JP6137337B2 - 抵抗スポット溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、抵抗スポット溶接方法に係り、特にインバータ直流電源を用いた抵抗スポット溶接方法に関する。
自動車車体はプレス成形された鋼板を、主に抵抗スポット溶接にて接合することで組み立てられる。車体の組立てで使用される抵抗スポット溶接では、板厚に応じたナゲット径の確保とチリの発生抑制の両立が求められる。
一般的には、例えば4√t(tは板厚(mm)を示す。)等の基準ナゲット径を得られる電流値を下限(以下、「下限電流」または「4√t電流」という。)とし、チリ(スパッタ)が発生する電流値を上限(以下、「上限電流」または「チリ電流」という。)として規定される範囲(以下、「適正電流範囲」という。)が、鋼板のスポット溶接性に関する重要な指標とされる。下限電流、上限電流は試験片での理想的な状態において測定されたものである。
チリには中チリ(溶接により溶融した母材金属が鋼板の重ね面より飛散する現象)と表チリ(溶接により溶融した母材金属が鋼板と電極の接触面から飛散する現象)とがある。いずれも、飛散し自動車の車体に付着することで表面品質を低下させる。また、溶接用ロボットの可動部に付着することで、設備の稼働不良の要因となる。さらに、スポット溶接部表面に針状に残存する表チリは自動車のワイヤハーネスなどの損傷の原因となるため、グラインダーで研削する必要がある。このため、抵抗スポット溶接においては、中チリおよび表チリは避け、かつ所定のナゲット径を確保することが求められている。
上記の下限電流は、試験片レベルでの理想的な状態において評価される。しかし、実際の車体の組立てでは、電極の損耗、既溶接点への分流、プレス部品間の隙間等の様々な外乱因子により、試験片レベルで4√tが得られる電流値で実際の車体を溶接しても、ナゲット径が4√tを下回ることがある。そのため、量産ラインにおいては、試験片レベルで4√tが得られる電流よりも1.0kA以上、好ましくは1.5kA以上高い電流値を現実的な下限電流値として設定する必要がある。したがって、量産ラインでチリを生じさせずに安定して4√t以上のナゲット径を得たい場合は、試験片レベルの評価にて適正電流範囲は、1.0kA以上、好ましくは1.5kA以上必要とされる。試験片レベルで所定の適正電流範囲を確保できないと、外乱の多い実際の現場でのスポット溶接において4√tのナゲット径を安定して確保するためにはチリが発生する電流に電流値を設定せざるを得ないためである。
近年、自動車の組立てでは、単相交流式に代わりインバータ直流方式の抵抗スポット溶接機が用いられることが多くなっている。インバータ直流方式はトランスを小さくできるため、可搬重量の小さいロボットに搭載できるメリットがあるため、特に自動化ラインで多く用いられる。
インバータ直流方式は、従来用いられてきた単相交流方式のような電流のオンオフがなく、連続的に電流を付与するため、発熱効率が良い。そのため、ナゲットが形成しにくい薄板軟鋼の亜鉛めっき材の場合であっても、低電流からナゲットが形成し適正電流範囲が単相交流方式より広くなることが報告されている。
一方、インバータ直流電源でナゲットが形成しやすい高張力鋼板を溶接すると、軟鋼板とは逆にチリが発生する電流が低い。即ち、上限電流が低くなり、適正電流範囲が著しく狭くなることがある。
抵抗スポット溶接において、図1に示すように通電を1回だけ行う1段通電方式は、自動車の抵抗スポット溶接では多く用いられている。しかしながら、1段通電方式では適正電流範囲が狭くなるため、適正電流範囲を広げる通電方式が報告されている。
特許文献1には、図2に示すように、予備通電により鋼板の接触面同士のなじみを向上させた後に本通電を行う2段通電方式を採用することによって、高張力鋼板の抵抗スポット溶接におけるチリの発生を抑制する方法が開示されている。
特許文献2には、図3に示すように、予備通電により鋼板の接触面同士のなじみを向上させた後に電流を止め、その後、本通電を行う通電方式を採用することによって、高張力鋼板の抵抗スポット溶接におけるチリの発生を抑制する方法が開示されている。
特許文献3には、図4および5に示すように、3段階の通電工程を有する。すなわち、ナゲットを形成する第1工程である予備通電工程、予備通電後に電流を降下させナゲットの周囲のコロナボンド径の拡大を図る第2工程、そして第2工程後に予備通電電流よりも大きな電流を流し、ナゲット径を拡大する第3工程である本通電工程から構成されている。予備通電により鋼板の接触面同士のなじみを向上させた後に電流を下げ、その後、一定電流の本通電またはパルセーション状の本通電を行うことによって、高張力鋼板の抵抗スポット溶接におけるチリの発生を抑制する方法が開示されている。さらに特許文献3では、第3工程をパルセーション通電方式にすることにより、通電径拡大効果が大きくなり、連続通電方式に比べてチリ発生が抑制されることが開示されている。
特許文献4には、図6に示すように電流のアップダウンを繰り返しながら、電流値を上げていく抵抗スポット溶接により、高張力鋼板の抵抗スポット溶接におけるチリ発生を抑制する方法が開示されている。
非特許文献2には、図7に示すように、板厚1.5mm以上の鋼板において、120ミリ秒(50Hzで6サイクル)以上の通電と40ミリ秒(50Hzで2サイクル)の休止とを3回以上繰り返す抵抗スポット溶接方法が開示されている。
特開2010−188408号公報 特開2003−236674号公報 特開2010−207909号公報 特開2006−181621号公報
LAURENZ, et al:Schweissen Schneiden, 64-10(2012), 654-661. ISO 18278-2 Resistance welding-Weldability- Part 2 Alternative procedure for the assessment of sheet steels for spot welding
近年、自動車用鋼板として、車体の軽量化および衝突安全性の向上を図るため、高張力鋼板の使用が拡大しつつある。また、ホットスタンプ(鋼板を焼き入れ可能な温度まで加熱しオーステナイト化した後、プレス成形と同時に金型内で冷却し焼き入れする方法。)の適用が広がり、引張強度が1180〜2000MPa級の超高強度鋼板のプレス成形部品の多くが、ホットスタンプにより製造されている。
ホットスタンプに用いる鋼板の表面は、非めっきの他に、高温に加熱した時に鉄スケールの発生を防止するため、亜鉛系めっき、アルミニウム系めっきなどの表面処理が施されるものがある。なお、ホットスタンプされた鋼板は、多くの場合、平板ではなく成形体である。本明細書では、成形体である場合も含めて高張力鋼板をホットスタンプしたものを「ホットスタンプ鋼板」という。また同様に、亜鉛系めっき鋼板、アルミニウム系めっき鋼板やこれらの鋼板にさらに表面コーティングを施した鋼板をホットスタンプしたものを「表面処理ホットスタンプ鋼板」という。
ホットスタンプ鋼板をインバータ直流電源の抵抗スポット溶接機で溶接すると、軟鋼板とは逆に、単相交流電源を用いた場合よりも低い電流値でチリが発生し、適正電流範囲が狭くなる現象が起きることがある。非特許文献1には、例えばアルミめっきホットスタンプ鋼板の抵抗スポット溶接においてこの現象が起きることが報告されている。
特に、表面処理ホットスタンプ鋼板は、インバータ直流電源では中チリとともに表チリも出やすく適正電流範囲が著しく狭くなる。このためチリを発生せずに得られるナゲット径も小さくなる。
これらの原因は解明されていないが、中チリの発生については次のように考えられる。
スポット溶接部では溶融凝固したナゲットの周囲に電極により加圧された圧接部(コロナボンド部)が存在し、溶融金属を閉じ込めている。溶融金属の内圧がコロナボンド部に作用する外圧を超えると溶融金属を閉じ込めることができなくなり中チリが発生する。一般的には圧接部が狭くなると内圧に耐えきれなくなりチリが発生しやすくなる。このためチリの発生を抑制するには、鋼板―鋼板間のなじみを良くして、圧接部を広げるとともに、ナゲットが徐々に成長するように急激な発熱を避けることが必要である。
表面処理ホットスタンプ鋼板は、鋼板表面にめっきに由来する金属(例えば、亜鉛系めっきであれば亜鉛を指す。アルミ系めっきであればアルミニウムを指す。)を主成分とする酸化皮膜や表面コーティングに由来する酸化被膜を有している。このため、裸の鋼板と比べて、鋼板表面で電流が流れる位置が局所的となり、電流密度集中により急激に発熱しやすい。一方、ホットスタンプ工程でめっきと鋼との合金化が進行し、鋼板表面に生成した合金の融点も鉄に近い高温になる。そのため、加熱前のめっき皮膜を備える鋼板と比較して、鋼板同士の接触部が軟化しにくいために通電路の拡大が抑制される。特に、インバータ直流方式は連続的な電流の投入により単相交流方式に比べ発熱効率が高いため、通電初期のナゲットの形成が非常に速い。このためナゲットの周囲の圧接部の成長が追い付かず溶融金属を閉じ込めることができなくなり中チリが発生するものと推定される。
また、表チリの発生原因についても同様である。酸化皮膜等の影響で鋼と電極の接触部での抵抗が高く発熱量が大きくなる。加えて、インバータ直流方式は連続的な通電であり、単相交流のような電流休止時間がないため、銅電極による冷却効果が得られにくい。このためナゲットが板厚方向に成長しやすく、鋼板の最表層直下まで溶融部が達し、表チリが発生するものと推定される。
特許文献1の方法は高張力鋼板の抵抗スポット溶接方法である。表面処理ホットスタンプ鋼板では初期の第一通電にてチリを生じさせずに付与できる電流値が低いため、通電パスを広げ電流密度を下げることでチリを抑制するという効果は十分ではない。このため、後期の通電で電流を上げると中チリおよび表チリが発生するケースが認められ、適正電流範囲を確保するには不十分であった。
特許文献2の方法は、特許文献1と同様に、表面処理ホットスタンプ鋼板では初期の第一通電にてチリを発生させずに付与できる電流値が低い。特許文献1に比べ、上限電流は上昇するが、後期で電流を上げると中チリが発生するケースが認められ、適正電流範囲を確保するにはまだ不十分であった。
特許文献3の方法は、単相交流スポット溶接機の実施例しか示されておらず、インバータ直流スポット溶接機のケースについては確認されていない。加えて、実施例では980MPa高張力鋼のケースについて述べられているが、チリが発生しやすい表面処理ホットスタンプ材のケースについては述べられていない。本発明者らが、インバータ直流スポット溶接機を用いて表面処理ホットスタンプ鋼板にて特許文献3の技術の効果を調査した結果、ナゲット径が4√tとなる電流からチリ発生までの適正電流範囲を1.5kA以上確保することができず、効果はまだ不十分であった。表面チリの発生し易い表面処理ホットスタンプ鋼板の抵抗溶接には、直ぐに適用できない。さらに、単相交流電源方式に比べ電流密度が高くなるインバータ直流電源による抵抗溶接では、なおさらである。
特許文献4に記載の通電方式は、引張強度が980MPa級の鋼材までは適正電流範囲を広げる効果があるが、より高強度の表面処理ホットスタンプ鋼板では2、3回目の電流アップの時点で中チリや表チリが発生しやすく、本通電パターンはホットスタンプ材の溶接には好適ではない。
非特許文献2に開示されている通電方式では通電が最も短い場合でも6サイクル(120ミリ秒)である。表面処理ホットスタンプ鋼板では、6サイクルより短い通電時間で中チリが発生するため、この通電方式では上限電流を上昇させることができない。そこで、パルセーションでの通電時間を短くすると、上限電流は上昇するが、発熱効率低下により下限電流が上昇し、結果として、適正電流範囲を広げることはできない。このため、この方法も適切ではない。
本発明は、表面処理ホットスタンプ鋼板やホットスタンプ鋼板の重ね合わせ抵抗スポット溶接にインバータ直流電源を適用することを課題とする。即ち、表チリおよび中チリの発生を抑制し、且つ広い適正電流範囲を確保できるインバータ直電源方式抵抗スポット溶接方法を提供することを目的とする。
発明者はインバータ直流式スポット溶接電源を用い、1500MPa級の表面処理ホットスタンプ鋼板を用いて検討を行い以下の知見を得た。
(a)
パルセーション通電方式を採用することにより冷却と加熱を繰り返す効果があるので、インバータ直流方式にパルセーション通電方式を採用することにより、高い発熱効率による温度上昇を緩和させることができることを見出した。すなわちパルセーション通電の通電時間、休止時間を制御することにより、溶接時の温度上昇を制御し、ナゲット成長速度を制御できることを見出した。これにより急激なナゲット成長を抑制することができる。
(b)
同時に、電極の加圧力とパルセーション通電での電流制御により、コロナボンドの成長も制御できることを見出した。即ち、パルセーション工程により、熱膨張、収縮による振動を接触面に与えることができるため、特に表面処理ホットスタンプ材で顕著であるが、高融点の酸化物層を効果的に破壊し、電極―鋼板間および鋼板―鋼板間の接触界面に複数の通電点(実際に電流が流れる領域)を形成することができ、接触界面での電流密度の上昇を抑制し急激なナゲット成長も抑制できる。これらの作用により、中チリ、表チリの発生を抑制しつつ短時間でなじみを向上させることができる。
(c)
ナゲット成長速度とコロナボンド成長速度を適正に制御することにより、チリの発生がなく、且つナゲット径を大きくすることができることを見出した。すなわち、上限電流の低下を抑制し、適正電流範囲を確保することができることを見出した。
(d)
重ね合わせる鋼板の板厚、硬さ(引張強度)、形状などの因子により、最適な通電パターンは変化する。インバータ直流方式で溶接する場合、これらのさまざまな条件に適合させることが必要となる。このため、1パルスごとの通電時間、印加電流、パルス間隔などを制御することにより、簡便迅速に溶接条件を設定することができ、良好な抵抗スポット溶接が実施できることを見出した。
(e)
たとえば、同板厚の表面処理ホットスタンプ鋼板をスポット溶接する場合は以下のように2段階パルセーション通電を施すとよいことを見出した。すなわち、鋼板の接触面同士のなじみを向上させて通電パスを拡大させることを目的として、通電および休止を繰り返す第1パルセーション工程を実施した後に、ナゲット径を拡大させることを目的として、第1パルセーション工程より高い電流で通電と休止を繰り返す第2パルセーション工程を実施すると、中チリおよび表チリの発生を抑制しつつ、適正電流範囲が広く安定した抵抗スポット溶接を実施できる。
これは、第1パルセーション工程で、コロナボンドを成長させると同時にナゲットを形成することができているものと考えられる。そして、第2パルセーション工程で本通電を行い、ナゲットを大きく成長させ、所定のナゲット径を得ることができると考えられる。
本発明は、上記の知見を基礎として成されたものであり、下記の抵抗スポット溶接方法を要旨とする。
(1)
高張力鋼板を含む複数の鋼板を重ね合わせて溶接する抵抗スポット溶接方法であって、通電方式がインバータ直流溶接電源を用いたパルセーション通電であり、パルセーション通電を構成する複数の電流パルスにおいて、それぞれの電流パルスの通電時間、電流パルスの間隔である通電休止時間、および電流パルスで印加する溶接電流を可変に制御することを特徴とする抵抗スポット溶接方法。
(2)
連続する複数の電流パルスにおいて、前記通電時間および前記通電休止時間と前記溶接電流の関係を一様に表すことができる電流パルスの群であるパルセーション工程を一つ以上有することを特徴とする(1)に記載の抵抗スポット溶接方法。
(3)
複数の前記パルセーション工程を有し、最初のパルセーション工程である第1パルセーション工程とそれに続く第2パルセーション工程において、
前記第1パルセーション工程における最大溶接電流より前記第2パルセーション工程における最小溶接電流が高いことを特徴とする(2)に記載の抵抗スポット溶接方法。
(4)
前記第1パルセーション工程において2以上の電流パルスを有し、電流パルスの通電時間がそれぞれ5〜60ミリ秒、通電休止時間がそれぞれ5〜60ミリ秒であり、前記第2パルセーション工程において、3以上の電流パルスを有し、電流パルスの通電時間がそれぞれ5〜60ミリ秒、通電休止時間がそれぞれ5〜60ミリ秒であって、前記第1パルセーション工程と前記第2パルセーション工程の間の通電休止時間が5〜120ミリ秒であることを特徴とする(3)に記載の抵抗スポット溶接方法。
(5)
前記第1パルセーション工程における溶接電流が5.0以上14.0kA以下であり、前記第2パルセーション工程における溶接電流が5.0kAより大きく16.0kA以下であることを特徴とする(3)または(4)に記載の抵抗スポット溶接方法。
(6)
前記第1パルセーション工程における最大溶接電流より前記第2パルセーション工程における最小溶接電流が0.5kA以上高いことを特徴とする(3)〜(5)のいずれか一項に記載の抵抗スポット溶接方法。
(7)
前記第1パルセーション工程における溶接電流が一定の値であり、かつ、前記第2パルセーション工程における溶接電流が一定の値であることを特徴とする(3)〜(6)のいずれか一項に記載の抵抗スポット溶接方法。
(8)
前記高張力鋼板の表面が亜鉛系皮膜またはアルミ系皮膜で覆われていることを特徴する(1)〜(7)のいずれか一項に記載の抵抗スポット溶接方法。
(9)
前記高張力鋼板が、ホットスタンプ加工された鋼板であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか一項に記載の抵抗スポット溶接方法。
本発明によれば、高張力鋼板の重ね合わせ抵抗スポット溶接において、インバータ直流電源を用いた場合でも、表チリおよび中チリの発生を抑制しながらナゲット径を拡大して抵抗スポット溶接を行うことができる。したがって、本発明に係る抵抗スポット溶接方法を用いれば、チリが非常に発生しやすい表面処理ホットスタンプ鋼板等を含む鋼板であっても、効率的に安定して抵抗スポット溶接を行うことが可能になる。
通電を1回だけ行う1段通電方式を模式的に示す説明図である。 特許文献1における通電方式を模式的に示す説明図である。 特許文献2における通電方式を模式的に示す説明図である。 特許文献3における通電方式を模式的に示す説明図である。 特許文献3における通電方式を模式的に示す説明図である。 特許文献4における通電方式を模式的に示す説明図である。 非特許文献2における通電方式を模式的に示す説明図である。 パルセーション通電における電流パルスの説明図である。 本発明における通電時間と電流との関係を模式的に示す説明図であって電流パルスが任意に変化する場合を示す。 本発明における通電時間と電流との関係を模式的に示す説明図であって電流パルスが時間の一次関数に倣って変化する場合を示す。 本発明における通電時間と電流との関係を模式的に示す説明図であって電流パルスが二次関数に倣って変化する場合を示す。 本発明の一態様における通電時間と電流との関係を模式的に示す説明図である。 本発明の第1パルセーション工程における通電方式を模式的に示す説明図である。 本発明の第2パルセーション工程における通電方式を模式的に示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を、自動車車体の組立てで広く用いられる抵抗スポット溶接を例に説明する。
本発明が対象とする板組みは、少なくとも1枚が590MPa級以上の高張力鋼板を含む、2枚以上の鋼鈑を重ね合わせたものである。通常の自動車車体の組立てでは、2枚または3枚の鋼板を重ね合わせたものに対して抵抗スポット溶接が行われる。
高張力鋼板の種類については、特に制限はなく、例えば、析出強化鋼板、DP鋼板、TRIP(加工誘起変態)鋼板、ホットスタンプ鋼板等の、引張強度が590MPa以上の高張力鋼板に適用可能である。本発明に係る抵抗スポット溶接方法は、引張強度が980MPa以上の高張力鋼板を含む板組みに対して実施することでより効果を発揮する。本発明の作用効果をより一層得るためは、引張強度が1200MPa以上の高張力鋼板を含む板組みに適用するのが好ましく、引張強度が1500MPa以上の高張力鋼板を含む板組みに適用するのがより好ましい。
また、高張力鋼板は、冷延鋼板でも良く、または熱延鋼板でも良い。さらに、めっきの有無は不問であり、めっき鋼板でも良く、めっきをしていない鋼板でもよい。また、めっき鋼板の場合めっきの種類にも特に制限はない。
前記の通り、本発明は様々な高張力鋼板で効果が得られるが、本発明の効果が特に発揮されるのは、適正電流範囲が狭い表面処理ホットスタンプ鋼板である。表面処理ホットスタンプ鋼板は、その表面には、亜鉛系(純Zn、Zn−Fe、Zn−Ni、Zn−Al、Zn−Mg、Zn−Mg−Alなど)またはアルミニウム系(Al−Siなど)のめっき皮膜と基材の鋼との合金化反応によって、金属間化合物および鉄基の固溶体が形成されている。さらにこれらの表面には、亜鉛またはアルミニウムを主成分とする酸化物層が形成されている。また、鉄およびアルミニウムの金属間化合物を主成分とする皮膜のさらに表面に、耐食性を向上させるために酸化亜鉛を主成分とした皮膜が形成される場合もある。上述のように、表面処理ホットスタンプ鋼板は、このような酸化物を含む表面状態であることから中チリおよび表チリが発生しやすいと考えられ、インバータ直流電源を用いた1段通電方式の場合、適正電流範囲が1kA未満となることも多い。
高張力鋼板の板厚について、特に制限はない。一般に、自動車用部品または車体で使用される鋼板の板厚は0.6〜3.2mmであり、本発明に係る抵抗スポット溶接は、この範囲において十分な効果を有する。
本発明で用いる溶接機は、インバータ直流方式の抵抗スポット溶接機である。抵抗スポット溶接機には、単相交流方式およびインバータ直流方式がある。ホットスタンプ鋼板等の高張力鋼板を含む板組みの溶接を行う場合、単相交流方式では、インバータ直流方式と比較して高い電流値でもチリが発生しにくい。一方、インバータ直流方式では、高い発熱効率を発揮するものの、低い電流値で中チリおよび表チリが発生しやすくなる。そのため、インバータ直流方式では適正電流範囲が狭くなり、実際の現場でホットスタンプ鋼板等の高張力鋼板を含む板組みの溶接を行う場合の適用性が劣る。本発明に係る抵抗スポット溶接方法はインバータ直流式スポット溶接の有する課題を解決することを前提としている。
抵抗スポット溶接での加圧機構は、サーボモータによる加圧でもエアーによる加圧でもどちらでも良い。また、ガンの形状は定置式、C型、X型のいずれを用いても良い。溶接時の加圧力については特に制限はない。抵抗スポット溶接中、一定の加圧力であっても良いし、各工程で加圧力を変化させても良い。加圧力は200〜600kgfとするのが望ましい。
抵抗スポット溶接の電極についても、特に制限はないが、先端径6〜8mmのDR型電極が挙げられる。最も代表的な例として、先端径6mm、先端R40mmのDR型電極がある。電極材質としては、クロム銅またはアルミナ分散銅電極のどちらでも良いが、溶着および表チリを防止する観点ではアルミナ分散銅の方が望ましい。
本発明で用いる通電方式はパルセーション通電方式を採用する。パルセーション通電とは、抵抗スポット溶接において、一定箇所に加圧しながらパルス状の一定電流を印加することであり、一つ以上の電流パルスで構成されている。本発明ではインバータ直流電源を使用するため、電流パルス(以下、単に「パルス」とも言う。)は矩形または台形のパルス波形となる。
図8(a)に典型的なパルス波形である矩形のパルスを示す。横軸が時間、縦軸が印加する溶接電流を示す。矩形の高さに相当するIaが印加する溶接電流である。矩形の幅に相当するtaがパルスの通電時間、隣接するパルスとの間隔tiがパルスの通電休止時間、いわゆるインターバルである。本発明における溶接方法では、パルスごとに通電時間、通電休止時間、溶接電流を可変に制御することができる。これらを制御することにより、溶接条件に適した通電パターンを実現することができる。図8(b)は、溶接電流が任意曲線を描いた場合のパルス変化の一例である。
また、パルスの形状は矩形に限らない。立上り部分や立下り部分が時間に対し傾斜してもよい。すなわち、台形であってもよいし、極端には三角形であってもよい。
本発明においてパルセーション工程とは、連続する複数の電流パルスにおいて、通電時間および通電休止時間と前記溶接電流の関係を一様に表すことができる電流パルスの群をいう。例えば、複数の連続するパルスが、通電時間taおよび休止時間tiが一定で、パルスの溶接電流が時間の関数となっている場合、その関数で表すことができる電流パルス群が一つのパルセーション工程となる。図8(c)に通電時間taおよび休止時間tiが一定で、パルスの溶接電流が時間の一次関数となっているパルセーション工程の例を示す。図8(d)に通電時間taおよび休止時間tiが一定で、パルスの溶接電流が時間の二次関数となっているパルセーション工程の例を示す。即ち、パルス間の関係が一様に表現できれば一群のパルスとしてパルセーション工程と呼ぶことができる。
図8(e)は、本発明者らが見出した、一般的なホットスタンプ鋼板や表面処理ホットスタンプ鋼板を抵抗スポット溶接する場合に適した通電パターンを模式的に示す説明図である。この抵抗スポット溶接方法は、複数のパルセーション工程を有するが、最初の工程である第1パルセーション工程と、それに続く第2パルセーション工程を備えており、第1パルセーション工程における最大溶接電流より第2パルセーション工程における最小溶接電流が高い。なお、「第1パルセーション工程における最大溶接電流」とは、第1パルセーション工程における各パルスの溶接電流の最大値を意味する。同様に、「第2パルセーション工程における最小溶接電流」とは、第2パルセーション工程における各パルスの溶接電流の最小値を意味する。以下、各工程を詳細に述べる。
パルセーション工程においては、材料の種類、板厚、板組みによって、通電時間、休止時間およびパルス回数を調整する。本発明の抵抗スポット溶接方法では、まず第1パルセーション工程によって、電極の冷却効果を働かせつつ、短時間で鋼板の接触面同士のなじみを向上させ、圧接部を広げることができる。
加えて、最表層が、酸化亜鉛など電気抵抗が高い皮膜で覆われた亜鉛めっきやアルミめっきの表面処理ホットスタンプ鋼板の場合、インバータ直流電源で連続通電すると、局所的に鋼板表面の酸化物層が破壊され、酸化物層が破壊された部分の電流密度が著しく上昇することで急激な溶融がおこりチリが発生しやすくなる。通電と休止とが繰り返される第一のパルセーション工程により、熱膨張、収縮による振動を接触面に与えることができるため、高融点の酸化物層を効果的に破壊することができる。これにより電極―鋼板間、および鋼板―鋼板間の接触界面に複数の通電点(実際に電流が流れる領域)を形成することができ、接触界面での電流密度の上昇を抑制し急激なナゲット成長を抑制することができる。これらの作用により、中チリ、表チリの発生を抑制しつつ短時間でなじみを向上させることができる。
第1パルセーション工程における1パルス当たりの通電時間は、それぞれ5〜60ミリ秒であることが望ましい。通電時間が5ミリ秒未満では、加熱時間が短く発熱が十分ではなく、60ミリ秒を超えると、加熱時間が長すぎて、表チリおよび中チリの発生率が高まるおそれがある。通電時間は15ミリ秒以上であるのがより望ましい。また、通電時間は45ミリ秒以下であるのがより望ましく、25ミリ秒以下であるのがさらに望ましい。
第1パルセーション工程における溶接電流は、5.0〜14.0kAであることが望ましい。通常、パルセーションでの通電時間が増加すると、上限電流が低下する。溶接電流は通電時間との兼ね合いから、5.0〜14.0kAの範囲内において、第1パルセーション工程でチリが発生しないように適宜調整するのが望ましい。溶接電流は、第1パルセーション工程での上限電流をI(kA)としたとき、I−3.0〜I−0.2kAの範囲に設定することが望ましい。また、スポット溶接機の電流制御装置の設定を簡便にするため、第1パルセーション工程における溶接電流を一定の値に設定することが望ましい。
第1パルセーション工程における通電休止時間(以下「休止時間」ともいう。)は、それぞれ5〜60ミリ秒であることが望ましい。休止時間が5ミリ秒未満では、休止が短く冷却が不十分であり中チリおよび表チリが発生するおそれがある。一方、休止時間が60ミリ秒を超えると、冷却効果が大きくなりすぎ、後述の第2パルセーション工程でのナゲット形成が不十分となるおそれがある。休止時間は15ミリ秒以上であるのがより望ましい。また、休止時間は45ミリ秒以下であるのがより望ましく、25ミリ秒以下であるのがさらに望ましい。
第1パルセーション工程における電流波形は、通電時間および休止時間が一定の矩形波形であることが望ましいが、アップスロープ(立上り部分が時間に対し増加傾斜している)またはダウンスロープ(立下り部分が時間に対し減少傾斜している)を含んだ波形でも良い。本発明の第1パルセーション工程における通電方式を図9に示す。図9(a)は矩形波形、図9(b)はアップスロープ波形、図9(c)はアップスロープ後の矩形を含んだ波形である。また、図9(d)は矩形波形後のダウンスロープ波形、図9(e)はアップスロープとダウンスロープとの両方を含んだ波形、図9(f)は1番目の通電のみアップスロープとなった波形である。
第1パルセーション工程での、パルス回数は少なくとも2回以上とすることが好ましい。表面処理ホットスタンプ鋼板の場合、2回以上のパルセーションを行わないとチリを抑制する効果が得られない場合があるためである。パルス回数は3回以上とすることがより好ましい。一般には総板厚が大きいほど、パルス回数を増やせば良いが、パルス回数は50回以下とするのが好ましい。
酸化亜鉛で表面が覆われた表面処理ホットスタンプ鋼板に本発明を適用する場合、第1パルセーション工程としては、例えば、8.3〜20ミリ秒(50Hzまたは60Hzで0.5〜1サイクル)で5.5〜12kAの通電と休止とを3〜25回繰り返すのが望ましい。
本発明の抵抗スポット溶接方法は、第1パルセーション工程後に第2パルセーション工程を備える。第1パルセーション工程を実施することにより通電パス(コロナボンド)を拡大させ、その後に、第2パルセーション工程を実施することによりナゲット径を拡大させることができる。
第2パルセーション工程は、電流をパルセーション状(パルス状)にすることで、鋼板の発熱を緩やかに促進することができる。加えて熱膨張、収縮による振動を接触面に与えることができるため、高融点の酸化物層を効果的に破壊することができる。これにより電極―鋼板間、および鋼板―鋼板間の接触界面に複数の通電点(実際に電流が流れる領域)を形成することができ、接触界面での電流密度の上昇を抑制し急激なナゲット成長を抑制することができる。これらの作用により高い電流値まで中チリ、表チリを発生させることなく、適正電流範囲(チリを発生させず、かつ4√t以上のナゲットが得られる第2通電の電流範囲)を1.5kA以上に広げることができる。
第2パルセーション工程において、ナゲット径を十分に大きくするためには、第1パルセーション工程における最大溶接電流よりも第2パルセーション工程における最小溶接電流を高くすることが好ましい。前述のように、実際の量産ラインでは種々の外乱因子によって試験片レベルで評価された下限電流以上の電流値で第2パルセーションを実施しても所望のナゲット径が得られない場合が生じる。しかしながら、第2パルセーション工程における最小溶接電流を、第1パルセーション工程における最大溶接電流よりも高く設定することで、より安定にナゲット径を拡大することができるようになる。第2パルセーション工程における最小溶接電流は、第1パルセーション工程における最大溶接電流よりも0.5kA以上高くすることが望ましい。
第2パルセーション工程における1パルス当たりの通電時間は、それぞれ5〜60ミリ秒であることが望ましい。通電時間が5ミリ秒未満では、加熱時間が短く発熱が十分ではなく、60ミリ秒を超えると、加熱時間が長すぎて、表チリおよび中チリの発生率が高まるおそれがある。通電時間は15ミリ秒以上であるのがより望ましい。また、通電時間は45ミリ秒以下であるのがより望ましく、25ミリ秒以下であるのがさらに望ましい。
第2パルセーション工程における溶接電流は、5.0〜16.0kAであることが望ましい。通常、パルセーションでの通電時間が増加すると、上限電流が低下する。溶接電流は通電時間との兼ね合いから、5.0〜16.0kAの範囲内でチリが発生しないように適宜調整するのが望ましい。溶接電流は、第2パルセーション工程での上限電流をI(kA)としたとき、I−0.2kA以下の範囲に設定することが望ましい。また、スポット溶接機の電流制御装置の設定を簡便にするため、第2パルセーション工程における溶接電流を一定の値に設定することが望ましい。
第2パルセーション工程における通電休止時間は、最後を除いて、それぞれ5〜60ミリ秒であることが望ましい。休止時間が5ミリ秒未満では、休止が短く冷却が不十分であり中チリおよび表チリが発生するおそれがある。一方、休止時間が60ミリ秒を超えると、冷却効果が大きくなりすぎ、ナゲット径を拡大するのが困難になるおそれがある。休止時間は45ミリ秒以下であるのがより望ましく、25ミリ秒以下であるのがさらに望ましい。
第1パルセーション工程と第2パルセーション工程の間における通電休止時間は、5〜120ミリ秒であることが望ましい。この休止時間が5ミリ秒未満では、第2パルセーション工程時に過大な発熱が起こり、低い電流値でもチリが発生するようになる。一方、この休止時間が120ミリ秒を超えると、ナゲットが冷却され、第2パルセーション工程において、目標のナゲット径を得るための下限電流が上昇し、結果的に適正電流範囲が狭くなるためである。この工程間の休止時間は10ミリ秒以上であることが望ましく、15ミリ秒以上であるとより望ましい。また、この工程間の休止時間は60ミリ秒以下であるのが望ましく、50ミリ秒以下であるとより望ましい。
なお、第2パルセーション工程に続くパルセーション工程がある場合、第2と第3パルセーション工程間の休止時間については、特に規定は設けない。
第2パルセーション工程での、パルス回数は少なくとも3回以上とすることが好ましい。3回以下ではナゲット径の拡大効果が十分には得られない場合があるためである。より好適には、6回以上である。一般には総板厚が大きいほど、パルス回数を増やせば良いが、50回を超えてパルセーションを行っても効果が飽和する傾向があるため、パルス回数は50回以下とするのが好ましい。
ホットスタンプ鋼板等の高強度材を対象とする場合、冷却過程を制御することでナゲットの靭性を向上させることを目的として、第2パルセーション工程後に、さらに1回の連続通電またはパルセーション通電を行っても良い。第2パルセーション工程後にさらなる通電を行うことによって、ナゲット内のリンの凝固偏析を緩和したり、ナゲットを焼き戻しマルテンサイト組織にしたりすることでナゲットの靭性を向上させ、スポット溶接継手強度を向上できるメリットが得られる。
本発明の第2パルセーション工程における通電方式を図10に示す。図10(a)は、第2パルセーションでアップスロープを用いたものであり、図10(b)は、アップスロープ後の矩形波形を用いたものである。また、図10(c)は矩形波形後のダウンスロープ、図10(d)アップスロープとダウンスロープとを含んだ波形である。さらに、図10(e)は第二のパルセーションの最初のみ、アップスロープを行った波形である。図10(f)は、第二のパルセーション通電後にさらにパルセーション通電を行うパターンを示した図である。
本発明に係る抵抗スポット溶接方法は、上記の第1パルセーション工程および第2パルセーション工程が終わった後、電流を流さずに電極で鋼板を押圧する保持工程をさらに備えても良い。保持工程を設けることでナゲット内の凝固割れを低減することができる。保持工程を設ける場合の保持時間については特に制限はないが、保持時間が長すぎるとタクトタイムの増加につながるため、300ミリ秒以下とすることが望ましい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
先端径6mm、先端R40mmのDR型電極(アルミナ分散銅)を備えた、エアー加圧式インバータ直流スポット溶接機を用い、板厚1.0mmの1500MPa級の炉加熱したZnO皮膜処理Alめっきホットスタンプ鋼板2枚を重ね合わせて、抵抗スポット溶接を実施した。抵抗スポット溶接を実施する試験片の形状は、巾30mm、長さ100mmの短冊状とした。なお、本実施例で使用した、ZnO皮膜処理Alめっきホットスタンプ鋼板は下記の方法で作製した。
板厚1.0mmの冷延鋼板を使用して、ゼンジマー法でAlめっきした。このときの焼鈍温度は約800℃、Alめっき浴はSi:9%を含有し、他に鋼帯から溶出するFeを含有していた。めっき付着量をガスワイピング法で片面40g/mに調整した。Alめっき層の表面粗度を調整するためにめっき後の冷却時に水をスプレー状に噴霧した。Alめっき鋼板を冷却後、処理液をロールコーターで塗布し、約80℃で焼きつけた。処理液は、シーアイ化成(株)社製nanotek slurryのZnOをベースとし、バインダーとして水溶性ウレタン樹脂を固形分中最大30%、着色のためにカーボンブラックを固形分中最大10%添加した。付着量はZn量として測定し、0.8g/mとした。このようにして製造した鋼板を、900℃で5分間炉加熱(大気雰囲気加熱)した後、水冷金型で焼入れし、供試材とした。溶接方法を表1に示す。なお、加圧力は第1パルセーション工程および第2パルセーション工程で一定値(350kgf)とした。
表1に示す電流値において第1パルセーション工程を実施した後、第2パルセーション工程における電流値を変化させ、ナゲット径およびチリ発生状況の調査を行った。第1パルセーション工程および第2パルセーション工程における溶接電流はそれぞれ一定の値とした。各試験番号における第2パルセーション工程の適正電流範囲を表2に示す。
表2から分かるように、本発明例は、ZnO皮膜処理Alめっきホットスタンプ鋼板の2枚重ねでも、第2パルセーション工程での上限電流を上昇させることができるため、パルセーション工程を有しない1段通電の比較例よりも幅広く、1.5kAを超える広い適正電流範囲を試験片レベルで得ることができる。
これにより、4√t電流+1.5kA以上、チリ発生電流以下の値に第2パルセーション工程の電流値を設定することで、実部品の溶接でもチリを発生させず、かつ、分流、電極損耗による外乱があってもナゲット径が4√t以上となるスポット溶接部を安定して確保することができる。一方、比較例では4√t電流+1.5kAの電流に設定するとチリが発生する。
先端径6mm、先端R40mmのDR型電極(アルミナ分散銅)を備えた、エアー加圧式インバータ直流スポット溶接機を用い、板厚0.7mmの270MPa級GAめっき鋼板と、板厚1.0mmの1500MPa級の炉加熱したZnO皮膜処理Alめっきホットスタンプ鋼板と板厚1.2mmの440MPa級非めっき鋼板とを重ね合わせて、抵抗スポット溶接を実施した。抵抗スポット溶接を実施する試験片の形状は、巾30mm、長さ100mmの短冊状とした。なお、ZnO皮膜処理Alめっきホットスタンプ鋼板は実施例1と同じ方法で作製した。溶接方法を表2に示す。なお、加圧力は第1パルセーション工程および第2パルセーション工程で一定値(350kgf)とした。
実施例1と同じく、表1に示す電流値において第1パルセーション工程を実施した後、第2パルセーション工程における電流値を変化させ、ナゲット径およびチリ発生状況の調査を行った。第1パルセーション工程および第2パルセーション工程における溶接電流はそれぞれ一定の値とした。各試験番号における第2パルセーション工程の適正電流範囲を表3に示す。
表3から分かるように、本発明例は、第2パルセーション工程での上限電流を上昇させることができるため、パルセーション工程を有せず、1段通電を行った比較例よりも、幅広い適正電流範囲を得ることができる。
本発明は、自動車のルーフレール、Bピラー、サイドシルなどドア開口部まわりの3枚重ねの抵抗スポット溶接を想定した板組でも2.0kAを超える幅広い適正電流範囲を試験片レベルで得ることができる。これにより、本発明では4√t電流+1.5kA以上、チリ発生電流以下の値に第2パルセーション工程の電流値を設定することで、実部品の溶接でもチリを発生させず、かつ、分流、電極損耗による外乱があってもナゲット径が4√t以上となるスポット溶接部を安定して確保することができる。一方、比較例では4√t電流+1.5kAの電流に設定するとチリが発生する。
先端径6mm、先端R40mmのDR型電極(クロム銅)を備えた、サーボ加圧式インバータ直流スポット溶接機を用い、板厚1.6mmの1500MPa級のGAめっきホットスタンプ鋼板(ホットスタンプ前のめっき付着量 片側あたり55g/m。加熱条件は900℃で4分炉加熱)を2枚重ね合わせて、抵抗スポット溶接を実施した。溶接方法を表3に示す。抵抗スポット溶接を実施する試験片の形状は、巾30mm、長さ100mmの短冊状とした。なお、加圧力は、第1パルセーション工程および第2パルセーション工程で一定値(350kgf)とした。
実施例1と同じく、表1に示す電流値において第1パルセーション工程を実施した後、第2パルセーション工程における電流値を変化させ、ナゲット径およびチリ発生状況の調査を行った。第1パルセーション工程および第2パルセーション工程における溶接電流はそれぞれ一定の値とした。各試験番号における第2パルセーション工程の適正電流範囲を表4に示す。
表4から分かるように、本発明例は、第2パルセーション工程での上限電流を上昇させることができるため、パルセーション工程を有せず、1段通電を行った比較例よりも、幅広く1.5kA以上の適正電流範囲を試験片レベルで得ることができる。これにより、本発明では4√t電流+1.5kA以上、チリ発生電流以下の値に第2パルセーション工程の電流値を設定することで、実部品の溶接でもチリを発生させず、かつ、分流、電極損耗による外乱があってもナゲット径が4√t以上となるスポット溶接部を安定して確保することができる。一方、比較例では4√t電流+1.5kAの電流に設定するとチリが発生する。
Figure 0006137337
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本発明によれば、高張力鋼板の重ね合わせ抵抗スポット溶接において、インバータ直流電源を用いた場合でも、表チリおよび中チリの発生を抑制しながらナゲット径を拡大して抵抗スポット溶接を行うことができる。したがって、本発明に係る抵抗スポット溶接方法を用いれば、チリが発生しやすい表面処理ホットスタンプ鋼板等を含む鋼板であっても、効率的に安定して抵抗スポット溶接を行うことが可能になる。
また本発明に係る抵抗スポット溶接方法によれば、チリ発生を抑制することでサイドパネルなど車体の外観品質を向上させることができる。また、ロボットの可動部への付着を防止できるためロボットの稼働率を向上させることができる。また、チリ発生に伴うバリ取りなどの後工程を省略できるため、作業能率の向上を図ることもできる。

Claims (9)

  1. 高張力鋼板を含む複数の鋼板を重ね合わせて溶接する抵抗スポット溶接方法であって、
    通電方式がインバータ直流溶接電源を用いたパルセーション通電であり、
    パルセーション通電を構成する複数の電流パルスにおいて、
    それぞれの電流パルスの通電時間、電流パルスの間隔である通電休止時間、および電流パルスで印加する溶接電流を可変に制御することを特徴とする抵抗スポット溶接方法。
  2. 連続する複数の前記電流パルスにおいて、前記通電時間および前記通電休止時間と前記溶接電流の関係が一様に表すことができる電流パルスの群であるパルセーション工程を一つ以上有することを特徴とする請求項1に記載の抵抗スポット溶接方法。
  3. 複数の前記パルセーション工程を有し、最初のパルセーション工程である第1パルセーション工程とそれに続く第2パルセーション工程において、
    前記第1パルセーション工程における最大溶接電流より前記第2パルセーション工程における最小溶接電流が高いことを特徴とする請求項2に記載の抵抗スポット溶接方法。
  4. 前記第1パルセーション工程において2以上の電流パルスを有し、電流パルスの通電時間がそれぞれ5〜60ミリ秒、通電休止時間がそれぞれ5〜60ミリ秒であり、
    前記第2パルセーション工程において、3以上の電流パルスを有し、電流パルスの通電時間がそれぞれ5〜60ミリ秒、通電休止時間がそれぞれ5〜60ミリ秒であって、
    前記第1パルセーション工程と前記第2パルセーション工程の間の通電休止時間が5〜120ミリ秒であることを特徴とする請求項3に記載の抵抗スポット溶接方法。
  5. 前記第1パルセーション工程における溶接電流が5.0以上14.0kA以下であり、前記第2パルセーション工程における溶接電流が5.0kAより大きく16.0kA以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の抵抗スポット溶接方法。
  6. 前記第1パルセーション工程における最大溶接電流より前記第2パルセーション工程における最小溶接電流が0.5kA以上高いことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の抵抗スポット溶接方法。
  7. 前記第1パルセーション工程における溶接電流が一定の値であり、かつ、前記第2パルセーション工程における溶接電流が一定の値であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の抵抗スポット溶接方法。
  8. 前記高張力鋼板の表面が亜鉛系皮膜またはアルミ系皮膜で覆われていることを特徴する請求項1〜7のいずれか一項に記載の抵抗スポット溶接方法。
  9. 前記高張力鋼板が、ホットスタンプ加工された鋼板であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の抵抗スポット溶接方法。
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