JP6136720B2 - スイッチング制御装置 - Google Patents

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スイッチング素子により構成された電力変換回路のスイッチングを制御するスイッチング制御装置に関する。
スイッチング素子を直列に接続した直列体を、3組並列に接続して構成したインバータ回路では、上下のスイッチング素子が同時にオンして短絡電流が流れることを防止するため、上下のスイッチング素子が同時にオフとなるデッドタイムが設けられている。
特許文献1では、スイッチング素子の個々の応答性を充分に活かすために、デッドタイムを実測し、デッドタイムの実測結果に基づいて、各相のデッドタイムをそれぞれ設定している。
特開2009−254201号公報
しかしながら、スイッチング素子の応答性は、スイッチング素子の状態によっても変化する。特許文献1のように、スイッチング素子の状態にかかわらずデッドタイムを一定値とすると、どのような状態であっても安全にスイッチング素子を駆動するために、デッドタイムを十分に大きな値にしなければならない。そのため、デッドタイムが必要以上に長くなるおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑み、スイッチング素子の状態に応じてデッドタイムを低減することが可能なスイッチング制御装置を提供することを主たる目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、逆並列に接続されたスイッチング素子及びダイオードを備える半導体モジュールの直列体により構成された電力変換回路のスイッチングを制御するスイッチング制御装置であって、前記スイッチング素子のオン及びオフを指令する駆動信号であって、前記直列体の各スイッチング素子を同時にオフ状態にするデッドタイムを含む駆動信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号を、前記スイッチング素子へ伝達する伝達手段と、前記半導体モジュールを流れる電流を検出する検出手段と、を備え、前記信号生成手段は、前記検出手段により検出された電流の値に基づいて、前記駆動信号の前記デッドタイムを設定する。
請求項1に記載の発明によれば、半導体モジュールのスイッチング素子に対してオン及びオフを指令する駆動信号が生成され、生成された駆動信号がスイッチング素子へ伝達される。ここで、駆動信号のデッドタイムは、半導体モジュールを流れる電流の値に基づいて設定される。すなわち、駆動信号のデッドタイムは、半導体モジュールの状態に応じて変化する値になる。
駆動信号のデッドタイムを一定値とすると、どのような状態であっても安全にスイッチング素子を駆動するために、デッドタイムを十分に大きな値にしなければならない。そのため、キャリア周波数を高くすることが困難になる。ここで、本発明者は、半導体モジュールの状態に応じて、スイッチング素子の応答性が変化することを知得した。したがって、半導体モジュールの状態に応じてデッドタイムを設定することにより、デッドタイムが一定値の場合よりも、デッドタイムを低減することができる。ひいては、半導体モジュールの状態に応じて、キャリア周波数を高くすることができる。
また、請求項2に記載の発明は、逆並列に接続されたスイッチング素子及びダイオードを備える半導体モジュールの直列体により構成される電力変換回路のスイッチングを制御するスイッチング制御装置であって、前記スイッチング素子のオン及びオフを指令する駆動信号であって、前記直列体の各スイッチング素子を同時にオフ状態にするデッドタイムを含む駆動信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に基づいて、前記スイッチング素子を駆動する駆動回路と、前記半導体モジュールを流れる電流を検出する検出手段と、を備え、前記駆動回路は、前記検出手段により検出された電流の値に基づいて、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号の前記デッドタイムを補正する。
請求項2に記載の発明によれば、半導体モジュールのスイッチング素子に対してオン及びオフを指令する駆動信号が生成される。そして、駆動回路により、半導体モジュールを流れる電流の値に基づいて生成された駆動信号のデッドタイムが補正されるとともに、駆動信号に基づいてスイッチング素子が駆動される。よって、請求項1と同様の効果を奏する。
スイッチング制御装置の構成を示すブロック図。 還流ダイオードに電流が流れていない場合と流れている場合のゲート電圧を示すタイムチャート。 還流ダイオードに流れる電流を示す図。 上アームと下アームに対する駆動信号を示す図。 上アームと下アームに対する駆動信号を示す図。 IGBTを流れる電流とゲート電圧を示すタイムチャート。 IGBTを流れる電流とゲート電圧の立下りとの対応を示す図。 スイッチング制御装置の変更例を示すブロック図。 スイッチング制御装置の他の変更例を示すブロック図。 IGBTを流れる電流と駆動信号との対応を示す図。
以下、スイッチング制御装置を具現化した各実施形態について説明する。各実施形態に係るスイッチング制御装置は、3相インバータのスイッチングを制御することを想定している。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本実施形態に係るスイッチング制御装置及び3相インバータ60(電力変換回路)の構成について説明する。スイッチング制御装置10は、マイコン20(信号生成手段、検出手段)、伝達回路30(伝達手段)、電流センサ40(検出手段)を備え、3相インバータ60のスイッチングを制御する。
3相インバータ60は、IGBTT1〜T6(スイッチング素子)のコレクタ端子とエミッタ端子との間にダイオードD1〜D6が逆並列に接続された6個の半導体モジュールから構成されている。具体的には、2つの半導体モジュールが直列に接続された直列体が、3つ並列に接続されて3相インバータ60を構成している。3つの直列体の直列接続点は、3相交流モータMG1及びMG2(負荷50)を構成する各相コイルに、それぞれ接続されている。また、3つのIGBTT1,T3,T5のコレクタ端子は、MG1及びMG2の駆動電源(図略)の正極端子に接続されている。一方、3つのIGBTT2,T4,T6のエミッタ端子は、MG1及びMGの負極端子に接続されている。また、IGBTT1〜T6のゲート端子は、ドライブIC32にそれぞれ接続されている。
IGBTT1〜T6は、ドライブIC32により駆動されてオン、オフするスイッチング素子である。また、ダイオードD1〜D6は、IGBTT1〜T6のオンオフに伴うサージ電流を流すために設けられた還流ダイオードである。なお、図1では、IGBTT3〜T6のゲート端子に接続されている伝達回路30は省略し、IGBTT1,T2のゲート端子に接続されている伝達回路30のみを示している。
マイコン20は、IGBTT1〜T6のオン及びオフを指令する駆動信号を生成する。この駆動信号には、上アームのIGBT及び下アームのIGBTが同時にオン状態となって短絡電流が流れることを防止するために、上アームのIGBT及び下アームのIGBTを同時にオフ状態にするデッドタイムが含まれる。マイコン20は、各半導体モジュールを流れる電流の値に基づいて、IGBTT1〜T6のそれぞれに対する駆動信号のデッドタイムを設定する。半導体モジュールの状態に応じたデッドタイムの設定については、後で詳述する。
伝達回路30は、フォトカプラ31及びドライブIC32(駆動回路)を備え、マイコン20により生成された駆動信号を、IGBTT1〜T6へ伝達する。フォトカプラ31は、入力側に発光素子、出力側に受光素子を備え、入力された電気信号を発光素子により光に変換するとともに、受光素子により光を再度電気信号に変換する。すなわち、フォトカプラ31の入力側と出力側とは、電気的に絶縁される。そのため、フォトカプラ31を挟んでマイコン側(低電圧側)と、インバータ60側(高電圧側)とは絶縁されている。ドライブIC32は、IGBTT1〜T6のゲート端子とそれぞれ接続されており、マイコン20により生成された駆動信号に基づいて、IGBTT1〜T6を駆動する。
電流センサ40は、3相インバータ60の各直列体の直列接続点と負荷50との間を流れる電流を検出するセンサである。電流センサ40により検出された電流値は、マイコン20へ送信される。マイコン20は、駆動信号のタイミングと、電流センサ40により検出された電流値とを比較することにより、直列体のIGBTに流れる電流の大きさや、上アームの還流ダイオード、又は下アームの還流ダイオードに電流が流れているか否かを検出する。
次に、マイコン20によるデッドタイムの設定について説明する。本発明者は、半導体モジュールの状態に応じて、IGBTT1〜T6の応答性が変化することを知得した。具体的には、本発明者は、IGBTをオンからオフに切り替える時に、そのIGBTに逆並列接続された還流ダイオードに電流が流れている場合は、そのIGBTのゲート電圧の立下り時にミラー電圧が発生しないことを知得した。
図2(a)に、直列体の一方の半導体モジュールのIGBTをオンからオフへ切り替える時に、その半導体モジュールの還流ダイオードに電流が流れていない場合において、図示しない電圧センサにより実測されたゲート電圧Vgを示す。また、図2(b)に、直列体の一方の半導体モジュールのIGBTをオンからオフへ切り替える時に、その半導体モジュールのダイオードに電流が流れている場合において、図示しない電圧センサにより実測されたゲート電圧Vgを示す。
図2(a)に示すように、IGBTをオンからオフに切り替える時に還流ダイオードに電流が流れていない場合は、そのIGBTのゲート電圧Vgの立下り時にミラー電圧が発生している。これに対して、図2(b)に示すように、IGBTをオンからオフに切り替える時に還流ダイオードに電流が流れている場合は、そのIGBTのゲート電圧Vgの立下り時にミラー電圧が発生していない。
そして、IGBTのゲート電圧Vgの立ち下がり時にミラー電圧が発生しない場合は、ミラー電圧が発生する場合よりも、そのIGBTを流れる電流の立下りは速くなる。したがって、直列体の一方の半導体モジュールのIGBTをオンからオフに切り替える時に、その半導体モジュールの還流ダイオードに電流が流れている場合には、還流ダイオードに電流が流れていない場合よりも、直列体の一方のIGBTに対するオフ指令の開始から、他方のIGBTに対するオン指令の開始までのデッドタイムを短く設定できる。具体的には、以下のように設定する。
図3に、電流センサ40により検出される電流であって、ダイオードD1,D2を流れる電流を示す。電流センサ40により検出される電流が正、すなわち、直列体の直列接続点から負荷50へ電流が流れている場合は、下アームのダイオードD2に電流が流れている。一方、電流センサ40に流れる電流が負、すなわち、負荷50から直列体の直列接続点へ電流が流れている場合は、上アームのダイオードD1に電流が流れている。
図4に、直列体の下アームのIGBTT2をオンからオフに切り替える時に、下アームのダイオードD2に電流が流れている場合の駆動信号を示す。下アームのダイオードD2に電流が流れている場合には、電流センサ40により検出される電流の値は正になる。この場合は、下アームのIGBTT2をオンからオフに切り替える時に、下アームのダイオードD2に電流が流れていない場合よりも、下アームのIGBTT2を流れる電流の立下りが速くなる。したがって、IGBTT2をオンからオフに切り替える時に、ダイオードD2に電流が流れている場合は、ダイオードD2に電流が流れていない場合よりも、IGBTT2に対するオフ指令の開始から、IGBTT1に対するオン指令の開始までのデッドタイムを短く設定する。詳しくは、上アームのIGBTT1に対するオン指令の開始を、ダイオードD2に電流が流れていない場合よりも早くする。
また、図5に、直列体の上アームのIGBTT1をオンからオフに切り替える時に、上アームのダイオードD1に電流が流れている場合の駆動信号を示す。ダイオードD1に電流が流れている場合には、電流センサ40により検出される電流の値は負になる。この場合は、IGBTT1をオンからオフに切り替える時に、ダイオードD1に電流が流れていない場合よりも、IGBTT1を流れる電流の立下りが速くなる。したがって、IGBTT1をオンからオフに切り替える時に、ダイオードD1に電流が流れている場合は、ダイオードD1に電流が流れていない場合よりも、IGBTT1に対するオフ指令の開始から、IGBTT2に対するオン指令の開始までのデッドタイムを短く設定する。詳しくは、下アームのIGBTT2に対するオン指令の開始を、ダイオードD1に電流が流れていない場合よりも早くする。
なお、ダイオードD1,D2に流れる電流が0に近い場合は、上述したようにデッドタイムを短く設定することは行わない方がよい。すなわち、ダイオードD1,D2に流れる電流が所定値よりも大きい場合に、上述したようにデッドタイムを短く設定するとよい。
また、本発明者は、IGBTを流れる電流が大きいほど、そのIGBTのゲート電圧Vgに発生するミラー電圧が高くなり、そのIGBTをオンからオフに切り替える時に、そのIGBTを流れる電流が速く立ち下がることを知得した。
図6に、IGBTをオンからオフに切り替える時において実測された、ゲート電圧Vg、コレクタ−エミッタ間を流れる電流Ice、コレクタ−エミッタ間電圧Vceを示す。図6(a)には、電流Iceが一定状態となった時の値が小さい場合の図を示し、図6(b)には、電流Iceが一定状態となった時の値が大きい場合の図を示す。
図6に示すように、IGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値が小さい場合は、電流Iceが一定状態となった時の値が大きい場合よりも、ゲート電圧Vgの立下り時に発生するミラー電圧が低くなっているとともに、電流Iceの立下り遅延が長くなっている。なお、電流Iceの立下り遅延は、ゲート電圧Vgが降下を開始した時から、コレクタ−エミッタ間電圧Vceの上昇が終わるとともに、電流Iceが降下を開始する時までの時間である。
図7に、IGBTを流れる電流Iceと、ゲート電圧Vgとの対応を示す。図7(a)は、IGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値が最も小さい場合の図であり、図7(c)は、IGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値が最も大きい場合の図である。図7に示すように、IGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、IGBTをオンからオフに切り替える時において、ゲート電圧Vgに発生するミラー電圧が高くなり、電流Iceの立下り遅延が短くなる。
したがって、直列体のIGBTに流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、直列体の一方の半導体モジュールのIGBTに対するオフ指令の開始から、直列体の他方の半導体モジュールのIGBTに対するオン指令の開始までのデッドタイムを短く設定する。例えば、IGBTT1に流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、IGBTT1に対するオフ指令の開始から、IGBTT2に対するオン指令の開始までのデッドタイムを短く設定する。詳しくは、電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、IGBTT2に対するオン指令の開始を早くする。
以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・半導体モジュールの状態に応じて駆動信号のデッドタイムを設定することにより、デッドタイムが一定値の場合よりも、デッドタイムを低減することができる。ひいては、半導体モジュールの状態に応じて、キャリア周波数を高くすることができる。
・直列体の一方のIGBTをオンからオフに切り替える時に、そのIGBTに逆並列に接続された還流ダイオードに電流が流れている場合は、その還流ダイオードに電流が流れていない場合よりも、その直列体の他方のIGBTに対するオン指令の開始を早くすることができる。したがって、直列体の一方のIGBTに対するオフ指令の開始から、直列体の他方のIGBTに対するオン指令の開始までのデッドタイムを短く設定できる。
・IGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、そのIGBTのゲート電圧Vgに発生するミラー電圧が高くなる。そのため、IGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、IGBTをオンからオフに切り替える時に、IGBTを流れる電流Iceが速く立ち下がる。したがって、IGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、直列体の一方のIGBTに対するオフ指令の開始から、直列体の他方のIGBTに対するオン指令の開始までのデッドタイムを短く設定できる。
・直列体の直列接続点と負荷50との間の電流を検出することにより、直列体のIGBTに流れる電流の大きさ、及び上アームの還流ダイオード又は下アームの還流ダイオードに電流が流れているか否かを検出できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、第1実施形態と異なる点について説明する。図8に、第2実施形態係るスイッチング制御装置10の構成を示す。本実施形態では、電流センサ40により検出された電流値は、伝達回路30のドライブIC32へ送信される。詳しくは、IGBTT1とIGBTT2との直列接続点と負荷50との間で検出された電流値は、IGBTT1及びIGBTT2にそれぞれ接続されているドライブIC32へ送信される。また、IGBTT3とIGBTT4との直列接続点と負荷50との間で検出された電流値は、IGBTT3及びIGBTT4にそれぞれ接続されているドライブIC32へ送信される。また、IGBTT5とIGBTT6との直列接続点と負荷50との間で検出された電流値は、IGBTT5及びIGBTT6にそれぞれ接続されているドライブIC32へ送信される。本実施形態では、電流センサ40とドライブIC32により、検出手段が構成される。
本実施形態では、マイコン20は、電流センサ40により検出された電流値に基づいて、駆動信号のデッドタイムを設定しない。マイコン20は、半導体モジュールの状態に関わらず、標準となるデッドタイムを設定する。そのかわりに、ドライブIC32が、電流センサ40により検出された電流値に基づいて、マイコン20により生成された駆動信号のデッドタイムを補正する。
詳しくは、直列体の一方のIGBTをオンからオフに切り替える時に、そのIGBTに逆並列に接続された還流ダイオードに電流が流れている場合には、還流ダイオードに電流が流れていない場合よりも、直列体の一方のIGBTに対するオフ指令の開始から、他方のIGBTに対するオン指令の開始までのデッドタイムが短くなるように補正する。
例えば、IGBTT2をオンからオフに切り替える時に、ダイオードD2に電流が流れている場合は、ダイオードD2に電流が流れていない場合よりも、IGBTT2に対するオフ指令の開始から、IGBTT1に対するオン指令の開始までのデッドタイムが短くなるように補正する。詳しくは、上アームのIGBTT1に対するオン指令の開始が、ダイオードD2に電流が流れていない場合よりも早くなるように補正する。また、IGBTT1をオンからオフに切り替える時に、ダイオードD1に電流が流れている場合は、ダイオードD1に電流が流れていない場合よりも、IGBTT1に対するオフ指令の開始から、IGBTT2に対するオン指令の開始までのデッドタイムが短くなるように補正する。詳しくは、下アームのIGBTT2に対するオン指令の開始が、ダイオードD1に電流が流れていない場合よりも早くなるように補正する。なお、ダイオードD1,D2に流れる電流が所定値よりも大きい場合に、上述したようにデッドタイムが短くなるように補正するとよい。
また、直列体のIGBTに流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、直列体の一方のIGBTに対するオフ指令の開始から、直列体の他方のIGBTに対するオン指令の開始までのデッドタイムが短くなるように補正する。例えば、IGBTT1に流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、IGBTT1に対するオフ指令の開始から、IGBTT2に対するオン指令の開始までのデッドタイムが短くなるように補正する。詳しくは、電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、IGBTT2に対するオン指令の開始を早くする。
以上説明した第2実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・半導体モジュールの状態に応じて駆動信号のデッドタイムを補正することにより、標準のデッドタイムで一定の場合よりも、デッドタイムを低減することができる。ひいては、半導体モジュールの状態に応じて、キャリア周波数を高くすることができる。
・直列体の一方のIGBTをオンからオフに切り替える時に、そのIGBTに逆並列に接続された還流ダイオードに電流が流れている場合は、その還流ダイオードに電流が流れていない場合よりも、その直列体の他方のIGBTに対するオン指令の開始を早くすることができる。したがって、直列体の一方のIGBTに対するオフ指令の開始から、直列体の他方のスイッチング素子に対するオン指令の開始までのデッドタイムが短くなるように補正できる。
・IGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値が大きいほど、直列体の一方のIGBTに対するオフ指令の開始から、直列体の他方のIGBTに対するオン指令の開始までのデッドタイムが短くなるように補正できる。
(他の実施形態)
・ドライブIC32により、IGBTを流れる電流Iceの値に基づいてデッドタイムを補正する場合は、図9に示すように、IGBTのエミッタ端子(出力端子)に接続されたセンス抵抗61を流れる電流を検出してもよい。詳しくは、センス抵抗61の両端間の電圧を電圧センサ62により検出する。電圧センサ62により検出された電圧値は、ドライブIC32に送信されて、IGBTのコレクタ−エミッタ間を流れる電流Iceに換算される。本実施形態では、電圧センサ62及びドライブIC32により、検出手段が構成される。
そして、ドライブIC32は、換算した電流Iceが一定状態となった時の値に基づいて、デッドタイムを補正する。この場合、直列体の一方のIGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値に基づいて、直列体の他方のIGBTに対するオン指令の開始を早くするように、デッドタイムを補正することはできない。そこで、図10に示すように、上アームのIGBTを流れる電流Iceが一定状態となった時の値に基づいて、上アームのIGBTに対する次回のオン指令の開始を早くするように、デッドタイムを補正する。下アームのIGBTに対しても同様に行うことができる。
・電圧センサ62により検出された電圧値をマイコン20へ送信できるようにして、マイコン20により、IGBTのコレクタ−エミッタ間を流れる電流Iceに換算してもよい。そして、マイコン20により、換算した電流Iceが一定状態となった時の値に基づいて、デッドタイムを設定してもよい。
・スイッチング素子はIGBTに限らず、MOSFET等でもよい。
・電力変換回路は、3相インバータに限らず、単相インバータや3相以外の多相インバータでもよいし、インバータに限らずコンバータでもよい。
10…スイッチング制御装置、20…マイコン、30…伝達回路、32…ドライブIC、40…電流センサ、T1〜T6…IGBT、D1〜D6…ダイオード。

Claims (6)

  1. 逆並列に接続されたスイッチング素子及びダイオードを備える半導体モジュールの直列体により構成された電力変換回路(60)のスイッチングを制御するスイッチング制御装置(10)であって、
    前記スイッチング素子のオン及びオフを指令する駆動信号であって、前記直列体の各スイッチング素子を同時にオフ状態にするデッドタイムを含む駆動信号を生成する信号生成手段(20)と、
    前記信号生成手段により生成された前記駆動信号を、前記スイッチング素子へ伝達する伝達手段(30)と、
    前記半導体モジュールを流れる電流を検出する検出手段(20、40)と、を備え、
    前記信号生成手段は、前記検出手段により検出された電流の値に基づいて、前記駆動信号の前記デッドタイムを設定するものであって、
    前記信号生成手段は、前記直列体の一方の半導体モジュールの前記スイッチング素子をオンからオフに切り替える時に、前記一方の半導体モジュールの前記ダイオードに電流が流れている場合は、前記一方の半導体モジュールのダイオードに電流が流れていない場合よりも、前記一方の半導体モジュールの前記スイッチング素子に対するオフ指令の開始から前記直列体の他方の半導体モジュールの前記スイッチング素子に対するオン指令の開始までの前記デッドタイムを短く設定することを特徴とするスイッチング制御装置。
  2. 逆並列に接続されたスイッチング素子及びダイオードを備える半導体モジュールの直列体により構成される電力変換回路(60)のスイッチングを制御するスイッチング制御装置(10)であって、
    前記スイッチング素子のオン及びオフを指令する駆動信号であって、前記直列体の各スイッチング素子を同時にオフ状態にするデッドタイムを含む駆動信号を生成する信号生成手段(20)と、
    前記信号生成手段により生成された前記駆動信号に基づいて、前記スイッチング素子を駆動する駆動回路(32)と、
    前記半導体モジュールを流れる電流を検出する検出手段(32、40)と、を備え、
    前記駆動回路は、前記検出手段により検出された電流の値に基づいて、前記信号生成手段により生成された前記駆動信号の前記デッドタイムを補正するものであって、
    前記駆動回路は、前記直列体の一方の半導体モジュールの前記スイッチング素子をオンからオフに切り替える時に、前記一方の半導体モジュールの前記ダイオードに電流が流れている場合は、前記一方の半導体モジュールのダイオードに電流が流れていない場合よりも、前記一方の半導体モジュールの前記スイッチング素子に対するオフ指令の開始から前記直列体の他方の半導体モジュールの前記スイッチング素子に対するオン指令の開始までの前記デッドタイムが短くなるように補正することを特徴とするスイッチング制御装置。
  3. 前記信号生成手段は、前記直列体の前記スイッチング素子を流れる電流が大きいほど、前記直列体の一方の半導体モジュールの前記スイッチング素子に対するオフ指令の開始から前記直列体の他方の半導体モジュールの前記スイッチング素子に対するオン指令の開始までの前記デッドタイムを短く設定する請求項1に記載のスイッチング制御装置。
  4. 前記駆動回路は、前記直列体の前記スイッチング素子を流れている電流が大きいほど、前記直列体の一方の半導体モジュールの前記スイッチング素子に対するオフ指令の開始から前記直列体の他方の半導体モジュールの前記スイッチング素子に対するオン指令の開始までの前記デッドタイムが短くなるように補正する請求項2に記載のスイッチング制御装置。
  5. 前記直列体の直列接続点には負荷(50)が接続されており、
    前記検出手段は、前記直列体の直列接続点と前記負荷との間を流れる電流を検出する請求項1〜のいずれかに記載のスイッチング制御装置。
  6. 前記スイッチング素子の出力端子にはセンス抵抗(61)が接続されており、
    前記検出手段(32、62)は、前記センス抵抗の両端間の電圧を検出して、前記スイッチング素子を流れる電流に換算する請求項に記載のスイッチング制御装置。
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