JP6963282B2 - アルミニウム材の抵抗スポット溶接継手、及びアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法 - Google Patents
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Description
本発明は、アルミニウム材の抵抗スポット溶接継手、及びアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法に関する。
アルミニウム材は、鋼材と比較して電気抵抗が小さく熱伝導率が高いため、抵抗スポット溶接を行う際、溶接電流を鋼材の場合の約3倍、スポット溶接の電極の加圧力を約1.5倍に高めなければならない。このため、アルミニウム材の抵抗スポット溶接には、鋼材の抵抗スポット溶接の溶接条件を適用し、応用することが非常に困難であり、アルミニウム材に最適な溶接条件を新たに見出す必要がある。
アルミニウム材の抵抗スポット溶接方法の一例として、例えば特許文献1には、電極の加圧力を2段階に変化させ、この加圧力に合わせて電流値を2段階(大電流から小電流)に変化させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、溶接の本通電後に冷却時間を設けて、冷却時間の後に本通電の電流よりも弱いテンパー通電を行う技術が開示されている。
アルミニウム材の抵抗スポット溶接方法の一例として、例えば特許文献1には、電極の加圧力を2段階に変化させ、この加圧力に合わせて電流値を2段階(大電流から小電流)に変化させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、溶接の本通電後に冷却時間を設けて、冷却時間の後に本通電の電流よりも弱いテンパー通電を行う技術が開示されている。
ところで、アルミニウム合金の厚板を抵抗スポット溶接する場合、ナゲットとなる溶融アルミ内で、板表面の酸化被膜、錆、水分、有機物等の付着物や、材料内の蒸気圧の低い成分の蒸発により、ブローホールが形成されることがある。
一般に、アルミニウム材の継手部にブローホールが存在すると、継手部の伸びは減少し、継手の延性が失われて脆性的破壊が生じやすくなることが知られている。特に、アルミニウム材を高い強度を要する構造部材として使用する場合には、ブローホールの存在が構造部材としての信頼性に大きく影響することになる。
上記の先行技術文献の技術では、アルミニウム板に対する各種の抵抗スポット溶接方法が提案されているが、ナゲット形成までの現象が正確に解明されていない面が多く、依然として実用上十分なレベルにまでブローホールを制御できていない。
一般に、アルミニウム材の継手部にブローホールが存在すると、継手部の伸びは減少し、継手の延性が失われて脆性的破壊が生じやすくなることが知られている。特に、アルミニウム材を高い強度を要する構造部材として使用する場合には、ブローホールの存在が構造部材としての信頼性に大きく影響することになる。
上記の先行技術文献の技術では、アルミニウム板に対する各種の抵抗スポット溶接方法が提案されているが、ナゲット形成までの現象が正確に解明されていない面が多く、依然として実用上十分なレベルにまでブローホールを制御できていない。
本発明の目的は、アルミニウム材を抵抗スポット溶接する際に、ブローホールの発生やナゲット内での分布や大きさを制御して溶接部の品質(溶接部における機械的性質等の溶接部特性:以下、溶接部品質とする)を高めたアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手、及びアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法を提供することにある。
本発明は下記の構成からなっている。
(1) 複数のアルミニウム材が重なってスポット溶接により接合されたアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手であって、
前記スポット溶接により形成されたナゲットは、前記アルミニウム材の凝固部と、該凝固部と凝固組織が異なるシェルとを有し、
前記シェルは、前記ナゲットの前記アルミニウム材の重ね方向の断面において環状に形成され、
前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記凝固部と前記シェルとが交互に配置されているアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
(2) 複数のアルミニウム材を重ねてスポット溶接用の電極間に挟み込む第1工程と、
前記電極間の前記アルミニウム材同士の間にナゲットを形成する本通電を行う第2工程と、
前記ナゲットが完全に凝固する前に、前記電極間の通電と通電休止とを複数回繰り返すパルセーション通電を行い、前記ナゲットの内部に、前記アルミニウム材の凝固部と凝固組織が異なるシェルを、前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記アルミニウム材の重ね方向の断面において、前記凝固部と交互に形成する第3工程と、
をこの順に実施するアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
(1) 複数のアルミニウム材が重なってスポット溶接により接合されたアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手であって、
前記スポット溶接により形成されたナゲットは、前記アルミニウム材の凝固部と、該凝固部と凝固組織が異なるシェルとを有し、
前記シェルは、前記ナゲットの前記アルミニウム材の重ね方向の断面において環状に形成され、
前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記凝固部と前記シェルとが交互に配置されているアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
(2) 複数のアルミニウム材を重ねてスポット溶接用の電極間に挟み込む第1工程と、
前記電極間の前記アルミニウム材同士の間にナゲットを形成する本通電を行う第2工程と、
前記ナゲットが完全に凝固する前に、前記電極間の通電と通電休止とを複数回繰り返すパルセーション通電を行い、前記ナゲットの内部に、前記アルミニウム材の凝固部と凝固組織が異なるシェルを、前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記アルミニウム材の重ね方向の断面において、前記凝固部と交互に形成する第3工程と、
をこの順に実施するアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
本発明によれば、アルミニウム材を抵抗スポット溶接する際に、ブローホールの発生やナゲット内での分布を制御して溶接部品質を高めることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、アルミニウム材を溶接するスポット溶接機の概略構成図である。
スポット溶接機11は、一対の電極13,15と、一対の電極13,15に接続された溶接トランス部17と、電源部18と、溶接トランス部17に電源部18からの溶接電力を供給する制御部19と、一対の電極13,15を軸方向に移動させる電極駆動部20とを備える。制御部19は、電流値、通電時間、電極の加圧力、通電タイミング、加圧タイミングを統合的に制御する。
図1は、アルミニウム材を溶接するスポット溶接機の概略構成図である。
スポット溶接機11は、一対の電極13,15と、一対の電極13,15に接続された溶接トランス部17と、電源部18と、溶接トランス部17に電源部18からの溶接電力を供給する制御部19と、一対の電極13,15を軸方向に移動させる電極駆動部20とを備える。制御部19は、電流値、通電時間、電極の加圧力、通電タイミング、加圧タイミングを統合的に制御する。
スポット溶接機11は、一対の電極13,15の間に、アルミニウム材である第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23との少なくとも2枚の板材を重ね合わせて挟み込む。そして、電極駆動部20による電極13,15の駆動によって、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23とを板厚方向に加圧する。この加圧状態で、制御部19からの指令に基づいて溶接トランス部17が電極13,15間で通電する。これにより、電極13,15に挟まれた第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23との間にナゲット(スポット溶接部)25が形成され、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23が一体化されたアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手(接合体)27が得られる。
上記例では2枚のアルミニウム板を接合してアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手27を得ているが、本発明は2枚のアルミニウム板を接合する場合に限らず、3枚以上のアルミニウム板を接合する場合にも好適に用いられる。
以降の説明では、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23との重ね方向を、板厚方向、ナゲットの厚さ方向(溶け込み深さの深さ方向)とも呼称する。ナゲットについては、上記の重ね方向に直交してナゲット中心から放射状に延びる方向をナゲット径方向とし、ナゲットの厚さ方向に直交する方向の最大径をナゲット径とする。なお、ナゲットの厚さ方向は、アルミニウム板の板厚方向と同じであるため、適宜、板厚方向とも呼称する。
<アルミニウム材>
第1アルミニウム板21及び第2アルミニウム板23のアルミニウム材、及び3枚以上用いる場合の各アルミニウム板を構成するアルミニウム材は、任意の材質のアルミニウム、又はアルミニウム合金とすることができる。具体的には、5000系、6000系、7000系、2000系、4000系のアルミニウム合金のほか、3000系、8000系のアルミニウム合金や1000系(純アルミ)のアルミニウムを採用することができる。各アルミニウム板は、同一の材質であってもよく、異なる材質のものを組み合わせた板組としてもよい。
第1アルミニウム板21及び第2アルミニウム板23のアルミニウム材、及び3枚以上用いる場合の各アルミニウム板を構成するアルミニウム材は、任意の材質のアルミニウム、又はアルミニウム合金とすることができる。具体的には、5000系、6000系、7000系、2000系、4000系のアルミニウム合金のほか、3000系、8000系のアルミニウム合金や1000系(純アルミ)のアルミニウムを採用することができる。各アルミニウム板は、同一の材質であってもよく、異なる材質のものを組み合わせた板組としてもよい。
第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23(さらに他のアルミニウム板を用いる場合はそのアルミニウム板を含む)の板厚は、自動車の骨格部材などの構造部材の用途では0.5mm以上が好ましく、2.0mm以上がより好ましい。各アルミニウム板の板厚は等しくてもよく、いずれか一方が他方より厚くてもよい。また、アルミニウム材の形態は、上記したアルミニウム板(圧延板)に限らず、押出材や鍛造材、鋳造材であってもよい。
<溶接条件>
制御部19は、所定のタイミングで溶接トランス部17から一対の電極13,15間に通電する。図2は、溶接電流の波形の一例を示すタイミングチャートである。
図示例の溶接電流の波形は、1段目の連続通電31による本通電工程(通電時間Tm)と、通電時間の短いパルス(短パルス)32の電流を繰り返し通電するパルセーション通電工程(全通電時間Tp)とを有する。パルセーション通電は、通電休止(休止時間Tc)とパルス32の通電(通電時間Tps)とを複数回繰り返す。1段目の連続通電31と2段目のパルス32の通電波形は、矩形状であってもよく、三角波や正弦波等の他の波形や、ダウンスロープ、アップスロープ制御された波形であってもよい。図示例では、連続通電31が一定電流で、パルス32が矩形パルスをダウンスロープ制御した波形としている。なお、パルセーション通電の通電波形が、ダウンスロープ、アップスロープ等の矩形以外の波形の場合は各パルス波における最大電流値をパルセーション通電の電流値とする。
制御部19は、所定のタイミングで溶接トランス部17から一対の電極13,15間に通電する。図2は、溶接電流の波形の一例を示すタイミングチャートである。
図示例の溶接電流の波形は、1段目の連続通電31による本通電工程(通電時間Tm)と、通電時間の短いパルス(短パルス)32の電流を繰り返し通電するパルセーション通電工程(全通電時間Tp)とを有する。パルセーション通電は、通電休止(休止時間Tc)とパルス32の通電(通電時間Tps)とを複数回繰り返す。1段目の連続通電31と2段目のパルス32の通電波形は、矩形状であってもよく、三角波や正弦波等の他の波形や、ダウンスロープ、アップスロープ制御された波形であってもよい。図示例では、連続通電31が一定電流で、パルス32が矩形パルスをダウンスロープ制御した波形としている。なお、パルセーション通電の通電波形が、ダウンスロープ、アップスロープ等の矩形以外の波形の場合は各パルス波における最大電流値をパルセーション通電の電流値とする。
一段目の連続通電31の電流値Imと2段目以降のパルス32の電流値Ipsは、いずれも15〜60kAの範囲で設定される。連続通電31の電流値Imによる通電で、概ね最終的なナゲットサイズが決定される。そのため、溶接目的に応じて最適な電流値Imを決定すればよい。
連続通電31の電流値Imは、好ましくは30〜40kAであり、通電時間Tmは100〜300ms、好ましくは150〜250ms、さらに好ましくは180〜220msである。
通電休止の休止時間Tcの電流値は、図示例では電極13,15間の通電を停止させた0Aであるが、必ずしも0Aでなくてもよく、通電時よりも第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23への入熱量を低下させることができれば、0Aより高い電流であってもよい。休止時間Tcは、10〜20ms、好ましくは10〜15ms、さらに好ましくは10〜12msである。
パルス32の電流値Ipsは、好ましくは30〜40kAであり、通電時間Tpsは、10〜30ms、好ましくは15〜25ms、さらに好ましくは18〜22msである。パルス32の繰り返し通電回数(パルス数N)は、3回以上、好ましくは4回以上、さらに好ましくは7回以上である。
<抵抗スポット溶接の手順及びその効果>
図3の(A),(B)は1段目の本通電から2段目のパルセーション通電までのナゲットの様子を模式的に示す工程説明図である。
図3の(A)に示すように、一対の電極13,15間に挟まれる第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23に、本通電で電流値Imが通電されると、板面同士の合わせ面を中心にナゲット25が形成される。
図3の(A),(B)は1段目の本通電から2段目のパルセーション通電までのナゲットの様子を模式的に示す工程説明図である。
図3の(A)に示すように、一対の電極13,15間に挟まれる第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23に、本通電で電流値Imが通電されると、板面同士の合わせ面を中心にナゲット25が形成される。
次に、図3の(B)に示すように、複数の短パルスによるパルセーション通電を実施すると、ナゲット25の内部には、断面が環状の殻(以下、シェルとする)26が複数形成される。ナゲット25を板厚方向に切断して断面観察をすると、ナゲット25内には、ナゲット25の中心部から同心状にシェル26の縞模様が観察できる。
このナゲット25の形成について、さらに詳述する。
図4の(A)〜(D)はナゲット25の形成途中の様子を模式的に示す説明図である。
まず、1段目の本通電においては、図4の(A)に示すように、溶融状態のナゲット(溶融ナゲット33)25が形成される。溶融ナゲット33の形成後、本通電を停止することで、溶融ナゲット33の外周から冷却が始まる。すると、図4の(B)に示すように、溶融ナゲット33の外周からナゲット中心部に向けて柱状晶組織が発達しながら凝固して、凝固部(凝固組織)35が形成される。
図4の(A)〜(D)はナゲット25の形成途中の様子を模式的に示す説明図である。
まず、1段目の本通電においては、図4の(A)に示すように、溶融状態のナゲット(溶融ナゲット33)25が形成される。溶融ナゲット33の形成後、本通電を停止することで、溶融ナゲット33の外周から冷却が始まる。すると、図4の(B)に示すように、溶融ナゲット33の外周からナゲット中心部に向けて柱状晶組織が発達しながら凝固して、凝固部(凝固組織)35が形成される。
この凝固部35の柱状晶組織がナゲット内で完全に発達しない内に、パルセーション通電を開始する。パルセーション通電においては、1回目のパルス通電を行い、図4の(C)に示すように、凝固部35のナゲット中心部側の一部分37を再び溶融させ、この1回目のパルス通電を停止する。上記の柱状晶組織が溶融した一部分37は、1回目のパルス通電の停止後に冷却されて再び凝固する。これにより、図4の(D)に示すように、溶融した一部分37が、柱状晶組織とは異なる組織となって凝固する。この異なる組織は上記したシェル26を形成する。
また、溶融ナゲット33の冷却の進展によって、シェル26の内側から再び柱状晶組織がナゲット中心に向かって発達して、シェル内側の2層目の凝固部39が形成される。次いで、2回目のパルス通電を行うと、凝固部39に柱状晶組織が再び溶融した部分が形成されて、この溶融した部分が3層目の凝固部となる。
このようにして、本通電後のパルス通電(通電と冷却)を複数回繰り返すことにより、柱状晶組織である凝固部35,39,・・・と、シェル26とが、ナゲット中心に向けて交互に形成される。パルセーション通電した後のナゲット25を板厚方向断面で観察すると、図3の(B)に模式的に示すように、シェル26が多重のリングとなって同心状に形成された縞模様が観察される。なお、シェル26と凝固部39には偏析や逆偏析によりMgなどの濃度が其々異なった状態で分布する。
上記した抵抗スポット溶接の手順によって、ナゲット25に、シェル26をナゲット中心部に向けて複数形成することにより、シェル26で囲まれる溶融部分(溶融ナゲット33)が段階的に中心部に向けて小さくなる。そのため、抵抗スポット溶接によりナゲット内にブローホールが発生した場合でも、発生したブローホールはナゲット中心部に集結させられる。
一般に、ブローホールは、接合部やアルミニウム材の母材の近傍(ナゲットの外周部)に存在すると、破壊の起点等になるため溶接品質が低下するが、応力集中の生じにくいナゲット中心部に存在しても、継手強度等の溶接部品質に大きな影響を及ぼさない。
本抵抗スポット溶接方法によれば、発生したブローホールがパルセーション通電を行うことでナゲット中心部に集結させられ、溶接部品質の低下を防止できる。よって、5000系や6000系、7000系といった蒸気圧の低い元素であるMg、Znを含み、ブローホールが形成されやすいアルミニウム材であっても、ブローホールによる溶接部品質の低下を防止できる。
本抵抗スポット溶接方法によれば、発生したブローホールがパルセーション通電を行うことでナゲット中心部に集結させられ、溶接部品質の低下を防止できる。よって、5000系や6000系、7000系といった蒸気圧の低い元素であるMg、Znを含み、ブローホールが形成されやすいアルミニウム材であっても、ブローホールによる溶接部品質の低下を防止できる。
さらに、上記手順により形成されたナゲットは、本通電のみで形成されたナゲットと比較して、ナゲット部分がゆっくりと冷却されるため、ナゲットの割れが生じにくくなる。上記の効果を得るために、シェル26の数は4個以上とすることが好ましく、更に好ましくは7個以上とするとよい。
なお、電極間に13,15間に通電する複数のパルス32の電流値を、通電毎に増加させてもよい。これにより、凝固部35のナゲット中心部側の一部分37を再び溶融させる挙動がより確実に行われるためブローホールを効果的に低減することができる。さらに加熱量の増加によってナゲットの凝固速度が低下するため、ナゲットに割れが生じにくくなる。
以上より、本抵抗スポット溶接方法によれば、アルミニウム材を溶接した場合でも、ブローホール等の溶接欠陥を生じさせることなく、溶接継手の接合部品質(継手強度等)を向上できる。
<他の抵抗スポット溶接方法>
また、上記例のように、1段目に本通電、2段目にパルセーション通電を実施する以外にも、本通電前にプレヒートのための予備通電を実施してもよい。
その場合は、本通電前に複数のアルミニウム材を重ね合わせて一対の電極で挟み込み、電極間に第1の通電を行う予備通電工程と、予備通電工程後のアルミニウム材への入熱量を低下させる冷却工程、冷却工程後の本通電工程により抵抗スポット溶接を行う。
また、上記例のように、1段目に本通電、2段目にパルセーション通電を実施する以外にも、本通電前にプレヒートのための予備通電を実施してもよい。
その場合は、本通電前に複数のアルミニウム材を重ね合わせて一対の電極で挟み込み、電極間に第1の通電を行う予備通電工程と、予備通電工程後のアルミニウム材への入熱量を低下させる冷却工程、冷却工程後の本通電工程により抵抗スポット溶接を行う。
図5は、予備通電工程、冷却工程、本通電工程、パルセーション通電工程とを有する抵抗スポット溶接の場合の、溶接電流の波形の一例を示すタイミングチャートである。
この場合、1段目にパルス41による予備通電、2段目に連続通電31による本通電、3段目にパルス32によるパルセーション通電を実施する。
この場合、1段目にパルス41による予備通電、2段目に連続通電31による本通電、3段目にパルス32によるパルセーション通電を実施する。
予備通電工程と本通電工程では、予備通電工程の電流値をI1、通電時間をT1、本通電工程の電流値をI2、通電時間をT2としたとき、I1×T1<I2×T2の関係を満たす条件で通電する。また、予備通電後の休止時間(冷却時間)Trを10〜500msとする。これにより、ナゲット径Dとナゲット溶け込み深さHのナゲット寸法比D/Hが2.3以上となる。より好ましくは2.3〜3.4とする。ナゲット寸法比D/Hが上記範囲であれば、ナゲットの板厚方向の成長が抑制された接合部が形成される。一方、ナゲット寸法比D/Hが上記範囲より小さいと、必要な接合強度が不足しやすくなる。また、上記範囲を超えても接合強度の大幅な増加は望めない。
なお、冷却工程での電流値は、必ずしも0Aでなくてもよく、予備通電時よりも図1に示す第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23への入熱量を低下させることができれば、0Aより高い電流であってもよい。冷却工程での冷却時間は、10〜500ms、好ましくは100ms以内、さらに好ましくは60ms以内である。
図6の(A)〜(C)は予備通電工程から冷却工程までの様子を模式的に示す工程説明図である。
図6の(A)に示すように、一対の電極13,15に挟まれる第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23に、電流値I1の予備通電を行う。このとき、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23との重ね合わせ面を中心として、それぞれの板材が溶融した第1ナゲット43が形成される。
図6の(A)に示すように、一対の電極13,15に挟まれる第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23に、電流値I1の予備通電を行う。このとき、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23との重ね合わせ面を中心として、それぞれの板材が溶融した第1ナゲット43が形成される。
予備通電後の冷却工程においては、図6の(B)に示すように、電極13,15間の通電が停止されて、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23との間の加熱が停止する。このとき、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23は、電極13,15と接触したままであり、溶融状態の第1ナゲット43は電極13,15によって抜熱される。すると、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23は、電極13,15との接触部付近における温度がそれぞれ下がり、第1ナゲット43は、図6の(C)に示すように電極13,15に近い側から凝固が進行する。これにより、第1ナゲット43は、部分凝固部45が徐々に形成されて、第1ナゲット43の溶融部分の板厚方向の厚さ(溶け込み深さ)が図6の(A)のときの厚さh0から厚さhに減少する。
次に、上記した冷却工程の終了時から本通電工程を開始する。
図7は、冷却工程後に本通電工程を行う様子を模式的に示す工程説明図である。
本通電工程においては、図7の(A)に示すように、電極13,15間に電流I2を通電する。電流I2は、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23を通過する際、溶融状態である第1ナゲット43の内部よりも、第1ナゲット43のナゲット径方向の外側の領域47の抵抗が大きい。
図7は、冷却工程後に本通電工程を行う様子を模式的に示す工程説明図である。
本通電工程においては、図7の(A)に示すように、電極13,15間に電流I2を通電する。電流I2は、第1アルミニウム板21と第2アルミニウム板23を通過する際、溶融状態である第1ナゲット43の内部よりも、第1ナゲット43のナゲット径方向の外側の領域47の抵抗が大きい。
通電により加熱された高温の第1ナゲット43は、ナゲット周囲の部材よりも電気抵抗が増加するが、領域47の電気抵抗はそれ以上に大きい。そのため、本通電工程においては、この領域47が大きな発熱源となって、第1ナゲット43の外縁よりナゲット径方向の外側の領域47が強く加熱される。このため、図7の(B)に示すように、第1ナゲット43はナゲット径方向への成長が板厚方向よりも優先的に促進される。
このように、本通電の電流I2により、第1ナゲット43の外周縁より更にナゲット径方向外側の領域47が優先的に加熱される。これによって、第1ナゲット43は、特に第1ナゲット43の外周縁から外側に向けて放射状に成長し、板厚方向への成長はナゲット径方向と比較して抑制される。その結果、本通電後に偏平状の第2ナゲット49が形成される。
また、予備通電において第1ナゲット43が形成されなくても、所定の条件で予備通電をすることで上記した板厚方向への成長が抑制されたナゲット25が得られる。これは次のように考えられる。
重ね合わせた複数枚のアルミニウム板の、互いの板面同士の重ね合わせ面は、酸化皮膜等の絶縁層で覆われている。そこで、本通電前に予備通電を実施することで、アルミニウム板表面の絶縁層が破壊され、板表面に多数の新生面が一定領域に形成される。
この状態で本通電を実施すると、新生面領域の周囲に形成された僅かな隙間(空間、又は破壊されずに残存した絶縁層)による電気抵抗の高い部分で発熱が促進されるため、新生面領域からナゲット径方向への成長が促進される。一方、板厚方向へのナゲットの成長は、本通電の開始時に第1ナゲットが形成されていないため、板厚方向と比較してナゲット径方向の成長が大きくなる。
いずれの場合でも、複数枚のアルミニウム板を抵抗スポット溶接する際に、アルミニウム板の溶融により形成されるナゲットが、アルミニウム板の板厚方向に過大な厚さとならず偏平状に形成される。そのため、ナゲットが、重ねられたアルミニウム板の板厚方向外側の板面(電極側)まで達することがない。よって、電極表面に溶融アルミニウムが付着することがなく、電極表面のドレッシングの頻度を軽減できる。このため、次回のドレッシングまでの連続打点数を増加できる。また、ナゲット径を大きくしつつ、ナゲット厚さを小さく抑制することが、電極の加圧力と溶接電流の複雑な制御をしなくても簡単に実現できる。これにより、抵抗スポット溶接されたアルミニウム溶接部において溶接欠陥を生じさせることなく、高い溶接部品質を確保することができる。
次に、本発明に係るアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手の製造方法の実施例を説明する。
ここでは、重ね合わせた同一材料、同一寸法の2枚又は3枚のアルミニウム板を用いて、1段目の通電と、2段目の通電との条件をそれぞれ変更して抵抗スポット溶接を行った結果を説明する。
ここでは、重ね合わせた同一材料、同一寸法の2枚又は3枚のアルミニウム板を用いて、1段目の通電と、2段目の通電との条件をそれぞれ変更して抵抗スポット溶接を行った結果を説明する。
<試験条件>
(アルミニウム板)
・試験片1
材質:A5182材(Al−Mg系アルミニウム合金)
板厚:2.3mm
・試験片2
材質:A6022材(Al−Mg−Si系アルミニウム合金)
板厚:2.0mm
(アルミニウム板)
・試験片1
材質:A5182材(Al−Mg系アルミニウム合金)
板厚:2.3mm
・試験片2
材質:A6022材(Al−Mg−Si系アルミニウム合金)
板厚:2.0mm
(電極)
種別:クロム銅 R形電極
先端曲率半径:100mm
電極直径(元径):19mm
種別:クロム銅 R形電極
先端曲率半径:100mm
電極直径(元径):19mm
(溶接条件)
1)電極間加圧力:5kN
2)溶接電流(表1〜4参照)
・本通電
電流値Im:31〜33kA
通電時間Tm:167〜200ms
通電波形:矩形波、又は矩形波をダウンスロープ制御
・パルセーション通電
初期電流値Ips1:31〜38kA
最終電流値Ips2:35〜40.8kA
全通電時間Tp:128〜224ms
単一のパルスの通電時間Tps:20ms
休止時間Tc:12ms
パルス数N:4〜7回
パルス波形:矩形波をダウンスロープ制御
1)電極間加圧力:5kN
2)溶接電流(表1〜4参照)
・本通電
電流値Im:31〜33kA
通電時間Tm:167〜200ms
通電波形:矩形波、又は矩形波をダウンスロープ制御
・パルセーション通電
初期電流値Ips1:31〜38kA
最終電流値Ips2:35〜40.8kA
全通電時間Tp:128〜224ms
単一のパルスの通電時間Tps:20ms
休止時間Tc:12ms
パルス数N:4〜7回
パルス波形:矩形波をダウンスロープ制御
<試験結果>
(第1の試験)
2枚の試験片1を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目の本通電を、電流値Imが31kA、通電時間Tmが200msの連続通電(ダウンスロープ制御なし)により一定条件で実施した。また、2段目のパルセーション通電を、その条件を変更して実施した。その結果を表1に示す。
(第1の試験)
2枚の試験片1を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目の本通電を、電流値Imが31kA、通電時間Tmが200msの連続通電(ダウンスロープ制御なし)により一定条件で実施した。また、2段目のパルセーション通電を、その条件を変更して実施した。その結果を表1に示す。
図8の(A)に示すように、パルス数Nを7回、各パルスの通電毎に電流値を徐々に増加させるパルセーション通電を行った。
試験例A1では、初期電流値Ips1を32.4kA、最終電流値Ips2を40.8kAとし、試験例A2では、初期電流値Ips1を31kA、最終電流値Ips2を37kAとした。
評価結果を表1に示し、試験例A1のナゲットの断面写真を図8の(B)に示す。
試験例A1では、初期電流値Ips1を32.4kA、最終電流値Ips2を40.8kAとし、試験例A2では、初期電流値Ips1を31kA、最終電流値Ips2を37kAとした。
評価結果を表1に示し、試験例A1のナゲットの断面写真を図8の(B)に示す。
表中の結果欄におけるナゲット状態の評価基準は次の通りである。
ブローホール :最大のブローホール径が1mm以上
微小ブローホール:最大のブローホール径が100μm以上、1mm未満
良好 :最大のブローホール径が100μm未満(ブローホールが観察されない場合を含む)
また、評価欄については、次の通りである。
◎:極めて良好(割れがなく、ブローホールもほぼ存在しない)
○:良好(割れはないが、ブローホールが若干残存する)
×:劣る(割れや、大きなブローホールが存在する)
上記の各評価基準は表2〜4についても同様である。
ブローホール :最大のブローホール径が1mm以上
微小ブローホール:最大のブローホール径が100μm以上、1mm未満
良好 :最大のブローホール径が100μm未満(ブローホールが観察されない場合を含む)
また、評価欄については、次の通りである。
◎:極めて良好(割れがなく、ブローホールもほぼ存在しない)
○:良好(割れはないが、ブローホールが若干残存する)
×:劣る(割れや、大きなブローホールが存在する)
上記の各評価基準は表2〜4についても同様である。
各試験例のナゲット(断面マクロにより測定。以下同じ。)は、ナゲット径が8.52mm、7.83mmで良好な大きさのナゲットとなった。
いずれの試験例A1、A2も、ナゲットの断面で明瞭な縞模様が形成され、特に試験例A2のナゲットは、ブローホールがほぼ認められず良好であった。
(第2の試験)
2枚の試験片1を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目の本通電を、電流値Imが33kA、通電時間Tmが167msの連続通電(ダウンスロープ制御なし)により一定条件で実施した。また、2段目のパルセーション通電を実施しないものと実施するものにした。パルセーション通電を実施するものに関しては、全通電時間にわたり一定の電流値で実施した。その結果を表2に示す。
2枚の試験片1を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目の本通電を、電流値Imが33kA、通電時間Tmが167msの連続通電(ダウンスロープ制御なし)により一定条件で実施した。また、2段目のパルセーション通電を実施しないものと実施するものにした。パルセーション通電を実施するものに関しては、全通電時間にわたり一定の電流値で実施した。その結果を表2に示す。
試験例B1では、図9の(A)に示すように、1段目の本通電のみ実施し、パルセーション通電を実施していない。試験例B1のナゲットの断面写真を図9の(B)に示す。図9の(C)は(B)に示すナゲット中心部の拡大写真である。
図9の(C)に示すように、試験例B1のナゲットには、ナゲット中央部に割れ、ブローホールが認められた。
試験例B2では、試験例B1と同様の1段目の通電の後、電流値Ipsを38kAに高めた一定値で、パルス数Nが7回のパルセーション通電を行った。試験例B3のナゲットには、割れやブローホールはほぼ認められず、良好な大きさのナゲットになった。
このように、パルセーション通電を実施することで、ブローホールや割れの発生が解消された。
このように、パルセーション通電を実施することで、ブローホールや割れの発生が解消された。
試験例B3〜B6では、2枚の試験片1を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目の通電を、電流値Imが31kA、通電時間Tmが200msの連続通電とし、2段目のパルセーション通電の条件を変更して実施した。パルセーション通電は、全通電時間にわたり一定の電流値で実施した。
試験例B3では、連続通電(ダウンスロープ制御なし)による1段目の通電後、電流値Ipsを31kAの一定値とし、パルス数Nが4回のパルセーション通電を実施した。試験例D1のナゲットには微小なブローホールしか認められず、ナゲット径は7.95mmであった。
試験例B4では、1段目の連続通電のダウンスロープ制御以外は、試験例B3と同様の条件で通電した。試験例B4のナゲットには、微小なブローホールしか認められず、ナゲット径は8.46mmとなり、試験例B3よりもナゲット径が増加した。
試験例B5では、連続通電(ダウンスロープ制御なし)による1段目の通電後、電流値Ipsを31kAの一定値とし、パルス数Nが7回のパルセーション通電を実施した。試験例B5のナゲットには微小なブローホールしか認められず、ナゲット径は8.15mmであった。
試験例B6では、1段目の連続通電のダウンスロープ制御以外は、試験例B5と同様の条件で通電した。試験例B6のナゲットには微小なブローホールしか認められず、ナゲット径は8.31mmとなり、試験例B5よりもナゲット径が増加した。
(第3の試験)
2枚の試験片1を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目にパルセーション通電を実施し、2段目に連続通電による本通電を実施した。その結果を表3に示す。
2枚の試験片1を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目にパルセーション通電を実施し、2段目に連続通電による本通電を実施した。その結果を表3に示す。
試験例C1では、1段目に電流値Ipsを31kAの一定値とし、パルス数Nが4回のパルセーション通電を実施し、2段目に電流値Imが31kA、通電時間Tmが200msの連続通電(ダウンスロープ制御なし)による本通電を実施した。試験例C1のナゲットには、直径が1mm以上のブローホールが認められ、ナゲット径は7.26mmであった。
試験例C2では、2段目の本通電の連続通電をダウンスロープ制御した以外は試験例C1と同様の条件で通電した。ナゲット径は7.45mmであり、試験例C1のナゲット径とほぼ変わらない。また、ブローホールも試験例C1と略同等であった。
試験例C3では、1段目に電流値Ipsが31kAの一定値とし、パルス数Nが7回のパルセーション通電を実施した。また、2段目に電流値Imが31kA、通電時間Tmが200msの連続通電(ダウンスロープ制御なし)による本通電を実施した。試験例C3のナゲットは、ナゲット径が6.44mmであり、試験例C1,C2のナゲット径と比較して小さくなった。ブローホールは、試験例C1〜C4の中では最も小さいブローホール径であった。
試験例C4では、2段目の本通電の連続通電をダウンスロープ制御した以外は試験例C3と同様の条件で通電した。試験例C4のナゲットには、試験例C1,C2と同程度の大きさのブローホールが認められた。また、ナゲット径は6.96mmであり、試験例C1,C2と比較して小さくなった。
以上より、パルセーション通電を1段目に実施する場合には、いずれもブローホールが発生し、パルセーション通電を2段目に実施する試験例A1、A2やB1〜B6と比較して、ナゲット径が小さくなった。
(第4の試験)
3枚の試験片2を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目の本通電を、電流値Imが32kA、通電時間Tmが167msの連続通電として一定条件で実施した。また、2段目のパルセーション通電を、不実施又は実施し、実施する場合はその条件を変更した。その結果を表4に示す。
3枚の試験片2を重ねて一対の電極で保持して加圧しながら、1段目の本通電を、電流値Imが32kA、通電時間Tmが167msの連続通電として一定条件で実施した。また、2段目のパルセーション通電を、不実施又は実施し、実施する場合はその条件を変更した。その結果を表4に示す。
試験例D1では、1段目の本通電のみ実施し、パルセーション通電を実施していない。試験例D1のナゲットには、ナゲット中央部に割れが認められた。また、微小ブローホールがナゲット内に多数形成されていた。
試験例D2では、図10の(A)に示すように、1段目の本通電の後、初期電流値Ips1を32kA、最終電流値Ips2を35kAとし、短パルス(パルス数Nが7回)の通電毎に電流値を増加させてパルセーション通電を行った。試験例D2のナゲットの断面写真を図10の(B)に、ナゲット中心部の拡大写真を(C)に示す。試験例D2のナゲットには、試験例D1の場合と比較して微小なブローホールしか認められなかった。
試験例D3では、1段目の本通電の後、初期電流値Ips1を33kA,最終電流値Ips2を36kAとし、短パルス(パルス数Nが7回)の通電毎に電流値を増加させてパルセーション通電を行った。試験例D3のナゲットにはブローホールが殆ど認められなかった。
ナゲット径は、試験例D1は7.76mm、試験例D2は7.65mm、試験例D3は7.83mmであった。各ナゲットは、いずれも十分な接合強度となる大きさに成長していた。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 複数のアルミニウム材が重なってスポット溶接により接合されたアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手であって、
前記スポット溶接により形成されたナゲットは、前記アルミニウム材の凝固部と、該凝固部と凝固組織が異なるシェルとを有し、
前記シェルは、前記ナゲットの前記アルミニウム材の重ね方向の断面において環状に形成され、
前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記凝固部と前記シェルとが交互に配置されているアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、シェルをナゲット中心部に向けて複数形成することにより、シェルで囲まれる溶融部分が段階的に中心部に向けて小さくなる。そのため、抵抗スポット溶接によりナゲット内にブローホールが発生しても、ブローホールがナゲット中心部に集結され、溶接部品質の低下を防止できる。よって、ブローホール等の溶接品質の低下がなくなる。
(1) 複数のアルミニウム材が重なってスポット溶接により接合されたアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手であって、
前記スポット溶接により形成されたナゲットは、前記アルミニウム材の凝固部と、該凝固部と凝固組織が異なるシェルとを有し、
前記シェルは、前記ナゲットの前記アルミニウム材の重ね方向の断面において環状に形成され、
前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記凝固部と前記シェルとが交互に配置されているアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、シェルをナゲット中心部に向けて複数形成することにより、シェルで囲まれる溶融部分が段階的に中心部に向けて小さくなる。そのため、抵抗スポット溶接によりナゲット内にブローホールが発生しても、ブローホールがナゲット中心部に集結され、溶接部品質の低下を防止できる。よって、ブローホール等の溶接品質の低下がなくなる。
(2) 前記シェルは、前記ナゲットの内部に4個以上形成されている(1)に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、ナゲットがゆっくりと冷却されるため、ナゲットの割れが生じにくくなる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、ナゲットがゆっくりと冷却されるため、ナゲットの割れが生じにくくなる。
(3)前記シェルは、前記ナゲットの内部に7個以上形成されている(2)に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、ナゲットの割れを更に生じにくくすることができる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、ナゲットの割れを更に生じにくくすることができる。
(4) 前記ナゲットは、前記アルミニウム材の前記重ね方向の内側に形成されている(1)〜(3)のいずれか一つに記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、電極表面に溶融アルミニウムが付着することがなく、少ない打点数で電極先端形状が変化することを抑制できる。よって、ドレッシングの頻度を軽減でき、次回のドレッシングまでの連続打点数を増加できる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、電極表面に溶融アルミニウムが付着することがなく、少ない打点数で電極先端形状が変化することを抑制できる。よって、ドレッシングの頻度を軽減でき、次回のドレッシングまでの連続打点数を増加できる。
(5) 前記アルミニウム材は、5000系、6000系又は7000系のアルミニウム合金である(1)〜(4)のいずれか一つに記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、蒸気圧の低いMgやZn元素を含有して割れやブローホールの欠陥が出やすいアルミニウム材であっても、ナゲットの割れやブローホールの発生を抑制できる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手によれば、蒸気圧の低いMgやZn元素を含有して割れやブローホールの欠陥が出やすいアルミニウム材であっても、ナゲットの割れやブローホールの発生を抑制できる。
(6) 複数のアルミニウム材を重ねてスポット溶接用の電極間に挟み込む第1工程と、
前記電極間の前記アルミニウム材同士の間にナゲットを形成する本通電を行う第2工程と、
前記ナゲットが完全に凝固する前に、前記電極間の通電と通電休止とを複数回繰り返すパルセーション通電を行い、前記ナゲットの内部に、前記アルミニウム材の凝固部と凝固組織が異なるシェルを、前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記アルミニウム材の重ね方向の断面において、前記凝固部と交互に形成する第3工程と、
をこの順に実施するアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、シェルをナゲット中心部に向けて複数形成することにより、シェルで囲まれる溶融部分が段階的に中心部に向けて小さくなる。そのため、抵抗スポット溶接によりナゲット内にブローホールが発生しても、ブローホールがナゲット中心部に集結され、溶接部品質の低下を防止できる。よって、ブローホール等の溶接品質の低下がなくなる。
前記電極間の前記アルミニウム材同士の間にナゲットを形成する本通電を行う第2工程と、
前記ナゲットが完全に凝固する前に、前記電極間の通電と通電休止とを複数回繰り返すパルセーション通電を行い、前記ナゲットの内部に、前記アルミニウム材の凝固部と凝固組織が異なるシェルを、前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記アルミニウム材の重ね方向の断面において、前記凝固部と交互に形成する第3工程と、
をこの順に実施するアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、シェルをナゲット中心部に向けて複数形成することにより、シェルで囲まれる溶融部分が段階的に中心部に向けて小さくなる。そのため、抵抗スポット溶接によりナゲット内にブローホールが発生しても、ブローホールがナゲット中心部に集結され、溶接部品質の低下を防止できる。よって、ブローホール等の溶接品質の低下がなくなる。
(7) 前記本通電と前記パルセーション通電における電流値は、15〜60kAである(6)に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、通電経路の電流密度を高め、アルミニウム材同士の間からの発熱を促進して、効率よく溶接できる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、通電経路の電流密度を高め、アルミニウム材同士の間からの発熱を促進して、効率よく溶接できる。
(8) 前記パルセーション通電の電流値は、前記本通電の電流値より高い(6)又は(7)に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、ブローホールの発生を抑制できる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、ブローホールの発生を抑制できる。
(9) 前記パルセーション通電は、前記通電と前記通電休止を4回以上繰り返す(6)〜(8)のいずれか一つに記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、溶融状態のナゲット内部に発生したブローホールを、応力集中が生じにくいナゲット中心部へ集結させることができるとともにブローホールを小さくすることができる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、溶融状態のナゲット内部に発生したブローホールを、応力集中が生じにくいナゲット中心部へ集結させることができるとともにブローホールを小さくすることができる。
(10) 前記パルセーション通電は、前記通電と前記通電休止を7回以上繰り返す(9)に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、溶融状態のナゲット内部のブローホールを、より確実にナゲット中心部寄りに集結させることができる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、溶融状態のナゲット内部のブローホールを、より確実にナゲット中心部寄りに集結させることができる。
(11) 前記パルセーション通電は、前記電極間に通電する複数の通電パルスの電流値を、通電毎に増加させる(6)〜(10)のいずれか一つに記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、ナゲットに割れが生じにくくなる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、ナゲットに割れが生じにくくなる。
(12) 前記ナゲットを前記アルミニウム材の電極側表面よりも前記アルミニウム材の重ね方向の内側に形成する(6)〜(11)のいずれか一項に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、電極表面に溶融アルミニウムが付着することがなく、少ない打点数で電極先端形状が変化することを抑制できる。よって、ドレッシングの頻度を軽減でき、次回のドレッシングまでの連続打点数を増加できる。
このアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法によれば、電極表面に溶融アルミニウムが付着することがなく、少ない打点数で電極先端形状が変化することを抑制できる。よって、ドレッシングの頻度を軽減でき、次回のドレッシングまでの連続打点数を増加できる。
13,15 電極
21 第1アルミニウム板(アルミニウム材)
23 第2アルミニウム板(アルミニウム材)
25 ナゲット
26 シェル
27 アルミニウム材の抵抗スポット溶接継手
21 第1アルミニウム板(アルミニウム材)
23 第2アルミニウム板(アルミニウム材)
25 ナゲット
26 シェル
27 アルミニウム材の抵抗スポット溶接継手
Claims (12)
- 複数のアルミニウム材が重なってスポット溶接により接合されたアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手であって、
前記スポット溶接により形成されたナゲットは、前記アルミニウム材の凝固部と、該凝固部と凝固組織が異なるシェルとを有し、
前記シェルは、前記ナゲットの前記アルミニウム材の重ね方向の断面において環状に形成され、
前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記凝固部と前記シェルとが交互に配置されているアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。 - 前記シェルは、前記ナゲットの内部に4個以上形成されている請求項1に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
- 前記シェルは、前記ナゲットの内部に7個以上形成されている請求項2に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
- 前記ナゲットは、前記アルミニウム材の前記重ね方向の内側に形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
- 前記アルミニウム材は、5000系、6000系又は7000系のアルミニウム合金である請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接継手。
- 複数のアルミニウム材を重ねてスポット溶接用の電極間に挟み込む第1工程と、
前記電極間の前記アルミニウム材同士の間にナゲットを形成する本通電を行う第2工程と、
前記ナゲットが完全に凝固する前に、前記電極間の通電と通電休止とを複数回繰り返すパルセーション通電を行い、前記ナゲットの内部に、前記アルミニウム材の凝固部と凝固組織が異なるシェルを、前記ナゲットの外縁部からナゲット中心部に向かって前記アルミニウム材の重ね方向の断面において、前記凝固部と交互に形成する第3工程と、
をこの順に実施するアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。 - 前記本通電と前記パルセーション通電における電流値は、15〜60kAである請求項6に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
- 前記パルセーション通電の電流値は、前記本通電の電流値より高い請求項6又は7に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
- 前記パルセーション通電は、前記通電と前記通電休止を4回以上繰り返す請求項6〜8のいずれか一項に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
- 前記パルセーション通電は、前記通電と前記通電休止を7回以上繰り返す請求項9に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
- 前記パルセーション通電は、前記電極間に通電する複数の通電パルスの電流値を、通電毎に増加させる請求項6〜10のいずれか一項に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
- 前記ナゲットを前記アルミニウム材の電極側表面よりも前記アルミニウム材の重ね方向の内側に形成する請求項6〜11のいずれか一項に記載のアルミニウム材の抵抗スポット溶接方法。
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