JP6137609B2 - 車両用スライドドアのクロージャ - Google Patents
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Description
このスライドドアでは、ドアスイッチを開位置に動かすと、ラッチによるストライカの係合が解除され、ドアエンジンがスライドドアを後方側へと押し出して乗降口を開口し、逆にドアスイッチを閉位置に動かすと、ドアエンジンがスライドドアを前方側へ引き戻して乗降口を閉鎖し、スライドドアのストライカにラッチが係合することによりスライドドアを閉鎖位置に保持する。
そこで、本発明では、ラッチがストライカを確実に係合するクロージャを提供することを目的としている。
図1、2に示す車両用スライドドア1(以下、単にドア1と称する。)は、バス、ワンボックスカーなどの車両において、ドア閉鎖状態でドア1外面が車体側壁2外面と面一となるプラグドアとも称される戸袋を有しない引き戸であり、ドア1が車体側壁2に開設した車両乗降口3に嵌まり込んでこれを閉塞する閉鎖位置Xと、車両乗降口3後方の車体側壁2外側に重なる全開位置Yとの間を、車両乗降口3上部に設置されたドア開閉装置4(図3参照)の作動により図1中の一点鎖線で示す軌道Rに沿って移動自在と成すことにより車両乗降口3を自動開閉する。
そして、ラッチ12の基端は断面コ字状のアーム13の先端に設けた二股ジョイント間に垂直な枢軸を以て枢着され、アーム13の基端は伝動機構8を介して駆動部7に連繋され、該駆動部7の作動にて進退するアーム13によりラッチ12を水平回動させる様に成している(図3〜5参照)。
更に、ラッチ12のストライカ受承面11aを有する一方のフォーク11上面には、該フォーク11と同形のストライカ検知レバー15を重合可能にラッチ12の支軸12aに回転自在に枢着している。
ストライカ検知レバー15の基端には、カム15aが設けられると共に、該カム15aの近傍にはマイクロスイッチ17が配置され、ストライカ検知レバー15がストライカ5を受承して一方のフォーク11に重合するストライカ係合開始位置Sに達したときに、カム15aがマイクロスイッチ17のスイッチレバー17aを押圧して駆動部7に装備される駆動源18を作動させて、伝動機構8及びアーム13を介してラッチ12をストライカ係合方向(図1において右側)へ水平回動させる様に設定している。
下方のカム20は、図6に示す様に駆動源18の作動でラッチ12がストライカ係合方向に水平回動してストライカ5の係合を完了したときに、マイクロスイッチ22のスイッチレバー22aを押圧して駆動源18を停止させる様に設定している。
具体的には、図5に示す様にフレーム9左側背面の車体側壁2内側に衝合固定された固定板9aに屈曲部が枢着されると共に、一端がアーム13の基端に設けた二股ジョイント間に水平な枢軸を以て枢着されたベルクランク24と、該ベルクランク24の他端に下端を枢着した縦走連杆25と、図4、7に示す如く縦走連杆25の上端に先端が枢着されると共に、基端が従動歯車23の車軸26に軸着されたクランク27とから成る。
尚、図中の原動歯車28は、説明の便宜上、その歯を省略している。
図12、13に示す様に、固定板29は、その裏面に従動歯車23を配すると共に、該従動歯車23の近傍には、駆動源18の移動方向に長い長孔30を形成し、該長孔30に原動歯車28を固定板29表面より挿通すると共に、駆動源18を表面に固定した可動板31を固定板29表面に摺動自在に衝合している。
尚、従動歯車23にあっては、上記噛合復帰時に原動歯車28と最初に噛合する歯の歯末の面23bを傾斜面と成すのがより望ましい。
一方、固定板29には、支軸33aを中心とした自手動切換レバー33基端の軌道に沿って円弧孔40が穿設され、該円弧孔40を通して自手動切換レバー33基端より突設した支持杆41と、操作杆39の適所とが連接杆42で枢着連結され、これにより操作杆39の前後揺動を連接杆42を介して自手動切換レバー33に連動させ、第一、第二案内孔35、36内の摺動ピン34がその端部35a、36a、35b、36b間を摺動できる様に成している。
かかる高さ位置に保持された縦走連杆25はベルクランク24を介してアーム13を所定の押進位置に保持し、その先端のラッチ12を図1、8に示すストライカ5の待機位置に保持しており、ストライカ検知レバー15は、ラッチ12のフォーク11のストライカ受承面11aの前方にレバーバネ16にて付勢されている。
そして、ドア1の閉鎖間際では、図8に示す様にストライカ5が、ストライカ検知レバー15に触突してこれを支軸12aを中心に押圧回動させ、ストライカ検知レバー15がラッチ12のフォーク11に重合するストライカ係合開始位置Sに達する。
駆動源18の作動により、原動歯車28が回動してこれに噛合している従動歯車23をクランク27を介して縦走連杆25を図9の状態から図7の状態へ引き上げる方向へ回転させる。
同時にドア1は閉鎖位置Xで車両乗降口3に嵌まり込んでこれを閉塞し、ドア開閉装置4の駆動部4aも停止する。
このときクロジャーの駆動部7では、原動歯車28を上記の逆方向に回動させ、同様に従動歯車23を逆回転させ、クランク27を介して縦走連杆25を定位置まで引き下げ、ドアロック装置6では、ベルクランク24を介してアーム13を押進することでラッチ12を上記と逆方向に回転させ、該ラッチ12に係合保持されているストライカ5を解放する。
その後もドア開閉装置4によって、ドア1は軌道Rに沿って移動し、全開位置Yへ到達すると駆動部4aは停止する。
これにより、ドア1は手動による開閉が可能となり、ラッチ12によるストライカ5の拘束力は解除され、ラッチ12にはラッチバネ14のストライカ5の解放方向への付勢力が作用しているだけなので、例えば閉鎖状態のドア1を手動で開放方向へ移動させるだけで、ラッチ12はストライカ5を開放する。
尚、ストライカ検知レバー15は、ラッチ12のストライカ5の解放後はレバーバネ16の付勢力により、図10で実線で示す定位置へ復帰する。
かかる状態では、原動歯車28の復帰した噛合位置Zには、従動歯車23の欠歯部23aが対応しており、歯車28、23同士で歯が干渉することがない。
すると、ドア1と共にその閉鎖方向へ進行するストライカ5がストライカ検知レバー15と共にラッチ12に係合し、該ラッチ12を回動させる。
しかも、従動歯車23において、上記噛合復帰時に原動歯車28と最初に噛合する歯の歯末の面23bを傾斜面と成しているので、相互の歯が干渉することなく、よりスムーズに原動歯車28と従動歯車23を正常に噛み合わせられる。
2 車体側壁
3 車両乗降口
5 ストライカ
10 フォーク
11 フォーク
11a ストライカ受承面
12 ラッチ
12a 支軸
15 ストライカ検知レバー
X 閉鎖位置
Y 全開位置
Claims (1)
- 車体側壁に開設した車両乗降口に嵌まり込んでこれを閉塞する閉鎖位置と、車両乗降口後方の車体側壁外側に重なる全開位置との間を移動自在と成したスライドドアにおいて、該スライドドアに設けたストライカを二股状のフォーク間に係合保持する様に車両乗降口に回動可能に設けたラッチと、該ラッチのストライカ受承面を有する一方のフォークに重合可能にラッチの支軸に回転自在に枢着すると共に、ストライカ受承面の前方に付勢されたストライカ検知レバーとを設け、該ストライカ検知レバーがストライカを受承して前記一方のフォークに重合したときにストライカ係合方向へラッチを回動させる様に設定したことを特徴とする車両用スライドドアのクロージャ。
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