記扉に対して上下方向にロックを掛ける上下方向ロック機能とを有すること、
を特徴とする錠付ハンドル。 - 請求項1又は請求項2に記載する錠付ハンドルにおいて、
前記固定板に配線抜きが形成されていること、
前記ハンドル部に形成された配線は、前記配線抜き及び前記取付孔を挿通すること、
を特徴とする錠付ハンドル。 - 請求項1乃至請求項3に記載するいずれか一つの錠付ハンドルにおいて、
前記固定板に位置決めピンを取り付けること、
前記位置決めピンを前記取付孔に合わせて前記扉に取付を行うこと、
を特徴とする錠付ハンドル。 - 請求項1乃至請求項4に記載するいずれか一つの錠付ハンドルにおいて、
既存の錠付ハンドルと付け替えできること、
を特徴とする錠付ハンドル。
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